JP6349252B2 - 油性化粧料及びその製造方法 - Google Patents
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(A)前記化粧料において前記連続相を形成する、25℃において液体の1種又は複数の油性成分;
(B)前記カプセル化物において前記シェルを形成する、25℃において固体の1種又は複数の油性成分;及び
(C)前記カプセル化物において前記コアを形成する、25℃において液体又は固体の1種又は複数の油性成分;
成分(C)の固化温度は、成分(B)の固化温度より低いものであり、
成分(A)と(C)との相分離温度は、成分(B)の固化温度より高く、且つ成分(A)と成分(B)との相分離温度及び成分(B)と成分(C)との相分離温度の少なくとも一方より高いものであり、
成分(A)/〔成分(A)+成分(B)+成分(C)〕の質量比が0.5以上である、油性化粧料を提供するものである。
連続相と、コア−シェル構造を有するカプセル化物を含む分散相とからなる油性化粧料の製造方法であって、
次の成分(A)ないし(C)を、成分(B)の固化温度より高い温度、且つ成分(A)と成分(B)との相分離温度及び成分(B)と成分(C)との相分離温度の少なくとも一方より高い温度下に混合させて、流動体となし、
前記流動体を、2s−1以上100s−1以下の撹拌速度で且つ10℃/min以上1000℃/min以下の冷却速度で、成分(B)の固化温度以下まで冷却する、工程を有する化粧料の製造方法を提供するものである。
(A)前記化粧料において前記連続相を形成する、25℃において液体の1種又は複数の油性成分;
(B)前記カプセル化物において前記シェルを形成する、25℃において固体の1種又は複数の油性成分;及び
(C)前記カプセル化物において前記コアを形成する、25℃において液体又は固体の1種又は複数の油性成分;
ここで、成分(C)の固化温度は、成分(B)の固化温度より低いものであり、
成分(A)と(C)との相分離温度は、成分(B)の固化温度より高く、且つ成分(A)と成分(B)との相分離温度及び成分(B)と成分(C)との相分離温度の少なくとも一方より高いものであり、
成分(A)/〔成分(A)+成分(B)+成分(C)〕の質量比が0.5以上である。
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき説明する。まず、本発明の油性化粧料について説明する。本発明の油性化粧料は、連続相と、該連続相中に分散した分散相とからなるものである。「油性化粧料」とは、化粧料を構成する成分として油性成分が含まれており、且つ水が含まれていないか、又は含まれていたとしても、水の割合が5質量%以下である化粧料のことをいう。また「油性成分」とは水と相溶性のない成分のことをいう。油性成分は室温(25℃)において液体又は固体であり得る。
(A)油性化粧料において連続相を形成する、25℃において液体の1種又は複数の油性成分。
(B)カプセル化物においてシェルを形成する、25℃において固体の1種又は複数の油性成分。
(C)カプセル化物においてコアを形成する、25℃において液体又は固体の1種又は複数の油性成分。
以下、これら各成分について説明する。
成分(A)は、本発明の油性化粧料において連続相を形成する油性成分である。成分(A)は1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。2種以上の成分(A)を用いる場合には、各成分(A)が25℃において液体の性状を示す。
成分(B)は、本発明の油性化粧料において、カプセル化物のシェルを形成する油性成分である。成分(B)は1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。2種以上の成分(B)を用いる場合には、各成分(B)が25℃において固体の性状を示す。
成分(C)は、本発明の油性化粧料において、カプセル化物のコアを形成する油性成分である。成分(C)は、25℃において液体であるか又は固体である。2種以上の成分(C)を用いる場合には、各成分(C)がそれぞれ独立して、25℃において液体の性状を示すか、又は固体の性状を示す。好ましくは、2種以上の成分(C)を用いる場合には、すべての成分(C)が25℃において液体の性状を示すか、又はすべての成分(C)が25℃において固体の性状を示す。
相溶とは、二種以上の液体成分を含む流動体において、二種以上の液体成分が互いに溶け合う現象をいう。一方、相分離とは、二種以上の液体成分を含む流動体において、これらの液体成分のうちの一種以上が、他の液体成分と混ざり合わなくなり、分離する現象をいう。二種以上の液体成分を含む流動体が相溶状態にあるか相分離状態にあるかは、温調ステージを備えた光学顕微鏡観察で確認できる。また、相分離温度は、互いに相溶する二種以上の液体成分を含む流動体を1℃/minの冷却速度冷却していったときに、温調ステージを備えた光学顕微鏡観察で相分離状態を初めて確認できるときの温度として測定できる。
(イ)フッ素油と炭化水素油との組み合わせ
(ロ)フッ素油とエステル油との組み合わせ
(ハ)フッ素油とシリコーン油との組み合わせ
(ニ)炭化水素油とシリコーン油との組み合わせ
(ホ)エステル油とシリコーン油との組み合わせ
成分(A)と成分(C)とが前記の(ロ)の組み合わせである場合、成分(B)としては、例えばマイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、ポリエチレンワックス、セレシン、カルナウバロウ、ライスワックス、ホホバワックス、キャンデリラロウ、鯨ロウ、ミツロウ、雪ロウ、フッ素変性シリコーンワックスが好適に用いられる。
成分(A)と成分(C)とが前記の(ハ)の組み合わせである場合、成分(B)としては、例えばシリコーンワックス、フッ素変性シリコーンワックスが好適に用いられる。
成分(A)と成分(C)とが前記の(ニ)の組み合わせである場合、成分(B)としては、例えばマイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、ポリエチレンワックス、シリコーンワックス、セレシン、カルナウバロウ、ライスワックス、ホホバワックス、キャンデリラロウ、鯨ロウ、ミツロウ、雪ロウ、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコールが好適に用いられる。
成分(A)と成分(C)とが前記の(ホ)の組み合わせである場合、成分(B)としては、例えばマイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、ポリエチレンワックス、シリコーンワックス、セレシン、カルナウバロウ、ライスワックス、ホホバワックス、キャンデリラロウ、鯨ロウ、ミツロウ、雪ロウ、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコールが好適に用いられる。
次に、本発明の油性化粧料の好適な製造方法について説明する。本製造方法においては、前記の成分(A)ないし成分(C)を特定の温度下に混合させて、成分(B)と、成分(A)及び(C)の少なくとも一方とが相溶する状態の流動体を調製し、この状態の流動体を冷却することで、目的とする油性化粧料を得る。
(ア)図1(a)又は図2(a)に示すとおり、成分(A)ないし成分(C)の三者が互いに相溶する状態;
(イ)図1(b)に示すとおり、成分(A)ないし成分(C)がすべて液体状態であり、且つ液体状態の成分(B)と液体状態の成分(A)とが相溶しているが、液体状態の成分(C)がこれら二成分と相分離の状態;及び
(ウ)図2(b)に示すとおり、成分(A)ないし成分(C)がすべて液体状態であり、且つ液体状態の成分(B)及び(C)は互いに相溶しているが、液体状態の成分(A)はこれら二成分と相分離する状態。
特に、微細なカプセル化物を容易に形成し得る観点からは、前記(ア)の成分(A)ないし成分(C)の三者が互いに相溶する状態の流動体を調製し、この状態から冷却を開始することが好ましい。
図1(a)に示す状態から流動体の冷却を開始する場合、液体状態にある成分(A)ないし(C)の三者が互いに相溶していても、同図に示す状態よりも低い温度に冷却されると、これら三者の相溶性の程度が温度低下に連れて変化して、図1(b)に示すとおり、液体状態の成分(A)及び(B)は互いに相溶しているが、液体状態の成分(C)はこれら二成分と相分離する状態が出現する。この場合、液体状態の成分(A)及び(B)の体積が、液体状態の成分(C)よりも多ければ、相分離した液体状態の成分(C)は、連続相M1としての液体状態の成分(A)及び(B)中に、液滴状態の分散相D1として存在することになる。
そして、図1(b)に示す状態から冷却が更に進行すると、成分(C)が液体から固体に変化する前に、成分(B)が液体から固体へ変化する。なお、成分(A)は25℃において液体であり、成分(B)よりも固化温度が低いので、成分(B)が液体から固体へ変化する時点では、該成分(A)は液体の状態を保っている。そして成分(B)が液体から固体へ変化するときには、図1(b)に示す連続相M1と分散相D2との界面において、該成分(B)が固体として析出する。つまり成分(B)は、液滴状態になっている分散相D1としての成分(C)を包囲するように固体として析出する。更に、成分(C)の固化温度以下まで冷却が進行した場合は、成分(B)に包囲された成分(C)が固体として析出する。
図2(a)に示す状態は、図1(a)に示す状態と同じであり、液体状態にある成分(A)ないし(C)の三者が互いに相溶している流動体を調製する。
この状態から流動体の冷却を開始すると、図2(b)に示すとおり、液体状態の成分(B)及び(C)は互いに相溶しているが、液体状態の成分(A)はこれら二成分と相分離する状態が出現する。この場合、液体状態の成分(A)の体積が、液体状態の(B)及び成分(C)よりも多ければ、相分離した液体状態の成分(B)及び(C)は、連続相M1’としての液体状態の成分(A)中に、液滴状態の分散相D1’として存在することになる。
そして、図2(b)に示す状態から冷却が更に進行すると、成分(C)が液体から固体に変化する前に、成分(B)が液体から固体へ変化する。そして成分(B)が液体から固体へ変化するときには、図2(b)に示す連続相M1’と分散相D1’との界面において、該成分(B)が固体として析出する。成分(B)は、液滴状態になっている分散相としての成分(C)を包囲するように固体として析出する。
以上の結果、図2(c)に示すとおり、成分(C)を含むコアと、該コアの表面を被覆し且つ成分(B)を含むシェルとからなるカプセル化物Eからなる分散相D2’が、液体状態の成分(A)を含む連続相M2’中に分散した状態となる。冷却は一般に周囲温度、例えば室温(25℃)まで行う。このようにして、目的とする油性化粧料が得られる。冷却が完了して室温(25℃)の状態になっている油性化粧料においては、カプセル化物Eにおけるコアである成分(C)は、その固化温度に応じて液体状態のままになっているか、又は固化して固体状態になっている。
成分(A)ないし(C)として、以下の表1に示すものを用いた。成分(A)及び(C)は25℃において液体であり、成分(B)は25℃において固体である。
室温下、油性化粧料を光学顕微鏡で観察し、カプセル化物の存在割合で評価した。評価基準は以下のとおりである。
形成:カプセル化物の数/(カプセル化物の数+カプセル化不良粒子の数)が0.8以上。
一部形成:カプセル化物の数/(カプセル化物の数+カプセル化不良粒子の数)が0.2以上0.8未満。
不形成:カプセル化物の数/(カプセル化物の数+カプセル化不良粒子の数)が0.2未満。
ここで、カプセル化物とは、光学顕微鏡の偏光観察において、粒子界面のみが光って、中心部分が光らない球状粒子をいう。一方、カプセル不良物とは、粒子全体が光る粒子をいう。
室温下、油性化粧料を光学顕微鏡で観察し、任意に300個のカプセル化物を選定し、モニター上で粒径を測定し、その平均値とした。ここでいう粒径とは、カプセル化物の二次元投影像での最大横断長のことである。
油性化粧料を、40℃環境で1ヶ月静置保存後の外観を目視で評価した。評価基準は以下のとおりである。
○:分離発生なし
△:油浮きが若干あり
×:明らかな分離発生
10人の専門パネラーに、油性化粧料を塗布させ(塗布部位:腕)、該油性化粧料の伸び馴染みを評価させ、平均値を算出し、小数点第一位を四捨五入した。評価基準は以下のとおりである。
4:非常によい
3:ややよい
2:普通
1:悪い
本実施例は、冷却装置として、実施例3において用いた振動式撹拌混合装置に代えて、櫻製作所(株)掻取り式熱交換機オンレーター(登録商標)を用いた以外は、同実施例と同じ条件で流動体を調製して冷却した。その結果を表2に示す。
表1に示す成分(A)ないし(C)を、以下の表2に示す流動体供給温度下で、プロペラ翼を用いて120rpmで混合分散して流動体を調製した。この流動体を、振動式撹拌混合装置として冷化工業(株)製のバイブロミキサー(登録商標)を用いてバッチ冷却を行った。冷却速度は1℃/minとし、冷却条件は以下の表2に示すとおりとした。流動体の冷却開始時(流動体温度:100℃)に成分(A)ないし成分(C)の三者が互いに相溶していた。このようにして得られた油性化粧料について実施例1と同様の評価を行った。その結果を表2に示す。
表1に示す成分(A)ないし(C)を、以下の表2に示す流動体供給温度下で、プロペラ翼を用いて120rpmで混合分散して流動体を調製した。この流動体を、ホモミキサーを用いてバッチ冷却を行った。冷却速度は1℃/minとし、冷却条件は以下の表2に示すとおりとした。実施例7と同様に、流動体の冷却開始時(流動体温度:100℃)に成分(A)ないし成分(C)の三者が互いに相溶していた。このようにして得られた油性化粧料について実施例1と同様の評価を行った。その結果を表2に示す。
本比較例は、流動体を静置冷却した例である。すなわち、表1に示す成分を用い、以下の表2に示す流動体供給温度下で、プロペラ翼を用いて120rpmで混合分散して流動体を調製した。この流動体を撹拌しないで静置冷却した。冷却速度は1℃/minとし、冷却条件は以下の表2に示すとおりとした。実施例7と同様に、流動体の冷却開始時(流動体温度:100℃)に成分(A)ないし成分(C)の三者が互いに相溶していた。このようにして得られた油性化粧料について実施例1と同様の評価を行った。その結果を表2に示す。
成分(A)ないし(C)として、以下の表3に示すものを用いた。成分(A)及び(C)は25℃において液体であり、成分(B)は25℃において固体である。これらの成分を含む流動体は、冷却開始時(流動体温度:120℃)で三者が互いに相溶しており、95℃未満で、成分(C)が成分(A)及び成分(B)から相分離するものであった。
成分(A)ないし(C)として、以下の表5に示すものを用いた。成分(A)は25℃において液体であり、成分(B)及び(C)は25℃において固体である。これらの成分を含む流動体は、冷却開始時(流動体温度:120℃)から完了時(流動体温度:30℃)までにわたり、成分(C)が成分(A)及び成分(B)から相分離するものであった。
成分(A)ないし(C)として、以下の表7に示すものを用いた。成分(A)及び(C)は25℃において液体であり、成分(B)は25℃において固体である。これらの成分を含む流動体は、冷却開始時(流動体温度:120℃)から完了時(流動体温度:30℃)までにわたり、成分(C)が成分(A)及び成分(B)から相分離するものであった。
成分(A)ないし(C)として、以下の表9に示すものを用いた。成分(A)及び(C)は25℃において液体であり、成分(B)は25℃において固体である。これらの成分を含む流動体は、冷却開始時(流動体温度:120℃)から完了時(流動体温度:30℃)までにわたり、成分(A)が成分(B)及び成分(C)から相分離するものであった。また、冷却開始時において成分(B)と成分(C)とは相溶していた。
以下の表11は、特開2008−214212号公報(特許文献1)の表3を示す。
表11における液状油(5〜9の成分)は、いずれの固体脂(1〜4の成分)の固化温度において、互いに相溶するものである。また、固体脂(1〜4の成分)のいずれも、加熱溶融後は、固化する直前まで、液状油(5〜9の成分)と相溶するものである。すなわち、表11における油性成分1〜9を加熱下で混合し流動体となし、前記流動体を冷却しても、いずれの固体脂が固化する前に、連続相中に液滴状態の分散相が存在することはないため、得られる油性化粧料中にはカプセルは形成されない。
以下の表12は、特開2010−053074号公報(特許文献2)の表1を示す。
表12における液状油(4〜10の成分)は、いずれの固体脂(1〜3の成分)の固化温度において、互いに相溶するものである。また、固体脂(1〜3の成分)のいずれも、加熱溶融後は、固化する直前まで、液状油(4〜10の成分)と相溶するものである。すなわち、表12における油性成分1〜10を加熱下で混合し流動体となし、前記流動体を冷却しても、いずれの固体脂が固化する前に、連続相中に液滴状態の分散相が存在することはないため、得られる油性化粧料中にはカプセルは形成されない。
表13は、特開2010−053074号公報の表3(特許文献2)を示す。
表13における液状油(4〜7の成分)は、いずれの固体脂(1〜3の成分)の固化温度において、互いに相溶するものである。また、固体脂(1〜3の成分)のいずれも、加熱溶融後は、固化する直前まで、液状油(4〜7の成分)と相溶するものである。すなわち、表13における油性成分1〜7を加熱下で混合し流動体となし、前記流動体を冷却しても、いずれの固体脂が固化する前に、連続相中に液滴状態の分散相が存在することはないため、得られる油性化粧料中にはカプセルは形成されない。
D1,D2,D1’,D2’ 分散相
E カプセル化物
Claims (9)
- 連続相と、コア−シェル構造を有するカプセル化物を含む分散相とからなり 、次の成分(A)ないし(C)を含み、
(A)前記化粧料において前記連続相を形成する、25℃において液体の1種又は複数の油性成分;
(B)前記カプセル化物において前記シェルを形成する、25℃において固体の1種又は複数の油性成分;及び
(C)前記カプセル化物において前記コアを形成する、25℃において液体又は固体の1種又は複数の油性成分;
成分(C)の固化温度は、成分(B)の固化温度より低いものであり、
成分(A)と(C)との相分離温度は、成分(B)の固化温度より高く、且つ成分(A)と成分(B)との相分離温度及び成分(B)と成分(C)との相分離温度の少なくとも一方より高いものであり、
成分(A)/〔成分(A)+成分(B)+成分(C)〕の質量比が0.5以上である、油性化粧料。 - 成分(A)及び(C)の一方が、フッ素油、炭化水素油、エステル油及びシリコーン油からなる群から選択される一種の油性成分を含む、請求項1に記載の油性化粧料。
- 成分(A)及び(C)のもう一方が、フッ素油、炭化水素油、エステル油及びシリコーン油からなる群から選択される一種の油性成分を含む(ただし成分(A)と成分(C)とが、同一の油性成分の組み合わせ、又は炭化水素油とエステル油との組み合わせになることはない。)、請求項1又は2に記載の油性化粧料。
- 連続相と、コア−シェル構造を有するカプセル化物を含む分散相とからなる油性化粧料の製造方法であって、
次の成分(A)ないし(C)を、成分(B)の固化温度より高い温度、且つ成分(A)と成分(B)との相分離温度及び成分(B)と成分(C)との相分離温度の少なくとも一方より高い温度下に混合させて、流動体となし、
前記流動体を、2s−1以上100s−1以下の撹拌速度で且つ10℃/min以上1000℃/min以下の冷却速度で、成分(B)の固化温度以下まで冷却する、工程を有する化粧料の製造方法:
(A)前記化粧料において前記連続相を形成する、25℃において液体の1種又は複数の油性成分;
(B)前記カプセル化物において前記シェルを形成する、25℃において固体の1種又は複数の油性成分;及び
(C)前記カプセル化物において前記コアを形成する、25℃において液体又は固体の1種又は複数の油性成分;
ここで、成分(C)の固化温度は、成分(B)の固化温度より低いものであり、
成分(A)と(C)との相分離温度は、成分(B)の固化温度より高く、且つ成分(A)と成分(B)との相分離温度及び成分(B)と成分(C)との相分離温度の少なくとも一方より高いものであり、
成分(A)/〔成分(A)+成分(B)+成分(C)〕の質量比が0.5以上である。 - 成分(A)と成分(B)と成分(C)とが相溶している状態の前記流動体を冷却する請求項4に記載の油性化粧料の製造方法。
- 成分(B)と成分(A)とが相溶しており且つ成分(C)がこれらの成分と相分離の状態になっている前記流動体を冷却する請求項4に記載の油性化粧料の製造方法。
- 成分(B)と成分(C)とが相溶しており且つ成分(A)がこれらの成分と相分離の状態になっている前記流動体を冷却する請求項4に記載の油性化粧料の製造方法。
- 前記流動体を、振動式撹拌混合装置内を通過させることで冷却する請求項4ないし7のいずれか一項に記載の油性化粧料の製造方法。
- 前記振動式撹拌混合装置の振動数が、2ストローク/sec以上100ストローク/sec以下である請求項4ないし8のいずれか一項に記載の油性化粧料の製造方法。
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