JP6351420B2 - 共振振動台 - Google Patents

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Description

本発明は、共振振動台に関する。さらに詳述すると、本発明は、例えば、構造物や機械の、地震などによる振動・揺れに対する安全性の実験的な評価に用いて好適な共振振動台に関する。
構造物や機械の、地震などによる振動・揺れに対する安全性を実験的に評価する装置として振動台がある。従来の振動台の基本的な構造として、図8に示すように、剛な架台である加振台102が軸受103に支持され、加振台102に対して加振機104が連結設置されるものがある。そして、加振台102の上に安全性評価の対象である試験体105(具体的には、構造物の一部や機械である)が設置される。なお、軸受103は加振台102を図面において左右方向に振動可能に支持するための部品であり、加振機104は加振台102に図面において左右方向の作用力を与えるための部品である。また、符号107は加振機104を固定的に支持して当該加振機104の反力を受けるための反力受けである。
図8に示す仕組みでは、振動台101において発生する加速度振幅(言い換えると、最大加速度)は、軸受103の摩擦力などの抵抗力が小さいほど大きくなり、また、加振機104の加振力が大きいほど大きくなる。
ここで、理想的な条件として軸受103の抵抗力がゼロであると共に試験体105と加振台102とが一体となって動くとすると、振動台101で発生させることができる加速度振幅(最大加速度)Aは数式1で与えられる。
(数1) A=F/(W0+W1)
ここに、 A:加速度振幅(最大加速度)〔m/s2〕,
F:加振機の最大加振力〔tf〕,
0:加振台の重量〔t〕,
1:試験体の重量〔t〕 をそれぞれ表す。
具体的には例えば、加振台の重量W0=50〔t〕,試験体の重量W1=20〔t〕,加振機の最大加振力F=100〔tf〕の場合には、A=1.43Gとなり(G:重力単位,1G=9.8〔m/s2〕)、これが振動台101で発生させることができる加速度振幅(最大加速度)になる。
上述のように、振動台で発生させることができる加速度振幅(最大加速度)Aは、数式1に示したように、加振機の最大加振力Fと加振台及び試験体の合計重量(W0+W1)との比で決定される。つまり、図8に示す振動台の仕組みを前提にすると、前記比よりも大きな加速度振幅(最大加速度)を発生させることはできない。
その一方で、実際に観測される地震動の加速度振幅(最大加速度)は大地震を経るたびに大きくなる傾向があること、構造物や機械に要求される耐震安全性のレベルがより一層高くなる傾向にあることなどにより、構造物や機械の耐震安全性を評価するための入力加速度は大きくなる傾向がある。このため、振動試験で要求される加速度のレベルとして高い数値が要求されるようになってきている。
そこで、上述の課題に対応するため、既存の振動台を利用してより一層大きな加速度を再現しようとする仕組みが提案されている。
提案されている仕組みとして、図9に示すように、下部加振台102Aの上面に小型の上部加振台102Bを配置し、下部加振台102Aと上部加振台102Bとの加速度振幅(最大加速度)を一致させるように各加振台102A,102Bを加振する加振機104A,104Bを制御することで、上部加振台102Bに設置された試験体105に大きな加速度を与えることを企図したものがある(特許文献1,2)。なお、符号103A,103Bは軸受けであり、符号107は加振機104Aを固定的に支持して当該加振機104Aの反力を受けるための反力受けであり、符号108は下部加振台102Aの上面に設けられて加振機104Bを固定的に支持して当該加振機104Bの反力を受けるための加振台反力受けである。
また、提案されている他の仕組みとして、図9に示す仕組みにおいて上部加振台102Bを加振する加振機104Bをばね106に換えることによってばね共振を利用する方法であり、図10(A)に示すように、下部加振台102Aの上面に小型の上部加振台102Bを配置し、下部加振台102Aと上部加振台102Bとを軸受103B及びばね106で接続された構造とし、ばね106のばね定数と上部加振台102B及び試験体105との合計重量とから決まる共振振動数を加振振動数に設定して加振機104で正弦波加振することで、上部加振台102B及び試験体105を共振させて試験体105に大きな加速度を与えることを企図したものがある(特許文献3,4)。ここで、図10(A)に示すような、下部加振台102Aの上面に上部加振台102Bを配置し両加振台102A,102Bの間にばね106を介在させると共に共振振動数を加振振動数に設定する振動台のことを「共振振動台」と呼ぶ。
図10(A)に示す仕組みについて、理想的な条件として、上部加振台102B及び試験体105のみが振動して加速度が発生し、下部加振台102Aには加速度は発生しないと仮定する。このとき、試験体105に発生する加速度振幅(最大加速度)A1(上部加振台102Bも同じ)は数式2で与えられる。
(数2) A1=F/W2
ここに、 A1:試験体に発生する加速度振幅(最大加速度)〔m/s2〕,
F:加振機の最大加振力〔tf〕,
2:上部加振台及び試験体の合計重量〔t〕 をそれぞれ表す。
具体的には例えば、上述の数式1による算定と同様に上部加振台及び試験体の合計重量W2=20〔t〕,加振機の最大加振力F=100〔tf〕の場合には、A1=5Gとなり(G:重力単位,1G=9.8〔m/s2〕)、これが振動台で発生させることができる加速度振幅(最大加速度)になる。
図10(A)に示す仕組みについて、他の理想的な条件として、同図(B)に示す揺れの状態になるように振動を制御することも考えられる。具体的には、下部加振台102Aと上部加振台102B及び試験体105との振動が互いに逆位相になるように揺れを制御する。
このとき、下部加振台102Aに作用する慣性力と上部加振台102B及び試験体105に作用する慣性力とは釣り合っている。このため、下部加振台102Aの加速度振幅(最大加速度)をA0とすると共に試験体105の加速度振幅(最大加速度)をA1(上部加振台102Bも同じ)とすると、下部加振台102Aの慣性力(W0×A0)と加振機104の加振力Fと上部加振台102B及び試験体105の慣性力(W2×A1)との間の関係式(即ち、力の釣り合い式)として数式3−1が成り立ち、これより数式3−2が得られる。
(数3−1) W0×A0+F=W2×A1
(数3−2) A1=(W0×A0+F)/W2
ここに、 A1:試験体に発生する加速度振幅(最大加速度)〔m/s2〕,
0:下部加振台の重量〔t〕,
0:下部加振台の加速度振幅(最大加速度)〔m/s2〕,
F:加振機の最大加振力〔tf〕,
2:上部加振台及び試験体の合計重量〔t〕 をそれぞれ表す。
具体的には例えば、上述の数式1による算定と同様に下部加振台の重量W0=50〔t〕,上部加振台及び試験体の合計重量W2=20〔t〕,加振機の最大加振力F=100〔tf〕とすると共に、実際の振動台における仕様上の加速度の最大値(制約)を2Gとすると(即ち、下部加振台の加速度振幅(最大加速度)A0=2〔m/s2〕)、試験体105の加速度振幅(最大加速度)A1=10Gとなる(G:重力単位,1G=9.8〔m/s2〕)。
実開昭61−122544号 特許第3901910号 特開昭57−147028号 特開2002−236074号
しかしながら、図9に示す従来の仕組みでは、大きな加速度を得るためには、加振機104Bの加振力(言い換えると、容量)を大きくしたり、加振機104Bの反力をとるための加振台反力受け108を大きくしたりする必要があり、その結果として加振機104Bや加振台反力受け108の重量が増加して上部加振台102Bの加速度が小さくなるということになって試験体105に与える加速度を大きくするには限界がある。このため、特に大きい加速度振幅(最大加速度)を必要とする場合に用いるものとして適当であるとは言い難い。
また、図10に示す従来の仕組みでは、大きな加速度を得るためには、加振機104の加振力(言い換えると、容量)を大きくしたり、下部加振台102Aの重量を大きくしたりするなど、既設の振動台を増強する必要がある。具体的には、数式3−2によれば、例えば、下部加振台の重量W0と加振機の最大加振力Fとの両方を2倍に引き上げるような改造を施すことによって試験体に発生する加速度振幅(最大加速度)A1を2倍にすることができる。しかしながらこの改造は既設の振動台と同じ仕様の振動台を更に一台導入することに相当するので、コストや既設設備周辺の拡張の必要性を考慮するとこれを実現することは、困難であり、汎用的であるとは言い難い。
そこで、本発明は、従来の共振振動台と比べてより一層大きな加速度振幅(最大加速度)を発生させることができる共振振動台を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するため、請求項1記載の共振振動台は、軸受けを備える加振台と、当該加振台からみて外部の基台に配置される軸受けを備える共振台と、外部の基台に配置される軸受けを備える慣性重錘と、加振台を加振する加振機と、加振台と共振台との間に介在する第一の弾性体と、共振台と慣性重錘との間に介在する第二の弾性体とを有し、加振台と慣性重錘との間に第一・第二の弾性体を介在させて共振台が配置され、且つ、共振台の加速度が加振台及び慣性重錘の加速度と逆向きになるように制御されるようにしている。
また、請求項2記載の共振振動台は、軸受けを備える加振台と、当該加振台からみて外部の基台に配置される試験体を支持する軸受けと、外部の基台に配置される軸受けを備える慣性重錘と、加振台を加振する加振機と、加振台と試験体との間に介在する第一の弾性体と、試験体と慣性重錘との間に介在する第二の弾性体とを有し、加振台と慣性重錘との間に第一・第二の弾性体を介在させて試験体が配置され、且つ、試験体の加速度が加振台及び慣性重錘の加速度と逆向きになるように制御されるようにしている。
また、請求項3記載の共振振動台は、軸受けを備える加振台と、当該加振台に配置される軸受けを備える共振台と、加振台に配置される軸受けを備える慣性重錘と、加振台を加振する加振機と、加振台と共振台との間に介在する第一の弾性体と、共振台と慣性重錘との間に介在する第二の弾性体とを有し、加振台と慣性重錘との間に第一・第二の弾性体を介在させて共振台が配置され、且つ、共振台の加速度が加振台及び慣性重錘の加速度と逆向きになるように制御されるようにしている。
また、請求項4記載の共振振動台は、軸受けを備える加振台と、当該加振台に配置される試験体を支持する軸受けと、加振台に配置される軸受けを備える慣性重錘と、加振台を加振する加振機と、加振台と試験体との間に介在する第一の弾性体と、試験体と慣性重錘との間に介在する第二の弾性体とを有し、加振台と慣性重錘との間に第一・第二の弾性体を介在させて試験体が配置され、且つ、試験体の加速度が加振台及び慣性重錘の加速度と逆向きになるように制御されるようにしている。
これらの共振振動台によると、共振台や試験体に第二の弾性体を介在させて慣性重錘が連結されるようにしているので、共振台や試験体の慣性力と反対向きの反力が外部(即ち、慣性重錘)から得られる。
本発明の共振振動台によれば、共振台や試験体の慣性力と反対向きの反力を外部から得ることができるので、当該反力に相当する分だけ共振台・試験体において発生する加速度を大きくすることが可能になる。これにより、振動・揺れに対する安全性の評価において特に大きい加速度振幅(最大加速度)を必要とする場合の適当性・有用性の向上が可能になる。また、特別に大きな加速度を必要とはしない共振振動台においても、本発明を適用することにより、所望の加速度を発生させるために必要とされる加振機の最大加振力を小さくすることができるので、共振振動台の小型化や製造コストの抑制を図ることが可能になる。
本発明の共振振動台の第一の実施形態の一例を示す構成側面図である。 第一の実施形態の共振振動台の他の例を示す構成側面図である。 第一の実施形態の共振振動台の更に他の例を示す構成側面図である。 第一の実施形態の共振振動台に係る力の釣り合い関係を説明する図である。 本発明の共振振動台における慣性重錘の効果を説明するための比較例に係る力の釣り合い関係を説明する図である。 本発明の共振振動台の第二の実施形態の一例を示す構成側面図である。 本発明の共振振動台の変形例を示す構成側面図である。 従来の振動台の基本構造を示す構成側面図である。 従来の振動台の他の構造を示す構成側面図である。 従来の共振振動台の構造を示す図である。(A)は構成側面図である。(B)は力の釣り合い関係を説明する図である。
以下、本発明の構成の一例を、図面に示す第一及び第二の実施の形態に基づいて詳細に説明する。
(第一の実施形態)
図1乃至図4に、本発明の共振振動台の第一の実施形態の一例を示す。この共振振動台は、軸受け3Aを備える加振台1と、当該加振台1からみて外部の基台(7)に配置される軸受け3Bを備える共振台2と、外部の基台(7)に配置される軸受け3Cを備える慣性重錘11と、加振台1を加振する加振機4と、加振台1と共振台2との間に介在する第一の弾性体6と、共振台2と慣性重錘11との間に介在する第二の弾性体9とを有し、加振台1と慣性重錘11との間に第一・第二の弾性体6,9を介在させて共振台2が配置され、且つ、共振台2の加速度が加振台1及び慣性重錘11の加速度と逆向きになるように制御される。
ここで、加振機4によって加振台1に与えられる振動・揺れの方向(図中符号Xの両矢印の方向)のことを「振動方向X」という。
加振台1は、剛な架台として形成され、基台10に軸受け3Aを介して設置される。
加振台1に、反力受け8が、加振台1に対して不動に固定されて設けられる
なお、基台10は、固有の構造でも良いし、共振振動台の接地面でも良い。
軸受け3Aは、加振台1が基台10に対して振動方向Xに振動し得る(言い換えると、揺れ得る)ように加振台1を支持するものである。
加振台1が基台10に対して振動する(揺れる)際の、軸受け3Aに起因する摩擦力や抵抗は、できる限り小さいことが望ましく、無いことが理想的である。
軸受け3Aは、できる限り小さい摩擦力や抵抗で加振台1を支持し得るものであれば、特定の仕組みに限定されるものではなく、どのような仕組みでも良い。具体的には例えば、静圧軸受やゴム支承が用いられ得る。
加振機4は、加振台1に振動・揺れを与えて加振台1を加振するものである。
加振機4は、外部の反力受け7に固定されると共に加振台1に連結されて両者の間に介在して設けられる。
加振機4が固定される外部の反力受け7は、加振台1及び共振台2からみて外部(言い換えると、別体)の反力受けである。
共振台2は、振動・揺れに対する安全性の評価対象である試験体5が設置されるものであり、剛な架台として形成され、加振機4が固定される外部の反力受け7の上面に軸受け3Bを介して配置される。
軸受け3Bは、共振台2が外部の反力受け7に対して振動方向Xに振動し得る(言い換えると、揺れ得る)ように共振台2を支持するものである。
共振台2が外部の反力受け7に対して振動する(揺れる)際の、軸受け3Bに起因する摩擦力や抵抗は、できる限り小さいことが望ましく、無いことが理想的である。
軸受け3Bは、できる限り小さい摩擦力や抵抗で共振台2を支持し得るものであれば、特定の仕組みに限定されるものではなく、どのような仕組みでも良い。具体的には例えば、静圧軸受やゴム支承が用いられ得る。
慣性重錘11は、加振台1と共に共振台2の振動・揺れに対して逆向きの振動・揺れを発生する(言い換えると、慣性重錘11と加振台1との慣性力は、当該慣性力とは逆向きに共振台2に慣性力を発生させて共振台2に反力を与える)ものであり、慣性重錘11の質量は共振台2と当該共振台2に設置される試験体5との質量よりも大きく設定される。
軸受け3Cは、慣性重錘11が外部の反力受け7に対して振動方向Xに振動し得る(言い換えると、揺れ得る)ように慣性重錘11を支持するものである。
慣性重錘11が外部の反力受け7に対して振動する(揺れる)際の、軸受け3Cに起因する摩擦力や抵抗は、できる限り小さいことが望ましく、無いことが理想的である。
軸受け3Cは、できる限り小さい摩擦力や抵抗で慣性重錘11を支持し得るものであれば、特定の仕組みに限定されるものではなく、どのような仕組みでも良い。具体的には例えば、静圧軸受やゴム支承が用いられ得る。
ここで、共振台2及び慣性重錘11の配置場所は、加振機4が固定される外部の反力受け7の上面に限られるものではなく、外部の反力受け7とは別に基台が設けられて当該基台の上面に共振台2及び慣性重錘11が配置されるようにしても良く、さらに言えば、図2に示すように加振台1が設置される基台10の上面に共振台2及び慣性重錘11が配置されるようにしても良い。つまり、共振台2及び慣性重錘11は、加振台1の上面を除く、加振台1にとって外部(言い換えると、別体)の基台の上面に軸受け3B,3Cを介して配置される。
第一の弾性体6は、加振台1の反力受け8と共振台2とに取り付けられて両者を連結し両者の間に介在して設けられる。
また、第二の弾性体9は、共振台2と慣性重錘11とに取り付けられて両者を連結し両者の間に介在して設けられる。
第一の弾性体6及び第二の弾性体9は、振動方向Xにおいて軸方向の弾性力を発揮し得るものであれば、どのようなものでも良い。具体的には例えば、これら第一・第二の弾性体6,9として圧縮コイルばねや引張コイルばねが用いられることが考えられ、この場合には当該圧縮コイルばね若しくは引張コイルばねは伸縮軸方向が振動方向Xに合わせられて配置され設けられる。なお、第一・第二の弾性体6,9は共振振動台が作動している状態(即ち、振動している・揺れている状態)において圧縮力及び引っ張り力を発揮し得るように長さや伸縮の度合いが調整されて設けられる。また、第一・第二の弾性体6,9として板ばね,皿ばね,回転ばね,ゴム紐なども用いられ得る。
そして、試験体5が共振台2に不動に固定されて設置され、加振機4によって振動方向Xの振動が与えられ、試験体5に対して加速度が与えられる。
なお、本発明の共振振動台では、共振台2の振動・揺れを制御するため、予め設定された目標とする加振振動数において共振台2が加振台1及び慣性重錘11とは逆向きに揺れるように前記三者の質量やばね剛性が調整される。そして、前記三者の質量やばね剛性が調整された上で、目標とする加振振動数の正弦波で加振機4が動作させられる。
ここで、図4及び図5を用いて、本実施形態の共振振動台において慣性重錘11が備えられることによる、共振台2の加速度振幅(言い換えると、最大加速度)の大きさに与える効果を説明する。
まず、本実施形態の共振振動台では、図4に示す揺れの状態のとき、第二の弾性体9を介在させて慣性重錘11が連結されていることにより、共振台2及び試験体5の慣性力(W1×A1)と反対向きの反力(W2×A2)が慣性重錘11から得られる。そして、共振振動台の振動システムに関する力の釣り合い式として以下の数式4−1が成り立ち、これより、共振台2及び試験体5の加速度振幅(最大加速度)A1を表す数式4−2が得られる。
(数4−1) W0×A0+F+W2×A2=W1×A1
(数4−2) A1=(W0×A0+F+W2×A2)/W1
ここに、 W0:加振台1の重量[t],
A0:加振台1の加速度振幅(最大加速度)[m/s],
W1:共振台2及び試験体5の合計重量[t],
A1:共振台2及び試験体5の加速度振幅(最大加速度)[m/s],
W2:慣性重錘11の重量[t],
A2:慣性重錘11の加速度振幅(最大加速度)[m/s],
F :加振機4の加振台1への作用力[tf] をそれぞれ表す。
一方、慣性重錘11が連結されていない場合には、図5に示す揺れの状態のとき、共振振動台の振動システムに関する力の釣り合い式として以下の数式5−1が成り立ち、これより、共振台2及び試験体5の加速度振幅(最大加速度)A1を表す数式5−2が得られる。
(数5−1) W0×A0+F=W1×A1
(数5−2) A1=(W0×A0+F)/W1
ここに、 W0:加振台1の重量[t],
A0:加振台1の加速度振幅(最大加速度)[m/s],
W1:共振台2及び試験体5の合計重量[t],
A1:共振台2及び試験体5の加速度振幅(最大加速度)[m/s],
F :加振機4の加振台1への作用力[tf] をそれぞれ表す。
数式4−2と数式5−2とを比較すると、数式4−2の方が数式5−2と比べて右辺分子に慣性重錘11からの反力(W2×A2)が加わることによって加速度振幅A1が大きくなることが判る。すなわち、加振機の作用力Fの大きさが同じである条件で、慣性重錘11が連結されている方が慣性重錘11を備えない場合と比べて大きな加速度振幅A1が得られることが判る。
以上の構成を有する共振振動台によれば、共振台2に対して第二の弾性体9を介在させて連結される慣性重錘11を有するようにしているので、共振台2及び試験体5の慣性力と反対向きの反力を慣性重錘11から得ることができ、当該反力に相当する分だけ試験体5において発生する最大加速度を大きくすることが可能になる。
なお、共振台2と慣性重錘11と第二の弾性体9との連結の態様は、図1に示す例に限定されるものではない。具体的には例えば、図3に示すように、慣性重錘11が振動方向Xにおいて共振台2を挟む(言い換えると、跨ぐ)ような形状に構成され、共振台2の振動方向Xにおける両側のそれぞれに取り付けられた一対の第二の弾性体9A,9Bにより、共振台2と慣性重錘11とが連結されるようにしても良い。
(第二の実施形態)
図6に、本発明の共振振動台の第二の実施形態の一例を示す。この共振振動台は、軸受け3Aを備える加振台1と、当該加振台1からみて外部の基台(7)に配置される試験体5を支持する軸受け3B’と、外部の基台(7)に配置される軸受け3Cを備える慣性重錘11と、加振台1を加振する加振機4と、加振台1と試験体5との間に介在する第一の弾性体6と、試験体5と慣性重錘11との間に介在する第二の弾性体9とを有し、加振台1と慣性重錘11との間に第一・第二の弾性体6,9を介在させて試験体5が配置され、且つ、試験体5の加速度が加振台1及び慣性重錘11の加速度と逆向きになるように制御される。
本実施形態では、上述の第一の実施形態では共振台2に試験体5が設置されるのに対し、共振台2が設けられずに、試験体支持用の軸受け3B’(第一の実施形態における共振台支持用の軸受け3Bに対応する)を介して試験体5が加振台1にとって外部の基台である外部の反力受け7に直接設置される。そして、この構成の相違と関係しない構成は、第一の実施形態と同様である。
なお、試験体5を支持する軸受け3B’は、第一の実施形態における共振台2を支持する軸受け3Bと同様のものである。
また、本実施形態における加振台1,慣性重錘11,加振台1を支持する軸受け3A,慣性重錘11を支持する軸受け3C,加振機4,第一の弾性体6,外部の反力受け7,第二の弾性体9,基台10は、第一の実施形態における同じ名称・符号のものと同様のものである。なお、慣性重錘11は、試験体5が配置される外部の反力受け7の上面に配置されることになる。また、第一の弾性体6は加振台1と試験体5とに取り付けられて両者を連結し両者の間に介在して設けられることになり、第二の弾性体9は試験体5と慣性重錘11とに取り付けられて両者を連結し両者の間に介在して設けられることになる。
本実施形態の場合は、共振振動台の振動システムに関し、符号W1を試験体5のみの重量として、力の釣り合い式として上述の数式4−1が成り立つと共に試験体5の加速度振幅(最大加速度)A1を表す数式4−2が得られる。つまり、本実施形態の場合は、数式4−1及び4−2におけるW1が共振台2を含まない試験体5のみの重量になるので、試験体5の加速度振幅(最大加速度)A1を表す数式4−2における分母が小さくなり、より一層大きな加速度振幅A1が得られることが判る。
以上の構成を有する共振振動台によれば、試験体5に対して第二の弾性体9を介在させて連結される慣性重錘11を有するようにしているので、試験体5の慣性力と反対向きの反力を慣性重錘11から得ることができ、当該反力に相当する分だけ試験体5において発生する最大加速度を大きくすることが可能になる。
なお、試験体5及び慣性重錘11の配置場所は、加振機4が固定される外部の反力受け7の上面に限られるものではなく、外部の反力受け7とは別に基台が設けられて当該基台の上面に試験体5及び慣性重錘11が配置されるようにしても良く、さらに言えば、加振台1が設置される基台10の上面に試験体5及び慣性重錘11が配置されるようにしても良い(第一の実施形態における図2参照)。つまり、試験体5及び慣性重錘11は、加振台1の上面を除く、加振台1にとって外部(言い換えると、別体)の基台の上面に軸受け3B’,3Cを介して配置される。
また、試験体5と慣性重錘11と第二の弾性体9との連結の態様は、図6に示す例に限定されるものではない。具体的には例えば、慣性重錘11が振動方向Xにおいて試験体5を挟む(言い換えると、跨ぐ)ような形状に構成され(この場合の慣性重錘11の態様については図3を参照)、試験体5の振動方向Xにおける両側のそれぞれに取り付けられた一対の第二の弾性体(図3においては符号9A,9B)により、試験体5と慣性重錘11とが連結されるようにしても良い。
なお、上述の第一及び第二の実施の形態は本発明を実施する際の好適な形態の一例ではあるものの本発明の実施の形態が上述のものに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において本発明は種々変形実施可能である。例えば、上述の実施形態では加振台1に反力受け8を設けると共に当該反力受け8と共振台2とに第一の弾性体6が取り付けられるようにしているが、反力受け8は加振台1と一体のものであっても良いし、さらに言えば、第一の弾性体6の一端が加振台1に固定されて取り付けられるのであれば特に反力受けとして認識し得るような特定の構造を有している必要はない。
また、上述の第一の実施形態では共振台2及び慣性重錘11が加振台1にとって外部の基台の上面に配置されるようにしているが、図7に示すように、共振台2及び慣性重錘11が加振台1の上面に配置されるようにしても良い。また、第二の実施形態のように共振台2が設けられない場合も、試験体5及び慣性重錘11が加振台1の上面に配置されるようにしても良い。これらの場合にも、加振台1と慣性重錘11との間に第一・第二の弾性体6,9を介在させて共振台2や試験体5が配置されることに変わりはなく、上述の第一・第二の実施形態と同様の作用効果が発揮される。
1 加振台
2 共振台
3A,3B,3C 軸受け
4 加振機
5 試験体
6 第一の弾性体
7 外部の基台
8 反力受け
9 第二の弾性体
10 基台
11 慣性重錘

Claims (4)

  1. 軸受けを備える加振台と、当該加振台からみて外部の基台に配置される軸受けを備える共振台と、前記外部の基台に配置される軸受けを備える慣性重錘と、前記加振台を加振する加振機と、前記加振台と前記共振台との間に介在する第一の弾性体と、前記共振台と前記慣性重錘との間に介在する第二の弾性体とを有し、前記加振台と前記慣性重錘との間に前記第一・第二の弾性体を介在させて前記共振台が配置され、且つ、前記共振台の加速度が前記加振台及び前記慣性重錘の加速度と逆向きなるように制御されることを特徴とする共振振動台。
  2. 軸受けを備える加振台と、当該加振台からみて外部の基台に配置される試験体を支持する軸受けと、前記外部の基台に配置される軸受けを備える慣性重錘と、前記加振台を加振する加振機と、前記加振台と前記試験体との間に介在する第一の弾性体と、前記試験体と前記慣性重錘との間に介在する第二の弾性体とを有し、前記加振台と前記慣性重錘との間に前記第一・第二の弾性体を介在させて前記試験体が配置され、且つ、前記試験体の加速度が前記加振台及び前記慣性重錘の加速度と逆向きなるように制御されることを特徴とする共振振動台。
  3. 軸受けを備える加振台と、当該加振台に配置される軸受けを備える共振台と、前記加振台に配置される軸受けを備える慣性重錘と、前記加振台を加振する加振機と、前記加振台と前記共振台との間に介在する第一の弾性体と、前記共振台と前記慣性重錘との間に介在する第二の弾性体とを有し、前記加振台と前記慣性重錘との間に前記第一・第二の弾性体を介在させて前記共振台が配置され、且つ、前記共振台の加速度が前記加振台及び前記慣性重錘の加速度と逆向きになるように制御されることを特徴とする共振振動台。
  4. 軸受けを備える加振台と、当該加振台に配置される試験体を支持する軸受けと、前記加振台に配置される軸受けを備える慣性重錘と、前記加振台を加振する加振機と、前記加振台と前記試験体との間に介在する第一の弾性体と、前記試験体と前記慣性重錘との間に介在する第二の弾性体とを有し、前記加振台と前記慣性重錘との間に前記第一・第二の弾性体を介在させて前記試験体が配置され、且つ、前記試験体の加速度が前記加振台及び前記慣性重錘の加速度と逆向きになるように制御されることを特徴とする共振振動台。
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