JP4475866B2 - 燃料電池 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は固体高分子電解質膜を用いる燃料電池に関し、さらに詳しくは、空気の強制供給機構を使用しない自然対流型の空気極(カソード)を有するパッシブ型燃料電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
固体高分子形燃料電池(PEFC)の多くは、固体高分子電解質膜を挟持するように一対の板状のセパレータを設け、板状のセパレータのそれぞれにガス流路となる溝を形成し、固体電解質膜の片側をアノード極にしてアノード側のセパレータに形成したガス流路に水素ガスを流し込み、他方側をカソード極にしてカソード側のセパレータに形成したガス流路に空気を流し込んでいる。
【0003】
これに対して、ガス流路を形成したセパレータを使わずに、水素ガスと空気とを分離して供給し、しかも空気を供給するための特殊な装置(強制供給機構)を使用しない新しいセル構造が提案されている。これはパッシブ型燃料電池と呼ばれるタイプの燃料電池であり、ポータブル電源用としての用途が開拓されている。
パッシブ型燃料電池は、円盤状セルであって円盤の中心に水素ガス流路となる貫通孔が形成されるが、セパレータにガス流路となる溝を形成する必要がないので簡単なセル構造にすることができ、コストダウンが期待できる。
【0004】
パッシブ型燃料電池の従来例の構造は 、例えば、以下に示す文献により詳細に紹介されている。
【非特許文献1】
「燃料電池開発最前線」、日経BP社(2001)、P.62
【0005】
これによれば、図8に示すように円盤状の固体高分子電解質膜の片側の面に燃料極(アノード)を設けるとともに他方の面に空気極(カソード)を設けた電極膜構造体(MEA;Membrane Electrode Assembly)21が形成され、この電極膜構造体21のアノード側には水素供給部として機能するアノード用ガス拡散層22が電極膜構造体21とセパレータ24とによって挟持され、カソード側には空気供給部として機能するカソード用ガス拡散層23が電極膜構造体21とセパレータ25とによって挟持され、これら全体によって一単位(単セル)のセル構造が形成されている。
【0006】
このセル構造ではガス流路となる溝を形成したセパレータを備えていないため、燃料となる水素ガスはセル中心部に形成した孔から供給され、アノード用ガス拡散層22を介してセルの触媒部(触媒層は電極構造体表面に接合されている)に水素ガスが送られるようにしてある。一方、空気はセルの外周部から供給され、カソード用ガス拡散層23を介してセルの触媒部にガスが到達するようにしてある。
【0007】
また、アノード用ガス拡散層22の外周の端面には、水素ガスが外部に逃げないようにするためのシール26が設けられている。また、カソード用ガス拡散層23の内周面(孔の側面の一部となっている)にも、孔を通るように供給される水素ガスがカソード側に混入しないように、シール27が張り付けてある。
【0008】
カソード用ガス拡散層23の役割としては、カソードで進行する電極反応に必要な物質(空気(酸素)、水)の通り道であると同時に、電子の通り道としての役割を担っている。特に、外部から空気を円滑に供給することと、カソードで生成された水を必要なだけ固体高分子電解質膜に還流し、その一方で空気の流入の妨げになる過剰な生成水を外部に排出するという逆方向の物質輸送を同一面上で効率よく行うことが求められる。そのため、空気、水等の物質の拡散性と、電子伝導性とを両立させることのできる材料が要求される。
そして、この要求に適したパッシブ型燃料電池のカソード用ガス拡散層22の材料としてカーボンペーパーが使用されている。
【0009】
なお、燃料電池の構造は異なるが、カソードのガス拡散層の材料として、カーボンペーパーやカーボンクロスを用いることが文献に開示されている(例えば特許文献1参照)。
【特許文献1】
特開2001−345110号公報
【0010】
また、三次元網状多孔質カーボン(空隙率50〜95%)を用いることも文献に開示されている(たとえば特許文献2参照)。
【特許文献2】
特開平8−255619号公報
【0011】
また、金属製網状三次元材料(多孔度、少なくとも50%)を用いることも開示されている(たとえば特許文献3参照)。
【特許文献3】
特開平10−55805号公報
【0012】
また、金属メッシュもしくは金属多孔体(多孔率10%以上)を用いたPEFCを用いることも文献に開示されている(たとえば特許文献4参照)。
【特許文献4】
特開2000−58072号公報
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、本発明者らが行った実験によれば、カソードのガス拡散層として用いられている上記のような従来からの材料を、図8に示すパッシブ型燃料電池のカソード用ガス拡散層23に用いて、(強制供給機構を使用しない)自然拡散による空気供給にて発電試験を行ったところ、高電流密度での作動が困難であり、しかも発電中に電圧が急激に低下して定格出力が得られなくなるという問題があった。
【0014】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、自然拡散による空気供給でも、長時間安定的に発電することができるパッシブ型燃料電池を提供することを目的とする。
また、高負荷で発電することができるパッシブ型燃料電池を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは自然対流型の空気極(カソード)を有するパッシブ型燃料電池の諸発電特性を改善するために鋭意検討した結果、カソード極とカソード極側セパレータの間にガス拡散層を配置し、しかも、このガス拡散層を異なる2層構造とすることとした。
かくして、本発明によれば、円盤状の電極膜構造体と、該電極膜構造体を挟持する平滑円盤状の一対の電子導電性セパレータとを備え、前記一対のセパレータおよび電極膜構造体の中心の孔が燃料流通路とされる燃料電池であって、前記電極膜構造体は、固体高分子電解質膜と、該固体高分子電解質膜の片側の面に設けられたアノード極と、固体高分子電解質膜の他方側の面に設けられたカソード極と、前記アノード極の外周に設けられて外気から遮蔽するシール材と、固体高分子電解質膜とセパレータとの間の前記カソード極を前記燃料流通路から遮蔽するシール材とを備え、前記カソード極は、固体高分子電解質膜に接する触媒層と、該触媒層に接するガス拡散層とからなり、前記ガス拡散層は、前記触媒層と接する多孔質シート材と、該多孔質シート材および一方のセパレータと接しかつ0.5〜1.0mmの孔径と70〜98%の気孔率と1.0mm〜2.0cmの厚みを有する発泡金属からなる多孔質成形体とから構成され、前記多孔質シート材には、カーボンクロス、カーボン不織布およびカーボンペーパーのうちの少なくとも1つが用いられる燃料電池が提供される。
また、本発明の別の観点によれば、円盤状の電極膜構造体と、該電極膜構造体を挟持する平滑円盤状の一対の電子導電性セパレータとを備え、前記一対のセパレータおよび電極膜構造体の中心の孔が燃料流通路とされる燃料電池であって、前記電極膜構造体は、固体高分子電解質膜と、該固体高分子電解質膜の片側の面に設けられたアノード極と、固体高分子電解質膜の他方側の面に設けられたカソード極と、前記アノード極の外周に設けられて外気から遮蔽するシール材と、固体高分子電解質膜とセパレータとの間の前記カソード極を前記燃料流通路から遮蔽するシール材とを備え、前記カソード極は、固体高分子電解質膜に接する触媒層と、該触媒層に接するガス拡散層とからなり、前記ガス拡散層は、前記触媒層と接する多孔質シート材と、該多孔質シート材および一方のセパレータと接する非晶質炭素の多孔質成形体もしくは黒鉛と非晶質炭素との多孔質成形体とから構成され、前記多孔質シート材には、カーボンクロス、カーボン不織布およびカーボンペーパーのうちの少なくとも1つが用いられる燃料電池が提供される。
【0016】
カソード極表面とカソード側のガス拡散層には、過剰な生成水が蓄積するので、生成された水を放置すると電極膜構造体(MEA)中心部への空気の供給が妨げられてしまい、燃料電池の出力低下の一因となる。
ガス拡散層として単にシート材のガス拡散層だけを用いるだけでは、電極膜構造体をセパレータで締め付ける際に、シート材は圧縮されてしまうので、どうしても過剰水の排出および空気の供給が妨げられてしまうことになり出力が低下してしまう。
そこで、締め付け圧力に対しても形状を維持できる多孔質成形体を、多孔質シート材とセパレータとの間に配置することにより、多孔質成形体の外周部から空気を供給し、しかも水蒸気と熱を排出できるようにしている。
【0017】
ここで、電極構造体(MEA)と多孔質成形体とを直接接合するのではなく、これらの間に多孔質シート材を介在させ、多孔質成形体の突起部分による電極構造体(MEA)への食い込みを防ぐ保護材としても使用するようにしている。
すなわち、食い込みを防止することにより、燃料電池の発電特性が向上することを見出したのでガス拡散層を多孔質シート材と多孔質成形体との2層構造とするようにしている。
また、カソードと多孔質成形体との間に多孔質シート材を配置して多孔質成形体の突起部分の電極構造体への食い込みを防止することで、電池発電時に短絡防止をもたらすこともできる。さらに、多孔質成形体と電極構造体(MEA)とを直接接触させるよりも接触面積が増加できるので、局部的な発熱を抑制できる。
【0018】
一方、多孔質シート材と多孔質成形体との配置を逆にしたら、電極膜構造体と多孔質成形体の突起部分とが直接接触することになるので好ましくない。
また、カーボンクロスやカーボン不織布のようなシート材の炭素系材料を単独で多孔質シート材として用いた(すなわち多孔質成形体を設けない)場合は、締付け前の気孔率を保つことが難しく、しかもガス拡散層としては熱伝導性が不十分であり、カソードで発生する熱を効率よく外部へ排出させることが難しい。
そこで多孔質シート材と多孔質成形体との2層構造とすることにより、上記課題を解決することができ、最適なカソード用ガス拡散層を実現することができる。
【0019】
なお、本発明でいう多孔質成形体とは、マトリックス中に無数の気孔が存在する構造を有する構造体を示す。多孔質成形体は繊維や樹脂と比べて、成形体になっているので通気抵抗が小さいので、圧力損失が小さい。多孔質成形体の厚さはガス拡散を良好にするためには圧縮した多孔質シート材よりも厚くするのが好ましい。
【0020】
多孔質成形体の気孔率は、多孔質シート材に接する面の気孔率がセパレータに接する面の気孔率より高くなるようにするのが望ましい。
ここで気孔率の算出方法を(式1)に示す。また、本発明では気孔率としているが、多孔率、空隙率も同じ意味である。
気孔率(%)=[1−(嵩密度/真密度)]×100 (式1)
【0021】
多孔質シート材に接する面側の多孔質成形体の気孔率としては80〜98%、セパレータ側の多孔質成形体の気孔率としては70〜90%の範囲として、これらの範囲内で多孔質シート材に接する面の気孔率の方を高くするのが好ましいが、必ずしもこれらの数値範囲内に限定される必要はなく、多孔質シート材に接する面の気孔率の方を高くすればよい。
このように多孔質シート材側に気孔率の高い面を配置するとともにセパレータ側に気孔率の低い面を配置するようにすると、多孔質成形体全体が気孔率の低いものを用いるよりも生成水による目詰まりが起こりにくくなり、しかも多孔質成形体全体が気孔率の高いものを用いるよりも接触抵抗が低くなるので集電効果が良くなる。
【0022】
1つの多孔質成形体を用い、この多孔質成形体の両面間で気孔率を異ならせるのではなく、気孔率の異なる2つ以上の多孔質成形体を用いて直列的に配置するようにしても同様の効果を得ることができる。この場合、多孔質シート材側の多孔質成形体の気孔率がセパレータ側の多孔質成形体の気孔率よりも高ければよく、多孔質成形体の厚さ、材質、配置方法などは特に限定されない。
【0023】
また、多孔質シート材には、少なくともカーボンクロス、カーボン不織布、カーボンペーパーのいずれか1つが用いられることが望ましい。
これら炭素系材料を用いることにより、導電性を確保できるだけでなく、炭素系以外の材料を用いる場合に比べて耐腐食性及び加工性が良いので燃料電池用途に適する。
カーボンクロスとはカーボン繊維を何本か束ねた糸を縦・横方向に編み込んでクロス状にしたものであり、その形態には朱子織と平織があるが、特に限定されない。カーボンクロスは、厚さが0.2〜0.8mm、目付80〜250g/m2、嵩密度0.20〜0.40g/cm3、気孔率70〜90%の範囲のものが好適に使用できるが、特にこれらに限定されない。
カーボン不織布には公知のものを使用することができる。カーボン不織布は、厚さが0.3〜0.9mm、目付30〜100g/m2、嵩密度0.05〜0.15g/cm3、気孔率90〜96%の範囲のものが好適に使用できるが、特にこれらに限定されない。
カーボンペーパーには公知のものを使用できる。カーボンペーパーは、厚さが0.2〜1.0mm、嵩密度0.20〜0.50g/cm3、気孔率70〜80%の範囲のものが好適に使用できるが、特にこれらに限定されない。
【0024】
多孔質シート材の少なくとも一方の面に、炭素系粒子とフッ素系樹脂とを付着させるようにしてもよい。
多孔質シート材の少なくとも一方の面に、炭素系粒子とフッ素系樹脂からなる層を付着させることにより撥水層が形成される。
この撥水層の形成により、生成された水が多孔質シート材の表面に付着されにくくなり、生成水による目詰まりが低減される。
【0025】
このフッ素系樹脂材料からなる撥水層を形成する場合、カソード側の触媒層と同組成のものを用いてもよいが、必要に応じて、組成、製法を変えたものを使用してもよい。
フッ素系樹脂材料による撥水層の形成方法を例示すると、まず、炭素系粒子と撥水性バインダーであるフッ素系樹脂との混合物を分散媒に添加してペースト状にする。次に、これをフッ素系樹脂の離型フィルム上に塗布し、その表面にカーボンクロスなどの多孔質シート材を配置し、加熱処理することにより一体化する。
続いて、離型フィルムを剥がすことにより、多孔質シート材上に炭素系粒子とフッ素系樹脂とからなる撥水層を形成することができる。
【0026】
炭素系粒子とフッ素系樹脂との混合比率(重量比)は、90:10〜40:60の間、より好ましくは80:20〜50:50の範囲で設定する。炭素系粒子としてはアセチレンブラック、カーボンブラック等を使用できるが、炭素系粒子であればこれらに限定されるものではない。フッ素系樹脂としてはポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等を使用できるが、フッ素系樹脂であればこれらに限定されるものではない。
【0027】
多孔質成形体は、非晶質炭素の成形体もしくは黒鉛と非晶質炭素との成形体で形成してもよい。
この場合、黒鉛と非晶質炭素の複合比は特に限定しないが、重量比率で黒鉛:非晶質炭素=0:100〜50:50のものが好適に使用できる。
黒鉛の重量比率が50より大きくなると構造の強度が低下するので好ましくない。また、必要に応じて多孔体材の少なくとも一方の面に炭素系粒子とフッ素系樹脂からなる層(撥水層)を付着させてもよい。
【0028】
非晶質炭素の成形体もしくは黒鉛と非晶質炭素からなる多孔質成形体を用いる場合には、気孔率は70〜90%であることが望ましい。
なお、気孔率は、(式1)において黒鉛の真密度が2.25g/cm3、非晶質炭素の真密度が1.88g/cm3として求める。
多孔質成形体の気孔率が70%より小さくなると、通気抵抗と圧力損失が大きくなるので空気の供給が不十分になる。そのためカソードでの過電圧が高くなり、ひいては燃料電池の出力低下につながる。
一方、多孔質成形体の気孔率が90%より大きくなると、多孔質成形体の表面が疎になる。セパレータで締め付けて電極構造体を挟持した時に、多孔質成形体の突起部分による局所的な圧力が大きくなるので、多孔質シート材だけでなく電極構造体までも破損する可能性が高くなり、実用的でなくなる。
また、多孔質成形体そのものの構造的強度が低下するので、空気の供給口・排気口の確保の点で好ましくない。
【0029】
多孔質成形体を構成する発泡金属は、金属マトリックス中に無数の気泡を有する金属多孔体のことであり、0.05〜1.0mm程度の太さの骨格が網目状に連なることによって高多孔率を有する金属材料である。金属の材質としては、たとえばニッケル、ニッケル−クロム合金、銅及びその合金、銀、アルミ合金、亜鉛合金、鉛合金、チタンなどが挙げられるが、電気抵抗が小さければ使用できるので、必ずしもこれらに限定されない。また、ニッケルクロム合金など、合金の場合に、組成は特に限定されない。発泡金属の孔径は0.5〜1.0mmが好ましい。孔径が0.5mm未満になると通気抵抗が大きくなるので、空気の供給が不十分なり、電池特性が低下する。孔径が1.0mmより大きくなるとセパレータで締め付けて挟持した時に、多孔質成形体の突起の局所的な圧力が大きくなるので、多孔質シート材だけでなく電極構造体も破損する可能性が大きくなり、実用的ではなくなる。発泡金属の厚さは1.0mm〜2.0cmの範囲が好ましいが、この範囲に限られるものではない。
【0030】
多孔質成形体に発泡金属を用いた場合に、多孔質成形体の気孔率は70〜98%であるのが望ましい。
気孔率が70%より小さくなると、通気抵抗と圧力損失が大きくなるので空気の供給が不十分になる。一方、気孔率が98%より大きくなると、構造的強度が低下するので、空気の供給口・排気口の確保の点で好ましくない。気孔率は、(式1)において、ニッケルクロム合金の真密度が8.6g/cm3、ニッケルの真密度が8.9g/cm3(公知の物性値)として算出する。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。ただし、本発明は以下に記載したものに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適用されうる。
【0032】
図1は、本発明の一実施形態である燃料電池の単セルの基本構造を示す断面構成図であり、図2はその分解図である。図3は電極構造体(MEA)をアノード極側から見たときの正面図、図4は電極構造体(MEA)をカソード極側から見たときの正面図である。
【0033】
中心に孔10を有する円盤状の電極膜構造体(MEA)1は、固体高分子電解質膜を中央にして片側の面にアノード極(燃料極)、他方側の面にカソード極(空気極)を設けて一体化したものであり、アノード極側、カソード極側にはそれぞれ触媒層8、11が形成されている。
【0034】
触媒層8の外側面には、アノード用ガス拡散層2が触媒層8に接するように取り付けられ、触媒層11の外側面には、カソード用ガス拡散層3が触媒層11に接するように取り付けられる。
このうちカソード用ガス拡散層3は、炭素系材料を用いた多孔質シート材3aと、多孔質成形体3bとがこの順でカソード極に近い側から積層するように取り付けられる。
アノード用拡散層2の外側およびカソード用拡散層2の外側には、一対のセパレータ4、5が取り付けられ、これによって電極膜構造体1、アノードガス拡散層2、カソード用ガス拡散層3を挟持することにより、燃料電池セルの一単位(単セル)が形成される。
【0035】
電極構造体1と同様に、ガス拡散層2、3やセパレータ4、5についても中心に孔が形成してあり、燃料電池セルを組み立てた際に、中心を貫通する貫通孔30が形成される。
この貫通孔30は燃料である水素ガスをアノード極へ供給するための水素ガス供給口として用いるためのものであり、貫通孔30に導入された水素ガスはアノード極のガス拡散層2の内周壁から触媒層8に到る。
一方、貫通孔30から導入される水素ガスがカソード極に入らないようにするため、カソード極側のガス拡散層3や触媒層11の内周面にはシール材7が貼り付けてある。
【0036】
また、アノード極の外周には貫通孔30から供給された水素ガスがガス拡散層2や触媒層8をそのまま通過して外部に逃げないようにするためのシール材6が貼り付けられる。
一方、カソード極は外周側から空気を取り込むことができるようにするため、ガス拡散層3や触媒層11の外周にはシール材は取り付けておらず、開放してある。
【0037】
また、図5に示すように多孔質成形体を気孔率が異なる2層構造3b、3cとし、多孔質シート材3a側に近い側に気孔率が高い多孔質成形体を配置するようにすることもできる。
【0038】
電極構造体1のアノード極側は、図3に示すように固体高分子電解質膜1の表面に触媒層8が接合してある。触媒層8の外側には、シール材6が貼り付けられる領域9が設けられている。この領域9にはシール性を確保するため触媒層8が設けられていない。ただし密閉できる構造であれば全面を触媒層8にしてもよい。触媒層8の内側には孔10(貫通孔30の一部となる)が形成されており、ここから水素ガスが入り込むようにしてある。
【0039】
電極構造体1のカソード極側は、図4に示すように固体高分子電解質膜1の表面に触媒層11が接合してある。触媒層11の内側には、シール材7が貼り付けられる領域12が設けられている。この領域12にはシール性を確保するため触媒層11が設けられていない。ただしシール位置を変更するなどにより密閉できる構造であれば全面を触媒層11にしてもよい。触媒層11の外周側はここから空気が取り込むことができるように開放されている。
【0040】
なお、電極構造体1、アノード極、カソード極の形状としては、水素ガス供給口である貫通孔30を中心としたガスの流れを考慮すれば、対称形である円形が好ましいが、楕円や他の形状でもかまわない。同様に、セル外形形状自体も対称性から見れば円形が好ましいが、楕円や他の形状であってもよい。
【0041】
次に、固体高分子電解質形燃料電池(PEFC)を構成する各部の材料について説明する。
固体高分子電解質膜1は、イオン導電性を有する固体高分子膜であればよく、たとえば含フッ素高分子を骨格とするスルホン酸基、カルボキシル基、リン酸基、ホスホン基などの基を有する樹脂を挙げることができる。
固体高分子電解質膜1の厚みは、抵抗として大きく影響を及ぼすため、電池性能向上のためにはより薄いものが求められ、膜厚としては5〜50μmが好適であり、10〜30μmのものがさらに好適である。
【0042】
アノード極とカソード極の触媒層8、9としては、触媒粒子とイオン導電性樹脂を含むものであればよい。一般的に、触媒層は触媒粒子を担持した導電剤からなる。触媒粒子としては水素の酸化反応あるいは酸素の還元反応に触媒作用を有するものであればよく、白金その他の貴金属のほか、鉄、クロム、ニッケルなどでもよい。また、それらの合金でもよい。導電剤としては炭素系粒子、例えば、カーボンブラック、アセチレンブラック、活性炭などが好適であり、特に微粉末状粒子が好適に用いられる。
表面積20m2/g以上のカーボンブラック粒子に、貴金属粒子、特に白金または白金と他の金属との合金を担持したものを代表的な触媒の例として挙げることができる。
また、触媒層8、9の中に含まれる触媒量は0.01〜1.0mg/cm2、好ましくは0.1〜0.5mg/cm2である。触媒層8、9の組成、製法は公知のものでよく、特に限定されない。
【0043】
アノード用ガス拡散層2としては、通気性及び電子伝導性を有する材料であればよく、公知のものを使用でき、カソード用ガス拡散層(多孔質シート材3a)と同じ材料を用いてもよい。
【0044】
セパレータ4と5としては、ガスを透過することなく水素ガスと空気とを分離でき、電子伝導性を有する材料であればよく、公知のものを使用できる。たとえば、ステンレス鋼、ニッケル、アルミニウム、チタンなどが挙げられる。
【0045】
シール材6と7としては、水素ガスと空気を分離できる材料であればよく、公知の材料、たとえば、天然ゴム、合成ゴムでよく、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)などが好適に使用できる。シール材6の厚さはアノード用ガス拡散層2の厚さよりも厚くし、シール材7の厚さはカソード用ガス拡散層3(3a+3b)の厚さよりも厚くするのが、シール性を確保するためには好ましい。
【0046】
燃料電池の水素ガスの供給は、図1に示すようにセパレータ4側の貫通孔30から供給するが、セパレータ5側から供給しても同様の特性が得られる。
なお、上記実施形態では、水素ガスは中央に設けた1つの貫通孔30から供給するようにしたが、これに限らず、たとえば貫通孔30と同様の貫通孔を複数設けるようにしてもよい。
また、上記実施形態では、水素ガスを中央に設けた貫通孔30から供給し、外周側から空気を供給するようにしたが、セル外側を容器で覆うなど多少構造は複雑になることが問題なければ、外周側から水素ガスを供給し、貫通孔30(内周側)から空気を供給してもよい。
【0047】
【実施例】
以下、本発明について実施例及び比較例により具体的に説明する。
(実施例1)
固体高分子電解質膜(厚さ30μm)の一方の面にアノード(触媒層の白金量0.3mg/cm2)を設け、他方の面にカソード(触媒層の白金量0.3mg/cm2)を設けた電極構造体1を用いた。
この電極構造体1のアノード表面のガス拡散層2として、および、カソード表面の炭素系材料の多孔質シート材3aとしてカーボンブラックとポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を付着して撥水処理を施したカーボンクロス(厚さ0.3mm)を配置した。
さらに、カソード側のカーボンクロスの表面には、多孔質成形体3bとして黒鉛と非晶質炭素との成形体(黒鉛:非晶質炭素=25:75,厚さ2mm,気孔率90%)を配置した。次に、カソード用ガス拡散層3(3a+3b)の内周にシール材7としてエチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)を、アノードの外周の端面にもシール材6(EPDM)を張り付けた。最後に、一対のセパレータ4、5(SUS316)で挟持して、図1に示す円形の単セルを作製した。
【0048】
(実施例2)
実施例1の多孔質成形体3bとして、黒鉛と非晶質炭素との成形体の代わりに、非晶質炭素の成形体(厚さ2mm,気孔率75%)を用いた以外は、実施例1と同様である図1に示す単セルを作製した。
【0049】
(実施例3)
実施例1の多孔質成形体3bとして、黒鉛と非晶質炭素との成形体の代わりに、ニッケルクロム合金の発泡金属(厚さ2mm,気孔率84%)を用いた以外は、実施例1と同様である図1に示す単セルを作製した。
【0050】
(実施例4)
実施例1のアノード表面のガス拡散層2として、および、カソード表面の炭素系材料の多孔質シート材3aとして、カーボンブラックとPTFEを付着して撥水処理を施したカーボンクロスの代わりに、撥水処理を施していないカーボンクロス(厚さ0.3mm)を用いた以外は、実施例1と同様である図1に示す単セルを作製した。
【0051】
(実施例5)
実施例1の多孔質成形体3bとして、黒鉛と非晶質炭素との成形体の代わりに、カーボンクロス側にニッケルクロム合金の発泡金属(厚さ1mm,気孔率88%)を、セパレータ側にニッケルクロム合金の発泡金属(厚さ1mm,気孔率83%)用いた以外は、実施例1と同様である図1に示す単セルを作製した。
【0052】
(比較例1)
実施例1の炭素系材料からなる多孔質シート材と多孔質成形体を配置しないで、図8の従来例で用いたようなカーボンペーパー(厚さ3mm,気孔率74%)を単独のシート材ガス拡散層として用いて、それ以外は実施例1と同様である単セルを作製した。
【0053】
(比較例2)
実施例1の多孔質成形体3bを配置しない以外は、実施例1と同様である単セルを作製した。
(比較例3)
実施例3のカソード表面に炭素系材料である多孔質シート材3aであるカーボンブラックとPTFEを付着して撥水処理を施したカーボンクロスを配置しない以外は、実施例3と同様に単セルを作製した。
【0054】
実施例1〜5および比較例1〜3の燃料電池の電流−電圧特性(I−V特性)及び定電流特性を測定した。電極面積は図3のアノード側の触媒層8と図4のカソード側の触媒層11とが重複する2.1cm2とした。燃料としては水素ガスを用い、酸化剤としては空気を用いた。水素ガス供給量は供給圧力0.01MPa、水素ガス利用率100%(排気口閉塞)、空気は自然拡散にて供給した。測定時の雰囲気は空気中、無風下、25℃で行った。
【0055】
図6に実施例1〜5及び比較例1〜2のI−V特性を示す(比較例3は後述する理由により図示できない)。本実施例1〜5は比較例1〜2よりも高電流値で作動電圧が大きかった。実施例1〜5のように、炭素系材料からなる多孔質シート材3aと多孔質成形体3bとを用いることにより、空気の供給口、水の排出口が確保されるので、カソード表面(触媒層11表面)とカソード用ガス拡散層3との間に生成する過剰な水を排出でき、カソード表面には、より多くの空気が供給でき、高電流密度での出力を得ることができた。
【0056】
電池電圧は実施例5、1、3、2の順番で高いが、これは多孔質成形体3bの気孔率が影響を及ぼしていると考えられる。即ち、気孔率が高いほど、空気の供給・排気が円滑になるといえる。特に、実施例5ではカーボンクロスからなる多孔質シート材3aに接する多孔質成形体3bの気孔率が高いので、効果があったと考えられる。
【0057】
また、実施例4は実施例1〜3より高電流密度で作動電圧が大きくなかった。これは撥水処理を施したカーボンクロスを使用していないため、カソード表面とカソード用ガス拡散層3との間に過剰な生成水が蓄積し易く、カーボンクロスからなる多孔質シート材3aや多孔質成形体3bに目詰まりが起こり、電極構造体1の中心部への空気の供給が妨げられ、過電圧が増加したためである。
【0058】
比較例1は撥水処理を施したカーボンクロスを使用していないため、実施例4と同様に過電圧が大きくなったといえる。さらに、カーボンクロスとの貼り合わせよりも密着性が低いので、界面抵抗が増加し、高電流密度での発電ができなかった。
【0059】
比較例2では、締付け前の気孔率を保つことができなくなり、空気の供給・排気が困難になったため、電池特性が得られなかった。
なお、比較例3を図示していない(図示できていない)のは、この例では水素ガスを供給すると水の生成と発熱が見られたが、起電力が発生しなかったためである。これはニッケルクロム合金の突起部分による電極膜構造体1の短絡が原因であった。
【0060】
図7に実施例1〜5及び比較例1〜2の定電流特性を示す。実施例1〜5は400mA定電流、比較例1は200mA定電流、比較例2は20mA定電流で測定した。図7に示すように、実施例1〜5は比較例1〜2よりも高電流にて長時間発電が可能となった。
【0061】
なお、本実施例では気孔率75%と90%の非晶質炭素もしくは黒鉛と非晶質炭素の多孔質成形体を用いたが、気孔率が70〜90%のものを用いても同様な効果が得られた。
また、本実施例では気孔率83〜88%のニッケルクロム合金の発泡金属を用いたが、気孔率が70〜98%のニッケルクロム合金、ニッケル、チタンなどの発泡金属を用いても同様な効果が得られた。
【0062】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、自然対流型のカソード(空気極)を有するパッシブ型燃料電池において、カソードとセパレータとの間にガス拡散層を設けるともに、このガス拡散層がカソードに近い側に炭素系材料からなる多孔質シート材、セパレータ側に多孔質成形体を配置する2層構造とすることにより、高電流密度での発電特性および発電中の電圧低下の問題が改善でき、これにより長時間発電、高負荷発電が可能な燃料電池を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態である燃料電池の断面構成図。
【図2】 本発明の一実施形態である燃料電池の分解構造図。
【図3】 本発明の一実施形態である燃料電池の電極膜構造体をアノード側から見た正面図。
【図4】 本発明の一実施形態である燃料電池の電極膜構造体をカソード側から見た正面図。
【図5】 本発明の他の一実施形態である燃料電池の断面構成図。
【図6】 本発明の実施例1〜5及び比較例1〜2のI−V特性を示す図。
【図7】 本発明の実施例1〜5及び比較例1〜2の定電流特性を示す図。
【図8】 従来からの燃料電池の分解構造図。
【符号の説明】
1:電極膜構造体(MEA)
2:アノード用ガス拡散層
3:カソード用ガス拡散層
3a:カソード用ガス拡散層(多孔質シート材
3b:カソード用ガス拡散層(多孔質成形体
3c:カソード用ガス拡散層(第二の多孔質成形体
4:セパレータ
5:セパレータ
6:シール材(アノード用)
7:シール材(カソード用)
8:触媒層(アノード極)
9:シール材設置領域
10:孔(水素ガス供給部)
11:触媒層(カソード極)
12:シール材設置領域
30:貫通孔(水素ガス供給部)

Claims (6)

  1. 円盤状の電極膜構造体と、該電極膜構造体を挟持する平滑円盤状の一対の電子導電性セパレータとを備え、前記一対のセパレータおよび電極膜構造体の中心の孔が燃料流通路とされる燃料電池であって、
    前記電極膜構造体は、固体高分子電解質膜と、該固体高分子電解質膜の片側の面に設けられたアノード極と、固体高分子電解質膜の他方側の面に設けられたカソード極と、前記アノード極の外周に設けられて外気から遮蔽するシール材と、固体高分子電解質膜とセパレータとの間の前記カソード極を前記燃料流通路から遮蔽するシール材とを備え、
    前記カソード極は、固体高分子電解質膜に接する触媒層と、該触媒層に接するガス拡散層とからなり、
    前記ガス拡散層は、前記触媒層と接する多孔質シート材と、該多孔質シート材および一方のセパレータと接しかつ0.5〜1.0mmの孔径と70〜98%の気孔率と1.0mm〜2.0cmの厚みを有する発泡金属からなる多孔質成形体とから構成され
    前記多孔質シート材には、カーボンクロス、カーボン不織布およびカーボンペーパーのうちの少なくとも1つが用いられることを特徴とする燃料電池。
  2. 円盤状の電極膜構造体と、該電極膜構造体を挟持する平滑円盤状の一対の電子導電性セパレータとを備え、前記一対のセパレータおよび電極膜構造体の中心の孔が燃料流通路とされる燃料電池であって、
    前記電極膜構造体は、固体高分子電解質膜と、該固体高分子電解質膜の片側の面に設けられたアノード極と、固体高分子電解質膜の他方側の面に設けられたカソード極と、前記アノード極の外周に設けられて外気から遮蔽するシール材と、固体高分子電解質膜とセパレータとの間の前記カソード極を前記燃料流通路から遮蔽するシール材とを備え、
    前記カソード極は、固体高分子電解質膜に接する触媒層と、該触媒層に接するガス拡散層とからなり、
    前記ガス拡散層は、前記触媒層と接する多孔質シート材と、該多孔質シート材および一方のセパレータと接する非晶質炭素の多孔質成形体もしくは黒鉛と非晶質炭素との多孔質成形体とから構成され
    前記多孔質シート材には、カーボンクロス、カーボン不織布およびカーボンペーパーのうちの少なくとも1つが用いられることを特徴とする燃料電池。
  3. 前記多孔質成形体の気孔率は、多孔質シート材に接する面の気孔率がセパレータに接する面の気孔率より高いことを特徴とする請求項1または2に記載の燃料電池。
  4. 前記多孔質成形体は気孔率が異なる少なくとも2以上の多孔質成形体からなり、多孔質シート材に近い側の多孔質成形体の気孔率が遠い側の多孔質成形体の気孔率よりも高くなるように配置することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の燃料電池。
  5. 前記多孔質シート材の少なくとも一方の面に、炭素系粒子とフッ素系樹脂とを付着させることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の燃料電池。
  6. 前記多孔質成形体の気孔率が70〜90%であることを特徴とする請求項に記載の燃料電池
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