JP6344314B2 - インクセット、インクジェット記録装置、及びインクジェット記録方法 - Google Patents

インクセット、インクジェット記録装置、及びインクジェット記録方法 Download PDF

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Description

本発明は、インクセット、インクジェット記録装置、及びインクジェット記録方法に関する。
特許文献1には、2色以上のインクを用いてカラー画像を形成する場合に、印字順序に従って色ごとにインクの浸透性を変化させるインクジェット記録方法が開示されている。
特開平6−226999号公報
しかし、特許文献1に記載のインクジェット記録方法では、高い記録速度(例えば、100枚/分以上)で印刷する場合に、記録ヘッドのミスト汚染を抑制しつつ高画質の画像を形成することは困難である。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、記録ヘッドのミスト汚染を抑制しつつ、高画質の画像(例えば、裏抜け及びオフセットが生じにくい画像)を形成することを目的とする。
本発明に係るインクセットは、複数種のインクを含む。前記インク中には、それぞれ樹脂で覆われた複数の顔料粒子が分散している。本発明に係るインクセットは、前記複数種のインクとして、第1インクと第2インクとを含む。インクの質量乾燥率10質量%から40質量%までの範囲における、インクの質量乾燥率の単位増加量あたりの、前記樹脂で覆われた前記顔料粒子の体積中位径の増加量は、前記第1インクでは50nm以上90nm以下であり、前記第2インクでは100nm以上150nm以下である。
本発明に係るインクジェット記録装置は、それぞれインクを吐出する複数の記録ヘッドと、搬送路の下方から負圧吸引しながら前記搬送路上の記録シートを搬送する搬送ユニットとを備える。前記複数の記録ヘッドには、前記記録シートの搬送方向において、最上流に位置する第1記録ヘッドと、最下流に位置する第2記録ヘッドと、前記第1記録ヘッドと前記第2記録ヘッドとの間に位置する他の記録ヘッドとが含まれる。前記搬送ユニットは、前記他の記録ヘッドの下方よりも、前記第1記録ヘッド及び前記第2記録ヘッドの各々の下方において、より強い負圧で前記記録シートを吸引するように構成される。前記複数の記録ヘッドの各々により吐出される前記インク中には、それぞれ樹脂で覆われた複数の顔料粒子が分散している。前記第1記録ヘッド及び前記第2記録ヘッドはそれぞれ、質量乾燥率10質量%から40質量%までの範囲においては、質量乾燥率の単位増加量あたりの、前記樹脂で覆われた前記顔料粒子の体積中位径の増加量が50nm以上90nm以下である第1インクを吐出するように構成される。前記他の記録ヘッドは、質量乾燥率10質量%から40質量%までの範囲においては、質量乾燥率の単位増加量あたりの、前記樹脂で覆われた前記顔料粒子の体積中位径の増加量が100nm以上150nm以下である第2インクを吐出するように構成される。
本発明に係るインクジェット記録方法は、本発明に係るインクジェット記録装置を用いて前記記録シートに対して記録を行う。本発明に係るインクジェット記録方法は、第1工程と、第2工程と、第3工程とを含む。前記第1工程では、前記第1記録ヘッドにより、質量乾燥率10質量%から40質量%までの範囲においては、質量乾燥率の単位増加量あたりの、前記樹脂で覆われた前記顔料粒子の体積中位径の増加量が50nm以上90nm以下である第1インクを吐出して前記記録シートに対して記録を行う。前記第2工程では、前記第1工程の後、前記他の記録ヘッドにより、質量乾燥率10質量%から40質量%までの範囲においては、質量乾燥率の単位増加量あたりの、前記樹脂で覆われた前記顔料粒子の体積中位径の増加量が100nm以上150nm以下である第2インクを吐出して前記記録シートに対して記録を行う。前記第3工程では、前記第2工程の後、前記第2記録ヘッドにより、質量乾燥率10質量%から40質量%までの範囲においては、質量乾燥率の単位増加量あたりの、前記樹脂で覆われた前記顔料粒子の体積中位径の増加量が50nm以上90nm以下である第1インクを吐出して前記記録シートに対して記録を行う。
本発明によれば、記録ヘッドのミスト汚染を抑制しつつ、高画質の画像(例えば、裏抜け及びオフセットが生じにくい画像)を形成することが可能になる。
本発明の実施形態に係るインクセットが用いられるインクジェット記録装置の一例を示す図である。 図1に示されるインクジェット記録装置の画像形成部(特に、記録ヘッド)を示す図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。なお、粉体(より具体的には、顔料粒子等)に関する評価結果(形状又は物性などを示す値)は、何ら規定していなければ、相当数の粒子について測定した値の個数平均である。また、粉体の粒子径は、何ら規定していなければ、粒子の球相当径である。以下、化合物名の後に「系」を付けて、化合物及びその誘導体を包括的に総称する場合がある。化合物名の後に「系」を付けて重合体名を表す場合には、重合体の繰返し単位が化合物又はその誘導体に由来することを意味する。また、アクリル及びメタクリルを包括的に「(メタ)アクリル」と総称する場合がある。
本実施形態に係るインクセットは、複数種のインクを含む。本実施形態に係るインクセットに含まれるインク(以下、本実施形態に係るインクと記載する)は、溶剤(例えば、水)と、着色剤とを含有する。また、本実施形態に係るインクは、任意の添加剤をさらに含有していてもよい。例えば、溶剤に対するインク成分の溶解状態を安定化させるために、溶解安定剤をインクに添加してもよい。また、インク中の粒子(例えば、後述する顔料粒子)の分散安定性を高めるために、界面活性剤をインクに添加してもよい。
本実施形態に係るインク中には、それぞれ樹脂で覆われた複数の顔料粒子が分散している。以下、樹脂で覆われた顔料粒子を、被覆顔料粒子と記載する。顔料粒子が樹脂に覆われていることで、インク中での顔料粒子の分散安定性が向上する。以下、インク中に分散している複数の被覆顔料粒子の集合体を、顔料分散体と称する。本実施形態に係るインクでは、顔料分散体が着色剤に相当する。
本実施形態に係るインクセットは、第1インクと第2インクとを含む。インクの質量乾燥率10質量%から40質量%までの範囲における、インクの質量乾燥率の単位増加量あたりの、インク中の被覆顔料粒子の体積中位径(D50)の増加量(以下、粒径変化定数と記載する)は、第1インクでは50nm以上90nm以下であり、第2インクでは100nm以上150nm以下である。被覆顔料粒子(顔料粒子を覆う樹脂を含む粒子)の体積中位径は、凝集粒子(二次粒子)の体積中位径を意味する。粒径変化定数の測定方法は、後述する実施例と同じ方法又はその代替方法である。なお、インクセットが複数種の第1インクを含む場合には、それら第1インクは、それぞれ50nm以上90nm以下の粒径変化定数を有していれば、互いに異なる粒径変化定数を有していてもよいし、互いに異なる組成を有していてもよい。また、インクセットが複数種の第2インクを含む場合には、それら第2インクは、それぞれ100nm以上150nm以下の粒径変化定数を有していれば、互いに異なる粒径変化定数を有していてもよいし、互いに異なる組成を有していてもよい。
以下、本実施形態に係るインク(第1インク及び第2インク)に含有される溶剤、着色剤、及び界面活性剤について、順に説明する。ただし、インクの用途等に応じて、必要のない成分(例えば、界面活性剤)は割愛してもよい。
[溶剤]
インクに含有される溶剤としては、水を含む液を使用することが好ましく、水と、グリセリン及び/又はグリコールと、アルコール及び/又はグリコールエーテルとを含む混合液を使用することがより好ましい。インクの乾燥を抑制するために、上記混合液に乾燥防止剤(例えば、2−ピロリドン)をさらに加えてもよい。グリセリン及び/又はグリコールをインクに含有させることで、インクの乾燥を抑制することが可能になる。グリコールの好適な例としては、エチレングリコールが挙げられる。また、アルコール及び/又はグリコールエーテルをインクに含有させることで、記録シートに対するインクの浸透性を向上させることが可能になる。グリコールエーテルの好適な例としては、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノノルマルブチルエーテル、トリエチレングリコールモノイソブチルエーテル、トリエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、又はジエチレングリコールモノノルマルブチルエーテルが挙げられる。適切な粘度を有するインクを調製するためには、インクにおける水の量が、インク全質量に対して20質量%以上70質量%以下であることが好ましい。
[着色剤]
本実施形態に係るインクでは、着色剤として顔料分散体を使用する。顔料分散体は、複数の顔料粒子を含む。複数の顔料粒子はそれぞれ、樹脂に覆われている。顔料粒子が樹脂に覆われていることで、顔料粒子同士の凝集が抑制される。なお、インク中には、顔料粒子に付着している樹脂(以下、被覆樹脂と記載する)に加えて、顔料粒子に付着していない樹脂(以下、分散樹脂と記載する)が存在していてもよい。インク中には、樹脂で覆われる顔料粒子に加えて、樹脂で覆われない顔料粒子が存在していてもよい。顔料粒子同士の凝集を好適に抑制するためには、顔料分散体における樹脂の使用量(被覆樹脂及び分散樹脂の合計量)が、顔料100質量部に対して15質量部以上100質量部以下であることが好ましい。また、記録ヘッドのミスト汚染を抑制するためには、インク中の樹脂における被覆樹脂の割合が95質量%以上100質量%未満であることが好ましい。
(顔料粒子)
顔料粒子は、実質的に顔料から構成される。インクの色濃度、色相、又は安定性を向上させるためには、顔料粒子の体積中位径(D50)が30nm以上200nm以下であることが好ましい。インクにより形成される画像のオフセットを抑制しつつ画像濃度を向上させるためには、インクにおける着色剤の量が、インク全質量に対して2.5質量%以上5質量%以下であることが好ましい。
顔料粒子を構成する顔料としては、例えば次に示す顔料を使用できる。黄色顔料としては、例えば、C.I.ピグメントイエロー(74、93、95、109、110、120、128、138、139、151、154、155、173、180、185、又は193)を好適に使用できる。橙色顔料としては、例えば、C.I.ピグメントオレンジ(34、36、43、61、63、又は71)を好適に使用できる。赤色顔料としては、例えば、C.I.ピグメントレッド(122又は202)を好適に使用できる。青色顔料としては、例えば、C.I.ピグメントブルー(15:3)を好適に使用できる。紫色顔料としては、例えば、C.I.ピグメントバイオレット(19、23、又は33)を好適に使用できる。黒色顔料としては、例えば、C.I.ピグメントブラック(7)を好適に使用できる。1種類の顔料を単独で使用してもよいし、2種以上の顔料を混ぜて使用してもよい。インク中には、互いに異なる色の顔料粒子が存在していてもよい。
(樹脂)
記録ヘッドのミスト汚染を抑制するためには、インクが水を含み、インク中の顔料粒子を覆う樹脂が水溶性を有することが好ましい。顔料粒子同士の凝集を抑制するためには、顔料粒子を覆う樹脂の少なくとも1種が、スチレン系モノマーに由来する1種以上の繰返し単位と、アクリル酸系モノマーに由来する1種以上の繰返し単位とを含む共重合体(スチレン−アクリル酸系共重合体)であることが好ましい。スチレン−アクリル酸系共重合体の好適な例としては、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−アクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−メタクリル酸−メタクリル酸アルキルエステル−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−メタクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−マレイン酸ハーフエステル共重合体、ビニルナフタレン−アクリル酸共重合体、又はビニルナフタレン−マレイン酸共重合体が挙げられる。
インクの粒径変化定数を50nm以上150nm以下にするためには、顔料粒子を覆う樹脂の質量平均分子量(Mw)が30000以上200000以下であることが好ましい。第1インクの粒径変化定数を50nm以上90nm以下にするためには、第1インクの樹脂(被覆樹脂)のMwが30000以上60000以下であることが好ましい。第2インクの粒径変化定数を100nm以上150nm以下にするためには、第2インクの樹脂(被覆樹脂)のMwが55000以上200000以下であることが好ましい。樹脂のMwが大きいほど粒径変化定数が大きくなる傾向がある。質量平均分子量(Mw)の測定方法は、後述する実施例と同じ方法又はその代替方法である。樹脂の分子量は、樹脂の重合条件(より具体的には、重合開始剤の使用量、重合温度、又は重合時間等)を変えることによって調整できる。例えば、重合温度(重合時の反応温度)を下げたり、樹脂の合成に使用する材料を溶かす溶媒の量を減らしたり、重合開始剤の使用量を減らしたりすれば、樹脂の分子量を小さくすることができる。なお、重合開始剤の使用量を減らし過ぎると、重合反応が停止して、残留モノマー(未反応のモノマー)が増えることがある。
[界面活性剤]
本実施形態に係るインクは、界面活性剤を含有していてもよい。界面活性剤は、分子内に親水性基及び疎水性基を有する化合物である。記録ヘッドのミスト汚染を抑制するためには、ノニオン界面活性剤をインクに含有させることが好ましい。
インクがノニオン界面活性剤を含有する場合、インクにより形成される画像のオフセットを抑制しつつ画像濃度を向上させるためには、ノニオン界面活性剤が、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、及びジ(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコールからなる群より選択される1種以上のモノマーに由来する親水性基と、炭素数12以上20以下のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル(より具体的には、アクリル酸ドデシル又はアクリル酸オクタデシル等)、及び(メタ)アクリル酸ベンジルからなる群より選択される1種以上のモノマーに由来する疎水性基とを有することが好ましく、ノニオン界面活性剤がジアクリル酸ポリエチレングリコール(PEGA)とメタクリル酸メチル(MMA)とアクリル酸ベンジル(BA)との共重合体であることが特に好ましい。インクに含有されるノニオン界面活性剤の好適な例としては、ノニオン界面活性剤(日信化学工業株式会社製「サーフィノール(登録商標)465」、成分:アセチレン系ジアルコールのエチレンオキサイド付加物)、又はノニオン界面活性剤(日信化学工業株式会社製「オルフィン(登録商標)E1010」、成分:アセチレングリコール系化合物)が挙げられる。また、インクにより形成される画像のオフセットを抑制しつつ画像濃度を向上させるためには、ノニオン界面活性剤の量が、インク全質量に対して0.05質量%以上2.0質量%以下であることが好ましい。
[インクの製造方法]
以下、上記構成を有する本実施形態に係るインクを製造する方法の一例について説明する。
まず、顔料分散液を調製する。詳しくは、液(例えば、イソプロピルアルコール及びメチルエチルケトンの混合液)に、樹脂を合成するための材料(例えば、スチレン、(メタ)アクリル酸、及び(メタ)アクリル酸アルキルエステル)と、重合開始剤とを添加し、所定の温度(例えば、70℃)で加熱還流を行って、樹脂(例えば、スチレン−アクリル酸系樹脂)を合成する。続けて、メディア型分散機を用いて、得られた樹脂と、顔料と、水性媒体(例えば、アルコール及び水の混合液)とを混練して、多数の顔料粒子を含む顔料分散液を得る。メディア型分散機で用いるメディアの粒子径(例えば、ビーズの径)を変えることで、顔料粒子の分散度合、遊離樹脂(分散樹脂)の量、又は顔料粒子の粒子径などを調整することができる。例えば、メディアの粒子径を小さくするほど、顔料粒子の粒子径が小さくなる傾向がある。
次に、得られた顔料分散液と、他のインク成分とを混合する。詳しくは、顔料分散液と、溶剤(例えば、グリコールエーテル、グリセリン、及び2−ピロリドンの混合液)と、ノニオン界面活性剤と、イオン交換水とを混合する。その後、得られた混合液を、必要に応じてろ過する。その結果、インクが得られる。
[インクジェット記録装置]
本実施形態に係るインクセットは、例えば長尺のインクジェット記録ヘッド(以下、ラインヘッドと記載する)を備えるインクジェット記録装置で、好適に使用できる。以下、図1を参照して、ラインヘッドを備えるインクジェット記録装置の一例(プリンター100)について説明する。
プリンター100は、例えば外部コンピューターから受信した画像データ及び印刷条件(より具体的には、両面印刷の有無等)に基づいて、記録シート上にインクを吐出して画像を形成する。プリンター100は、例えばカラープリンターである。
プリンター100は、給紙カセット101を備える。給紙カセット101には、記録シートとして紙P(例えば、A4サイズの普通紙)がセットされる。給紙カセット101には給紙装置102が設けられている。給紙装置102は、例えばモーターにより駆動されるローラー102aと、ローラー102aに圧接されて従動するローラー102bとを有する。給紙装置102は、給紙カセット101にセットされた紙Pを1枚ずつ分離して搬送ユニット10に送り出す。
搬送ユニット10は、ローラー10a及び10bと、無端状の搬送ベルト10cとを備える。プリンター100では、搬送ベルト10cが搬送路を構成する。搬送ベルト10cは、互いに離間したローラー10a及び10bに巻き付けられることにより張設されている。搬送ベルト10cには、吸引用の通気孔(図示せず)が多数設けられている。搬送ベルト10cは、両端に位置するローラー10a及び10bの回転に応じて回転する。プリンター100では、ローラー10a及び10bのうち、搬送方向の下流側(X2側)のローラー10aのみが駆動される。ローラー10aにはエンコーダー10dが設けられている。エンコーダー10dは、ローラー10aの回転軸の回転変位量に応じたパルス列を出力する。
搬送ユニット10は、さらに、搬送ベルト10cの内側に負圧発生部10eを備える。負圧発生部10eは、吸引ファンのような、負圧を発生させる装置を収容する減圧ケースを有する。減圧ケースは、吸引ファンが発生させた負圧が効率良く搬送ベルト10cに作用するように、吸引ファンの周囲を区画している。負圧発生部10eにより搬送ベルト10cの内側(搬送路下)に負圧を発生させることで、搬送ベルト10cの通気孔(図示せず)を介して、搬送ベルト10c上(搬送路上)の紙Pを吸引することができる。搬送ユニット10は、搬送ベルト10c上の紙Pを、搬送ベルト10c下の負圧により吸引しながら搬送する。搬送ベルト10c上に吸着された紙Pは、紙Pの搬送方向の上流(X1側)から下流(X2側)へ搬送される。
搬送ユニット10の上方(Z1側)には画像形成部200が設けられている。画像形成部200は、ラインヘッド20a、20b、20c、20dを有する。また、画像形成部200は、ワイピングにより各ラインヘッドのノズル面(インク吐出面)をクリーニングするヘッドクリーニング装置(図示せず)を備える。ヘッドクリーニング装置は、例えば、洗浄液を吸収させたクリーニングローラーにより、各ラインヘッドのノズル面に付着したインクを拭き取るように構成される。プリンター100では、搬送ユニット10が紙Pを搬送しているときに、ラインヘッド20a、20b、20c、20dの各々から紙Pに向かってインクが吐出され、インクにより紙Pの片面(記録面)に画像が形成(記録)される。その後、各ラインヘッドは、ヘッドクリーニング装置によりクリーニングされる。また、画像形成後の紙Pは、搬送ユニット10により排出装置103に搬送され、排出装置103により排紙トレイ104へ排出される。排出装置103は、搬送ユニット10の下流端(X2側の端部)近傍に設けられている。排紙トレイ104は、排出装置103の下流側に設けられている。排出装置103は、例えばモーターにより駆動されるローラー103aと、ローラー103aに圧接されて従動するローラー103bとを有する。排紙トレイ104には、排出された紙Pが積載される。
以下、主に図2を参照して、画像形成部200の一例について説明する。図2に示すように、紙Pの搬送方向の上流(X1側)から下流(X2側)に向かってラインヘッド20a、20b、20c、20dの順で配置され、この順でラインヘッドからインクが吐出される。以下、ラインヘッド20a、20b、20c、20dを区別する必要がない場合(共通の性質などについて述べる場合)は、ラインヘッド20a、20b、20c、20dの各々をラインヘッド20と記載する。
画像形成部200は、4つのラインヘッド20を有することで、互いに異なる4色のインクを吐出することができる。ラインヘッド20a、20b、20c、20dには、例えば、Y(イエロー)インク、M(マゼンタ)インク、C(シアン)インク、Bk(ブラック)インクが充填される。これら4色のインクが吐出されることで、紙Pにフルカラー画像を形成(記録)することが可能になる。なお、インクの色は、インクに含有される顔料の種類等を変えることにより調整できる。
図2の例では、各ラインヘッド20が、Y方向に配列された複数の吐出ユニット30(ノズル)を有する。各ラインヘッド20は、画像信号に応じて、各吐出ユニット30によりインクを吐出する。インクの吐出方式は、ピエゾ方式であってもよいし、サーマルインクジェット方式であってもよい。各ラインヘッド20は、紙Pの搬送方向(X方向)に対して直交する方向(Y方向)に延設されている。例えば、紙P(A4サイズの普通紙)の長手方向が、X方向に相当する。
以上、本実施形態に係るインクセットを使用できるプリンターの一例(プリンター100)について説明した。しかし、本実施形態に係るインクは、上記装置以外のインクジェット記録装置でも使用できる。例えば、本実施形態に係るインクセットは、ラインヘッドを備えないインクジェット記録装置(より具体的には、シリアルヘッドを備えるインクジェット記録装置等)で使用してもよい。インクジェット記録装置は、電子制御装置(例えば、CPU及びメモリーその他の装置)、入力部(例えば、キーボード、マウス、又はタッチパネル)、及び通信装置を備えていてもよい。
次に、本実施形態に係るインクジェット記録装置について説明する。本実施形態に係るインクジェット記録装置は、次に示す構成(1)〜(3)を有する。
(1)インクジェット記録装置が、それぞれインクを吐出する複数の記録ヘッドと、搬送路の下方から負圧吸引しながら、その搬送路上の記録シートを搬送する搬送ユニットとを備える。複数の記録ヘッドには、記録シートの搬送方向において、最上流に位置する第1記録ヘッドと、最下流に位置する第2記録ヘッドと、第1記録ヘッドと第2記録ヘッドとの間に位置する他の記録ヘッドとが含まれる。例えば、図1及び図2に示すプリンター100では、ラインヘッド20aが上記第1記録ヘッドに相当し、ラインヘッド20dが上記第2記録ヘッドに相当し、ラインヘッド20b及び20cがそれぞれ上記他の記録ヘッドに相当する。また、紙Pが上記記録シートに相当し、搬送ベルト10cが上記搬送路に相当し、搬送ユニット10が上記搬送ユニットに相当する。
(2)搬送ユニットは、他の記録ヘッドの下方よりも、第1記録ヘッド及び第2記録ヘッドの各々の下方において、より強い負圧で記録シートを吸引するように構成される。負圧は、大気圧よりも低い圧力であり、式「負圧=大気圧−絶対圧」で表される。構成(2)における負圧(以下、吸引負圧と記載する)は、記録ヘッドと搬送路との間(詳しくは、記録ヘッド直近)で測定される圧力(ゲージ圧の絶対値)に相当する。例えば、図1及び図2に示すプリンター100において、負圧発生部10eが、ラインヘッド20b及び20cの各々の下方(Z2側)よりも、ラインヘッド20a及び20dの各々の下方(Z2側)において、より強い吸引負圧で記録シートを吸引するように構成されてもよい。負圧発生部10eは、複数の吸引ファンを備えてもよい。記録ヘッドごとに吸引ファンを設けてもよい。吸引負圧の強さは、例えば、負圧発生部10eにおける減圧ケースの形態又は吸引ファンの回転速度を変えることで、調整することができる。
(3)複数の記録ヘッドの各々により吐出されるインク中には、それぞれ樹脂で覆われた複数の顔料粒子が分散している。第1記録ヘッド及び第2記録ヘッドはそれぞれ、粒径変化定数50nm以上90nm以下の第1インクを吐出するように構成される。他の記録ヘッドは、粒径変化定数100nm以上150nm以下の第2インクを吐出するように構成される。
本実施形態に係るインクセットを用いて高画質の画像を形成するためには、構成(1)〜(3)を有するインクジェット記録装置を用いて、本実施形態に係るインクジェット記録方法により、記録シートに対して記録を行うことが好ましい。本実施形態に係るインクジェット記録方法は、次に示す第1工程、第2工程、及び第3工程を含む。第1工程では、第1記録ヘッドにより、粒径変化定数50nm以上90nm以下の第1インクを吐出して記録シートに対して記録を行う。第2工程では、第1工程の後、他の記録ヘッドにより、粒径変化定数100nm以上150nm以下の第2インクを吐出して記録シートに対して記録を行う。第3工程では、第2工程の後(他の記録ヘッドが複数ある場合には、他の記録ヘッドの全てによるインクの吐出が終わった後)、第2記録ヘッドにより、粒径変化定数50nm以上90nm以下の第1インクを吐出して記録シートに対して記録を行う。なお、第1工程で使用する第1インクと第3工程で使用する第1インクとは、それぞれ50nm以上90nm以下の粒径変化定数を有していれば、互いに異なる粒径変化定数を有していてもよいし、互いに異なる組成を有していてもよい。また、他の記録ヘッドが複数ある場合、それら他の記録ヘッドから吐出される第2インクは、それぞれ100nm以上150nm以下の粒径変化定数を有していれば、互いに異なる粒径変化定数を有していてもよいし、互いに異なる組成を有していてもよい。
例えば、図1及び図2に示すプリンター100では、ラインヘッド20a(第1記録ヘッド)、ラインヘッド20b(他の記録ヘッド)、ラインヘッド20c(他の記録ヘッド)、及びラインヘッド20d(第2記録ヘッド)が、この順でインクを吐出する。また、構成(2)を有するプリンター100では、負圧発生部10eが、ラインヘッド20b及び20cの各々の下方(Z2側)よりも、ラインヘッド20a及び20dの各々の下方(Z2側)において、より強い吸引負圧で記録シートを吸引する。これにより、ラインヘッド20a又は20dの下方において紙Pの一部(先端部又は後端部)しか搬送ベルト10cに載っていない(吸引されていない)状態でも、紙Pを搬送ベルト10cに吸着させることが可能になる。しかし、ラインヘッド20a又は20dの下方においては、吸引負圧を強くすることで、強い風が発生し、インクが乾燥し易くなると考えられる。記録ヘッドのノズル面に付着したインクミストが乾燥及び凝集すると、拭き取れなくなることがある。ノズル面に固着したインクミストは、インクの着弾乱れ(ひいては、着弾精度の低下)の原因になり得る。
記録ヘッドのミスト汚染を抑制するためには、インクの顔料再分散性を向上させることが有効である。顔料再分散性に優れるインクは、いったん乾燥してインク中の顔料粒子が析出しても、再び水が供給されることで、顔料粒子が水中に再分散し易い。また、顔料再分散性に優れるインクは、ワイピングにより拭き取り易い。ワイピングによりノズル面から顔料粒子が取り除かれることで、記録ヘッドのミスト汚染が抑制されることになる。
しかしながら、インクの顔料再分散性が高過ぎる場合には、インクの裏抜け及びオフセットが生じ易くなり、形成される画像の画質が劣化し易くなる。最初に吐出されるインク(最も下層に位置するインク)の顔料再分散性が高過ぎる場合には、インクの裏抜けが特に生じ易くなる。また、最後に吐出されるインク(最も上層に位置するインク)の顔料再分散性が高過ぎる場合には、インクのオフセットが特に生じ易くなる。
発明者は、インク中の顔料粒子を覆う樹脂の分子量等を調整することで、インクの質量乾燥率10質量%から40質量%までの範囲において、インクの質量乾燥率が大きくなるほど、インク中の被覆顔料粒子の体積中位径が大きくなり、かつ、インクの質量乾燥率の増加量と、インク中の被覆顔料粒子の体積中位径の増加量とが、線形の関係を有するようになることを見出した。こうした特性を有するインクでは、質量乾燥率10質量%から40質量%までの範囲において、質量乾燥率の単位増加量あたりの被覆顔料粒子の体積中位径の増加量が略一定になる。また、発明者は、インクの粒径変化定数(インクの質量乾燥率10質量%から40質量%までの範囲における、インクの質量乾燥率の単位増加量あたりの、被覆顔料粒子の体積中位径の増加量)が高くなるほど、インクの顔料再分散性が低くなる(顔料粒子が再分散しにくくなる)ことを見出した。インクの質量乾燥率が高くなるほど、増粘によりインク中の被覆顔料粒子が凝集して、被覆顔料粒子(詳しくは、凝集粒子)の体積中位径が大きくなる傾向がある。発明者は、本実施形態に係るインクセットを用いて、吸引負圧の強い第1記録ヘッド及び第2記録ヘッド(例えば、図1及び図2に示されるラインヘッド20a及び20d)にそれぞれ粒径変化定数50nm以上90nm以下のインクを吐出させるとともに、吸引負圧の弱い他の記録ヘッド(例えば、図1及び図2に示されるラインヘッド20b及び20c)にそれぞれ粒径変化定数100nm以上150nm以下のインクを吐出させることで、記録ヘッドのミスト汚染を抑制しつつ、高画質の画像(例えば、裏抜け及びオフセットが生じにくい画像)を形成することが可能になることを見出した。
以上説明したように、本実施形態に係るインクセットを使用することで、記録ヘッドのミスト汚染を抑制しつつ、高画質の画像(例えば、裏抜け及びオフセットが生じにくい画像)を形成することが可能になる。また、本実施形態に係るインクセットは、カラーブリードのない画像を形成するためにも有効である。
記録ヘッドのミスト汚染を抑制しつつ高画質の画像を形成するためには、本実施形態に係るインクジェット記録方法において、第1記録ヘッド及び第2記録ヘッドの各々の下方における吸引負圧が350Pa以上400Pa以下であり、他の記録ヘッドの下方における吸引負圧が270Pa以上300Pa以下であることが好ましい。
本実施形態に係るインクジェット記録方法は、記録速度(スループット)を高めるために有効である。例えば、本実施形態に係るインクジェット記録方法は、記録シートに対する記録速度を100枚/分以上にするために有効である。また、インクジェット記録装置が、記録された記録シートが排出される排出部(例えば、図1に示される排出装置103及び排紙トレイ104)をさらに備える場合には、第1記録ヘッドから吐出された第1インクが記録シートに付着してから、第1インクが付着した記録シートの部位が排出部(例えば、ローラー103a又は103b)に接触するまでの時間(以下、吐出−排出時間と記載する)を1秒以内にするために、本実施形態に係るインクジェット記録方法は有効である。
以下、本発明の実施例について説明する。表1及び表2に、実施例又は参考例に係るインクジェット記録方法で用いられるインクA〜Kの組成を示す。
Figure 0006344314
Figure 0006344314
表1中の「トリエチレングリコールモノブチルエーテル」は、酸価150mgKOH/gのトリエチレングリコールモノノルマルブチルエーテルであった。表1中の「ノニオン界面活性剤」は、日信化学工業株式会社製の「オルフィンE1010」であった。表1中の「顔料分散液」は、表2に示される組成を有する顔料分散液である。表2中の顔料「PK」、「PC」、「PY」、及び「PM」はそれぞれ、下記に示す顔料である。
PK:カーボンブラック(三菱化学株式会社製「MA7」)
PC:C.I.ピグメントブルー15:3(大日精化工業株式会社製)
PY:C.I.ピグメントイエロー74(大日精化工業株式会社製)
PM:C.I.ピグメントレッド122(大日精化工業株式会社製)
表2中の「樹脂」は、顔料粒子を覆う樹脂を示す。インクA〜Lのいずれにおいても、顔料粒子を覆う樹脂として、水溶性を有するスチレン−アクリル酸共重合体を用いた。インクA〜Kの各々で使用される樹脂のMw(質量平均分子量)はそれぞれ、表2中の値を10000倍した値である。例えば、インクAで使用される樹脂のMwは55000(=5.5×10000)である。インクA〜Kのいずれにおいても、30000以上200000以下のMwを有する樹脂を用いた。樹脂のMwは、樹脂の重合条件(より具体的には、重合開始剤の使用量、重合温度、又は重合時間等)を変えることによって調整した。
インク中の顔料の量は、表1中にインクの成分として示される「顔料分散液」の量(割合)に、表2中に顔料分散液の成分として示される「顔料」の量(割合)を乗じることで得られる。例えば、インクA中の顔料の量は、3.00質量%(=100×0.20×0.15)であった。
以下、インクA〜Kの各々の製造方法及び評価結果について説明する。なお、誤差が生じる評価においては、誤差が十分小さくなる相当数の測定値を得て、得られた測定値の算術平均を評価値とした。また、酸価の測定値は、何ら規定していなければ、「JIS(日本工業規格)K0070−1992」に従って測定した値である。また、Mw(質量平均分子量)の測定方法は、何ら規定していなければ、次に示すとおりである。
<Mwの測定条件>
測定装置として、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)装置(東ソー株式会社製「HLC−8020GPC」)を用いた。試料(例えば、樹脂)を測定装置に注入し、下記測定条件でゲルろ過クロマトグラフィーを行って、クロマトグラムを得た。得られたクロマトグラムと、予め作成した検量線とに基づいて、試料のMw(質量平均分子量)を求めた。なお、検量線は、東ソー株式会社製のTSKgel標準ポリスチレンから、F−40、F−20、F−4、F−1、A−5000、A−2500、A−1000、及びn−プロピルベンゼンの8種を選択して作成した。
(測定条件)
・カラム:東ソー株式会社製「TSKgel SuperMultiporeHZ−H」(4.6mmI.D.×15cmのセミミクロカラム)
・カラム本数:3本
・溶離液:テトラヒドロフラン
・流速:0.35mL/分
・サンプル注入量:10μL
・測定温度:40℃
・検出器:IR(赤外吸収分析)検出器
[インクA〜Kの製造方法]
(顔料分散液の調製)
表2に示す顔料分散液の材料(顔料、水溶性樹脂、エチレングリコール、及びイオン交換水)を表2に示す割合で混合して、得られた混合物をサンドミルのベッセルに投入した。続けて、投入された材料の質量に対して1.5倍の質量のメディア(直径1.7mmのガラスビーズ)を上記サンドミルのベッセル内に充填した。続けて、サンドミルを用いて分散処理を2時間行って、多数の被覆顔料粒子を含む顔料分散液を得た。
(顔料分散液と他の成分との混合)
表1に示すインクの材料(顔料分散液、グリセリン、トリエチレングリコールモノノルマルブチルエーテル、2−ピロリドン、ノニオン界面活性剤、及びイオン交換水)を表1に示す割合で混合した。続けて、得られた混合物を、攪拌機(新東科学株式会社製「スリーワンモーター BL−600」)を用いて回転速度400rpmで攪拌して均一な混合物(詳しくは、混合液)とした。続けて、得られた混合液を、孔径5μmのフィルターを用いてろ過して、混合液中の異物及び粗大粒子を除去した。その結果、インク(インクA〜Kのいずれか)が得られた。
[インクの特性]
上記のようにして調製したインクA〜Kの各々について、下記方法に従って測定した粒径変化定数等を、表3に示す。
<粒径変化定数の測定方法>
容積300mLの容器に試料(インク)250mLを入れ、容器内容物(インク)の質量(乾燥前質量W1)を測定した。続けて、その容器を温度60℃に設定された恒温槽に入れ、任意に設定される時間ごとに容器内容物(インク)の質量(乾燥後質量W2)を測定した。時間が経過するほど乾燥後質量W2は小さくなった。式「質量乾燥率=100×(W1−W2)/W1」で表されるインクの質量乾燥率(単位:質量%)を随時計測しながら、インクの質量乾燥率が10質量%、20質量%、30質量%、及び40質量%となった各時点での、インク中の被覆顔料粒子(詳しくは、凝集粒子)の体積中位径(D50)を、動的光散乱式粒径分布測定装置(シスメックス株式会社製「ゼータサイザーナノZS」)を用いて温度25℃環境下で測定した。
続けて、上記のようにして測定された各時点(インクの質量乾燥率0.10、0.20、0.30、0.40)での被覆顔料粒子の体積中位径をグラフ化した。詳しくは、計算ソフトウェア(マイクロソフト社製「MICROSOFT EXCEL(登録商標)」)を用いて、「インクの質量乾燥率」を横軸(X軸)、「被覆顔料粒子の体積中位径」を縦軸(Y軸)とするXY平面上に各データをプロットした。さらに、XY平面上にプロットされたデータに基づいて、最小二乗法により近似直線「Y=aX+b(a及びbはそれぞれ定数)」を得た。なお、インクの質量乾燥率は、百分率ではなく、全体を1として小数(質量乾燥率0.10、0.20、0.30、0.40)で表した。
上記のようにして得た近似直線に基づいて、インクの粒径変化定数(インクの質量乾燥率10質量%から40質量%までの範囲における、インクの質量乾燥率の単位増加量あたりの、被覆顔料粒子の体積中位径の増加量)を求めた。詳しくは、近似直線「Y=aX+b」の傾きaが、インクの粒径変化定数(単位:nm)に相当する。
Figure 0006344314
[評価方法]
上記のようにして調製したインクA〜Kを用いて、表4に示すインクセットA〜Gを準備した。表4中の「色」に関して、Yはイエロー顔料を示し、Mはマゼンタ顔料を示し、Cはシアン顔料を示し、Bkはブラック顔料を示す。
Figure 0006344314
各試料(インクセットA〜G)の評価方法を、以下に示す。評価機としては、搬送ユニット(ベルトコンベア)と、4つの記録ヘッド(それぞれラインヘッド)とを備えるインクジェット記録装置(京セラドキュメントソリューションズ株式会社製の試作機)を用いた。ただし、オフセットの評価では、評価機の最下流の記録ヘッド(第2記録ヘッド)から10cm下流側に、オフセット評価用のローラーをさらに設けた。評価機の記録ヘッドは、解像度360dpi(=180dpi×2列)、ノズル数512個(=256個×2列)、液滴量14pL、駆動周波数12.8kHzのピエゾ型ヘッド(コニカミノルタ株式会社製)であった。評価機の記録ヘッドは、その長手方向が紙の搬送方向に直交するように、間隔20mmで配列されていた。試料(インクセット)の各色のインクを、表4に示すように記録ヘッドに充填した。表4では、評価機の4つの記録ヘッドを、記録シートの搬送方向の上流に配置される記録ヘッドから順に、第1ヘッド、他のヘッド1、他のヘッド2、第2ヘッドと記載している。第1ヘッド(最上流)及び第2ヘッド(最下流)の各々の下方での吸引負圧が380Paになり、他の記録ヘッド(他のヘッド1及び他のヘッド2)の各々の下方での吸引負圧が280Paになるように、評価機を調整した。
(インク付着性)
上記評価機を用いて、所定の耐刷試験(5000枚の記録シートに対する連続印刷)を行った。耐刷試験では、温度25℃かつ湿度60%RHの環境下、搬送速度350mm/秒の条件で、評価機の4個の記録ヘッドにより、表4に示す4色のインクを表4に示す順に吐出して、記録シート(富士ゼロックス株式会社製「C2」、A4サイズの普通紙)にソリッド画像(各色につき印字率25%、合計で印字率100%のソリッド画像)を形成した。耐刷試験後、パージ及びワイピングを実行した。続けて、光学顕微鏡を用いて、記録ヘッドのノズル面を観察し、ノズル面にインクが付着しているか否かを判定した。
記録ヘッドのノズル面にインクが全く付着していなければインク付着性は「◎(非常に良い)」と評価し、記録ヘッドのノズル面にインクがほぼ付着していなければインク付着性は「○(良い)」と評価し、記録ヘッドのノズル面にインクが明確に付着していればインク付着性は「×(悪い)」と評価した。
(着弾精度)
上記評価機を用いて、所定の耐刷試験(5000枚の記録シートに対する連続印刷)を行った。耐刷試験では、温度25℃かつ湿度60%RHの環境下、搬送速度350mm/秒の条件で、評価機の4個の記録ヘッドにより、表4に示す4色のインクを表4に示す順に吐出して、記録シート(富士ゼロックス株式会社製「C2」、A4サイズの普通紙)にソリッド画像(各色につき印字率25%、合計で印字率100%のソリッド画像)を形成した。耐刷試験後、スタンプ式で(記録シートを搬送しない状態で)、記録シートに対して4つの記録ヘッドの全ノズルから1ドット吐出を行った。そして、記録シート上の各ドットについて、汎用画像処理システム(王子計測機器株式会社製「DA−6000」)を用いて、式「3σ=3√(σx 2+σy 2)」(σx:ノズル設計位置からのX方向の位置ずれ量の標準偏差、σy:ノズル設計位置からのY方向の位置ずれ量の標準偏差)で表される着弾精度3σを測定した。得られた測定データ(各ドットの着弾精度3σ)の算術平均値を評価値とした。
耐刷試験後の着弾精度(3σ値)に関して、初期の着弾精度(3σ値)からの変化量が、3未満である場合には○と評価し、3以上である場合には×と評価した。
(裏抜け)
上記評価機を用いて、温度25℃かつ湿度60%RHの環境下、搬送速度350mm/秒の条件で、4個の記録ヘッドにより、表4に示す4色のインクを表4に示す順に吐出して、記録シート(富士ゼロックス株式会社製「C2」、A4サイズの普通紙)にソリッド画像(各色につき印字率25%、合計で印字率100%のソリッド画像)を形成した。そして、ソリッド画像が形成された記録シートについて、裏抜けしているか否かを目視で判定した。裏抜けが全くなければ「◎(非常に良い)」と評価し、裏抜けがほぼなければ「○(良い)」と評価し、裏抜けが明確に生じていれば「×(悪い)」と評価した。
(オフセット)
上記評価機の最下流の記録ヘッド(第2記録ヘッド)よりもさらに10cm下流側に、オフセット評価用のローラーを設けた。こうした評価機を用いて、温度25℃かつ湿度60%RHの環境下、搬送速度350mm/秒の条件で、4個の記録ヘッドにより、表4に示す4色のインクを表4に示す順に吐出して、記録シート(富士ゼロックス株式会社製「C2」、A4サイズの普通紙)にソリッド画像(各色につき印字率25%、合計で印字率100%のソリッド画像)を形成した。そして、画像形成後の記録シートがオフセット評価用のローラーで擦られることにより、白紙部(非画像部)に生じる汚れ(インクの付着)の度合いを目視で評価した。実質的に汚れがなければ「◎(非常に良い)」と評価し、若干の汚れしか生じていなければ「○(良い)」と評価し、汚れが明確に生じていれば「×(悪い)」と評価した。
[評価結果]
インクセットA〜Gの各々についての評価結果を、表5に示す。
Figure 0006344314
表4に示されるように、インクセットA〜Dはそれぞれ、前述した本実施形態に係るインクジェット記録方法で使用されている。他方、インクセットEでは、第1ヘッドで粒径変化定数150nm超のインクEが使用され、他のヘッド1及び2の各々で粒径変化定数50nm以上90nm以下のインク(インクF又はG)が使用され、第2ヘッドで粒径変化定数100nm以上150nm以下のインクBが使用されている。また、インクセットFでは、第1ヘッドで粒径変化定数50nm未満のインクDが使用されている。また、インクセットGでは、他のヘッド2で粒径変化定数150nm超のインクEが使用されている。
表5に示されるように、インクセットA〜Dに係るインクジェット記録方法ではそれぞれ、インク付着性、着弾精度、裏抜け、及びオフセットのいずれについても、良い評価結果が得られた。
本発明に係るインクセット、インクジェット記録装置、及びインクジェット記録方法はそれぞれ、カラープリンター等において画像の形成に用いることに適している。
10 搬送ユニット
10a、10b ローラー
10c 搬送ベルト
10d エンコーダー
10e 負圧発生部
20、20a〜20d ラインヘッド
30 吐出ユニット
100 プリンター
101 給紙カセット
102 給紙装置
102a、102b ローラー
103 排出装置
103a、103b ローラー
104 排紙トレイ
200 画像形成部
P 紙

Claims (5)

  1. 複数種のインクを含むインクセットであって、
    前記インク中には、それぞれ樹脂で覆われた複数の顔料粒子が分散しており、
    前記複数種のインクとして、
    質量乾燥率10質量%から40質量%までの範囲においては、質量乾燥率の単位増加量あたりの、前記樹脂で覆われた前記顔料粒子の体積中位径の増加量が50nm以上90nm以下である第1インクと、
    質量乾燥率10質量%から40質量%までの範囲においては、質量乾燥率の単位増加量あたりの、前記樹脂で覆われた前記顔料粒子の体積中位径の増加量が100nm以上150nm以下である第2インクと、
    を含み、
    前記第1インクの前記樹脂の質量平均分子量は30000以上60000以下であり、前記第2インクの前記樹脂の質量平均分子量は55000以上200000以下であり、
    前記第1インク及び前記第2インクの各々の前記樹脂は、スチレン−アクリル酸系共重合体であり
    前記第1インクに含まれる前記スチレン−アクリル酸系共重合体の含有量は、7質量%以上8質量%以下であり、
    前記第2インクに含まれる前記スチレン−アクリル酸系共重合体の含有量は、6質量%以上7質量%以下である、インクセット。
  2. 前記第1インク及び前記第2インクの各々に関して、質量乾燥率10質量%から40質量%までの範囲においては、質量乾燥率が大きくなるほど、前記樹脂で覆われた前記顔料粒子の体積中位径が大きくなり、かつ、質量乾燥率の増加量と、前記樹脂で覆われた前記顔料粒子の体積中位径の増加量とが、線形の関係を有する、請求項1に記載のインクセット。
  3. それぞれインクを吐出する複数の記録ヘッドと、搬送路の下方から負圧吸引しながら前記搬送路上の記録シートを搬送する搬送ユニットとを備えるインクジェット記録装置であって、
    前記複数の記録ヘッドには、前記記録シートの搬送方向において、最上流に位置する第1記録ヘッドと、最下流に位置する第2記録ヘッドと、前記第1記録ヘッドと前記第2記録ヘッドとの間に位置する他の記録ヘッドとが含まれ、
    前記搬送ユニットは、前記他の記録ヘッドの下方よりも、前記第1記録ヘッド及び前記第2記録ヘッドの各々の下方において、より強い負圧で前記記録シートを吸引するように構成され、
    前記複数の記録ヘッドの各々により吐出される前記インク中には、それぞれ樹脂で覆われた複数の顔料粒子が分散しており、
    前記第1記録ヘッド及び前記第2記録ヘッドはそれぞれ、質量乾燥率10質量%から40質量%までの範囲においては、質量乾燥率の単位増加量あたりの、前記樹脂で覆われた前記顔料粒子の体積中位径の増加量が50nm以上90nm以下である第1インクを吐出するように構成され、
    前記他の記録ヘッドは、質量乾燥率10質量%から40質量%までの範囲においては、質量乾燥率の単位増加量あたりの、前記樹脂で覆われた前記顔料粒子の体積中位径の増加量が100nm以上150nm以下である第2インクを吐出するように構成され、
    前記第1インクの前記樹脂の質量平均分子量は30000以上60000以下であり、前記第2インクの前記樹脂の質量平均分子量は55000以上200000以下であり、
    前記第1インク及び前記第2インクの各々の前記樹脂は、スチレン−アクリル酸系共重合体であり
    前記第1インクに含まれる前記スチレン−アクリル酸系共重合体の含有量は、7質量%以上8質量%以下であり、
    前記第2インクに含まれる前記スチレン−アクリル酸系共重合体の含有量は、6質量%以上7質量%以下である、インクジェット記録装置。
  4. 請求項に記載のインクジェット記録装置を用いて前記記録シートに対して記録を行うインクジェット記録方法であって、
    前記第1記録ヘッドにより、質量乾燥率10質量%から40質量%までの範囲においては、質量乾燥率の単位増加量あたりの、前記樹脂で覆われた前記顔料粒子の体積中位径の増加量が50nm以上90nm以下である第1インクを吐出して前記記録シートに対して記録を行う第1工程と、
    前記第1工程の後、前記他の記録ヘッドにより、質量乾燥率10質量%から40質量%までの範囲においては、質量乾燥率の単位増加量あたりの、前記樹脂で覆われた前記顔料粒子の体積中位径の増加量が100nm以上150nm以下である第2インクを吐出して前記記録シートに対して記録を行う第2工程と、
    前記第2工程の後、前記第2記録ヘッドにより、質量乾燥率10質量%から40質量%までの範囲においては、質量乾燥率の単位増加量あたりの、前記樹脂で覆われた前記顔料粒子の体積中位径の増加量が50nm以上90nm以下である第1インクを吐出して前記記録シートに対して記録を行う第3工程と、
    を含む、インクジェット記録方法。
  5. 前記第1記録ヘッド及び前記第2記録ヘッドの各々の下方における前記負圧は350Pa以上400Pa以下であり、前記他の記録ヘッドの下方における前記負圧は270Pa以上300Pa以下である、請求項に記載のインクジェット記録方法。
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