以下、本発明の一形態に係るゲームシステムについて説明する。図1は、本発明の一形態に係るゲームシステムの全体構成の概要を示す図である。図1に示すように、ゲームシステム1は、センターサーバ2及び複数のゲーム機GMを含んでいる。ゲーム機GMは、ネットワーク3を介してセンターサーバ2に接続されている。一例として、ゲーム機GMは、業務用(商業用)のゲーム機として構成されている。業務用のゲーム機は、有料或いは無料で所定範囲のゲームをプレイさせるゲーム機である。一例として、ゲーム機GMは、有料で音楽(リズム)ゲームを提供する。具体的には、ゲーム機GMは、例えば、所定の対価の消費と引き換えに、その対価に応じた範囲で音楽ゲームを提供する。ゲーム機GMは、店舗4等の商業施設に適当な台数ずつ設置される。
センターサーバ2は、一台の物理的装置によって構成される例に限らない。例えば、複数の物理的装置としてのサーバ群によって一台の論理的なセンターサーバ2が構成されてもよい。また、クラウドコンピューティングを利用して論理的にセンターサーバ2が構成されてもよい。さらに、ゲーム機GMがセンターサーバ2として機能してもよい。
また、センターサーバ2には、ネットワーク3を介して、ユーザ端末5が接続される。ユーザ端末5は、センターサーバ2から配信されるソフトウェアを実行することにより、各種の機能を発揮するネットワーク端末装置の一種である。図1の例では、ユーザ端末5の一例として、携帯電話(スマートフォンを含む)が利用されている。また、ユーザ端末5として、例えば、その他にもパーソナルコンピュータ、携帯型ゲーム機、携帯型タブレット端末装置といった、ネットワーク接続が可能でかつユーザの個人用途に供される各種のネットワーク端末装置が利用されてよい。
ネットワーク3は、一例として、TCP/IPプロトコルを利用してネットワーク通信を実現するように構成される。典型的には、WANとしてのインターネットと、LANとしてのイントラネットと、を組み合わせてネットワーク3が構成される。図1の例では、センターサーバ2及びゲーム機GMはルータ3aを介して、ユーザ端末5はアクセスポイント3bを介して、それぞれネットワーク3に接続されている。
なお、ネットワーク3は、TCP/IPプロトコルを利用する形態に限定されない。ネットワーク3として、通信用の有線回線、或いは無線回線(赤外線通信、近距離無線通信等を含む)等を利用する各種の形態が利用されてよい。或いは、ユーザ端末5とゲーム機GM等との通信は、例えば、通信用の回線(有線及び無線を含む)を利用せずに、二次元コード等、各種情報を含むように所定の規格に準拠して生成されるコード(例えば、二次元コード)を利用して実現されてよい。したがって、ネットワーク(或いは通信回線)の用語は、このようなコードを利用する通信方法等、回線を利用せずに情報の送受信をする形態を含んでいる。
センターサーバ2は、ゲーム機GM又はそのユーザに対して各種のゲーム機用サービスを提供する。ゲーム機用サービスとして、例えば、ゲーム機GMからユーザの識別情報を受け取って、そのユーザを認証するサービスが提供されてよい。また、認証したユーザのプレイデータをゲーム機GMから受け取って保存し、或いは保存するプレイデータをゲーム機GMに提供するサービスが提供されてもよい。さらに、ゲーム機用サービスには、ネットワーク3を介してゲーム機GMのプログラム或いはデータを配信し、更新するサービス、ネットワーク3を介して複数のユーザが共通のゲームをプレイする際にユーザ同士をマッチングするマッチングサービス等が含まれていてもよい。
また、センターサーバ2は、ネットワーク3を介してユーザ端末5のユーザに各種のWebサービスを提供する。Webサービスには、例えば、ゲーム機GMが提供するゲームに関する各種の情報を提供するゲーム用情報サービスが含まれる。また、Webサービスには、各ユーザ端末5に各種データ或いはソフトウェアを配信(データ等のアップデートを含む)する配信サービスも含まれる。さらに、Webサービスには、その他にもユーザによる情報発信、交換、共有といった交流の場を提供するコミュニティサービス、各ユーザを識別するためのユーザIDを付与するサービス等が含まれる。
次に、音楽ゲームを実現するためのゲームシステム1の制御系の要部について説明する。図2は、ゲームシステム1の制御系の要部の構成を示す図である。図2に示すように、センターサーバ2は、制御ユニット10と、記憶ユニット11と、を備えている。制御ユニット10は、マイクロプロセッサと、そのマイクロプロセッサの動作に必要な内部記憶装置(一例としてROM及びRAM)等の各種周辺装置とを組み合わせたコンピュータユニットとして構成されている。なお、制御ユニット10には、キーボード等の入力装置、モニタ等の出力装置等が接続され得る。しかし、それらの図示は省略した。
記憶ユニット11は、制御ユニット10に接続されている。記憶ユニット11は、電源の供給がなくても記憶を保持可能なように、例えば、磁気テープ等の大容量記憶媒体により構成されている。記憶ユニット11には、サーバ用データ14及びサーバ用プログラム15が記憶されている。サーバ用プログラム15は、センターサーバ2がゲーム機GM及びユーザ端末5に各種のサービスを提供するために必要なコンピュータプログラムである。制御ユニット10がサーバ用プログラム15を読み取って実行することにより、制御ユニット10の内部には、ゲーム機サービス管理部16及びWebサービス管理部17が設けられる。
ゲーム機サービス管理部16は、上述のゲーム機用サービスを提供するための処理を実行する。一方、Webサービス管理部17は、上述のWebサービスを提供するために必要な処理を実行する。ゲーム機サービス管理部16及びWebサービス管理部17は、コンピュータハードウェアとコンピュータプログラムとの組み合わせにより実現される論理的装置である。なお、制御ユニット10の内部には、その他にも各種の論理的装置が設けられ得る。しかし、それらの図示は省略した。
サーバ用データ14は、サーバ用プログラム15の実行に伴って参照されるデータである。サーバ用データ14は、例えば、ID管理データ及び上述のプレイデータを含んでいる。プレイデータは、各ユーザの過去のプレイ実績に関する情報が記述されたデータである。そして、プレイデータは、例えば、前回までのプレイ結果(過去の実績)を次回以降に引き継ぐため、或いは各ユーザに固有の設定内容を引き継ぐために使用される。ID管理データは、ユーザID等の各種IDを管理するためのデータである。なお、サーバ用データは、例えば、その他にも後述の楽曲データ及びシーケンスデータを含み得る。しかし、それらの図示は省略した。
一方、ゲーム機GMには、コンピュータとしての制御ユニット30と、記憶ユニット31と、スピーカ32と、表示装置としてのモニタMOと、タッチパネルTPと、が設けられている。記憶ユニット31、スピーカ32、モニタMO、及びタッチパネルTPは、いずれも制御ユニット30に接続されている。制御ユニット30は、マイクロプロセッサと、そのマイクロプロセッサの動作に必要な内部記憶装置(一例としてROM及びRAM)等の各種周辺装置とを組み合わせたコンピュータユニットとして構成されている。なお、制御ユニット30には、例えば、その他にもカードリーダ或いはコイン認証装置等の所定の対価を徴収するための周知の装置が設けられる。そして、例えば、所定の対価としてIDカード等に記録された価値或いはコイン等が使用される場合には、それらを通じて所定の対価が徴収される。同様に、制御ユニット30には、その他にも公知のゲーム機と同様に、コントロールパネル等の各種の入力装置或いは出力装置が接続され得る。しかし、それらの図示は省略した。
スピーカ32は、制御ユニット30からの出力信号に基づいて各種音声を再生する周知の音声出力装置である。一例として、スピーカ32は、制御ユニット30からの出力信号に従ってBGMや効果音等の音楽ゲーム用の各種の音声を再生する。同様に、モニタMOも制御ユニット30からの出力信号に基づいて各種の画像等を表示するための周知の表示装置である。また、モニタMOは、一例として、第1モニタMO1及び第2モニタMO2を含んでいる。第1モニタMO1及び第2モニタMO2には、一例として、内容が互いに相違するゲーム画面が表示される。タッチパネルTPは、ユーザが指等で触れると、その接触位置に応じた信号を出力する公知の入力装置である。タッチパネルTPは、ユーザのタッチ操作の位置に応じた信号を制御ユニット30に出力する。一例として、タッチパネルTPは、ゲーム画面を透過して表示するように第1モニタMO1の表示面に配置される。
一方、記憶ユニット31は、電源の供給がなくても記憶を保持可能なように、例えば、磁気記録媒体や光記録媒体、フラッシュSSD(Solid State Drive)などにより構成されている。記憶ユニット31には、ゲームプログラム34及びゲームデータ35が記憶されている。ゲームプログラム34は、ゲーム機GMが音楽ゲームを提供するために必要なコンピュータプログラムである。ゲームプログラム34の実行に伴って、制御ユニット30の内部には、ゲーム提供部37が設けられる。ゲーム提供部37は、音楽ゲームを提供するために必要な各種処理を実行する。ゲーム提供部37は、コンピュータハードウェアとコンピュータプログラムとの組み合わせにより実現される論理的装置である。なお、制御ユニット30の内部には、その他にも各種の論理的装置が設けられ得る。しかし、それらの図示は省略した。
ゲームデータ35は、ゲームプログラム34の実行に伴って参照されるデータである。ゲームデータ35は、例えば、楽曲データ38及び指示データとしてのシーケンスデータ39を含んでいる。楽曲データ38は、音楽ゲームで使用される楽曲等の各種の音声をスピーカ32に再生させるために必要なデータである。シーケンスデータ39の詳細は、後述する。なお、ゲームデータ35は、例えば、その他にも音楽ゲームに必要な各種の画像を表示するための画像データ、或いは上述のプレイデータ及びID管理データを含み得る。しかし、それらの図示は省略した。
次に、ゲーム機GMが提供する音楽ゲームについて説明する。音楽ゲームは、リズムに合わせて適切な時期に適切なプレイ行為を要求するリズムゲームの一種である。具体的には、音楽ゲームは、一例として、楽曲の演奏に合わせて適切なプレイ行為を実行すべき時期が案内され、適切なプレイ行為が実行された場合にそのプレイ行為の実行時期が評価されるタイプのゲームである。
音楽ゲームには、複数の難易度が設定される。図3は、音楽ゲームに設定される各難易度を説明するための説明図である。図3に示すように、音楽ゲームには、プレイに使用するための複数の楽曲Mが用意されている。また、各楽曲Mは、複数の難易度モードを含んでいる。各難易度モードでは、一例として、同じ楽曲Mを使用しつつ互いに難易度が相違する内容が提供される。つまり、一例として、難易度モードを通じて、楽曲M毎に複数の難易度が設定される。
図3の例では、楽曲Mは、A楽曲M1、B楽曲M2及びC楽曲M3を含んでいる。また、各楽曲Mは、一例として、4つの難易度モードを有している。例えば、A楽曲M1は、難易度の低い(容易)順に“イージーモード”、“ノーマルモード”、“ハードモード”及び“スーパーハードモード”を有している。B楽曲M2及びC楽曲M3も同様である。一例として、音楽ゲームでは、ユーザによって選択された楽曲Mが選択された難易度モードの内容でプレイに使用される。なお、難易度は各楽曲M間で更に相違していてもよい。つまり、楽曲M毎の難易度の選択だけでなく、各楽曲Mの選択によっても音楽ゲームに難易度が設定されてよい。
図4は、音楽ゲームで使用されるゲーム画面の一例を模式的に示す図である。図4に示すように、ゲーム画面45は、案内領域TAを含んでいる。案内領域TAは、適切なプレイ行為を実行すべき時期を楽曲Mのリズムに合わせて案内するための領域である。具体的には、案内領域TAには、一例として、指示標識としてのオブジェクトOJ、移動経路W及び基準部としての判定部48が表示される。
判定部48は、楽曲再生中における現在時刻の基準として機能するように移動経路W上に配置される。オブジェクトOJは、適切な操作を実行すべき操作時期を示す標識として機能する。オブジェクトOJは、適宜なタイミングに移動経路Wに出現し、楽曲の再生と同期した速度で移動経路Wに沿って判定部48に向かって移動する。移動経路Wは、オブジェクトOJが移動する経路として機能する。また、移動経路Wは、判定部48(現在時刻)を基準とする時間軸としても機能する。つまり、オブジェクトOJは、現在時刻と操作時期との間の時間間隔に応じて移動経路Wの適切な位置に配置され、現在時刻と操作時期との一致に伴い判定部48に到達するように移動する。一例として、案内領域TAは、このようなオブジェクトOJの移動を通じて適切なプレイ行為を実行すべき時期を案内する。
図4の例では、ゲーム画面45は、一例として、第1ゲーム画面45A及び第2ゲーム画面45Bを含んでいる。第1ゲーム画面45Aは、例えば、第1モニタMO1に表示される。また、第1ゲーム画面45Aは、一例として、現在時刻及び現在時刻に比較的近い時期に対応する各オブジェクトOJの表示に使用される。例えば、案内領域TAは、第1案内領域TA1〜第4案内領域TA4を含んでいる。第1案内領域TA1及び第2案内領域TA2は、プレイ用に選択された難易度モードの内容を案内するための案内領域TAである。一方、第3案内領域TA3及び第4案内領域TA4は、プレイ用に選択された難易度モードとは異なる難易度モードの内容を案内するための案内領域TAである。第1案内領域TA1〜第4案内領域TA4は、一例として、移動経路Wの延びる方向、つまり時間軸方向に沿って順に現在時刻から順に離れるように直列的に配置される。結果として、移動経路Wには、第1案内領域TA1〜第4案内領域TA4により判定部48に近い順に4つの経路部WPが形成される。
第1ゲーム画面45Aは、一例として、第1案内領域TA1を含んでいる。第1案内領域TA1は、判定部48及び判定部48付近の移動経路Wを含む案内領域TAである。図4の例は、一例として、“ノーマルモード”が難易度モードとして選択された場合を示している。この場合、一例として、第1案内領域TA1は、4つの経路部WPのうち判定部48を含む第1経路部WP1を含んでいる。また、例えば、移動経路Wは、第1経路部WP1として、第3移動経路W3〜第6移動経路W6を含んでいる。つまり、第1案内領域TA1には、第3移動経路W3〜第6移動経路W6の4つの移動経路Wが表示される。また、第1案内領域TA1は、4つの移動経路Wと並列的に配置される4つの仮想経路WVも含んでいる。仮想経路WVは、オブジェクトOJが表示されない経路である。仮想経路WVは、一例として、他の難易度モードにおいて移動経路Wとして使用される。したがって、第1案内領域TA1では、各オブジェクトOJは第3移動経路W3〜第6移動経路W6の4つの移動経路W上に表示され、各移動経路Wに沿って判定部48に向かって移動する。また、各オブジェクトOJは、一例として、移動経路W毎に異なる配色で表示される。
判定部48は、8つの操作判定部49を含んでいる。各操作判定部49は、適切なプレイ行為としてタッチ操作が実行されるべき位置を示す部分である。操作判定部49は、オブジェクトOJと同様の形状を有している。8つの操作判定部49は、4つの移動経路W及び4つの仮想経路WVにそれぞれ配置される。そして、各移動経路W上のオブジェクトOJと操作判定部49との一致に伴い、そのオブジェクトOJと一致した操作判定部49に対するタッチ操作が適切なプレイ行為として要求される。つまり、第1案内領域TA1は、プレイ用に選択された実際の難易度モードの内容を案内するとともに、実際のプレイ行為、つまりタッチ操作の実行に使用される。また、各操作判定部49に対するタッチ操作が本発明の複数のプレイ行為の各プレイ行為として機能する。同様に、第1案内領域TA1が本発明の特定案内領域として機能する。さらに、第1案内領域TA1に含まれる第1経路部WP1が本発明の特定経路部として機能する。
一方、第2ゲーム画面45Bは、一例として、第2モニタMO2に表示される。第2ゲーム画面45Bは、一例として、現在時刻から比較的遠い時期に対応する各オブジェクトOJの表示に使用される。具体的には、第2ゲーム画面45Bは、例えば、第2案内領域TA2〜第4案内領域TA4を含んでいる。第2案内領域TA2は、第2ゲーム画面45Bにおいて最も判定部48に近い領域である。具体的には、第2案内領域TA2は、例えば、第2経路部WP2を含んでいる。また、移動経路Wは、例えば、第2経路部WP2として、第1経路部WP1と連続するように、第1経路部WP1と同様に第3移動経路W3〜第6移動経路W6の4つの移動経路Wを含んでいる。つまり、第2案内領域TA2は、第1案内領域TA1と同様に、プレイ用に選択された実際の難易度モードの内容を案内するものの、タッチ操作の実行には使用されない。
一方、第3案内領域TA3〜第4案内領域TA4は、同じ楽曲Mの異なる難易度モードの各内容を表示するための領域である。つまり、第3案内領域TA3〜第4案内領域TA4には、プレイ用に選択された難易度モードとは異なる難易度モードの内容が表示される。例えば、第3案内領域TA3及び第4案内領域TA4には、第2案内領域TA2と難易度モードにおいて連続するように、順に高い難易度モードの内容が表示される。例えば、第3案内領域TA3には“ハードモード”の内容が、第4案内領域TA4には“スーパーハードモード”の内容が、それぞれ表示される。また、例えば、各楽曲Mの難易度モードの内容は、操作時期の数及び操作時期間の間隔、つまり表示されるオブジェクトOJの数及びオブジェクトOJ間の間隔の少なくともいずれか一方の相違により相違している。したがって、第3案内領域TA3及び第4案内領域TA4と第1案内領域TA1及び第2案内領域TA2との間では、一例として、表示されるオブジェクトOJの数等が相違する。
具体的には、第3案内領域TA3は、一例として、第3経路部WP3を含んでいる。第3経路部WP3は、第2経路部WP2と連続するように第2経路部WP2の次に形成される。また、例えば、移動経路Wは、第3経路部WP3として、第2移動経路W2〜第7移動経路W7の6つの移動経路Wを含んでいる。つまり、第3案内領域TA3には、一例として、第2移動経路W2〜第7移動経路W7までの6つの経路が移動経路Wとして表示される。同様に、例えば、第4案内領域TA4は、第4経路部WP4を含んでいる。第4経路部WP4は、第3経路部WP3と連続するように第3経路部WP3の次に形成される。結果として、第4経路部WP4は、4つの経路部WPのうち判定部48から最も離れた部分を形成する。また、移動経路Wは、例えば、第4経路部WP4として、第1移動経路W1〜第8移動経路W8までの8つの移動経路Wを含んでいる。つまり、第4案内領域TA4には、一例として、第1移動経路W1〜第8移動経路W8までの8つの移動経路Wが表示される。
第3案内領域TA3及び第4案内領域TA4には、このように第1案内領域TA1及び第2案内領域TA2よりも移動経路Wの数が多い。一例として、このような移動経路Wの数の相違を通じて、第3案内領域TA3及び第4案内領域TA4には、プレイ用の難易度モードよりも高い難易度モードの内容が表示される。具体的には、第1案内領域TA1及び第2案内領域TA2に表示されない第1移動経路W1〜第2移動経路W2及び第7移動経路W7〜第8移動経路W8にも、各操作判定部49を示すように移動経路W毎に異なる配色のオブジェクトOJが表示される。したがって、これらの4つの移動経路Wの分オブジェクトOJの数が多く、第3案内領域TA3及び第4案内領域TA4が案内する内容の難易度は高い。
一方、移動経路Wは、判定部48に近づくに従って経路部WP毎に徐々に数(例えば、経路部WP毎に2つずつ)が減少する。具体的には、第4案内領域TA4では8つの移動経路Wが表示されるものの、移動経路Wの数は第3案内領域TA3では8つの移動経路Wの一部の6つに、第1案内領域TA1及び第2案内領域TA2では6つの移動経路Wの更に一部の4つに、それぞれ減少する。また、一例として、経路部WPの変化に伴い移動経路Wが減少(消滅)しても、各オブジェクトOJは移動経路W間を移動しない。つまり、一例として、各オブジェクトOJの移動経路Wは第1移動経路W1〜第8移動経路W8との間で変化せず、移動経路Wの消滅した各オブジェクトOJは移動経路Wの減少とともに消滅する。結果として、難易度モードの変化と移動経路Wの数の減少とが一致する。
一方、第1案内領域TA1〜第4案内領域TA4は、共通する移動経路Wも含んでいる。具体的には、第3移動経路W3〜第6移動経路W6が第1案内領域TA1〜第4案内領域TA4で共用される。結果として、第3移動経路W3〜第6移動経路W6を移動するオブジェクトOJは、実際に判定部48に到達することができる。したがって、第1案内領域TA1〜第4案内領域TA4に対応する3つの難易度モードで共用される操作時期、つまり“ノーマルモード”に対応する操作時期だけが評価対象として採用される。結果として、プレイ用の難易度モードよりも高い難易度モードの内容が第3案内領域TA3及び第4案内領域TA4で案内される一方で、移動経路Wの数の減少に伴い徐々にプレイ用の難易度モードの内容に変化する。つまり、プレイ用の難易度モードよりも高い難易度モードの内容が操作時期よりも離れた時期において案内されつつ、操作時期が近付くに従って徐々に(自然に)プレイ用モードの内容に変化する。一例として、音楽ゲームは、このようなゲーム画面45を通じてプレイされる。
また、音楽ゲームは、一例として、評価結果に応じてプレイ用の難易度モードの内容が変化する。例えば、“ノーマルモード”のプレイ中にタッチ操作の評価結果が変更条件を満たす場合、“イージーモード”に変化する。一例として、変更条件は、所定数連続して適切な時期に適切なタッチ操作が実行されなかった場合に満たされる。また、変更条件は、更に判定モードの結果を要件に含んでいてもよい。判定モードは、一例として、プレイ用の難易度モードの内容を変更すべきか否か判別するために提供される。
図5は、判定モード及び難易度モードの変化の一例を説明するための説明図である。図5に示すように、一例として、音楽ゲームは通常モード及び判定モードを含んでいる。通常モードは、上述のような移動経路Wを通じてオブジェクトOJが移動する音楽ゲームである。そして、通常モードにおいて、例えば、タッチ操作の評価結果が判定条件を満たす場合に、判定モードが提供される。判定条件は、変更条件の一部として機能する。具体的には、判定条件は、一例として、所定数連続して適切な時期に適切なタッチ操作が実行されなかった場合、つまり所定数連続してミス操作が実行された場合に満たされる。
判定モードでは、移動経路Wの一部が変化する。具体的には、通常モードでは、移動経路Wはいずれも直線状に形成されている。一方、例えば、判定モードでは、移動経路Wの一部が途中に複数の湾曲部Pを有する追加経路としての曲線経路WSに変化する。また、移動経路Wの一部として、例えば、両端の二つの移動経路W(例えば、第3移動経路W3及び第6移動経路W6)が曲線経路WSに変化する。直線状の移動経路Wに比べて湾曲部Pを有することにより曲線経路WSの移動距離は長い。一方で、オブジェクトOJによって案内されるべき操作時期に変化はない。したがって、曲線経路WSを移動するオブジェクトOJの速度は、直線状の移動経路Wを移動するオブジェクトOJよりも早い。
同様に、曲線経路WSに対応する操作判定部49の位置も変化する。例えば、曲線経路WSに沿うように元の直線状の移動経路Wの外側、つまり隣の移動経路Wにはみ出すように、各操作判定部49の位置が変化する。曲線経路WSでは、湾曲部により移動方向が随時変化するため直線状の移動経路WよりもオブジェクトOJの移動方向の予測が難しい。また、操作判定部49の位置も変化している。したがって、判定モードでは、難易度が通常モードよりも少し高くなる。一例として、このような移動経路Wの両端が曲線経路WSに変化した音楽ゲームが判定モードとして提供される。
判定モードにおいて所定時間内に変更条件が満たされた場合には、通常モードに戻るものの、難易度モードは一つ下にさがる。例えば、“ノーマルモード”において判定モードが提供された場合には、“ノーマルモード”の一段下の“イージーモード”の通常モードに戻る。具体的には、例えば、判定モード前の通常モードと比べて、第1案内領域TA1及び第2案内領域TA2において移動経路Wの数が更に2つ減少する。例えば、両端の第3移動経路W3及び第6移動経路W6(曲線経路WSに変化していた移動経路W)が仮想経路WVに変化することにより、移動経路Wの数が2つ減少する。判定モードにおいて変更条件が満たされた場合には、このような移動経路Wの数が判定モード前よりも2つ少ない第1案内領域TA1及び第2案内領域TA2を使用する通常モードが提供される。
変更条件は、例えば、判定モードにおいて曲線経路WSのオブジェクトOJに対して所定数ミス操作が実行された場合に満たされる。また、変更条件は、その他にも各種の条件を含んでいてよい。そして、各種の条件に基づいて複数の段階を経て難易度モードの変化が実現されてもよい。例えば、所定数のミス操作が実行される毎に、曲線経路WSの距離の延長、操作判定部49が左右に動く、操作判定部49の大きさが小さくなる等、曲線経路WSの消滅、つまり両端の移動経路Wの消滅に徐々に近づくような変化が順に生じてもよい。また、判定モードにおいて曲線経路WSのオブジェクトOJに対して所定数ミス操作が実行された場合が本発明の判定モードの結果が他の指示部への変更を示す場合に該当する。
一方、判定モードにおいて所定時間内に変更条件が満たされない場合、判定モードは終了し、元の難易度の通常モードに戻る。つまり、両端の曲線経路WSが元の直線状の移動経路Wに戻り、“ノーマルモード”の音楽ゲームが再度提供される。なお、判定モードでは、復帰条件が満たされた場合に、元の通常モードに戻ってもよい。例えば、復帰条件は、曲線経路WSのオブジェクトOJに対して適切なタッチ操作が適切な時期に所定数以上連続して実行された場合に満たされてもよい。一例として、このような判定モードを経て難易度モードの変化が実行されてもよい。一例として、このように判定モードが提供され、その結果に応じて通常モードの難易度が変化する。
次に、図6〜図8を参照して、シーケンスデータ39の詳細について説明する。シーケンスデータ39は、タッチ操作すべき操作時期が操作判定部49毎に記述されたデータである。したがって、シーケンスデータ39は、一例として、時間の経過に伴い移動等する各オブジェクトOJを各操作判定部49に対応する移動経路Wに表示させるために使用される。具体的には、各操作時期に対応するようにオブジェクトOJが表示され、各操作時期を案内するようにオブジェクトOJが移動する。
図6は、シーケンスデータ39の内容の一例を示す図である。図7に示すように、シーケンスデータ39は、条件定義部39t及び操作シーケンス部39sを含んでいる。条件定義部39tには、音楽のテンポ、ビート、トラック、また、各操作判定部49をタッチ操作したときに発生させるべき効果音を指定する情報等のゲームを実行するための各種の条件を指定する情報が記述される。
一方、操作シーケンス部39sは、行為時期としての操作時期及び操作判定部49の情報を含んでいる。操作シーケンス部39sは、一例として、これらの情報が互いに関連付けられるように記述されたレコードの集合として構成される。操作時期は、例えば、楽曲中の小節部分、拍数、及び拍中の時刻を示す値をカンマで区切って記述される。拍中の時刻は、一拍の先頭からの経過時間であり、一拍の時間長をn個の単位時間に等分して先頭からの単位数で表現される。例えば、楽曲の一小節目の二拍目で、かつその拍の先頭から1/4だけ経過した時刻を操作時期として指定する場合には、“01,2,025”と記述される。一方、操作判定部49の情報は、例えば、“A”〜“H”のアルファベットにより記述される。例えば、“A”が第1移動経路W1の操作判定部49に対応する情報である。同様に、“B”〜“H”が第2移動経路W2〜第8移動経路W8の各操作判定部49に順に対応する情報である。
図6の例では、例えば、操作時期及び操作判定部49の情報として、一つ目のレコードには、それぞれ“01,4,000”及び“C”が互いに関連付けられるように記述されている。この操作時期は、第一小節の四拍目の開始時点から“000”相当経過した時期を示す情報である。また、この操作判定部49の情報は、第3移動経路W3に対応する操作判定部49を示している。結果として、一つ目のレコードによって、第一小節の四拍目の開始時点から“000”相当経過した時期に第3移動経路W3の操作判定部49に到達するように時間経過に沿って第3移動経路W3を移動するオブジェクトOJが表示される。
また、シーケンスデータ39は、一例として、楽曲M毎かつ難易度毎に用意されている。図7は、楽曲データ38とシーケンスデータ39との間の関係を説明するための説明図である。図7に示すように、楽曲データ38は、一例として、A楽曲M1に対応するA楽曲データ38A、B楽曲に対応するB楽曲データ38B、及びC楽曲に対応するC楽曲データ38Cを含んでいる。また、シーケンスデータ39は、例えば、楽曲M毎に第1シーケンスデータ39A〜第4シーケンスデータ39Dを含んでいる。そして、これらの第1シーケンスデータ39A〜第4シーケンスデータ39Dは、例えば、楽曲M毎の楽曲データ38にいずれも対応している。
具体的には、例えば、第1シーケンスデータ39Aは“イージーモード”を、第2シーケンスデータ39Bは“ノーマルモード”を、第3シーケンスデータ39Cは“ハードモード”を、第4シーケンスデータ39Dは“スーパーハードモード”を、それぞれA楽曲M1に設定するために用意されている。B楽曲データ38B及びC楽曲データ38Cについても同様である。つまり、シーケンスデータは、一例として、各楽曲Mに4つの難易度モードを設定するための第1シーケンスデータ39A〜第4シーケンスデータ39Dを楽曲M毎に含んでいる。そして、第1シーケンスデータ39A〜第4シーケンスデータ39Dが本発明の複数の指示部として機能する。同様に、図4の例においては、“ノーマルモード”、“ハードモード”、及び“スーパーハードモード”にそれぞれ対応する第2シーケンスデータ39B〜第4シーケンスデータ39Dが本発明の二つ以上の指示部としてそれぞれ機能する。さらに、“ノーマルモード”に対応する第2シーケンスデータ39Bが本発明の特定の指示部としても機能する。一方、図5の例においては、“イージーモード”に対応する第1シーケンスデータ39Aが本発明の他の指示部として機能する。
図8は、第2シーケンスデータ39B、第3シーケンスデータ39C、及び第4シーケンスデータ39Dの内容の相違の一例を説明するための説明図である。図8に示すように、一例として、第2シーケンスデータ39Bは、図7と同様の内容のレコードRを含んでいる。一方、第3シーケンスデータ39Cには、第2シーケンスデータ39Bの内容に加えて、第1追加レコードR1〜第6追加レコードR6までの6つのレコードRが追加されている。例えば、第1追加レコードR1には、操作時期及び操作判定部49の情報として、“01,4,001”及び“B”がそれぞれ記述されている。つまり、第3シーケンスデータ39Cには、第2移動経路W2の操作判定部49を示す“B”の情報を含むレコードRが追加されている。
同様に、第6移動経路W6の操作判定部49を示す“G”(例えば第2追加レコードR2)も追加されている。つまり、第3シーケンスデータ39Cは、第2シーケンスデータ39Bには存在しない第2移動経路W2及び第6移動経路W6の各操作判定部49に対応する操作時期のレコードRを含み、それにより第2シーケンスデータ39BよりもレコードRの数(操作時期の数)が多い。また、結果として、少なくとも一部において各操作時期間の間隔(例えば、第2シーケンスデータ39Bの一つ目のレコードRと二つ目のレコードRとの間には“0010”の間隔が生じているが、第3シーケンスデータ39Cでは“001”)が短くなっている。
第4シーケンスデータ39Dには、第3シーケンスデータ39Cの内容に加え、更に第7追加レコードR7〜第11追加レコードR11までの5つのレコードRが追加されている。また、これらは、第1移動経路W1(例えば、第7追加レコードR7の“A”)及び第8移動経路W8(例えば、第8追加レコードR8の“H”)の各操作判定部49を示すレコードRを含んでいる。つまり、第4シーケンスデータ39Dは、第3シーケンスデータ39Cには存在しない第1移動経路W1及び第8移動経路W8の各操作判定部49に対応する操作時期のレコードRを含んでいる。さらに、このような各操作判定部49の有無の相違だけでなく、共通の操作判定部49、換言すれば共通の移動経路W(例えば、第3案内領域TA3と第4案内領域T4との間の第2移動経路W2〜第7移動経路W7)に対応する操作時期が追加される場合もある(例えば、第9追加レコードR9)。このため、第4シーケンスデータ39Dは、第3シーケンスデータ39Cよりも更にレコードRの数が多い。結果として、第4シーケンスデータ39Dは第3シーケンスデータ39Cよりも、やはり少なくとも一部において各操作時期間の間隔が短くなっている。なお、第1シーケンスデータ39Aの内容の図示は省略したが、第1シーケンスデータ39Aの操作時期の数及び各操作時期間の間隔も同様に第2シーケンスデータ39B〜第4シーケンスデータ39Dと相違している。
このように、難易度の高い難易度モードのシーケンスデータ39は、難易度の低い難易度モードのシーケンスデータ39と共通するレコードRに加え、追加的なレコードRを含んでいる。具体的には、評価対象の操作判定部49が増えるように、難易度の低い難易度モードのシーケンスデータ39に含まれない移動経路Wに対応する操作判定部49を示すレコードRが追加されている。結果として、難易度の高い難易度モードのシーケンスデータ39は、難易度の低い難易度モードのシーケンスデータ39よりもレコードの数(操作時期)が多く、かつ各操作時期間の間隔が少なくとも一部において短くなっている。一例として、このようなシーケンスデータ39が楽曲M毎かつ難易度モード毎に用意されている。また、第2シーケンスデータ39B〜第4シーケンスデータ39Dに共通に含まれるレコードRの操作時期が本発明の共通操作時期として機能する。また、第3シーケンスデータ39C及び第4シーケンスデータ39Dの第2シーケンスデータ39Bに含まれないレコードR、例えば、第1追加レコードR1〜第11追加レコードR11が本発明の共通行為時期遺体の行為時期として機能する。同様に、図4の例においては、第2シーケンスデータ39Bと共通のレコードRを含む、これらの第3シーケンスデータ39C及び第4シーケンスデータ39Dが本発明の関連指示部としても機能する。
次に、シーケンス処理、操作評価処理、及び難易度変更処理について説明する。シーケンス処理は、ゲーム画面45を表示するための処理である。操作評価処理は、各操作判定部49に対するタッチ操作を評価するための処理である。難易度変更処理は、判定モードを経て難易度モードを変更するための処理である。一例として、シーケンス処理は図9のルーチンを通じて、操作評価処理は図10のルーチンを通じて、難易度変更処理は図11のルーチンを通じて、それぞれゲーム機GMの制御ユニット30によって実現される。より具体的には、図9〜図11のルーチンは、一例として、制御ユニット30のゲーム提供部37を通じて実行される。なお、ゲーム機GMの制御ユニット30及びセンターサーバ2の制御ユニット10は、この処理の他にも各種の周知な処理等を、それぞれ単独で或いは互いに協働して実行する。しかし、それらの詳細な説明は省略する。
図9は、シーケンス処理を実現するシーケンス処理ルーチンのフローチャートの一例を示す図である。図9のルーチンは、一例として、ゲームの開始操作後(例えばゲームでプレイする楽曲、あるいは難易度の選択といったゲームで使用するデータを特定する操作を含む)に、所定の周期で繰り返し実行される。
図9のルーチンが開始されると、ゲーム提供部37は、まずステップS11において楽曲上の現在時刻を取得する。続くステップS12において、ゲーム提供部37は、表示対象の難易度モードを特定する。具体的には、プレイ用に選択された難易度モードを基準に、その難易度モード及びそれよりも高い難易度モードの両方を特定する。また、高い難易度モードとして、選択された難易度モードよりも高い難易度モードが2つ以上ある場合は、そのうちの選択された難易度モードの難易度に近い2つの難易度モードを特定する。また、選択された難易度モードよりも難易度の高い難易度モードが1つの場合、その一つを高い難易度モードとして特定する。一方、選択された難易度モードが最も高い難易度の難易度モードの場合、プレイ用に選択された難易度モードだけが表示対象の難易度モードとして特定される。一例として、ステップS12において、ゲーム提供部37は、このように表示対象の難易度を特定する。
続くステップS13において、ゲーム提供部37は、難易度モード毎の案内領域TAを設定する。具体的には、例えば、プレイ用に選択された難易度モードよりも高い難易度の難易度モードが2つ存在する場合には、上述の第1案内領域TA1〜第4案内領域TA4の4つの案内領域TAを設定する。また、例えば、プレイ用に選択された難易度モードよりも高い難易度の難易度モードが1つ存在する場合には第1案内領域TA1〜第3案内領域TA3の3つの案内領域TAを、プレイ用に選択された難易度モードよりも高い難易度の難易度モードが存在しない場合には第1案内領域TA1〜第2案内領域TA2の2つの案内領域TAを、それぞれ設定する。
次のステップS14において、ゲーム提供部37は、ステップS12で特定した難易度モードに対応するシーケンスデータ39を取得する。例えば、ステップS12で“ノーマルモード”、“ハードモード”、及び“スーパーハードモード”の3つの難易度モード(選択された難易度モード及びそれよりも難易度が高い2つの難易度モード)が特定されている場合、ゲーム提供部37は、第2シーケンスデータ39B〜第4シーケンスデータ39Dを取得する。また、この取得は、各案内領域TAに表示すべき時間長(表示範囲)の操作時期の各レコードRをシーケンスデータ39が含むように実行される。表示範囲は、案内領域TA毎に相違していてもよいし、同じでもよい。例えば、表示範囲は、各案内領域TAに共通に現在時刻から楽曲の一小節相当の時間長に設定される。
続くステップS15において、ゲーム提供部37は、各案内領域TAの表示範囲に表示されるべき全オブジェクトOJの座標を演算する。その演算は、一例として以下のように行われる。まず、ゲーム提供部37は、各難易度モードに対応するシーケンスデータ39に基づいて、各案内領域TAの表示範囲に含まれる各操作時期に対応する操作判定部49を判別する。例えば、ゲーム提供部37は、操作時期に対応する操作判定部49の情報が“A”の場合、第1移動経路W1に対応する操作判定部49と判別する。次に各操作時期と現在時刻との時間差に応じて、その操作判定部49からの時間軸方向(つまり、オブジェクトOJの移動方向)におけるその操作判定部49に対応する移動経路Wの位置を判別する。そして、この判別した位置を各オブジェクトOJの座標として取得する。例えば、“ノーマルモード”、“ハードモード”、及び“スーパーハードモード”の3つの難易度モードが対象の場合、ゲーム提供部37は、第2シーケンスデータ39B〜第4シーケンスデータ39D毎に同様の取得を実行する。一例として、ゲーム提供部37は、ステップS15において、このように表示範囲の全オブジェクトOJの座標を演算する。
次のステップS16において、ゲーム提供部37は、ステップS15で演算した各移動経路Wの各位置に各オブジェクトOJが配置された案内領域TAを含むゲーム画面45を描画するために必要な画像データを生成する。具体的には、ゲーム提供部37は、第1案内領域TA1を含む第1ゲーム画面45A及び第2案内領域TA2〜第4案内領域TA4(状況に応じて第3案内領域TA3、更に第4案内領域TA4が省略される場合もある)を含む第2ゲーム画面45Bを描画するための画像データを生成する。
続くステップS17において、ゲーム提供部37は、モニタMOにゲーム画面45が表示されるように画像データを出力する。具体的には、ゲーム提供部37は、第1ゲーム画面45Aが第1モニタMO1に、第2ゲーム画面45Bが第2モニタMO2に、それぞれ表示されるように、ステップS16で生成した画像データを第1モニタMO1及び第2モニタMO2にそれぞれ出力する。ステップS17の処理を終えると、ゲーム提供部37は、今回のルーチンを終了する。これにより、各オブジェクトOJの到達により各操作判定部49へのタッチ操作の時期を案内するゲーム画面45が表示される。また、ゲーム画面45は、第1ゲーム画面45A及び第2ゲーム画面45Bを含み、第1ゲーム画面45Aにより選択された難易度モードの内容を案内するとともに、第2ゲーム画面45Bによりその他の難易度モードの内容も案内する。
図10は、操作評価処理を実現する操作評価処理ルーチンのフローチャートの一例を示す図である。図10のルーチンは、図9のルーチンと同様に図9のルーチンの開始に伴い所定の周期で繰り返し実行される。図10のルーチンが開始されると、ゲーム提供部37は、まずステップS21において、タッチパネルTPの出力信号に基づいてタッチ操作の有無を判別する。より具体的には、ゲーム提供部37は、タッチパネルTPの出力信号に基づいて各操作判定部49に対してタッチ操作が実行されているか否か判別する。この判別結果が否定的結果の場合、つまり各操作判定部49に対してタッチ操作が実行されていない場合には、ゲーム提供部37は、ステップS22に進む。
ステップS22において、ゲーム提供部37は、シーケンスデータ39に記述された操作時期のうち未評価の操作時期が到来しているか否か判別する。この判別結果が肯定的結果の場合、つまり未評価の操作時期が到来している場合、ゲーム提供部37は、ステップS23に進む。そして、ステップS23において、ゲーム提供部37は、この未評価の操作時期に対する評価を“ミス”と判別してステップS26に進む。一方、ステップS22の判別結果が否定的結果の場合、つまり未評価の操作時期が到来していない場合、ゲーム提供部37は、以降の処理をスキップして今回のルーチンを終了する。
また、ステップS21の判別結果が肯定的結果の場合、つまり各操作判定部49に対してタッチ操作が実行されている場合には、ゲーム提供部37はステップS24に進む。ステップS24において、ゲーム提供部37は、シーケンスデータ39に記述された操作時期と実際にタッチ操作が実行された時期との間のずれ時間を取得する。具体的には、ゲーム提供部37は、まずタッチ操作が実行された操作判定部49にシーケンスデータ39によって関連付けられる直近の操作時期を取得する。そして、ゲーム提供部37は、その取得した操作時期とステップS21で取得したタッチ操作の時期とを比較し、これらの間のずれ時間を取得する。
続くステップS25において、ゲーム提供部37は、ステップS24で取得したずれ時間が評価範囲に該当するか否か判別する。評価範囲は、比較対象の操作時期を中心として前後に所定の時間範囲で設定される。例えば、操作時期を中心として複数段のレベルが設定され、それらのレベルが設定されている時間範囲が評価範囲として扱われる。この判別結果が肯定的結果の場合、つまりずれ時間が評価範囲に該当する場合、ゲーム提供部37はステップS26に進む。一方、この判別結果が否定的結果の場合、つまりずれ時間が評価範囲に該当しない場合には、ゲーム提供部37はステップS23に進み、上述のように“ミス”と判別してステップS26に更に進む。
ステップS26において、ゲーム提供部37は、操作判定部49に対する評価を決定する。例えば、ゲーム提供部37は、評価範囲を形成する複数のレベルのうちずれ時間が属するレベル(中心に近いほど評価が高い)に基づいて評価を決定する。また、ステップS23において“ミス”と判別されている場合、ゲーム提供部37は、ステップS26において評価を“ミス”に決定する。
続くステップS27において、ゲーム提供部37は、ゲーム画面45に表示されるようにステップS26で決定した評価結果をモニタMOに出力して、今回のルーチンを終了する。これにより、第1案内領域TA1を通じて案内される操作時期に適切なタッチ操作が実行されたか否か評価される。具体的には、第1案内領域TA1の各オブジェクトOJが各操作判定部49に到達する時期(適切な時期)に、到達した各操作判定部49に対するタッチ操作(適切なタッチ操作)が実行されたか否か評価される。また、その評価結果は、適切な時期近くに適切な操作が実行されるほど高くなる。
図11は、難易度変更処理を実現する難易度変更処理ルーチンのフローチャートの一例を示す図である。図11のルーチンは、例えば、図10のルーチンが終了する毎に実行される。図11のルーチンが開始されると、ゲーム提供部37は、まずステップS31において、評価結果、つまり図10のルーチンの処理結果を取得する。
続くステップS32において、ゲーム提供部37は、ステップS31で取得した判別結果が判定条件を満たすか否か判別する。判定条件は、一例として、上述のように所定数連続して適切な時期に適切なタッチ操作が実行されなかった場合、つまり“ミス”操作が所定数連続した場合に満たされる。この判別結果が否定的結果の場合、つまり判定条件が満たされない(“ミス”操作が所定数連続していない)場合には、ゲーム提供部37は、以降の処理をスキップして、今回のルーチンを終了する。
一方、ステップS32の判別結果が肯定的結果の場合、つまり判定条件が満たされる(“ミス”操作が所定数連続している)場合、ゲーム提供部37は、ステップS33に進む。ステップS33において、ゲーム提供部37は、判定モードを提供する。具体的には、ゲーム提供部37は、一例として、第1案内領域TA1及び第2案内領域TA2の両端の移動経路Wを曲線経路WSに変化させるとともに、曲線経路WSに対応する操作判定部49の位置を変化させることにより判定モードを提供する。
続くステップS34において、ゲーム提供部37は、判定モードにおける曲線経路WSに対応する各操作時期の評価結果を取得する。一例として、曲線経路WSに対する評価も図10の評価処理ルーチンにより実現されてよい。
次のステップS35において、ゲーム提供部37は、ステップS34で取得した評価結果が変更条件を満たすか否か判別する。変更条件は、例えば、上述の通り、所定時間内に所定数連続して適切な時期に適切なタッチ操作が実行されなかった場合に満たされる。より具体的には、一例として、所定時間内に所定数連続して、曲線経路WSに対応する操作判定部49に対して適切な時期(オブジェクトOJがその操作判定部49に到達する時期)にタッチ操作が実行されなかった場合、つまり曲線経路WSの操作判定部49に対して“ミス”操作が実行された場合に満たされる。この判別結果が否定的結果の場合、つまり変更条件が満たされない場合(例えば、“ミス”操作が所定数連続せずに所定時間経過した場合)には、ステップS36に進む。
ステップS36において、ゲーム提供部37は、判定モードを終了させて元の難易度の通常モードに戻す。つまり、ゲーム提供部37は、曲線経路WSを元の直線状の移動経路Wに戻すとともに、曲線経路WSに対応する操作判定部49の位置を元に戻す。ステップS36の処理を終えると、ゲーム提供部37は、今回のルーチンを終了する。なお、ステップS35の処理とステップS36の処理との間に復帰条件が満たされるか否か判別する処理が追加されてもよい。そして、復帰条件が満たされる場合にステップS36の処理が実行される一方で、復帰条件が満たされない場合にはステップS36の処理を経ずに今回のルーチンが終了されてもよい。
一方、ステップS35の判別結果が肯定的結果の場合、つまり変更条件が満たされる場合には、ステップS37に進む。ステップS37において、ゲーム提供部37は、判定モードを終了させて通常モードに戻すとともに、通常モードの難易度を変更する。具体的には、ゲーム提供部37は、一例として、元の難易度モードよりも一つ低い難易度の難易度モードに変更する。つまり、ゲーム提供部37は、第1案内領域TA1等の移動経路Wの数を減少させて通常モードに戻す。そして、ゲーム提供部37は、ステップS37の処理を終えると、今回のルーチンを終了する。
図11のルーチンにより、直線状の移動経路Wを使用する通常モードにおいて“ミス”操作が所定数以上連続した場合、つまり現在の難易度モードが適切でないと判断される場合に、移動経路Wが曲線経路WSに変化する判定モードが提供される。そして、判定モードの結果に基づいて元の難易度モードを変更すべきか否か判定され、変更条件が満たされる場合、つまり難易度を変更すべきと判定される場合には通常モードに戻るとともに、元の難易度モードよりも難易度の低い難易度モードに難易度モードが変化する。
以上に説明したように、この形態によれば、選択された難易度モードの内容だけでなく、それよりも高い難易度の内容が第3案内領域TA3及び第4案内領域TA4を通じて同時に案内される。したがって、選択した難易度モードのプレイを通じて、3つの難易度の内容を比較することができる。これにより、ユーザによる自己の技量の把握を補助することができるので、各ユーザが適切な難易度モードを選択する可能性を向上させることができる。結果として、より適切な難易度モードを使用したプレイを促進することができる。
また、第3案内領域TA3及び第4案内領域TA4には、選択した難易度モードを基準に同じ楽曲Mの異なる難易度の内容が表示される。結果として、第3案内領域TA3及び第4案内領域TA4には、実際の操作時期を案内する第1案内領域TA1及び第2案内領域TA2と共通するオブジェクトOJが表示される。このため、このオブジェクトOJを通じて、難易度の比較の基準を提供することができる。これにより、難易度の比較をより容易に実現することができる。
また、経路部WP毎、つまり案内領域TA毎に移動経路Wの数が減少するとともに、移動経路Wの減少に伴い順に評価対象でないオブジェクトOJも消滅する。したがって、移動経路Wの数の変化と難易度の変化とが一致する。換言すれば、移動経路Wの数の変化に難易度の変化が反映される。これにより、各案内領域TAの内容の相違、つまり難易度の相違をユーザに容易に認識させることができる。
同様に、移動経路Wの数は、第1案内領域TA1に近づくに従って徐々に減少する。つまり、難易度の内容が徐々に減少し、実際の評価対象の難易度の内容に自然に集約される。つまり、第3案内領域TA3及び第4案内領域TA4を通じて他の難易度モードの内容を案内しつつ、第1案内領域TA1においては評価対象の難易度モードの内容が自然に案内される。これにより、他の難易度モードの内容を比較することができるとともに、プレイ用の難易度モードの音楽ゲームをユーザに自然に提供することができる。
さらに、変更条件が満たされた場合には、プレイ対象の難易度モードがそれよりも難易度の低い難易度モードに変化する。また、変更条件は、上述のようにプレイ対象の難易度モードの内容が適切でないと判断される場合に満たれる。つまり、難易度モードの内容が適切でない場合に、一つ下の難易度モードに変化する。これにより、実際のプレイ内容をプレイ用の難易度モードの内容に反映することができる。一方で、変更条件が判定条件を要件に含む場合には、難易度モードに変更される前に判定モードが提供される。つまり、適切でないプレイ状況と実際の難易度モードの変化との間に判定モードが挟まれる。そして、判定モードで変更条件が満たされなければ、元の難易度モードのままプレイが継続される。したがって、難易度モードの変化の前に、現在の難易度モードを維持する機会を提供することができる。結果として、現在の難易度モードが維持された場合には、ユーザに達成感を与えることができる。これらにより、音楽ゲームの興趣性を向上させることができる。
以上の形態において、ゲーム機GMの制御ユニット30が、ゲーム提供部37を通じて図9のルーチンを実行することにより本発明の領域設定手段及び時期案内手段として機能する。また、また、ゲーム機GMの制御ユニット30が、ゲーム提供部37を通じて図10のルーチンを実行することにより本発明の行為評価手段として機能する。さらに、ゲーム機GMの制御ユニット30が、ゲーム提供部37を通じて図11のルーチンを実行することにより本発明の対象変更手段として機能する。一方、ゲーム機GMの記憶ユニット31が、シーケンスデータ39を記憶することにより本発明のデータ記憶手段として機能する。
本発明は上述の形態に限定されず、適宜の形態にて実施することができる。例えば、上述の形態では、経路部WP毎の移動経路Wの数の減少に伴い、それらの減少する移動経路Wを移動する各オブジェクトOJは消滅している。しかし、本発明は、このような形態に限定されない。例えば、各オブジェクトOJは、移動経路Wの消滅に伴い他の隣接する移動経路Wに移動し、判定部48への移動を継続してもよい。この場合、移動前のオブジェクトOJの配色は、移動後にも維持されてよい。つまり、元の移動経路W(換言すれば元の難易度モードの内容)の通知が移動後にも維持されてよい。また、このような移動は、移動対象のオブジェクトOJの一部によって実行されてもよいし、全てによって実行されてもよい。これらの場合でも、少なくともタッチ操作対象の操作判定部49の数は減少するので、他の難易度モードをそのまま実行するよりも難易度は低下する。したがって、この場合、他の難易度モードを疑似的に提供することができる。これにより、他の難易度の比較をより容易に実現できるので、より適切に自己の技量の把握を補助することができる。
また、上述の形態では、第1案内領域TA1〜第4案内領域TA4は、時間順に直列的に配置されている。しかし、本発明は、このような形態に限定されない。例えば、第1案内領域TA1〜第4案内領域TA4は、難易度及び時間順に関係せず任意の並びで直列的に配置されてもよい。この場合、各案内領域TA間においてオブジェクトOJの連続性は維持されず、案内領域TA毎にオブジェクトOJの位置が飛ぶように変化してもよい。また、直列的配置にも限定されない。図12は、ゲーム画面45の他の例を示す図である。図12に示すように、例えば、第1案内領域TA1、第3案内領域TA3及び第4案内領域TA4が横に並列的に配置されるゲーム画面45Sが採用されてもよい。また、この場合、一例として、各操作判定部49を含む判定部48は、案内領域TA毎に設けられてもよい。同様に、この場合、評価対象の案内領域TAとして、いずれか一つが機能してもよいし、複数が機能してもよい。また、評価対象の案内領域TAは固定されずに変化してもよい。さらに、ゲーム画面45の各案内領域TAの配置は、ユーザの選択等により任意に変更(設定)されてもよい。同様に、ゲーム画面45に含まれるべき案内領域TAの数、つまりゲーム画面45を通じて案内されるべき難易度モードの数もユーザによって任意に選択されてもよい。
また、上述の形態では、移動経路Wは、第1移動経路W1〜第8移動経路W8を含んでいる。しかし、本発明は、このような形態に限定されない。例えば、本発明は、1つの移動経路Wによって実現されてもよい。図13は、移動経路Wの変形例を説明するための説明図である。図13に示すように、一つの移動経路Wに、例えば、第1経路部WP1、第3経路部WP3、及び第4経路部WP4が形成されてもよい。そして、第1経路部WP1に近づくに従って表示対象のオブジェクトOJの数が(対象の難易度モードの内容に応じて)減少してもよい。この場合、第1経路部WP1、第3経路部WP3、及び第4経路部WP4を含む各領域が第1案内領域TA1、第3案内領域TA3、及び第4案内領域TA4としてそれぞれ機能する。
また、上述の形態では、移動経路Wは、直線状に形成されている。しかし、移動経路Wは、このような形態に限定されない。例えば、曲線経路WSのような曲線上の移動経路Wが採用されてもよい。或いは、仮想3次元空間を演出するように奥側から手前に向かって延びる経路、つまり案内領域内で奥行きを有する経路(オブジェクトOJが手前に近づくに従って徐々に大きく表示される)が移動経路Wとして採用されてもよい。このように移動経路の形状として任意の形状が採用されてよい。同様に、判定モードの内容も上述の形態に限定されない。判定モードの内容として、難易度モードの変更の可否を判定できる各種の内容が採用されてよい。また、難易度モードの変更は、難易度が下がる形態にも限定さない。例えば、難易度モードの変更は、難易度が高くなるように実行されてもよい。したがって、変更条件として、適切なタッチ操作が所定数以上連続して実行された場合に満たされる等、難易度を高く変更する場合の適否を判断するための適宜の条件が採用されてよい。
上述の形態では、各難易度モードに対応するシーケンスデータ39、つまり第1シーケンスデータ39A〜第4シーケンスデータ39Dは、予め用意されている。しかし、本発明は、このような形態に限定されない。例えば、第4シーケンスデータ39Dだけが予め用意され、これを基準に適宜操作時期の数を減算することにより第1シーケンスデータ39A〜第3シーケンスデータ39Cがゲーム提供部37によって生成されてもよい。また、上述の形態では、第1シーケンスデータ39A〜第4シーケンスデータ39Dは、対応する操作判定部49のレコードの有無により操作時期の数が相違している。しかし、本発明は、このような形態に限定されない。各種の態様で操作時期の数或いは操作時期間の間隔の少なくともいずれか一方が相違していてよい。
また、オブジェクトOJ及び判定部48も上述の形態に限定されない。各種の形状のオブジェクトOJ及び判定部48が適宜採用されてよい。同様に、プレイ行為は、タッチ操作にも限定されない。各種の入力装置に対応する各種の操作がプレイ行為として採用されてよい。また、プレイ行為は、操作にも限定されない。例えば、入力装置が各種の動作をプレイ行為として検出する場合には、プレイ行為として各種の動作が採用されてもよい。
また、本発明は、オブジェクトOJが移動する形態にも限定されない。例えば、判定部48がオブジェクトOJに向かって移動してもよい。つまり、操作時期は、オブジェクトOJが判定部49と操作時期において一致するようにオブジェクトOJと判定部48との間に生じる各種の相対的変位により案内されてよい。また、本発明は、音楽ゲームにも限定されない。上述の相対的変位により各種のプレイ行為の時期が案内される限り、各種のゲームに適用されてよい。さらに、本発明は、ユーザの選択に対応する難易度モードの内容が各案内領域TAに表示される形態にも限定されない。例えば、各案内領域TAに表示される内容は、ゲーム結果或いは抽選等によりユーザの選択に依らずに決定されてもよい。また、各案内領域TAの表示対象も、同一の楽曲Mの異なる難易度モードの内容に限定されない。例えば、異なる難易度の楽曲Mが用意されている場合は、各案内領域TAに異なる楽曲Mの内容(各楽曲データ38に対応するシーケンスデータ39の内容)が表示されてよい。したがって、各案内領域TAには共通する操作時期を案内するオブジェクトOJが含まれていなくてもよい。つまり、各案内領域TA用に使用されるシーケンスデータ39は、共通の操作時期を含んでいなくてもよい。
さらに、ゲーム機GMは、業務用のゲーム機に限定されない。ゲーム機GMとして、例えば、家庭用の据置型ゲーム機(ゲームを実行可能な据置型のパーソナルコンピュータを含む)、携帯型のゲーム機(ゲームを実行可能なスマートフォン、タブレットPC、携帯型のパーソナルコンピュータ等の携帯端末を含む)等、適宜の形態が採用されてよい。また、上述の形態では、制御ユニット30及び記憶ユニット31がゲーム機GMに設けられている。しかし、本発明のゲーム機は、このような形態に限定されない。例えば、クラウドコンピューティングを利用してネットワーク上に論理的に制御ユニット30及び記憶ユニット31が設けられてもよい。つまり、ゲーム機GMは、ネットワーク3を通じて制御ユニット30処理結果を表示して提供する端末として構成されていてもよい。さらに、本発明のゲームシステムは、センターサーバ2が省略され、一台のゲーム機によって実現されてもよい。
以下に、上述の内容から得られる本発明の一例を記載する。なお、以下の説明では本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記したが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
本発明のゲームシステムは、プレイ行為を実行すべき各行為時期に対応する指示標識(OJ)及び現在時刻の基準として機能する基準部(48)の表示を含むゲーム画面(45)を通じて、前記指示標識が各行為時期に前記基準部と一致するように前記指示標識と前記基準部との間に時間の進行に応じた相対的変位を移動経路に沿って生じさせることにより各行為時期を案内するゲームを提供するゲームシステム(1)であって、各行為時期の数及び各行為時期間の間隔の少なくともいずれか一方が相違する複数の指示部(39B〜39D)を有するように各行為時期が記述された指示データ(39)を記憶するデータ記憶手段(31)と、前記複数の指示部のうちの二つ以上の指示部にそれぞれ対応する複数の案内領域(TA1〜TA4)を前記ゲーム画面に提示する領域提示手段(30)と、前記二つ以上の指示部の各行為時期を当該二つ以上の指示部にそれぞれ対応する前記複数の案内領域を通じて同時に案内する時期案内手段(30)と、を備えている。
本発明によれば、二つ以上の指示部の各行為時期が、これらの指示部に対応する複数の案内領域を通じて同時に案内される。また、二つ以上の指示部の内容は、各行為時期の数及び各行為時期間の間隔の少なくともいずれか一方が互いに相違している。つまり、これらの二つ以上の指示部の内容は、二つ以上の難易度の内容として使用される。そして、このような難易度の内容が複数の案内領域を通じて同時に提供される。したがって、複数の案内領域を通じて、二つ以上の難易度の内容を比較することができる。これにより、ユーザによる自己の技量の把握を補助することができるので、各ユーザが適切な難易度を選択する可能性を向上させることができる。結果として、より適切な難易度のゲームがプレイされるので、ゲームの興趣性を向上させることができる。
二つ以上の指示部として、任意の指示部が採用されてよい。例えば、本発明のゲームシステムは、前記二つ以上の指示部は、前記ゲームのユーザによって特定の指示部の使用が選択される場合には、当該特定の指示部を含んでいてもよい。また、この態様において、前記複数の指示部は、前記特定の指示部と共通する共通行為時期を有する関連指示部を含み、前記二つ以上の指示部は、前記関連指示部を更に含んでいてもよい。この場合、各案内領域の比較の基準として、共通行為時期に対応する共通の指示標識を各案内領域に表示することができる。これにより、難易度の比較をより容易に実現することができる。
複数の案内領域は、各種の態様で二つ以上の指示部に対応してよい。例えば、本発明のゲームシステムの一態様において、前記移動経路は、前記二つ以上の指示部にそれぞれ対応する複数の経路部(WP1〜WP4)を含み、前記複数の経路部は、前記特定の指示部に対応する特定経路部が前記基準部を含み、当該基準部が前記複数の経路部によって共用されるように当該基準部から徐々に離れるように前記移動経路に順に形成され、前記複数の案内領域は、前記複数の経路部をそれぞれ含むことにより前記二つ以上の指示部にそれぞれ対応してもよい。
また、本発明の移動経路に複数の経路部が形成される態様において、前記移動経路は、複数のプレイ行為にそれぞれ対応する複数の移動経路を有し、前記二つ以上の指示部は、プレイ行為毎の各行為時期の有無により互いに各行為時期の数が相違し、前記複数の移動経路は、前記二つ以上の指示部の各行為時期に対応する各プレイ行為の数に応じて経路部毎に数が変化するように形成されてもよい。この場合、移動経路の数に難易度が反映される。これにより、各案内領域の相違、つまり難易度の相違をユーザに容易に認識させることができる。
複数の経路部は、各種の態様で形成されてよい。例えば、本発明のゲームシステムの一態様において、前記関連指示部は、前記特定の指示部よりも各行為時期の数を多く有し、前記複数の経路部は、前記複数の移動経路の数が前記基準部に近づくに従って経路部毎に徐々に減少するように各行為時期の数に従って前記移動経路に順に形成されてもよい。また、この態様において、前記時期案内手段は、各共通行為時期に対応する前記指示標識が各経路部に共通する移動経路を移動することにより前記基準部と各共通行為時期に一致する一方で、各共通行為時期以外の各行為時期に対応する前記指示標識が前記複数の経路の数の減少に伴い経路部毎に順に消滅するように、前記二つ以上の指示部の各行為時期を前記複数の案内用領域を通じて案内してもよい。この場合、行為時期が近づくに従ってユーザによって選択された特定の指示部の内容に自然に集約される。これにより、二つ以上の難易度の内容を比較することができるとともに選択結果に対応する難易度のゲームをユーザに自然に提供することができる。
本発明のゲームシステムの一態様として、前記複数の案内領域のうち前記特定の指示部に対応する特定案内領域(TA1)によって案内される各行為時期に基づいて前記プレイ行為を評価する行為評価手段(30)を更に備える態様が採用されてもよい。この場合、二つ以上の難易度の内容を比較することができるとともに選択結果に対応する難易度のゲームをユーザに提供することができる。
本発明の行為評価手段を備える態様として、前記行為評価手段の評価結果に関連する変更条件が満たされる場合に、前記特定案内領域に対応する前記特定の指示部を前記複数の指示部の他の指示部に変更する対象変更手段(30)を更に備える態様が採用されてもよい。この場合、評価結果をプレイに使用される指示部の内容に反映することができる。
本発明の対象変更手段を備える態様において、前記ゲームは、前記特定案内領域に対応する指示部を前記他の指示部に変更するか否か判定するための判定モードを含み、前記判定モードは、前記行為評価手段の評価結果に基づいて提供され、前記変更条件は、前記判定モードの結果を要件に含むことにより前記行為評価手段の評価結果と関連し、前記判定モードの結果が前記他の指示部への変更を示す場合に満たされてもよい。この場合、指示部の変化の前に判定モードが挟まれる。これにより、指示部を変更せずに維持する機会を付与することができる。結果として、指示部が変更されずに維持された場合にユーザに達成感を与えることができる。
判定モードは、各種の態様で提供されてよい。例えば、本発明のゲームシステムの一態様において、前記判定モードでは、前記特定案内領域に含まれる少なくとも一つの移動経路が途中に少なくとも一つの湾曲部(P)を有することにより当該移動経路よりも移動距離の長い追加経路(WS)に変化し、当該追加経路を移動する前記指示標識によって案内される各行為時期に対応する前記プレイ行為の評価結果に基づいて前記他の指示部に変更するか否か判定されてもよい。
また、相対変位は、各種の態様で生じてよい。例えば、本発明のゲームシステムの一態様において、前記相対的変位は、各オブジェクトが前記基準部に向かって移動することにより生じてもよい。
同様に、本発明のゲームシステムは、各種のゲームを提供してよい。例えば、本発明のゲームシステムの一態様において、各行為時期として、各楽曲(M)の再生中における時期が利用され、前記指示データは、前記複数の指示部が各楽曲のうちの同じ楽曲に対応するように構成され、前記ゲームとして、各楽曲のリズムに合わせて前記プレイ行為の実行が指示されるリズムゲームが採用されてもよい。
本発明のゲームシステム用のコンピュータプログラムは、ゲーム画面を表示する表示装置と、プレイ行為を実行すべき各行為時期の数及び各行為時期間の間隔の少なくともいずれか一方が相違する複数の指示部を有するように各行為時期が記述された指示データを記憶するデータ記憶手段と、を備えるコンピュータ(30)を、上述のゲームシステムの各手段として機能させるように構成されたものである。
本発明の制御方法は、プレイ行為を実行すべき各行為時期に対応する指示標識(OJ)及び現在時刻の基準として機能する基準部(48)の表示を含むゲーム画面(45)を通じて、前記指示標識が各行為時期に前記基準部と一致するように前記指示標識と前記基準部との間に時間の進行に応じた相対的変位を移動経路に沿って生じさせることにより各行為時期を案内するゲームを提供するゲームシステム(1)であって、各行為時期の数及び各行為時期間の間隔の少なくともいずれか一方が相違する複数の指示部(39B〜39D)を有するように各行為時期が記述された指示データ(39)を記憶するデータ記憶手段(31)を備えるゲームシステム(1)に組み込まれるコンピュータ(30)に、前記複数の指示部のうちの二つ以上の指示部にそれぞれ対応する複数の案内領域(TA1〜TA4)を前記ゲーム画面に設定する領域設定手順と、前記二つ以上の指示部の各行為時期を当該二つ以上の指示部にそれぞれ対応する前記複数の案内領域を通じて同時に案内する時期案内手順と、を実行させるものである。本発明の制御方法若しくはコンピュータプログラムが実行されることにより、本発明のゲームシステムを実現することができる。