JP6350474B2 - キャリブレーションシステム、キャリブレーション方法、画像形成装置およびキャリブレーションプログラム - Google Patents

キャリブレーションシステム、キャリブレーション方法、画像形成装置およびキャリブレーションプログラム Download PDF

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Description

本発明は、階調特性を補正するキャリブレーションシステム、キャリブレーション方法、画像形成装置およびキャリブレーションプログラムに関する。
従来、プリンター専用機、MFP(Multifunction Peripheral)などの画像形成装置の経年変化などの原因による入出力特性の補正、所謂、ガンマ補正を行うキャリブレーションの方法として、MFPに付属のスキャナーや画像形成装置内の濃度センサーを使用して現在の出力色を測定し、出力色の色値が目標の色値になるように入出力特性を補正する方法が知られている。
ただし、機種の異なる画像形成装置間において出力色の色値を揃えるためには、分光測色器などの高価な専用の測色器が必要となる。しかしながら、専用の測色器を用意して使いこなすことは、一般的な利用者にとってハードルが高い。
そこで、専用の測色器の代替装置としてデジタルカメラやカメラ付携帯電話などの撮影デバイスを使用することによって、簡単で低コストなキャリブレーションを実現するキャリブレーションシステムが提案されている(例えば、特許文献1、2参照。)。
特許文献1に記載されたキャリブレーションシステムにおいては、まず、複数の色のパッチを含むリファレンスチャートと、リファレンスチャートに対応し画像形成装置によって印刷されたテストチャートとが同時に撮影デバイスによって撮影される。そして、撮影デバイスによって撮影されて生成された撮影画像におけるリファレンスチャートおよびテストチャートのそれぞれのパッチのRGB値に基づいて、画像形成装置の階調特性が補正される。
特許文献2に記載されたキャリブレーションシステムにおいては、まず、複数の色のパッチを含むリファレンスチャートと、リファレンスチャートに対応し画像形成装置によって印刷されたテストチャートとが別々に撮影デバイスによって撮影される。次いで、撮影デバイスによって撮影されて生成された1つ目の撮影画像におけるリファレンスチャートのパッチの色値と、撮影デバイスによって撮影されて生成された2つ目の撮影画像におけるテストチャートのパッチの色値とに基づいて、第1補正値が算出される。また、1つ目の撮影画像におけるリファレンスチャートのパッチの色値と、画像形成装置内に事前に記憶されている基準の色値とに基づいて、第2補正値が算出される。そして、第1補正値および第2補正値に基づいて、画像形成装置の階調特性が補正される。
特開2006−222552号公報 特開2010−226562号公報
しかしながら、特許文献1または特許文献2に記載されたキャリブレーションシステムにおいては、リファレンスチャートおよびテストチャートの撮影の環境によって、照明条件に応じてハレーションが発生して本来の明度より高くなったり、撮影者などの何らかの物体の影が撮影画像に映り込んで本来の明度より低くなったりして、撮影画像において明度の斑が生じた場合、撮影画像における明度の斑の影響によって階調特性の補正の結果に斑が生じるので、階調特性の補正の精度が低下するという問題がある。
そこで、本発明は、階調特性の補正の精度を向上することができるキャリブレーションシステム、キャリブレーション方法、画像形成装置およびキャリブレーションプログラムを提供することを目的とする。
本発明のキャリブレーションシステムは、撮影デバイスと、複数の色のパッチを含むテストチャートの印刷によってシートを生成する画像形成装置と、前記画像形成装置の階調特性を前記テストチャートに対応するリファレンスチャートに沿った階調特性に補正するためのガンマ補正テーブルを生成するテーブル生成手段を備え、前記テーブル生成手段は、前記シートの前記テストチャートと、前記リファレンスチャートとが同時に前記撮影デバイスによって撮影されて生成された撮影画像における前記パッチが余白部分であると仮定した場合の前記撮影画像におけるこのパッチの予測明度に基づいた重み付け係数を前記パッチ毎に算出した後、前記重み付け係数に基づいた複数の前記パッチの色値の加重平均に基づいて前記テストチャートおよび前記リファレンスチャートのそれぞれの前記パッチの色値の階調別の代表値を算出し、前記テストチャートおよび前記リファレンスチャートのそれぞれの前記代表値に基づいて前記ガンマ補正テーブルを生成することを特徴とする。
この構成により、本発明のキャリブレーションシステムは、撮影画像において明度の斑が生じた場合であっても、撮影画像におけるパッチが余白部分であると仮定した場合の撮影画像におけるこのパッチの予測明度に基づいてパッチ毎に重み付けを行うことによって、テストチャートおよびリファレンスチャートのそれぞれのパッチの色値の階調別の代表値を高精度に算出することができるので、撮影画像における明度の斑が階調特性の補正の結果に影響することを抑えることができる。したがって、本発明のキャリブレーションシステムは、階調特性の補正の精度を向上することができる。
また、本発明のキャリブレーションシステムにおいて、前記テーブル生成手段は、前記撮影画像に対してシェーディング補正を行った後、シェーディング補正を行った前記撮影画像に基づいて前記代表値を算出しても良い。
この構成により、本発明のキャリブレーションシステムは、撮影デバイスの特性によって撮影画像に生じる明度の斑をシェーディング補正によって抑えた後で代表値を算出するので、撮影画像における明度の斑が階調特性の補正の結果に影響することを更に抑えることができる。したがって、本発明のキャリブレーションシステムは、階調特性の補正の精度を更に向上することができる。
また、本発明のキャリブレーションシステムにおいて、前記画像形成装置は、前記テーブル生成手段を備えても良い。
この構成により、本発明のキャリブレーションシステムは、撮影デバイスがテーブル生成手段を備える必要がないので、一般的な撮影デバイスが使用されることができ、利便性を向上することができる。
また、本発明のキャリブレーションシステムにおいて、前記撮影デバイスは、前記テーブル生成手段を備えても良い。
この構成により、本発明のキャリブレーションシステムは、画像形成装置にテーブル生成手段を備える必要がないので、ガンマ補正テーブルの更新の際の画像形成装置の処理負担を抑えることができる。
本発明のキャリブレーション方法は、複数の色のパッチを含むテストチャートの画像形成装置による印刷によってシートを生成するシート生成ステップと、前記シート生成ステップによって生成された前記シートの前記テストチャートと、前記テストチャートに対応するリファレンスチャートとが同時に撮影デバイスによって撮影されて撮影画像が生成される撮影画像生成ステップと、前記画像形成装置の階調特性を前記リファレンスチャートに沿った階調特性に補正するためのガンマ補正テーブルを生成するテーブル生成ステップとを備え、前記テーブル生成ステップは、前記撮影画像生成ステップによって生成された前記撮影画像における前記パッチが余白部分であると仮定した場合の前記撮影画像におけるこのパッチの予測明度に基づいた重み付け係数を前記パッチ毎に算出した後、前記重み付け係数に基づいた複数の前記パッチの色値の加重平均に基づいて前記テストチャートおよび前記リファレンスチャートのそれぞれの前記パッチの色値の階調別の代表値を算出し、前記テストチャートおよび前記リファレンスチャートのそれぞれの前記代表値に基づいて前記ガンマ補正テーブルを生成するステップであることを特徴とする。
この構成により、本発明のキャリブレーション方法は、撮影画像において明度の斑が生じた場合であっても、撮影画像におけるパッチが余白部分であると仮定した場合の撮影画像におけるこのパッチの予測明度に基づいてパッチ毎に重み付けを行うことによって、テストチャートおよびリファレンスチャートのそれぞれのパッチの色値の階調別の代表値を高精度に算出することができるので、撮影画像における明度の斑が階調特性の補正の結果に影響することを抑えることができる。したがって、本発明のキャリブレーション方法は、階調特性の補正の精度を向上することができる。
本発明の画像形成装置は、複数の色のパッチを含むテストチャートの印刷によってシートを生成する画像形成装置であって、前記画像形成装置の階調特性を前記テストチャートに対応するリファレンスチャートに沿った階調特性に補正するためのガンマ補正テーブルを生成するテーブル生成手段を備え、前記テーブル生成手段は、前記シートの前記テストチャートと、前記リファレンスチャートとが同時に撮影デバイスによって撮影されて生成された撮影画像における前記パッチが余白部分であると仮定した場合の前記撮影画像におけるこのパッチの予測明度に基づいた重み付け係数を前記パッチ毎に算出した後、前記重み付け係数に基づいた複数の前記パッチの色値の加重平均に基づいて前記テストチャートおよび前記リファレンスチャートのそれぞれの前記パッチの色値の階調別の代表値を算出し、前記テストチャートおよび前記リファレンスチャートのそれぞれの前記代表値に基づいて前記ガンマ補正テーブルを生成することを特徴とする。
この構成により、本発明の画像形成装置は、撮影画像において明度の斑が生じた場合であっても、撮影画像におけるパッチが余白部分であると仮定した場合の撮影画像におけるこのパッチの予測明度に基づいてパッチ毎に重み付けを行うことによって、テストチャートおよびリファレンスチャートのそれぞれのパッチの色値の階調別の代表値を高精度に算出することができるので、撮影画像における明度の斑が階調特性の補正の結果に影響することを抑えることができる。したがって、本発明の画像形成装置は、階調特性の補正の精度を向上することができる。
本発明のキャリブレーションプログラムは、複数の色のパッチを含むテストチャートの印刷によってシートを生成する画像形成装置によって実行されるキャリブレーションプログラムであって、前記画像形成装置の階調特性を前記テストチャートに対応するリファレンスチャートに沿った階調特性に補正するためのガンマ補正テーブルを生成するテーブル生成手段として前記画像形成装置を機能させ、前記テーブル生成手段は、前記シートの前記テストチャートと、前記リファレンスチャートとが同時に撮影デバイスによって撮影されて生成された撮影画像における前記パッチが余白部分であると仮定した場合の前記撮影画像におけるこのパッチの予測明度に基づいた重み付け係数を前記パッチ毎に算出した後、前記重み付け係数に基づいた複数の前記パッチの色値の加重平均に基づいて前記テストチャートおよび前記リファレンスチャートのそれぞれの前記パッチの色値の階調別の代表値を算出し、前記テストチャートおよび前記リファレンスチャートのそれぞれの前記代表値に基づいて前記ガンマ補正テーブルを生成することを特徴とする。
この構成により、本発明のキャリブレーションプログラムを実行する画像形成装置は、撮影画像において明度の斑が生じた場合であっても、撮影画像におけるパッチが余白部分であると仮定した場合の撮影画像におけるこのパッチの予測明度に基づいてパッチ毎に重み付けを行うことによって、テストチャートおよびリファレンスチャートのそれぞれのパッチの色値の階調別の代表値を高精度に算出することができるので、撮影画像における明度の斑が階調特性の補正の結果に影響することを抑えることができる。したがって、本発明のキャリブレーションプログラムを実行する画像形成装置は、階調特性の補正の精度を向上することができる。
本発明のキャリブレーションシステム、キャリブレーション方法、画像形成装置およびキャリブレーションプログラムは、階調特性の補正の精度を向上することができる。
本発明の第1の実施の形態に係るキャリブレーションシステムのブロック図である。 図1に示すスマートフォンのブロック図である。 図1に示すMFPのブロック図である。 図3に示すガンマ補正テーブルの原理を示す図である。 (a)図3に示すテストチャート画像データに基づいて印刷されたテストシートの一例を示す図である。 (b)図5(a)に示すテストシートと共に使用されるリファレンスシートの一例を示す図である。 図1に示すキャリブレーションシステムにおけるキャリブレーションの方法のフローチャートである。 図5に示すリファレンスシートがテストシートの枠線内に配置された状態でのテストシートおよびリファレンスシートの一例を示す図である。 図2に示すスマートフォンによって生成された撮影画像の一例を示す図である。 図6に示すガンマ補正テーブル生成処理のフローチャートである。 図5に示すテストチャートにおけるパッチの中心付近領域の一例を示す図である。 図9に示す重み付け係数算出処理のフローチャートである。 図5に示すテストチャートにおける格子点部分の一例を示す図である。 図5に示すテストチャートにおける格子点間部分の一例を示す図である。 図5に示すテストチャートにおけるパッチの中心付近領域、格子点部分および格子点間部分の一例を示す図である。 図9に示すガンマ補正テーブル生成処理において生成される関係式の一例を示す図である。 図3に示すMFPの階調特性の一例を示す図である。 図1に示すスマートフォンのブロック図であって、図2に示す例とは異なる例を示す図である。 本発明の第2の実施の形態に係るキャリブレーションシステムにおけるガンマ補正テーブル生成処理のフローチャートである。 図18に示す重み付け係数算出処理のフローチャートである。 図19に示す色値分散基準重み付け係数算出処理のフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
(第1の実施の形態)
まず、第1の実施の形態に係るキャリブレーションシステムの構成について説明する。
図1は、本実施の形態に係るキャリブレーションシステム10のブロック図である。
図1に示すように、キャリブレーションシステム10は、撮影デバイスとしてのスマートフォン20と、画像形成装置としてのMFP(Multifunction Peripheral)30とを備えている。スマートフォン20と、MFP30とは、互いに通信可能に構成されている。ここで、スマートフォン20と、MFP30とは、LAN(Local Area Network)、インターネットなどのネットワーク11経由で互いに通信可能であっても良いし、ネットワーク11を経由せずにUSB(Universal Serial Bus)ケーブルなどの通信ケーブル経由で互いに直接通信可能であっても良い。
図2は、スマートフォン20のブロック図である。
図2に示すように、スマートフォン20は、種々の操作が入力されるボタンなどの入力デバイスである操作部21と、種々の情報を表示するLCD(Liquid Crystal Display)などの表示デバイスである表示部22と、カメラ23と、ネットワーク11(図1参照。)や通信ケーブル経由で外部の装置と通信を行う通信デバイスである通信部24と、各種のデータを記憶している半導体メモリーなどの不揮発性の記憶デバイスである記憶部25と、スマートフォン20全体を制御する制御部26とを備えている。
制御部26は、例えば、CPU(Central Processing Unit)と、各種のデータを記憶しているROM(Read Only Memory)と、制御部26のCPUの作業領域として用いられるRAM(Random Access Memory)とを備えている。制御部26のCPUは、制御部26のROMまたは記憶部25に記憶されているプログラムを実行する。
図3は、MFP30のブロック図である。
図3に示すように、MFP30は、種々の操作が入力されるボタンなどの入力デバイスである操作部31と、種々の情報を表示するLCDなどの表示デバイスである表示部32と、原稿から画像を読み取る読取デバイスであるスキャナー33と、用紙などの記録媒体に印刷を実行する印刷デバイスであるプリンター34と、図示していない外部のファクシミリ装置と公衆電話回線などの通信回線経由でファックス通信を行うファックスデバイスであるファックス通信部35と、ネットワーク11(図1参照。)や通信ケーブル経由で外部の装置と通信を行う通信デバイスである通信部36と、各種のデータを記憶している半導体メモリー、HDD(Hard Disk Drive)などの不揮発性の記憶デバイスである記憶部37と、MFP30全体を制御する制御部38とを備えている。
記憶部37は、プリンター34の階調特性を補正するためのキャリブレーションプログラム37aを記憶している。キャリブレーションプログラム37aは、MFP30の製造段階でMFP30にインストールされていても良いし、SDカード、USB(Universal Serial Bus)メモリーなどの記憶媒体からMFP30に追加でインストールされても良いし、ネットワーク11(図1参照。)上からMFP30に追加でインストールされても良い。
また、記憶部37は、MFP30の階調特性を補正するためのガンマ補正テーブル(LUT:Lookup Table)37bを記憶している。
図4は、ガンマ補正テーブル37bの原理を示す図である。
図4に示すように、プリンター34の実際の階調特性41が期待される階調特性42からずれていても、プリンター34の実際の階調特性41にガンマ補正テーブル37bを適用することによって、期待される階調特性42を実現することができる。
図3に示すように、記憶部37は、複数の色のパッチを含むテストチャートの画像データとしてのテストチャート画像データ37cと、デバイスに非依存の色度値がパッチに対して既知であるリファレンスチャートのパッチそれぞれの色度値を示すリファレンス色度値情報37dとを記憶している。
なお、以下においては、デバイスに非依存の色度値を、XYZ値として説明する。
図5(a)は、テストチャート画像データ37cに基づいて印刷されたシートとしてのテストシート50の一例を示す図である。図5(b)は、テストシート50と共に使用されるリファレンスシート60の一例を示す図である。
図5に示すように、テストシート50は、複数の色のパッチ51aを含むチャートとしてのテストチャート51と、リファレンスシート60が配置される位置を示す枠線52と、テストチャート51を囲む枠線53と、枠線52および枠線53を囲む枠線54とがプリンター34によって印刷されたものである。また、テストシート50は、テストチャート51の向きを示す三角形55と、リファレンスシート60が配置されるべき向きを示す三角形56とが印刷されている。
リファレンスシート60は、複数の色のパッチ61aを含むリファレンスチャート61と、リファレンスチャート61の向きを示す三角形62とが描かれているものである。リファレンスチャート61は、テストチャート51が左右反転されたものと同様であり、テストチャート51に対応するチャートである。リファレンスチャート61は、プリンター34によって印刷されたものではないので、テストチャート51と比較して、色値に関して精度が優れている。
図3に示す制御部38は、例えば、CPUと、プログラムおよび各種のデータを記憶しているROMと、制御部38のCPUの作業領域として用いられるRAMとを備えている。制御部38のCPUは、制御部38のROMまたは記憶部37に記憶されているプログラムを実行する。
制御部38は、記憶部37に記憶されているキャリブレーションプログラム37aを実行することによって、MFP30の階調特性をリファレンスチャート61(図5参照。)に沿った階調特性に補正するためのガンマ補正テーブル37bを生成するテーブル生成手段38aとして機能する。
次に、キャリブレーションシステム10におけるキャリブレーションの方法について説明する。
図6は、キャリブレーションシステム10におけるキャリブレーションの方法のフローチャートである。
利用者は、MFP30の操作部31などを介して、テストシート50の生成をMFP30に指示する。したがって、MFP30の制御部38は、記憶部37に記憶されているキャリブレーションプログラム37aを実行することによって、図6に示すように、テストチャート51をプリンター34によって印刷してテストシート50を生成する(S101)。
利用者は、S101の工程の後、図7に示すようにリファレンスシート60をテストシート50の枠線52内に配置した状態で、図6に示すように、スマートフォン20のカメラ23によってテストシート50を撮影する(S102)。したがって、スマートフォン20は、テストチャート51と、リファレンスチャート61とを同時に撮影して画像(以下「撮影画像」と言う。)を生成し、生成した撮影画像をMFP30に送信する。
図8は、S102において生成された撮影画像70の一例を示す図である。
図8に示すように、撮影画像70には、リファレンスシート60がテストシート50の枠線52内に配置された状態でのテストシート50およびリファレンスシート60が含まれている。
図8に示す撮影画像70には、明度の斑が生じている。例えば、撮影画像70には、撮影者などの何らかの物体の影が映り込んで明度が低くなっている領域71や、ハレーションが発生して明度が高くなっている領域72が生じている。
図6に示すように、MFP30のテーブル生成手段38aは、S102の処理の後、スマートフォン20から送信されてきた撮影画像に基づいて図9に示すガンマ補正テーブル生成処理を実行する(S103)。
図9は、図6に示すガンマ補正テーブル生成処理のフローチャートである。
図9に示すように、テーブル生成手段38aは、撮影画像におけるチャートのパッチのそれぞれの位置を画像処理によって特定する(S131)。
次いで、テーブル生成手段38aは、撮影画像に対してシェーディング補正を行う(S132)。
次いで、テーブル生成手段38aは、S131において位置を特定したパッチのそれぞれに対して色値を取得する(S133)。
ここで、テーブル生成手段38aは、撮影画像におけるパッチから色値を取得する場合、パッチの全体の領域の画素から色値を取得すると、パッチの輪郭付近の領域の画素の色値を取得するときに、誤ってパッチの外部の画素の色値を取得する可能性がある。したがって、テーブル生成手段38aは、撮影画像におけるパッチから色値を取得する場合、パッチの輪郭付近の領域を避けて、パッチの中心付近の特定の領域(以下「中心付近領域」と言う。)の画素の色値のみを取得する。
具体的には、テーブル生成手段38aは、図10に示すように、撮影画像におけるパッチ51aから色値を取得する場合、パッチ51aの中心付近領域51bの画素の色値のみを取得し、取得した画素の色値の平均値をパッチ51aの色値として取得する。中心付近領域51bは、パッチ51aの全体の領域に対して、例えば縦横の長さがそれぞれ半分の領域である。パッチ51aについて説明したが、パッチ61aについても同様である。
なお、以下においては、撮影画像における色値を、RGB値として説明する。
テーブル生成手段38aは、S133の処理の後、撮影画像におけるテストチャート51およびリファレンスチャート61のそれぞれのパッチの色値の階調別の代表値を算出するための重み付け係数を算出する重み付け係数算出処理を実行する(S134)。
図11は、図9に示す重み付け係数算出処理のフローチャートである。
図11に示すように、テーブル生成手段38aは、撮影画像においてパッチ同士の間に形成されている格子部分、すなわち、余白部分のうち格子点の部分(以下「格子点部分」と言う。)の明度を取得する(S161)。例えば、テーブル生成手段38aは、図12に示すように、撮影画像においてパッチ51a同士の間に形成されている格子部分51cのうち格子点部分51dの明度を取得する。パッチ51aについて説明したが、パッチ61aについても同様である。なお、テストシート50は、白色の記録媒体にテストチャート51が印刷されて生成される。したがって、テストシート50におけるテストチャート51の格子部分51cは、白色である。また、リファレンスシート60におけるリファレンスチャート61の格子部分も、白色である。
テーブル生成手段38aは、S161の処理の後、S161において取得した格子点部分の明度に基づいて、撮影画像の明度の平均値、すなわち、平均明度を算出する(S162)。すなわち、テーブル生成手段38aは、S161において取得した複数の格子点部分の明度を平均化することによって、撮影画像の平均明度を算出する。
テーブル生成手段38aは、S162の処理の後、撮影画像におけるチャートの格子点同士の間の部分(以下「格子点間部分」と言う。)の明度を、S161において取得した格子点部分の明度に基づいた線形補間によって算出する(S163)。例えば、テーブル生成手段38aは、図13に示すように、撮影画像においてパッチ51a同士の間に形成されている格子部分51cのうち隣接する格子点部分51dの明度がそれぞれ80、100である場合、これらの格子点部分51dの間に位置する格子点間部分51eの明度を、これらの格子点部分51dの明度の平均である90として算出する。パッチ51aについて説明したが、パッチ61aについても同様である。
テーブル生成手段38aは、S163の処理の後、撮影画像におけるパッチが余白部分、すなわち、白色の部分であると仮定した場合の撮影画像におけるこのパッチの予測明度を、S161において取得した格子点部分の明度と、S163において算出した格子点間部分の明度とに基づいてパッチ毎に算出する(S164)。すなわち、テーブル生成手段38aは、図14に示すように、撮影画像において最も近い4つの格子点部分51dと、最も近い4つの格子点間部分51eとに囲まれたパッチ51aが余白部分、すなわち、白色の部分であると仮定した場合の撮影画像におけるこのパッチ51aの明度を予測する。
具体的には、テーブル生成手段38aは、まず、数1に示すように、4つの格子点部分51dと、最も近い4つの格子点間部分51eとの何れかからの距離の逆数Wn,kを、パッチ51aの中心付近領域51bの画素毎に算出する。数1において、X、Yは、それぞれ、4つの格子点部分51dと、4つの格子点間部分51eとの何れかのX座標、Y座標である。x、yは、それぞれ、対象の画素のX座標、Y座標である。Wn,k、XおよびYの添え字kは、Wn,k、XおよびYが4つの格子点部分51dと、4つの格子点間部分51eとの何れの値であるかを識別するための例えば1以上8以下の8通りの整数である。Wn,k、xおよびyの添え字nは、Wn,k、xおよびyがパッチ51aの中心付近領域51bの何れの画素の値であるかを識別するための例えば1以上N以下のN通りの整数である。Nは、中心付近領域51bの画素の数である。
次いで、テーブル生成手段38aは、数2に示すように、対象の画素が余白部分であると仮定した場合のこの画素の予測明度lを、パッチ51aの中心付近領域51bの画素毎に算出する。数2において、Wn,kは、数1において算出したものである。Lは、4つの格子点部分51dと、4つの格子点間部分51eとの何れかの明度であって、S161において取得した明度と、S163において算出した明度との何れかである。Wn,kおよびLの添え字kは、Wn,kおよびLが4つの格子点部分51dと、4つの格子点間部分51eとの何れの値であるかを識別するための例えば1以上8以下の8個の整数である。Wn,kおよびlの添え字nは、Wn,kおよびlがパッチ51aの中心付近領域51bの何れの画素の値であるかを識別するための例えば1以上N以下のN通りの整数である。Nは、中心付近領域51bの画素の数である。なお、数2は、逆距離加重法と呼ばれる補間方法を示しており、対象の画素から近い位置の明度ほど、対象の画素の予測明度に与える影響が大きくなる補間方法を示している。
次いで、テーブル生成手段38aは、数3に示すように、撮影画像におけるパッチ51aが余白部分であると仮定した場合の撮影画像におけるこのパッチ51aの予測明度L´を、パッチ51a毎に算出する。数3において、lは、数2において算出したものである。Nは、中心付近領域51bの画素の数である。
以上においては、パッチ51aについて説明したが、パッチ61aについても同様である。
テーブル生成手段38aは、S164の処理の後、撮影画像におけるパッチが余白部分であると仮定した場合の撮影画像におけるこのパッチの予測明度に基づいた重み付け係数としての予測明度基準重み付け係数を、S164において算出した予測明度を使用して数4に示すようにパッチ毎に算出する(S165)。数4において、LightWeightは、対象のパッチの予測明度基準重み付け係数である。L´は、対象のパッチの予測明度である。Laveは、撮影画像における全てのパッチの予測明度L´の平均値である。abs()は、()内の数値の絶対値を得る関数である。
なお、数4において、LightWeightは、abs(L´−Lave)が0に近い場合、極端に大きくなる。したがって、LightWeightは、上限値が設定されていても良い。
テーブル生成手段38aは、S165の処理が終了すると、図11に示す重み付け係数算出処理を終了する。
図9に示すように、テーブル生成手段38aは、S134の重み付け係数算出処理の後、S134の重み付け係数算出処理によって算出した予測明度基準重み付け係数に基づいて、テストチャート51およびリファレンスチャート61のそれぞれのパッチの色値の階調別の代表値を算出する(S135)。
具体的には、テーブル生成手段38aは、数5に示すように、予測明度基準重み付け係数に基づいた複数のパッチの色値の加重平均RGBを、テストチャート51およびリファレンスチャート61のそれぞれのパッチの色値の階調別に代表値として算出する。すなわち、テーブル生成手段38aは、テストチャート51のパッチ51aの色値の階調別に加重平均RGBを代表値として算出するとともに、リファレンスチャート61のパッチ61aの色値の階調別に加重平均RGBを代表値として算出する。数5において、LightWeightは、S165において算出されたパッチ毎の予測明度基準重み付け係数である。RGBは、S133において取得されたパッチ毎の明度である。LightWeightおよびRGBの添え字mは、LightWeightおよびRGBがテストチャート51およびリファレンスチャート61のそれぞれにおける同一の階調の複数のパッチのうち何れのパッチの値であるかを識別するための例えば1以上M以下のM通りの整数である。Mは、テストチャート51およびリファレンスチャート61のそれぞれにおける同一の階調の複数のパッチの数である。例えば、テーブル生成手段38aがテストチャート51のパッチ51aの色値の特定の階調の加重平均RGBを算出する場合のMは、テストチャート51におけるこの階調のパッチ51aの数が4個であるとき、4である。
テーブル生成手段38aは、S135の処理の後、S135において算出したリファレンスチャート61のパッチ61aのRGB値の階調別の代表値と、既知のXYZ値との対応関係を示す図15に示すような関係式を取得する(S136)。ここで、テーブル生成手段38aは、リファレンスチャート61のパッチ61aのそれぞれの既知のXYZ値を、リファレンス色度値情報37dに基づいて取得することができる。したがって、テーブル生成手段38aは、撮影画像におけるRGB値の階調別の代表値が、それぞれ、どのようなXYZ値に対応するのかということを、リファレンスチャート61の複数のパッチ61aの位置関係に基づいて認識することができる。
テーブル生成手段38aは、S136の処理の後、S135において算出したテストチャート51のパッチ51aのRGB値の階調別の代表値を、S136において取得した関係式に代入することによって、テストチャート51のパッチ51aのMFP30による出力色のXYZ値を取得する(S137)。したがって、テーブル生成手段38aは、図16に示すように、MFP30の階調特性81を取得することができる。なお、階調特性81は、テストチャート51のパッチ51aに対するテストチャート画像データ37cにおける色値、すなわち、入力色値と、このパッチ51aの階調に対してS137において取得したXYZ値との関係である。また、テーブル生成手段38aは、図16に示すように、テストチャート51のパッチ51aに対するテストチャート画像データ37cにおける色値、すなわち、入力色値と、このパッチ51aに対応するリファレンスチャート61のパッチ61aに対してリファレンス色度値情報37dにおいて設定されているXYZ値との関係82を取得することができる。
テーブル生成手段38aは、S137の処理の後、MFP30の階調特性81を図16に示す矢印のようにリファレンスチャート61における関係82に補正するガンマ補正テーブルを生成する(S138)。すなわち、テーブル生成手段38aは、テストチャート51のパッチ51aのMFP30による出力色のXYZ値と、リファレンスチャート61のパッチ61aの既知のXYZ値との差に基づいて、MFP30の階調特性81をリファレンスチャート61に沿った階調特性に補正するガンマ補正テーブルを生成する。
テーブル生成手段38aは、S138の処理を終了した後、図9に示すガンマ補正テーブル生成処理を終了する。
図6に示すように、制御部38は、S103のガンマ補正テーブル生成処理の後、キャリブレーションプログラム37aを実行することによって、記憶部37上のガンマ補正テーブル37bを、S103のガンマ補正テーブル生成処理において生成されたガンマ補正テーブルに更新することによって、キャリブレーションを実行する(S104)。
以上に説明したように、キャリブレーションシステム10は、撮影画像において明度の斑が生じた場合であっても、撮影画像におけるパッチが余白部分であると仮定した場合の撮影画像におけるこのパッチの予測明度に基づいてパッチ毎に重み付けを行う(S135)ことによって、テストチャート51およびリファレンスチャート61のそれぞれのパッチの色値の階調別の代表値を高精度に算出することができるので、撮影画像における明度の斑が階調特性の補正の結果に影響することを抑えることができる。したがって、キャリブレーションシステム10は、階調特性の補正の精度を向上することができる。
キャリブレーションシステム10は、テストチャート51およびリファレンスチャート61の撮影の環境によって、照明条件に応じてハレーションが発生するなどして特定のパッチに相当する部分の予測明度が高過ぎる場合や、撮影者などの何らかの物体の影が撮影画像に映り込むなどして特定のパッチに相当する部分の予測明度が低過ぎる場合、これらのパッチの色値の影響を低減してパッチの色値の階調別の代表値を算出することによって、パッチの色値の階調別の代表値の精度を向上することができる。
キャリブレーションシステム10は、スマートフォン20の特性によって撮影画像に生じる明度の斑をシェーディング補正(S132)によって抑えた後で代表値を算出する(S134)ので、撮影画像における明度の斑が階調特性の補正の結果に影響することを更に抑えることができる。したがって、キャリブレーションシステム10は、階調特性の補正の精度を更に向上することができる。
キャリブレーションシステム10は、MFP30がテーブル生成手段38aを備えているので、撮影デバイスがテーブル生成手段を備える必要がない。したがって、キャリブレーションシステム10は、撮影デバイスとして、スマートフォン20のような高機能のデバイスが使用される必要がなく、一般的な撮影デバイスが使用されることができ、利便性を向上することができる。
なお、キャリブレーションシステム10は、以上において、S103の処理をMFP30で実行しているが、S103の処理の少なくとも一部がスマートフォン20において実行されても良い。例えば、S103の処理が全てスマートフォン20において実行される場合、スマートフォン20の制御部26は、図17に示すように、MFP30の階調特性を補正するためのガンマ補正テーブルを生成するテーブル生成手段26aとして機能する。そして、スマートフォン20の制御部26は、テーブル生成手段26aによって生成されたガンマ補正テーブルをMFP30に送信する。S103の処理が全てスマートフォン20において実行される場合、MFP30にテーブル生成手段を備える必要がないので、ガンマ補正テーブル37bの更新の際のMFP30の処理負担を抑えることができる。
(第2の実施の形態)
第2の実施の形態に係るキャリブレーションシステムの構成は、第1の実施の形態に係るキャリブレーションシステムの構成と同様であるので、詳細な説明を省略する。
第2の実施の形態に係るキャリブレーションシステムの動作は、以下に説明する動作を除いて、第1の実施の形態に係るキャリブレーションシステムの動作と同様である。
第2の実施の形態に係るキャリブレーションシステムは、図9に示す動作に代えて図18に示す動作を実行する。
図18は、第2の実施の形態に係るキャリブレーションシステムにおけるガンマ補正テーブル生成処理のフローチャートである。
図18に示すように、テーブル生成手段38aは、図9に示すガンマ補正テーブル生成処理と同様に、S131〜S133の処理を実行する。
そして、テーブル生成手段38aは、S133の処理の後、撮影画像におけるテストチャート51およびリファレンスチャート61のそれぞれのパッチの色値の階調別の代表値を算出するための重み付け係数を算出する重み付け係数算出処理を実行する(S234)。
図19は、図18に示す重み付け係数算出処理のフローチャートである。
図19に示すように、テーブル生成手段38aは、撮影画像におけるパッチ内の画素の色値の分散に基づいた色値分散基準重み付け係数を算出する色値分散基準重み付け係数算出処理を実行する(S261)。
図20は、図19に示す色値分散基準重み付け係数算出処理のフローチャートである。
図20に示すように、テーブル生成手段38aは、撮影画像におけるパッチ内の画素の色値の分散を数6に示すようにパッチ毎に算出する(S291)。数6において、S´は、対象のパッチのRGB値の分散である。rgbは、対象のパッチの中心付近領域内の各画素のRGB値である。rgbの添え字nは、rgbがパッチの中心付近領域の何れの画素の値であるかを識別するための例えば1以上N以下のN通りの整数である。Nは、対象のパッチの中心付近領域内の画素の数である。rgbaveは、対象のパッチの中心付近領域内の各画素のRGB値の平均値である。
次いで、テーブル生成手段38aは、S291において算出した分散を使用して色値分散基準重み付け係数を数7に示すようにパッチ毎に算出する(S292)。数7において、ScatterWeightは、対象のパッチの色値分散基準重み付け係数である。S´は、対象のパッチのRGB値の分散である。Saveは、撮影画像における全てのパッチのRGB値の分散S´の平均値である。abs()は、()内の数値の絶対値を得る関数である。
なお、数7において、ScatterWeightは、abs(S´−Save)が0に近い場合、極端に大きくなる。したがって、ScatterWeightは、上限値が設定されていても良い。
テーブル生成手段38aは、S292の処理が終了すると、図20に示す色値分散基準重み付け係数算出処理を終了する。
図19に示すように、テーブル生成手段38aは、S261の色値分散基準重み付け係数算出処理の後、撮影画像におけるパッチが余白部分であると仮定した場合の撮影画像におけるこのパッチの予測明度に基づいた重み付け係数としての予測明度基準重み付け係数を算出する予測明度基準重み付け係数算出処理を実行する(S262)。予測明度基準重み付け係数算出処理は、図11に示す重み付け係数算出処理と同様である。
テーブル生成手段38aは、S262の予測明度基準重み付け係数算出処理の後、図19に示す重み付け係数算出処理を終了する。
図18に示すように、テーブル生成手段38aは、S234の重み付け係数算出処理の後、S234の重み付け係数算出処理によって算出した色値分散基準重み付け係数および予測明度基準重み付け係数に基づいて、テストチャート51およびリファレンスチャート61のそれぞれのパッチの色値の階調別の代表値を算出する(S235)。
具体的には、テーブル生成手段38aは、まず、数8に示すように、色値分散基準重み付け係数に基づいた複数のパッチの色値の加重平均RGBを、テストチャート51およびリファレンスチャート61のそれぞれのパッチの色値の階調別に算出する。すなわち、テーブル生成手段38aは、テストチャート51のパッチ51aの色値の階調別に加重平均RGBを算出するとともに、リファレンスチャート61のパッチ61aの色値の階調別に加重平均RGBを算出する。数8において、ScatterWeightは、S202において算出されたパッチ毎の色値分散基準重み付け係数である。RGBは、S133において取得されたパッチ毎の明度である。ScatterWeightおよびRGBの添え字mは、ScatterWeightおよびRGBがテストチャート51およびリファレンスチャート61のそれぞれにおける同一の階調の複数のパッチのうち何れのパッチの値であるかを識別するための例えば1以上M以下のM通りの整数である。Mは、テストチャート51およびリファレンスチャート61のそれぞれにおける同一の階調の複数のパッチの数である。例えば、テーブル生成手段38aがテストチャート51のパッチ51aの色値の特定の階調の加重平均RGBを算出する場合のMは、テストチャート51におけるこの階調のパッチ51aの数が4個であるとき、4である。
次いで、テーブル生成手段38aは、第1の実施の形態と同様に、数5に示すように、予測明度基準重み付け係数に基づいた複数のパッチの色値の加重平均RGBを、テストチャート51およびリファレンスチャート61のそれぞれのパッチの色値の階調別に算出する。
次いで、テーブル生成手段38aは、数9に示すように、テストチャート51およびリファレンスチャート61のそれぞれのパッチの色値の階調別に数7で算出した加重平均RGBと、テストチャート51およびリファレンスチャート61のそれぞれのパッチの色値の階調別に数5で算出した加重平均RGBとの平均RGBを、テストチャート51およびリファレンスチャート61のそれぞれのパッチの色値の階調別に代表値として算出する。すなわち、テーブル生成手段38aは、テストチャート51のパッチ51aの色値の階調別に代表値を算出するとともに、リファレンスチャート61のパッチ61aの色値の階調別に代表値を算出する。
テーブル生成手段38aは、S235の処理の後、図9に示すガンマ補正テーブル生成処理と同様に、S136〜S138の処理を実行して、図18に示すガンマ補正テーブル生成処理を終了する。
以上に説明したように、第2の実施の形態に係るキャリブレーションシステムは、撮影画像において明度の斑が生じた場合であっても、撮影画像におけるパッチ内の画素の色値の分散と、パッチが余白部分であると仮定した場合の撮影画像におけるこのパッチの予測明度とに基づいてパッチ毎に重み付けを行う(S235)ことによって、テストチャート51およびリファレンスチャート61のそれぞれのパッチの色値の階調別の代表値を高精度に算出することができるので、撮影画像における明度の斑が階調特性の補正の結果に影響することを抑えることができる。したがって、第2の実施の形態に係るキャリブレーションシステムは、階調特性の補正の精度を向上することができる。
第2の実施の形態に係るキャリブレーションシステムは、テストチャート51およびリファレンスチャート61の撮影の環境によって、照明条件に応じてハレーションが発生するなどして特定のパッチに相当する部分の明度が本来の明度より高くなった場合、明度が本来の明度より高くなった部分で、明度が高くなった分だけ、スマートフォン20による撮影時に撮影画像に発生するノイズの影響を受け易い。すなわち、明度が本来の明度より高くなったパッチにおける分散(ばらつき)が大きくなる。したがって、第2の実施の形態に係るキャリブレーションシステムは、画素の色値の分散が大き過ぎるパッチ、すなわち、明度が本来の明度より高過ぎるパッチの色値の影響を低減してパッチの色値の階調別の代表値を算出することによって、パッチの色値の階調別の代表値の精度を向上することができる。
第2の実施の形態に係るキャリブレーションシステムは、テストチャート51およびリファレンスチャート61の撮影の環境によって、撮影者などの何らかの物体の影が撮影画像に映り込むなどして特定のパッチに相当する部分の明度が本来の明度より低くなった場合、明度が本来の明度より低くなった部分で、明度が低くなった分だけ、スマートフォン20による撮影時に撮影画像に発生するノイズの影響を受け難い。すなわち、明度が本来の明度より低くなったパッチにおける分散(ばらつき)が小さくなる。したがって、第2の実施の形態に係るキャリブレーションシステムは、画素の色値の分散が小さ過ぎるパッチ、すなわち、明度が本来の明度より低過ぎるパッチの色値の影響を低減してパッチの色値の階調別の代表値を算出することによって、パッチの色値の階調別の代表値の精度を向上することができる。
なお、第2の実施の形態に係るキャリブレーションシステムは、以上において、図18に示すガンマ補正テーブル生成処理をMFP30で実行しているが、第1の実施の形態に係るキャリブレーションシステム10と同様に、ガンマ補正テーブル生成処理の少なくとも一部がスマートフォン20において実行されても良い。
本発明の画像形成装置は、上述した各実施の形態においてMFPであるが、MFP以外の画像形成装置であっても良い。例えば、本発明の画像形成装置は、プリンター専用機、コピー専用機、ファックス専用機などの画像形成装置であっても良い。
本発明の撮影デバイスは、上述した各実施の形態においてスマートフォンであるが、スマートフォン以外の撮影デバイスであっても良い。例えば、本発明の撮影デバイスは、デジタルカメラなどの撮影デバイスであっても良い。
10 キャリブレーションシステム
20 スマートフォン(撮影デバイス)
26a テーブル生成手段
30 MFP(画像形成装置)
37a キャリブレーションプログラム
37b ガンマ補正テーブル
38a テーブル生成手段
41 階調特性
42 階調特性
50 テストシート(シート)
51 テストチャート
51a パッチ
61 リファレンスチャート
61a パッチ
70 撮影画像
81 階調特性

Claims (7)

  1. 撮影デバイスと、
    複数の色のパッチを含むテストチャートの印刷によってシートを生成する画像形成装置と、
    前記画像形成装置の階調特性を前記テストチャートに対応するリファレンスチャートに沿った階調特性に補正するためのガンマ補正テーブルを生成するテーブル生成手段を備え、
    前記テーブル生成手段は、前記シートの前記テストチャートと、前記リファレンスチャートとが同時に前記撮影デバイスによって撮影されて生成された撮影画像における前記パッチが余白部分であると仮定した場合の前記撮影画像におけるこのパッチの予測明度に基づいた重み付け係数を前記パッチ毎に算出した後、前記重み付け係数に基づいた複数の前記パッチの色値の加重平均に基づいて前記テストチャートおよび前記リファレンスチャートのそれぞれの前記パッチの色値の階調別の代表値を算出し、前記テストチャートおよび前記リファレンスチャートのそれぞれの前記代表値に基づいて前記ガンマ補正テーブルを生成することを特徴とするキャリブレーションシステム。
  2. 前記テーブル生成手段は、前記撮影画像に対してシェーディング補正を行った後、シェーディング補正を行った前記撮影画像に基づいて前記代表値を算出することを特徴とする請求項1に記載のキャリブレーションシステム。
  3. 前記画像形成装置は、前記テーブル生成手段を備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のキャリブレーションシステム。
  4. 前記撮影デバイスは、前記テーブル生成手段を備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のキャリブレーションシステム。
  5. 複数の色のパッチを含むテストチャートの画像形成装置による印刷によってシートを生成するシート生成ステップと、
    前記シート生成ステップによって生成された前記シートの前記テストチャートと、前記テストチャートに対応するリファレンスチャートとが同時に撮影デバイスによって撮影されて撮影画像が生成される撮影画像生成ステップと、
    前記画像形成装置の階調特性を前記リファレンスチャートに沿った階調特性に補正するためのガンマ補正テーブルを生成するテーブル生成ステップとを備え、
    前記テーブル生成ステップは、前記撮影画像生成ステップによって生成された前記撮影画像における前記パッチが余白部分であると仮定した場合の前記撮影画像におけるこのパッチの予測明度に基づいた重み付け係数を前記パッチ毎に算出した後、前記重み付け係数に基づいた複数の前記パッチの色値の加重平均に基づいて前記テストチャートおよび前記リファレンスチャートのそれぞれの前記パッチの色値の階調別の代表値を算出し、前記テストチャートおよび前記リファレンスチャートのそれぞれの前記代表値に基づいて前記ガンマ補正テーブルを生成するステップであることを特徴とするキャリブレーション方法。
  6. 複数の色のパッチを含むテストチャートの印刷によってシートを生成する画像形成装置であって、
    前記画像形成装置の階調特性を前記テストチャートに対応するリファレンスチャートに沿った階調特性に補正するためのガンマ補正テーブルを生成するテーブル生成手段を備え、
    前記テーブル生成手段は、前記シートの前記テストチャートと、前記リファレンスチャートとが同時に撮影デバイスによって撮影されて生成された撮影画像における前記パッチが余白部分であると仮定した場合の前記撮影画像におけるこのパッチの予測明度に基づいた重み付け係数を前記パッチ毎に算出した後、前記重み付け係数に基づいた複数の前記パッチの色値の加重平均に基づいて前記テストチャートおよび前記リファレンスチャートのそれぞれの前記パッチの色値の階調別の代表値を算出し、前記テストチャートおよび前記リファレンスチャートのそれぞれの前記代表値に基づいて前記ガンマ補正テーブルを生成することを特徴とする画像形成装置。
  7. 複数の色のパッチを含むテストチャートの印刷によってシートを生成する画像形成装置によって実行されるキャリブレーションプログラムであって、
    前記画像形成装置の階調特性を前記テストチャートに対応するリファレンスチャートに沿った階調特性に補正するためのガンマ補正テーブルを生成するテーブル生成手段として前記画像形成装置を機能させ、
    前記テーブル生成手段は、前記シートの前記テストチャートと、前記リファレンスチャートとが同時に撮影デバイスによって撮影されて生成された撮影画像における前記パッチが余白部分であると仮定した場合の前記撮影画像におけるこのパッチの予測明度に基づいた重み付け係数を前記パッチ毎に算出した後、前記重み付け係数に基づいた複数の前記パッチの色値の加重平均に基づいて前記テストチャートおよび前記リファレンスチャートのそれぞれの前記パッチの色値の階調別の代表値を算出し、前記テストチャートおよび前記リファレンスチャートのそれぞれの前記代表値に基づいて前記ガンマ補正テーブルを生成することを特徴とするキャリブレーションプログラム。
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