JP2010144841A - 動力伝達装置及びシッピング・プラグ - Google Patents

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量人 剱持
Katsumi Tanaka
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Abstract

【課題】動力伝達装置を単体で搬送するようなとき、軸振れを規制することを可能とする。
【解決手段】軸方向に離間配置された少なくとも一対のボール・ベアリング109,111により分配ケース5に回転自在に支持された中空の連結中空軸39と、連結中空軸39の軸心部に同軸に配置され支持軸部131が前記連結中空軸39のシール支持部121から突出し前記分配ケース5のケース・カバー83にボール・ベアリング133を介して回転自在に支持された車軸中間軸3とを備えた動力伝達装置1であって、連結中空軸39の内周面に突部139aを周回状に連続的に形成して連結中空軸39及び車軸中間軸3間に、ボール・ベアリング133に対し軸方向に離間して車軸中間軸3の軸振れを規制する径方向の近接部139を設けたことを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、自動車等の動力伝達装置及びシッピング・プラグに関する。
従来、動力伝達装置の構造として、特許文献1に記載のような4輪駆動装置がある。
この4輪駆動装置は、中空のトランスファ入力軸とこのトランスファ入力軸の軸心部に同軸に配置された駆動車軸とを備えている。
トランスファ入力軸は一対の入力軸左右側軸受によりトランスファ・ケースに回転自在に支持され、駆動車軸は、一端側が前記トランスファ入力軸の一端から突出し前記トランスファ・ケースに軸受を介して回転自在に支持されている。
この4輪駆動装置は、単体では駆動車軸が一端側の軸受により片持ち支持された状態であり、4輪駆動車に組み込まれると駆動車軸が差動機に連結され、両持ち支持で回転自在となる。
このような4輪駆動装置を4輪駆動車に組み込むために単体の状態で搬送すると、片持ち支持の駆動車軸が一端側の軸受を支点として軸振れを起こし、不具合を招く恐れがあった。
特開平9−216523号公報
解決しようとする問題点は、動力伝達装置を単体で搬送するようなとき、片持ち支持の軸が一端側の軸受を支点として軸振れを起こし、不具合を招く恐れがあった点である。
本発明は、動力伝達装置を単体で搬送するようなとき、軸振れを規制するため、軸方向に離間配置された少なくとも一対の第1の軸受によりケースに回転自在に支持された中空の第1の回転軸と、前記中空の第1の回転軸の軸心部に同軸に配置され一端側が前記第1の回転軸の一端から突出し前記ケースに第2の軸受を介して回転自在に支持された第2の回転軸とを備えた動力伝達装置であって、前記第1,第2の回転軸間に、前記第2の軸受に対して軸方向に離間した第2の回転軸の軸振れを規制する径方向の近接部を設けたことを動力伝達装置の最も主要な特徴とする。
また、前記第2の回転軸に嵌合し該第2の回転軸の端面に対向する第1の端壁部を有する第1の嵌合部と、前記ケースの端部開口外周に嵌合し該端部開口に対向する第2の端壁部を前記第1の嵌合部外周に一体に有する第2の嵌合部と、前記第2の回転軸の端面に形成された凹部又は凸部に圧入されて第2の回転軸に対する位置決めを行わせる凸部又は凹部とを備え、前記第1,第2の嵌合部間又は前記第2の嵌合部及び前記凸部又は凹部間で前記第2の回転軸の軸振れを規制するか、前記第1の嵌合部から軸方向に延設されて第1,第2の回転軸間に嵌合して第2の回転軸の軸振れを規制する保持部を備えることをシッピング・プラグの最も主要な特徴とする。
本発明は、軸方向に離間配置された少なくとも一対の第1の軸受によりケースに回転自在に支持された中空の第1の回転軸と、前記中空の第1の回転軸の軸心部に同軸に配置され一端側が前記第1の回転軸の一端から突出し前記ケースに第2の軸受を介して回転自在に支持された第2の回転軸とを備えた動力伝達装置であって、前記第1,第2の回転軸間に、前記第2の軸受に対して軸方向に離間した第2の回転軸の軸振れを規制する径方向の近接部を設けた。
このため、近接部により第2の回転軸の軸振れを確実に規制することができる。
また、シッピング・プラグは、前記第2の回転軸に嵌合し該第2の回転軸の端面に対向する第1の端壁部を有する第1の嵌合部と、前記ケースの端部開口外周に嵌合し該端部開口に対向する第2の端壁部を前記第1の嵌合部外周に一体に有する第2の嵌合部と、前記第2の回転軸の端面に形成された凹部又は凸部に圧入されて第2の回転軸に対する位置決めを行わせる凸部又は凹部とを備え、前記第1,第2の嵌合部間又は前記第2の嵌合部及び前記凸部又は凹部間で前記第2の回転軸の軸振れを規制するか、前記第1の嵌合部から軸方向に延設されて第1,第2の回転軸間に嵌合して第2の回転軸の軸振れを規制する保持部を備えた。
このため、シッピング・プラグを利用して近接部により第2の回転軸の軸振れを確実に規制することができる。
動力伝達装置を単体で搬送するようなとき、軸振れを規制するという目的を、第1、第2の回転軸間の近接部又はシッピング・プラグにより実現した。
[4輪駆動車]
図1は、4輪駆動車のスケルトン平面図である。
図1のように、動力伝達装置1は、前輪側の一方の回転軸である車軸中間軸3(第2の回転軸)の外周に配置されている。但し、動力伝達装置1は、車軸中間軸3を後輪車軸に連結する後輪側の配置構成にすることもできる。
動力伝達装置1のケースである分配ケース5は、固定側であるトランスミッション7側のベル・ハウジング9に取り付けられている。
前記ベル・ハウジング9内には、デファレンシャル装置としてフロント・デファレンシャル装置11が支持されている。フロント・デファレンシャル装置11は、エンジン13から主クラッチ15、電動モータ17、トランスミッション7を介して駆動入力を受ける。この駆動入力は、リング・ギヤ21を介しデフ・ケース23に対して行われる。
フロント・デファレンシャル装置11の出力部である左右のサイド・ギヤ25,27には、車軸中間軸29,3がそれぞれ結合されている。この各車軸中間軸29,3が車軸である左右の前輪車軸31,33に結合され、フロント・デファレンシャル装置11と前輪車軸31,33との間が接続されている。前輪車軸31,33は、左右の前輪35,37にそれぞれ連動連結されている。
従って、各車軸中間軸29,3によりフロント・デファレンシャル装置11の駆動力出力が前輪車軸31,33を介して左右の前輪35,37に伝達される。
前記動力伝達装置1は、フロント・デファレンシャル装置11への駆動入力を後輪側へ分配出力するものである。前記車軸中間軸3は、動力伝達装置1の分配ケース5を貫通して配置されている。
前記分配ケース5内には、連結中空軸39(第1の回転軸)が軸方向に延設され、その一端側が分配ケース5に回転自在に支持され、他端側がフロント・デファレンシャル装置11のデフ・ケース23側に連結されている。連結中空軸39は、車軸中間軸3の外周に遊嵌配置され、車軸中間軸3が、連結中空軸39の軸心部に同軸に配置された構成となっている。
この連結中空軸39に、ヘリカル・ギヤ41が設けられ、このヘリカル・ギヤ41が伝達中間軸43の一端側のヘリカル・ギヤ45に噛み合っている。
前記伝達中間軸43の他端側には、ハイポイド・ギヤのリング・ギヤ47が設けられている。リング・ギヤ47は、後輪側出力軸49のハイポイド・ギヤのピニオン・ギヤ51に噛み合っている。
前記後輪側出力軸49には、ユニバーサル・ジョイント53を介してプロペラ・シャフト55が結合されている。プロペラ・シャフト55には、ユニバーサル・ジョイント57、4WD用のオンデマンドのトルク伝達カップリング59を介してドライブ・ピニオン・シャフト61が結合されている。ドライブ・ピニオン・シャフト61のドライブ・ピニオン・ギヤ63は、リヤ・デファレンシャル装置65のリング・ギヤ67に噛み合っている。
リヤ・デファレンシャル装置65は、キャリヤ・ケース69に支持され、このリヤ・デファレンシャル装置65には、左右の後輪車軸71,73を介して左右の後輪75,77が連動連結されている。
従って、エンジン13から主クラッチ15、電動モータ17、トランスミッション7を介してフロント・デファレンシャル装置11のリング・ギヤ21にトルクが入力されると、一方では車軸中間軸29,3及び前輪車軸31,33を介して左右の前輪35,37へトルク伝達が行われる。他方では、デフ・ケース23、連結中空軸39、ヘリカル・ギヤ41,45、伝達中間軸43、リング・ギヤ47、ピニオン・ギヤ51を介して後輪側出力軸49へトルク伝達が行われる。
後輪側出力軸49からは、ユニバーサル・ジョイント53、プロペラ・シャフト55、ユニバーサル・ジョイント57、トルク伝達カップリング59、ドライブ・ピニオン・シャフト61、ドライブ・ピニオン・ギヤ63を介してリヤ・デファレンシャル装置65のリング・ギヤ67にトルク伝達が行われる。リヤ・デファレンシャル装置65からは、左右の後輪車軸71,73を介して、左右の後輪75,77へトルク伝達が行われる。
このトルク伝達により、前後輪35,37、75,77によりオンデマンドの4輪駆動状態で走行することができる。
[動力伝達装置]
図2は、動力伝達装置を軸主体に切断した断面図、図3は、変形例の要部斜視図である。
図2のように、前記動力伝達装置1は、伝達中間軸43及び後輪側出力軸49に対して相対的に高位に配置された軸として前記連結中空軸39を有する3軸構造となっている。
分配ケース5は、連結中空軸39及び伝達中間軸43を回転自在に支持する第1のケース部分79と後輪側出力軸49を回転自在に支持する第2のケース部分81とからなっている。第1のケース部分79の開放側には、ケース・カバー83がボルト85により締結固定されている。
前記第1のケース部分79は、連結中空軸39及びヘリカル・ギヤ41を収容する第1の収容部87と伝達中間軸43、ヘリカル・ギヤ45及びリング・ギヤ47を収容する第2の収容部89とを一体に形成したものである。
前記第1の収容部87には、ヘリカル・ギヤ41の一側において軸受支持部91及びシール支持部93が設けられている。ヘリカル・ギヤ41の他側においてケース・カバー83には、軸受支持部95及びシール支持部97が設けられている。ケース・カバー83の開口部99内には、軸受支持部101が設けられている。軸受支持部101は、均一の内径でストレートに形成され、ケース・カバー83外へ開口している。
第1のケース部分79において、ベル・ハウジング9側の開口部103には、アダプタ105がボルト107により取り付けられている。アダプタ105については後述する。
軸受支持部91及び軸受支持部95には、前記ヘリカル・ギヤ41を一体に設けた前記連結中空軸39が、第1の軸受であるボール・ベアリング109,111により回転自在に支持されている。第1の収容部87のシール支持部93及びケース・カバー83のシール支持部97には、シールとしてオイル・シール113,115が取り付けられ、このオイル・シール113,115は、連結中空軸39の外周に密接し、相対摺動可能となっている。
連結中空軸39は、均一な内径を有する貫通孔117を有し、アダプタ105側の端部に貫通孔117よりも内径の大きなインナー・スプライン119を有し、ヘリカル・ギヤ41側の端部に段付き状に拡径形成されたシール支持部121を有している。
シール支持部121には、オイル・シール123が取り付けられ、前記車軸中間軸3の外周に密接し、相対摺動可能となっている。
インナー・スプライン119は、第1の収容部87の開口部103から突出し、アダプタ105内で前記デフ・ケース23から延びたボス部にスプライン係合している。
前記車軸中間軸3は、段付き状に形成され、前記フロント・デファレンシャル装置11側の端部に、サイド・ギヤ27に結合するためのスプライン125を有している。スプライン125に隣接して同径の軸部127を有し、この軸部127の外周面に螺旋溝127aが形成されている。
車軸中間軸3のケース・カバー83側の端部(一端側)は、2段に拡径され、シール摺接部129と支持軸部131とが設けられている。
シール摺接部129には、前記オイル・シール123のシール・リップが相対摺動可能に密接している。支持軸部131は、連結中空軸39のシール支持部121(一端)から突出し前記分配ケース5のケース・カバー83に前記第2の軸受であるボール・ベアリング133を介して回転自在に支持されている。ボール・ベアリング133のインナー・レースは、支持軸部131に圧入されるとともにスナップ・リング135a,135bにより軸方向へ位置決められ、アウター・レースは、ケース・カバー83の軸受支持部101に圧入されて軸方向に突き当り、止め輪137により軸方向へ位置決められている。
前記車軸中間軸3及び連結中空軸39間には、前記ボール・ベアリング133に対して軸方向に離間した近接部139が突部139aにより形成されている。近接部139は、動力伝達装置1を車両へ組み込む前において車軸中間軸3のボール・ベアリング133を支点とした軸振れを規制するものである。
突部139aは、連結中空軸39の内周面でインナー・スプライン119に隣接して周回状に連続的に一体形成されている。この突部139aにおいて、平行部の軸方向幅は、10mm程度に設定され、車軸中間軸3の外周に対する隙間は、1mm程度に設定されている。
さらに、本実施例では、寸法A又はBが、寸法Cよりも大きく、例えば、A>B>Cの寸法関係に設定されている。寸法Aは、突部139aの平行部の内端からスプライン125の軸方向内端側までの距離、寸法Bは、軸受支持部101の開口部99までの軸方向長さ、寸法Cは、シール摺接部129の立ち上がり始端からオイル・シール123のシール・リップまでの距離である。
なお、近接部139を、図3のように、連結中空軸39に周回状に間欠的に設けられた突部139aで構成することも可能である。
近接部139の形成により、シールとしての前記オイル・シール123が、前記ボール・ベアリング133と前記近接部139との間で前記連結中空軸39及び車軸中間軸3間に設けられた構成となっている。
前記第2の収容部89は、伝達中間軸43の一端側において閉じ壁部141を有し、ケース・カバー83は、伝達中間軸43の他端側において閉じ壁部143を有している。
閉じ壁部141には、軸受支持部145が設けられ、閉じ壁部143には、軸受支持部147が設けられている。軸受支持部145,147に、伝達中間軸43の両端がテーパー・ローラー・ベアリング149,151を介して回転自在に支持されている。
前記第2のケース部分81は、後輪側出力軸49を支持するものであり、第1のケース部分79の第2の収容部89の後輪側出力方向の開口153に嵌合して組み付けられ、複数のボルト155(但し、図2では1個のみ示す。)により締結固定されている。
第2のケース部分81の一端部外周には、オー・リング157が取り付けられ、開口153内周に密接している。
第2のケース部分81には、軸受支持部159,161及びシール支持部163が設けられている。
軸受支持部159,161には、テーパー・ローラー・ベアリング164,165を介して後輪側出力軸49が回転自在に支持されている。後輪側出力軸49の外端部には、フランジ部材167がスプライン嵌合している。このフランジ部材167は、後輪側出力軸49に螺合するナット169により締結され、抜け止めが行われている。
前記シール支持部163には、オイル・シール171が取り付けられ、このオイル・シール171がフランジ部材167に密接し、相対摺動可能となっている。フランジ部材167には、ダスト・カバー173が取り付けられ、オイル・シール171の外側を覆っている。
前記アダプタ105は、動力伝達装置1をベル・ハウジング9へ取り付けるものである。このアダプタ105の両端には、インロー部105a,105bが形成され、オー・リング175,177が支持されている。アダプタ105は、外周側にボルトによる締結部105cが複数形成されている。但し、図では、特定断面の1個のみ示されている。
このアダプタ105は、インロー部105bが第1のケース部分79の開口部103内に嵌合している。
このアダプタ105が、ベル・ハウジング9側に合わせられ、各締結部105cが、図1で示すようにボルト178等により締結結合される。
[軸振れ規制]
本発明の実施例では、動力伝達装置1を車両へ組み込む前は、近接部139が機能し、搬送中などに車軸中間軸3がボール・ベアリング133を支点として軸振れをしようとすると、この車軸中間軸3が連結中空軸39の突部139aの平行部に接触して連結中空軸39に対して軸振れが規制される。
[車軸中間軸の組み込み]
車軸中間軸3を分配ケース5の開口部99から挿入して組み込むとき、予めボール・ベアリング133を支持軸部131に支持させる。この車軸中間軸3のスプライン125を、開口部99から軸方向に挿入する。
前記寸法A>B>Cの関係より、まず軸部127が突部139a内周を通り、次いでボール・ベアリング137が開口部99に当接する。このとき、オイル・シール123のシール・リップは、車軸中間軸3のシール摺接部129に軸方向に当接することがない。しかも、車軸中間軸3のボール・ベアリング137を軸受支持部101に圧入する作業時に、車軸中間軸3は、軸受支持部101と突部139aとにより径方向の動きが規制される。
このため、車軸中間軸3をラフに組み込んでも車軸中間軸3によってオイル・シール123が損傷を受けることがなく、車軸中間軸3の組み込み作業を容易に行わせることができる。
[実施例1の効果]
本発明実施例1では、軸方向に離間配置された少なくとも一対のボール・ベアリング109,111により分配ケース5に回転自在に支持された中空の連結中空軸39と、前記連結中空軸39の軸心部に同軸に配置され支持軸部131が前記連結中空軸39のシール支持部121から突出し前記分配ケース5のケース・カバー83にボール・ベアリング133を介して回転自在に支持された車軸中間軸3とを備えた動力伝達装置1であって、前記連結中空軸39の内周面に突部139aを周回状に連続的又は間欠的に形成して連結中空軸39及び車軸中間軸3間に、前記ボール・ベアリング133に対し軸方向に離間して車軸中間軸3の軸振れを規制する径方向の近接部139を設けた。
このため、搬送中などに車軸中間軸3がボール・ベアリング133を支点として軸振れをしようとすると、この車軸中間軸3が連結中空軸39の突部139aの平行部に接触して車軸中間軸3の軸振れを規制することができる。
前記ボール・ベアリング133と前記近接部139との間で前記連結中空軸39及び車軸中間軸3間に、オイル・シール123を設けた。
このため、フロント・デファレンシャル装置11のデフ・オイルを連結中空軸39及び車軸中間軸3間に導いても分配ケース5内とのオイルの流通を遮断することができる。
連結中空軸39及び車軸中間軸3間にデフ・オイルを導くことでオイル・シール123の潤滑を行わせることができる。
図4は、本発明の実施例2に係り、動力伝達装置を軸主体に切断した断面図である。なお、実施例1と同一又は対応した構成部分には同符号又は同符号にAを付して説明し、重複した説明は省略する。
図4のように、本実施例の動力伝達装置1Aは、近接部139Aを構成する突部139Aaの内周に螺旋溝179を設けた。
したがって、連結中空軸39Aの回転時、或いは連結中空軸39A及び車軸中間軸3の相対回転時等に螺旋溝179が機能し、連結中空軸39A及び車軸中間軸3外であるフロント・デファレンシャル装置11側から流動してくる潤滑油としてのデフ・オイルを連結中空軸39A及び車軸中間軸3間内へ円滑に導くことができ、オイル・シール123の潤滑をより確実に行わせることができる。
その他、本実施例においても、実施例1と同様な作用効果を奏することができる。
図5は、本発明の実施例3に係り、動力伝達装置を軸主体に切断した断面図である。なお、実施例1と同一又は対応した構成部分には同符号又は同符号にBを付して説明し、重複した説明は省略する。
図5のように、本実施例の動力伝達装置1Bは、近接部139Bを構成する突部139Baを別部材であるリングの圧入により設けた。
したがって、突部139Baを取り付けなければ近接部139Bを備えない動力伝達装置にすることができる。
その他、本実施例においても、実施例1と同様な作用効果を奏することができる。
図6,図7は、本発明の実施例4に係り、動力伝達装置を軸主体に切断した断面図、図7は、変形例の要部斜視図である。なお、実施例1と同一又は対応した構成部分には同符号又は同符号にCを付して説明し、重複した説明は省略する。
図6のように、本実施例の動力伝達装置1Cは、近接部139Cを構成する突部139Caを車軸中間軸3Cに周回状に連続的に一体形成した。この突部139Caにおいて平行部の軸方向幅は、10mm程度に設定され、連結中空軸39Cの内周に対する隙間は、1mm程度に設定されている。
なお、図7のように、近接部139Cを、車軸中間軸3Cに周回状に間欠的に設けられた突部139Caで構成することも可能である。
したがって、本実施例においても、近接部139Cの機能により実施例1と同様な作用効果を奏することができる。
図8〜図10は、本発明の実施例5に係り、図8は、動力伝達装置を軸主体に切断した断面図、図9は、シッピング・プラグの断面図、図10は、シッピング・プラグの側面図である。なお、実施例1と同一又は対応した構成部分には同符号又は同符号にDを付して説明し、重複した説明は省略する。
本実施例の動力伝達装置1Dでは、車軸中間軸3の軸振れを、シッピング・プラグ181により規制する構造とした。
シッピング・プラグ181は、第1の嵌合部183と第2の嵌合部185と凸部187と保持部189とを備えて樹脂により一体に形成されている。
第1の嵌合部183は、車軸中間軸3に嵌合し該車軸中間軸3の端面3aに対向する第1の端壁部183aを有する。
第2の嵌合部185は、分配ケース5側の端部開口外周であるアダプタ105のインロー部105aに嵌合し、該インロー部105aに対向する第2の端壁部185aを前記第1の嵌合部183外周に一体に有する。
凸部187は、前記車軸中間軸3の端面3aに形成された凹部191に圧入されて車軸中間軸3に対する位置決めを行わせる。
保持部189は、前記第1の嵌合部183から軸方向に筒状に延設されて連結中空軸39D及び車軸中間軸3間に嵌合して車軸中間軸3の軸振れを規制する。
なお、保持部189に代えて、又は保持部189と共に、前記第1,第2の嵌合部183,185間又は前記第2の嵌合部185及び前記凸部187間で前記車軸中間軸3の軸振れを規制する構成にすることもできる。この場合、第1の嵌合部183の車軸中間軸3に対する嵌合、或いは第2の嵌合部185のインロー部105aに対する嵌合は、車軸中間軸3の軸振れを規制できるものとする。
前記シッピング・プラグ181の凸部187と車軸中間軸3の端面3aの凹部191との凹凸関係は、逆にすることもできる。
シッピング・プラグ181により、アダプタ105のインロー部15aに支持されたオー・リング175を保護することができると共に、アダプタ105及び車軸中間軸3間を閉止し、水等の侵入を防止することができる。
図11は、本発明の実施例6に係り、4輪駆動車のスケルトン平面図である。なお、実施例1と同一又は対応した構成部分には同符号又は同符号にEを付して説明し、重複した説明は省略する。
本実施例の動力伝達装置1Eは、実施例1の動力伝達装置1が伝達中間軸43を有する3軸構成であるのに対し、この伝達中間軸43を省略した。また、連結中空軸39Eにハイポイド・ギヤのリング・ギヤ41Eを取り付け、後輪側出力軸49のハイポイド・ギヤのピニオン・ギヤ51に噛み合せた。すなわち、動力伝達装置1Eを2軸構成としたものである。
近接部139の構成は変更がなく、その他の実施例の近接部139A,139B,139Cを採用することもでき、シッピング・プラグ181により軸振れを規制することもできる。
[本願発明に係るケースの態様]
本願発明の特許請求の範囲の各請求項に記載のケース(各実施例における説明文中の分配ケース5が対応する)は、その内部に収容又は支持されている部材の配置や組付けを考慮して複数のケース部分に分割され、ボルトなどの固定手段を用いて一体に構成される構造をなすものである。
従って、一対の第1の軸受と第2の軸受各々を配置する3つのケース部分を備えて構成するなど、ケースの分割構成と形状とについては最適な配置や組み付け状態を考慮し適宜設定されるものである。
よって、本願発明の各実施例の複数に分割されたケース部分の態様に限られるものではない。
4輪駆動車のスケルトン平面図である。(実施例1) 動力伝達装置を軸主体に切断した断面図である。(実施例1) 変形例の要部斜視図である。(実施例1) 動力伝達装置を軸主体に切断した断面図である。(実施例2) 動力伝達装置を軸主体に切断した断面図である。(実施例3) 動力伝達装置を軸主体に切断した断面図である。(実施例4) 変形例の要部斜視図である。(実施例4) 動力伝達装置を軸主体に切断した断面図である。(実施例5) シッピング・プラグの断面図である。(実施例5) シッピング・プラグの側面図である。(実施例5) 4輪駆動車のスケルトン平面図である。(実施例6)
符号の説明
1,1A,1B,1C,1D,1E 動力伝達装置
3,3C 車軸中空軸(第1の回転軸)
3a 端面
5 分配ケース(ケース)
39,39A,39B,39C,39D 連結中空軸(第2の回転軸)
109,111 ボール・ベアリング(第1の軸受)
121 シール支持部(第1の回転軸の一端)
131 支持軸部(第2の回転軸の一端側)
133 ボール・ベアリング(第2の軸受)
139,139A,139B,139C 近接部
139a,139Aa,139Ba,139Ca 凸部
179 螺旋溝
181 シッピング・プラグ
183 第1の嵌合部
185 第2の嵌合部
187 凸部
189 保持部
191 凹部

Claims (6)

  1. 軸方向に離間配置された少なくとも一対の第1の軸受によりケースに回転自在に支持された中空の第1の回転軸と、
    前記中空の第1の回転軸の軸心部に同軸に配置され一端側が前記第1の回転軸の一端から突出し前記ケースに第2の軸受を介して回転自在に支持された第2の回転軸と、
    を備えた動力伝達装置であって、
    前記第1,第2の回転軸間に、前記第2の軸受に対し軸方向に離間して第2の回転軸の軸振れを規制する径方向の近接部を設けた、
    ことを特徴とする動力伝達装置。
  2. 請求項1記載の動力伝達装置であって、
    前記近接部は、前記第1の回転軸の内周又は第2の回転軸の外周に周回状に連続的又は間欠的に設けられた突部により形成された、
    ことを特徴とする動力伝達装置。
  3. 請求項2記載の動力伝達装置であって、
    前記第2の軸受と前記近接部との間で前記第1,第2の回転軸間に、シールを設けた、
    ことを特徴とする動力伝達装置。
  4. 請求項3記載の動力伝達装置であって、
    前記第1の回転軸の内周に周回状に連続的に設けられた突部の内周に、前記第1,第2の回転軸間外から第1,第2の回転軸間内へ潤滑油を導く螺旋溝を設けた、
    ことを特徴とする動力伝達装置。
  5. 軸方向に離間配置された少なくとも一対の第1の軸受によりケースに回転自在に支持された中空の第1の回転軸と、
    前記中空の第1の回転軸の軸心部に同軸に配置され一端側が前記第1の回転軸の一端から突出し前記ケースに第2の軸受を介して回転自在に支持された第2の回転軸と、
    を備え前記第2の回転軸の他端側が前記ケースの端部開口から突出する動力伝達装置に用いるシッピング・プラグであって、
    前記第2の回転軸に嵌合し該第2の回転軸の他端側の端面に対向する第1の端壁部を有する第1の嵌合部と、
    前記ケース側の端部開口外周に嵌合し該端部開口に対向する第2の端壁部を前記第1の嵌合部外周に一体に有する第2の嵌合部と、
    前記第2の回転軸の他端側の端面に形成された凹部又は凸部に圧入されて第2の回転軸に対する位置決めを行わせる凸部又は凹部と、
    を備え前記第1,第2の嵌合部間又は前記第2の嵌合部及び前記凸部又は凹部間で前記第2の回転軸の軸振れを規制する、
    ことを特徴とするシッピング・プラグ。
  6. 軸方向に離間配置された少なくとも一対の第1の軸受によりケースに回転自在に支持された中空の第1の回転軸と、
    前記中空の第1の回転軸の軸心部に同軸に配置され一端側が前記第1の回転軸の一端から突出し前記ケースに第2の軸受を介して回転自在に支持された第2の回転軸と、
    を備え前記第2の回転軸の他端側が前記ケースの端部開口から突出する動力伝達装置に用いるシッピング・プラグであって、
    前記第2の回転軸に嵌合し該第2の回転軸の他端側の端面に対向する第1の端壁部を有する第1の嵌合部と、
    前記ケースの端部開口外周に嵌合し該端部開口に対向する第2の端壁部を前記第1の嵌合部外周に一体に有する第2の嵌合部と、
    前記第2の回転軸の他端側の端面に形成された凹部又は凸部に圧入されて第2の回転軸に対する位置決めを行わせる凸部又は凹部と、
    前記第1の嵌合部から軸方向に延設されて第1,第2の回転軸間に嵌合して第2の回転軸の軸振れを規制する保持部と、
    を備えたことを特徴とするシッピング・プラグ。
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CN104251296A (zh) * 2013-06-28 2014-12-31 常州市瑞泰工程机械有限公司 液力—液压综合传动车轴齿轮箱
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