JP6347194B2 - 電子制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電子制御装置に関するものである。
従来の電子制御装置として、2つのケースを互いに接合して筐体を構成することによって、この筐体の内部に回路基板等を収容する構造を採用したものが知られている。このような電子制御装置では、一方のケースの周縁部に設けた溝部にシール材を塗布し、その溝部に対して他方のケースの周縁部に設けた突起部を組み付けることで、溝部内で硬化したシール材により隙間が密閉されてその防水性が確保されている。
例えば、下記特許文献1に開示される被接着体の接着構造では、接着性低下の要因となるシール材内の気泡に関し、シール材内の気泡の抜けを良くするために、係合溝内に係入する係入リブに先端側ほど細くなるテーパ面を設けている。これにより、係合溝内に係入した係入リブにより接着剤内の気泡も接着剤とともに係入リブのテーパ面により外方へ押圧されることとなり、気泡の抜けが良好となる。
特開2000−206137号公報
ところで、通常、高い粘性のシール材が用いられるため、シール材が溝部内に塗布された際にシール材と溝部の壁面とで密閉空間が形成されていると、突起部等によりシール材が押し潰されても密閉空間が残ってしまう場合がある。この場合には、シール材と溝部の壁面との接触面積が減るため、防水効果が低下する可能性がある。特に、製品が高温にさらされることで上記密閉空間が膨張すると、シール材の剥離が促進され、防水性能が損なわれてしまう可能性がある。これに対し、例えば、溝幅を大きくして塗布されたシール材と溝部の壁面を接触させないことで密閉空間の形成を防ぎ、防水効果の低下を抑制することができる。しかしながら、溝幅を大きくするために筐体が大型化してしまうという問題がある。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、筐体の小型化を妨げることなく防水性能を確保し得る電子制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、特許請求の範囲の請求項1に記載の発明は、第1ケース(20)の周縁部(22)に形成される溝部(24,24a)に対して第2ケース(30)の周縁部(33)に形成される突起部(34,34a)がシール材(40)を介して押し込まれた状態で前記第1ケースおよび前記第2ケースにより構成される筐体(11)内に回路基板(12)が収容される電子制御装置(10)であって、前記溝部は、溝底面(25)を介して対向する一対の溝側面(26a,26b)が、前記溝底面から離れるほど互いに離れるように傾斜して形成され、前記溝底面には、外部に連通する複数の貫通穴(27)が設けられ、前記溝底面は、前記貫通穴から離れるほど溝深さが浅くなるように形成され、前記一対の溝側面のうち外側に位置する溝側面(26b)は、前記溝部への前記突起部の押込方向に対する傾斜角度(θ1b)が他の溝側面(26a)よりも小さくなるように形成されることを特徴とする。
なお、特許請求の範囲および上記手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
請求項1の発明では、第1ケースの周縁部に形成される溝部は、溝底面を介して対向する一対の溝側面が、溝底面から離れるほど互いに離れるように傾斜して形成されている。また、溝底面には、外部に連通する複数の貫通穴が設けられている。そして、溝底面は、貫通穴から離れるほど溝深さが浅くなるように形成されている。
これにより、溝部に対して適量の高粘性のシール材を塗布した状態では、シール材は傾斜している一対の溝側面に支持されるように接触する一方で、溝底面には接触しない。溝底面には外部に連通する貫通穴が複数形成されているため、塗布状態のシール材と溝部とで密閉空間が形成されることを防止することができる。
そして、第1ケースと第2ケースとの組み付けの際に突起部に押し潰されたシール材の一部は、溝底面側に移動して、まず、溝底面のうち溝深さが浅い貫通穴から離れた部位に接触する。その後、シール材は、溝底面が貫通穴から離れるほど溝深さが浅くなるように形成されていることから、溝底面との接触箇所が貫通穴に近づくようにして押し潰される。その際、シール材と溝部とにより囲まれる空間は、貫通穴を介して外部に連通しているため、シール材が押し潰される際にもシール材と溝部とで密閉空間が形成されることを防止することができる。このように、シール材と溝部とによる密閉空間が形成されないことから接触面積を増やすために溝幅を大きくする必要もないので、筐体の小型化を妨げることなく防水性能を確保することができる。
第1実施形態に係る電子制御装置の概略構成を示す分解図である。 下ケースの概略構成を示す平面図である。 溝部を示す斜視図である。 図4(A)は、溝部を示す断面図であり、図4(B)は、シール材を塗布した状態の溝部を示す断面図である。 図5(A)は、図4(A)のX1−X1線相当の切断面による断面図であり、図5(B)は、図4(B)のX2−X2線相当の切断面による断面図である。 突起部を示す断面図である。 シール材の流動状態を説明する断面図であり、図7(A)は、組み付け中の状態を示し、図7(B)は、組み付け完了時の状態を示す。 図8(A)は、図7(A)のX3−X3線相当の切断面による断面図であり、図8(B)は、図7(B)のX4−X4線相当の切断面による断面図である。 第2実施形態に係る電子制御装置の要部を示す断面である。 突起部からシール材に作用する力を説明する説明図である。 第3実施形態に係る電子制御装置の要部を示す断面である。
[第1実施形態]
以下、本発明に係る電子制御装置を具現化した第1実施形態について、図面を参照して説明する。
本実施形態に係る電子制御装置10は、防水構造を有しており、例えば車両(図示せず)のエンジンルームに配置され、運転者による運転操作などに応じて、エンジン(図示せず)の制御を実行する機能を有する装置である。
図1に示すように、電子制御装置10は、筐体11と、コネクタ14等が実装された板状の回路基板12を備えている。筐体11は、回路基板12の厚さ方向に分割された上ケース30(第2ケース)および下ケース20(第1ケース)をシール材40を介して接合することで構成され、回路基板12のほぼ全体が、上ケース30および下ケース20の内側に構成された収容空間内に収容されている。
回路基板12は、矩形の板状に形成されており、その両面には、マイコン、パワートランジスタ、抵抗、コンデンサ等の電子部品13が実装されている。また、回路基板12の一側端部には、多数のピンを有するコネクタ14が取り付けられている。このコネクタ14は、回路基板12の各種の電子部品13や回路を駆動させるための電力を供給するとともに、各種の信号の送受信を行うために、外部コネクタ(図示せず)を接続するためのものである。このように構成される回路基板12は、下ケース20に対して、例えば、図略の台座等を介してねじ止めによって固定されている。
次に、下ケース20について、図2〜図5を用いて詳細に説明する。なお、図2は、下ケース20の概略構成を示す平面図である。図3は、溝部24を示す斜視図である。図4(A)は、溝部24を示す断面図であり、図4(B)は、シール材40を塗布した状態の溝部24を示す断面図である。図5(A)は、図4(A)のX1−X1線相当の切断面による拡大断面図であり、図5(B)は、図4(B)のX2−X2線相当の切断面による拡大断面図である。
図2に示す下ケース20は、例えばアルミダイカスト、プレス加工、樹脂成形などによって、上ケース30側(上方)に開口する開口部を備えた箱状に形成されている。下ケース20の底部21は略矩形状となっており、底部21における互いに連結する略コの字状の3辺の端部に、上ケース30の固定部位と対向する周縁部22が形成されている。また、底部21の残りの1辺の端部には、周縁部22と両端付近で連結するように、コネクタ用溝部23が形成されている。
周縁部22には、後述する上ケース30の突起部34に対応して、周縁部22の幅方向における端部と端部との間の一部領域であって略コの字状の一方の端部から他方の端部まで、凹状の溝部24が設けられている。この溝部24は、図3に示すように、溝底面25と、収容空間側(内側)に位置する側面(以下、内側溝側面26aともいう)と、外側に位置する側面(以下、外側溝側面26bともいう)とを備えるように形成されている。内側溝側面26aおよび外側溝側面26bは、図4(A)に示すように、溝底面25を介して対向し、溝底面25から離れるほど互いに離れるように傾斜して形成されている。
溝底面25には、外部に連通する複数の貫通穴27が断面円形状に形成されている。各貫通穴27は、図3および図4(A)に示すように、溝部側の縁のうち内側の部位27aが溝底面25を介すことなく内側溝側面26aに直接連なるように形成され、溝部側の縁のうち外側の部位27bが溝底面25を介すことなく外側溝側面26bに直接連なるように形成されている。すなわち、各貫通穴27は、その径が溝底面25の幅とほぼ等しくなるように形成されている。
そして、溝底面25は、図5(A)に示すように、貫通穴27から離れるほど溝深さが浅くなるように形成されている。すなわち、2つの貫通穴27の中間に位置する溝底面25の部位25aの深さH1は、貫通穴27の溝部側の縁に連なる溝底面25の部位25bの深さH2よりも浅くなっている。
例えば、本実施形態では、内側溝側面26aおよび外側溝側面26bは、上縁での幅Wが3mm、鉛直線に対する傾斜角度θ1a,θ1bが14°となるように形成されている。また、貫通穴27は、直径0.8mm、深さ1.5mmにて溝部24の延伸方向に15mm間隔で配置されている。そして、溝底面25は、溝底面25の部位25aの深さH1が3mm、溝底面25の部位25bの深さH2が4.5mmとなるように形成されている。
次に、上ケース30について、図6を用いて詳細に説明する。なお、図6は、突起部34を示す断面図である。
上ケース30は、例えばアルミダイカスト、プレス加工、樹脂成形などによって、下ケース20側(下方)に開口する開口部を備えた箱状に形成されている。上ケース30の底部31は略矩形状となっており、底部31における互いに連結する略コの字状の3辺の端部に、側壁部32を介して下ケース20の周縁部22と対向する周縁部33が形成されている。また、底部31の残りの1辺の端部には、周縁部33と両端付近で連結するように、コネクタ用凸部(図示略)が形成されている。
周縁部33には、下ケース20の溝部24に対応して、周縁部33の幅方向における端部と端部との間の一部領域であって略コの字状の一方の端部から他方の端部まで、突起部34が設けられている。この突起部34は、上ケース30と下ケース20との組み付け時に、溝部24に塗布されたシール材40を押し込んで潰すことで、押し潰されたシール材40がシール効果を発揮するように形成されている。
この突起部34は、図6に示すように、突出端面35と、突出端面35に対して収容空間側(内側)にて連なる側面(以下、内側突出側面36aともいう)と、突出端面35に対して外側にて連なる側面(以下、外側突出側面36bともいう)とを備えるように形成されている。特に、本実施形態では、内側突出側面36aおよび外側突出側面36bは、溝部24への突起部34の押込方向(図7のY参照)に対してそれぞれ平行となるように形成されている。
本実施形態では、溝部24に塗布されるシール材40として、シール効果を発揮することで筐体11の収容空間を防水空間とすることのできる高い粘性(高粘度)の接着材料、例えば、硬化前の状態で150〜200Pa・sである湿気硬化型のシリコン接着剤が採用されている。
シール材40は、溝部24の延伸方向に沿い断面略円形状に塗布されるため、図4(B)および図5(B)に示すように、内側溝側面26aおよび外側溝側面26bに支持されるように接触する一方で、溝底面25には接触しない。なお、本実施形態では、シール材40は、直径がおよそ2.4mmとなるように溝部24に塗布されるものとする。
次に、突起部34と溝部24との間にシール材40が充填される状態について、図4,図5および図7,図8を参照して説明する。なお、図7は、シール材40の流動状態を説明する断面図であり、図7(A)は、組み付け中の状態を示し、図7(B)は、組み付け完了時の状態を示す。図8(A)は、図7(A)のX3−X3線相当の切断面による断面図であり、図8(B)は、図7(B)のX4−X4線相当の切断面による断面図である。
まず、電子部品13やコネクタ14等が実装された回路基板12を下ケース20に組み付けた後、図4(B)および図5(B)に示すように、溝部24に対してシール材40を断面略円形状に塗布する。この状態では、高粘性のシール材40は傾斜している一対の溝側面26a,26bに支持されるように接触する一方で、溝底面25には接触しない。溝底面25には外部に連通する貫通穴27が複数形成されているため、塗布状態のシール材40と溝部24とでの密閉空間の形成が防止される(図4(B)および図5(B)参照)。
次に、上ケース30の周縁部33と下ケース20の周縁部22とを対向させた状態から、押込方向Yに沿い突起部34を溝部24に挿入する。これにより、溝部24に塗布されたシール材40が突起部34により押し潰され始める。具体的には、図7(A)および図8(A)に示すように、シール材40の一部が突出端面35により押し下げられるとともに、シール材40の残部が内側突出側面36aおよび内側溝側面26aの間と外側突出側面36bおよび外側溝側面26bの間とで押し上げられる。
そして、突起部34の突出端面35に押し潰されたシール材40の一部は、溝底面25側に移動して、まず、溝底面25のうち溝深さが浅い貫通穴27から離れた部位25aに接触する。その後、シール材40は、溝底面25が貫通穴27から離れるほど溝深さが浅くなるように形成されていることから、溝底面25との接触箇所が貫通穴27に近づくようにして押し潰される。その際、シール材40と溝部24とにより囲まれる空間Sは、貫通穴27を介して外部に連通しているため、シール材40と溝部24とで密閉空間が形成されることもない。
そして、図7(B)および図8(B)に示すように、突起部34が溝部24に対して所定の組み付け完了位置まで押し込まれて、突起部34と溝部24との間にシール材40が充填されることで、筐体11の収容空間が密閉されてその防水性が確保される。なお、シール材40は、貫通穴27付近の溝底面25に接触するように押し下げられるが、貫通穴27に到達しないように、シール材40の塗布量が調整されている。
上述のように突起部34と溝部24との間にシール材40が充填された後に、下ケース20と上ケース30とをねじ等により締結して固定することで、筐体11の組み付けが完了する。
以上説明したように、本実施形態に係る電子制御装置10は、下ケース20の周縁部22に形成される溝部24は、溝底面25を介して対向する内側溝側面26aおよび外側溝側面26b(一対の溝側面)が、溝底面25から離れるほど互いに離れるように傾斜して形成されている。また、溝底面25には、外部に連通する複数の貫通穴27が設けられている。そして、溝底面25は、貫通穴27から離れるほど溝深さが浅くなるように形成されている。
これにより、溝部24に対して適量の高粘性のシール材40を塗布した状態では、シール材40は内側溝側面26aおよび外側溝側面26bに支持されるように接触する一方で、溝底面25には接触しない。溝底面25には外部に連通する貫通穴27が複数形成されているため、塗布状態のシール材40と溝部24とで密閉空間が形成されることを防止することができる。
そして、下ケース20と上ケース30との組み付けの際、押し潰されたシール材40と溝部24とにより囲まれる空間Sは、貫通穴27を介して外部に連通しているため、シール材40が押し潰される際にもシール材40と溝部24とで密閉空間が形成されることを防止することができる。このように、シール材40と溝部24とによる密閉空間が形成されないことから溝部24の溝幅Wを大きくする必要もないため、筐体11の小型化を妨げることなく防水性能を確保することができる。
特に、各貫通穴27は、溝部側の縁のうち内側の部位27aが溝底面25を介すことなく内側溝側面26aに直接連なるように形成され、溝部側の縁のうち外側の部位27bが溝底面25を介すことなく外側溝側面26bに直接連なるように形成されている。
貫通穴27の径が溝底面25の幅よりも小さい場合、シール材40が貫通穴27に入り込む際に、溝底面25と溝側面(26a,26b)との隅部にシール材40が入り込めずにこの隅部とシール材40とで密閉空間が形成される可能性がある。これに対して、本実施形態では、貫通穴27の溝部側の縁の一部と溝側面(26a,26b)とが直接連なるように形成されていることから上記隅部自体がないので、シール材40が貫通穴27に入り込んでしまった場合でも、隅部での密閉空間の形成を防止することができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に係る電子制御装置について、図9および図10を用いて説明する。なお、図9は、第2実施形態に係る電子制御装置の要部を示す断面である。図10は、突起部34aからシール材40に作用する力を説明する説明図である。
本第2実施形態では、上ケース30において、上述した突起部34に代えて、先端側ほどその幅が狭くなるように内側突出側面36aおよび外側突出側面36bがそれぞれ傾斜して形成される突起部34aを採用する点が主に上記第1実施形態と異なる。
具体的には、図9に示すように、内側突出側面36aは、押込方向Y(鉛直線)に対する傾斜角度θ2aが、内側溝側面26aの押込方向Yに対する傾斜角度θ1aよりも大きくなるように形成されている。また、外側突出側面36bは、押込方向Yに対する傾斜角度θ2bが、外側溝側面26bの押込方向Yに対する傾斜角度θ1bよりも大きくなるように形成されている。本実施形態では、内側突出側面36aの傾斜角度θ2aは、内側溝側面26aの傾斜角度θ1a(14°)に対して、例えば30°に設定されている。また、外側突出側面36bの傾斜角度θ2bは、外側溝側面26bの傾斜角度θ1b(14°)に対して、例えば30°に設定されている。
このように内側突出側面36aおよび外側突出側面36bが傾斜して形成される理由について、内側突出側面36aにて作用する力を例に、図10を参照して説明する。
図10に示すように、突起部34aからシール材40に作用する力Fは、内側突出側面36aに直交するように作用し、押込方向Yに沿う方向の分力F1と押込方向Yに直交する分力F2に分解することができる。
そして、内側突出側面36aの傾斜角度θ2aが大きくなると、分力F2に対して分力F1が大きくなる。すなわち、内側突出側面36aの傾斜角度θ2aが大きくなるほど、シール材40を押し込む力が大きくなり、シール材40が溝底面25に接触するまで確実に押し込めることができる。一方で、傾斜角度θ2aが大きくなりすぎると、突起部34aが大きくなり筐体11の小型化が妨げられてしまう。
そこで、上述したように、内側突出側面36aの傾斜角度θ2aを内側溝側面26aの傾斜角度θ1aよりも適度に大きくすることで、筐体11の小型化を阻害することなくシール材40を押し込む力が大きくなり、シール材40を用いたシール効果を確実に発揮することができる。同様に、外側突出側面36bの傾斜角度θ2bを外側溝側面26bの傾斜角度θ1bよりも適度に大きくすることで、シール材40を押し込む力が大きくなり、シール材40を用いたシール効果を確実に発揮することができる。
なお、使用環境等によっては、内側突出側面36aは、押込方向Y(鉛直線)に対して傾斜していれば、その傾斜角度θ2aが、内側溝側面26aの傾斜角度θ1aに対して等しくなるか小さくなるように形成されてもよい。同様に、外側突出側面36bは、押込方向Yに対して傾斜していれば、その傾斜角度θ2bが、外側溝側面26bの傾斜角度θ1bに対して等しくなるか小さくなるように形成されてもよい。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態に係る電子制御装置について、図11を用いて説明する。なお、図11は、第3実施形態に係る電子制御装置の要部を示す断面である。
本第3実施形態では、下ケース20において、上述した溝部24に代えて、外側溝側面26bの傾斜角度θ1bが内側溝側面26aの傾斜角度θ1aよりも小さくなるように形成される溝部24aを採用する点が主に上記第2実施形態と異なる。
具体的には、図11からわかるように、溝部24aにおいて、例えば、外側溝側面26bの傾斜角度θ1bは10°に設定され、内側溝側面26aの傾斜角度θ1aは14°に設定される。
内側溝側面26aの傾斜角度θ1aや外側溝側面26bの傾斜角度θ1bが大きくなるほど、内側溝側面26aや外側溝側面26bとシール材40との接触面積が増えてシール性が向上する一方で、上縁での幅Wが大きくなり、筐体11が大型化してしまう。これに対し、内側溝側面26aの傾斜角度θ1aや外側溝側面26bの傾斜角度θ1bが小さくなるほど、上縁での幅Wが小さくなって筐体11の小型化が図られる一方で、内側溝側面26aや外側溝側面26bとシール材40との接触面積が減ってシール性が低下してしまう。
そこで、本実施形態では、収容空間から離れた外側溝側面26bの傾斜角度θ1bを比較的小さくし、収容空間に近い内側溝側面26aの傾斜角度θ1aを比較的大きくすることで、収容空間に近い場所でのシール性を向上させつつ、筐体11の小型化を図ることができる。
なお、溝部24aにおいて外側溝側面26bの傾斜角度θ1bが内側溝側面26aの傾斜角度θ1aよりも小さくなる本実施形態の特徴的構成は、他の実施形態に適用されてもよい。
[他の実施形態]
なお、本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下のように具体化してもよい。
(1)貫通穴27は、製造工程の簡素化等を図るため、その断面形状が円形状に形成されることに限らず、例えば、矩形状に形成されてもよい。また、シール材40が貫通穴27に入り込まない場合には、貫通穴27は、溝部側の縁が内側溝側面26aや外側溝側面26bに連なるように形成されなくてもよい。
(2)下ケース20の溝部24,24aと上ケース30の突起部34,34aは、上述したように周縁部において略コの字状の一方の端部から他方の端部まで設けられることに限らず、下ケース20と上ケース30とを略環状にシールするシール部の少なくとも一部を構成するように設けることができる。
(3)上述した回路基板12に代えて、コネクタ14を除外した回路基板を用いることにより、回路基板全体を筐体内に収容させてもよい。また、本発明による電子制御装置を、車両のエンジン以外の電子制御が行われる任意の制御対象の電子制御装置として用いてもよい。その他、本発明の趣旨の範囲内で、細部の構成を適宜、変更することが可能である。
10…電子制御装置
11…筐体
12…回路基板
20…下ケース(第1ケース)
24,24a…溝部
25…溝底面
26a…内側溝側面 26b…外側溝側面
27…貫通穴
30…上ケース(第2ケース)
34,34a…突起部
40…シール材

Claims (6)

  1. 第1ケース(20)の周縁部(22)に形成される溝部(24,24a)に対して第2ケース(30)の周縁部(33)に形成される突起部(34,34a)がシール材(40)を介して押し込まれた状態で前記第1ケースおよび前記第2ケースにより構成される筐体(11)内に回路基板(12)が収容される電子制御装置(10)であって、
    前記溝部は、溝底面(25)を介して対向する一対の溝側面(26a,26b)が、前記溝底面から離れるほど互いに離れるように傾斜して形成され、
    前記溝底面には、外部に連通する複数の貫通穴(27)が設けられ、
    前記溝底面は、前記貫通穴から離れるほど溝深さが浅くなるように形成され
    前記一対の溝側面のうち外側に位置する溝側面(26b)は、前記溝部への前記突起部の押込方向に対する傾斜角度(θ1b)が他の溝側面(26a)よりも小さくなるように形成されることを特徴とする電子制御装置。
  2. 前記貫通穴は、溝部側の縁の一部(27a,27b)が、前記一対の溝側面にそれぞれ連なるように形成されることを特徴とする請求項1に記載の電子制御装置。
  3. 前記突起部は、先端側ほど幅が狭くなるように側面(36a,36b)が傾斜して形成されることを特徴とする請求項1または2に記載の電子制御装置。
  4. 前記突起部の側面は、前記溝部への前記突起部の押込方向(Y)に対する傾斜角度(θ2a,θ2b)が前記一対の溝側面よりも大きくなるように形成されることを特徴とする請求項3に記載の電子制御装置。
  5. 前記貫通穴は、その断面形状が円形状または矩形状に形成されることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の電子制御装置。
  6. 第1ケース(20)の周縁部(22)に形成される溝部(24,24a)に対して第2ケース(30)の周縁部(33)に形成される突起部(34,34a)がシール材(40)を介して押し込まれた状態で前記第1ケースおよび前記第2ケースにより構成される筐体(11)内に回路基板(12)が収容される電子制御装置(10)であって、
    前記溝部は、溝底面(25)を介して対向する一対の溝側面(26a,26b)が、前記溝底面から離れるほど互いに離れるように傾斜して形成され、
    前記シール材が塗布される側の溝底面には、外部に連通する複数の貫通穴(27)が設けられ、
    前記溝底面は、前記貫通穴から離れるほど溝深さが浅くなるように形成され、
    前記貫通穴は、前記シール材が押し潰される際、当該シール材と前記溝部とにより囲まれる密閉空間が形成されることを防ぐことを特徴とする電子制御装置。
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