JP6344079B2 - 金属空気電池用負極及び金属空気電池 - Google Patents

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Description

本発明は、金属空気電池用負極及び金属空気電池に関する。更に詳細には、本発明は、所定の負極反応部材を備えた金属空気電池用負極及びこれを適用した金属空気電池に関する。
従来、電流集中や望ましくない位置における負極反応の進行を抑え、負極活物質の脱落や欠損を防止して、負極の利用率を高めた金属極や、金属極を用いた空気電池が提案されている(特許文献1参照。)。
この金属極は、負極活物質としての金属又はその合金層と、金属又はその合金層の、少なくとも正極に対向しない面に形成された導体層と、を備え、導体層が、金属よりも酸化還元電位が貴な金属を含んで構成され、めっき加工により金属又はその合金層の上に形成されている。
特開2013−191481号公報
しかしながら、特許文献1に記載された金属極や空気電池においては、大電流での放電の際に、電圧降下が大きく、放電容量の大容量化が十分ではないという問題点があった。
本発明は、このような従来技術の有する課題に鑑みてなされたものである。そして、本発明は、大電流での放電に際しても、電圧降下が小さく、放電容量の大容量化を実現し得る金属空気電池用負極及びこれを適用した金属空気電池を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた。その結果、負極反応部材を、活物質含有部と、所定の活性部とを有する構成とすることにより、上記目的が達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の金属空気電池用負極は、金属空気電池に適用される負極反応部材と、負極集電部材とを備えたものである。
そして、負極反応部材は、負極活物質を含有する活物質含有部と、活物質含有部より酸化還元電位が卑であり、かつ、活物質含有部と電気的に接合され、かつ、金属空気電池に適用される際に電解液収容部側に位置する負極表面の少なくとも一部に存在する活性部とを有する。負極集電部材は、活性部と電気的に接合されている。活性部は、負極反応部材の厚み方向に渡って連続的に柱状に存在している。
また、本発明の金属空気電池は、上記本発明の金属空気電池用負極と、金属空気電池用正極と、金属空気電池用負極と金属空気電池用正極との間に形成され、電解液が収容される電解液収容部とを具備したものである。
本発明によれば、負極反応部材と、負極集電部材とを備えた金属空気電池用負極において、負極反応部材を、負極活物質を含有する活物質含有部と、活物質含有部より酸化還元電位が卑であり、かつ、活物質含有部と電気的に接合され、かつ、金属空気電池に適用される際に電解液収容部側に位置する負極表面の少なくとも一部に存在する活性部とを有する構成とし、負極集電部材を、活性部と電気的に接合された構成とし、活性部を、負極反応部材の厚み方向に渡って連続的に柱状に存在している構成とした。
そのため、大電流での放電に際しても、電圧降下が小さく、放電容量の大容量化を実現し得る金属空気電池用負極及びこれを適用した金属空気電池を提供することができる。
図1(A)は、第1の実施形態に係る金属空気電池用負極の一例を模式的に示す正面図、図1(B)は、(A)に示す金属空気電池用負極のB−B線に沿った断面図である。 図2(A)は、第1の実施形態に係る金属空気電池用負極の他の一例を模式的に示す正面図、図2(B)は、(A)に示す金属空気電池用負極のB−B線に沿った断面図である。 図3(A)は、従来の金属空気電池用負極の一例を模式的に示す正面図、図3(B)は、(A)に示す金属空気電池用負極のB−B線に沿った断面図である。 図4(A)は、第1の実施形態に係る金属空気電池用負極の更に他の一例を模式的に示す正面図、図4(B)は、(A)に示す金属空気電池用負極のB−B線に沿った断面図である。 図5(A)は、第1の実施形態に係る金属空気電池用負極の更に他の一例を模式的に示す正面図、図5(B)は、(A)に示す金属空気電池用負極のB−B線に沿った断面図である。 図6(A)は、第1の実施形態に係る金属空気電池用負極の更に他の一例を模式的に示す正面図、図6(B)は、(A)に示す金属空気電池用負極のB−B線に沿った断面図である。 図7(A)は、第1の実施形態に係る金属空気電池用負極の更に他の一例を模式的に示す正面図、図7(B)は、(A)に示す金属空気電池用負極のB−B線に沿った断面図である。 図8(A)は、第1の実施形態に係る金属空気電池用負極の更に他の一例を模式的に示す正面図、図8(B)は、(A)に示す金属空気電池用負極のB−B線に沿った断面図である。 図9(A)は、第1の実施形態に係る金属空気電池用負極の更に他の一例を模式的に示す正面図、図9(B)は、(A)に示す金属空気電池用負極のB−B線に沿った断面図である。 図10は、第2の実施形態に係る金属空気電池の一例を模式的に示す断面図である。
以下、本発明の一実施形態に係る金属空気電池用負極及びこれを適用した金属空気電池について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図面の寸法比率は説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
(第1の実施形態)
まず、第1の実施形態に係る金属空気電池用負極について若干の例を挙げて詳細に説明する。
図1(A)は、第1の実施形態に係る金属空気電池用負極の一例を模式的に示す正面図、(B)は、(A)に示す金属空気電池用負極のB−B線に沿った断面図である。
図1に示すように、本例の金属空気電池用負極1は、詳しくは後述する金属空気電池に適用される板状の負極反応部材10と、板状の負極集電部材20とを備える。
そして、負極反応部材10は、活物質含有部11と、活物質含有部11と電気的に接合され、かつ、詳しくは後述する金属空気電池に適用される際に電解液収容部側に位置する負極表面10Aの少なくとも一部に存在する活性部13とを有する。
また、活物質含有部11は、負極活物質を含有するものであり、活性部13は、活物質含有部11より酸化還元電位が卑であるものである。
更に、本例においては、活性部13が、負極反応部材10の図中矢印Xで示す板厚み方向の任意の位置において、板厚み方向に対して垂直な断面部位に存在する。なお、本例においては、活性部13が板厚み方向の全てに亘って連続して存在している。また、図示しないが活性部が板厚み方向の全てに亘って連続している必要はない。
また、本例においては、負極集電部材20が、活物質含有部11や活性部13と電気的に接合されている。
更に、本例においては、活性部13が、負極表面10Aに占める割合が50面積%以下であり、負極表面10Aに複数形成されている。
負極活物質を含有する活物質含有部と、活物質含有部と電気的に接合され、かつ、金属空気電池に適用される際に電解液収容部側に位置する負極表面の少なくとも一部に存在し、活物質含有部より酸化還元電位が卑である活性部とを有する負極反応部材を備えた構成とすることにより、例えば、100mA/cmのような大電流での放電に際しても、電圧降下が小さく、放電容量の大容量化を実現し得る金属空気電池用負極を提供することができる。
通常は、活物質含有部と酸化還元電位が異なる部位を設けることは、不均一反応(腐食)や電流集中を助長するものと考えられる。しかしながら、本発明者らが検討したところ、活物質含有部と、活物質含有部より酸化還元電位が卑であり、かつ、活物質含有部と電気的に接合され、かつ、金属空気電池に適用される際に電解液収容部側に位置する負極表面の少なくとも一部に存在する活性部とを有する構成とすると、活性部が活物質含有部より反応しやすく、その反応による反応熱によって、電極や電解液の仕様によって異なるが、電解液温度が数〜十数℃程度更に上昇することを見出した。これによって、負極反応の活性のみならず、正極反応の活性も向上し、電極全体の反応性が向上するため、金属空気電池の放電容量を大容量化することができる。また、電池電圧を向上させることができるため、出力を向上させることもできる。
また、活性部が、矢印Xで示す板厚み方向の任意の位置において、板厚み方向に対して垂直な断面部位に存在する構成とすることにより、大電流での放電に際しても、より電圧降下が小さく、放電容量の大容量化を実現し得る金属空気電池用負極を提供することができる。
これは、放電開始から放電終了まで、活性部の反応による反応熱によって電解液温度が上昇することにより、放電開始から放電終了まで負極反応及び正極反応の活性が向上し、電極全体の反応性が向上するためである。
更に、負極集電部材が、活物質含有部や活性部と電気的に接合されている構成とすることにより、大電流での放電に際しても、より電圧降下が小さく、放電容量の大容量化を実現し得る金属空気電池用負極を提供することができる。
これは、活性部の反応による反応熱によって電解液温度が上昇することにより、負極反応及び正極反応の活性が向上し、電極全体の反応性が向上すると共に、負極集電部材への電気抵抗が低減されるためである。
また、活性部が、負極表面に占める割合が50面積%以下である(本例では10面積%である。)構成とすることにより、大電流での放電に際しても、より電圧降下が小さく、放電容量の大容量化を実現し得る金属空気電池用負極を提供することができる。
これは、活物質含有部における負極反応を維持しながら、活性部の反応による反応熱によって電解液温度が上昇することにより、負極反応及び正極反応の活性が向上し、電極全体の反応性が向上するためである。
更に、活性部が、負極表面に複数形成されている構成とすることにより、大電流での放電に際しても、より電圧降下が小さく、放電容量の大容量化を実現し得る金属空気電池用負極を提供することができる。
これは、活性部の反応による反応熱によって電解液温度がより均一に上昇することにより、負極反応及び正極反応の活性が偏りなく向上し、電極全体の反応性が向上するためである。
ここで、各構成について詳細に説明する。
上記負極反応部材10は、活物質含有部と、活物質含有部と上述した所定の電気的、位置的関係で配設された特定の活性部とを有するものであれば、特に限定されるものではない。
また、上記活物質含有部11は、負極活物質を含有するものであれば、特に限定されるものではない。例えば、負極活物質としては、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、亜鉛(Zn)、鉄(Fe)の単体、これらのうちの少なくとも1種を含む合金を好適に用いることができる。なお、合金とは、一般に金属元素に1種以上の金属元素又は非金属元素を加えたものであって、金属的性質をもっているものの総称である。具体的には、上述の金属元素に1種以上の金属元素又は非金属元素を加えたものを挙げることができる。また、合金の組織には、成分元素が別個の結晶となるいわば混合物である共晶合金、成分元素が完全に溶け合い固溶体となっているもの、成分元素が金属間化合物又は金属と非金属との化合物を形成しているものなどがあり、本発明においては、いずれであってもよい。また、上述した負極活物質に限定されるものではなく、従来公知の負極活物質を適用することができる。
更に、上記活性部13は、活物質含有部より酸化還元電位が卑であるもの、換言すれば、活物質含有部より反応しやすいものであれば、特に限定されるものではない。例えば、負極活物質としてマグネシウム(Mg)を適用する場合には、マグネシウムとアルミニウム、亜鉛、鉄との2、3、4元系の金属間化合物などを適用することが好ましい。また、例えば、負極活物質としてアルミニウム(Al)を適用する場合には、アルミニウムとマグネシウム、亜鉛、鉄との2、3、4元系の金属間化合物などを適用することが好ましい。更に、例えば、負極活物質として亜鉛(Zn)を適用する場合には、亜鉛とマグネシウム、アルミニウム、鉄との2、3、4元系の金属間化合物などを適用することが好ましい。また、例えば、負極活物質として鉄(Fe)を適用する場合には、鉄とマグネシウム、アルミニウム、亜鉛との2、3、4元系の金属間化合物などを適用することが好ましい。
上記負極集電部材20は、活物質含有部と上述した所定の電気的関係で配設されていれば、特に限定されるものではない。例えば、ステンレス鋼(SUS)、ニッケル、ニッケル合金、銅、銅合金などの材料で形成されたものや、金属表面に耐アルカリ性及び導電性のある金属をめっきしたものを好適に用いることができる。また、負極集電部材は、耐アルカリ性及び導電性を有し、電解液を空気電池外部に漏出させない材質のものであることが好ましい。
ここで、上記の例において説明した金属空気電池用負極の製造方法について若干の例を挙げて詳細に説明する。
例えば、負極反応部材10と負極集電部材20とを重ね合わせ、融接や圧接などの溶接を適用した冶金的方法により接合させて、金属空気電池用負極を製造することが接触抵抗を低減し得るという観点から好ましい。融接としては、例えば、ガス溶接、アーク溶接、レーザビーム溶接、電子ビーム溶接などを挙げることができる。また、圧接としては、例えば、スポット溶接やシーム溶接等の抵抗溶接や、摩擦圧接などを挙げることができる。
しかしながら、これらに限定されるものではなく、例えば、負極反応部材10と負極集電部材20との間に、耐アルカリ性及び導電性を有するペースト状のものや、箔状のもの、テープ状のものなどの導電性接着材を介在させて接合させることもできる。ペースト状のものとしては、銀(Ag)や銅(Cu)、亜鉛(Zn)、はんだ(PbーSn系)などの金属系の粉末を含むものや、カーボン系の粉末を含むものを挙げることができる。また、箔状のものとしては、銀(Ag)や銅(Cu)、亜鉛(Zn)、はんだ(PbーSn系)などの金属系の箔に粘着材が付与されたものや、カーボン系の箔に粘着材が付与されたものを挙げることができる。更に、テープ状のものとしては、銀(Ag)や銅(Cu)、亜鉛(Zn)、はんだ(PbーSn系)などの金属系のテープに粘着材が付与されたものや、カーボン系のテープに粘着材が付与されたものを挙げることができる。更に、箔状又はテープ状の接着材を用いる場合には、粘着材が両面に付与された両面テープを適用することが好ましい。
図2(A)は、第1の実施形態に係る金属空気電池用負極の他の一例を模式的に示す正面図、(B)は、(A)に示す金属空気電池用負極のB−B線に沿った断面図である。なお、上記の例において説明したものと同等のものについては、それらと同一の符号を付して説明を省略する。
図2に示すように、本例の金属空気電池用負極1Aは、活性部13が負極集電部材20に形成した孔20aに嵌合した構造を有する構成が、上記の例と相違している。
負極活物質を含有する活物質含有部と、活物質含有部と電気的に接合され、かつ、金属空気電池に適用される際に電解液収容部側に位置する負極表面の少なくとも一部に存在し、活物質含有部より酸化還元電位が卑である活性部とを有する負極反応部材を備え、活性部が負極集電部材に形成した孔に嵌合した構造を有する構成とすることにより、活物質含有部、特に活性部の欠損や脱落が起こりにくく、例えば、100mA/cmのような大電流での放電に際しても、電圧降下が小さく、放電容量の大容量化を実現し得る金属空気電池用負極を提供することができる。また、電池電圧を向上させることができるため、出力を向上させることもできる。
また、活性部が、矢印Xで示す板厚み方向の任意の位置において、板厚み方向に対して垂直な断面部位に存在する構成とすることや、負極集電部材が、活物質含有部や活性部と電気的に接合されている構成とすること、活性部が、負極表面に占める割合が50面積%以下である(本例では10面積%である。)構成とすること、活性部が、負極表面に複数形成されている構成とすることなどにより、大電流での放電に際しても、より電圧降下が小さく、放電容量の大容量化を実現し得る金属空気電池用負極を提供することができる。
ここで、上記の例において説明した金属空気電池用負極の製造方法について若干の例を挙げて詳細に説明する。
例えば、活物質含有部11となる貫通孔を有する活物質含有部材と貫通孔を有する負極集電部材20とを重ね合わせ、活性部13となる活性部材を貫通孔に挿入し、リベット接合、ねじ接合、圧入などを適用した機械的方法により接合させることが接触抵抗を低減し得るという観点から好ましい。なお、上述した融接や圧接などの溶接を適用した冶金的方法を組み合わせて適用してもよい。
図3(A)は、従来の金属空気電池用負極の一例を模式的に示す正面図、(B)は、(A)に示す金属空気電池用負極のB−B線に沿った断面図である。なお、上記の例において説明したものと同等のものについては、それらと同一の符号を付して説明を省略する。
図3に示すように、従来の金属空気電池用負極50は、負極反応部材10が活性部を有さず、負極反応部材10と負極集電部材20とが活物質含有部11より貴である導電部60を介して電気的に接合されている構成が、上記の例(金属空気電池用負極1)と相違している。
なお、例えば、負極活物質としてマグネシウム(Mg)を適用する場合には、導電部60としては、金、白金、銀、銅を好適例として適用することができる。
従来の金属空気電池用負極は、負極活物質を含有する活物質含有部と、活物質含有部と電気的に接合され、かつ、金属空気電池に適用される際に電解液収容部側に位置する負極表面の少なくとも一部に存在し、活物質含有部より酸化還元電位が卑である活性部とを有する負極反応部材を備えた構成ではないため、負極活物質が有する電気化学的な活性が大幅に向上することはなく、放電容量が十分なものとならない。
図4(A)は、第1の実施形態に係る金属空気電池用負極の更に他の一例を模式的に示す正面図、(B)は、(A)に示す金属空気電池用負極のB−B線に沿った断面図である。なお、上記の例において説明したものと同等のものについては、それらと同一の符号を付して説明を省略する。
図4に示すように、本例の金属空気電池用負極1Bは、負極集電部材を備えない構成が、上記の例(金属空気電池用負極1)と相違している。また、本例においては、負極集電部材を備えないため、負極集電部材が、活物質含有部や活性部と電気的に接合されていないことは言うまでもない。
負極活物質を含有する活物質含有部と、活物質含有部と電気的に接合され、かつ、金属空気電池に適用される際に電解液収容部側に位置する負極表面の少なくとも一部に存在し、活物質含有部より酸化還元電位が卑である活性部とを有する負極反応部材を備える構成とすることにより、例えば、100mA/cmのような大電流での放電に際しても、電圧降下が小さく、放電容量の大容量化を実現し得る金属空気電池用負極を提供することができる。また、電池電圧を向上させることができるため、出力を向上させることもできる。
また、活性部が、矢印Xで示す板厚み方向の任意の位置において、板厚み方向に対して垂直な断面部位に存在する構成とすることや、活性部が、負極表面に占める割合が50面積%以下である(本例では10面積%である。)構成とすること、活性部が、負極表面に複数形成されている構成とすることなどにより、大電流での放電に際しても、より電圧降下が小さく、放電容量の大容量化を実現し得る金属空気電池用負極を提供することができる。
図5(A)は、第1の実施形態に係る金属空気電池用負極の更に他の一例を模式的に示す正面図、(B)は、(A)に示す金属空気電池用負極のB−B線に沿った断面図である。なお、上記の例において説明したものと同等のものについては、それらと同一の符号を付して説明を省略する。
図5に示すように、本例の金属空気電池用負極1Cは、活性部13が、負極表面10Aに占める割合が3面積%である構成が、上記の例(金属空気電池用負極1)と相違している。
負極活物質を含有する活物質含有部と、活物質含有部と電気的に接合され、かつ、金属空気電池に適用される際に電解液収容部側に位置する負極表面の少なくとも一部に存在し、活物質含有部より酸化還元電位が卑である活性部とを有する負極反応部材を備え、活性部が、負極表面に占める割合が3面積%である構成とすることによっても、例えば、100mA/cmのような大電流での放電に際しても、電圧降下が小さく、放電容量の大容量化を実現し得る金属空気電池用負極を提供することができる。また、電池電圧を向上させることができるため、出力を向上させることもできる。
また、活性部が、矢印Xで示す板厚み方向の任意の位置において、板厚み方向に対して垂直な断面部位に存在する構成とすることや、負極集電部材が、活物質含有部や活性部と電気的に接合されている構成とすること、活性部が、負極表面に複数形成されている構成とすることなどにより、大電流での放電に際しても、より電圧降下が小さく、放電容量の大容量化を実現し得る金属空気電池用負極を提供することができる。
なお、活性部の負極表面に占める割合が3面積%未満である場合には、電極や電解液の仕様によって異なるが、電解液温度を上昇させることができない可能性が生じるため、活性部の負極表面に占める割合は3面積%以上、好ましくは10面積%以上であることが好ましい。
ここで、上記の例において説明した金属空気電池用負極の製造方法について若干の例を挙げて詳細に説明する。
例えば、上述したように、負極反応部材10と負極集電部材20とを重ね合わせ、融接や圧接などの溶接を適用した冶金的方法により接合させて、金属空気電池用負極を製造することが電気抵抗を低減し得るという観点から好ましい。しかしながら、これらに限定されるものではなく、例えば、負極反応部材10と負極集電部材20との間に、耐アルカリ性及び導電性を有するペースト状のものや、箔状のもの、テープ状のものなどの導電性接着材を介在させて接合させることもできる。
図6(A)は、第1の実施形態に係る金属空気電池用負極の更に他の一例を模式的に示す正面図、(B)は、(A)に示す金属空気電池用負極のB−B線に沿った断面図である。なお、上記の例において説明したものと同等のものについては、それらと同一の符号を付して説明を省略する。
図6に示すように、本例の金属空気電池用負極1Dは、活性部13が、負極表面10Aに占める割合が50面積%である構成が、上記の例(金属空気電池用負極1)と相違している。
負極活物質を含有する活物質含有部と、活物質含有部と電気的に接合され、かつ、金属空気電池に適用される際に電解液収容部側に位置する負極表面の少なくとも一部に存在し、活物質含有部より酸化還元電位が卑である活性部とを有する負極反応部材を備え、活性部が、負極表面に占める割合が50面積%である構成とすることによっても、例えば、100mA/cmのような大電流での放電に際しても、電圧降下が小さく、放電容量の大容量化を実現し得る金属空気電池用負極を提供することができる。また、電池電圧を向上させることができるため、出力を向上させることもできる。
また、活性部が、矢印Xで示す板厚み方向の任意の位置において、板厚み方向に対して垂直な断面部位に存在する構成とすることや、負極集電部材が、活物質含有部や活性部と電気的に接合されている構成とすること、活性部が、負極表面に複数形成されている構成とすることなどにより、大電流での放電に際しても、より電圧降下が小さく、放電容量の大容量化を実現し得る金属空気電池用負極を提供することができる。
ここで、上記の例において説明した金属空気電池用負極の製造方法について若干の例を挙げて詳細に説明する。
例えば、上述したように、負極反応部材10と負極集電部材20とを重ね合わせ、融接や圧接などの溶接を適用した冶金的方法により接合させて、金属空気電池用負極を製造することが電気抵抗を低減し得るという観点から好ましい。しかしながら、これらに限定されるものではなく、例えば、負極反応部材10と負極集電部材20との間に、耐アルカリ性及び導電性を有するペースト状のものや、箔状のもの、テープ状のものなどの導電性接着材を介在させて接合させることもできる。
図7(A)は、第1の実施形態に係る金属空気電池用負極の更に他の一例を模式的に示す正面図、(B)は、(A)に示す金属空気電池用負極のB−B線に沿った断面図である。なお、上記の例において説明したものと同等のものについては、それらと同一の符号を付して説明を省略する。
図7に示すように、本例の金属空気電池用負極1Eは、活性部13が、負極表面10Aに複数形成されておらず、1つだけ形成されている構成が、上記の例(金属空気電池用負極1)と相違している。
負極活物質を含有する活物質含有部と、活物質含有部と電気的に接合され、かつ、金属空気電池に適用される際に電解液収容部側に位置する負極表面の少なくとも一部に存在し、活物質含有部より酸化還元電位が卑である活性部とを有する負極反応部材を備え、活性部が、負極表面に1つだけ形成されている構成とすることによっても、例えば、100mA/cmのような大電流での放電に際しても、電圧降下が小さく、放電容量の大容量化を実現し得る金属空気電池用負極を提供することができる。また、電池電圧を向上させることができるため、出力を向上させることもできる。
また、活性部が、矢印Xで示す板厚み方向の任意の位置において、板厚み方向に対して垂直な断面部位に存在する構成とすることや、負極集電部材が、活物質含有部や活性部と電気的に接合されている構成とすること、活性部が、負極表面に占める割合が50面積%以下である(本例では10面積%である。)構成とすることなどにより、大電流での放電に際しても、より電圧降下が小さく、放電容量の大容量化を実現し得る金属空気電池用負極を提供することができる。
ここで、上記の例において説明した金属空気電池用負極の製造方法について若干の例を挙げて詳細に説明する。
例えば、上述したように、負極反応部材10と負極集電部材20とを重ね合わせ、融接や圧接などの溶接を適用した冶金的方法により接合させて、金属空気電池用負極を製造することが電気抵抗を低減し得るという観点から好ましい。しかしながら、これらに限定されるものではなく、例えば、負極反応部材10と負極集電部材20との間に、耐アルカリ性及び導電性を有するペースト状のものや、箔状のもの、テープ状のものなどの導電性接着材を介在させて接合させることもできる。
図8(A)は、第1の実施形態に係る金属空気電池用負極の更に他の一例を模式的に示す正面図、(B)は、(A)に示す金属空気電池用負極のB−B線に沿った断面図である。なお、上記の例において説明したものと同等のものについては、それらと同一の符号を付して説明を省略する。
図8に示すように、本例の金属空気電池用負極1Fは、活性部13が、負極表面10Aに複数形成されておらず、1つだけ形成されており、活性部13の平面形状が矩形である構成が、上記の例(金属空気電池用負極1)と相違している。
負極活物質を含有する活物質含有部と、活物質含有部と電気的に接合され、かつ、金属空気電池に適用される際に電解液収容部側に位置する負極表面の少なくとも一部に存在し、活物質含有部より酸化還元電位が卑である活性部とを有する負極反応部材を備え、活性部が、負極表面に1つだけ形成されている構成とすることによっても、例えば、100mA/cmのような大電流での放電に際しても、電圧降下が小さく、放電容量の大容量化を実現し得る金属空気電池用負極を提供することができる。また、電池電圧を向上させることができるため、出力を向上させることもできる。
また、活性部が、矢印Xで示す板厚み方向の任意の位置において、板厚み方向に対して垂直な断面部位に存在する構成とすることや、負極集電部材が、活物質含有部や活性部と電気的に接合されている構成とすること、活性部が、負極表面に占める割合が50面積%以下である(本例では50面積%である。)構成とすることなどにより、大電流での放電に際しても、より電圧降下が小さく、放電容量の大容量化を実現し得る金属空気電池用負極を提供することができる。
ここで、上記の例において説明した金属空気電池用負極の製造方法について若干の例を挙げて詳細に説明する。
例えば、上述したように、負極反応部材10と負極集電部材20とを重ね合わせ、融接や圧接などの溶接を適用した冶金的方法により接合させて、金属空気電池用負極を製造することが電気抵抗を低減し得るという観点から好ましい。しかしながら、これらに限定されるものではなく、例えば、負極反応部材10と負極集電部材20との間に、耐アルカリ性及び導電性を有するペースト状のものや、箔状のもの、テープ状のものなどの導電性接着材を介在させて接合させることもできる。
図9(A)は、第1の実施形態に係る金属空気電池用負極の更に他の一例を模式的に示す正面図、(B)は、(A)に示す金属空気電池用負極のB−B線に沿った断面図である。なお、上記の例において説明したものと同等のものについては、それらと同一の符号を付して説明を省略する。
図9に示すように、本例の金属空気電池用負極1Gは、活性部13が、負極表面10Aに占める割合が50面積%超であり、活性部13の平面形状が矩形である構成が、上記の例(金属空気電池用負極1)と相違している。
負極活物質を含有する活物質含有部と、活物質含有部と電気的に接合され、かつ、金属空気電池に適用される際に電解液収容部側に位置する負極表面の少なくとも一部に存在し、活物質含有部より酸化還元電位が卑である活性部とを有する負極反応部材を備えた構成とすることにより、例えば、100mA/cmのような大電流での放電に際しても、電圧降下が小さく、放電容量の大容量化を実現し得る金属空気電池用負極を提供することができる。また、電池電圧を向上させることができるため、出力を向上させることもできる。
また、活性部が、矢印Xで示す板厚み方向の任意の位置において、板厚み方向に対して垂直な断面部位に存在する構成とすることや、負極集電部材が、活物質含有部や活性部と電気的に接合されている構成とすることなどによっても、大電流での放電に際しても、より電圧降下が小さく、放電容量の大容量化を実現し得る金属空気電池用負極を提供することができる。
ここで、上記の例において説明した金属空気電池用負極の製造方法について若干の例を挙げて詳細に説明する。
例えば、上述したように、負極反応部材10と負極集電部材20とを重ね合わせ、融接や圧接などの溶接を適用した冶金的方法により接合させて、金属空気電池用負極を製造することが電気抵抗を低減し得るという観点から好ましい。しかしながら、これらに限定されるものではなく、例えば、負極反応部材10と負極集電部材20との間に、耐アルカリ性及び導電性を有するペースト状のものや、箔状のもの、テープ状のものなどの導電性接着材を介在させて接合させることもできる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態に係る金属空気電池について一例を挙げて詳細に説明する。
図10は、第2の実施形態に係る金属空気電池の一例を模式的に示す断面図である。なお、上記の形態において説明したものと同等のものについては、それらと同一の符号を付して説明を省略する。
図10に示すように、本例の金属空気電池100は、金属空気電池用負極1と、板状の金属空気電池用正極30と、金属空気電池用負極1と金属空気電池用正極30との間に形成され、電解液が収容される電解液収容部40とを具備したものである。
負極活物質を含有する活物質含有部と、活物質含有部と電気的に接合され、かつ、金属空気電池に適用される際に電解液収容部側に位置する負極表面の少なくとも一部に存在し、活物質含有部より酸化還元電位が卑である活性部とを有する負極反応部材を備えた金属空気電池用負極を具備した構成とすることにより、例えば、100mA/cmのような大電流での放電に際しても、電圧降下が小さく、放電容量の大容量化を実現した金属空気電池を提供することができる。
また、活性部が、矢印Xで示す板厚み方向の任意の位置において、板厚み方向に対して垂直な断面部位に存在する構成とすることにより、大電流での放電に際しても、より電圧降下が小さく、放電容量の大容量化を実現し得る金属空気電池用負極を提供することができる。
これは、放電開始から放電終了まで、活性部の反応による反応熱によって電解液温度が上昇することにより、放電開始から放電終了まで負極反応及び正極反応の活性が向上し、電極全体の反応性が向上するためである。
更に、負極集電部材が、活物質含有部や活性部と電気的に接合されている構成とすることにより、大電流での放電に際しても、より電圧降下が小さく、放電容量の大容量化を実現し得る金属空気電池用負極を提供することができる。
これは、活性部の反応による反応熱によって電解液温度が上昇することにより、負極反応及び正極反応の活性が向上し、電極全体の反応性が向上すると共に、負極集電部材への集電抵抗が低減されるためである。
また、活性部が、負極表面に占める割合が50面積%以下である(本例では10面積%である。)構成とすることにより、大電流での放電に際しても、より電圧降下が小さく、放電容量の大容量化を実現し得る金属空気電池用負極を提供することができる。
これは、活物質含有部における負極反応を維持しながら、活性部の反応による反応熱によって電解液温度が上昇することにより、負極反応及び正極反応の活性が向上し、電極全体の反応性が向上するためである。
更に、活性部が、負極表面に複数形成されている構成とすることにより、大電流での放電に際しても、より電圧降下が小さく、放電容量の大容量化を実現し得る金属空気電池用負極を提供することができる。
これは、活性部の反応による反応熱によって電解液温度がより均一に上昇することにより、負極反応及び正極反応の活性が偏りなく向上し、電極全体の反応性が向上するためである。
ここで、各構成について詳細に説明する。
上記金属空気電池用正極30は、例えば、触媒成分、必要に応じて添加される、触媒成分を担持する導電性の触媒担体及び触媒成分を結着するバインダを含み、多孔質構造が形成されている。また、図示しないが、正極における負極に対向する面と反対側の面には液密通気部材が配設されている。なお、以下において、触媒担体に触媒成分が担持されてなる複合体を「電極触媒」とも称する。
触媒成分としては、具体的には、炭素(C)や、白金(Pt)、ルテニウム(Ru)、イリジウム(Ir)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)、オスミウム(Os)、タングステン(W)、鉛(Pb)、鉄(Fe)、クロム(Cr)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、マンガン(Mn)、バナジウム(V)、モリブデン(Mo)、ガリウム(Ga)、アルミニウム(Al)等の金属、これらの合金などから選択することができる。また、触媒成分の形状や大きさは、特に限定されるものではなく、従来公知の触媒成分と同様の形状や大きさを採用することができる。なお、本発明においては、これらに限定されるものではなく、金属空気電池に適用される従来公知の触媒成分を適用することができる。
また、触媒担体は、上述した触媒成分を担持するための担体、及び触媒成分と他の部材との間での電子の授受に関与する電子伝導パスとして機能する。触媒担体としては、触媒成分を所望の分散状態で担持させるための比表面積を有し、充分な電子伝導性を有しているものであればよく、主成分がカーボンであることが好ましい。触媒担体としては、具体的には、カーボンブラック、活性炭、コークス、天然黒鉛、人造黒鉛などからなるカーボン粒子が挙げられる。なお、「主成分がカーボンである」とは、主成分として炭素原子を含むことをいい、炭素原子のみからなる、実質的に炭素原子からなる、の双方を含む概念である。また、「実質的に炭素原子からなる」とは、2〜3質量%程度以下の不純物の混入が許容され得ることを意味する。更に、触媒担体のサイズについては、特に限定されるものではなく、従来公知の触媒担体と同様のサイズを採用することができる。なお、本発明においては、これらに限定されるものではなく、金属空気電池に適用される従来公知の触媒担体を適用することができる。
更に、バインダとしては、例えば、ポリフッ化ビニリデン、ポリイミド、スチレン・ブタジエンゴム、カルボキシメチルセルロース、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリアクリロニトリル、ポリアミドであることが好ましい。これらのバインダは、1種のみを単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、液密通気部材としては、例えば、撥水部材を好適に用いることができる。撥水部材は、電解質に含まれている電解液が漏液するのを抑制する一方、多孔質であってガスは比較的容易に流通する構造を有し、正極上で三相界面を形成して反応性を向上させる機能を有する。このような液密通気部材としては、撥水材を含むものを挙げることができる。撥水材としては、例えば、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアセチレン、ポリパラフェニレン、ポリフェニレンビニレン、ポリアクリロニトリル、ポリオキサジアゾールなどが挙げられる。また、他の撥水材としては、例えば、ポリエチレン(PE;高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)など)、ポリプロピレン(PP)などのオレフィン系樹脂、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)などのフッ素系樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテルニトリル(PEN)、ポリイミド(PI)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリアミド(PA)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメチルアクリレート(PMA)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリスチレン(PS)などが挙げられる。この中でも、オレフィン系樹脂やフッ素系樹脂が好ましい。これらの撥水材は、1種のみを単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、上記電解液としては、水酸化ナトリウム(NaOH)や、水酸化カリウム(KOH)、塩化ナトリウム(NaCl)の水溶液を適用することができる。しかしながら、これらに限定されるものではなく、例えば、塩化カリウム(KCl)等の水溶液や非水溶液など金属空気電池に適用される従来公知の電解液を適用することができる。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明する。
(実施例1)
負極活物質としての板状のマグネシウム合金とステンレス鋼(SUS)からなる負極集電部材20とをスポット溶接により接合して、マグネシウムを含有する活物質含有部11と、マグネシウムとアルミニウムとの金属間化合物からなる活性部13とを有する板状の負極反応部材10を形成して、図1(図10)に示すような本例の金属空気電池用負極1を得た。
得られた金属空気電池用負極を用いて、図10に示すような本例の金属空気電池を得た。なお、金属空気電池用正極としては、アセチレンブラックと、黒鉛と、ポリテトラフルオロエチレンと、二酸化マンガン(MnO)と、コロイダルシリカとを用いて作製したものを用い、電解液としては、2mol/Lの塩化ナトリウム(NaCl)水溶液を用いた。
(比較例1)
負極活物質としてマグネシウムを含有する活物質含有部11を有する板状の負極反応部材10に、箔状の導電部60を金(Au)めっきにより形成したステンレス鋼(SUS)からなる負極集電部材20を、銀(Ag)粒子を含んだ導電性ペーストにより接着接合して、図3に示すような本例の金属空気電池用負極を得た。
得られた金属空気電池用負極を用いたこと以外は、実施例1と同様の操作を繰り返して、図10に示すような本例の金属空気電池を得た。
[性能評価]
各例の金属空気電池に対して、下記条件下、OCV時の電圧、100mA/cm放電時の電圧、放電容量を測定した。得られた結果を表1に示す。なお、表1中の放電容量(min)は電池電圧が0になったときの時間である。
(測定条件)
・電極サイズ:150×100mm
・電極間距離:5mm
・温度:室温(25℃)
・供給空気量:30L/min
・放電条件:100mA/cm(定電流放電)
Figure 0006344079
表1より、本発明の範囲に属する実施例1は、本発明外の比較例1に対して、電圧降下を74%低減していることが分かる。また、実施例1は、比較例1に対して、放電容量が1.5倍向上していることが分かる。なお、最大電池電圧は0.1V向上し、電池電圧0.8Vにおける放電時間も2倍程度向上する。
以上、本発明を若干の実施形態及び実施例によって説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形が可能である。
例えば、上述した各実施形態や実施例に記載した構成は、各実施形態毎に限定されるものではなく、例えば、負極反応部材及び負極集電部材の構成の細部や、これらの接合状態を変更したり、各実施形態の構成を上述した各実施形態以外の組み合わせにしたりすることができる。
また、例えば、上述した実施形態や実施例においては、負極表面が電解液収容部側に位置する板状の負極を例示して説明したが、2つの板状の正極の間に、1つの板状の負極が配置され、負極表面及び裏面の双方が電解液収容部側に位置する、いわゆるバイセル構造の金属空気電池用負極やこれを備えた金属空気電池に対しても、本発明を適用することができる。
1,1A〜1G,50 金属空気電池用負極
10 負極反応部材
10A 負極表面
11 活物質含有部
13 活性部
20 負極集電部材
20a 孔
30 金属空気電池用正極
40 電解液収容部
60 導電部
100 金属空気電池

Claims (8)

  1. 金属空気電池に適用される負極反応部材と、負極集電部材と、を備え、
    上記負極反応部材が、負極活物質を含有する活物質含有部と、該活物質含有部より酸化還元電位が卑であり、かつ、該活物質含有部と電気的に接合され、かつ、上記金属空気電池に適用される際に電解液収容部側に位置する負極表面の少なくとも一部に存在する活性部と、を有し、
    上記負極集電部材が、上記活性部と電気的に接合されており、
    上記活性部が、上記負極反応部材の厚み方向に渡って連続的に柱状に存在している
    ことを特徴とする金属空気電池用負極。
  2. 上記活性部が、上記負極反応部材の厚み方向の任意の位置において、該厚み方向に対して垂直な断面部位に存在することを特徴とする請求項1に記載の金属空気電池用負極。
  3. 記負極集電部材が、上記活物質含有部と電気的に接合されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の金属空気電池用負極。
  4. 上記活性部が、上記負極表面に占める割合が50面積%以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つの項に記載の金属空気電池用負極。
  5. 上記活性部が、上記負極表面に複数形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つの項に記載の金属空気電池用負極。
  6. 上記負極活物質が、マグネシウム、アルミニウム、亜鉛及び鉄からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む単体又は合金であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つの項に記載の金属空気電池用負極。
  7. 請求項1〜6のいずれか1つの項に記載の金属空気電池用負極と、
    金属空気電池用正極と、
    上記金属空気電池用負極と上記金属空気電池用正極との間に形成され、電解液が収容される電解液収容部と、を具備した
    ことを特徴とする金属空気電池。
  8. 上記電解液として水酸化ナトリウム、水酸化カリウム又は塩化ナトリウムの水溶液が適用されることを特徴とする請求項7に記載の金属空気電池。
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