JP6346842B2 - 車両用開閉治具 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車等の車両におけるボンネット等の開閉部を開いた状態で支持するための車両用開閉治具に関する。
例えば、自動車の製造過程の塗装工程においては、車体の外観だけではなく、開閉部であるボンネットにより上側から覆われるエンジンルームを構成する部材やボンネットの裏面等にも塗装が施されるため、ボンネットを開いた状態での作業が行われる。このような場面では、従来、ボンネットを開いた状態に保持するための開閉治具が用いられている。具体的には次の通りである。
自動車のボンネットは、一般に、自動車における後方側の部分が車体に対して支承された状態で設けられ、支承部を軸に回動して自動車における前方側を上昇させることで開いた状態となる。そして、ボンネットが開いた状態において、開閉治具は、その下端部を、車体を構成する所定の部分に支持させるとともに、上端部をボンネットの裏側における所定の部分に係止させた状態で、開いた状態のボンネットを支持する。つまり、開閉治具は、ボンネットとその下方に位置する車体の支持部分との間に架設された態様で、ボンネットが開いた状態を保持する。
かかる開閉治具に関する技術が、特許文献1に開示されている。特許文献1には、ピンにより互いに回動可能に結合された上下の棒体と、これら上下の棒体の間に設けられたリンクと、上側の棒体とリンクとの間に配置されたバネとを備えた自動車用塗装治具が記載されている。この自動車用塗装治具において、リンクは、ピンにより互いに回動可能に結合された長短2つの節片を有し、長い方の節片の端部を、上側の棒体に回動可能に連結させ、短い方の節片の端部を、下側の棒体に回動可能に連結させており、上下の棒体とともに4つの節を構成する。また、バネは、上下の棒体とリンクとの間において、上側の棒体とリンクの長い方の節片との間に架設され、これらの間で引張力を作用させる。
このような構成の自動車用塗装治具において、開いた状態のボンネットを車体に対して支持する上下の棒体の伸長状態が、リンクによる上下の棒体の支持、およびバネの引張力によりロックされ、ボンネットが開放された状態で保持される。そして、ボンネットを閉じる際には、リンクの長い節片に設けられた引き手を手間側(自動車における前方側)に引っ張ることで、上下の棒体の伸長状態のロックが解除され、上下の棒体とリンクの2つの節片とによる4つの節が菱形状となるように、上下の棒体がバネの付勢力に抗して略V字形状に屈曲し、治具が全体として折り畳まれた状態となる。
実用新案登録第3078025号公報
特許文献1に記載の治具によれば、治具により支持されるボンネットの開閉にともなう操作が複雑であるという問題がある。具体的には、特許文献1に記載の治具構造によれば、閉じた状態のボンネットを開く際には、バネの作用等によってボンネットを押し上げるという操作だけで治具によるボンネットの支持状態を得ることができる。これに対し、開いた状態のボンネットを閉じる際には、開いた状態のボンネットを保持しながら、リンクに設けられた引き手を手間側に引っ張ることで、上下の棒体の伸長状態のロックを解除する必要がある。つまり、開いた状態で治具により支持されたボンネットを閉じるためには、開いた状態のボンネットを保持する操作と、上下の棒体の伸長状態のロックを解除するための引張り操作とが必要となる。したがって、作業者(人)による作業の場合、片方の手で開いた状態のボンネットを保持しながら、もう片方の手で引き手を引っ張るという操作が行われることになり、両手による操作が必要となる。
このように、特許文献1に記載の治具によれば、ボンネットの開閉にともなう操作、特に開いた状態のボンネットを閉じる際の操作が比較的複雑であるため、作業者(人)によるボンネットの開閉作業は可能であるものの、自動車の製造工程においてボンネットの開閉作業をロボット等による機械的な作業として自動化することは困難である。具体的には、特許文献1に記載の治具を用いて自動化を図ろうとした場合、例えば双腕ロボット等の専用のロボットが必要となるため、多大な設備投資が必要となる。また、ボンネットの開閉作業が作業者により行われる場合であっても、生産性の観点からは、ボンネットの開閉にともなう操作は簡単であることが好ましい。
本発明は、上述のような事情のもとになされたものであり、車体に対する開閉部の開閉にともなう操作を簡単なものとすることができ、開閉部の開閉作業の自動化を容易に実現することができる車両用開閉治具を提供することを目的とする。
本発明に係る車両用開閉治具は、車両の車体に対して一端側が支承された開閉部を開いた状態で支持するための車両用開閉治具であって、互いに回動可能に連結された上支持体および下支持体を有し、前記上支持体の前記下支持体に対する連結側と反対側の端部を前記開閉部側に固定させ、前記下支持体の前記上支持体に対する連結側と反対側の端部を回動可能に支持させる支持体部と、前記上支持体と前記下支持体との間に設けられ、前記上支持体と前記下支持体との相対回動を規制することで、前記支持体部とともに前記開閉部を開いた状態で支持するリンク機構部と、を備え、前記リンク機構部は、一端側が前記上支持体に回動可能に連結された第1の支持体と、一端側が前記下支持体に回動可能に連結されるとともに他端側が前記第1の支持体の他端側に回動可能に連結された第2の支持体と、前記第1の支持体と前記第2の支持体との回動支持部に回動可能に連結され、前記下支持体に係止するための係止部を含む第3の支持体と、を有し、前記第3の支持体は、前記支持体部が前記開閉部を前記車体に対して開いた状態で支持した支持状態から前記上支持体および前記下支持体が前記リンク機構部により回動が規制される方向と反対方向に相対回動することにより、前記係止部を前記下支持体に係止させることで、前記回動支持部の回動中心を、前記第2の支持体の前記下支持体に対する支持位置から前記係止部による係止位置へ移動させ、前記上支持体と前記下支持体との相対回動の規制を解除するものである。
また、本発明の一態様に係る車両用開閉治具においては、前記第3の支持体は、前記支持状態から前記上支持体および前記下支持体が前記反対方向に相対回動することにより、自重により回動して前記係止部を前記下支持体に係止させるように構成されている。
また、本発明の一態様に係る車両用開閉治具においては、前記第2の支持体は、前記支持状態からの前記上支持体および前記下支持体の前記反対方向への相対回動にともない前記下支持体に対する回動支持部を所定の経路に沿って移動させ、前記開閉部が閉じた状態から前記開閉部を開く過程では、前記下支持体に対する回動支持部を前記所定の経路から外れた位置に位置させるように構成されている。
本発明によれば、車体に対する開閉部の開閉にともなう操作を簡単なものとすることができ、開閉部の開閉作業の自動化を容易に実現することができる。
本発明の一実施形態に係る車両用開閉治具の使用状態の一態様を示す側面図である。 本発明の一実施形態に係る車両用開閉治具の使用状態の一態様を示す側面図である。 本発明の一実施形態に係る車両用開閉治具の一態様を示す側面図である。 本発明の一実施形態に係る車両用開閉治具の一態様を示す側面図である。 本発明の一実施形態に係る車両用開閉治具の一部分拡大図である。 本発明の一実施形態に係る車両用開閉治具の一構成部材を示す図である。 本発明の一実施形態に係る車両用開閉治具の一部分拡大図である。 本発明の一実施形態に係る車両用開閉治具の一構成部材を示す図である。 本発明の一実施形態に係る車両用開閉治具の一部分拡大側面図である。 本発明の一実施形態に係る車両用開閉治具の一部分拡大側面図である。 本発明の一実施形態に係る車両用開閉治具の動作説明図である。 本発明の一実施形態に係る車両用開閉治具の動作説明図である。 本発明の一実施形態に係る車両用開閉治具の動作説明図である。 本発明の一実施形態に係る車両用開閉治具の動作説明図である。 本発明の他の実施形態に係る車両用開閉治具の一態様を示す側面図である。 本発明の他の実施形態に係る車両用開閉治具の一態様を示す正面図である。 本発明の他の実施形態に係る車両用開閉治具の一態様を示す側面図である。 本発明の他の実施形態に係る車両用開閉治具の一構成部材を示す図である。
本発明は、車体に対して一端側が支承された状態で設けられ回動することで開閉する開閉部を開いた状態で支持するための車両用開閉治具において、開いた状態の開閉部を支持する上下の支持体の間に設けられるリンク機構部の構造を工夫することにより、単純な開閉部の開閉方向の操作のみによって、治具による開閉部の支持状態とその解除状態との切換えを自動的に行う構成を実現したものである。これにより、本発明は、開閉部の開閉作業の単純化を図り、かかる開閉作業についてロボット等による自動化に適した構成を提供する。以下、本発明の実施の形態について説明する。
以下に説明する本発明の実施の形態では、車両用開閉治具の用途として、例えば車両としての自動車の車体を塗装する塗装工程において、開閉部としてのボンネットを開いた状態に保持する用途を例にとって説明する。ただし、本発明に係る開閉部としては、例えば、自動車のバックドア、フロントドア、リアドア、トランクリッド等、車両の車体に対して一端側が支承された状態で設けられ回動することで開閉する部分、つまり車両のボディ本体に開閉可能に装着された蓋物であれば、本発明に係る車両用開閉治具による支持対象とすることができる。
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態について説明する。図1に示すように、本実施形態に係る車両用開閉治具1は、車両としての自動車の車体2を塗装する塗装工程において、開閉部としてのボンネット3を開いた状態に保持する。すなわち、車体2の塗装工程においては、車体2の外観だけではなく、車体2に対して一端側が支承されたボンネット3により上側から覆われるエンジンルーム4を構成する部材やボンネット3の裏面等の内板にも塗装が施されるため、ボンネット3を開いた状態で支持するための車両用開閉治具1が用いられ、ボンネット3を開いた状態での作業が行われる。この塗装工程では、例えば車両前方側(図1において左側)に位置する塗装用のロボットアームに設けられた塗装ガン(図示略)により、塗装作業が行われる。
ボンネット3は、車両後方側(図1において右側)の端部が車体2に対して支承部3aにより支承された状態で設けられ、支承部3aにより車両左右方向(図1において紙面に対して垂直方向)を回動軸方向として回動することで開閉する。ボンネット3は、車体2におけるエンジンルーム4の上方の開口部を塞いだ状態を閉じた状態とし(図2参照)、支承部3aを軸に回動して車両前方側を上昇させることで開いた状態となる(図1参照)。
そして、図1に示すように、車両用開閉治具1は、ボンネット3が開いた状態において、下端部を、車体2を構成する所定の部分に支持させるとともに、上端部をボンネット3の裏側における所定の部分に係止させた状態で、開いた状態のボンネット3を支持する。つまり、車両用開閉治具1は、ボンネット3とその下方に位置する車体2の支持部分との間に架設された態様で、ボンネット3が開いた状態を保持する。また、車両用開閉治具1は、車両左右方向については車体2の中央部に取り付けられる。
本実施形態では、車両用開閉治具1は、車体2の骨格構造の前部を構成する車体骨格部材であるラジエータサポートロア5を、車体2に対する支持部分とする。つまり、車両用開閉治具1は、その下端部を車体2の骨格構造を構成するラジエータサポートロア5に支持させるとともに、上端部をボンネット3の裏面側に係止させた状態で、車体2に取り付けられる。ラジエータサポートロア5は、エンジンルーム4内において、ラジエータサポートロア5の上方に位置するラジエータサポートアッパ6とともに、エンジンの前方に配置されるラジエータを支持する部分である。
図1に示すように、車両用開閉治具1により開状態のボンネット3が支持された状態で、塗装ガンによる塗装作業が行われた後、図2に示すように、ボンネット3が閉じられる。ボンネット3が閉じた状態においては、車両用開閉治具1は、エンジンルーム4内に収納された状態となる。エンジンルーム4内に収納された車両用開閉治具1は、自動車の製造ラインにおける塗装工程の後の例えば組立工程等の所定の工程において、車体2から取り外される。以下、本実施形態の車両用開閉治具1の構成について説明する。
図1から図4に示すように、本実施形態の車両用開閉治具1は、主な構成として、上支持体11および下支持体12を有する支持体部10と、上支持体11と下支持体12との間に設けられたリンク機構部20とを備える。
まず、支持体部10について説明する。支持体部10を構成する上支持体11および下支持体12は、いずれも全体として略棒状の部材であり、互いに回動可能に連結されている。上支持体11および下支持体12は、それぞれの一端部同士を、支持体間軸支部13により相対回動可能に連結させている。すなわち、ボンネット3を車体2に対して開いた状態で支持した状態(以下「ボンネット支持状態」という。)の車両用開閉治具1において、上支持体11の下端部となる一端部11aと、下支持体12の上端部となる一端部12aとが、支持体間軸支部13により互いに回動可能に連結されている。
支持体間軸支部13は、車体2に取り付けられた状態(以下「取付状態」という。)の車両用開閉治具1において、車両左右方向を回動軸方向とする。支持体間軸支部13は、図5(a)に示すように、上支持体11の一端部11aに設けられた互いに平行な板状の部分である一対の軸支片部11b間に、下支持体12の一端部12aを介装させ、これら軸支片部11bおよび下支持体12の一端部12aにボルトおよびナット等からなる軸支部材14を貫通させた構成を有する。このため、軸支片部11bおよび下支持体12の一端部12aには、軸支部材14を貫通させる貫通孔が穿設されている。
このような構成により、支持体間軸支部13は、軸支部材14の軸方向を回動軸方向として、上支持体11と下支持体12を互いに回動可能に軸支させる。つまり、支持体部10は、上支持体11および下支持体12により支持体間軸支部13を屈曲部として屈曲可能に構成されている。ただし、上支持体11と下支持体12との連結部分の構成は、本実施形態に限定されるものではない。かかる連結部分の構成としては、車両用開閉治具1の取付状態における車両左右方向を回動軸方向として、上支持体11と下支持体12とを互いに回動可能ないし回動自在に連結させる構成であればよい。なお、図5(a)に示す部分は、図3の矢印Aで示す部分に対応する。
支持体部10は、取付状態の車両用開閉治具1において、上支持体11の下支持体12に対する連結側と反対側の端部をボンネット3に固定させ、下支持体12の上支持体11に対する連結側と反対側の端部を回動可能に支持させる。
上支持体11の下支持体12に対する連結側の端部は、上述のとおり支持体間軸支部13において軸支される一端部11aであり、その反対側の端部は、ボンネット支持状態で上端部となる他端部である。上支持体11の他端部側には、直線状の上支持体11の本体部分に対して鈍角をなすように屈曲した屈曲部11cが設けられている。屈曲部11cの先端部には、上支持体11の他端部をボンネット3に固定させるための係止部15が設けられている。
係止部15は、取付状態の車両用開閉治具1においてボンネット3側に突出する係止突起部15aを有する(図4参照)。係止突起部15aは、ボンネット3の裏面側に開口する所定の係止孔(図示略)に対して簡単な操作により係止させることができ、係止孔に差し込まれた状態でボンネット3から容易に外れないように構成されている。本実施形態では、係止部15は、ボンネット3の裏面側の前端寄りの部分に係止される。
このように、係止部15は、係止突起部15aをボンネット3の裏面側の係止孔に差し込んだ状態でボンネット3の裏面側に係止され、上支持体11の他端部をボンネット3に着脱可能に固定させる。係止突起部15aが差し込まれるボンネット3の裏面側の係止孔は、車両用開閉治具1の取付専用の孔であったり、例えば加工用の基準孔等の既存の孔であったりする。また、上支持体11の他端部側の屈曲部11cは、係止部15の係止突起部15aの突出方向がボンネット3の裏面に対して略垂直方向となるように、上支持体11の本体部分に対してボンネット3の裏面側に沿うように屈曲している。
下支持体12の上支持体11に対する連結側の端部は、上述のとおり支持体間軸支部13において軸支される一端部12aであり、その反対側の端部は、ボンネット支持状態で下端部となる他端部である。下支持体12の他端部は、車体2のラジエータサポートロア5に対して、取付支持機構部16を介して回動可能に支持される。
取付支持機構部16は、複数の棒状の部材が屈曲されたり接合されたりして構成され構造体であり、本体部分をラジエータサポートロア5に対して車両後方側に位置させた状態で、ラジエータサポートロア5に取り付けられる。取付支持機構部16は、その本体部分から車両前方側に突出する係止棒部16aと、係止棒部16aとともにラジエータサポートロア5を挟持する挟持棒部16bとを有する(図1および図2参照)。
係止棒部16aは、ラジエータサポートロア5に対して上側から係止する部分であり、先端部に、下方に向けて略「J」字状に屈曲した係止部16cを有する。係止棒部16aは、係止部16cをラジエータサポートロア5の車両前方側に係止させる。係止棒部16aは、車両左右方向に間隔を隔てて平行に2本設けられている。挟持棒部16bは、係止棒部16aの下方に設けられ、左右の2本の係止棒部16aの間の位置においてラジエータサポートロア5の下側に位置することで、係止棒部16aとともにラジエータサポートロア5を上下方向に挟持する。
挟持棒部16bは、取付支持機構部16に設けられた所定の操作部の操作によって移動可能に設けられている。操作部の操作による挟持棒部16bの動作により、係止棒部16aと挟持棒部16bとによるラジエータサポートロア5の挟持状態とその解除状態とが切り換えられる。取付支持機構部16は、係止棒部16aと挟持棒部16bとによるラジエータサポートロア5の挟持によってラジエータサポートロア5にしっかりと固定される。このように、取付支持機構部16は、ラジエータサポートロア5に対して着脱可能に固定される。
取付支持機構部16の本体部分の車両後上方側には、下支持体12の下端部を回動可能に支持する支持体軸支部17が設けられている。支持体軸支部17は、支持体間軸支部13と同様に、車両左右方向を回動軸方向とする。つまり、支持体部10は、ラジエータサポートロア5に固定される取付支持機構部16に対して、ラジエータサポートロア5の車両後上方側に位置する支持体軸支部17により、下支持体12の下端部(他端部)を回動可能に支持させる。
このように、車両用開閉治具1を構成する支持体部10の下端部は、ラジエータサポートロア5に対して、取付支持機構部16を介して、支持体軸支部17によって回動可能に支持される。言い換えると、支持体部10の下端部となる下支持体12の下端部は、取付支持機構部16を介することで、車体2の前部構造における下端部分を構成するラジエータサポートロア5に対して回動可能に支持されている。このように支持体部10の下端部を支持する支持体軸支部17の位置は、ボンネット3の開閉動作およびこれにともなう車両用開閉治具1の動作にかかわらず固定の位置となる。
以上のように、車両用開閉治具1は、その取付状態において、係止部15によって上端部をボンネット3に固定させるとともに、ラジエータサポートロア5に対して取付支持機構部16を介して支持体軸支部17において支持体部10の下端部を回動可能に支持させる。
そして、ボンネット3が開いた状態となるボンネット支持状態では、支持体部10は、車両側面視で、上支持体11と下支持体12により鈍角をなすように車両後方側へと屈曲しながら起立した状態となる(図1参照)。つまり、ボンネット支持状態では、支持体部10は、下支持体12が支持体軸支部17から車両後上方側に延びるとともに、上支持体11が支持体間軸支部13から車両前上方側に延びた態様となる。
一方、車両用開閉治具1がエンジンルーム4内に収納されボンネット3が閉じた状態では、支持体部10は、車両側面視で、上支持体11と下支持体12により鋭角をなすように車両後方側へと屈曲し、略「V」字状に折り畳まれた状態となる(図2参照)。かかる状態では、支持体部10は、下支持体12が支持体軸支部17から車両後方側に略水平に延びるとともに、上支持体11が支持体間軸支部13から車両前上方側に延びた態様となる。以下、車両用開閉治具1について、ボンネット3が閉じた状態でエンジンルーム4内に収納されて折り畳まれた状態を「折畳み状態」という。
なお、上支持体11の上端部をボンネット3に固定させるための構成、および下支持体12の下端部を回動可能に支持するための構成は、本実施形態に限定されるものではない。すなわち、前者の構成としては、上述したような上支持体11の上端部に設けられた係止部15に限らず、上支持体11の上端部をボンネット3に対して着脱可能に固定させることができ、ボンネット3の開閉動作にともなって車両用開閉治具1が動作するように上支持体11のボンネット3に対する固定状態を維持することができる構成のものであればよい。
また、後者の構成、つまり下支持体12の下端部を回動可能に支持するための構成としては、ラジエータサポートロア5に固定される取付支持機構部16を介した支持体軸支部17による下支持体12の下端部の支持構成に限らず、下支持体12の下端部を、所定の位置で、支持体間軸支部13と同じ回動軸方向で回動可能に支持する構成であればよい。したがって、車両用開閉治具1の下端部となる下支持体12の下端部の支持部分としては、本実施形態におけるラジエータサポートロア5のような車体2を構成する部分ではなく、車体2以外の部分であってもよい。すなわち、下支持体12の下端部を回動可能に支持する部分は、車体2自体に固定される部分ではなく、車体2を支持する構造物や地面等に設けられてもよい。
また、本実施形態では、上支持体11は、支持体間軸支部13において下支持体12に連結される一端部11a側の部分である基部11dと、基部11dに対して同軸状に連結される延設部11eとによる分割構造となっている。つまり、基部11dと延設部11eとは、連結部18により互いに連結され、一体的な直線状の上支持体11を構成する。本実施形態では、基部11dと延設部11eとは、略1:2の長さ比を有する。
連結部18は、基部11dの一端部11a側と反対側の端部に設けられた筒状の嵌合筒部18aに、延設部11eの係止部15側と反対側の端部を差し込み固定させる構成を有する。延設部11eの端部は、嵌合筒部18aに差し込まれた状態において、嵌合筒部18aの径方向に沿って差し込まれるR状のピン18bにより嵌合筒部18aに対して固定される。すなわち、嵌合筒部18aの周壁、および延設部11eの嵌合筒部18aに差し込まれる部分には、ピン18bを挿通させる孔部が設けられており、嵌合筒部18aに延設部11eの端部が差し込まれた状態において、ピン18bが嵌合筒部18aおよび延設部11eの孔部に差し込まれることで、基部11dと延設部11eとが互いに連結される。嵌合筒部18aには、ピン18bの貫通突出部分を挿入させるピンカバー部18cが、嵌合筒部18aの径方向に沿って突設されている。
また、延設部11eの嵌合筒部18aに差し込まれる部分の近傍には、基部11dに対する延設部11eの相対回転を規制する係止ピン11fが設けられている。係止ピン11fは、嵌合筒部18aの開口縁端部に形成された凹部に嵌ることで、嵌合筒部18aに係止され、基部11dと延設部11eとの相対回転を規制する。係止ピン11fは、延設部11eの径方向外側に突設されている。係止ピン11fによる嵌合筒部18aに対する係止部分は、例えば、上支持体11の周方向について互いに反対側となる2箇所に設けられる。
このように、本実施形態では、支持体部10を構成する上支持体11について、基部11dおよび延設部11eによる分割構造が採用されている。このような構成によれば、延設部11eの部分を取り替えることで、例えば異なる車種間においても、車両用開閉治具1の延設部11e以外の部分を共用することができ、汎用性を高くすることができる。ただし、上支持体11は、分割構造である場合に限定されず、一体的な部材であってもよい。
次に、リンク機構部20について説明する。リンク機構部20は、上支持体11と下支持体12との間に設けられ、上支持体11と下支持体12との相対回動を規制することで、支持体部10とともにボンネット3を開いた状態で支持する。
リンク機構部20は、支持体部10に対して、ボンネット支持状態の車両用開閉治具1における車両前方側に設けられる。以下の説明では、車両用開閉治具1において、支持体部10に対してリンク機構部20が設けられる側を前側とし、その反対側を後側とする。
リンク機構部20は、第1の支持体としてのアーム部材21と、第2の支持体としてのロックステー22と、第3の支持体としてのアンロックステー23とを有する。
アーム部材21は、その大部分を構成する直線状の本体部21aと、本体部21aに対して鈍角をなすように屈曲する屈曲部21bとを有する。アーム部材21は、全体として、本体部21aおよび屈曲部21bにより略「L」字状ないし略「へ」字状をなす略棒状の部材である。
アーム部材21は、本体部21aに対して屈曲部21bが屈曲する側を支持体部10側とする向きで設けられる。つまり、アーム部材21は、ボンネット支持状態の車両用開閉治具1において、本体部21aと屈曲部21bとによる角部分を前側に向けるように支持される(図3参照)。
アーム部材21は、屈曲部21bが設けられる側と反対側である一端側が上支持体11に回動可能に連結されている。アーム部材21の一端側の端部21cは、上支持体11の基部11dの軸方向の略中央部に設けられた上支持ステー11gに軸支されている。上支持ステー11gは、上支持体11の基部11dの長手方向に対して略垂直方向に前側に突出する矩形板状の部分である。上支持ステー11gは、その長手方向を基部11dからの突出方向とし、板厚方向をアーム部材21の軸支についての軸方向とする。このアーム部材21の上支持体11に対する軸支部分が、リンク機構上軸支部24となる。
リンク機構上軸支部24は、支持体間軸支部13等と同様に、車両左右方向を回動軸方向とする。リンク機構上軸支部24は、図5(b)に示すように、アーム部材21の一端側の端部21cに設けられた互いに平行な板状の部分である一対の軸支片部21d間に、上支持ステー11gを介装させ、これら軸支片部21dおよび上支持ステー11gにボルトおよびナット等からなる軸支部材25を貫通させた構成を有する。このため、軸支片部21dおよび上支持ステー11gには、軸支部材25を貫通させる貫通孔が穿設されている。
このような構成により、リンク機構上軸支部24は、軸支部材25の軸方向を回動軸方向として、アーム部材21を上支持体11の基部11dに対して回動可能に軸支させる。ただし、アーム部材21の上支持体11に対する連結部分の構成は、本実施形態に限定されるものではない。かかる連結部分の構成としては、車両用開閉治具1の取付状態における車両左右方向を回動軸方向として、アーム部材21と上支持体11とを互いに回動可能ないし回動自在に連結させる構成であればよい。なお、図5(b)に示す部分は、図3の矢印Bで示す部分に対応する。
ロックステー22は、アーム部材21に比べて短尺のアーム状の部材であり、一端側が下支持体12に回動可能に連結されるとともに他端側がアーム部材21の他端側に回動可能に連結されている。すなわち、ロックステー22は、アーム部材21に対する連結部分を屈曲回動部として、アーム部材21とともに、リンク機構部20の主な部分である、上支持体11(基部11d)と下支持体12との間の架設部分を構成する。
図6(a)、(b)、(c)に示すように、ロックステー22は、板状部分からなる略「コ」字状ないし略「U」字状の部分を含むガイド基部22aと、ガイド基部22aから延出された細長略矩形板状のアーム部22bとを有する。ガイド基部22aは、略「コ」字状ないし略「U」字状をなす部分として、互いに平行かつ互いに同形状の一対のガイド板部22cと、一対のガイド板部22cの一側の端部同士を繋ぐ架設板部22dとを有する。
ガイド板部22cは、直角三角形状の直角部分以外の2つの角部が面取りされた態様の形状を有する。架設板部22dは、一対のガイド板部22cの略直角三角形状における直角を挟む一方(図6(b)において上方)の辺部22eの直角側(図6(b)において右側)の一部(略半分)間を繋ぐように設けられている(図6(c)参照)。したがって、一対のガイド板部22cの一方の辺部の残りの略半分同士の間は、開放部22fとなっている。
アーム部22bは、ガイド基部22aを構成する架設板部22dから、ガイド板部22cが突出する側と反対側(図6(a)において上側)に架設板部22dに対して垂直方向に延設されている。アーム部22bは、その板厚方向をガイド板部22cの板厚方向と同じとし、架設板部22dの架設方向(図6(a)において左右方向)の中央部に設けられている。また、アーム部22bは、ガイド板部22cの略直角三角形状における直角を挟む他方(図6(b)において右方)の辺部22gに沿う方向に、かかる辺部22gの長さの略1.5倍程度の長さで延出している。
ロックステー22は、ボンネット支持状態の車両用開閉治具1において架設板部22dが設けられる側の辺部22eにおける一対のガイド板部22c間の開放部22f側が下支持体12側(後側)となるように設けられる(図3参照)。
ロックステー22は、その他端側の部分であるアーム部22bの先端部22hを、アーム部材21の屈曲部21bの端部である他端側の端部21eに対して回動可能に連結させている。このロックステー22のアーム部22bの先端部22hとアーム部材21の他端側の端部21eとの軸支部分が、アーム部材間軸支部26となる。
アーム部材間軸支部26は、支持体間軸支部13等と同様に、車両左右方向を回動軸方向とする。アーム部材間軸支部26は、図7に示すように、アーム部材21の他端側の端部21eに設けられた互いに平行な板状の部分である一対の軸支片部21f間に、アーム部22bの先端部22hを介装させ、これら軸支片部21fおよび先端部22hにボルトおよびナット等からなる軸支部材27を貫通させた構成を有する。このため、軸支片部21fおよび先端部22hには、それぞれ軸支部材27を貫通させる貫通孔21g,22jが穿設されている。
このような構成により、アーム部材間軸支部26は、軸支部材27の軸方向を回動軸方向として、アーム部材21とロックステー22とを互いに回動可能に軸支させる。ただし、アーム部材21とロックステー22との連結部分の構成は、本実施形態に限定されるものではない。かかる連結部分の構成としては、車両用開閉治具1の取付状態における車両左右方向を回動軸方向として、アーム部材21とロックステー22とを互いに回動可能ないし回動自在に連結させる構成であればよい。なお、図7に示す部分は、図3の矢印Cで示す部分に対応する。
一方、ロックステー22の一端側の部分であるガイド基部22aは、下支持体12の下端部に設けられた下支持ステー12bに軸支されている。下支持ステー12bは、下支持体12の長手方向に対して略垂直方向に前側に突出する矩形板状の部分である。下支持ステー12bは、その長手方向を下支持体12からの突出方向とし、板厚方向をロックステー22の軸支についての軸方向とする。このロックステー22の下支持体12に対する軸支部分が、リンク機構下軸支部28となる。
リンク機構下軸支部28は、支持体間軸支部13等と同様に、車両左右方向を回動軸方向とする。リンク機構下軸支部28は、図7に示すように、ガイド基部22aを構成する一対のガイド板部22c間に、下支持ステー12bを介装させ、これらガイド板部22cおよび下支持ステー12bにボルトおよびナット等からなる軸支部材29を貫通させた構成を有する。このため、ガイド板部22cには、軸支部材29を貫通させるとともに軸支部材29のガイド板部22cに対する相対移動をガイドするガイド孔30が穿設されている。また、下支持ステー12bには、軸支部材29を貫通させる貫通孔12cが穿設されている。なお、リンク機構下軸支部28において、下支持ステー12bとその両側のガイド板部22cとの両側には、それぞれスペーサ29aが軸支部材29を貫通させた状態で介装されている。
ガイド板部22cのガイド孔30は、図6(b)、図9および図10に示すように、アーム部22bの延出方向に沿うように形成された長孔部分である縦長孔部30aと、縦長孔部30aの一端側から縦長孔部30aに対して略直角方向に形成された長孔部分である横長孔部30bとを有する。すなわち、ガイド孔30は、ガイド板部22cの略直角三角形状における直角を挟む各辺部に沿うように形成された縦長孔部30aおよび横長孔部30bにより、ガイド板部22cの略直角三角形状に沿う略「L」字状の孔形状をなす。本実施形態では、縦長孔部30aの方が、横長孔部30bよりも長く形成されている。
ロックステー22は、ボンネット3の開閉にともなう車両用開閉治具1の動作において、リンク機構下軸支部28による支持位置、つまりガイド孔30を貫通する軸支部材29による支持位置を、ガイド孔30に沿って所定のパターンで相対移動させる。つまり、ロックステー22のガイド基部22aは、ボンネット3の開閉にともなう車両用開閉治具1の動作において、下支持体12に対して固定の位置となる軸支部材29に対してガイド孔30に沿って所定の移動経路で相対的に移動する。なお、ボンネット3の開閉にともなう車両用開閉治具1の動作過程における、リンク機構下軸支部28でのロックステー22のガイド孔30による移動動作については後述する。
このような構成により、リンク機構下軸支部28は、軸支部材29の軸方向を回動軸方向として、ロックステー22を下支持体12の下端部に対して回動可能に、かつ、ガイド孔30によって軸支部材29による軸支位置をガイド板部22cに対して相対移動可能に軸支させる。
アンロックステー23は、アーム部材21とロックステー22との回動支持部であるアーム部材間軸支部26に回動可能に連結される。また、アンロックステー23は、下支持体12に係止するための係止部である係止軸部32を含む。アンロックステー23は、図7および図9に示すように、一端部がアーム部材間軸支部26に回動可能に支持された状態で設けられ、その回動動作によって、車両用開閉治具1の一連の動作の過程で、一時的に係止軸部32によって下支持体12に係止した状態となる。
アンロックステー23は、図8(a)、(b)に示すように、互いに平行かつ互いに同形状の一対のアーム板部31と、一対のアーム板部31間に架設された係止軸部32とを有する。アンロックステー23は、一対のアーム板部31が係止軸部32によって互いに平行な状態で連結されることにより、一体の部材として構成されている。
アーム板部31は、縦長略直角三角形状の板状の部材であり、長手方向の一側端部であって直角以外の一方の角部が面取りされた形状を有する(図8(b)参照)。各アーム板部31において、その長手方向の一側端部には、アンロックステー23をアーム部材間軸支部26において軸支させるための孔部31aが穿設されている。
係止軸部32は、一対のアーム板部31間において、アーム板部31の略直角三角形状における直角部分の近傍の位置に架設されている。本実施形態では、係止軸部32は、アーム板部31に対して、略直角三角形状における直角を挟む辺部のうち短手の方の辺部31bの方向(図8(b)における左右方向)について、孔部31aと略同じ位置であって、長手の方の辺部31cの方向(図8(b)における上下方向)について、直角部寄りの位置に設けられている。
アンロックステー23は、孔部31aが設けられた長手方向の一側端部を、上述したようにアーム部材21とロックステー22とを互いに回動可能に連結させるアーム部材間軸支部26において回動可能に連結させている。具体的には、図7に示すように、アンロックステー23は、一対のアーム板部31間に、アーム部材21の一対の軸支片部21f間にアーム部22bの先端部22hを介装させた構成を位置させ、軸支片部21fおよび先端部22hを貫通する軸支部材27を孔部31aに貫通させた状態で軸支される。つまり、一対のアーム板部31は、アーム部22bの先端部22hを板厚方向の両側から挟む一対の軸支片部21fをさらに外側から挟んだ態様で、軸支部材27によってアーム部材21およびロックステー22とともに軸支される。
このように、アーム部材間軸支部26においては、アーム部材21の他端側の端部21eと、ロックステー22のアーム部22bの先端部22hと、アンロックステー23のアーム板部31の一側の端部が軸支部材27によってそれぞれ独立して回動可能に支持されている。アンロックステー23は、ボンネット支持状態の車両用開閉治具1において、アーム板部31の長手方向が下支持体12の長手方向に略沿うように、かつ、アーム板部31の略直角三角形状の直角側が下支持体12側(後側)となるように設けられる(図3参照)。
以上のような構成を備えるリンク機構部20に対して、支持体部10においては、下支持体12に、リンク機構受け部40が設けられている。リンク機構受け部40は、下支持体12の前側に設けられ下支持体12の長手方向に沿って延設される突条部41と、突条部41から前側に突設されたガイド突片部42および係止突片部43とを有する。
突条部41は、下支持体12の長手方向に沿う帯板状の突片部であり、下支持体12の横断面形状において長手方向を突出方向として矩形状に突設されている。突条部41は、アーム部材21において、支持体間軸支部13側の端部を除く略全体の範囲にわたって直線状に設けられている。
ガイド突片部42は、突条部41の長手方向の中間部に設けられており、突条部41から前側に突条部41側を下底側とする略台形状をなすように突設された板状の部分である。ガイド突片部42は、ボンネット支持状態の車両用開閉治具1において下側となる辺部に、アーム部材間軸支部26に対するガイドスロープとして機能する斜辺部42aを形成する。
斜辺部42aは、ボンネット3の開閉にともなう車両用開閉治具1の動作において、例えばロックステー22のアーム部22bの先端部22hに接触することで、アーム部材間軸支部26の移動をガイドする。斜辺部42aは、下支持体12の下端部側(支持体軸支部17側)から上端部側(支持体間軸支部13側)にかけて下支持体12の前側(ガイド突片部42の突出側)に上る向きの傾斜を有する。
係止突片部43は、突条部41の長手方向について、ガイド突片部42よりも下支持体12の下端部側の位置に設けられており、突条部41から前側に略直角三角形状をなすように突設された板状の部分である。係止突片部43は、直角を挟む一方の辺部を突条部41の前側の辺に沿わせるとともに、直角を挟む他方の辺部43aと斜辺部43bとにより略直角三角形状の突出形状をなす。
係止突片部43は、その斜辺部43bがボンネット支持状態の車両用開閉治具1において下側となるように突設されている。係止突片部43は、直角を挟む他方の辺部43aを、上記のとおりアンロックステー23の係止軸部32を係止させる係止辺部とする。つまり、係止突片部43の辺部43aは、ボンネット3の開閉にともなう車両用開閉治具1の動作において、アンロックステー23の係止軸部32を支持することで、一時的に係止軸部32を下支持体12に係止させる。以上のようなリンク機構受け部40の構成としては、突条部41を省略した構成であってもよく、また、ガイド突片部42の突出形状は、斜辺部42aを形成する部分であれば、特に限定されるものではない。
以上のような構成を備える本実施形態の車両用開閉治具1の動作原理について、図11および図12等を用いて説明する。図11および図12は、車両用開閉治具1の動作説明図である。なお、図11および図12においては、車両用開閉治具1を模式的に示している。
車両用開閉治具1の動作原理の説明においては、車両用開閉治具1がボンネット支持状態から折畳み状態となるまでの動作を、かかる動作が開いた状態のボンネット3を閉じる動作をともなうことから「閉じ動作」とする。また、車両用開閉治具1が折畳み状態からボンネット支持状態となるまでの動作を、かかる動作が閉じた状態のボンネット3を開く動作をともなうことから「開き動作」とする。また、説明の便宜上、車両用開閉治具1の側面視で表れるリンク機構上軸支部24、アーム部材間軸支部26、リンク機構下軸支部28、および係止軸部32の軸支点(回動軸の位置)を、それぞれ回動支点A、回動支点B、回動支点C1、および回動支点C2と適宜称する。なお、図示においては、便宜上、回動支点A、回動支点B、回動支点C1、および回動支点C2をそれぞれ支点A、支点B、支点C1、および支点C2と記載している。
まず、車両用開閉治具1の閉じ動作について説明する。閉じ動作を行う際の車両用開閉治具1の状態(初期状態)は、ボンネット支持状態である。車両用開閉治具1のボンネット支持状態においては、図1、図3、図9に示すように、ボンネット3からの荷重を受ける支持体部10の支持体間軸支部13による折畳み方向の回動動作が、リンク機構部20により規制される。ここで、支持体部10の回動動作に関し、支持体間軸支部13による折畳み方向とは、ボンネット支持状態において上支持体11および下支持体12がリンク機構部20により回動が規制される方向であり、上支持体11と下支持体12が互いの間になす角度を小さくするように閉じる方向である。
ボンネット支持状態において、リンク機構部20は、アーム部材21とロックステー22とを互いに連結するアーム部材間軸支部26の部分を、リンク機構受け部40におけるガイド突片部42の斜辺部42aの下端部近傍に接触させた状態で、支持体部10の折畳み方向の回動を規制する。つまり、ボンネット支持状態において、リンク機構部20は、支持体部10に対して、上端部をリンク機構上軸支部24において支持させる一方、下端部をリンク機構下軸支部28において支持させるとともに、アーム部材間軸支部26の所定の部位をリンク機構受け部40の所定の部位に接触させた状態で、ボンネット3を支持した状態の支持体部10の姿勢を維持する。このようにして、リンク機構部20は、開いた状態のボンネット3を支持体部10とともに支持する。
また、ボンネット支持状態においては、アンロックステー23は、係止軸部32を、係止突片部43の下方に位置させる。また、ボンネット支持状態においては、ロックステー22は、リンク機構下軸支部28の軸支部材29を、ガイド孔30に対してそのL字状の孔形状の角部分近傍に位置させる(図9参照)。
図11(a)に示すように、ボンネット支持状態において、上下方向については、回動支点Aと回動支点C1との間に、回動支点Bが位置する。車両用開閉治具1がボンネット支持状態から折畳み状態になるためには、回動支点Bの位置を、回動支点Aと回動支点C1とを結ぶ直線L1よりも前側(支持体部10側と反対側、図11(a)において左側)に移動させることが必要となる。
回動支点Bが直線L1よりも前側に位置することで、リンク機構部20による支持体部10の折畳み方向の回動の規制が解除される。すなわち、回動支点Bが直線L1よりも前側に移動することで、上支持体11と下支持体12が閉じる方向の回動動作にともなって回動支点Bが支持体部10から遠ざかる側に自動的に移動する状態、つまりボンネット3からの荷重によって折畳み状態への変形が可能な状態となる。
逆に、回動支点Bが直線L1よりも後側(支持体部10側)に位置することで、リンク機構部20による支持体部10の折畳み方向の回動が規制される。すなわち、回動支点Bが直線L1よりも後側に移動することで、上支持体11と下支持体12が閉じる方向の回動動作にともなって回動支点Bが支持体部10側に自動的に移動してリンク機構受け部40に接触する状態、つまりリンク機構部20によって折畳み状態への変形が規制される状態となる。
このように、回動支点Bの位置に関し、直線L1を境として、回動支点Bが直線L1よりも後側(ロック側)に位置することで、車両用開閉治具1は折畳み状態への変形が規制された状態(ロック状態)となり、回動支点Bが直線L1よりも前側(アンロック側)に位置することで、車両用開閉治具1は折畳み状態への変形の規制が解除された状態(アンロック状態)となる。
回動支点Bは、基本的には、回動支点C1を中心とするロックステー22の回動動作によって、回動支点C1を中心とする円弧に沿って移動する。このような回動支点C1を中心とする回動支点Bの動きは、回動支点Bが支持体部10側に対して回動支点C1により支持されている状態、つまり回動支点C1がボンネット3の荷重をアーム部材21およびロックステー22を介して受ける状態の場合の動きである。なお、厳密には、ロックステー22における回動支点C1の位置は、ガイド孔30による軸支部材29のロックステー22に対する相対的な位置の変化により変動する。
このように、回動支点Bがその支持体部10側に対する支持位置(上記の場合、回動支点C1の位置)と回動支点Aとを結ぶ直線L1よりも前側に位置することで、上支持体11と下支持体12が閉じる方向の回動動作にともなって、回動支点Bが、アーム部材21とロックステー22が開く方向へと自動的に移動することになる。
そこで、車両用開閉治具1の閉じ動作においては、まず、図11(a)に示す初期状態から、ボンネット3を開く方向(図1、矢印X1参照)に移動させる操作が行われる。つまり、ボンネット支持状態におけるボンネット3の開き位置は、ボンネット3の開き端の位置に対して開く方向への移動代を残す位置であり、その移動代の範囲内で、ボンネット3を開く操作(ボンネット3の前端側を上昇させる操作)が行われる。
このようなボンネット3の開く操作により、図11(b)に示すように、支持体部10が、全体的に支持体軸支部17を中心に前側に回動するとともに(矢印a1参照)、上支持体11と下支持体12を開く方向(支持体部10が延びる方向)に回動する。これにより、回動支点Aが上昇し(矢印a2参照)、回動支点Aに軸支されたアーム部材21が引き上げられる。
アーム部材21の上昇にともない、回動支点Bが上昇し(矢印a3参照)、これに支持されるロックステー22およびアンロックステー23も上昇する。ここで、上昇するロックステー22に関し、リンク機構下軸支部28における軸支部材29に対するロックステー22の移動は、ガイド孔30の縦長孔部30aにより許容される。つまり、ロックステー22の上昇にともない、軸支部材29は、ガイド孔30において、L字状の孔形状における角部分の位置から、縦長孔部30aに沿って相対的に移動する。
このようなボンネット3の開く方向への操作による支持体部10の回動動作にともなう回動支点Aおよび回動支点Bの移動、ならびにロックステー22およびアンロックステー23の上昇により、図11(b)に示すように、アンロックステー23の係止軸部32が、支持体部10側の係止突片部43に係止した状態となる。詳細には、ボンネット支持状態では、係止突片部43の下方に位置する係止軸部32が(例えば図9参照)、回動支点Bの上昇にともなうアンロックステー23の上昇により、係止突片部43を乗り越え、係止突片部43の上側の辺部43aに係止した状態となる。
より詳細には次のとおりである。ボンネット支持状態において、アンロックステー23は、アーム部材間軸支部26において回動自在に支持されるとともに、自重によってリンク機構受け部40側に接触した状態となっている。そこで、アンロックステー23が上昇することで、係止軸部32が係止突片部43の斜辺部43bに沿って移動し、係止軸部32が係止突片部43を乗り越えた時点で、アンロックステー23の自重による回動動作(矢印a4参照)によって、係止軸部32が係止突片部43の上側の辺部43a上に位置することになる。つまり、係止軸部32が係止突片部43に係止した状態となる。
このように、本実施形態の車両用開閉治具1において、アンロックステー23は、ボンネット支持状態から上支持体11および下支持体12がリンク機構部20により回動が規制される方向と反対方向(開く方向)に相対回動することにより、自重により回動して係止軸部32を下支持体12に係止させるように構成されている。具体的には、係止軸部32は、下支持体12に設けられた係止突片部43に係止した状態となる。
このような係止軸部32の係止突片部43に対する係止状態を得るためのアンロックステー23の自重による回動動作は、上述したようなアーム板部31の縦長略直角三角形状の重心位置やアーム板部31のアーム部材間軸支部26に対する軸支位置や支持体部10に対する配置の向き等によって得られる作用である。
係止軸部32の係止突片部43に対する係止部分は、回動支点C1に代わって、ボンネット3の荷重を受ける部分であり、回動支点Bを支持体部10側に対して支持する回動支点C2となる。そして、図11(b)に示すように、係止軸部32が係止突片部43に係止した状態において、回動支点Bは、支持体部10側に対する支持位置となる回動支点C2と回動支点Aとを結ぶ直線L2よりも前側に位置する。つまり、回動支点Bの支持体部10側に対する支持位置が回動支点C1から回動支点C2に移ることで、支持体部10側に対する支持位置(回動支点C2)と回動支点Aとを結ぶ直線(直線L2)よりも前側に回動支点Bが位置することになり、車両用開閉治具1は、アンロック状態となる。したがって、上支持体11と下支持体12が閉じる方向の回動動作にともなって、回動支点Bが、アーム部材21とロックステー22が開く方向へと自動的に移動することになる。
このため、ボンネット3を開く方向に操作して係止軸部32の係止突片部43に対する係止状態が得られた後、かかる操作を解除してボンネット3を閉じる方向に移動させることで、アンロックステー23に対して下側方向の力が作用し、図11(c)に示すように、アンロックステー23が回動支点C2を回動支点として前側に自動的に回動する(矢印a5参照)。つまり、ここで回動支点Bは、一時的に、回動支点C2を中心とするアンロックステー23の回動動作によって、回動支点C2を中心とする円弧に沿って移動する。
このように、車両用開閉治具1の閉じ動作においては、ボンネット支持状態からボンネット3を一旦持ち上げることで、回動支点Bが上昇し、アンロックステー23の係止軸部32が係止突片部43に係止した状態となり、回動支点Bの支持体部10側に対する支持位置、言い換えると回動支点Bの有効な回動支点が回動支点C1から回動支点C2へと移動するとともに、回動支点Bが直線L2よりも前側(アンロック側)に移動し、アンロック状態が得られる。すなわち、ボンネット支持状態からのボンネット3の上昇操作は、アンロックステー23の係止軸部32を係止突片部43に係止させるための操作であり、回動支点Bと直線L2との関係におけるアンロック状態を得るための操作である。
車両用開閉治具1の閉じ動作におけるアンロックステー23の動作をまとめると次のとおりである。すなわち、アンロックステー23は、ボンネット支持状態から上支持体11および下支持体12が開く方向に相対回動することにより、係止軸部32を下支持体12側に設けられた係止突片部43に係止させる。これにより、アンロックステー23は、アーム部材間軸支部26(回動支点B)の回動中心を、ロックステー22の下支持体12に対する支持位置(回動支点C1)から係止軸部32による係止位置(回動支点C2)へ移動させ、上支持体11と下支持体12との相対回動の規制を解除する。
以上のように、本実施形態の車両用開閉治具1によれば、リンク機構部20が有するからくり機構によって、ボンネット支持状態からのボンネット3の上昇操作にともなう自動的な動作として、回動支点Bのロック側からアンロック側への移動動作、つまりロック状態の解除動作が得られる。そして、一旦開き端に達したボンネット3が自重あるいは閉じ操作によって閉じるとともに、回動支点Bが前側への回動方向(図11において左回転方向)へと移動し、車両用開閉治具1が折畳み状態へと変形していく。
具体的には、図12(a)に示すように、回動支点Bの前側への移動にともなって、係止軸部32が係止突片部43から離れ、係止軸部32の係止突片部43に対する係止状態が解除され、回動支点Bの支持体部10側に対する支持位置が回動支点C2から回動支点C1へと移行する。
ボンネット3が閉じていくことにより、回動支点Bの支持体部10側に対する支持位置が回動支点C2から回動支点C1へと完全に移動し、これにより、回動支点Bの回動中心(移動中心)が、回動支点C2から回動支点C1へと戻る。そして、図12(b)に示すように、最終的には、ボンネット3が閉じるとともに、車両用開閉治具1が折畳み状態となる(図2、図4参照)。
次に、車両用開閉治具1の開き動作について説明する。車両用開閉治具1の開き動作においては、閉じた状態のボンネット3を開くことで、係止部15が引き上げられ、折畳み状態の車両用開閉治具1が、図12(b)から同図(a)に示すように開いていく。そして、ボンネット3が所定の開き位置に達することで、リンク機構部20がアーム部材間軸支部26を支持体部10側に接触させるべく上支持体11および下支持体12を閉じる方向に回動させる状態、つまりロック状態が得られる。
すなわち、車両用開閉治具1の開き動作において、ボンネット3が所定の開き位置に達することで、回動支点Bが直線L1よりも後側(支持体部10側)に移動した状態となる。これにより、上支持体11と下支持体12が閉じる方向の回動動作にともなって回動支点Bが支持体部10側に自動的に移動してリンク機構受け部40に接触する状態、つまりリンク機構部20によって折畳み状態への変形が規制されるロック状態が得られる。
このように車両用開閉治具1の開き動作において自動的にロック状態が得られるボンネット3の所定の開き位置は、ボンネット支持状態におけるボンネット3の開き位置よりもわずかに開く方向に移動した位置であり、車両用開閉治具1の閉じ動作において一旦ボンネット3を持ち上げることでアンロック状態が得られる開き位置(以下、「ロック解除位置」という。)よりも閉じる方向側の位置である。つまり、かかるボンネット3の所定の開き位置は、ボンネット支持状態におけるボンネット3の開き位置とロック解除位置との間の位置となる。
したがって、車両用開閉治具1の開き動作においては、一旦ボンネット3をその所定の開き位置まで開くことで、車両用開閉治具1がロック状態となってから、ボンネット3がわずかに下降することで、ボンネット支持状態となる。以下では、この車両用開閉治具1の開き動作においてロック状態が得られるボンネット3の所定の開き位置を「ロック位置」とする。
このような車両用開閉治具1の開き動作においては、ボンネット3の開き操作に関してボンネット3がロック解除位置まで達して車両用開閉治具1がアンロック状態となることが規制されるように、ロックステー22のガイド孔30によって、ボンネット3の開き方向の動作が規制される。
上述したように、車両用開閉治具1の閉じ動作においては、ボンネット3がボンネット支持状態での位置から上昇する際に、ボンネット3とともに上昇するロックステー22の軸支部材29(回動支点C1)に対する移動が、ガイド孔30の縦長孔部30aにより許容される。そこで、車両用開閉治具1の開き動作においては、ボンネット3の開き操作にともなって軸支部材29がガイド孔30の縦長孔部30aの方に行くことがないように、軸支部材29が横長孔部30bに位置し、ロックステー22の上昇が規制され、ボンネット3の開き方向の移動が規制される。つまり、ロックステー22が横長孔部30bに軸支部材29を位置させることで、ロックステー22が軸支部材29に係止された状態となり、ボンネット3のロック解除位置までの動きが規制される。
このように、車両用開閉治具1の開き動作においては、軸支部材29が横長孔部30bに位置することにより開く方向の動きが規制される位置を開き端とするボンネット3の開操作が行われ、ボンネット3がロック位置に達することで、自動的にロック状態が得られる。
ガイド孔30の作用について、図13および図14を用いて具体的に説明する。図13(a)に示すように、ボンネット支持状態では、上述のとおり、軸支部材29は、ガイド孔30のL字状の孔形状の角部分に位置する。
ボンネット支持状態から、アンロック状態を得るためのボンネット3の開き操作が行われることで、図13(b)に示すように、ロックステー22の上昇(矢印c1)にともなって軸支部材29が縦長孔部30aに沿って相対的に移動する。この縦長孔部30aによる軸支部材29のロックステー22に対する相対移動により、ボンネット3のロック位置よりも開き方向への動作が許容される。
ボンネット3がロック解除位置まで達して車両用開閉治具1がアンロック状態となった後、ボンネット3が閉じ方向に移動することにより、図13(c)に示すように、ロックステー22の動作によって、軸支部材29は、縦長孔部30a内を相対移動し、L字状の孔形状の角部分の位置まで戻る。引き続き、軸支部材29がガイド孔30の角部分に位置した状態のまま、ボンネット3の閉じ動作にともなって車両用開閉治具1の折畳み動作が行われることで、ロックステー22は前側に向けて(図における左回転方向に)回動する(矢印c2参照)。
そして、図13(d)に示すように、ロックステー22が、横長孔部30bの長手方向を軸支部材29に対して上方側とする所定の回動位置に達したタイミングで、自重によりガイド基部22a側を下げるようにアーム部材間軸支部26を中心として回動する(矢印c3参照)。かかるロックステー22の回動動作によって、ガイド孔30の角部分に位置する軸支部材29が、横長孔部30b内に位置した状態となる。このようにロックステー22が回動して軸支部材29が横長孔部30b内に入るタイミングは、車両用開閉治具1が折畳み状態となるタイミングとほぼ同時である。
折畳み状態から、ボンネット3の開き操作が行われることで、図14(a)に示すように、支持体部10の開き方向の動作によって、リンク機構部20が引き上げられ、ロックステー22が後側に向けて(図における右回転方向に)回動して立ち上げられる(矢印d1参照)。車両用開閉治具1の折畳み状態からの開き動作においては、上述したように軸支部材29が横長孔部30bに位置することでロックステー22が係止され、ボンネット3の開き方向のロック解除位置までの移動が規制される。つまり、車両用開閉治具1の開き動作において、少なくともボンネット3がロック解除位置より手前のロック位置に達するまで、軸支部材29が横長孔部30bに位置する状態が保持される。
そして、ボンネット3がロック位置に達することでロック状態が得られてからボンネット3がわずかに下降して車両用開閉治具1がボンネット支持状態となるとともに、図14(b)に示すように、ロックステー22が、横長孔部30bによって、ガイド基部22a側を下げるようにアーム部材間軸支部26を中心として自重により回動する(矢印d2参照)。かかるロックステー22の回動動作によって、横長孔部30bに位置する軸支部材29が、ガイド孔30の角部分に位置した状態となる。
以上のようなガイド孔30の作用について、ガイド孔30が設けられたロックステー22の動作としてまとめると次のとおりである。すなわち、ロックステー22は、ボンネット支持状態からの上支持体11および下支持体12の開く方向への相対回動にともない下支持体12に対する回動支持部であるリンク機構下軸支部28の軸支部材29を所定の経路に沿って移動させる。つまり、ロックステー22は、ボンネット支持状態からのボンネット3の上昇操作にともなって上昇するため、軸支部材29をガイド孔30の縦長孔部30aに沿って相対移動させる。
そして、ロックステー22は、ボンネット3が閉じた状態からボンネット3を開く過程では、下支持体12に対する回動支持部を所定の経路から外れた位置に位置させるように構成されている。つまり、ロックステー22は、車両用開閉治具1の開き動作の過程では、軸支部材29を縦長孔部30aから外れた位置である横長孔部30bに位置させるように構成されている。
このような構成により、車両用開閉治具1の開き動作において、ボンネット3がロック解除位置まで直接的に達することが防止される。つまり、本実施形態の車両用開閉治具1は、折畳み状態から、一旦ボンネット支持状態として軸支部材29をガイド孔30のL字状の角部分に位置させた後でなければ、ボンネット3がロック解除位置まで上昇しない構成となっている。
以上のような構成を備えた本実施形態の車両用開閉治具1によれば、車体2に対するボンネット3の開閉にともなう操作を簡単なものとすることができ、ボンネット3の開閉作業の自動化を容易に実現することができる。
すなわち、本実施形態の車両用開閉治具1によれば、車両用開閉治具1によるボンネット支持状態とその解除状態との切換えを、ボンネット3の開閉方向の動作のみにより行うことができるので、ボンネット3の開閉にともなう車両用開閉治具1の操作が不要であり、ボンネット3の開閉にともなう操作の単純化を図ることが可能となる。したがって、自動車の製造工程においてボンネット3の開閉作業を、ロボット等による機械的な作業として容易に自動化することが可能となる。
具体的には、本実施形態の車両用開閉治具1によれば、ボンネット3の開閉作業を、上述したような塗装工程で用いられる塗装ガンが設けられた塗装用のロボットアームにより行うことが可能となる。つまり、本実施形態の車両用開閉治具1によれば、ボンネット3を開閉させる一方向の操作によってボンネット3の開状態の保持を含む開閉動作を行うことができるので、専用のロボットを導入することなく、例えば塗装用のロボットアーム等の既存の設備を用いてボンネット3の開閉作業を行うことができる。したがって、塗装工程においてボンネット3の開閉作業を行うことが可能となるので、ボンネット3の開閉作業の自動化を容易に実現することができる。
また、本実施形態の車両用開閉治具1によれば、ボンネット3の開閉作業が作業者(人)により行われる場合であっても、片手による簡単な操作によってボンネット3の開閉が可能となる。このため、生産性を向上することができる。
また、本実施形態の車両用開閉治具1は、閉じ動作において、アンロックステー23の係止軸部32が係止突片部43に係止する動作、つまり回動支点Bに対する有効な回動支点の回動支点C1から回動支点C2への移動が、アンロックステー23の自重による回動によって得られる構成を備える。かかる構成によれば、車両用開閉治具1の開き動作においてアンロックステー23を回動させるために、例えばスプリング等の付勢部材といった部材を別途設けることなく、簡単で軽量な構造を実現することができる。
また、本実施形態の車両用開閉治具1は、開き動作において、ボンネット3がロック解除位置まで直接的に達することがないように、ロックステー22のガイド孔30の形状を工夫した構成を備える。かかる構成によれば、支持体部10の開閉にともなうリンク機構部20の動作を安定させることができ、ボンネット3の開閉動作に連動した車両用開閉治具1のロック状態・アンロック状態の切換え動作を確実に行うことが可能となる。これにより、車両用開閉治具1の構成について、ボンネット3の開閉作業の自動化に適した構成が実現される。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態について、図15から図18を用いて説明する。なお、第1実施形態の車両用開閉治具1と共通する構成については同一の符号を付して説明を省略する。図15は、本実施形態に係る車両用開閉治具51のボンネット支持状態を示し、図16は、図15におけるD方向矢視図に相当する。図17は、本実施形態に係る車両用開閉治具51の折畳み状態を示す。
図15に示すように、本実施形態に係る車両用開閉治具51は、支持体部10とリンク機構部20との間に架設された付勢部材としてのコイルスプリング60を備える点で、第1実施形態の車両用開閉治具1と異なる。
コイルスプリング60は、支持体部10とリンク機構部20との間の所定の部分間で引張力を作用させる。コイルスプリング60は、上支持体11とアーム部材21との間において、アーム部材21側に位置する係止部材61を介して接続されている。係止部材61は、略筒状ないし棒状の基部61aと、基部61aの長手方向の両端側に設けられたフック部61b,61cとを有する。なお、図16においては、便宜上、コイルスプリング60および係止部材61の図示を省略している。
コイルスプリング60の一端側は、上支持体11の下支持体12に連結される側の端部、つまり基部11dの支持体間軸支部13側の端部に接続されている。コイルスプリング60の一端側には、フック部60aが設けられており、このフック部60aが、上支持体11の基部11dに設けられた矩形枠状の係止枠部62に係止されることにより、コイルスプリング60の一端側が接続されている。
コイルスプリング60の他端側は、一端側がアーム部材21に接続された係止部材61の他端側に接続されている。コイルスプリング60と係止部材61とは、コイルスプリング60の他端側に設けられたフック部60bと、係止部材61の他端側のフック部61bとの係合によって互いに接続されている。
係止部材61の一端側は、アーム部材21の屈曲部21bに対して接続されている。アーム部材21の屈曲部21bには、環状の係止部63が側方(図16において右側方)に向けて突設されており、この係止部63に、係止部材61の一端側のフック部61cが係止されることにより、係止部材61の一端側がアーム部材21に接続されている。
このように、本実施形態の車両用開閉治具51においては、コイルスプリング60と係止部材61との連結体が、上支持体11の支持体間軸支部13側の端部と、アーム部材21のアーム部材間軸支部26側の端部との間に架設されている。
コイルスプリング60は、ボンネット支持状態の車両用開閉治具51においては、自然状態であり、車両用開閉治具51がボンネット支持状態から折畳み状態へと変形するにつれて、車両用開閉治具51の各部の動作によって引っ張られて伸長し、引張力を作用させる。したがって、車両用開閉治具51がボンネット支持状態から折畳み状態となる動作過程では、コイルスプリング60による引張力が動作に対する抗力となり、逆に車両用開閉治具51が折畳み状態からボンネット支持状態となる動作過程では、コイルスプリング60による引張力が動作に対する付勢力となる。
また、本実施形態の車両用開閉治具51は、コイルスプリング60による引張力が得られることから、開き動作において、ボンネット3がボンネット支持状態における開き位置あるいはそれと略同じ位置に達することで、自動的にロック状態が得られる。つまり、車両用開閉治具51の開き動作においては、コイルスプリング60の作用によってアーム部材21が支持体部10側に引っ張られることから、ボンネット3がボンネット支持状態における開き位置あるいはそれと略同じ位置に達するとともに、回動支点Bに対応するアーム部材間軸支部26がロック側へと移動し、車両用開閉治具51がロック状態となる。
このため、本実施形態の車両用開閉治具51においては、開き動作において、ロック状態を得るために、第1実施形態の車両用開閉治具1のようにボンネット3をボンネット支持状態での開き位置よりも上側のロック位置まで開く必要がない。そして、本実施形態の車両用開閉治具51によれば、上述のとおり開き動作においてボンネット3がボンネット支持状態における開き位置あるいはそれと略同じ位置に達することで自動的にロック状態が得られるため、第1実施形態の車両用開閉治具1の場合のように開き動作においてボンネット3のロック解除位置までの上昇(開動作)を規制する必要がない。
このため、本実施形態の車両用開閉治具51では、リンク機構下軸支部28において軸支部材29が係合するガイド孔80は、開き動作において軸支部材29を係止させるための横長孔部30bのような孔形状部分を有さず、直線状の長孔形状となっている。
具体的には、図18(a)、(b)に示すように、本実施形態に係るロックステー22は、略「コ」字状ないし略「U」字状のガイド基部72aと、ガイド基部72aから延出された細長略矩形板状のアーム部72bとを有し、側面視で直線状となるように構成されている(図18(b)参照)。
ガイド基部72aは、略「コ」字状ないし略「U」字状をなす部分として、互いに平行かつ互いに同形状の一対のガイド板部72cと、一対のガイド板部72cの一側の端部同士を繋ぐ架設板部72dとを有する。アーム部72bは、架設板部72dの長手方向(架設方向)の中央部からガイド板部72cの長手方向に沿って延出している。
そして、各ガイド板部72cにおいて、ガイド板部72cの長手方向に沿ってガイド孔80が穿設されている。ガイド孔80は、第1実施形態に係るガイド孔30の縦長孔部30aのように、アーム部22bの延出方向に沿うように形成された長孔形状を有する。すなわち、本実施形態の車両用開閉治具51においては、ボンネット支持状態からの閉じ動作において、アンロック状態を得るためのボンネット3の開き操作にともなうロックステー22の軸支部材29に対する上昇移動が、ガイド孔80により許容されることになる。
本実施形態の車両用開閉治具51の他の構成は、第1実施形態の車両用開閉治具1と実質的に共通である。
以上のような本実施形態の車両用開閉治具51によれば、第1実施形態の車両用開閉治具1の場合と同様に、車体2に対するボンネット3の開閉にともなう操作を簡単なものとすることができ、ボンネット3の開閉作業の自動化を容易に実現することができ、また、作業者(人)による作業であっても、片手だけで操作することができる。
また、本実施形態の車両用開閉治具51によれば、開き動作においては、コイルスプリング60による引張力が動作に対する付勢力となることから、コイルスプリング60によってボンネット3の開き動作が補助され、ボンネット3の開き操作についての操作力を低減することができる。これにより、ボンネット3を開く操作の操作性を向上することができる。本実施形態の車両用開閉治具51の構成は、例えば、ボンネット3の重量が重くなる比較的大型の車両の車体において採用される。なお、閉じ動作においては、コイルスプリング60による引張力が動作に対する抗力となるものの、車両用開閉治具51に対してはボンネット3の自重が作用することから、ボンネット3の閉じ操作についての操作力が過大となることはなく、ボンネット3を閉じる操作についても良好な操作性が維持される。
1 車両用開閉治具
2 車体
3 ボンネット(開閉部)
10 支持体部
11 上支持体
12 下支持体
17 支持体軸支部
20 リンク機構部
21 アーム部材(第1の支持体)
22 ロックステー(第2の支持体)
23 アンロックステー(第3の支持体)
24 リンク機構上軸支部
26 アーム部材間軸支部(回動支持部)
28 リンク機構下軸支部
29 軸支部材
30 ガイド孔
30a 縦長孔部
30b 横長孔部
32 係止軸部(係止部)
43 係止突片部
51 車両用開閉治具
60 コイルスプリング
80 ガイド孔

Claims (3)

  1. 車両の車体に対して一端側が支承された開閉部を開いた状態で支持するための車両用開閉治具であって、
    互いに回動可能に連結された上支持体および下支持体を有し、前記上支持体の前記下支持体に対する連結側と反対側の端部を前記開閉部側に固定させ、前記下支持体の前記上支持体に対する連結側と反対側の端部を回動可能に支持させる支持体部と、
    前記上支持体と前記下支持体との間に設けられ、前記上支持体と前記下支持体との相対回動を規制することで、前記支持体部とともに前記開閉部を開いた状態で支持するリンク機構部と、を備え、
    前記リンク機構部は、
    一端側が前記上支持体に回動可能に連結された第1の支持体と、
    一端側が前記下支持体に回動可能に連結されるとともに他端側が前記第1の支持体の他端側に回動可能に連結された第2の支持体と、
    前記第1の支持体と前記第2の支持体との回動支持部に回動可能に連結され、前記下支持体に係止するための係止部を含む第3の支持体と、を有し、
    前記第3の支持体は、前記支持体部が前記開閉部を前記車体に対して開いた状態で支持した支持状態から前記上支持体および前記下支持体が前記リンク機構部により回動が規制される方向と反対方向に相対回動することにより、前記係止部を前記下支持体に係止させることで、前記回動支持部の回動中心を、前記第2の支持体の前記下支持体に対する支持位置から前記係止部による係止位置へ移動させ、前記上支持体と前記下支持体との相対回動の規制を解除する、
    ことを特徴とする車両用開閉治具。
  2. 前記第3の支持体は、前記支持状態から前記上支持体および前記下支持体が前記反対方向に相対回動することにより、自重により回動して前記係止部を前記下支持体に係止させるように構成されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の車両用開閉治具。
  3. 前記第2の支持体は、前記支持状態からの前記上支持体および前記下支持体の前記反対方向への相対回動にともない前記下支持体に対する回動支持部を所定の経路に沿って移動させ、前記開閉部が閉じた状態から前記開閉部を開く過程では、前記下支持体に対する回動支持部を前記所定の経路から外れた位置に位置させるように構成されている、
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用開閉治具。
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