JP6349238B2 - 半導体装置用ステム及び半導体装置 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体装置用ステム及び半導体装置に関するものである。
従来、発光素子等の半導体素子を搭載する半導体装置用ステムとしては、鉄又は鉄合金からなるアイレットと、アイレットに形成された貫通孔内にガラスによって封着されたリードピンと、アイレットの上面に立設された放熱体とを有するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。このステムでは、リードの材料にはコバール又は52アロイ、放熱体の材料には熱伝導率の高い銅又は銅合金が用いられる。このようなステムでは、ガラスよりもアイレットの熱膨張係数が大きいため、アイレット側からガラスが締め付けられる。これにより、リードピンがアイレットに対して気密に固着される。そして、上記ステムを有する半導体装置では、放熱体の側面に半導体素子が接合され、半導体素子とリードピンとが電気的に接続され、窓を備えた金属キャップがアイレットの上面に抵抗溶接される。このようにして、半導体素子が金属キャップの内部に気密封止される。
実公平04−14860号公報
ところで、上記半導体装置では、半導体素子から発する熱が放熱体に拡散されてからアイレットを経て放熱される。しかし、アイレットを構成する鉄は抵抗溶接には適するものの、熱伝導率は放熱体を構成する銅に比べて低いため、上述したステムでは、十分な放熱特性を得ることができない。このため、半導体素子の温度上昇によって、例えば半導体素子から放出される光の出力や波長が変動するなどの問題が生じやすくなる。
本発明の一観点によれば、本体部と、前記本体部の上面に設けられ、半導体素子が固定される固定部とを有する基体部と、前記本体部を厚さ方向に貫通し、内壁面に段差部を有する貫通孔と、前記貫通孔の内壁面に接着剤を介して外周面が接着された筒状のブッシュと、前記ブッシュに挿通され、封止材により前記ブッシュに固定されたリードピンとを有するリード部と、前記本体部の上面に、前記固定部及び前記リード部を取り囲むように環状に形成されたシール部と、を備え、前記ブッシュは、前記ブッシュの外周面の一部から外側に突出して前記段差部に係止された突出部を有し、前記突出部の上面は、前記本体部の上面から上方に突出するように形成されており、前記封止材は、前記リードピンの外周面と前記ブッシュの内壁面との間の空間に充填するように形成されており、前記本体部及び前記固定部は、前記ブッシュよりも熱伝導率の高い材料からなり、前記ブッシュは、前記封止材よりも熱膨張係数の大きい材料からなり、前記シール部は、前記本体部よりも抵抗率の大きい材料からなる。
本発明の一観点によれば、放熱特性を向上させることができるという効果を奏する。
一実施形態の半導体装置用ステムを示す概略断面図(図2における1−1断面図)。 一実施形態の半導体装置用ステムを示す概略平面図。 (a)は、一実施形態のアイレットを示す概略断面図、(b)は、一実施形態のリード部を示す概略断面図。 一実施形態の半導体装置を示す概略断面図。 一実施形態の半導体装置の製造方法を示す概略断面図。 一実施形態の半導体装置の製造方法を示す概略断面図。 一実施形態の半導体装置の製造方法を示す概略断面図。 変形例の半導体装置用ステムを示す概略断面図。
以下、一実施形態を添付図面を参照して説明する。
なお、添付図面は、特徴を分かりやすくするために便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。また、断面図では、各部材の断面構造を分かりやすくするために、一部の部材のハッチングを梨地模様に代えて示し、一部の部材のハッチングを省略している。
図1に示すように、半導体装置用ステム(ステム)10は、アイレット(基体部)20と、リード部30と、リードピン35と、シール部40とを有している。アイレット20は、本体部21と、半導体素子が固定される固定部22とを有している。
本体部21及び固定部22の材料としては、熱伝導率の高い材料を用いることができる。例えば、本体部21及び固定部22の材料としては、銅(Cu)や銅合金を用いることができる。本体部21と固定部22とは、例えば、同一の材料(ここでは、銅)により形成されている。これら本体部21及び固定部22は、固定部22に固定される半導体素子から発する熱を拡散する放熱板として機能する。
本体部21は、例えば、円板状に形成されている。本体部21の直径は、例えば、9.0程度とすることができる。本体部21の厚さは、例えば、1.0〜1.5mm程度とすることができる。ここで、本明細書において、「円板状」とは、平面形状が略円形で所定の厚さを有するものを指す。なお、「円板状」においては、直径に対する厚さの大小は問わない。また、部分的に凹部や凸部等が形成されているものも「円板状」に含まれるものとする。
図2に示すように、本体部21の外縁部には、平面視において、外周側から中心側に窪んだ形状の2つの切り欠き部21Xが形成されている。切り欠き部21Xは、例えば、ステム10に半導体素子を搭載する際の半導体素子搭載面の位置出しに用いることができる。2つの切り欠き部21Xは、例えば、対向配置されている。各切り欠き部21Xの平面形状は、例えば、Vの字状に形成されている。
また、本体部21の外縁部には、平面視において、外周側から中心側に窪んだ形状の切り欠き部21Yが切り欠き部21Xとは別に形成されている。切り欠き部21Yは、例えば、ステム10の回転方向の位置出しに用いることができる。切り欠き部21Yの平面形状は、例えば、コの字状に形成されている。なお、切り欠き部21X,21Yは、必要に応じて設ければよく、その形成を省略することもできる。
ここで、本明細書において、「平面視」とは、図1等のZ方向から視ることを言い、「平面形状」とは、図1等のZ方向から視た形状のことを言う。
図3(a)に示すように、本体部21には、所要の箇所(ここでは、2箇所)に、当該本体部21を厚さ方向(Z方向)に貫通する貫通孔21Zが形成されている。すなわち、各貫通孔21Zは、本体部21の上面21A及び下面を貫通するように形成されている。各貫通孔21Zは、例えば、開口部A1と、本体部21の上面21A側に形成され、開口部A1よりも平面形状が大きく形成された開口部A2とを有している。本例の開口部A1は、例えば略円柱状に形成されている。本例の開口部A2は、例えば略円柱状に形成され、開口部A1よりも大径に形成されている。これら開口部A1及び開口部A2は連通するように形成されている。このため、各貫通孔21Z(開口部A1及び開口部A2)の断面形状は、略Tの字状に形成されている。換言すると、各貫通孔21Zの内壁面には、開口部A2の内壁面と、開口部A2から露出する本体部21の上面21Bと、開口部A1の内壁面とによって段差部B1が形成されている。
固定部22は、ステム10が半導体素子を搭載した半導体装置として使用されるときに半導体素子が搭載され固定される部分である。この固定部22は、本体部21の上面21Aに立設されている。固定部22は、半導体素子を搭載する素子搭載面22Aが本体部21の上面21Aに対して略垂直になるように設けられている。固定部22は、例えば、本体部21と一体に形成されている。なお、固定部22を、本体部21の上面21A上に銀ろう等を用いて接合するようにしてもよい。
次に、図3(b)に従って、リード部30の構造について説明する。
リード部30は、リードピン31と、ブッシュ32と、封止材34とを有している。リードピン31は、例えば、円柱状に形成されている。ブッシュ32は、リードピン31の軸方向(長手方向)の中途部分に、封止材34を介して固定されている。ブッシュ32は、例えば、リードピン31が挿通される円筒状に形成されている。すなわち、ブッシュ32の平面視中央部には、当該ブッシュ32を厚さ方向に貫通する貫通孔(中空部)32Zが形成されている。ブッシュ32の一端部(ここでは、上端部)には、径方向外側に向かって突出するとともに外周面に沿って延びる環状(ここでは、円環状)のフランジ33が形成されている。そして、リードピン31は、ブッシュ32の貫通孔32Zに、当該リードピン31の軸方向をブッシュ32の厚さ方向に向けて挿入され、貫通孔32Z内において周囲を封止材34に封止されている。すなわち、ブッシュ32の貫通孔32Z内には、リードピン31が封止材34によって封着された状態で挿通して固定されている。換言すると、封止材34は、貫通孔32Z内に配置されるリードピン31の外周面を封止するように形成され、そのリードピン31の外周面と貫通孔32Zの内壁面との間の空間を充填するように形成されている。
ここで、リードピン31の材料としては、例えば、コバールや52アロイ等の鉄合金を用いることができる。ブッシュ32の材料としては、アイレット20の本体部21を構成する金属(ここでは、銅)よりも剛性が高く、本体部21を構成する金属及び封止材34を構成する材料よりも熱膨張係数が大きい材料を用いることができる。例えば、ブッシュ32の材料としては、鉄や鉄合金(例えば、鋼鉄やステンレス)を用いることができる。封止材34の材料としては、例えば、軟質ガラス等のガラスや絶縁性樹脂を用いることができる。
このようなリード部30では、ブッシュ32の剛性が高く、ブッシュ32が封止材34よりも熱膨張係数が大きくなる。このため、封止材34がブッシュ32側から締め付けられ、リードピン31がブッシュ32に対して気密に固着される。
図1に示すように、フランジ33を含まないブッシュ32は、例えば、その直径が本体部21の開口部A1と略同一径に設定されており、開口部A1に対して嵌合可能に構成されている。また、フランジ33を含むブッシュ32は、例えば、その直径が本体部21の開口部A2と略同一径に設定されており、開口部A2に対して嵌合可能に構成されている。フランジ33の厚さは、例えば、開口部A2の深さよりも厚く設定されている。
リード部30は、本体部21の貫通孔21Zに、リードピン31及びブッシュ32の軸方向を本体部21の厚さ方向(Z方向)に向けて挿通されている。具体的には、リード部30は、ブッシュ32が貫通孔21Zの段差部B1に嵌合されるように、貫通孔21Zに挿通されている。より具体的には、リード部30は、ブッシュ32のフランジ33の下面が段差部B1の上面21Bに係止されるように、貫通孔21Zに挿通されている。そして、貫通孔21Z内において、フランジ33の外周面を含むブッシュ32の外周面が接着剤50によって貫通孔21Zの内壁面に接着されることにより、リード部30がアイレット20に固着されている。このとき、リードピン31とアイレット20とは、それらの間に設けられた封止材34によって電気的に絶縁された状態となっている。封止材34と本体部21との間にはブッシュ32及び接着剤50が設けられるため、封止材34と本体部21とは直接接触していない。また、フランジ33の上面は、本体部21の上面21Aよりも上方に突出するように形成されている。なお、接着剤50としては、例えば、銀ろう等のろう材を用いることができる。
接着剤50とブッシュ32と封止材34とを間に挟んで貫通孔21Zに固定されたリードピン31の一部は、本体部21の上面21Aから上方に突出するように形成されている。また、リードピン31の一部は、本体部21の下面から下方に突出するように形成されている。このようなリードピン31は、例えば、ステム10に搭載される半導体素子と電気的に接続される。なお、リードピン31の数を3つ以上に変更してもよい。
リードピン35は、本体部21の下面に形成されている。リードピン35は、例えば、本体部21の下面に溶接等により接合されており、本体部21と電気的に接続されている。リードピン35は、例えば、略円柱状に形成されている。このリードピン35は、軸方向をZ方向に向けて本体部21の下面から下方に突出するように形成されている。リードピン35の材料としては、例えば、コバールや52アロイ等の鉄合金を用いることができる。リードピン35は、例えば、接地用のリードとして用いられる。この場合には、リードピン35が接地されるとアイレット20も接地される。
図2に示すように、シール部40は、本体部21の上面21A上に、固定部22及びリード部30を取り囲むように形成されている。シール部40は、例えば、銀ろう等のろう材(図示略)を用いたろう付けにより本体部21の上面21Aに接合されている。シール部40は、例えば、略円環状に形成されている。シール部40の材料としては、例えば、本体部21を構成する材料(ここでは、銅)よりも抵抗率の大きい材料、つまり本体部21を構成する材料よりも抵抗溶接に適した材料を用いることができる。例えば、シール部40の材料としては、鉄や鉄合金(例えば、コバール)を用いることができる。
次に、図4に従って、ステム10に半導体素子60が実装された半導体装置11の構造について説明する。
半導体装置11は、ステム10と、半導体素子60と、キャップ70とを有している。半導体素子60としては、例えば、発光素子を用いることができる。発光素子としては、例えば、波長が780nmの半導体レーザチップを用いることができる。
半導体素子60は、例えば、光出射面(ここでは、上端面)を上側に向けた状態で、固定部22の素子搭載面22Aに搭載され固定されている。半導体素子60の電極(図示略)は、例えば、ボンディングワイヤ等によりリードピン31の少なくとも1つと電気的に接続されている。
キャップ70は、例えば、中空ハット状に形成されている。キャップ70は、天板部の平面視略中央に開口部71X(窓)が設けられた円筒形に類似したキャップ本体部71と、開口部71Xの下側に接着剤73によって封着された透明部材74とを有している。キャップ本体部71は、その外周底部が外側に屈曲して突出した環状(ここでは、円環状)のフランジ72を有している。そして、キャップ70は、フランジ72の下面がシール部40上に接合されることにより、アイレット20と接合されている。これにより、固定部22に固定された半導体素子60がキャップ70の内部に気密封止されている。
なお、キャップ本体部71の材料としては、例えば、鉄や銅等の金属又はそれらの金属を少なくとも一種以上含む合金を用いることができる。接着剤73の材料としては、例えば、低融点ガラスを用いることができる。透明部材74の材料としては、例えば、ガラスを用いることができる。
以上説明した半導体装置11では、半導体素子60の光出射面(ここでは、上端面)から出射された光が、透明部材74を透過して開口部71XからZ方向(ここでは、上方)に出射される。また、半導体装置11では、半導体素子60の発する熱が固定部22及び本体部21に拡散されて放熱される。このとき、本体部21及び固定部22が熱伝導率の高い銅又は銅合金から構成されているため、半導体素子60の発する熱を効率良く放熱することができる。
次に、半導体装置11の製造方法について説明する。
まず、図5に示す工程では、アイレット20と、2つのリード部30とを準備する。アイレット20は、例えば、冷間鍛造プレス等により本体部21及び固定部22を一体に形成して製造することができる。このように、冷間鍛造プレス等により一体に形成することにより、放熱性が高く、精度の良い部品を製造することができる。なお、本体部21と固定部22とが別体である場合には、例えば、冷間鍛造プレス等により本体部21を形成し、その本体部21の上面21A上に、ろう付け等により固定部22を接合することによって、アイレット20を製造することもできる。
一方、各リード部30は例えば以下のような方法により製造される。まず、リードピン31と、フランジ33を有するブッシュ32と、必要な量の封着用の封止材34との各部品を用意する。次に、例えばカーボン製の治具上に、リードピン31をブッシュ32の貫通孔32Z内に挿通し、且つ貫通孔32Z内の隙間に所要量の封止材34を埋め込んだ状態で位置合わせしてセットする。そして、これらの部品をセットしたカーボン製の治具を加熱炉に入れ、封止材34(ここでは、軟質ガラス)が溶融される温度まで加熱することによって、リードピン31が貫通孔32Z内で封止材34によって封着され、リードピン31がブッシュ32に固定される。これにより、リード部30を製造することができる。このとき、ブッシュ32を構成する材料(ここでは、鉄)が封止材34を構成する材料(ここでは、軟質ガラス)よりも熱膨張係数が大きいため、封止材34がブッシュ32側から締め付けられる。これにより、リードピン31をブッシュ32に対して気密に固着させることができる。
次に、本体部21の貫通孔21Zに形成された段差部B1において、開口部A2によって露出された本体部21の上面21B上に所要量の接着剤50を配置する。例えば、段差部B1の上面21B上に所要量の接着剤50を塗布する。
続いて、図5に示すように、各リード部30を、アイレット20の上方であって、各貫通孔21Zと平面視で重なる位置に配置する。次いで、リード部30を図中上側から本体部21に向かって移動させ、リード部30を貫通孔21Z内に挿通させる。このとき、図6に示すように、リード部30のブッシュ32が段差部B1に嵌合される。具体的には、フランジ33が形成されていない部分のブッシュ32が開口部A1に嵌合され、フランジ33が開口部A2に嵌合される。このとき、ブッシュ32のフランジ33の下面が段差部B1の上面21Bに係止される。これにより、リードピン31が貫通孔21Zに挿通された状態であって、ブッシュ32が貫通孔21Zに嵌合された状態でリード部30が位置決めされる。すなわち、フランジ33の下面及び段差部B1の上面21Bを位置決めの基準として、リード部30が貫通孔21Z内に挿通される。このため、フランジ33の形成を省略した場合に比べて、リード部30の取付位置精度を向上させることができる。
また、リード部30が位置決めされるとき、段差部B1の上面21B上に配置された接着剤50が貫通孔21Zの内壁面に沿って本体部21の厚さ方向(Z方向)に広がる。これにより、ブッシュ32の外周面と貫通孔21Zの内壁面との間に接着剤50が形成される。
次に、接着剤50を用いてリード部30をアイレット20に接合する。例えば、接着剤50として銀ろうを用いる場合には、リード部30を位置決めした後、熱処理を施すことによって、接着剤50(銀ろう)を溶融させて、リード部30とアイレット20とをろう付け(接合)する。なお、熱処理における加熱温度は1000℃程度とすることができる。本工程では、リード部30が挿通方向と反対方向(ここでは、上方)に浮き上がるのを抑制するために、ブッシュ32の上面に重り80を載置した状態でろう付けが実施される。このとき、ブッシュ32(フランジ33)の上面が本体部21の上面21Aよりも上方に突出して形成されているため、重り80によってブッシュ32の上面側から本体部21の上面21Bに向かって好適に荷重を加えることができる。これにより、リード部30が上方に浮き上がることを好適に抑制することができる。この結果、リード部30の取付位置精度をより向上させることができる。その後、必要に応じて、貫通孔21Zの外側に流れ出た接着剤50を取り除くためのエッチング処理を行うようにしてもよい。
なお、重り80の形状は、ブッシュ32に荷重を加えることのできる形状であれば特に限定されないが、本実施形態ではフランジ33と同様に円筒状に形成されている。また、重り80としては、例えば、カーボン製の重りを用いることができる。
続いて、本体部21の下面にリードピン35を、例えばスポット溶接によって接合する。
次いで、図7に示す工程では、本体部21の上面21Aに、固定部22及びリード部30を取り囲むように環状のシール部40を接合する。例えば、本体部21の上面21Aにシール部40を、銀ろう等のろう材によりろう付けする。なお、本体部21とシール部40との接合を、本体部21とリード部30との接合と同時に行うようにしてもよい。以上の製造工程により、本実施形態のステム10を製造することができる。
次に、固定部22の素子搭載面22Aに半導体素子60を搭載し、その半導体素子60とリード部30のリードピン31とをボンディングワイヤ等により電気的に接続する。
続いて、天板部の中央に開口部71Xが設けられたキャップ本体部71と、その開口部71Xの下側に接着剤73によって封着された透明部材74とを有するキャップ70を準備する。次いで、アイレット20上にキャップ70を接合する。例えば、本体部21の上面21Aに形成されたシール部40上にキャップ本体部71のフランジ72を抵抗溶接する。以上の製造工程により、ステム10とキャップ70とによって形成される収容部に半導体素子60が気密封止され、本実施形態の半導体装置11が得られる。
以上説明した本実施形態によれば、以下の効果を奏することができる。
(1)アイレット20を構成する本体部21及び固定部22を、熱伝導率の高い銅又は銅合金から構成するようにした。このため、固定部22に固定された半導体素子60から発する熱を効率良く放熱することができる。これにより、半導体素子60が高出力の半導体素子であっても、その半導体素子60の温度上昇を好適に抑制することができる。
(2)ところで、従来のステムにおいて、鉄からなるアイレットの材料を単純に銅に変更した場合には、アイレットとリードピンとの間の気密性が低下するという問題がある。これは、銅は鉄に比べて剛性が低いため、アイレットを銅で構成した場合には、封止材であるガラスに対して十分な応力を掛けることができないことに起因する。
これに対し、本実施形態のリード部30では、鉄又は鉄合金からなるブッシュ32の貫通孔32Z内に、リードピン31を軟質ガラスからなる封止材34によって封着するようにした。これにより、ブッシュ32から封止材34に対して十分に応力を掛けることができる。このため、封止材34をブッシュ32側から締め付けることができ、リードピン31をブッシュ32に対して気密に固着することができる。すなわち、ブッシュ32とリードピン31との間の気密性を向上させることができる。さらに、銀ろう等からなる接着剤50によってリード部30を本体部21に固着するようにした。これにより、リード部30(リードピン31)と本体部21との間の気密性を確保することができる。
(3)本体部21の上面21Aに、その本体部21を構成する材料よりも抵抗率の大きい材料(ここでは、鉄又は鉄合金)からなるシール部40を形成するようにした。これにより、本体部21が抵抗溶接の困難な銅又は銅合金からなる場合であっても、シール部40上にキャップ70を容易に抵抗溶接することができる。
(4)リード部30が挿通される貫通孔21Zの内壁面に段差部B1を形成し、ブッシュ32の上端部に、その上端部の外周面から外側に突出して段差部B1の上面21Bに係止されるフランジ33を形成するようにした。これにより、リード部30をアイレット20に取り付ける際に、フランジ33の下面及び段差部B1の上面21Bを位置決めの基準として、リード部30を貫通孔21Z内に挿通させることができる。このため、フランジ33の形成を省略した場合に比べて、リード部30の取付位置精度を向上させることができ、ステム10の組立性を向上させることができる。
(5)また、貫通孔21Zの内壁面に段差部B1を形成したため、その段差部B1の上面21B上に接着剤50を好適に配置することができる。これにより、リード部30を貫通孔21Zに挿通させたときに、リード部30のブッシュ32の外側面と貫通孔21Zの内壁面との間に接着剤50を好適に充填することができる。この結果、リード部30とアイレット20(本体部21)との間の気密性を好適に確保することができる。
(6)ブッシュ32(フランジ33)の上面を、本体部21の上面21Aから上方に突出して形成するようにした。このため、リード部30をアイレット20に接合する際に、重り80によってブッシュ32の上面側から本体部21の上面21Bに向かって好適に荷重を加えることができる。この結果、リード部30の取付位置精度をより向上させることができる。
(他の実施形態)
なお、上記実施形態は、これを適宜変更した以下の態様にて実施することもできる。
・上記実施形態では、ブッシュ32(フランジ33)の上面を、本体部21の上面21Aよりも上方に突出するように形成したが、ブッシュ32の形状はこれに限定されない。
例えば図8に示すように、ブッシュ32(フランジ33)の上面を、本体部21の上面21Aと面一になるように形成してもよい。この場合であっても、上記実施形態と同様の効果を奏することができる。
・上記実施形態におけるフランジ33は、フランジ33の下面が段差部B1の上面21Bに係止される形状であれば、その形状は特に限定されない。
・例えば、フランジ33の直径を、開口部A2の直径よりも一回り小さく設定するようにしてもよい。この場合には、例えば、フランジ33の外側面と開口部A2の内側面とは接着剤50を介しても接触されない。
・また、ブッシュ32の上端部の外周面に沿って環状に形成されたフランジ33に代えて、ブッシュ32の上端部の外周面の一部のみから外側に突出して段差部B1の上面21Bに係止される突出部を形成するようにしてもよい。
・上記実施形態では、ブッシュ32の上端部にフランジ33を形成するようにしたが、ブッシュ32の軸方向の中途部にフランジ33を形成するようにしてもよい。
あるいは、ブッシュ32の下端部にフランジ33を形成するようにしてもよい。この場合には、貫通孔21Zの内壁面のうち本体部21の下面側の内壁面に段差部B1を形成し、リード部30を本体部21の下面側から貫通孔21Zに挿通する。これにより、上記実施形態と同様の効果を奏することができる。
・上記実施形態では、リードピン31を略円柱状に形成するようにした。これに限らず、例えば、リードピン31を、三角柱状、四角柱状等の多角柱状や楕円柱状に形成してもよい。
・上記実施形態では、ブッシュ32を略円筒状に形成するようにした。これに限らず、例えば、ブッシュ32を、三角筒状、四角筒状等の多角筒状や楕円筒状に形成してもよい。
・上記実施形態では、開口部A1及び開口部A2を略円柱状に形成するようにした。これに限らず、例えば、開口部A1,A2を、三角柱状、四角柱状等の多角柱状や楕円柱状に形成してもよい。
10 半導体装置用ステム
11 半導体装置
20 アイレット(基体部)
21 本体部
21A,21B 上面
21Z 貫通孔
22 固定部
22A 素子搭載面
30 リード部
31 リードピン
32 ブッシュ
33 フランジ(突出部)
34 封止材
40 シール部
50 接着剤
60 半導体素子
70 キャップ
A1 開口部(第1開口部)
A2 開口部(第2開口部)
B1 段差部

Claims (4)

  1. 本体部と、前記本体部の上面に設けられ、半導体素子が固定される固定部とを有する基体部と、
    前記本体部を厚さ方向に貫通し、内壁面に段差部を有する貫通孔と、
    前記貫通孔の内壁面に接着剤を介して外周面が接着された筒状のブッシュと、前記ブッシュに挿通され、封止材により前記ブッシュに固定されたリードピンとを有するリード部と、
    前記本体部の上面に、前記固定部及び前記リード部を取り囲むように環状に形成されたシール部と、
    を備え、
    前記ブッシュは、前記ブッシュの外周面の一部から外側に突出して前記段差部に係止された突出部を有し、
    前記突出部の上面は、前記本体部の上面から上方に突出するように形成されており、
    前記封止材は、前記リードピンの外周面と前記ブッシュの内壁面との間の空間に充填するように形成されており、
    前記本体部及び前記固定部は、前記ブッシュよりも熱伝導率の高い材料からなり、
    前記ブッシュは、前記封止材よりも熱膨張係数の大きい材料であって、前記本体部よりも剛性の高い材料からなり、
    前記シール部は、前記本体部よりも抵抗率の大きい材料からなることを特徴とする半導体装置用ステム。
  2. 前記段差部は、第1開口部の内壁面と、前記本体部の上面側に前記第1開口部と連通するように形成され、前記第1開口部よりも大径に形成された第2開口部の内壁面とによって構成され、
    前記突出部は、前記ブッシュの上端部の外周面に沿って環状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置用ステム。
  3. 前記本体部及び前記固定部は、銅又は銅合金からなり、
    前記ブッシュは、鉄又は鉄合金からなり、
    前記封止材は、軟質ガラスからなり、
    前記シール部は、鉄又は鉄合金からなることを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体装置用ステム。
  4. 請求項1〜のいずれか一項に記載の半導体装置用ステムと、
    前記固定部に固定され、前記リードピンと電気的に接続された半導体素子と、
    前記シール部上に接合されたキャップと、
    を有することを特徴とする半導体装置。
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