JPH06117485A - 周波数対応型吸振器 - Google Patents

周波数対応型吸振器

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JPH06117485A
JPH06117485A JP26184392A JP26184392A JPH06117485A JP H06117485 A JPH06117485 A JP H06117485A JP 26184392 A JP26184392 A JP 26184392A JP 26184392 A JP26184392 A JP 26184392A JP H06117485 A JPH06117485 A JP H06117485A
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JP
Japan
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vibrating body
mass
vibrating object
vibration
vibrating
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Application number
JP26184392A
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English (en)
Inventor
Tetsuo Namekawa
徹夫 滑川
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Amada Wasino Co Ltd
Original Assignee
Amada Wasino Co Ltd
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Publication date
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Priority to JP26184392A priority Critical patent/JPH06117485A/ja
Publication of JPH06117485A publication Critical patent/JPH06117485A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 振動物体の複数の部分共振周波数に容易に対
応できるようにした周波数対応型吸振器を提供する。 【構成】 振動物体9を、これに接合した制振部材19
を介して構造物15に結合すると共に、この振動物体9
の質量を増減可能としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、振動物体の周波数対
応型吸振器に関し、特に振動物体の複数の部分共振周波
数に対応できるようにした周波数対応型吸振器に関す
る。
【0002】
【従来の技術】構造物に結合された振動物体の振動を吸
振する代表的な方法として、従来、制振ゴムの如き制振
部材を使用する方法、流体の粘性を利用したダッシュポ
ットを使用する方法、制振鋼板などを含む粘弾性多層板
を使用する方法などが、知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これら既知の方法は、
吸振方法としては一応、優れた効果が得られており、既
に多くの実用例がある。しかし、構造物の吸振を行う場
合は、振動物体には複数の部分共振周波数を持つのが通
常であり、これらの複数の部分共振周波数に対応した複
数の仕様の吸振器を製作し、使用することは、製造コス
ト、取付コストなどの点で非効率的で、非経済的であ
る。
【0004】この発明の目的は、上記従来の吸振方法の
かかる問題に鑑みて提案されたもので、振動物体の複数
の部分共振周波数に容易に対応できるようにした周波数
対応型吸振器を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、この発明は、振動物体を、これに接合した制振部材
を介して構造物に結合すると共に、この振動物体の質量
を増減可能としていることを特徴とする周波数対応型吸
振器である。
【0006】そして、振動物体の質量の増減調整を、振
動物体に対して取付位置を変更できるようにした第2振
動物体によって行うように構成した。
【0007】
【作用】振動物体の質量を増減することにより、振動物
体の複数の部分共振周波数に容易に対応できるため、十
分な制振作用が得られる。
【0008】振動物体の質量の増減調整を、振動物体に
対して取付位置を変更できるようにした第2振動物体に
よって行うことにより、振動物体の複数の部分共振周波
数に一層容易に対応できる。
【0009】
【実施例】以下、この発明の実施例を、図面に基づいて
説明する。まず、効果的な制振作用が得られる基本的構
造について行った考察経過を説明する。図4に、質量m
1の振動物体1がばね定数K1 を介して構造物3に結合
され、質量m2 の第2振動物体5がばね定数K2 を介し
て振動物体1に結合されている自由度2の振動系を示し
た。第2振動物体5の固有振動数f2 は、1/2π×√
2 /m2 となる。
【0010】いま、図4の振動系を、図5に示した振動
系に置き換えて考える。この図5の振動系は、振動物体
1からロッド7を延設してこのロッド7に第2振動物体
5を、ロッド7の長手方向へ移動可能に設けたもので、
図5では第2振動物体5を振動物体1に一杯に接近させ
てセットした状態を示している。
【0011】この場合、ばね定数K1 、K2 は十分大き
い値であり、第2振動物体5によるその重心回りのモ−
メントがばね定数K1 、K2 におよぼす影響はほとんど
無いと考える。振動物体1の重心位置aと第2振動物体
5の重心位置bを結んだ直線上の任意の点P(重心位置
aからの距離はD、重心位置bからの距離はL)につい
て、この点Pの回りのモ−メントの釣合いから、 m1 ×D=m2 ×L これにより、 m1 =m2 ×L/D………………………式(1) 図6のように、第2振動物体5を振動物体1からn倍だ
け、離してセットしている場合、上記図5の式(1) と同
様、 m1 ×D=m2 ×n・L これにより、 m1 =m2 ×n・L/D……………………式(2) 従って第2振動物体5のセット位置の偏りによるばね定
数K1 、K2 のモ−メントへの影響が殆ど無いものと考
えると、式(1) 、式(2) から点Pまでの第2振動物体5
の距離がn倍になれば、振動物体1の質量m2 は、 m2 ×n・L/D−m2 ×L/D=m1 ×(n−L)/
D だけ増加したものと等価になる。
【0012】このことにより、振動物体1に対する第2
振動物体5のセット位置を変更調整すれば、この系の固
有振動数の変更が可能であることがわかる。
【0013】次に図4のモデルについて振動吸振器の吸
振効果を考える。図4の振動系の運動方程式は、数1と
なる。ここで、K1 は、吸振すべき構造物の総合的なば
ね定数であり、K2 は、制振部材のばね定数で、m
1 は、構造物の質量、fは、構造物に作用する周期的な
外力である。
【0014】
【数1】 これを解いて振幅比|X1 /X0 |と、振動数比|ω/
ωn |との関係式を導きだすと、数2のようになる。
【0015】
【数2】 数2の関係を用いて数値計算を行い、それを図7に示し
た。この数2と図7とから、以下の結論が得られる。
【0016】(1) 質量比μの値が大きくなる(振動物体
1の質量が大きくなる)に従い、制振効果は増加する。
【0017】(2) 振動物体1のの固有振動数と構造物の
固有振動数とが一致したとき、最大の振動減衰効果が発
揮される。
【0018】数2から考えて、質量比μ=m2 /m1
1の場合に制振効果が最大になることは明らかである
が、それは構造物と振動吸振器の質量が共に同一となる
ことを意味し、実用的でない。理論計算によれば、損失
率η=0.3の制振部材を用いた質量比μ=m2 /m1
=0.05の振動吸振器で制振効果があることがわかっ
ている。言い替えれば、振動吸振器の質量は、構造物の
質量の5%程度で十分な制振効果があるということであ
る。
【0019】以上の考察の結果に基づいて、この発明の
振動吸振器の一実施例を図1ないし図3に示した。振動
物体9には、中板11が設けてあり、この中板11に対
して直交する方向にロッド13を取付けている。構造物
15には例えば正面視L字状の取付板17、17が固設
されていて、振動物体9は、中板11と取付板17、1
7との間に介装している制振部材19を介して構造物1
5に取付けている。ロッド13には、第2振動物体21
がロッド13の長手方向移動可能に嵌合され、振動物体
9に対する任意の位置でロッド13にセットできるよう
にしている。制振部材19は、制振ゴムや制振鋼板など
を含む粘弾性多層板など、種々の公知の物を使用できる
もので、振動エネルギ−を吸収できるダンパ−機能を持
つものが望ましい。
【0020】第2振動物体21の質量を、上述した考察
の結果をもとに振動物体9と構造物15の質量に応じて
適宜に選定することにより、振動物体9の振動を最も効
果的に減衰、吸振することができる。
【0021】さらに、第2振動物体21をロッド13に
沿って移動して振動物体9に対する第2振動物体21の
セット位置を変更調整することにより、この系の固有振
動数を変更することができるので、構造物15に発生す
る様々な周波数の振動を効果的に減衰、吸振することが
できる。
【0022】振動物体9は、中板11、11の部分が制
振部材19に接合することにより、構造物15に取付け
られているので、構造物15への取付け、取外しは容易
であり、構造が簡単で製作コストは安価であって、種々
の複数の周波数の振動に対応できる有用な振動吸振器と
なっている。
【0023】尚、この発明は上述した実施例に限定され
ることは無く、適宜な変更を行うことにより、その他の
態様で実施し得るものである。例えば、中板11、取付
板17、制振部材19の形状などは、図示例以外の種々
の形状に置き換えることができる。
【0024】
【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、振動物
体の質量を増減することにより、振動物体の複数の部分
共振周波数に容易に対応できるため、十分な制振作用が
得られる。
【0025】振動物体の質量の増減調整を、振動物体に
対して取付位置を変更できるようにした第2振動物体に
よって行うことにより、振動物体の複数の部分共振周波
数に一層容易に対応できて、有用な振動吸振器が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例である振動吸振器の斜視図
である。
【図2】図1における側面図である。
【図3】図1における正面図である。
【図4】自由度2の振動系を示すモデル図である。
【図5】この発明の考察のための検討図である。
【図6】図5における第2振動物体のセット位置を変更
した検討図である。
【図7】図5の振動吸振器の共振特性図である。
【符号の説明】
9 振動物体 15 構造物 19 制振部材 21 第2振動物体

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振動物体を、これに接合した制振部材を
    介して構造物に結合すると共に、この振動物体の質量を
    増減可能としていることを特徴とする周波数対応型吸振
    器。
  2. 【請求項2】 振動物体の質量の増減調整を、振動物体
    に対して取付位置を変更できるようにした第2振動物体
    によって行うように構成したことを特徴とする請求項1
    の周波数対応型吸振器。
JP26184392A 1992-09-30 1992-09-30 周波数対応型吸振器 Pending JPH06117485A (ja)

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JP26184392A JPH06117485A (ja) 1992-09-30 1992-09-30 周波数対応型吸振器

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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2003106370A (ja) * 2001-09-28 2003-04-09 Tokai Rubber Ind Ltd 制振装置
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