JP6299247B2 - 空気電池用ユニット及び空気電池 - Google Patents

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Description

本発明は、空気電池用ユニット及び空気電池に関する。更に詳細には、本発明は、所定の構造を有する空気電池用正極集電部材を備えた空気電池用ユニット、及び複数の空気電池用ユニットを具備した空気電池に関する。
空気電池は、例えば、空気中の酸素を正極活物質として利用する電池であり、経済的であると同時に長期間無保守で使用できる電源といえる。一般的には、金属製の負極ケースと、空気孔を有する金属製の正極ケースとを、ガスケットを介して嵌め合せた構造を有するボタン型電池が知られている。このケース嵌合体の内部空間において、負極、セパレータ、空気極(正極)、撥水膜及び電解液がそれぞれ配置されている。このようなボタン型電池においては、ケース嵌合体の内部空間が電解液を含浸したセパレータにより分割されている。一方の空間には亜鉛が充填されて負極となり、他方の空間には触媒が配置されて空気極(正極)となる。更に、空気極側のセパレータと反対側にポリテトラフルオロエチレン(PTFE)多孔質フィルムから構成される撥水膜が配置されている。
従来、内部抵抗を低減し得る空気電池及び空気電池を用いた組電池が提案されている(特許文献1参照。)。
この空気電池は、正極層と、正極層上に積層された電解質層と、電解質層上に積層された負極層と、正極層上に積層され、正極層に対して電解質層と逆側に位置する導電性液密通気層と、を備えるものである。
また、組電池は、上述した空気電池を複数備え、第一の空気電池における導電性液密通気層と第一の空気電池と隣り合う第二の空気電池における負極層との間に介在し、酸素含有ガスを流通させる流路が設けられ、第一の空気電池が、導電性液密通気層を介して、第二の空気電池における負極層と電気的に接続しているものである。
特開2013−77548号公報
本発明者らが更に検討したところ、流路に導電性多孔体を設けた場合には、空気の圧損が大きくなってしまうため、改善する余地があった。
本発明は、このような従来技術の有する課題に鑑みてなされたものである。そして、本発明は、正極活物質である酸素を含む酸素含有ガスの圧損が小さく、出力密度を向上させ得る空気電池用ユニット、及び複数の空気電池用ユニットを備えた空気電池を提供することを目的としている。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた。その結果、所定の構造を有する空気電池用正極集電部材及び正極触媒層を適用することにより、上記目的が達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の空気電池用ユニットは、少なくとも正極活物質である酸素を透過する空気電池用正極集電部材と正極触媒層とを備えたものである。
そして、空気電池用正極集電部材は、少なくとも正極活物質である酸素を含む酸素含有ガスの流路となる複数の凹部からなるガス流路を有する一方の面と、一方の面の反対側に位置し、複数の凹部の反対側に位置する凸部を有する他方の面と、を有している。
また、正極触媒層は、他方の面側に、他方の面の形状に沿って配設されている。
また、本発明の空気電池は、上述した本発明の空気電池用ユニットを複数具備したものである。
本発明によれば、少なくとも正極活物質である酸素を透過する空気電池用正極集電部材と正極触媒層とを備え、空気電池用正極集電部材が、少なくとも正極活物質である酸素を含む酸素含有ガスの流路となる複数の凹部からなるガス流路を有する一方の面と、一方の面の反対側に位置し、複数の凹部の反対側に位置する凸部を有する他方の面と、を有しており、正極触媒層が、他方の面側に、他方の面の形状に沿って配設されている構成とした。
そのため、正極活物質である酸素を含む酸素含有ガスの圧損が小さく、出力密度を向上させ得る空気電池用ユニット、及び複数の空気電池用ユニットを具備した空気電池を提供することができる。
図1は、第1の実施形態に係る空気電池用ユニットを模式的に示す断面図である。 図2は、第2の実施形態に係る空気電池用ユニットを模式的に示す断面図である。 図3(A)は、第3の実施形態に係る空気電池用ユニットを模式的に示す断面図であり、図3(B)は、図3(A)に示した空気電池用正極集電部材の包囲線Bで囲んだ外端部の拡大図である。 図4は、第4の実施形態に係る空気電池用ユニットを模式的に示す断面図である。 図5は、第5の実施形態に係る空気電池用ユニットを模式的に示す断面図である。 図6(A)は、第6の実施形態に係る空気電池用ユニットを模式的に示す断面図であり、図6(B)は、図6(A)に示した空気電池用正極集電部材の凸部の展開図である。 図7は、第7の実施形態に係る空気電池用ユニットを模式的に示す断面図である。 図8は、第8の実施形態に係る空気電池を模式的に示す断面図である。 図9は、第9の実施形態に係る空気電池の製造方法の一例を示す製造工程図である。
以下、本発明の一実施形態に係る空気電池用ユニット及び空気電池について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図面の寸法比率は説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態に係る空気電池用ユニットを模式的に示す断面図である。なお、この断面図は、後述する一方の面から他方の面に向かう方向に沿い、かつ、ガス流路のガス流れ方向に直交するものである。
図1に示すように、第1の実施形態に係る空気電池用ユニット1は、空気電池用正極集電部材10を備える。そして、空気電池用正極集電部材10は、少なくとも正極活物質である酸素を透過すると共に、少なくとも正極活物質である酸素を含む酸素含有ガスの流路となる複数の凹部11からなるガス流路Pを有する一方の面10Aと、一方の面10Aの反対側に位置し、複数の凹部11の反対側に位置する凸部13を有する他方の面10Bと、を有している。
なお、本実施形態の空気電池用ユニット1は、正極触媒層20を備え、正極触媒層20は、他方の面10B側に、他方の面10Bの形状に沿って配設されている。また、本実施形態の空気電池用ユニット1は、導電性液密通気層30を備え、導電性液密通気層30は、空気電池用正極集電部材10と正極触媒層20との間に他方の面10Bの形状に沿って配設されている。更に、図中の15は空気電池用正極集電部材10の外端部を示す。
そして、上述のように、空気電池用正極集電部材の一方の面に凹部からなるガス流路が形成され、一方の面の反対側に位置する他方の面に、複数の凹部の反対側に位置する凸部を形成された構成とすることにより、ガス流路形成部材と集電部材とを1つの部材で兼ねることができ、正極活物質である酸素を含む酸素含有ガスの圧損が小さくなり、発電ロスを低減させることができるため、出力密度を向上させ得る空気電池用ユニットとなる。
更に、このような空気電池用ユニットを複数具備することにより、正極活物質である酸素を含む酸素含有ガスの圧損が小さくなり、発電ロスを低減させることができるため、出力密度が向上した空気電池となる。なお、出力密度が向上した空気電池となるため、小型化を図ることもできる。
また、上述のように、他方の面側に、他方の面の形状に沿って正極触媒層が配設されている構成とすることが好ましい。これにより、正極触媒層の表面積を増加させることができ、出力性能を向上させ得る空気電池用ユニットとなる。
更に、このような空気電池用ユニットを複数具備することにより、出力性能が向上した空気電池となる。なお、出力性能が向上した空気電池となるため、更なる小型化を図ることもできる。
また、上述のように、空気電池用正極集電部材と正極触媒層との間に他方の面の形状に沿って導電性液密通気層が配設されている構成とすることが好ましい。これにより、ガス拡散性が向上し、電解液の漏出が抑制ないし防止されるため、出力性能を更に向上させ得る空気電池用ユニットとなる。また、これにより、空気電池用正極集電部材と導電性液密通気層とが面で接触することとなり、特許文献1に記載のように空気電池用正極集電部材としてばねを用いた場合に必要となる導電性液密通気層のばねとの接触面の強度を低くすることもできる。
更に、このような空気電池用ユニットを複数具備することにより、出力性能が更に向上した空気電池となる。なお、出力性能が更に向上した空気電池となるため、更なる小型化を図ることもできる。
なお、図示しないが、正極触媒層は、必ずしも空気電池用正極集電部材の他方の面に沿って配設されている必要はない。すなわち、例えば、他方の面側の凸部の頂部に接するように配設されていてもよく、このような場合も本発明の範囲に含まれる。
また、図示しないが、導電性液密通気層は、必ずしも空気電池用正極集電部材と正極触媒層との間に他方の面の形状に沿って配設されている必要はない。すなわち、例えば、空気電池用正極集電部材や正極触媒層が、優れたガス拡散性能と漏液防止性能とを有するものであれば、導電性液密通気層が配設されていなくてもよく、このような場合も本発明の範囲に含まれる。
以下、各構成について更に詳細に説明する。
(空気電池用正極集電部材)
上記空気電池用正極集電部材10は、空気電池用正極集電部材として機能し、所定の構造を有すると共に、少なくとも正極活物質である酸素を透過するものであれば、特に限定されるものではない。例えば、複数の微細孔を有する燒結金属基板、発泡金属基板、エッチング金属基板、パンチング金属基板などを好適に用いることができる。また、これらに限定されるものではなく、例えば、金網などの繊維構造体や、金属不織布などの金属繊維集合体を適用することもできる。更に、これらは、1種のみを単独で又は2種以上を組み合わせて適用してもよい。また、このような金属としては、例えば、ステンレス鋼(SUS)や銅、ニッケルなどを好適に用いることができる。なお、空気電池用正極集電部材の厚みや空隙率は、正極触媒層の支持性能を確保し得れば、特に限定されるものではない。
(正極触媒層)
上記正極触媒層20は、酸素を正極活物質とするものであって、酸素を酸化還元する触媒成分と、触媒成分を担持する導電性の触媒担体と、触媒成分等を結着するバインダとを含み、多孔質構造が形成されている。なお、触媒担体及びバインダは、必要に応じて含有されるものである。
触媒成分としては、例えば、二酸化マンガンや四酸化三コバルトなどの金属酸化物や、白金(Pt)、ルテニウム(Ru)、イリジウム(Ir)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)、オスミウム(Os)、タングステン(W)、鉛(Pb)、鉄(Fe)、クロム(Cr)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、マンガン(Mn)、バナジウム(V)、モリブデン(Mo)、ガリウム(Ga)、アルミニウム(Al)等の金属、これらの合金や酸化物などから選択することができる。
触媒成分の形状や大きさは、特に限定されるものではなく、従来公知の触媒成分と同様の形状及び大きさを採用することができる。ただし、触媒成分の形状は、粒状であることが好ましく、触媒成分粒子の平均粒子径は、1〜30nmであることが好ましい。触媒成分粒子の平均粒子径がこのような範囲内の値であると、電気化学反応が進行する有効電極面積に関連する触媒利用率と担持の簡便さとのバランスを適切に制御することができる。
また、触媒担体は、上記触媒成分を担持するための担体として、また、触媒成分と他の部材との間での電子の授受に関与する電子伝導パスとして機能する。触媒担体としては、触媒成分を所望の分散状態で担持させるための比表面積を有し、充分な電子伝導性を有しているものであればよく、例えば、主成分がカーボンであることが好ましい。触媒担体としては、具体的には、カーボンブラック、活性炭、コークス、天然黒鉛、人造黒鉛などからなるカーボン粒子が挙げられる。
触媒担体のサイズについても特に限定されるものではなく、担持の簡便さ、触媒利用率、正極触媒層の厚みを適切な範囲で制御するなどの観点からは、平均粒子径を5〜200nm程度、好ましくは10〜100nm程度とするとよい。
触媒担体に対する触媒成分の担持量については、触媒成分とこれを担持した触媒担体の全量に対して、好ましくは10〜80質量%、より好ましくは30〜70質量%である。触媒成分の担持量がこのような範囲内の値であると、触媒担体上での触媒成分の分散度と触媒性能とのバランスが適切なものとなる。
更に、バインダとしては、ポリフッ化ビニリデン、ポリイミド、スチレン・ブタジエンゴム、カルボキシメチルセルロース、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリアクリロニトリル、ポリアミドを好適に用いることができる。これらは、1種のみを単独で又は2種以上を組み合わせて適用してもよい。
なお、上記した触媒成分や、触媒担体、バインダの種類については、上記したものだけに限定されるものではなく、空気電池に適用される従来公知の材料を適宜使用することができることは言うまでもない。
(導電性液密通気層)
上記導電性液密通気層30は、電解液収容部に充填される電解液のガス流路への漏液を抑制ないし防止し得るものであれば、特に限定されるものではなく、電解液が水系である場合には、導電性撥水層を適用することができる。導電性撥水層は、電解液に対する液密性(例えば、水密性)と、酸素に対する通気性を備え、電解液が外部に漏出するのを抑制ないし防止する一方、正極触媒層への酸素供給を可能にする機能を有するものであって、例えば、ポリプロピレンやポリエチレンなどのポリオレフィン樹脂やポリテトラフルオロエチレンなどのフッ素樹脂などの撥水性多孔質樹脂と黒鉛などの導電性材料からなるものを好適に用いることができる。
[第2の実施形態]
図2は、第2の実施形態に係る空気電池用ユニットを模試的に示す断面図である。なお、上述の実施形態において説明したものと同等のものについては、それらと同一の符号を付して説明を省略する。
図2に示すように、第2の実施形態に係る空気電池用ユニット1Aは、絶縁性枠部材40を更に備え、絶縁性枠部材40が、空気電池用正極集電部材10の周囲に配設されており、空気電池用正極集電部材10の外端部15が、絶縁性枠部材40と接合されている構成が、上述の実施形態と相違する。
なお、図示しないが、本実施形態の空気電池用ユニットは、正極触媒層や導電性液密通気層を備えていない構成であってもよい。
そして、上述の実施形態で説明した構成に加え、空気電池用正極集電部材の周囲に配設された絶縁性枠部材を更に備え、空気電池用正極集電部材の外端部が、絶縁性枠部材と接合されている構成とすることにより、ガス流路形成部材と集電部材とを1つの部材で兼ねることができ、正極活物質である酸素を含む酸素含有ガスの圧損が小さくなり、発電ロスを低減させることができるため、出力密度を向上させ得ると共に、電解液収容部を容易に形成し得る空気電池用ユニットとなる。また、電解液収容部を容易に形成できるため、低コスト化を図ることができる。
更に、このような空気電池用ユニットを複数具備することにより、正極活物質である酸素を含む酸素含有ガスの圧損が小さくなり、発電ロスを低減させることができるため、出力密度が向上し、電解液収容部が低コストで容易に形成された空気電池となる。なお、出力密度が向上した空気電池となるため、小型化を図ることもできる。
以下、絶縁性枠部材について更に詳細に説明する。
(絶縁性枠部材)
上記絶縁性枠部材40は、他の空気電池用ユニットにおける絶縁性枠部材と共に、電解液収容部を形成し得るものであれば、特に限定されるものではない。例えば、絶縁性枠部材は、絶縁性の樹脂材料や、必要に応じて添加される無機フィラーを含む樹脂材料を用いて形成したものであることが好ましい。また、絶縁性枠部材が、樹脂材料を含有するものであって、モールド成形によって空気電池用正極集電部材と接合されたものであることが好ましい。この場合、空気電池用正極集電部材と絶縁性枠部材とが一体的に形成されることとなるため、電解液収容部からガス流路への電解液の漏液をより防止することができる。また、接着材を用いることなく空気電池用正極集電部材と絶縁性枠部材とを接合することができるため、低コスト化を図ることができるという利点もある。しかしながら、これに限定されるものではなく、別体で形成された絶縁性枠部材に接着材を適用した接合、その他の従来公知の接合によって接合させてもよい。
[第3の実施形態]
図3(A)は、第3の実施形態に係る空気電池用ユニットを模式的に示す断面図であり、図3(B)は、図3(A)に示した空気電池用正極集電部材の包囲線Bで囲んだ外端部の拡大図である。なお、上述の実施形態において説明したものと同等のものについては、それらと同一の符号を付して説明を省略する。
図3に示すように、第3の実施形態に係る空気電池用ユニット1Bは、空気電池用正極集電部材10の外端部15が、微細凹凸形状15Aを有している構成が、上述の実施形態と相違する。
なお、図示しないが、本実施形態の空気電池用ユニットは、正極触媒層や導電性液密通気層を備えていない構成であってもよい。
また、図示しないが、本実施形態の空気電池用ユニットは、絶縁性枠部材を更に備え、絶縁性枠部材が、空気電池用正極集電部材の周囲に配設されており、空気電池用正極集電部材の外端部が、絶縁性枠部材と接合されている構成であってもよい。
そして、上述の実施形態で説明した構成に加え、空気電池用正極集電部材の外端部が、微細凹凸形状を有している構成とすることにより、ガス流路形成部材と集電部材とを1つの部材で兼ねることができ、正極活物質である酸素を含む酸素含有ガスの圧損が小さくなり、発電ロスを低減させることができるため、出力密度を向上させ得ると共に、絶縁性枠部材が、外端部の微細凹凸形状の凹部に侵入することができるため、空気電池用正極集電部材と絶縁性枠部材との密着強度が高く、電解液収容部を容易に形成し得る空気電池用ユニットとなる。また、電解液収容部を容易に形成できるため、低コスト化を図ることができる。
更に、このような空気電池用ユニットを複数具備することにより、正極活物質である酸素を含む酸素含有ガスの圧損が小さくなり、発電ロスを低減させることができるため、出力密度が向上し、空気電池用正極集電部材と絶縁性枠部材との密着強度が高く、電解液収容部が低コストで容易に形成された空気電池となる。なお、出力密度が向上した空気電池となるため、小型化を図ることもできる。
[第4の実施形態]
図4は、第4の実施形態に係る空気電池用ユニットを模式的に示す断面図である。なお、上述の実施形態において説明したものと同等のものについては、それらと同一の符号を付して説明を省略する。
図4に示すように、第4の実施形態に係る空気電池用ユニット1Cは、空気電池用正極集電部材10の一方の面10Aから他方の面10Aに向かう方向に沿い、かつ、ガス流路Pの流れ方向に直交する切断面における凹部11及び凸部13が、台形形状又は略台形形状を有している構成が、上述の実施形態と相違する。
ここで、「略台形形状」とは、例えば、おおよそ台形形状であって、角部が丸いものなどを含む意味である。
なお、図示しないが、本実施形態の空気電池用ユニットは、正極触媒層を備え、正極触媒層が、他方の面側に、他方の面の形状に沿って配設されている構成であってもよい。
そして、図示しないが、本実施形態の空気電池用ユニットは、導電性液密通気層を備え、導電性液密通気層が、空気電池用正極集電部材と正極触媒層との間に他方の面の形状に沿って配設されている構成であってもよい。
また、図示しないが、本実施形態の空気電池用ユニットは、絶縁性枠部材を更に備え、絶縁性枠部材が、空気電池用正極集電部材の周囲に配設されており、空気電池用正極集電部材の外端部が、絶縁性枠部材と接合されている構成であってもよい。
更に、図示しないが、本実施形態の空気電池用ユニットは、空気電池用正極集電部材の外端部が、微細凹凸形状を有している構成であってもよい。
そして、上述の実施形態で説明した構成に加え、空気電池用正極集電部材の一方の面から他方の面に向かう方向に沿い、かつ、ガス流路の流れ方向に直交する切断面における凹部及び凸部が、向かい合う一組の平行線のうちの長辺が表面側に位置する台形形状又は略台形形状を有している構成とすることにより、ガス流路形成部材と集電部材とを1つの部材で兼ねることができ、正極活物質である酸素を含む酸素含有ガスの圧損が小さくなり、発電ロスを低減させることができるため、出力密度を向上させ得ると共に、正極触媒層や導電性液密通気層の付着性が向上し得る空気電池用ユニットとなる。また、正極触媒層や導電性液密通気層の付着性が向上できるため、これらにおけるバインダ成分の使用量を減らすことができ、出力密度の向上、出力性能の向上、低コスト化などを図ることができる。
更に、このような空気電池用ユニットを複数具備することにより、正極活物質である酸素を含む酸素含有ガスの圧損が小さくなり、発電ロスを低減させることができるため、出力密度が向上し、正極触媒層や導電性液密通気層の付着性が向上した空気電池となる。なお、出力密度が向上した空気電池となるため、小型化を図ることもできる。
[第5の実施形態]
図5は、第5の実施形態に係る空気電池用ユニットを模式的に示す断面図である。なお、上述の実施形態において説明したものと同等のものについては、それらと同一の符号を付して説明を省略する。
図5に示すように、第5の実施形態に係る空気電池用ユニット1Dは、空気電池用正極集電部材10の一方の面10Aから他方の面10Bに向かう方向に沿い、かつ、ガス流路Pの流れ方向に直交する切断面における凹部11及び凸部13が、開放端部が表面側に位置する半円形形状又は略半円形形状を有している構成が、上述の実施形態と相違する。
ここで、「略半円形形状」とは、例えば、おおよそ半円形形状であって、開放端部の一部が削除されたもの又は開放端部に矩形形状が付加されたものなどを含む意味である。
なお、図示しないが、本実施形態の空気電池用ユニットは、正極触媒層を備え、正極触媒層が、他方の面側に、他方の面の形状に沿って配設されている構成であってもよい。
そして、図示しないが、本実施形態の空気電池用ユニットは、導電性液密通気層を備え、導電性液密通気層が、空気電池用正極集電部材と正極触媒層との間に他方の面の形状に沿って配設されている構成であってもよい。
また、図示しないが、本実施形態の空気電池用ユニットは、絶縁性枠部材を更に備え、絶縁性枠部材が、空気電池用正極集電部材の周囲に配設されており、空気電池用正極集電部材の外端部が、絶縁性枠部材と接合されている構成であってもよい。
更に、図示しないが、本実施形態の空気電池用ユニットは、空気電池用正極集電部材の外端部が、微細凹凸形状を有している構成であってもよい。
そして、上述の実施形態で説明した構成に加え、空気電池用正極集電部材の一方の面から他方の面に向かう方向に沿い、かつ、ガス流路の流れ方向に直交する切断面における凹部及び凸部が、半円形形状又は略半円形形状を有している構成とすることにより、ガス流路形成部材と集電部材とを1つの部材で兼ねることができ、正極活物質である酸素を含む酸素含有ガスの圧損が小さくなり、発電ロスを低減させることができるため、出力密度を向上させ得ると共に、耐荷重性が向上し得る空気電池用ユニットとなる。また、耐荷重性が向上できるため、例えば、電解液収容部にセパレータを収容した場合には、積層させる空気電池用ユニット同士をより強い積層方向の締結力で締結することができる。
更に、このような空気電池用ユニットを複数具備することにより、正極活物質である酸素を含む酸素含有ガスの圧損が小さくなり、発電ロスを低減させることができるため、出力密度が向上し、耐荷重性が向上した空気電池となる。なお、出力密度が向上した空気電池となるため、小型化を図ることもできる。
[第6の実施形態]
図6(A)は、第6の実施形態に係る空気電池用ユニットを模式的に示す断面図であり、図6(B)は、図6(A)に示した空気電池用正極集電部材の凸部の展開図である。なお、上述の実施形態において説明したものと同等のものについては、それらと同一の符号を付して説明を省略する。
図6に示すように、第6の実施形態に係る空気電池用ユニット1Eは、空気電池用正極集電部材10は開口部17を有しており、空気電池用正極集電部材10の凸部13の側面13Bにおける開口率が、凸部13の上面13Bにおける開口率より大きい構成が、上述の実施形態と相違する。
なお、図示しないが、本実施形態の空気電池用ユニットは、正極触媒層を備え、正極触媒層が、他方の面側に、他方の面の形状に沿って配設されている構成であってもよい。
そして、図示しないが、本実施形態の空気電池用ユニットは、導電性液密通気層を備え、導電性液密通気層が、空気電池用正極集電部材と正極触媒層との間に他方の面の形状に沿って配設されている構成であってもよい。
また、図示しないが、本実施形態の空気電池用ユニットは、絶縁性枠部材を更に備え、絶縁性枠部材が、空気電池用正極集電部材の周囲に配設されており、空気電池用正極集電部材の外端部が、絶縁性枠部材と接合されている構成であってもよい。
更に、図示しないが、本実施形態の空気電池用ユニットは、空気電池用正極集電部材の外端部が、微細凹凸形状を有している構成であってもよい。
また、図示しないが、本実施形態の空気電池用ユニットは、空気電池用正極集電部材の一方の面から他方の面に向かう方向に沿い、かつ、ガス流路の流れ方向に直交する切断面における凹部及び凸部が、台形形状又は略台形形状を有している構成であってもよい、
更に、図示しないが、本実施形態の空位電池用ユニットは、空気電池用正極集電部材の一方の面から他方の面に向かう方向に沿い、かつ、ガス流路の流れ方向に直交する切断面における凹部及び凸部が、半円形形状又は略半円形形状を有している構成であってもよい。
そして、上述の実施形態で説明した構成に加え、空気電池用正極集電部材が開口部を有しており、空気電池用正極集電部材の凸部の側面における開口率が、凸部の上面における開口率より大きい構成とすることにより、ガス流路形成部材と集電部材とを1つの部材で兼ねることができ、正極活物質である酸素を含む酸素含有ガスの圧損が小さくなり、発電ロスを低減させることができるため、出力密度を向上させ得ると共に、凸部(リブ)の穴分布(径やピッチなど)を変えることにより、負極活物質層側への正極活物質の供給を均一化でき、電池反応を均一化することができる。そのため、負極活物質の利用率を向上させることができ、空気電池の小型化や低コスト化を実現し得る空気電池ユニットとなる。
更に、このような空気電池用ユニットを複数具備することにより、正極活物質である酸素を含む酸素含有ガスの圧損が小さくなり、発電ロスを低減させることができるため、出力密度が向上し、負極活物質層側への正極活物質の供給を均一化でき、電池反応を均一化することができ、負極活物質の利用率が向上した空気電池となる。なお、電池反応を均一化することができ、負極活物質の利用率が向上した空気電池となるため、更なる小型化や低コスト化を図ることもできる。
[第7の実施形態]
図7は、第7の実施形態に係る空気電池用ユニットを模式的に示す断面図である。なお、上述の実施形態において説明したものと同等のものについては、それらと同一の符号を付して説明を省略する。
図7に示すように、第7の実施形態に係る空気電池用ユニット1Fは、少なくとも負極活物質を含む負極活物質層50と、負極集電部材60とを更に備え、負極活物質層50が、空気電池用正極集電部材10の一方の面10A側に配設されており、負極集電部材60が、空気電池用正極集電部材10と負極活物質層50との間に配設されている構成が、上述の実施形態と相違する。そして、本実施形態の空気電池用ユニット1Fにおいては、空気電池用正極集電部材10と負極集電部材60とが接合部材70で接合されている。
なお、図示しないが、空気電池用正極集電部材と負極集電部材とは接合部材で接合されている必要はない。すなわち、例えば、空気電池用正極集電部材と負極集電部材とが密接して配設されていてもよく、このような場合も本発明の範囲に含まれる。
また、図示しないが、本実施形態の空気電池用ユニットは、正極触媒層や導電性液密通気層を備えていない構成であってもよい。
更に、図示しないが、本実施形態の空気電池用ユニットは、絶縁性枠部材を備えていない構成であってもよい。
また、図示しないが、本実施形態の空気電池用ユニットは、空気電池用正極集電部材の外端部が、微細凹凸形状を有している構成であってもよい。
更に、図示しないが、本実施形態の空気電池用ユニットは、空気電池用正極集電部材の一方の面から他方の面に向かう方向に沿い、かつ、ガス流路の流れ方向に直交する切断面における凹部及び凸部が、台形形状又は略台形形状を有している構成であってもよい。
また、図示しないが、本実施形態の空気電池用ユニットは、空気電池用正極集電部材の一方の面から他方の面に向かう方向に沿い、かつ、ガス流路の流れ方向に直交する切断面における凹部及び凸部が、半円形形状又は略半円形形状を有している構成であってもよい。
更に、図示しないが、本実施形態の空気電池用ユニットは、空気電池用正極集電部材が開口部を有しており、空気電池用正極集電部材の凸部の側面における開口率が、凸部の上面における開口率より大きい構成であってもよい。
そして、上述の実施形態で説明した構成に加え、少なくとも負極活物質を含む負極活物質層と、負極集電部材とを更に備え、負極活物質層が、空気電池用正極集電部材の一方の面側に配設されており、負極集電部材が、空気電池用正極集電部材と負極活物質層との間に配設されている構成とすることにより、ガス流路形成部材と集電部材とを1つの部材で兼ねることができ、正極活物質である酸素を含む酸素含有ガスの圧損が小さくなり、発電ロスを低減させることができるため、出力密度を向上させ得ると共に、これを複数組み付けることにより、空気電池を容易に形成することができる空気電池用ユニットとなる。また、3個以上の空気電池用ユニットを容易に組み付けることができるため、単位容積当たりの電池容量を容易に増やすことができる空気電池ユニットとなる。
更に、このような空気電池用ユニットを3つ以上具備することにより、正極活物質である酸素を含む酸素含有ガスの圧損が小さくなり、発電ロスを低減させることができるため、出力密度が向上し、単位容積当たりの電池容量を容易に増やすことができる空気電池となる。なお、出力密度が向上した空気電池となるため、小型化を図ることもできる。
以下、各構成について更に詳細に説明する。
(負極活物質層)
上記負極活物質層50は、例えば、標準電極電位が水素より卑な金属単体又は合金から構成される負極活物質を含む。場合によっては、多孔質の材料で形成されてもよい。標準電極電位が水素より卑な金属単体としては、例えば、リチウム(Li)、亜鉛(Zn)、鉄(Fe)、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)、マンガン(Mn)、ケイ素(Si)、チタン(Ti)、クロム(Cr)及びバナジウム(V)などを挙げることができる。また、合金を適用することもできる。なお、合金とは、一般に金属元素に1種以上の金属元素又は非金属元素を加えたものであって、金属的性質をもっているものの総称である。具体的には、上述の金属元素に1種以上の金属元素又は非金属元素を加えたものを挙げることができる。なお、合金の組織には、成分元素が別個の結晶となるいわば混合物である共晶合金、成分元素が完全に溶け合い固溶体となっているもの、成分元素が金属間化合物又は金属と非金属との化合物を形成しているものなどがある。本発明においては、上記いずれの合金組織であってもよい。しかしながら、これらに限定されるものではなく、空気電池に適用される従来公知の材料を適用することができる。
(負極集電部材)
上記負極集電部材60は、導電性を有し、電解液を空気電池外部に漏出させない材質のものであれば特に限定されるものではない。例えば、ステンレス鋼(SUS)や銅、銅合金、その他金属表面に耐食性のある金属をめっきしたものを挙げることができる。
(接合部材)
上記接合部材70は、空気電池用正極集電部材と負極集電部材とを接合し得れば特に限定されるものではないが、導電性に優れたものであることが好ましい。従来公知の導電性を有するロウ材であってもよく、空気電池用正極集電部材と負極集電部材とを従来公知の方法で接合したときの生成物であってもよい。
[第8の実施形態]
図8は、第8の実施形態に係る空気電池を模式的に示す断面図である。なお、上述の実施形態において説明したものと同等のものについては、それらと同一の符号を付して説明を省略する。
図8に示すように、第8の実施形態に係る空気電池100は、上述した空気電池ユニット1Fを複数具備したものである。すなわち、本実施形態の空気電池100は、隣り合う空気電池ユニット1Fの正極触媒層20と負極活物質層50とが離間して対向するように配設され、かつ、隣り合う空気電池ユニット1Fの正極触媒層20と負極活物質層50との間に電解液収容部Eを形成するよう、換言すれば、電解液収容部Eに収容される電解液が漏れないように、隣り合う空気電池用ユニット1Fの絶縁性枠部材40同士が接合されている構造を有している。
なお、図示しないが、空気電池用正極集電部材と負極集電部材とは接合部材で接合されている必要はない。すなわち、例えば、空気電池用正極集電部材と負極集電部材とが密接して配設されていてもよく、このような場合も本発明の範囲に含まれる。
また、図8においては、空気電池ユニットを積層するように2つ組み付けた場合を示しているが、3つ以上組み付け、単セルを2つ以上有する構成とすることにより、電池容量を容易に増やすことができ、このような構造を有する空気電池も本発明の範囲に含まれる。
なお、図示しないが、正極触媒層は、必ずしも空気電池用正極集電部材の他方の面に沿って配設されている必要はない。すなわち、例えば、他方の面側の凸部の頂部に接するように配設されていてもよく、このような場合も本発明の範囲に含まれる。
また、図示しないが、導電性液密通気層は、必ずしも空気電池用正極集電部材と正極触媒層との間に他方の面の形状に沿って配設されている必要はない。すなわち、例えば、空気電池用正極集電部材や正極触媒層が、優れたガス拡散性能と漏液防止性能とを有するものであれば、導電性液密通気層が配設されていなくてもよく、このような場合も本発明の範囲に含まれる。
更に、図示しないが、本実施形態の空気電池は、空気電池用正極集電部材の外端部が、微細凹凸形状を有している構成であってもよい。
また、図示しないが、本実施形態の空気電池は、空気電池用正極集電部材の一方の面から他方の面に向かう方向に沿い、かつ、ガス流路の流れ方向に直交する切断面における凹部及び凸部が、台形形状又は略台形形状を有している構成であってもよい。
また、図示しないが、本実施形態の空気電池は、空気電池用正極集電部材の一方の面から他方の面に向かう方向に沿い、かつ、ガス流路の流れ方向に直交する切断面における凹部及び凸部が、半円形形状又は略半円形形状を有している構成であってもよい。
更に、図示しないが、本実施形態の空気電池は、空気電池用正極集電部材が開口部を有しており、空気電池用正極集電部材の凸部の側面における開口率が、凸部の上面における開口率より大きい構成であってもよい。
そして、上述のように、空気電池用正極集電部材の一方の面に凹部からなるガス流路が形成され、一方の面の反対側に位置する他方の面に、複数の凹部の反対側に位置する凸部を形成された構成を有する空気電池ユニットを複数具備することにより、正極活物質である酸素を含む酸素含有ガスの圧損が小さくなり、発電ロスを低減させることができるため、出力密度が向上した空気電池となる。なお、出力密度が向上した空気電池となるため、小型化を図ることもできる。
また、上述のように、他方の面側に、他方の面の形状に沿って正極触媒層が配設されている構成とするにより、正極触媒層の表面積を増加させることができ、出力性能が向上した空気電池となる。なお、出力性能が向上した空気電池となるため、更なる小型化を図ることもできる。
更に、上述のように、空気電池用正極集電部材と正極触媒層との間に他方の面の形状に沿って導電性液密通気層が配設されている構成とするにより、ガス拡散性が向上し、電解液の漏出が抑制ないし防止されるため、出力性能が更に向上した空気電池となる。また、これにより、空気電池用正極集電部材と導電性液密通気層とが面で接触することとなり、特許文献1に記載のように空気電池用正極集電部材としてばねを用いた場合に必要となる導電性液密通気層のばねとの接触面の強度を低くすることもできる。
以下、電解液収容部について更に詳細に説明する。
(電解液収容部)
上記電解液収容部Eは、例えば、電解液、必要に応じて、多孔質のセパレータを含む。電解液は、例えば塩化カリウム、塩化ナトリウム、水酸化カリウムなどの水溶液や非水溶液を適用することができる。しかしながら、これらに限定されるものではなく、空気電池に適用される従来公知の電解液を適用することができる。また、セパレータは、水溶液である電解液に対しては、例えば、撥水処理を行っていないグラスペーパー、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィンからなる微多孔膜を好適に用いることができる。しかしながら、これらに限定されるものではなく、空気電池に適用される従来公知の材料を適用することができる。
なお、電解液(又は電解質塩を溶かし得る溶媒)自体は、当初から収容されている構成であっても、使用に際して注液される構成であってもよく、いずれの構成であっても本発明の範囲に含まれる。
[第9の実施形態]
図9は、第9の実施形態に係る空気電池の製造方法の一例を示す製造工程図である。なお、上述の実施形態において説明したものと同等のものについては、それらと同一の符号を付して説明を省略する。
図9に示すように、本実施形態に係る空気電池の製造方法一例は、工程(A)〜(G)を含むものである。このような工程を含む製造方法は、組み立てることによって、電池容量を容易に増やすことができる空気電池ユニットを得ることができ、出力密度が向上した空気電池を容易に得ることができる。なお、出力密度が向上した空気電池となるため、小型化を図ることもできる。以下、各工程について詳細に説明する。
まず、工程(A)において、外端部15以外において、一方の面10Aから他方の面10Bに少なくとも正極活物質である酸素を透過し得る空気電池用正極集電部材未成形体10’を用意する。
次に、工程(B)において、プレス成形などによって、少なくとも正極活物質である酸素を透過すると共に、少なくとも正極活物質である酸素を含む酸素含有ガスの流路となる複数の凹部11からなるガス流路Pを有する一方の面10Aと、一方の面10Aの反対側に位置し、複数の凹部11の反対側に位置する凸部13を有する他方の面10Bと、を有している空気電池用正極集電部材10を形成して、空気電池用ユニット1”を得る。
次に、工程(C)において、導電性液密通気層形成材料を塗布することなどによって、他方の面10B側に、他方の面10Bに沿って導電性液密通気層30を形成して、空気電池用ユニット1’を得る。
次に、工程(D)において、導電性液密通気層上に正極触媒層形成材料を塗布することなどによって、他方の面10B側に、他方の面10Bに沿って正極触媒層を配設して、空気電池用ユニット1を得る。
次に、工程(E)において、空気電池用正極集電部材10の一方の面側に、負極集電部材と負極活物質層とを順次配設して、空気電池用ユニット1Gを得る。
更に、工程(F)において、空気電池用正極集電部材10の周囲に絶縁性枠部材40が配設され、空気電池用正極集電部材10の外端部15及び負極の外端部と絶縁性枠部材40が接合されるように、絶縁性枠部材をモールド成形などにより形成して、空気電池用ユニット1Hを得る。
しかる後、工程(G)において、隣り合う空気電池ユニット1Hの正極触媒層20と負極活物質層50とが離間して対向するように配設し、かつ、隣り合う空気電池ユニット1Hの正極触媒層20と負極活物質層50との間に電解液収容部Eを形成するよう、換言すれば、電解液収容部Eに収容される電解液が漏れないように、隣り合う空気電池用ユニット1Hの絶縁性枠部材40同士を接合して、空気電池用ユニット1Hを組み付けることなどによって、空気電池100Aを得る。
以上、本発明を若干の実施形態によって説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形が可能である。
例えば、上述の実施形態においては、1つの単セルを有する空気電池を図示により説明したが、空気電池ユニットを更に組み付けることにより、複数の単セルを有する空気電池を容易に形成することができ、このようなスタック構造を有する組電池も本発明の範囲に含まれることは図示するまでもない。
1,1’,1”1A,1B,1C,1D,1E,1F,1G、1H 空気電池用ユニット
10 空気電池用正極集電部材
10’ 空気電池用正極集電部材未成形体
10A 一方の面
10B 他方の面
11 凹部
11A 底面
11B 側面
13 凸部
15 外端部
15A 微細凹凸
17 開口部
20 正極触媒層
30 導電性液密通気層
40 絶縁性枠部材
50 負極活物質層
60 負極集電部材
70 接合部材
100,100A 空気電池
E 電解液収容部
P ガス流路

Claims (9)

  1. 少なくとも正極活物質である酸素を透過する空気電池用正極集電部材と、
    正極触媒層と、を備え、
    上記空気電池用正極集電部材が、少なくとも正極活物質である酸素を含む酸素含有ガスの流路となる複数の凹部からなるガス流路を有する一方の面と、
    上記一方の面の反対側に位置し、上記複数の凹部の反対側に位置する凸部を有する他方の面と、を有しており、
    上記正極触媒層が、上記他方の面側に、該他方の面の形状に沿って配設されている
    ことを特徴とする空気電池用ユニット。
  2. 絶縁性枠部材を備え、
    上記絶縁性枠部材が、上記空気電池用正極集電部材の周囲に配設されており、
    上記空気電池用正極集電部材の外端部が、上記絶縁性枠部材と接合されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の空気電池用ユニット。
  3. 上記空気電池用正極集電部材の外端部が、微細凹凸形状を有していることを特徴とする請求項1又は2に記載の空気電池用ユニット。
  4. 上記一方の面から上記他方の面に向かう方向に沿い、かつ、ガス流路の流れ方向に直交する切断面における凹部及び凸部が、台形形状又は略台形形状を有していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つの項に記載の空気電池用ユニット。
  5. 上記一方の面から上記他方の面に向かう方向に沿い、かつ、ガス流路の流れ方向に直交する切断面における凹部及び凸部が、半円形形状又は略半円形形状を有していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つの項に記載の空気電池用ユニット。
  6. 上記凸部の側面における開口率が、上記凸部の上面における開口率より大きいことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つの項に記載の空気電池用ユニット。
  7. 少なくとも負極活物質を含む負極活物質層と、
    負極集電部材と、を備え、
    上記負極活物質層が、上記空気電池用正極集電部材の上記一方の面側に配設されており、
    上記負極集電部材が、上記空気電池用正極集電部材と上記負極活物質層との間に配設されている
    ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つの項に記載の空気電池用ユニット。
  8. 上記絶縁性枠部材が、樹脂材料を含有し、かつ、モールド成形によって上記空気電池用正極集電部材と接合されたものであることを特徴とする請求項2に記載の空気電池用ユニット。
  9. 請求項1〜8のいずれか1つの項に記載された空気電池用ユニットを複数具備したことを特徴とする空気電池。
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