JP6349892B2 - ステアリング装置 - Google Patents

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Description

本発明は、衝撃吸収式のステアリング装置に係り、詳しくは、ステアリングホイールを保持したステアリング装置の一部が所定の衝撃荷重を受けることによりステアリングホイールと共に前方へ移動することで、ステアリングホイールへの二次衝突時に運転者が受ける衝撃荷重を緩和するステアリング装置に関する。
近年の自動車では、事故時にステアリングホイールに二次衝突することで運転者が受ける衝撃荷重を緩和すべく、ステアリングホイールを保持したステアリング装置の一部が所定の衝撃荷重を受けることにより前方へ移動するステアリング装置が採用されている。この種のステアリング装置では、例えば、ステアリングコラムがアッパコラムとロアコラムとに分割されており、アッパコラムは車体に固定された車体取付ブラケットを介して離脱可能に保持される一方、ロアコラムはチルトピボットなどを介して車体に固定されている。車体取付ブラケットは、スタッドボルトおよびナットによって車体に締結された左右一対のカプセルに保持されており、二次衝突に伴って所定の衝撃力が車両後方側からアッパコラムに加わると、当該衝撃力によってカプセルから離脱して前方に移動する。この際、アッパコラムとロアコラムとが軸方向に相対摺動し、アッパコラムとステアリングホイールが車両前方へ移動して、エネルギ吸収部材が塑性変形することで二次衝突エネルギが吸収される。車体取付ブラケットを保持するカプセルとしては、種々の構造を有するものが従来より公知となっている(特許文献1〜3参照)。
実公昭62−36682号公報 実公平7−46595号公報 特開2009−154817号公報
運転者のステアリングホイールへの二次衝突に伴ってアッパコラムが前進すると、アッパコラムに取り付けられたキーロック装置、ニーエアバッグ、コンビネーションスイッチなどの各種の部品類(以下、「コラム取付部品」と記す。)は前方に移動する。そのため、カプセルの下部におけるスタッドボルトやナットの突出量が大きい場合、これらコラム取付部品が突出したスタッドボルトやナットと干渉しないように配置しなければならず、設計の自由度を低下させるおそれがあった。特に、イモビライザを備えたキーロック装置はサイズが大きいために衝突によって干渉が生じやすい。
特許文献1のカプセルでは、上下座金の中間部をカシメなどによって接合することで断面略H字形状とし、両座金の左右側部の間に車体取付ブラケットを差し込むようにしている。このカプセルでは、座金が比較的薄い鋼板プレス成形品であるものの、車体取付ブラケットの下側に配置されたカプセルの下面がナットの座面となっていることからスタッドボルトやナットの突出量は大きく、やはりコラム取付部品との干渉が生じる虞が高かった。なお、特許文献2,3のカプセルは、どちらもアルミ合金ダイキャスト製のブロックであり、強度上から車体取付ブラケットの下方に位置する部分の厚みを小さくできず、スタッドボルトやナットの突出量が特許文献1のものに較べて大きくなってコラム取付部品との干渉が生じる虞は更に高かった。
本発明は、ステアリング装置を車体に締結するためのボルトやナットなどの部品とコラム取付部品とが二次衝突時に干渉するのを防ぐステアリング装置を提供することを目的とする。
上記課題は以下の手段によって解決される。すなわち本発明は、操舵力を伝達する伸縮自在なステアリングシャフトと、
前記ステアリングシャフトを回転可能に支持し、互いに軸線方向に相対移動可能に組み合わされたアッパコラム及びロアコラムと、
ボルトとナットによって車体に固定されるカプセルを介して前記車体に取り付けられる取付部と、前記アッパコラムを保持する保持部とを有する車体取付ブラケットと、を備え、
前記車体取付ブラケットが車両前方側へ所定の荷重を受けたときに前記カプセルが前記車体取付ブラケットの移動を許し、前記案内プレートが前記車体取付ブラケットを案内するステアリング装置において、
前記カプセルは、アッパプレートと金属平板を成形したロアプレートとを有し、
前記ロアプレートは、前記アッパプレートと面接触し、かつ、前記ナットの座面を構成する座面部と、前記アッパプレートから離隔して前記アッパプレートと共に前記取付部を挟持する鍔部と、前記座面部から前記アッパプレートの上方まで貫通して前記ボルトを通す貫通孔を形成する筒状部と、を有し、
前記座面は、前記ボルトの中心軸線方向において、前記アッパプレートと前記鍔部の間に配置されていることを特徴とするステアリング装置である。
このような構成によれば、ステアリング装置を車体に締結するためのボルトとナットをより車体側に配置することが可能となり、二次衝突時のコラム取付部品との干渉を防ぐことができる。
また、本発明の好ましい態様は、前記座面部は、前記アッパプレートの下面に形成された凹部に面接触している。これにより、ステアリング装置を車体に締結するためのボルトとナットを更に車体側に配置することができる。
また、本発明の好ましい態様は、前記車体取付ブラケットと前記カプセルとは、前記取付部および前記アッパプレートに連続して形成された樹脂充填孔内に射出成形され、前記所定の荷重を受けてせん断する樹脂ピンによって結合され、
前記鍔部が前記樹脂充填孔の下側開口を覆う。
これにより、車体取付ブラケットとアッパブラケットとを容易に結合することができ、また、二次衝突時の適切な離脱荷重を容易に得ることが可能となる。
また、前記アッパプレート上面の前記樹脂充填孔の周辺に他の部分よりも一段低い低位面を形成している。これにより、樹脂充填孔の周囲に樹脂バリが生じても、アッパプレートの低位面以外の部分が案内プレートと密着できるようになる。
また、本発明の好ましい態様は、前記ロアプレートは、前記筒状部の上端部がカシメ加工されることにより前記アッパプレートと結合されている。これにより、アッパプレートとロアプレートを容易に結合させることができる。
また、本発明の好ましい態様は、前記カシメ加工は、前記筒状部の上端を全周にわたって塑性変形させるローリングカシメ加工である。
また、本発明の好ましい態様は、前記カシメ加工は、前記筒状部の上端の複数箇所を塑性変形させる多点カシメ加工である。
本発明によれば、カプセルを構成するロアプレートの凸部にナットが収容されるため、スタッドボルトやナットの下方への突出量が小さくなり、二次衝突時におけるコラム取付部品との干渉が抑制される。
実施形態に係るステアリング装置を備えた操舵機構を車両の斜め前方から見た斜視図である。 実施形態に係るステアリング装置を車両の斜め後方から見た斜視図である。 実施形態に係るステアリング装置の側面図である。 実施形態に係るステアリング装置の平面図である。 図3中のV−V断面図である。 カプセルの平面図である。 図6中のVII矢視図(カプセルの側面図)である。 図6中のVIII矢視図(カプセルの前面図)である。 図6中のIX矢視図(カプセルの後面図)である。 図6中のX−X断面図である。 カプセルの下面図である。 車両の前下方側から見たカプセルの斜視図である。 カプセルの分解斜視図である。 車両の後下方側から見たアッパプレートの斜視図である。 実施形態にかかるローリングカシメ加工の方法を示す模式図である。 実施形態にかかる多点カシメ加工の方法を示す模式図である。 多点カシメ加工を施されたカプセルの平面図である。 カプセルと車体取付ブラケットとを示す斜視図である。 車体取付ブラケットに取り付けられたカプセルを示す平面図である。 車体取付ブラケットに取り付けられたカプセルを示す下面図である。 溶融樹脂の射出工程を示す断面図である。 車体へのステアリング装置の取付部位を示す要部拡大断面図である。 実施形態の一部変形例を示す要部拡大断面図である。
以下、本発明をチルト・テレスコピック調整式のラックアシスト型電動パワーステアリング装置に適用した一実施形態およびその一部変形例について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、ステアリング装置やその構成部材の説明にあたっては、図1,図2中に前後・左右・上下を矢印で示し、各部材の位置や方向をこれに沿って説明する。
図1に示すように、本実施形態の操舵機構1は、ステアリングホイール101の操作力を軽減するために、ステアリングコラムに軸支されたステアリングシャフト3および中間シャフト102からステアリングギヤ103に伝達された操舵力を電動アシスト機構104でアシストし、図示しないラックを往復運動させることで左右のタイロッド105を介して前輪を転舵する。
(ステアリングコラム)
図2〜図4に示すように、ステアリングコラムは前方部分を構成する鋼管溶接構造品のインナコラム10と後方部分を構成するアルミ合金ダイキャスト成型品のアウタコラム11とを有しており、アウタコラム11がインナコラム10の外周に軸方向に相対移動可能に嵌合している。アウタコラム11にはステアリングシャフト3が回転可能に軸支され、ステアリングシャフト3の後端には図1に示すステアリングホイール101が固定される。また、アウタコラム11は中央下部にスリット11a(図5参照)を有しており、縮径時にはインナコラム10の外周を締め付けてテレスコピック調整を不能とし、拡径時にはインナコラム10との間に所定の間隙を形成してテレスコピック調整を可能とする。なお、本実施形態のアウタコラム11はアルミ合金ダイキャストによる一体成形品であるが、鋼管にディスタンスブラケットを溶接したものであってもよいし、軽量化を図るためにマグネシウム合金ダイキャストによる一体成形品であってもよい。
ステアリングシャフト3は、テレスコピック調整を可能とすべく、ステアリングコラム内でスプライン結合されたフロントシャフト3aとリヤシャフト3bとによって構成されている。また、ステアリングコラム内には、金属メッシュや鋼球などの図示しないエネルギ吸収部材が内装されており、衝撃吸収時に金属メッシュが圧縮座屈変形したり、鋼球がステアリングコラム内外周面に塑性溝を形成したりすることで衝突エネルギが吸収される。
図5に示すように、アウタコラム11の前端側には、アウタコラム11の左右側面14,15を左右両側から挟み込むように、鋼板を素材とする溶接構造品の車体取付ブラケット31が取付けられている。車体取付ブラケット31の内幅(後述する左右側板33,34の間隔)は、締め付けを解除した状態でアウタコラム11の外幅よりも大きく設定されている。車体取付ブラケット31は、車体41(図3,図5参照)に固定されたカプセル45を介して、車体前方に離脱可能に取り付けられている。アウタコラム11は、ステアリングホイール101への運転者の二次衝突によって後方から所定の衝撃荷重が作用すると、カプセル45から車体取付ブラケット31が車体前方に離脱することで前方に移動する。
インナコラム10は、その前端側に鋼板プレス成形品のピボットブラケット22が溶接されており、このピボットブラケット22に嵌挿されたピボットピン23(図3参照)を介して車体41にチルト可能に支持されている。
車体取付ブラケット31の上部中央には、前後に長い長孔部24が形成された鋼板プレス成形品の案内プレート25が車体取付ブラケット31の上面を覆うように取り付けられている。長孔部24には車体取付ブラケット31に固定された案内ピン26が相対摺動可能に嵌入し、この案内ピン26の上端ネジ部にナット27が取り付けられている。これにより、ステアリング装置2を車体に取り付ける前の状態において、案内プレート25は車体取付ブラケット31に所定の保持力をもって保持される。また、案内プレート25は、左右カプセル45のボルト孔72に対応する位置に貫通孔部28、29を有し、左右のカプセル45とともに車体41に締結される。案内ピン26は、通常時に長孔部24の後端側に位置しており、衝撃吸収の際に長孔部24の前端側に移動してステアリングコラムの移動を規制する。
図5に示すように、車体取付ブラケット31は、取付部としての上板32と、この上板32から下方に延びる保持部としての左右側板33,34を有している。上板32は、水平に延設された左右の離脱プレート部32a,32bを有している。これら離脱プレート部32a,32bは、車体41から突出するように車体41に固定されたスタッドボルト42とナット43とによって、カプセル45を介してそれぞれ車体に保持される。
図5に示すように、車体取付ブラケット31の側板33,34には、チルト調整用長溝35,36が形成されている。チルト調整用長溝35,36は、前述したピボットピン23を中心とする円弧状に形成されている。また、アウタコラム11には、左右方向に貫通するとともにアウタコラム11の軸線方向に延びるテレスコ調整用長溝16,17が形成されている。
丸棒状の締付ロッド5は、上記チルト調整用長溝35,36およびテレスコ調整用長溝16,17を通して、左方から挿入されている。締付ロッド5の左端には円板状の頭部5aが形成されている。各側板33,34の外側面33a,34aには、車両前方側部分がアウターコラム11に固定され、締付ロッド5が貫通し、車体取付ブラケット32とアウターコラム11との軸線方向の相対移動の制限を摩擦によって補強する複数の摩擦板18がそれぞれ配置されている。
図5に示すように、締付ロッド5の右端側には、摩擦板18に接する円盤状の押圧板51、スペーサ52、スラスト軸受54がこの順で外嵌され、締付ロッド5の右端に形成された雄ねじ5bにねじ込まれるナット55によって締め付けられている。また、締付ロッド5の左端には、頭部5aと摩擦板18との間に、固定カム56、可動カム57、操作レバー58がこの順で外嵌している。
固定カム56と可動カム57の対向する端面には、それぞれ、互いに相補的な傾斜カム面が形成されている。図5においては、固定カム56と可動カム57が互いに噛み合ってステアリングホイール101の位置を調整可能な状態を示している。運転者が可動カム57の左側面に連結された操作レバー58を操作すると、可動カム57が固定カム56に対して回動する。
運転者が、ステアリングホイール101を固定する方向に操作レバー58を操作すると、固定カム56の傾斜カム面の山に可動カム57の傾斜カム面の山が乗り上げ、締付ロッド5を左側に引っ張る一方で固定カム56を右側に押圧する。
右側の摩擦板18は、ナット55の左端面によって押圧板51を介して左側に押され、側板34を内側に変形させ、側板34の内側面34aをアウタコラム11の右側面15に押しつける。同時に、左側の摩擦板18は、固定カム56の右端面によって右側に押され、側板33を内側に変形させ、側板33の内側面33aをアウタコラム11の左側面14に押しつける。
このように、運転者による操作レバー58のクランプ操作により、アウタコラム11は摩擦板18、64によって車体取付ブラケット31に強固に締付けられ、摩擦板18に働く大きな摩擦力によってアウタコラム11のチルト方向の変位およびテレスコ方向の変位が阻止される。
次に、ステアリングホイール101の位置を調整するために、アウタコラム11の車体取付ブラケット31への固定を解除する操作について説明する。車体取付ブラケット31の側板33、34は、互いの間隔がアウタコラム11の側面14、15の外側の幅より広く設定されている。したがって、運転者が操作レバー58を解除方向に回動すると、側板33、34が弾性復帰し、摩擦板18の摩擦による補強も解除される。
これにより、前記アウタコラム11は、車体取付ブラケット31の側板33,34に対して移動可能な状態となる。この状態において、締付ロッドは、チルト調整用長溝35,36に沿ってチルト方向に変位可能である。また、締付ロッド5がテレスコ調整用長溝16,17内を相対移動するようにアウタコラム11をテレスコ方向に変位させることができる。これにより、運転者は、ステアリングホイール101のチルト方向およびテレスコ方向の調整を任意に行うことができる。
(カプセルの構成)
図6〜図17を参照して、カプセル45を詳細に説明する。図13などに示すように、カプセル45は、アルミ合金ダイキャスト成形品のアッパプレート60と、圧延鋼板を素材とするプレス成形品のロアプレート70とを上下に重ねて一体化させたものである。圧延鋼板としては、SPHCやSPCCなどを用いることができる。
アッパプレート60は、前後に長い矩形板状を呈しており、図10,図13などに示すように、平面視でほぼ中央にロアプレート70の筒状部71(後述)が嵌入する筒状部嵌入孔61が貫通して形成されるとともに、左右側部にはそれぞれ前後2つの樹脂充填孔62が貫通して形成されている。なお、樹脂充填孔62の上端には、テーパー状に面取部62a(図10参照)が形成されている。
図6に示すように、アッパプレート60の上面は、樹脂充填孔62の開口部位を含む左右側方部が他の部分から一段低くなった低位面63,64を形成している。図14に示すように、アッパプレート60の下面には、後方に向けて開くテーパー状をなす凹部65が左右方向の中央に形成され、この凹部65にロアプレート70の凸部73の座面部73a(後述)が嵌り込む。また、アッパプレート60の下面には、筒状部嵌入孔61の前方に直方体状の通電突起66が設けられ、筒状部嵌入孔61の後方に円柱状の係止突起67が設けられている。
一方、ロアプレート70は、図11に示すように、やはり前後に長い矩形板状を呈しており、図13に示すように、平面視でほぼ中央にバーリング加工による筒状部71が立設され、筒状部71の内側に前述のスタッドボルト42が挿通されるボルト孔72が形成されている。ロアプレート70には座面部73aと左右壁部73b,73cとからなる下方が開いた凸部73が左右方向中央に形成され、上述した筒状部71は座面部73aの上面に設けられている。なお、ロアプレート70の左右壁部73b,73cは、アッパプレート60の凹部65と同様に、平面視で後方に開いたテーパー状に配置されている。また、凸部73の座面部73aの下面は、図5に示すように、車体取付ブラケット31を締結するナット43の座面となっている。
凸部73の座面部73aには、アッパプレート60の通電突起66が嵌り込む矩形の切欠74と、同じく係止突起67が嵌り込む円形の係止孔75とが形成されている。なお、切欠74の前後寸法は通電突起66の前後寸法よりも小さく、カプセル45の組立状態においては、通電突起66の前端部がロアプレート70の前縁から突出している。さらに、凸部73の下縁、すなわち、左右壁部73b,73cの下縁からは外側に向けて鍔部76,77が延設され、カプセル45の組立状態においては、アッパプレート60とこれら鍔部76,77との間に離脱プレート部32a,32bが嵌挿される挟持空間78,79が形成される。
図10に示すように、ロアプレート70は、筒状部71が筒状部嵌入孔61に嵌挿され、凸部73が凹部65に嵌り込む状態で、下方からアッパプレート60に取り付けられる。筒状部71は、凸部73の座面部73aからの突出長さが筒状部嵌入孔61の深さよりも大きく設定されており、筒状部71の上端はアッパプレート60の上面から突出している。
本実施形態の場合、図15に示すように、筒状部71の上端は旋回するカシメ治具81によってローリングカシメ加工され、これにより、筒状部71の上端外周側にはカシメ部71aが形成されてアッパプレート60とロアプレート70とが強固に結合される。なお、ローリングカシメ加工に代え、図16に示すように、筒状部71の上端は、カシメパンチ82によって複数点でカシメ加工してもよく、この場合にも図17に示すように筒状部71の上端外周側にカシメ部71bが形成されてアッパプレート60とロアプレート70とが強固に結合される。図16、17に示す例では、円周方向に等間隔で4点で加締めているが、2点、3点でも、5点以上であっても良い。
カシメパンチ82は、潰した肉がボルト孔72内に突出しないようにその中央下部にガイド部82aを備えている。筒状部71の上端は、カシメ加工後にアッパプレート60の上面から突出した状態となるが、その突出高さは案内プレート25の板厚よりも小さくなるように設定されている。
(カプセルの車体取付ブラケットへの組み付け)
図18に示すように、カプセル45は、車体取付ブラケット31における上板32の離脱プレート部32a,32b(図18には、右側の離脱プレート部32bのみを示す)に嵌め込むように後方から取り付けられる。離脱プレート部32a,32bには後方が開いたカプセル挿入スペース84が設けられるとともに、カプセル45(アッパプレート60)側の樹脂充填孔62と対応する部位に樹脂充填孔85,86が形成されている。なお、後方に配置された樹脂充填孔86は、カプセル挿入スペース84内に開口している。
図19,図20に示すように、カプセル挿入スペース84の前方側部分は、ロアプレート70における凸部73の左右壁部73b,73cに若干の間隙をもって対峙する左右のテーパー面87,88と、アッパプレート60の通電突起66が突き当てられる通電突起突当面89とによって画成されている。
組立は、挟持空間78,79内に離脱プレート部32a,32bの内縁を差し込むようにして、カプセル45を車体取付ブラケット31に嵌着した後、図21に示すように、アッパプレート60の樹脂充填孔62内に樹脂射出機110によって溶融樹脂を射出することにより行う。前方の樹脂充填孔62に射出された溶融樹脂は、離脱プレート部32a,32bの樹脂充填孔85に流入する。また、溶融樹脂は、離脱プレート部32a,32bの後方でカプセル挿入スペース84に開口した樹脂充填孔86から凸部73の左右壁部73b、73cと離脱プレート部32a、32bの間の隙間にも浸入する。さらに、溶融樹脂は、樹脂充填孔85,86の下端から、ロアプレート70の鍔部76,77と離脱プレート部32a,32bの間に浸入する。
本実施形態によれば、樹脂充填孔62,85,86内に充填された溶融樹脂によって樹脂ピンが形成されると同時に、カプセル45と離脱プレート部32a,32bとの間隙にも溶融樹脂が浸入してステアリング装置2のガタ付きが防止される。樹脂ピンは二次衝突時にせん断して離脱プレート部32a、32bのカプセル45からの離脱を許す。なお、樹脂の充填によって樹脂充填孔62の周辺に樹脂バリが生じたとしても、樹脂充填孔62の周囲に低位面63,64が設けられているため、低位面63、64以外の部分が案内プレート25と密着することができる。また、離脱プレート部32a,32bの樹脂充填孔85,86の下方にロアプレート70の鍔部76,77が位置しているため、溶融樹脂の不要な漏出が防止される。
(案内プレートの車体取付ブラケットへの組み付け)
案内プレート25は、カプセル45の車体取付ブラケット31への取り付けが完了した後、前述した貫通孔28,29にカプセル45の筒状部71の上端を嵌入させるようにして、車体取付ブラケット31の上部にかぶせられる。なお、筒状部71の突出高さが案内プレート25の板厚よりも低く設定されているため、筒状部71は、案内プレート25の上面から突出せず、ステアリング装置2の車体への取り付けを阻害しない。案内プレート25が車体取付ブラケット31の上部にかぶせられた状態において、車体取付ブラケット31に固定された案内ピン26は、案内プレート25の長孔部24の後端側から上方に突出する。案内プレート25は、案内ピン26にナット27を締め付けることで車体取付ブラケット31に締結される。
(ステアリング装置の車体への取り付け)
自動車へのステアリング装置2の取り付けは、ピボットピン23によってピボットブラケット22を車体41に連結した後、車体41のスタッドボルト42がカプセル45のボルト孔72に嵌入するようにステアリング装置2を配置して、図22に示すように、スタッドボルト42にナット43を螺合させて所定の締付トルクをもって締結することにより行う。図22に示すように、本願発明によれば、ナット43の座面が座面部73aの下面となるため、ナット43の座面側部分がカプセル45に埋没するように配置され、図22に示すスタッドボルト42およびナット43の下方への突出量Lが小さくなる。
<一部変形例>
次に、図23を参照して、上記実施形態の一部変形例を説明する。
一部変形例も上述した実施形態と略同様の構成を採っているが、アッパプレート60の上面の形状と筒状部71の上端部とが異なっている。すなわち、本一部変形例では、アッパプレート60の厚みが厚くなり、アッパプレート60の上面に円形の凹部93が形成されており、この凹部93内に筒状部嵌入孔61(図13を参照のこと。)が開口している。筒状部71の上端部は、凹部93内に収容されてアッパプレート60の上面から突出していない。一部変形例は、カシメ部71aと案内プレート25を係合させないステアリング装置2に好適である。
(実施形態の効果)
本実施形態では、上述の構成を採用したことにより、以下に述べる種々の効果を得ることができた。
すなわち、ナット43の座面側部分がカプセル45内に収容されることでスタッドボルト42およびナット43の下方への突出量が小さくなるため、二次衝突時におけるコラム取付部品との干渉が抑制される。
また、車体取付ブラケット31から突出したカプセル45の筒状部71が案内プレート25の貫通孔28,29に嵌入するため、輸送中の振動や他部品との接触などが起こっても案内プレート25が案内ピン26を軸にして回転しなくなり、ステアリング装置2を車体41に取付ける際に案内プレート25の位置の再調整が不要となる。
さらに、カプセル45において、アッパプレート60側の通電突起66および係止突起67がロアプレート70側の切欠74や係止孔75に嵌入するため、外力によるアッパプレート60とロアプレート70との相対回転が起こらなくなる。
加えて、カプセル45の通電突起66が車体取付ブラケット31の通電突起突当面89に突き当てられるため、たとえばカプセル45と車体取付ブラケット31との間に溶融樹脂が浸入しても、ステアリングホイール101から車体41までのホーンの通電経路を確実に得ることができる。
以上で具体的実施形態の説明を終えるが、本発明の態様はこれら実施形態に限られるものではない。
例えば、上記実施形態はラックアシスト型電動パワーステアリング装置に本発明を適用したものであるが、コラムアシスト型電動パワーステアリング装置にも当然に適用可能である。
また、上記実施形態では、通電突起および係止突起によってアッパプレートとロアプレートとの相対回転を防止したが、通電突起のみを用いてもよいし、通電突起および係止突起の両方を廃してもよい。
また、上述した多点カシメ加工の場合のカシメ点の数は、4点以外(2点や3点、あるいは5点以上)であってもよい。
また、アッパプレートの下面は凹部が形成されていない平面であっても良い。
その他、ステアリング装置やステアリングコラムの具体的構成等についても、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
1 操舵機構
2 ステアリング装置
3 ステアリングシャフト
3a フロントシャフト
3b リアシャフト
5 締付ロッド
5a 頭部
5b 雄ねじ
10 インナコラム
11 アウタコラム
11a スリット
14 左側面
15 右側面
18 摩擦板
22 ピボットブラケット
23 ピボットピン
24 長孔部
25 案内プレート
26 案内ピン
27 ナット
28、29 貫通孔部
31 車体取付ブラケット
32 上板
32a、32b 離脱プレート部
33 側板
33a 外側面
34 側板
34a 外側面
35、36 チルト調整用長溝
41 車体
42 スタッドボルト
43 ナット
45 カプセル
51 押圧板
52 スペーサ
54 スラスト軸受
55 ナット
56 固定カム
57 可動カム
58 操作レバー
60 アッパプレート
61 筒状部嵌入孔
62 樹脂充填孔
62a 面取部
63、64 低位面
65 凹部
66 通電突起
67 係止突起
70 ロアプレート
71 筒状部
71a、71b カシメ部
72 ボルト孔
73 凸部
73a 座面部
73b 左壁部
73c 右壁部
74 切欠
75 係止孔
76、77 鍔部
78、79 挟持空間
81 カシメ治具
82 カシメパンチ
84 カプセル挿入スペース
85 樹脂充填孔
86 樹脂充填孔
87、88 テーパー面
89 通電突起突当面
93 凹部
101 ステアリングホイール
102 中間シャフト
103 ステアリングギヤ
104 電動アシスト機構
105 タイロッド
110 樹脂射出機

Claims (7)

  1. 操舵力を伝達する伸縮自在なステアリングシャフトと、
    前記ステアリングシャフトを回転可能に支持し、互いに軸線方向に相対移動可能に組み合わされたアッパコラム及びロアコラムと、
    ボルトとナットによって車体に固定されるカプセルを介して前記車体に取り付けられる取付部と、前記アッパコラムを保持する保持部とを有する車体取付ブラケットと、を備え、
    前記車体取付ブラケットが車両前方側へ所定の荷重を受けたときに前記カプセルが前記車体取付ブラケットの移動を許すステアリング装置において、
    前記カプセルは、アッパプレートと金属平板を成形したロアプレートとを有し、
    前記ロアプレートは、前記アッパプレートと面接触し、かつ、前記ナットの座面を構成する座面部と、前記アッパプレートから離隔して前記アッパプレートと共に前記取付部を挟持する鍔部と、前記座面部から前記アッパプレートの上方まで貫通して前記ボルトを通す貫通孔を形成する筒状部と、を有し、
    前記座面は、前記ボルトの中心軸線方向において、前記アッパプレートと前記鍔部の間に配置されていることを特徴とするステアリング装置。
  2. 前記座面部は、前記アッパプレートの下面に形成された凹部に面接触していることを特徴とする請求項1に記載のステアリング装置。
  3. 前記車体取付ブラケットと前記カプセルとは、前記取付部および前記アッパプレートに連続して形成された樹脂充填孔内に射出成形され、前記所定の荷重を受けてせん断する樹脂ピンによって結合され、
    前記鍔部が前記樹脂充填孔の下側開口を覆うことを特徴とする請求項1又は2に記載のステアリング装置。
  4. 前記アッパプレート上面の前記樹脂充填孔の周辺に他の部分よりも一段低い低位面を形成していることを特徴とする請求項3に記載のステアリング装置。
  5. 前記ロアプレートは、前記筒状部の上端部がカシメ加工されることにより前記アッパプレートと結合されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一項に記載のステアリング装置。
  6. 前記カシメ加工は、前記筒状部の上端を全周にわたって塑性変形させるローリングカシメ加工であることを特徴とする請求項5に記載のステアリング装置。
  7. 前記カシメ加工は、前記筒状部の上端の複数箇所を塑性変形させる多点カシメ加工であることを特徴とする請求項5に記載のステアリング装置。
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