JP6344820B2 - 鉄道車両用集塵装置 - Google Patents
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Description
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、効率的に機能するサイクロン式の集塵装置を、床下に設置される鉄道車両用集塵装置に採用することを可能にすることにある。
以下の発明の態様は、本発明の構成を例示するものであり、本発明の多様な構成の理解を容易にするために、項別けして説明するものである。各項は、本発明の技術的範囲を限定するものではなく、発明を実施するための最良の形態を参酌しつつ、各項の構成要素の一部を置換し、削除し、又は、更に他の構成要素を付加したものについても、本願発明の技術的範囲に含まれ得るものである。
本構成によれば、吸気管から円筒状本体内部へと吸い込まれた外気は、円筒状本体内部で円筒状内壁に沿って回転する。そして、円筒状本体内部で回転しながら遠心力によって円筒状本体の壁面へと誘導された塵埃が、誘導部によって、円筒状本体の円筒壁の、吸気管が設置された範囲を除く部分に形成されたバイパス部へと誘導される。バイパス部は、円筒壁の外側を経由して、縮径部の下端に設けられた開口部に至ることから、バイパス部へと誘導された塵埃は、縮径部の下端に設けられた開口部から収集され、塵埃が除去された空気が、排気管から排出されるものである。すなわち、遠心力によって円筒状本体の壁面へと誘導された塵埃が、円筒状本体の内部壁面から下端近傍部に形成された漏斗状の縮径部を伝って下降し、縮径部の下端に設けられた開口部から収集されると共に、バイパス部を介して開口部から収集されるものである。
本項に記載の鉄道車両用集塵装置は、円筒状本体内部で回転しながら遠心力によって円筒状本体の壁面へと誘導された塵埃が、誘導部を構成する衝立によって、進路変更される。衝立は、円筒壁の吸気管が設置された範囲を除く部分にスリットに沿って円筒状本体の内側に突出しており、塵埃は、衝立によって進路変更されることで、円筒壁に形成されたスリットと、スリットを覆い円筒状本体の外壁に沿って延び開口部に至るカバー管路とからなるバイパス部に誘導されるものである。
本項に記載の鉄道車両用集塵装置は、カバー管路が樋状をなし、円筒状本体の外壁の一部を上下方向に沿って延びることにより、バイパス部に誘導された塵埃を含む空気は、カバー管路に導入される際に、上下方向に延びる樋状の壁面に衝突して、円筒状本体内部における円筒状内壁に沿った回転方向の流速が減速される。そして、塵埃はバイパス部内を開口部へ向けて落下し、開口部から収集されるものである。
本項に記載の鉄道車両用集塵装置は、カバー管路が、円筒状本体の外壁の全周を覆う周回管路であることにより、バイパス部に誘導された塵埃を含む空気は、周回管路中を周回する過程で流速が低下し、塵埃はバイパス部内を開口部へ向けて落下し、開口部から収集されるものである。
本項に記載の鉄道車両用集塵装置は、カバー管路内の空気の流速が減速手段によって積極的に減速されることで、バイパス部に誘導された塵埃を含む空気は、カバー管路内を流れる過程で流速が低下する。そして、塵埃はバイパス部内を開口部へ向けて落下し、開口部から収集されるものである。
なお、上記(3)項記載のごとく、カバー管路が樋状をなし、円筒状本体の外壁の上下方向に沿って延びている構成を有する場合には、樋状のカバー管路の、上下方向に延びる樋状の壁面が、減速手段として機能するものである。
本項に記載の鉄道車両用集塵装置は、カバー管路内に突出する邪魔板によってバイパス部に誘導された塵埃を含む空気の流れに抵抗が与えられ、カバー管路内を流れる過程で流速が低下するものである。又、カバー管路の流路断面減少部、カバー管路表面の粗面部によっても、バイパス部に誘導された塵埃を含む空気の流れに抵抗が与えられるものである。更に、カバー管路内の空気流と逆流する方向の空気を導入する導入部から、空気流がカバー管路内に導入されることで、バイパス部に誘導された塵埃を含む空気の流れが打消され、カバー管路内を流れる過程で流速が低下するものである。
本項に記載の鉄道車両用集塵装置は、円筒状本体の、直径と高さとの比が1:2以下であり、鉄道車両の、床下空間に制約を受ける設置条件への採用に適した外観構成となる。その一方、従来の一般的なサイクロン式の集塵装置と異なり、空気を円筒状本体内部で超高速回転させるための高速空気流を発生させると共に、空気と塵埃とを確実に分離させるための分離経路の長さを確保するための、円筒状本体の直径と高さとの比を十分に大きく取る条件には合致しない。しかしながら、遠心力によって円筒状本体の壁面へと誘導された塵埃は、円筒状本体の内部壁面から下端近傍部に形成された漏斗状の縮径部を伝って下降し、縮径部の下端に設けられた開口部から収集されると共に、バイパス部を介して開口部から塵埃が収集されることで、必要な集塵能力を発揮するものである。又、空調設備の運転効率を損なわないように、十分な空気流量を確保するものとなる。
本項に記載の鉄道車両用集塵装置は、吸気管から円筒状本体内部に導入された空気が、円筒状本体内部において円筒状内壁に沿った回転方向に流れた後に、排気管の円筒状本体内部側端部から、排気管へと流入する。この際、排気管の円筒状本体内部側端部に形成された、管壁を貫通する通気口からも、排気管への流入を促す。これにより、吸気管から円筒状本体内部に導入された空気が、本集塵装置を通過して排気管から空調装置に導入される際の、圧損を軽減するものとなる。
本項に記載の鉄道車両用集塵装置は、排気管の通気口の上下方向の設置範囲として、適切な範囲を特定したものである。
(10)前記排気管の円筒状本体内部側端部が、前記吸気管の下端部よりも下方に位置している鉄道車両用集塵装置。
本項に記載の鉄道車両用集塵装置は、排気管の円筒状本体内部側端部の、上下方向の設置範囲の一態様を示したものである。なお、排気管の円筒状本体内部側端部の高さは、集塵効率の最適化が図られるように、吸気管の下端部と同一高さかそれよりも上方に配置することとしても良い。
本項に記載の鉄道車両用集塵装置は、排気管の周方向の、吸気管の開口を円筒壁の壁面の円周接線方向外側から覗き見て、吸気管の開口と排気管の管壁とが重なる範囲における、排気管の周方向の少なくとも一部には、排気管の通気口が設けられていない。すなわち、排気管の周方向のうち、排気管の周方向の、吸気管の開口を円筒壁の壁面の円周接線方向外側から覗き見て、吸気管の開口と排気管の管壁とが重なる範囲の一部または全部の範囲、若しくは、当該範囲を一部に含んで周方向にシフトした所定範囲は、通気口が設けられることなく管壁によって塞がれている。この、通気口の設置除外範囲を設定することにより、吸気管から円筒状本体内部に導入された空気の一部が、排気管に形成された通気口へ向けて直線状に流れ、通気口から排気管に直接的に流入することを回避若しくは制限し、円筒状本体の回転方向の空気流の形成を促進するものである。この、通気口の設置除外範囲は、集塵効率の最適化が図られるように、適切に設定されるものである。
本発明の第1の実施の形態に係る鉄道車両用集塵装置10は、円筒状本体12と、円筒状本体12の下端近傍部に形成された漏斗状の縮径部14と、縮径部14の下端に設けられた開口部16と、円筒状本体12を構成する円筒壁の上端近傍位置から円筒壁の壁面の円周接線方向に突出する吸気管18と、円筒状本体12の上端を塞ぐ蓋20と、蓋20の中心を貫通して円筒状本体12内部から外部へと延びる排気管22とを備えるものである。なお、図示の例では、排気管22の、円筒状本体12の内部側の端部22a(以下、単に「端部」ともいう。)は、吸気管18の下端部よりも下方に位置しているが、集塵効率の最適化が図られるように、適宜、吸気管18の下端部と同一高さかそれよりも上方に、排気管22の端部22aを配置することとしても良い。
この鉄道車両用集塵装置10は、図5に示されるように、鉄道車両100の床下102に空調装置104と共に設置され、排気管22が空調装置104の吸気口106に接続されるものである。図5中の符号108は、床下を覆うカバーである。
図1に示される例では、吸気管18は、一定の矩形断面形状を維持して、円筒状本体12の壁面から円筒壁の円周接線方向に延びている。又、吸気管18は、平面視で対称の二か所に配置されているが、空調装置104に要求される吸気量等を考慮して、一か所にのみ設ける場合もある。又、排気管22の、円筒状本体12内に位置する端部22aは、図示の例では網状カバーで覆われているが、必要に応じて、開口の無いプレートカバーで塞がれていても良く、或いは、これらのカバーを用いない場合もある。
バイパス部24は、円筒状本体12の円筒壁に形成された、上下方向に延びるスリット28と、スリット28を覆い円筒状本体12の外壁に沿って延び開口部16に至るカバー管路30とからなるものである。誘導部26は、円筒状本体12の円筒壁の、吸気管18が設置された範囲を除く部分に、スリット28に沿って円筒状本体の内側に突出する衝立により構成されている。なお、図1(c)の例では、スリット28は円筒状本体12の周方向の2か所に配置されているが、適宜、円周方向の設置場所や設置数が調整されるものである。
なお、バイパス部24を構成するスリット28、カバー管路30、及び、誘導部26を構成する衝立26A、26Bの形状は、あくまでも一例であり、円筒状本体12内部を旋回する空気AC中に含まれる、塵埃を捕獲するに適した、適切な形状で設置されるものである。
鉄道車両用集塵装置10を設置するための具体的構造例としては、図6に示される吊り金具110と、フレーム構造を有する吊りかご112と、つなぎダクト114とを用いる。そして、鉄道車両用集塵装置10を吊りかご112に装着して、排気管22を、つなぎダクト114を介して、空調装置104の吸気口106に接続し、吊りかご12を、車体床構造を構成する横梁等(図示省略)に固定した吊り金具110に対し、吊下げ固定するものである。この構成により、鉄道車両用集塵装置10の排気管22は空調装置104の吸気口106に確実に接続され、鉄道車両用集塵装置10は、空調装置104の吸気のみを動力源として、集塵を行うものとなる。
まず、本発明の第1の実施の形態に係る鉄道車両用集塵装置10は、いわゆるサイクロン式の基本構成を有するものであり、更に、円筒状本体12の円筒壁の、吸気管18が設置された範囲を除く部分に、円筒壁の外側を経由して開口部16に至るバイパス部24と、バイパス部24へと円筒状本体12内の塵埃を誘導するため誘導部26とを含むものである。
そして、符号AIで示されるように、吸気管18から円筒状本体12内部へと吸い込まれた外気は、符号ACで示されるように、円筒状本体12内部で円筒状内壁に沿って回転する。筒状本体12内部で回転しながら遠心力によって円筒状本体12の壁面へと誘導された塵埃は、誘導部26によって、円筒状本体12の円筒壁の、吸気管18が設置された範囲を除く部分に形成されたバイパス部24へと誘導される。バイパス部24は、円筒壁の外側を経由して、縮径部14の下端に設けられた開口部16に至ることから、バイパス部24へと誘導された塵埃は、縮径部14の下端に設けられた開口部16から収集される。そして、塵埃が除去された空気のみが、符号AOで示されるように、排気管22から排出されるものである。
本実施の形態では、バイパス部24を構成するカバー管路30は樋状をなし、円筒状本体12の外壁の一部を上下方向に沿って延びることにより、バイパス部24に誘導された塵埃を含む空気は、カバー管路30に導入される際に、上下方向に延びる樋状の壁面に衝突する。そして、円筒状本体12の内部における円筒状内壁に沿った回転方向の流速(AC)が減速される。そして、塵埃はバイパス部24内を開口部へ向けて落下し、開口部16から収集されるものである。
前述のごとく、鉄道車両用集塵装置10は、空調装置104の吸気のみを動力源として集塵を行うものであり、なおかつ、円筒状本体12の、直径と高さとの比が1:2以内に収まるように構成されることで、鉄道車両100の、床下102の空間に制約を受ける設置条件への採用に適した外観構成となる。
しかしながら、遠心力によって円筒状本体12の壁面へと誘導された塵埃が、円筒状本体12の内部壁面から下端近傍部に形成された漏斗状の縮径部14を伝って下降し、縮径部14の下端に設けられた開口部16から収集されると共に、バイパス部24を介して、開口部16から収集されることで、必要十分な集塵能力を発揮することが可能となる。又、円筒状本体12内部での圧力損失の増大を防ぎ、空量装置104の運転効率を損なわないように、十分な空気流量を確保することが可能となる。
発明の第2の実施の形態に係る鉄道車両用集塵装置10’は、第1の実施の形態との相違点として、カバー管路32が、円筒状本体12の外壁の全周を覆う周回管路として構成されている点にある。更に、カバー管路32内の空気の流速を減速させる減速手段34を備えるものである。
減速手段34の例としては、図4(a)に示されるような、カバー管路32内に突出する邪魔板34Aや、図4(b)に示されるような、カバー管路32の流路断面減少部34B、或いは、カバー管路32表面の粗面部(図示省略)、更には、図4(c)に示されるような、カバー管路32内の空気流と逆流する方向の空気を導入する導入部34C等が、挙げられる。
又、図4(b)に示される、カバー管路32の流路断面減少部34Bは、カバー管路34の周方向に隣接するようにして、複数の平板同士が交互に鋭角、鈍角をなすように結合されることで、カバー管路32自体の外形が、図示のごとく円周方向に凹凸を繰り返すように構成されていても良く、図3(c)に示されるような円環状のカバー管路32の内壁のみが、図4(b)に示されるごとく、凹凸形状を有するものであっても良い。更に凹凸形状や凹凸量については、カバー管路32内を旋回する空気ACOの減速の度合いを考慮して、適宜設定されるものである。
カバー管路32表面の粗面部は、細かいセレーションやドッド等の模様のプレス成形やサンドブラスト加工、塗料や樹脂のコーティング等によって構成されるものである。
更に、図4(c)に示される導入部34Cは、カバー管路32にスリット及び一定幅のフィン状の衝立を設けて、外気を負圧によってカバー管路32内部に導入するものであり、導入空気が、カバー管路32内を旋回する空気ACOと逆流する方向となるように、衝立の方向を調整したものである。そして、導入部34Cの形状、設置個所及び設置数は、カバー管路32内を流れる空気ACOの減速の度合いを考慮して、適宜設定されるものである。
すなわち、カバー管路32が、円筒状本体12の外壁の全周を覆う周回管路であることにより、バイパス部24に誘導された塵埃を含む空気は、周回管路中を周回する過程で流速が低下する。しかも、カバー管路32内を旋回する空気ACOの流速が減速手段34によって積極的に減速されることで、バイパス部24に誘導された空気ACO中の塵埃は、バイパス部24内を開口部へ向けて落下し、効率的に開口部から収集されるものである。
なお、減速手段34は、図1に示される第1の実施の形態のカバー管路30にも、適切な態様で設置することで、同様の作用効果を得ることが可能である。
これに合わせて、円筒状本体12の外径は、図7の例よりも小径となっている。又、図7の鉄道車両用集塵装置10は、排気管22の外径150mmであるのに対し、図8の鉄道車両用集塵装置10’は、排気管22の外径が120mmとなっている。その他の寸法は、図1(b)を参考とされたい。
本性能試験において、鉄道車両用集塵装置10、10’の排気管22には、実験用のファンを装着した。又、開口部16には、試験用の塵埃受け皿を着脱可能に装着した。実験用のファンの設定として、ファン風量24m3/min、ファン静圧3000paとした。なお、ファン風量の設定は、実際の運転環境に倣って、空調装置104で実際に設定される風量から選択されたものである。又、集塵対象物としては、鉄道車両の運転時に想定される鉄粉及びアルミナ粉を用いた。これら鉄粉の粒子の大きさについても、運転時に想定される範囲の粒径とした。
続いて、再度、実験用のファンを運転し、1回目の集塵質量測定の際に集塵受け皿から回収された塵埃を、片側の吸気管18より再度吸引させた。この間、鉄道車両用集塵装置10、10’に振動を与え、吸引終了後約30秒間運転を継続し、ファン停止後、1回目と同様に、塵埃受け皿にたまった塵埃の質量を測定した(2回目の集塵質量測定)。
図9(a)(b)を参照すると、1回目の集塵率が鉄粉96%、92%、アルミナ100%、100%と、いずれも高い集塵率を示している。更に、2回目の集塵率においては、図9(b)の鉄粉96%を除き、全て100%となっている。一方、図9(c)(d)を参照すると、1回目の集塵率が鉄粉4%、8%、アルミナ8%、12%と低い集塵率を示しているが、2回目の集塵率は、いずれも100%となっている。
一方、図8に示される鉄道車両用集塵装置10’の、1回目の集塵率が低い理由としては、カバー管路32が、円筒状本体12の外壁の全周を覆う周回管路であることにより、バイパス部24に誘導された塵埃を含む空気は、周回管路中を周回する過程で流速が低下して、塵埃がカバー管路32内に滞留して、開口部16まで到達しないことによるものと考えられる。このことは、2回目の集塵質量測定において、鉄道車両用集塵装置10’に振動を与えて、カバー管路32内に滞留する塵埃の、開口部16への落下を促すことで、高い集塵率が達成されることで、実証されている。
なお、2回目の集塵質量測定において、鉄道車両用集塵装置10’に与える振動は、実際に鉄道車両に搭載されて運転される状況では、鉄道車両用集塵装置10’に作用する走行振動が同様に作用するものである。よって、鉄道車両用集塵装置10’の実質的な集塵能力には、何ら問題が生じないものである。又、詳しい説明は省略するが、実際の運転状態において想定される、異なるファン風量においても、同様に高い集塵能力が発揮されるものであることが、本発明者らの解析によって確認されている。
又、図7に示される鉄道車両用集塵装置10は、図8に示される鉄道車両用集塵装置10’との比較において、バイパス部24を構成するカバー管路30が樋状をなしており、構造が単純でありながら、高い集塵能力を発揮する点で優れていることが明らかとなった。
一方、図8に示される鉄道車両用集塵装置10’は、塵埃がカバー管路32内に滞留した後に開口部16へと落下するものであることから、運転の一時停止及び再開時等、空気の流れが不連続となるような場合であっても、バイパス部24から円筒状本体12への吹き戻しによる塵埃の逆流が生じ難く、集塵能力を安定して発揮する点で優れていることが明らかとなった。
Claims (7)
- 円筒状本体と、該円筒状本体の下端近傍部に形成された漏斗状の縮径部と、該縮径部の下端に設けられた開口部と、前記円筒状本体を構成する円筒壁の上端近傍位置から前記円筒壁の壁面の円周接線方向に突出する吸気管と、前記円筒状本体の上端を塞ぐ蓋と、該蓋の中心を貫通して前記円筒状本体内部から外部へと延びる排気管とを備え、鉄道車両の床下に空調装置と共に設置され、前記排気管が前記空調装置の吸気口に接続される鉄道車両用集塵装置であって、
前記円筒壁の、前記吸気管が設置された範囲を除く部分に、前記円筒壁の外側を経由して前記開口部に至るバイパス部と、該バイパス部へと円筒状本体内の塵埃を誘導するための誘導部とを含むことを特徴とする鉄道車両用集塵装置。 - 前記バイパス部は、前記円筒壁に形成されたスリットと、前記スリットを覆い前記円筒状本体の外壁に沿って延び前記開口部に至るカバー管路とからなり、
前記誘導部は、前記円筒壁の、前記吸気管が設置された範囲を除く部分に、前記スリットに沿って前記円筒状本体の内側に突出する衝立を含むことを特徴とする請求項1記載の鉄道車両用集塵装置。 - 前記カバー管路は樋状をなし、前記円筒状本体の外壁の上下方向に沿って延びていることを特徴とする請求項2記載の鉄道車両用集塵装置。
- 前記カバー管路は、前記円筒状本体の外壁の全周を覆う周回管路であることを特徴とする請求項2記載の鉄道車両用集塵装置。
- 前記カバー管路内の空気の流速を減速させる減速手段を備えることを特徴とする請求項2から4のいずれか1項記載の鉄道車両用集塵装置。
- 前記減速手段は、前記カバー管路内に突出する邪魔板、前記カバー管路の流路断面減少部、前記カバー管路表面の粗面部、前記カバー管路内の空気流と逆流する方向の空気を導入する導入部のうち、少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項5記載の鉄道車両用集塵装置。
- 前記円筒状本体の、直径と高さとの比が1:2以下であることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項記載の鉄道車両用集塵装置。
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