JP6057869B2

JP6057869B2 - キャリブレーション方法

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Publication number: JP6057869B2
Application number: JP2013201841A
Authority: JP
Inventors: 輝西沢
Original assignee: Kyocera Document Solutions Inc
Current assignee: Kyocera Document Solutions Inc
Priority date: 2013-09-27
Filing date: 2013-09-27
Publication date: 2017-01-11
Anticipated expiration: 2033-09-27
Also published as: JP2015070396A

Description

本発明は、パッチチャート、キャリブレーション方法、およびチャートデータ生成装置に関するものである。

あるキャリブレーション方法では、キャリブレーション対象の画像形成装置にパッチチャートを印刷させ、印刷されたパッチチャートを測色し、その測色結果に基づいてキャリブレーションを行っている（例えば特許文献１参照）。

そのようなチャートにおいて、測定パッチの周辺に基準パッチを配し、基準パッチの測色値に基づいて、測定パッチの測色値を補正する方法が提案されている（例えば特許文献２参照）。

特開２００９−２１３００５号公報特開２００９−２１９０７０号公報

しかしながら、上述の基準パッチを使用する方法においては、基準パッチと測定パッチとの間に隙間があるため、基準パッチが測定パッチから離れてしまい、周期の短い面内ムラ（ページ内での場所に応じた濃度変動）のある画像形成装置では、キャリブレーションの精度が低くなってしまうとともに、電子写真方式の画像形成装置では、上述の隙間の両端（つまり、測定パッチおよび基準パッチのエッジ）においてエッジ効果が大きくなり、キャリブレーションの精度が低くなってしまう。

本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、キャリブレーションの精度が良好となるパッチチャートを使用するキャリブレーション方法を得ることを目的とする。

本発明に係るキャリブレーション方法は、矩形の複数の測定色パッチと、前記測定色パッチによる測定値を補正するための複数の基準パッチとを備え、前記複数の測定色パッチと前記複数の基準パッチとが２次元的に交互に配置されており、かつ前記基準パッチが前記２次元のそれぞれの方向において前記測定色パッチの辺から隙間なく連続するように配置されているパッチチャートを、キャリブレーション対象の画像形成装置に印刷させ、前記パッチチャート内の前記測定色パッチおよび前記基準パッチを測色し、前記測定色パッチの周辺の複数の前記基準パッチの測色値から前記測定色パッチの位置での前記基準パッチの測色値の内挿値を特定し、前記基準パッチの測色値の変動量と前記測定色パッチの位置での測色値の変動量との関係を示す変換データに基づいて、前記内挿値と前記基準パッチの標準測色値との誤差に対応する、前記測定色パッチの位置での測色値の変動量を特定し、前記特定した変動量だけ前記測定色パッチの測色値を補正し、補正した前記測定色パッチの測色値でキャリブレーションを行う。そして、前記内挿値は、前記測定色パッチの上側の前記基準パッチの測色値、前記測定色パッチの下側の前記基準パッチの測色値、前記測定色パッチの右側の前記基準パッチの測色値、および前記測定色パッチの左側の前記基準パッチの測色値の加算平均または幾何平均である。

本発明によれば、キャリブレーションの精度が良好となるパッチチャート、そのパッチチャートを使用するキャリブレーション方法、およびそのパッチチャートのデータを生成するチャートデータ生成装置が得られる。

図１は、本発明の実施の形態に係るパッチチャートのデータを生成するチャートデータ生成装置およびキャリブレーション対象の画像形成装置を含むシステムの構成を示すブロック図である。図２は、本発明の実施の形態に係るパッチチャートの一例を示す図である。図３は、本発明の実施の形態に係るパッチチャートを使用した画像形成装置２のキャリブレーションについて説明するフローチャートである。

以下、図に基づいて本発明の実施の形態を説明する。

図１は、本発明の実施の形態に係るパッチチャートのデータを生成するチャートデータ生成装置およびキャリブレーション対象の画像形成装置を含むシステムの構成を示すブロック図である。

図１において、チャートデータ生成装置１は、パッチチャートデータを生成するチャートデータ生成部１１と、チャートデータ生成部１１により生成されたパッチチャートデータを記憶するチャートデータ記憶部１２と、通信装置１３とを備える。チャートデータ生成部１１は、コンピューターなどで構成され、チャートデータ記憶部１２は、揮発性メモリーまたは不揮発性メモリーで構成される。通信装置１３は、ネットワークインターフェイスまたは周辺機器インターフェイスであり、パッチチャートデータを画像形成装置２に送信するのに使用される。

チャートデータ生成部１１により生成されるパッチチャートデータは、本発明の実施の形態に係るパッチチャートの印刷用データである。図２は、本発明の実施の形態に係るパッチチャートの一例を示す図である。このパッチチャートは、図２に示すように、矩形の複数の測定色パッチ（図２内の白色のパッチ）と、測定色パッチによる測定値を補正するための複数の基準パッチ（図２内のハッチを施したパッチ）とを備え、複数の測定色パッチと複数の基準パッチとは、２次元的に交互に配置されており、基準パッチは、測定色パッチの辺から隙間なく連続するように配置されている。

例えば、パッチチャートは、キャリブレーション対象となる画像形成装置２のトナー色のそれぞれについて生成される。

また、複数の基準パッチの濃度は、一定であり、かつ最大濃度の５０パーセントとされる。例えば、最大濃度の画素値が２５５である場合、基準パッチの画素値は１２８とされる。

複数の測定色パッチの濃度は、所定の階調値とされ、例えば、最低濃度０％から最大濃度１００％までをＮ等分（３２等分、６４等分、２５５等分など）して得られる。また、１つの濃度を１つの測定色パッチに割り当ててもよいし、複数の測定色パッチに割り当ててもよい。

また、複数の測定色パッチは、ランダムに配列させてもよいし、主走査方向および副走査方向に沿って濃度の降順または昇順で配列させてもよいし、主走査方向および副走査方向に沿って濃度の降順と昇順とを交互に選択して配列させてもよい。

チャートデータ生成部１１は、主走査方向および副走査方向に沿って、所定画素数を単位としてパッチの位置を示す座標｛ｘ，ｙ｝（ｘ，ｙは整数）において、ｘおよびｙの一方が奇数であり他方が偶数である位置には基準パッチを配置し、ｘおよびｙの両方が奇数または偶数である位置には測定色パッチを配置するようにして、パッチチャートデータを生成する。

画像形成装置２は、電子写真方式で画像を用紙に印刷する印刷装置２１、コントローラー２２、通信装置２３、記憶装置２４などを有する。コントローラー２２は、不揮発性の記憶装置２４に記憶されている特性データ２５（色変換テーブルなど）に基づいて、印刷用データから印刷画像の画像データを生成し、印刷装置２１に、その画像データに基づく画像を印刷させる。通信装置２３は、ネットワークインターフェイスまたは周辺機器インターフェイスであり、パッチチャートデータなどの印刷用データを受信するのに使用される。

測定値補正装置３は、入出力部３１、測定値補正部３２、記憶装置３３などを有する。入出力部３１は、ネットワークインターフェイス、周辺機器インターフェイスなどであり、各種データの入力および出力を行う。入出力部３１は、上述の画像形成装置２により印刷されたパッチチャートの測色結果の入力およびその測色結果を補正して得られる測色データの出力に使用される。測定値補正部３２は、コンピューターなどで構成され、不揮発性の記憶装置３３に記憶されている変換データ３４で、上述の画像形成装置２により印刷されたパッチチャートの測色結果を補正する。

変換データ３４は、面内ムラに起因する基準パッチの測色値の変動量と測定色パッチの位置での測色値の変動量との関係を示すデータであり、面内ムラのない画像形成装置による測色結果と面内ムラのある画像形成装置による測色結果とから予め導出される。

ここで、変換データ３４の導出について説明する。

上述のパッチチャートと同様に、主走査方向および副走査方向に沿って、所定画素数を単位としてパッチの位置を示す座標｛ｘ，ｙ｝（ｘ，ｙは整数）において、ｘおよびｙの一方が奇数であり他方が偶数である位置には、上述の基準パッチを配置し、基準パッチ以外の領域（以下、非基準パッチ部という）の濃度を、０％から１００％まで離散的に設定した、それぞれのチャートを、面内ムラのない画像形成装置と面内ムラのある画像形成装置とで印刷させる。なお、非基準パッチ部の濃度は、等間隔に変化させてもよいし、例えば０％、１０％、２０％、４０％、６０％、８０％、９０％、および１００％などと異なる間隔で変化させてもよい。

各濃度について、面内ムラに起因する基準パッチの測色値の変動量、および、非基準パッチ部内の、上述のパッチチャートでその基準パッチに隣接する測定色パッチの位置での測色値の変動量を特定し、この基準パッチの測色値の変動量と、測定色パッチの位置での測色値の変動量との対応関係を、ルックアップテーブル、計算式などで表現された変換データ３４とする。

このようにして、変換データ３４が生成される。

また、このとき、全面にまたは上述のパッチチャートの基準パッチの配置位置のみに基準パッチのみを配置したチャートを、面内ムラのない画像形成装置で印刷し、その第１チャート内の基準パッチの測色結果から標準測色値を特定する。例えば、そのチャート内の基準パッチの測色値の加算平均、相乗平均、測色値のヒストグラムにおける最頻値などが標準測色値とされる。

なお、ここでは、チャートデータ生成装置１および測定値補正装置３は、画像形成装置２とは別の装置となっているが、チャートデータ生成装置１および測定値補正装置３の上述の機能を、画像形成装置２に内蔵させるようにしてもよい。

次に、上述のパッチチャートを使用した画像形成装置２のキャリブレーションについて説明する。図３は、本発明の実施の形態に係るパッチチャートを使用した画像形成装置２のキャリブレーションについて説明するフローチャートである。

まず、上述のチャートデータ生成装置１でパッチチャートデータが生成され（ステップＳ１）、そのパッチチャートデータが画像形成装置２に送信され、画像形成装置２によりパッチチャートデータに基づくパッチチャートが印刷される（ステップＳ２）。

次に、印刷されたパッチチャートが図示せぬ測色計（分光測色計、濃度系など）で測色される（ステップＳ３）。これにより、各パッチの濃度値、ＣＩＥＸＹＺ値、ＬＡＢ値、分光スペクトラムなどが得られる。

この測色結果が、測定値補正装置３に入力され、測色値補正部３２により補正される（ステップＳ４）。

具体的には、測色結果に基づき、測色値補正部３２は、測定色パッチの周辺の複数の基準パッチの測色値から測定色パッチの位置での基準パッチの測色値の内挿値を特定し、変換データ３４に基づいて、その内挿値とその基準パッチの標準測色値との誤差に対応する、測定色パッチの位置での測色値の変動量を特定し、特定した変動量だけ測定色パッチの測色値を補正する。

例えば測色結果が３次元データである場合、上述の内挿値は、次式で計算される。

｛Ｘａ，Ｙａ，Ｚａ｝＝（｛Ｘｌｅｆｔ，Ｙｌｅｆｔ，Ｚｌｅｆｔ｝＋｛Ｘｒｉｇｈｔ，Ｙｒｉｇｈｔ，Ｚｒｉｇｈｔ｝＋｛Ｘｕｐ，Ｙｕｐ，Ｚｕｐ｝＋｛Ｘｄｏｗｎ，Ｙｄｏｗｎ，Ｚｄｏｗｎ｝）／４

ただし、測定色パッチがパッチチャートの外縁に面しており４つの角のいずれでもない場合、上述の内挿値は、次式で計算される。

｛Ｘａ，Ｙａ，Ｚａ｝＝（｛Ｘｌｅｆｔ，Ｙｌｅｆｔ，Ｚｌｅｆｔ｝＋｛Ｘｒｉｇｈｔ，Ｙｒｉｇｈｔ，Ｚｒｉｇｈｔ｝）／２（測定色パッチがパッチチャートの上辺または下辺に面している場合）

｛Ｘａ，Ｙａ，Ｚａ｝＝（｛Ｘｕｐ，Ｙｕｐ，Ｚｕｐ｝＋｛Ｘｄｏｗｎ，Ｙｄｏｗｎ，Ｚｄｏｗｎ｝）／２（測定色パッチがパッチチャートの右辺または左辺に面している場合）

また、測定色パッチがパッチチャートの右下角に位置している場合、上述の内挿値は、次式で計算される。

｛Ｘａ，Ｙａ，Ｚａ｝＝（｛Ｘｌｅｆｔ，Ｙｌｅｆｔ，Ｚｌｅｆｔ｝＋｛Ｘｕｐ，Ｙｕｐ，Ｚｕｐ｝）／２

また、測定色パッチがパッチチャートの右上角に位置している場合、上述の内挿値は、次式で計算される。

｛Ｘａ，Ｙａ，Ｚａ｝＝（｛Ｘｌｅｆｔ，Ｙｌｅｆｔ，Ｚｌｅｆｔ｝＋｛Ｘｄｏｗｎ，Ｙｄｏｗｎ，Ｚｄｏｗｎ｝）／２

また、測定色パッチがパッチチャートの左下角に位置している場合、上述の内挿値は、次式で計算される。

｛Ｘａ，Ｙａ，Ｚａ｝＝（｛Ｘｒｉｇｈｔ，Ｙｒｉｇｈｔ，Ｚｒｉｇｈｔ｝＋｛Ｘｕｐ，Ｙｕｐ，Ｚｕｐ｝）／２

また、測定色パッチがパッチチャートの左上角に位置している場合、上述の内挿値は、次式で計算される。

｛Ｘａ，Ｙａ，Ｚａ｝＝（｛Ｘｒｉｇｈｔ，Ｙｒｉｇｈｔ，Ｚｒｉｇｈｔ｝＋｛Ｘｄｏｗｎ，Ｙｄｏｗｎ，Ｚｄｏｗｎ｝）／２

なお、上記の式において、｛Ｘａ，Ｙａ，Ｚａ｝は内挿値であり、｛Ｘｒｉｇｈｔ，Ｙｒｉｇｈｔ，Ｚｒｉｇｈｔ｝は測定色パッチの右側の基準パッチの測色値であり、｛Ｘｌｅｆｔ，Ｙｌｅｆｔ，Ｚｌｅｆｔ｝は測定色パッチの左側の基準パッチの測色値であり、｛Ｘｕｐ，Ｙｕｐ，Ｚｕｐ｝は測定色パッチの上側の基準パッチの測色値であり、｛Ｘｄｏｗｎ，Ｙｄｏｗｎ，Ｚｄｏｗｎ｝は測定色パッチの下側の基準パッチの測色値である。また、内挿値は、加算平均以外でもよく、例えば、測色結果がＣＩＥＸＹＺ値などのようにすべて正値のデータである場合には、幾何平均としてもよい。

そして、測定値補正装置３から補正後の測定色パッチの測色値を含む測色データを出力させ、この測色データに基づき、画像形成装置２の特性データ２５が更新される（ステップＳ５）。なお、この測色データに基づき、画像形成装置２のコントローラー２２が特性データ２５を更新してもよいし、画像形成装置２以外の装置で、この測色データから新たな特性データを生成し、生成した特性データで、画像形成装置２内の特性データ２５を更新してもよい。

以上のように、上記実施の形態に係るパッチチャートは、矩形の複数の測定色パッチと、測定色パッチによる測定値を補正するための複数の基準パッチとを備える。そして、複数の測定色パッチと複数の基準パッチとは、２次元的に交互に配置されており、基準パッチは、測定色パッチの辺から隙間なく連続するように配置されている。

このように、基準パッチが、測定色パッチの辺から隙間なく連続するように配置されるため、測定色パッチと基準パッチとの間の距離が短くなり、周期の短い面内ムラのある画像形成装置でも、測定色パッチの測色値が正確に補正され、キャリブレーションの精度が良好となる。

なお、上述の実施の形態は、本発明の好適な例であるが、本発明は、これらに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の変形、変更が可能である。

本発明は、例えば、画像形成装置における濃度、色などのキャリブレーションに適用可能である。

１チャートデータ生成装置
２画像形成装置
２５特性データ
３４変換データ

Claims

矩形の複数の測定色パッチと、前記測定色パッチによる測定値を補正するための複数の基準パッチとを備え、前記複数の測定色パッチと前記複数の基準パッチとが２次元的に交互に配置されており、かつ前記基準パッチが前記２次元のそれぞれの方向において前記測定色パッチの辺から隙間なく連続するように配置されているパッチチャートを、キャリブレーション対象の画像形成装置に印刷させ、
前記パッチチャート内の前記測定色パッチおよび前記基準パッチを測色し、
前記測定色パッチの周辺の複数の前記基準パッチの測色値から前記測定色パッチの位置での前記基準パッチの測色値の内挿値を特定し、
前記基準パッチの測色値の変動量と前記測定色パッチの位置での測色値の変動量との関係を示す変換データに基づいて、前記内挿値と前記基準パッチの標準測色値との誤差に対応する、前記測定色パッチの位置での測色値の変動量を特定し、
前記特定した変動量だけ前記測定色パッチの測色値を補正し、
補正した前記測定色パッチの測色値でキャリブレーションを行い、
前記内挿値は、前記測定色パッチの上側の前記基準パッチの測色値、前記測定色パッチの下側の前記基準パッチの測色値、前記測定色パッチの右側の前記基準パッチの測色値、および前記測定色パッチの左側の前記基準パッチの測色値の加算平均または幾何平均であること、
を特徴とするキャリブレーション方法。
前記複数の基準パッチの濃度は、一定であり、かつ５０パーセントであることを特徴とする請求項１記載のキャリブレーション方法。