JP6344317B2 - 車両の駆動装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車軸上に配設されたモータを有する車両の駆動装置に関する。
近年、駆動源としてエンジン及びモータを備えたハイブリッド車の実用化等に伴い、車両の駆動装置として種々のものが提案され或いは実用化されている。
特許文献1には、駆動源としてエンジン及びモータを備えたフロントエンジン・フロントドライブ方式(FF式)のハイブリッド車において、前記モータが左右いずれか一方の前輪用の車軸上に配設された構造が開示されている。このハイブリッド車において、モータの出力は、該モータに隣接して車軸上に配設されたプラネタリギヤ機構からなる減速部によって減速されて、この減速により増大されたトルクが前輪用差動装置の入力部であるデフケースに伝達される。
かかる駆動装置によれば、エンジンの駆動中にモータが駆動されると、デフケースにおいて、エンジンから変速機を介して伝達される動力に、モータから減速部を介して伝達される動力が統合されることで、モータによるトルクアシストが行われ、デフケースで統合された動力が車軸を介して駆動輪に伝達される。また、エンジンが停止された状態でモータが駆動されると、モータの動力が減速部、差動装置及び車軸を介して駆動輪に伝達されることで、モータ走行が行われる。
ところで、横置き式のエンジンが搭載されたFF式の車両をベースにして四輪駆動車を構築する場合、エンジン側から前輪用差動装置のデフケースに伝達された動力を後輪側へ取り出すトランスファ装置が、前輪用差動装置の近傍に追加されることになる。
特許文献2に開示されているように、この種のトランスファ装置として、車体幅方向に延びる軸を2本有する所謂二軸タイプのものが知られている。二軸タイプのトランスファ装置は、デフケースに連結された車体幅方向に延びる第1駆動軸と、該第1駆動軸に平行な第2駆動軸と、後輪に動力を伝達するプロペラシャフトに連結された車体前後方向に延びる第3駆動軸とを備え、第1駆動軸上に配設されたドライブギヤと、第2駆動軸上に配設されたドリブンギヤとが噛み合い、第2駆動軸上に配設された傘歯ドライブギヤと、第3駆動軸上に配設された傘歯ドリブンギヤとが噛み合うことで、デフケースから第1、第2及び第3駆動軸を介してプロペラシャフトに動力が伝達されるように構成される。
特開2011−031761号公報 特開2006−290216号公報
特許文献1に開示されているように、横置き式エンジンが搭載されると共に前輪用の車軸上にモータが配設されたハイブリッド車では、通常、前輪用差動装置が車体幅方向の一方にオフセットして配置されることで、一方の車軸は短尺となるため、他方の長尺の車軸上にモータが配設されることになる。この種のハイブリッド車においても、特許文献2に開示されているようなトランスファ装置を追加することで、四輪駆動車を構築することが考えられる。
しかしながら、この場合、トランスファ装置は、車体幅方向のスペースの都合上、モータが配設された車軸と同じ側に配設されることになる。したがって、モータは、当該車軸上におけるトランスファ装置よりも反差動装置側の限られたスペースに配置されることが強いられ、特に、軸方向寸法が大きなモータの場合には、モータの配置が困難になる。
そこで、本発明は、車軸上に配設されたモータと、前記車軸側から別の車軸側へ動力を取り出すトランスファ装置とを有する車両の駆動装置において、車体幅方向におけるトランスファ装置のコンパクト化を図ることにより、車軸上の限られた車体幅方向スペースにモータを配置しやすくすることを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明に係る車両の駆動装置は、次のように構成したことを特徴とする。
まず、本願の請求項1に記載の発明は、
差動装置の出力部と駆動輪を連結するように車体幅方向に延びる車軸と、該車軸上に配設されたモータと、を備えた車両の駆動装置であって、
前記車軸に嵌合されて車体幅方向に延びるように配設され、一端が前記モータの出力部に連結され、他端が前記差動装置の入力部に連結された第1駆動軸と、
前記第1駆動軸に平行に配設された第2駆動軸と、
車体前後方向に延びるように配設された第3駆動軸と、
前記第1駆動軸の軸線上に並べて配設され、該第1駆動軸を支持する一対の第1駆動軸用軸受と、
前記第1駆動軸に設けられたドライブギヤと、
前記第2駆動軸に設けられ、前記ドライブギヤに噛み合うドリブンギヤと、
前記ドリンブンギヤと隣接させて前記第2駆動軸に設けられた傘歯ドライブギヤと、
前記第3駆動軸に設けられ、前記傘歯ドライブギヤに噛み合う傘歯ドリブンギヤと、を備え、
前記ドライブギヤは、第1駆動軸の外周から径方向外側に拡がるフランジ部と該フランジ部の外周に設けられた歯部とを備えていると共に、
前記一対の第1駆動用軸受は、前記ドライブギヤのフランジ部の両側にそれぞれ配置され、
そのうちの差動装置側の軸受前記ドライブギヤとは、車体幅方向にオーバラップして配置され、
反差動装置側の軸受と前記傘歯ドライブギヤとは、車体幅方向にオーバラップして配置されていることを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明に係る車両の駆動装置は、前記請求項1に記載の発明において、
前記第2駆動軸の軸線上に並べて配設され、該第2駆動軸を支持する一対の第2駆動軸用軸受を備え、
前記一対の第2駆動軸用軸受のうち差動装置側の軸受と、前記ドリブンギヤとは、車体幅方向にオーバラップして配置されていることを特徴とする。
さらに、請求項3に記載の発明に係る車両の駆動装置は、前記請求項1又は請求項2に記載の発明において、
前記第2駆動軸の軸線上に並べて配設され、該第2駆動軸を支持する一対の第2駆動軸用軸受を備え、
前記一対の第2駆動軸用軸受のうち反差動装置側の軸受と、前記傘歯ドライブギヤとは、車体幅方向にオーバラップして配置されていることを特徴とする。
次に、請求項4に記載の発明に係る車両の駆動装置は、
差動装置の出力部と駆動輪を連結するように車体幅方向に延びる車軸と、該車軸上に配設されたモータと、を備えた車両の駆動装置であって、
前記車軸に嵌合されて車体幅方向に延びるように配設され、一端が前記モータの出力部に連結され、他端が前記差動装置の入力部に連結された第1駆動軸と、
前記第1駆動軸に平行に配設された第2駆動軸と、
車体前後方向に延びるように配設された第3駆動軸と、
前記第1駆動軸の軸線上に並べて配設され、該第1駆動軸を支持する一対の第1駆動軸用軸受と、
前記第2駆動軸の軸線上に並べて配設され、該第2駆動軸を支持する一対の第2駆動軸用軸受と、
前記第1駆動軸に設けられたドライブギヤと、
前記第2駆動軸に設けられ、前記ドライブギヤに噛み合うドリブンギヤと、
前記ドリンブンギヤと隣接させて前記第2駆動軸に設けられた傘歯ドライブギヤと、
前記第3駆動軸に設けられ、前記傘歯ドライブギヤに噛み合う傘歯ドリブンギヤと、を備え、
前記一対の第2駆動軸用軸受のうち差動装置側の軸受と、前記ドリブンギヤとは、車体幅方向にオーバラップして配置され、
前記ドライブギヤは、第1駆動軸の外周から径方向外側に拡がるフランジ部と該フランジ部の外周に設けられた歯部とを備えていると共に、
前記一対の第1駆動用軸受は、前記ドライブギヤのフランジ部の両側にそれぞれ配置され、
前記一対の第1駆動軸用軸受のうち反差動装置側の軸受と、前記傘歯ドライブギヤとは、車体幅方向にオーバラップして配置されていることを特徴とする。

また、請求項5に記載の発明に係る車両の駆動装置は、前記請求項4に記載の発明において、
前記一対の第2駆動軸用軸受のうち反差動装置側の軸受と、前記傘歯ドライブギヤとは、車体幅方向にオーバラップして配置されていることを特徴とする。
まず、請求項1に記載の発明は、車軸上のモータの動力を車体幅方向に延びる第1駆動軸を介して差動装置の入力部に伝達することにより、モータによるトルクアシストやモータ走行を可能とした車両の駆動装置において、前記第1駆動軸を介して前記差動装置の入力部から前記車軸とは別の車軸側へ動力を取り出すトランスファ装置を備えたものであって、該トランスファ装置において、車体前後方向に延びる第3駆動軸の傘歯ドリブンギヤに噛み合う傘歯ドライブギヤを、モータの差動装置側に位置する第1駆動軸ではなく、第1駆動軸から平行に離間した第2駆動軸に設けたものである。これによって、車軸上のモータは、傘歯ドライブギヤや傘歯ドリブンギヤとの干渉を回避しつつ、差動装置側に寄せて配置されやすくなる。
また、一対の第1駆動軸用軸受のうち差動装置側の軸受と、第2駆動軸への動力伝達に用いられる第1駆動軸上のドライブギヤとは、車体幅方向にオーバラップして配置されるため、これらを車体幅方向にコンパクトに配置することができる。さらに、反差動装置側の第1駆動軸用軸受は、第2駆動軸上の傘歯ドライブギヤと車体幅方向にオーバラップして配置されるため、これらも車体幅方向にコンパクトに配置することができる。そして、このように車体幅方向にコンパクトに配置された一対の第1駆動軸用軸受、ドライブギヤ及び傘歯ドライブギヤが差動装置側に寄せて配置されることで、これらの反差動装置側において、モータの設置スペースを車体幅方向に広く確保するができる。
したがって、上記のように構成されたトランスファ装置を車両の駆動装置に搭載しつつ、車軸上における車体幅方向の限られたスペースにモータを配置しやすくなる。また、これにより、軸方向に長い大型のモータを用いやすくなるため、モータの高出力を利用したトルクアシストやモータ走行を実現しやすくなる。
また、請求項2に記載の発明によれば、一対の第2駆動軸用軸受のうち差動装置側の軸受と、第1駆動軸から伝達される動力の入力に用いられる第2駆動軸上のドリブンギヤとは、車体幅方向にオーバラップして配置されるため、これらを車体幅方向にコンパクトに配置することができる。これによって第2駆動軸の短縮が可能になることで、トランスファ装置のコンパクト化を図ることができ、これにより、車体幅方向の限られたスペースにおけるトランスファ装置及びモータのレイアウト性が向上する。
さらに、請求項3に記載の発明によれば、一対の第2駆動軸用軸受のうち反差動装置側の軸受と、第2駆動軸上の傘歯ドライブギヤとは、車体幅方向にオーバラップして配置されるため、これらを車体幅方向にコンパクトに配置することができる。これによって第2駆動軸の反差動装置側部分の短縮が可能になることで、トランスファ装置のコンパクト化が可能になると共に、モータを第2駆動軸上の部材に干渉させることなく更に差動装置側へ寄せて配置しやすくなり、モータのレイアウト性が一層向上する。
次に、請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の発明と同様、第3駆動軸上の傘歯ドリブンギヤに噛み合う傘歯ドライブギヤが、車軸上のモータの差動装置側に位置する第1駆動軸ではなく、これに平行に離間した第2駆動軸に設けられることにより、モータは、傘歯ドライブギヤや傘歯ドリブンギヤとの干渉を回避しつつ、差動装置側に寄せて配置されやすくなる。
また、一対の第2駆動軸用軸受のうち差動装置側の軸受と、第1駆動軸からの動力伝達に用いられる第2駆動軸上のドリブンギヤとは、車体幅方向にオーバラップして配置されるため、これらを車体幅方向にコンパクトに配置することができる。さらに、反差動装置側の第1駆動軸用軸受は、第2駆動軸上の傘歯ドライブギヤと車体幅方向にオーバラップして配置されるため、これらも車体幅方向にコンパクトに配置することができる。そして、このように車体幅方向にコンパクトに配置された差動装置側の第2駆動軸用軸受及び第2駆動軸上のドリブンギヤと、反差動装置側の第1駆動軸用軸受及び第2駆動軸上の傘歯ドライブギヤとが差動装置側に寄せて配置されることで、これらの反差動装置側において、モータの設置スペースを車体幅方向に広く確保するができる。
したがって、差動装置の入力部から第1、第2及び第3駆動軸を介して別の車軸側へ動力を取り出すトランスファ装置を車両の駆動装置に搭載しつつ、車軸上における車体幅方向の限られたスペースにモータを配置しやすくなる。また、これにより、軸方向に長い大型のモータを用いやすくなるため、モータの高出力を利用したトルクアシストやモータ走行を実現しやすくなる。
さらに、請求項5に記載の発明によれば、反差動装置側の第2駆動軸用軸受と、第2駆動軸上の傘歯ドライブギヤとは、車体幅方向にオーバラップして配置されるため、これらを車体幅方向にコンパクトに配置することができる。これによって第2駆動軸の反差動装置側部分の短縮が可能になることで、トランスファ装置のコンパクト化が可能になると共に、モータを第2駆動軸上の部材に干渉させることなく更に差動装置側へ寄せて配置しやすくなり、モータのレイアウト性が一層向上する。
本発明の第1実施形態に係る車両の駆動装置を示す全体図である。 同駆動装置の一部を示す断面図である。 図2の一部を拡大した断面図である。 第2実施形態に係る車両の駆動装置の一部を拡大して示す断面図である。 第3実施形態に係る車両の駆動装置の一部を拡大して示す断面図である。
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
[第1実施形態]
先ず、図1〜図3を参照しながら、第1実施形態に係る車両の駆動装置1について説明する。
[全体構成]
図1は、車両の駆動装置1を示す全体図である。なお、図1において、前輪用差動装置及びその周辺の動力伝達部分についてはその骨子を示しており、その他の部分については簡略化して図示している。
図1に示すように、駆動装置1は、四輪駆動式のハイブリッド車に搭載されるものであり、車両走行用の駆動源として、例えばエンジンルームに搭載されたエンジン2と、一方の前輪36aに連結されたドライブシャフト30a上に配設されたモータ51とを備えている。
エンジン2は横置き式であり、エンジン2の車体幅方向の例えば左側にはトランスアクスル3が並設されている。トランスアクスル3は、例えばトルクコンバータ5を介してエンジン2の出力軸に連結された変速機6と、該変速機6の出力を左右の前輪用のドライブシャフト30a,30bに伝達する前輪用差動装置10とを備えている。
変速機6は例えば有段式の自動変速機であるが、手動変速機または無段変速機であってもよい。変速機6の出力ギヤ7は、前輪用差動装置10のデフケース12に固定されたデフリングギヤ14に噛合されており、これにより、エンジン2の出力は変速機6を介して前輪用差動装置10のデフケース12に伝達される。変速機6の変速機構(図示せず)及び前輪用差動装置10は、トランスアクスルケース4に収容されている。
前輪用差動装置10及びこれに連結された左右のドライブシャフト30a,30bは、エンジン2よりも車両後方側に配設されている。前輪用差動装置10は、車体幅方向の中央よりも左側にオフセットして配置されており、右側のドライブシャフト30aは左側のドライブシャフト30bよりも長尺とされている。
前輪用の各ドライブシャフト30a,30bは、前輪用差動装置10に連結されたデフ側シャフト部材31a,31bと、自在継手34a,34bを介してデフ側シャフト部材31a,31bに連結された中間シャフト部材32a,32bと、一端側において自在継手35a,35bを介して中間シャフト部材32a,32bに連結されるとともに他端側において前輪36a,36bに連結された駆動輪側シャフト部材33a,33bとを備えている。
前輪用差動装置10において、デフケース12を貫通するピニオンシャフト15上には、互いに対向する一対のピニオンギヤ16,17が回転可能に設けられ、これらのピニオンギヤ16,17に跨がって左右のサイドギヤ18,19が噛合されている。デフケース12には、左右のシャフト挿通部12a,12bがサイドギヤ18,19に対応して設けられている。各シャフト挿通部12a,12bには、ドライブシャフト30a,30bのデフ側シャフト部材31a,31bが挿通され、デフ側シャフト部材31a,31bの先端は、サイドギヤ18,19にスプライン嵌合されている。これにより、変速機6から前輪用差動装置10のデフケース12に伝達された動力は、走行状況に応じた回転差となるように左右のドライブシャフト30a,30bに伝達される。
一方の前輪用のドライブシャフト30aのデフ側シャフト部材31a上には、上記のモータ51を有するモータユニット50と、前輪用差動装置10のデフケース12に伝達された動力を後輪46a,46b側へ取り出すトランスファ装置200とが配設されている。
モータユニット50は、モータ51に加えて、ドライブシャフト30a上において前輪用差動装置10とモータ51との間に配設された減速機60を備えており、モータ51と減速機60とは、ユニットケース100に収容された状態でユニット化されている。該モータユニット50は、エンジン2の後方且つ前輪用差動装置10の右側に生じるスペースを利用して配設されている。
モータ51の動力は、減速機60によって減速されてデフケース12に伝達される。これにより、デフケース12において、エンジン2側から伝達される動力と、モータ51側から伝達される動力とが合流し得る。
以上のように構成されたモータ51からデフケース12に至る動力伝達経路は、エンジン2からデフケース12に至る動力伝達経路から独立している。そのため、エンジン2側の動力伝達経路に関連する構成を変更することなく、予めアセンブリされたモータユニット50をドライブシャフト30a上に搭載することで、エンジン自動車を容易にハイブリッド車に変更することが可能である。
トランスファ装置200は、ドライブシャフト30a上において車体幅方向に延びるように配設された第1駆動軸201と、第1駆動軸201に平行に配設された第2駆動軸202と、車体前後方向に延びる第3駆動軸203とを備えている。第1駆動軸201にはドライブギヤ210が設けられ、第2駆動軸202には、ドライブギヤ210に噛み合うドリブンギヤ230と、傘歯ドライブギヤ240とが設けられ、第3駆動軸203には、傘歯ドライブギヤ240に噛み合う傘歯ドリブンギヤ250が設けられている。
第1駆動軸201の前輪用差動装置10側の端部はデフケース12のシャフト挿通部12aにスプライン嵌合されており、これにより、デフケース12と第1駆動軸201とが駆動連結されている。デフケース12から第1駆動軸201に入力された動力は、ドライブギヤ210とドリブンギヤ230との噛み合いにより第2駆動軸202に伝達される。第2駆動軸202に入力された動力は、傘歯ドライブギヤ240と傘歯ドリブンギヤ250との噛み合いにより第3駆動軸203に伝達されて、該第3駆動軸203からプロペラシャフト39へ出力される。
なお、第2駆動軸202上のドリブンギヤ230は第1駆動軸201上のドライブギヤ210よりも小径であり、第3駆動軸203上の傘歯ドリブンギヤ250は第2駆動軸202上の傘歯ドライブギヤ240よりも小径である。そのため、トランスファ装置200は、デフケース12からの入力回転を増速させてプロペラシャフト39に出力することになる。
プロペラシャフト39は、トランスファ装置200により取り出された動力を後輪46a,46b側へ伝達するものであり、車体前後方向に延びるように配設されている。プロペラシャフト39の後端部は、前後輪のトルク配分を行うカップリング40を介して後輪用差動装置42に連結されている。なお、プロペラシャフト39の回転は、トランスファ装置200による増速分を相殺するように減速されて後輪用差動装置42に入力される。
トランスファ装置200から取り出された動力は、プロペラシャフト39及びカップリング40を介して後輪用差動装置42に伝達され、後輪用差動装置42に伝達された動力は、走行状況に応じた回転差となるように、後輪46a,46bに連結された左右のドライブシャフト44a,44bに伝達される。
続いて、モータユニット50及びトランスファ装置200の具体的な構成について説明する。
[モータユニット]
図2に示すように、ユニットケース100は、相互に結合された複数のケース部材101,102,103で構成されている。ユニットケース100は、例えばケース部材103においてエンジン2のシリンダブロック(図示せず)に固定されている。
ケース部材103の車体幅方向外側端部には、デフ側シャフト部材31aの半周分を覆うような半割れ状に形成された支持部104が設けられている。該支持部104には、デフ側シャフト部材31aの残りの半周分を覆うような半割れ状に形成されたブラケット120が対向配置されており、ボルト122によって支持部104とブラケット120が結合されている。これにより、デフ側シャフト部材31aの駆動輪36a側の端部は、支持部104とブラケット120とで形成された筒状部の内周面に軸受108を介して支持されている。
軸受108の差動装置10側に隣接する位置には、デフ側シャフト部材31aとケース部材103との間にこれらの相対回転を許容するように介装されたオイルシール106が配設されている。
また、モータユニット50は、軸方向に延びる筒状の仕切部材66を備えており、該仕切部材66の内側にデフ側シャフト部材31aが挿通されている。これにより、減速機60及びモータ51と、デフ側シャフト部材31aとは、仕切部材66によって径方向に仕切られている。
仕切部材66の差動装置10側の端部は、Oリング67を介して後述するスリーブ64の内周面に圧入されている。これにより、仕切部材66は、スリーブ64と一体回転するようになっている。仕切部材66の反差動装置10側の端部は、仕切部材66とケース部材103との間の相対回転を許容するオイルシール68を介してケース部材103に回転可能に支持されている。
モータ51は、ケース部材102に固定されたステータ52と、ステータ52の内側に回転自在に設けられたロータ53と、ロータ53と一体回転するようにロータ53の内側に固定された出力軸54とを備えている。
ステータ52は、磁性体からなるステータコアにコイルが巻回されて構成されている。ロータ53は、筒状の磁性体で構成されており、ステータ52に電力が供給されたときに生じる磁力により回転する。ステータ52及びロータ53は、2つのケース部材102,103で形成されたモータ収容空間S1に収容されている。
出力軸54は、仕切部材66の外側に隙間を空けて配置されており、ロータ53よりも差動装置10側において軸受55を介してケース部材102に支持され、ロータ53よりも反差動装置10側において軸受56を介してケース部材103に支持されている。
減速機60は、軸受55を挟んでモータ51の差動装置10側に軸方向に隣接して配置されており、デフ側シャフト部材31a上に配設された第1プラネタリギヤ機構60a及び第2プラネタリギヤ機構60bを備えている。第1プラネタリギヤ機構60a及び第2プラネタリギヤ機構60bは、モータ51側からこの順で軸方向に並べて配置されており、2つのケース部材101,102で形成された減速機収容空間S2に収容されている。
図3の拡大断面図に示すように、第1プラネタリギヤ機構60aは、入力要素としての第1サンギヤ61a、反力要素としての第1リングギヤ62a、及び、出力要素としての第1キャリヤ63aを備えている。同様に、第2プラネタリギヤ機構60bは、入力要素としての第2サンギヤ61b、反力要素としての第2リングギヤ62b、及び、出力要素としての第2キャリヤ63bを備えている。
第1リングギヤ62aと第2リングギヤ62bは、例えば一体に設けられ、ケース部材101の内周面にスプライン嵌合されている。これにより、第1、第2リングギヤ62a,62bは、回転不能にユニットケース100に固定されている。
第1サンギヤ61a及び第2サンギヤ61bは、仕切部材66の外側に隙間を空けて配置されている。第1サンギヤ61aは、モータ51の出力軸54と一体に設けられており、これにより、モータ51の出力が第1サンギヤ61aに入力される。第1リングギヤ62aは固定されているため、第1サンギヤ61aに入力された回転は、第1プラネタリギヤ機構60aによって減速されて第1キャリヤ63aから出力される。
第2サンギヤ61bは、第1キャリヤ63aと一体に設けられており、これにより、第1プラネタリギヤ機構60aで減速されたモータ51の出力が第2サンギヤ61bに入力される。第2リングギヤ62bは固定されているため、第2サンギヤ61bに入力された回転は、第2プラネタリギヤ機構60bによって減速されて第2キャリヤ63bから出力される。
第2キャリヤ63bの内周端部には、差動装置10側へ軸方向に延びるスリーブ64が設けられている。スリーブ64は、第2キャリヤ63bと一体に設けられるか又は一体回転するように第2キャリヤ63bに連結されており、これにより、スリ−ブ64は減速機60の出力要素として機能する。
したがって、スリーブ64は、モータ51よりも低速で回転し、これにより、上記のようにスリーブ64に固定された仕切部材66の回転もモータ51に比べて低速となる。そのため、仕切部材66の反差動装置10側の端部を支持するケース部材103と、仕切部材66との間の相対回転速度を低減でき、これにより、仕切部材66とケース部材103との間に介装されたオイルシール68にかかる負荷が軽減され、該オイルシール68のシール性向上を図ることができる。
スリーブ64は、後に詳述するトランスファ装置200の第1駆動軸201を介してデフケース12に連結されており、これにより、デフケース12と一体回転するようになっている。モータ51が駆動されると、該モータ51の動力は減速機60を介してデフケース12に伝達されるようになっている。特に、エンジン2の駆動中にモータ51が駆動されると、デフケース12においてエンジン2の動力にモータ51の動力が統合され、この統合された動力は、ドライブシャフト30a,30bを介して前輪36a,36bに伝達されると共に、トランスファ装置200を介して後輪46a,46b側に伝達される。
また、モータ51の出力は、第1プラネタリギヤ機構60aによって減速されるとともに、この減速された出力は、第2プラネタリギヤ機構60bによって更に減速されて、差動装置10のデフケース12に伝達される。このような2段階の減速によって、モータ51からデフケース12に伝達されるトルクが十分に増大されるため、モータ51の小型化ひいてはモータユニット50の小型化が図られる。
ただし、減速機60は、1つ又は3つ以上のプラネタリギヤ機構で構成されてもよいし、プラネタリギヤ機構以外の減速機構で構成されてもよい。さらに、モータユニット50において、減速機60を省略することも可能であり、モータ51の出力が減速されることなくデフケース12に伝達されるようにしてもよい。
仕切部材66の外側には、該仕切部材66の外面に沿って油路70が形成されており、モータ51の出力軸54に設けられた油穴等を経由して油路70からモータ収容空間S1に供給されるオイルによってモータ51の冷却が行われたり、出力軸54と減速機60の第1サンギヤ61aとの連結部や、第1キャリヤ63aと第2サンギヤ61bとの連結部に設けられた油穴等を経由して油路70から減速機収容空間S2に供給されるオイルによって減速機60の潤滑が行われたりすることが可能となっている。
なお、このようなモータユニット50での冷却や潤滑のためのオイルとしては、モータ51の性能に悪影響を及ぼすような成分(例えば銅腐食物質)を含まないものが用いられる。また、仕切部材66の外面に沿った上記油路70は、差動装置10側においてはOリング67でシールされており、反差動装置10側においてはオイルシール68でシールされている。これにより、ユニットケース100内のオイルは、仕切部材66によって径方向内側から封止されている。
[トランスファ装置]
図2及び図3に示すように、第1、第2及び第3駆動軸201,202,203を含むトランスファ装置200の構成部品は、トランスファケース290に収容されている。トランスファケース290は、互いに結合された第1、第2及び第3ケース部材291,292,293で構成されている。
第1ケース部材291は、第1駆動軸201の反差動装置10側部分を収容する第1ケース部291aと、第2駆動軸202を収容する第2ケース部291bと、第3駆動軸203の前側部分を収容する第3ケース部291cとを備えている。第1及び第2ケース部291a,291bは、車体幅方向に延びる軸心を有するドラム状部分であり、第3ケース部291cは、車体前後方向に延びる軸心を有するドラム状部分である。
車体前後方向において、第1、第2、第3ケース部291a,291b,291cは、車体前方側からこの順で配置されるように一体に設けられている。第1ケース部材291の内部空間は、第1及び第2ケース部291a,291b間、及び、第2及び第3ケース部291b,291c間でそれぞれ互いに連通している。
第1、第2ケース部291a,291bは、車体幅方向の差動装置10側に開放した開口部299a,299bを備え、第3ケース部291cは、車体後方側に開放した開口部299cを備えている。
第1ケース部291aの反差動装置10側の壁部の中央部には、ドライブシャフト30a、減速機60のスリーブ64及び第1駆動軸201を挿通させるための貫通穴299dが設けられている。貫通穴299dは、第1ケース部291aの壁部から差動装置10側に向かって軸方向に延びる第1筒部294の内周と、反差動装置10側に向かって軸方向に延びる第2筒部295の内周とで構成されている。第1筒部294の内径は第2筒部295の内径よりも大径とされている。
第2ケース部291bの反差動装置10側の壁部の中央部は差動装置10側に向かって突出しており、これにより、軸方向に延びる筒状の突出部296が形成されている。
第2ケース部材292は、第1ケース部材291の第1ケース部291aの開口部299aを差動装置10側から塞ぐ第1蓋部292aと、第1ケース部材291の第2ケース部291bの開口部299bを差動装置10側から塞ぐ第2蓋部292bとを備えている。第1蓋部292aには、ドライブシャフト30a及び第1駆動軸201を挿通させるための貫通穴298が設けられている。第1蓋部292a及び第2蓋部292bの各内面には、軸方向の反差動装置10側に突出した筒状の突出部297a,297bが設けられている。
トランスファケース290の内部空間には、第1駆動軸201上のドライブギヤ210と第2駆動軸202上のドリブンギヤ230との噛合部、第2駆動軸202上の傘歯ドライブギヤ240と第3駆動軸203上の傘歯ドリブンギヤ250との噛合部、及び、第1〜第3駆動軸201,202,203を支持する軸受212,216,234,238,252,256等を潤滑するためのオイルが封入されている。該オイルとしては、特に大きな荷重がかかる傘歯ドライブギヤ240と傘歯ドリブンギヤ250との噛合部における焼付きを確実に防止し得るような成分を含むものが用いられる。
なお、車体上下方向において、第1、第2、第3駆動軸201,202,203は、低い方からこの順で配置されており、これに合わせて、第1ケース部材291の第1、第2、第3ケース部292a,292b,292cの内部空間の底部は、低い方からこの順で配置されている。したがって、トランスファケース290内のオイルは、第1ケース部291aの底部に貯留されやすくなっており、このように貯留されたオイルは、第1駆動軸201と共に回転するドライブギヤ210によって掻き上げられて、トランスファケース290内における上記の各被潤滑部に供給される。
第1駆動軸201は、ドライブシャフト30aのデフ側シャフト部材31aの外側に嵌合された筒状部材である。第1駆動軸201の一端は、第1蓋部292aの貫通穴298を通ってトランスファケース290の外側へ突出するように差動装置10側へ延びており、該差動装置10のデフケース12における右側のシャフト挿通部12aの内周面にスプライン嵌合している。第1駆動軸201の他端は、モータユニット50の減速機60の出力部である前記スリーブ64の外周にスプライン嵌合している。これにより、第1駆動軸201を介してデフケース12と減速機60とが連結されることで、モータ51は、減速機60及び第1駆動軸201を介してデフケース12に連絡される。
ドライブギヤ210は、第1駆動軸201に例えば一体に設けられており、第1駆動軸201の外周から径方向外側に拡がるフランジ部210aと、該フランジ部210aの外周に設けられた環状部210bと、該環状部210bの外周に設けられた歯部210cとを備えている。環状部210bは、フランジ部210aの外周から軸方向差動装置10側へ突出するように設けられている。
ドライブギヤ210と、これに噛み合う第2駆動軸202上のドリブンギヤ230はヘリカルギヤである。そのため、ドライブギヤ210がドリブンギヤ230から受ける反力には軸方向の成分が含まれる。具体的に、ドライブギヤ210は、車両の前進走行時には反差動装置10側への、車両の後退走行時には差動装置10側への軸方向の成分を含む反力をドリブンギヤ230から受ける。
ドライブギヤ210の環状部210b及び歯部210cの軸方向差動装置10側には、第2ケース部材292の第1蓋部292aが配置されており、第1蓋部292aの突出部297aは、径方向における第1駆動軸201の外側且つドライブギヤ210の環状部210bの内側に配置されている。環状部210bと突出部297aは、軸方向にオーバラップして配置されている。
第1及び第2筒部294,295は、第1駆動軸201の外側に嵌合されている。第1筒部294は、第1駆動軸201とスリーブ64とのスプライン嵌合部に対して軸方向にオーバラップして配置されている。第2筒部295は、モータユニット50のケース部材101における差動装置10側の端部に設けられた開口部101aの内側に圧入されている。
第1駆動軸201の軸線上には、一対の第1駆動軸201用の軸受212,216が軸方向に並べて配設されている。これらの軸受212,216を介して、第1駆動軸201は、ドライブギヤ210を挟んだ両側においてトランスファケース290に支持されている。具体的に、第1駆動軸201は、ドライブギヤ210のフランジ部210aよりも差動装置10側に配置された軸受212を介して第2ケース部材292の突出部297aの内周に支持され、ドライブギヤ210よりも反差動装置10側に配置された軸受216を介して第1ケース部材291の第1筒部294の内周に支持されている。
差動装置10側の軸受212は、例えば、差動装置10側への軸方向の力を支持し得るテーパローラベアリングであり、第1駆動軸201の外周に嵌合されたインナレース212aと、第2ケース部材292の突出部297aの内周に嵌合されたアウタレース212bと、インナレース212aとアウタレース212bとの間に介装された複数のローラ212cとを備えている。この軸受212によって、車両の後退走行時にドリブンギヤ230からドライブギヤ210にかかる反力が受けられる。
反差動装置10側の軸受216は、例えば、反差動装置10側への軸方向の力を支持し得るテーパローラベアリングであり、第1駆動軸201の外周に嵌合されたインナレース216aと、第1ケース部材291の第1筒部294の内周に嵌合されたアウタレース216bと、インナレース216aとアウタレース216bとの間に介装された複数のローラ216cとを備えている。この軸受216によって、車両の前進走行時にドリブンギヤ230からドライブギヤ210にかかる反力が受けられる。反差動装置10側の軸受216は、差動装置10側の軸受212よりも大きく、車両の前進走行時における比較的大きな反力を確実に受けるように構成されている。
反差動装置10側の軸受216のインナレース216aは、第1駆動軸201の外周によって径方向に位置決めされると共に、ドライブギヤ210のフランジ部210aによって差動装置10側から軸方向に位置決めされている。該軸受216のアウタレース216bは、第1ケース部材291の第1筒部294の内周によって径方向に位置決めされると共に、予圧調整用のスペーサ217を介して第1ケース部材291の第2筒部295の差動装置10側端部によって反差動装置10側から軸方向に位置決めされている。
差動装置10側の軸受212は、ドライブギヤ210の環状部210b及び歯部210cの径方向内側において、環状部210b及び歯部210cと軸方向にオーバラップするように配置されている。これにより、ドライブギヤ210は、差動装置10側の軸受212との干渉を回避しつつ、差動装置10側に寄せて配置されている。
差動装置10側の軸受212よりも差動装置10側には、第1駆動軸201の外周とトランスアクスルケース4の内周との間においてこれらの相対回転を許容するように介装されたオイルシール24と、第1駆動軸201の外周と第2ケース部材292の貫通穴298の内周との間においてこれらの相対回転を許容するように介装されたオイルシール222とが配設されている。オイルシール24によってトランスアクスルケース4内のオイルが封止されると共に、オイルシール222によってトランスファケース290内のオイルが封止されることで、成分が異なる両オイルがトランスアクスルケース4内又はトランスファケース290内で混ざり合うことが防止される。
反差動装置10側の軸受216及びスペーサ217よりも反差動装置10側には、第1駆動軸201の外周と第1ケース部材291の第2筒部295の内周との間においてこれらの相対回転を許容するように介装された2つのオイルシール218,219が、軸方向に並べて配設されている。これらのうち差動装置10側のオイルシール218によってトランスファケース290内のオイルが封止されると共に、反差動装置10側のオイルシール219によってモータユニット50のユニットケース100内のオイルが封止されることで、成分が異なる両オイルがトランスファケース290内又はユニットケース100内で混ざり合うことが防止される。
第2駆動軸202は、第1駆動軸201に比べて車体後方側において、該第1駆動軸201に平行に配置されている。第2駆動軸202の差動装置10側の端部は、第1駆動軸201上の差動装置10側の軸受212よりも差動装置10側に位置し、第1駆動軸201上のオイルシール222と軸方向にオーバラップして配置されている。第2駆動軸202の反差動装置10側の端部は、第1駆動軸201上の反差動装置10側の軸受216と軸方向にオーバラップするように配置されており、該軸受216の反差動装置10側の端部よりも差動装置10側に配置されている。
第2駆動軸202は、軸方向に延びる筒状の第1及び第2軸部202a,202bを備えている。第2軸部202bは、第1軸部202aよりも大径とされ、第1軸部202aの反差動装置10側に配置されている。第1軸部202aの反差動装置10側端部の径方向外側に、第2軸部202bの差動装置10側端部が配置されており、これらの端部同士は、環状部202cを介して一体に連なっている。
第2駆動軸202上には、ドリブンギヤ230及び傘歯ドライブギヤ240が差動装置10側からこの順で並べて配置されている。ドリブンギヤ230は、車体幅方向において傘歯ドライブギヤ240を挟んで傘歯ドリブンギヤ250とは反対側に配置されている。そのため、ドリブンギヤ230は、車体前後方向において傘歯ドリブンギヤ250にオーバラップする程度に大径とされても、傘歯ドリブンギヤ250に干渉することはない。
ドリブンギヤ230は、第2駆動軸202に一体に設けられている。ドリブンギヤ230は、第2駆動軸202の環状部202cに一体に連なるようにから環状部202cの外縁から径方向外側に拡がるフランジ部230aと、該フランジ部230aの外周に設けられた環状部230bと、該環状部230bの外周に設けられた歯部230cとを備えている。フランジ部230aは、軸方向における環状部230bの中央よりも反差動装置10側に配置されている。
ドリブンギヤ230は、第1駆動軸201上のドライブギヤ210に噛み合うヘリカルギヤであるため、車両の前進走行時には差動装置10側への、車両の後退走行時には反差動装置10側への軸方向の成分を含む反力をドライブギヤ210から受ける。
傘歯ドライブギヤ240は、第2駆動軸202の第2軸部202bの外周にスプライン嵌合されている。第2軸部202bの外周と傘歯ドライブギヤ240の内周との間には、例えばCリングからなる抜け止め部材241が介装されており、これにより、傘歯ドライブギヤ240が軸方向に位置決めされている。傘歯ドライブギヤ240は、その差動装置10側端部240aがドリブンギヤ230のフランジ部210aに当接するようにドリブンギヤ230に隣接して配置されている。
傘歯ドライブギヤ240は、ドリブンギヤ230よりも大径である。傘歯ドライブギヤ240の外周部には、反差動装置10側に向けられた歯部240bが設けられている。歯部240bは、ドリブンギヤ230よりも径方向外側に突出するように配置されている。また、歯部240bの外周部は、第2駆動軸202と共に傘歯ドライブギヤ240が回転するときに第1駆動軸201上の軸受216の径方向外側に隣接し且つドライブギヤ210の軸方向反差動装置10側に隣接する空間を通るように、配設されている。
傘歯ドライブギヤ240は、その反差動装置10側に配置された傘歯ドリブンギヤ250に噛み合うため、車両の前進走行時及び後退走行時のいずれにおいても、差動装置10側への軸方向の成分を含む反力を傘歯ドリブンギヤ250から受ける。
第2駆動軸202の軸線上には、一対の第2駆動軸202用の軸受234,238が軸方向に並べて配設されている。これらの軸受234,238を介して、第2駆動軸202がトランスファケース290に支持されている。具体的に、第2駆動軸202は、ドリブンギヤ230のフランジ部230aよりも差動装置10側に配置された軸受234を介して第2ケース部材292の突出部297bの内周に支持され、ドリブンギヤ230よりも反差動装置10側に配置された軸受238を介して第1ケース部材291の突出部296の外周に支持されている。
差動装置10側の軸受234は、例えば、差動装置10側への軸方向の力を支持し得るアンギュラコンタクトボールベアリングであり、第2駆動軸202の第1軸部202aの外周に嵌合されたインナレース234aと、第2ケース部材292の突出部297bの内周に嵌合されたアウタレース234bと、インナレース234aとアウタレース234bとの間に介装された複数のボール234cとを備えている。
差動装置10側の軸受234のインナレース234aは、第2駆動軸202の第1軸部202aの外周によって径方向に位置決めされると共に、ドリブンギヤ230のフランジ部230aに一体に連なる第2駆動軸202の環状部202cによって反差動装置10側から軸方向に位置決めされている。該軸受234のアウタレース234bは、第2ケース部材292の突出部297bの内周によって径方向に位置決めされると共に、予圧調整用のスペーサ235を介して第2ケース部材292の第2蓋部292bによって差動装置10側から軸方向に位置決めされている。
この軸受234によって、傘歯ドリブンギヤ250から傘歯ドライブギヤ240にかかる反力と、車両の前進走行時にドライブギヤ210からドリブンギヤ230にかかる反力とが受けられる。差動装置10側の軸受234は、反差動装置10側の軸受238よりも大径とされており、ドリブンギヤ230や傘歯ドライブギヤ240にかかる大きな反力を確実に受けるように構成されている。軸受234の外径は、第2駆動軸202の第2軸部202bの外径と略同じ大きさを有する。
反差動装置10側の軸受238は、例えば、反差動装置10側への軸方向の力を支持し得るアンギュラコンタクトボールベアリングであり、第1ケース部材291の突出部296の外周に嵌合されたインナレース238aと、第2駆動軸202の第2軸部202bの内周に嵌合されたアウタレース238bと、インナレース238aとアウタレース238bとの間に介装された複数のボール238cとを備えている。
反差動装置10側の軸受238のインナレース238aは、第1ケース部材291の突出部296の外周によって径方向に位置決めされると共に、予圧調整用のスペーサ239を介して第1ケース部材291の第2ケース部291bによって反差動装置10側から軸方向に位置決めされている。該軸受238のアウタレース238bは、第2駆動軸202の第2軸部202bの内周によって径方向に位置決めされると共に、第2軸部202bの差動装置10側端部の内周に設けられた環状突部202dによって反差動装置10側から軸方向に位置決めされている。
この軸受238によって、車両の後退走行時にドライブギヤ210からドリブンギヤ230にかかる反力が受けられる。反差動装置10側の軸受238は、傘歯ドライブギヤ240の径方向内側に、第2駆動軸202の第2軸部202bを挟んで近接して配置されている。また、この軸受238は、傘歯ドライブギヤ240の歯部240bの径方向内側に、該歯部240bと軸方向にオーバラップして配置されている。そのため、この軸受238によって、傘歯ドリブンギヤ250から傘歯ドライブギヤ240にかかる反力の一部を効果的に受けることができる。
差動装置10側の軸受234は、ドリブンギヤ230の環状部230b及び歯部230cの径方向内側において、環状部230b及び歯部230cと軸方向にオーバラップするように配置されている。これにより、ドリブンギヤ230は、差動装置10側の軸受234との干渉を回避しつつ、差動装置10側に寄せて配置されている。
また、反差動装置10側の軸受238は、上記のように傘歯ドライブギヤ240と軸方向にオーバラップして配置されている。したがって、第2駆動軸202の軸線上において、一対の軸受234,238、ドリブンギヤ230及び傘歯ドライブギヤ240は軸方向に密に配置されており、全体として差動装置10側に寄せて配置されている。
図2に示すように、第3駆動軸203は、第2駆動軸202よりも車体後方側において車体前後方向に延びるように配置されている。第3駆動軸203の軸心は、車体幅方向の車体中央又はその近傍に配置されている。第3駆動軸203の前端部には、歯部250a(図3参照)を車体前方側に向けた傘歯ドリブンギヤ250が一体に設けられている。
第3駆動軸203は、例えば一対の軸受252,256を介して第3ケース部材293に支持されている。これらの軸受252,256は、傘歯ドリブンギヤ250の車体後方側において、車体前後方向に並べて第3駆動軸203上に配設されている。車体前方側の軸受252としては、例えばタンデム型のアンギュラコンタクトボールベアリングが用いられ、車体後方側の軸受256としては、例えばシングル型のアンギュラコンタクトボールベアリングが用いられる。車体前方側の軸受252は、車体後方側の軸受256よりも大径とされている。一対の軸受252,256のインナレース間には、第3駆動軸203の外側に嵌合された筒状のディスタンスピース260が介装されている。
第3駆動軸203上において、軸受256の車体後方側には、例えばボルトによって自在継手38(図1参照)に締結される連結部材270が嵌合されている。該連結部材270と自在継手38との締結により、第3駆動軸203は、自在継手38を介してプロペラシャフト39に連結される。
第3駆動軸203の後端部の外周にはねじ部203aが設けられており、該ねじ部203aに螺合されたナット278を締め付けることで、第3駆動軸203上において傘歯ドリブンギヤ250とナット278との間に挟み込まれた一対の軸受252,256のインナレース、ディスタンスピース260及び連結部材270は、軸方向に位置決めされて第3駆動軸203に固定される。
組付け時においてナット278を締め付けるとき、ディスタンスピース260は、弾性変形状態を経て塑性変形し、ディスタンスピース260が塑性変形した状態で、軸受252,256の予圧が調整される。このように軸受252,256の予圧が精密に管理されることで、車体後方側から片持ち状に支持される第3駆動軸203の支持剛性が高められる。
上記のように第3駆動軸203に固定された連結部材270の外周と第3ケース部291cの内周との間には、これらの相対回転を許容するようにオイルシール280が介装されており、これにより、トランスファケース290内においてオイルを油密状態で封入できる。
以上のように、第3駆動軸203上の傘歯ドリブンギヤ250へ動力を伝達するための傘歯ドライブギヤ240は、第1駆動軸201の車体後方側に離間した第2駆動軸202上に設けられているため、第1駆動軸201上の同じ軸方向位置には傘歯ドライブギヤ240を設ける必要がない。これによって、ドライブシャフト30a上においてドライブギヤ210よりも反差動装置10側に設けられた減速機60及びモータ51等を、傘歯ドライブギヤ240や傘歯ドリブンギヤ250との干渉を回避しつつ、全体的に差動装置10側へ寄せて配置することができる。
また、第1駆動軸201を支持する差動装置側の軸受212と、第2駆動軸202への動力伝達に用いられる第1駆動軸201上のドライブギヤ210とは、車体幅方向にオーバラップして配置される。そのため、軸受212とドライブギヤ210を車体幅方向にコンパクトに配置することができる。
さらに、第1駆動軸201を支持する反差動装置側の軸受216は、第2駆動軸202上の傘歯ドライブギヤ240と車体幅方向にオーバラップして配置される。そのため、軸受216と傘歯ドライブギヤ240も車体幅方向にコンパクトに配置することができる。
そして、このように車体幅方向にコンパクトに配置された一対の第1駆動軸用軸受212,216、ドライブギヤ210及び傘歯ドライブギヤ240が差動装置10側に寄せて配置されることで、これらの反差動装置10側において、モータユニット50の設置スペースを車体幅方向に広く確保するができる。
また、第2駆動軸202を支持する差動装置側の軸受234と、第1駆動軸201から伝達される動力の入力に用いられる第2駆動軸202上のドリブンギヤ230とは、車体幅方向にオーバラップして配置されている。そのため、軸受234とドリブンギヤ230を車体幅方向にコンパクトに配置することができる。
さらに、第2駆動軸202を支持する反差動装置側の軸受238と、第2駆動軸202上の傘歯ドライブギヤ240とは、車体幅方向にオーバラップして配置されるため、軸受238と傘歯ドライブギヤ240も車体幅方向にコンパクトに配置することができる。
これによって、第2駆動軸202の短縮が可能になることで、トランスファ装置200のコンパクト化を図ることができ、これにより、車体幅方向の限られたスペースにおけるトランスファ装置200及びモータユニット50のレイアウト性が向上する。
したがって、上記のモータユニット50がドライブシャフト30a上に配設された車両の駆動装置に、前輪用差動装置10のデフケース12から後輪46a,46b側へ動力を取り出すトランスファ装置200を追加しつつ、前輪用差動装置10、モータユニット50及びトランスファ装置200を含む駆動装置部分を車体幅方向にコンパクトに構成することができ、これにより、車体幅方向の限られたスペースにおける当該駆動装置部分のレイアウト性が向上する。また、これにより、軸方向に長い大型のモータ51を用いやすくなるため、モータ51の高出力を利用したトルクアシストやモータ走行を実現しやすくなる。
[第2実施形態]
図4を参照しながら、第2実施形態に係る車両の駆動装置のトランスファ装置300について説明する。
図4は、トランスファン装置300の要部及びその周辺部を示す図3と同様の拡大断面図である。なお、第2実施形態に係る車両の駆動装置において、トランスファ装置300以外の構成は第1実施形態と同様であり、トランスファ装置300の構成も、部分的には第1実施形態におけるトランスファ装置200の構成と共通している。第2実施形態において、第1実施形態と同様の構成要素については、図4において同一の符号を付すとともに、その説明を省略する。
第2実施形態では、第2駆動軸302及びその軸線上の部材の構成が第1実施形態と異なる。
第2駆動軸302は、第1駆動軸201に比べて車体後方側において、該第1駆動軸201に平行に配置されている。第2駆動軸302の差動装置10側の端部は、第1駆動軸201上の差動装置10側の軸受212よりも差動装置10側に位置し、第1駆動軸201上のオイルシール222と軸方向にオーバラップして配置されている。第2駆動軸302の反差動装置10側の端部は、第1駆動軸201上の反差動装置10側の軸受216と軸方向にオーバラップするように配置されている。
第2駆動軸302は、軸方向に延びる筒状の第1及び第2軸部302a,302bを備えている。第2軸部302bは、第1軸部302aよりも小径とされ、第1軸部302aの反差動装置10側に配置されている。第1軸部302aの反差動装置10側端部の径方向内側に、第2軸部302bの差動装置10側端部が配置されており、これらの端部同士は、環状部302cを介して一体に連なっている。
第2駆動軸302上には、ドリブンギヤ330及び傘歯ドライブギヤ340が差動装置10側からこの順で並べて配置されている。ドリブンギヤ330は、車体幅方向において傘歯ドライブギヤ340を挟んで傘歯ドリブンギヤ250とは反対側に配置されている。そのため、ドリブンギヤ330は、車体前後方向において傘歯ドリブンギヤ250にオーバラップする程度に大径とされても、傘歯ドリブンギヤ250に干渉することはない。
ドリブンギヤ330は、第2駆動軸302に一体に設けられている。ドリブンギヤ330は、第2駆動軸302の第1軸部302aの中央部から径方向外側に拡がるフランジ部330aと、該フランジ部330aの外周に設けられた環状部330bと、該環状部330bの外周に設けられた歯部330cとを備えている。環状部330bは、フランジ部330aの外縁部から反差動装置10側に向かって軸方向に延設されている。
ドリブンギヤ330は、第1駆動軸201上のドライブギヤ210に噛み合うヘリカルギヤであるため、車両の前進走行時には差動装置10側への、車両の後退走行時には反差動装置10側への軸方向の成分を含む反力をドライブギヤ210から受ける。
傘歯ドライブギヤ340は、ドリブンギヤ330よりも反差動装置10側において第2駆動軸302の第1軸部302aの外周にスプライン嵌合されている。第1軸部302aの外周と傘歯ドライブギヤ340の内周との間には、例えばCリングからなる抜け止め部材341が介装されており、これにより、傘歯ドライブギヤ340が軸方向に位置決めされている。傘歯ドライブギヤ340は、その差動装置10側端部340aがドリブンギヤ330のフランジ部310aに当接するようにドリブンギヤ330に隣接して配置されている。
傘歯ドライブギヤ340は、ドリブンギヤ330よりも大径である。傘歯ドライブギヤ340の外周部には、反差動装置10側に向けられた歯部340bが設けられている。歯部340bは、ドリブンギヤ330よりも径方向外側に突出するように配置されている。また、歯部340bの外周部は、第2駆動軸302と共に傘歯ドライブギヤ340が回転するときに第1駆動軸201上の軸受216の径方向外側に隣接し且つドライブギヤ210の軸方向反差動装置10側に隣接する空間を通るように、配設されている。
傘歯ドライブギヤ340は、その反差動装置10側に配置された傘歯ドリブンギヤ250に噛み合うため、車両の前進走行時及び後退走行時のいずれにおいても、差動装置10側への軸方向の成分を含む反力を傘歯ドリブンギヤ250から受ける。
第2駆動軸302の軸線上には、一対の第2駆動軸302用の軸受334,338が軸方向に並べて配設されている。これらの軸受334,338を介して、第2駆動軸302がトランスファケース290に支持されている。具体的に、第2駆動軸302は、ドリブンギヤ330のフランジ部330aよりも差動装置10側に配置された軸受334を介して第2ケース部材292の突出部297bの内周に支持され、ドリブンギヤ330よりも反差動装置10側に配置された軸受338を介して第1ケース部材291の第2ケース部291bの内周に支持されている。
差動装置10側の軸受334は、例えば、差動装置10側への軸方向の力を支持し得るアンギュラコンタクトボールベアリングであり、第2駆動軸302の第1軸部302aの外周に嵌合されたインナレース334aと、第2ケース部材292の突出部297bの内周に嵌合されたアウタレース334bと、インナレース334aとアウタレース334bとの間に介装された複数のボール334cとを備えている。
差動装置10側の軸受334のインナレース334aは、第2駆動軸302の第1軸部302aの外周によって径方向に位置決めされると共に、ドリブンギヤ330のフランジ部330aによって反差動装置10側から軸方向に位置決めされている。該軸受334のアウタレース334bは、第2ケース部材292の突出部297bの内周によって径方向に位置決めされると共に、予圧調整用のスペーサ335を介して第2ケース部材292の第2蓋部292bによって差動装置10側から軸方向に位置決めされている。
この軸受334によって、傘歯ドリブンギヤ250から傘歯ドライブギヤ340にかかる反力と、車両の前進走行時にドライブギヤ210からドリブンギヤ330にかかる反力とが受けられる。差動装置10側の軸受334は、反差動装置10側の軸受338よりも大径とされており、ドリブンギヤ330や傘歯ドライブギヤ340にかかる大きな反力を確実に受けるように構成されている。
反差動装置10側の軸受338は、例えば、反差動装置10側への軸方向の力を支持し得るアンギュラコンタクトボールベアリングであり、第2駆動軸302の第2軸部3202bの外周に嵌合されたインナレース338aと、第1ケース部材291の第2ケース部291bの内周に嵌合されたアウタレース338bと、インナレース338aとアウタレース338bとの間に介装された複数のボール338cとを備えている。
反差動装置10側の軸受338のインナレース338aは、第2駆動軸302の第2軸部302bの外周によって径方向に位置決めされると共に、第2駆動軸302の環状部302cによって差動装置10側から軸方向に位置決めされている。該軸受338のアウタレース338bは、第1ケース部材291の第2ケース部291bの内周によって径方向に位置決めされると共に、予圧調整用のスペーサ339を介して第1ケース部材291の第2ケース部291bによって反差動装置10側から軸方向に位置決めされている。この軸受338によって、車両の後退走行時にドライブギヤ210からドリブンギヤ330にかかる反力が受けられる。
第2駆動軸302を支持する一対の軸受334,338は、ドリブンギヤ330及び傘歯ドライブギヤ340を軸方向の両側から挟み込むように配置されている。これにより、これらの軸受334,338によって、第2駆動軸302の傾きが精度よく抑制される。
差動装置10側の軸受334は、ドリブンギヤ330の環状部330b及び歯部330cの径方向内側において、環状部330b及び歯部330cと軸方向にオーバラップするように配置されている。これにより、ドリブンギヤ330は、差動装置10側の軸受334との干渉を回避しつつ、差動装置10側に寄せて配置されている。
また、反差動装置10側の軸受338は、傘歯ドリブンギヤ250と車体幅方向にオーバラップして配置されており、第3駆動軸203の軸線よりも差動装置10側に配置されている。これにより、第1ケース部材291の第2ケース部291bの反差動装置10側端部が差動装置10側に寄せて配置されており、第2ケース部291bとモータユニット50との干渉を回避しやすくなっている。
第2実施形態においても、傘歯ドライブギヤ340は、第1駆動軸201の車体後方側に離間した第2駆動軸302上に設けられていることにより、第1駆動軸201上の同じ軸方向位置に傘歯ドライブギヤ340を設ける必要がないため、ドライブシャフト30a上においてドライブギヤ210よりも反差動装置10側に設けられた減速機60及びモータ51等を、傘歯ドライブギヤ340や傘歯ドリブンギヤ250との干渉を回避しつつ、全体的に差動装置10側へ寄せて配置することができる。
また、第1駆動軸201上の差動装置側の軸受212とドライブギヤ210とが車体幅方向にオーバラップして配置されていることにより、これらの軸受212とドライブギヤ210とが車体幅方向にコンパクトに配置されている。
さらに、第1駆動軸201を支持する反差動装置側の軸受216は、第2駆動軸302上の傘歯ドライブギヤ340と車体幅方向にオーバラップして配置されている。そのため、軸受216と傘歯ドライブギヤ340も車体幅方向にコンパクトに配置することができる。
そして、このように車体幅方向にコンパクトに配置された一対の第1駆動軸用軸受212,216、ドライブギヤ210及び傘歯ドライブギヤ340が差動装置10側に寄せて配置されることで、これらの反差動装置10側において、モータユニット50の設置スペースを車体幅方向に広く確保するができる。
また、第2駆動軸302を支持する差動装置側の軸受334と、第2駆動軸302上のドリブンギヤ330とは、車体幅方向にオーバラップして配置されている。そのため、これらの軸受334とドリブンギヤ330を車体幅方向にコンパクトに配置することができる。
さらに、第2駆動軸302を支持する反差動装置側の軸受338と、第2駆動軸302上の傘歯ドライブギヤ340とは、車体幅方向に隣接して配置されているため、これらの軸受338と傘歯ドライブギヤ340も車体幅方向にコンパクトに配置することができる。
これによって、第2駆動軸302の短縮が可能になることで、トランスファ装置300のコンパクト化を図ることができ、これにより、車体幅方向の限られたスペースにおけるトランスファ装置300及びモータユニット50のレイアウト性が向上する。
したがって、前輪用差動装置10、モータユニット50及びトランスファ装置300を含む駆動装置部分を車体幅方向にコンパクトに構成することができ、これにより、車体幅方向の限られたスペースにおける当該駆動装置部分のレイアウト性が向上する。また、これにより、軸方向に長い大型のモータ51を用いやすくなるため、モータ51の高出力を利用したトルクアシストやモータ走行を実現しやすくなる。
[第3実施形態]
図5を参照しながら、第3実施形態に係る車両の駆動装置のトランスファ装置400について説明する。
図5は、トランスファン装置400の要部及びその周辺部を示す図3と同様の拡大断面図である。なお、第3実施形態に係る車両の駆動装置において、トランスファ装置400以外の構成は第1実施形態と同様であり、トランスファ装置400の構成も、部分的には第1実施形態におけるトランスファ装置200の構成と共通している。第3実施形態において、第1実施形態と同様の構成要素については、図5において同一の符号を付すとともに、その説明を省略する。
第3実施形態では、第2駆動軸402及びその軸線上の部材の構成、並びに、第2駆動軸402を収容する第1ケース部材291の第2ケース部291bの構成が第1実施形態と異なる。
第3実施形態において、第2ケース部291bは、第2駆動軸402の反差動装置10側の端部を支持する第1筒状部491と、第2駆動軸402の差動装置10側の端部を支持する第2筒状部492と、第1筒状部491の反差動装置10側の開口部を塞ぐ蓋部493とを備えている。第1筒状部491と第2筒状部492は、同一軸線上において車体幅方向に延びるように配置されている。第2筒状部492は、第1筒状部491よりも差動装置10側に間隔を空けて配置されている。第2筒状部492は、軸方向の両側に開口されている。
第2駆動軸402は、第1駆動軸201に比べて車体後方側において、該第1駆動軸201に平行に配置されている。第2駆動軸402の差動装置10側の端部は、第1駆動軸201上の差動装置10側の軸受212及びオイルシール222よりも差動装置10側に位置している。第2駆動軸402の反差動装置10側の端部は、第2プラネタリギヤ機構60bと軸方向にオーバラップするように配置されている。
第2駆動軸402は、軸方向に延びる筒状の第1及び第2軸部402a,402bを備えており、第1及び第2軸部402a,402bは、第2ケース部291bに固定されている。
第1軸部402aの反差動装置10側端部には、第1軸部402aの外周面から径方向外側に拡がるフランジ部402cが設けられている。第1軸部402aは、第2ケース部291bの第2筒状部492の内側に嵌合支持されている。第1軸部402aの外周面には、第2筒状部492の内周面に密着するOリング499が装着されており、これにより、第2筒状部492からのオイル漏れが防止されている。
第2軸部402bは、第1軸部402aよりも小径とされ、第1軸部402aの反差動装置10側に配置されている。第2軸部402bは、第1軸部402aよりも長尺とされている。第2軸部402bは、第1駆動軸201上の一対の軸受212,216と車体幅方向にオーバラップするように配置されている。第2軸部402bの反差動装置10側の端部は、第2ケース部291bの第1筒状部491の内側に嵌合支持されている。第2軸部402bの所定部分の外周面にはねじ部402eが形成されており、該ねじ部402eにはナット436が螺合されている。
第2駆動軸402は、第1軸部402aの内部空間と第2軸部402bの内部空間とを仕切る仕切壁部402dを更に備えている。仕切壁部402dは、フランジ部402cと軸方向にオーバラップして配置されている。
第2駆動軸402上には、軸受434を介してドリブンギヤ430及び傘歯ドライブギヤ440が設けられている。これにより、ドリブンギヤ430及び傘歯ドライブギヤ440は、軸受434を介して第2駆動軸402に回転可能に支持されている。
軸受434は、例えば、軸方向の両側への力を支持し得る背面組合せの複列アンギュラコンタクトボールベアリングであり、第2駆動軸402の第2軸部402bの外周に嵌合された一対のインナレース434a,434bと、これらのインナレース434a,434bの径方向外側に対向配置された一体のアウタレース434cと、差動装置10側のインナレース434aとアウタレース434cとの間に介装された複数のボール434dと、反差動装置10側のインナレース434bとアウタレース434cとの間に介装された複数のボール434eとを備えている。
一対のインナレース434a,434bは、第2駆動軸402の第2軸部402bの外周によって径方向に位置決めされると共に、第2駆動軸402のフランジ部402cと、第2軸部402bのねじ部402eに螺合されたナット436とによって軸方向の両側から挟み込まれることで、軸方向に位置決めされている。なお、第2ケース部291bの第2筒状部492の反差動装置10側の端面と第2駆動軸402のフランジ部402cとの間、及び、第2駆動軸402の第2軸部402bの反差動装置10側の端面と第2ケース部291bの蓋部493との間には、それぞれ予圧調整用のスペーサ435,439が介装されている。
この軸受434によって、傘歯ドリブンギヤ250から傘歯ドライブギヤ440にかかる反力、車両の前進走行時及び後退走行時にドライブギヤ210からドリブンギヤ430にかかる反力が受けられる。
傘歯ドライブギヤ440は、軸受434を介して第2駆動軸402の第2軸部402bの外側に嵌合されたスリーブ部440aと、該スリーブ部440aの反差動装置10側の端部から径方向外側に拡がる傘部440bと、傘部440bの外周において反差動装置10側に向けられた歯部440cとを備えている。
スリーブ部440aの内周と軸受434のアウタレース434cの外周との間には、例えばCリングからなる抜け止め部材435が介装されており、これにより、傘歯ドライブギヤ440が軸方向に位置決めされている。
歯部440cの外周部は、第2駆動軸402と共に傘歯ドライブギヤ440が回転するときに第1駆動軸201上の軸受216の径方向外側に隣接し且つドライブギヤ210の軸方向反差動装置10側に隣接する空間を通るように、配設されている。
ドリブンギヤ430は、傘歯ドライブギヤ440のスリーブ部440aの外側にスプライン嵌合された環状部430aと、該環状部430aの外周に設けられた歯部430bとを備えている。環状部430aの内周とスリーブ部440aの外周との間には、例えばCリングからなる抜け止め部材437が介装されており、これにより、ドリブンギヤ430が軸方向に位置決めされている。
ドリブンギヤ430は、傘歯ドライブギヤ440よりも小径とされており、ドリブンギヤ430の歯部430bは、傘歯ドライブギヤ440の径方向外側の端部よりも径方向内側に配置されている。ドリブンギヤ430の環状部430a及び歯部430bは、傘歯ドライブギヤ440の傘部440bの差動装置10側に隣接して配置されている。
ドリブンギヤ430の径方向内側において、軸受434の差動装置10側のインナレース434a及びボール434dは、ドリブンギヤ430の歯部430bと軸方向にオーバラップするように配置されている。また、傘歯ドライブギヤ440の径方向内側において、軸受434の反差動装置10側のインナレース434b及びボール434eは、傘歯ドライブギヤ440の歯部440cと軸方向にオーバラップするように配置されている。
このように、第2駆動軸402上に設けられる軸受434、ドリブンギヤ430及び傘歯ドライブギヤ440が軸方向にコンパクトに配置されており、これにより、第2駆動軸402の短縮が可能になることで、トランスファ装置400のコンパクト化を図ることができ、これにより、車体幅方向の限られたスペースにおけるトランスファ装置400及びモータユニット50のレイアウト性が向上する。
また、第3実施形態においても、第1駆動軸201上の差動装置側の軸受212とドライブギヤ210とが車体幅方向にオーバラップして配置されていることにより、これらの軸受212とドライブギヤ210とが車体幅方向にコンパクトに配置されている。さらに、第1駆動軸201を支持する反差動装置側の軸受216は、第2駆動軸402上の傘歯ドライブギヤ440と車体幅方向にオーバラップして配置されている。そのため、軸受216と傘歯ドライブギヤ440も車体幅方向にコンパクトに配置することができる。
そして、このように車体幅方向にコンパクトに配置された一対の第1駆動軸用軸受212,216、ドライブギヤ210及び傘歯ドライブギヤ440が差動装置10側に寄せて配置されることで、これらの反差動装置10側において、モータユニット50の設置スペースを車体幅方向に広く確保するができる。
したがって、前輪用差動装置10、モータユニット50及びトランスファ装置400を含む駆動装置部分を車体幅方向にコンパクトに構成することができ、これにより、車体幅方向の限られたスペースにおける当該駆動装置部分のレイアウト性が向上する。また、これにより、軸方向に長い大型のモータ51を用いやすくなるため、モータ51の高出力を利用したトルクアシストやモータ走行を実現しやすくなる。
以上、上述の実施形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではない。
以上のように、本発明によれば、車軸上に配設されたモータと、前記車軸側から別の車軸側へ動力を取り出すトランスファ装置とを有する車両の駆動装置において、車体幅方向におけるトランスファ装置のコンパクト化を図ることにより、車軸上の限られた車体幅方向スペースにモータを配置しやすくすることが可能となるから、この種の駆動装置及びこれを搭載した四輪駆動式のハイブリッド車の製造産業分野において好適に利用される可能性がある。
1 駆動装置
2 エンジン
3 トランスアクスル
4 トランスアクスルケース
5 トルクコンバータ
6 変速機
10 前輪用差動装置
12 デフケース(前輪用差動装置の入力部)
18 サイドギヤ(前輪用差動装置の出力部)
30a,30b ドライブシャフト(車軸)
36a,36b 前輪
39 プロペラシャフト
46a,46b 後輪
50 モータユニット
51 モータ
52 ステータ
53 ロータ
54 出力軸
60 減速機
60a 第1プラネタリギヤ機構
60b 第2プラネタリギヤ機構
64 スリーブ
100 ユニットケース
200 トランスファ装置
201 第1駆動軸
202 第2駆動軸
203 第3駆動軸
210 ドライブギヤ
212 差動装置側の軸受
216 反差動装置側の軸受
230 ドリブンギヤ
234 差動装置側の軸受
238 反差動装置側の軸受
240 傘歯ドライブギヤ
250 傘歯ドリブンギヤ
300 トランスファ装置
302 第2駆動軸
330 ドリブンギヤ
334 差動装置側の軸受
338 反差動装置側の軸受
340 傘歯ドライブギヤ
400 トランスファ装置
402 第2駆動軸
430 ドリブンギヤ
434 軸受
440 傘歯ドライブギヤ

Claims (5)

  1. 差動装置の出力部と駆動輪を連結するように車体幅方向に延びる車軸と、該車軸上に配設されたモータと、を備えた車両の駆動装置であって、
    前記車軸に嵌合されて車体幅方向に延びるように配設され、一端が前記モータの出力部に連結され、他端が前記差動装置の入力部に連結された第1駆動軸と、
    前記第1駆動軸に平行に配設された第2駆動軸と、
    車体前後方向に延びるように配設された第3駆動軸と、
    前記第1駆動軸の軸線上に並べて配設され、該第1駆動軸を支持する一対の第1駆動軸用軸受と、
    前記第1駆動軸に設けられたドライブギヤと、
    前記第2駆動軸に設けられ、前記ドライブギヤに噛み合うドリブンギヤと、
    前記ドリンブンギヤと隣接させて前記第2駆動軸に設けられた傘歯ドライブギヤと、
    前記第3駆動軸に設けられ、前記傘歯ドライブギヤに噛み合う傘歯ドリブンギヤと、を備え、
    前記ドライブギヤは、第1駆動軸の外周から径方向外側に拡がるフランジ部と該フランジ部の外周に設けられた歯部とを備えていると共に、
    前記一対の第1駆動用軸受は、前記ドライブギヤのフランジ部の両側にそれぞれ配置され、
    そのうちの差動装置側の軸受前記ドライブギヤとは、車体幅方向にオーバラップして配置され、
    反差動装置側の軸受と前記傘歯ドライブギヤとは、車体幅方向にオーバラップして配置されていることを特徴とする車両の駆動装置。
  2. 前記第2駆動軸の軸線上に並べて配設され、該第2駆動軸を支持する一対の第2駆動軸用軸受を備え、
    前記一対の第2駆動軸用軸受のうち差動装置側の軸受と、前記ドリブンギヤとは、車体幅方向にオーバラップして配置されていることを特徴とする請求項1に記載の車両の駆動装置。
  3. 前記第2駆動軸の軸線上に並べて配設され、該第2駆動軸を支持する一対の第2駆動軸用軸受を備え、
    前記一対の第2駆動軸用軸受のうち反差動装置側の軸受と、前記傘歯ドライブギヤとは、車体幅方向にオーバラップして配置されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両の駆動装置。
  4. 差動装置の出力部と駆動輪を連結するように車体幅方向に延びる車軸と、該車軸上に配設されたモータと、を備えた車両の駆動装置であって、
    前記車軸に嵌合されて車体幅方向に延びるように配設され、一端が前記モータの出力部に連結され、他端が前記差動装置の入力部に連結された第1駆動軸と、
    前記第1駆動軸に平行に配設された第2駆動軸と、
    車体前後方向に延びるように配設された第3駆動軸と、
    前記第1駆動軸の軸線上に並べて配設され、該第1駆動軸を支持する一対の第1駆動軸用軸受と、
    前記第2駆動軸の軸線上に並べて配設され、該第2駆動軸を支持する一対の第2駆動軸用軸受と、
    前記第1駆動軸に設けられたドライブギヤと、
    前記第2駆動軸に設けられ、前記ドライブギヤに噛み合うドリブンギヤと、
    前記ドリンブンギヤと隣接させて前記第2駆動軸に設けられた傘歯ドライブギヤと、
    前記第3駆動軸に設けられ、前記傘歯ドライブギヤに噛み合う傘歯ドリブンギヤと、を備え、
    前記一対の第2駆動軸用軸受のうち差動装置側の軸受と、前記ドリブンギヤとは、車体幅方向にオーバラップして配置され、
    前記ドライブギヤは、第1駆動軸の外周から径方向外側に拡がるフランジ部と該フランジ部の外周に設けられた歯部とを備えていると共に、
    前記一対の第1駆動用軸受は、前記ドライブギヤのフランジ部の両側にそれぞれ配置され、
    前記一対の第1駆動軸用軸受のうち反差動装置側の軸受と、前記傘歯ドライブギヤとは、車体幅方向にオーバラップして配置されていることを特徴とする車両の駆動装置。
  5. 前記一対の第2駆動軸用軸受のうち反差動装置側の軸受と、前記傘歯ドライブギヤとは、車体幅方向にオーバラップして配置されていることを特徴とする請求項4に記載の車両の駆動装置。
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