JP6343227B2 - 膜モジュール - Google Patents

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Description

本発明は、液体中の不純物を除去する液処理などに用いられる膜モジュールに関する。
従来、水中の不純物を除去する水処理において、中空糸膜を有する膜モジュールが用いられている。水処理のろ過工程では、膜モジュールに設けられた原水入口を通じて原水(ろ過前の水)が膜モジュール内に供給され、膜を通過したろ過水が膜モジュールに設けられたろ過水出口を通じて膜モジュール外に排出される。
膜モジュールでは、水処理のろ過工程が行われると、膜の表面に水中から除去された物質(浮遊汚濁物質(SS:Suspended Solids))が堆積する。このように膜の表面に堆積した浮遊汚濁物質を効率的に除去することは重要な課題の一つである。
一般に、浮遊汚濁物質の除去は、いわゆる逆洗(逆圧洗浄)によって行われる。逆洗工程では、膜の表面に堆積して付着した浮遊汚濁物質を膜から浮かせるために、膜モジュール内において、ろ過工程とは逆方向の流体の流れが形成される。すなわち、ろ過水出口を通じて流体(気体又は液体)が膜モジュール内に供給され、膜を通過した流体が原水入口を通じて膜モジュール外に排出される。
逆洗工程が行われることによって膜の表面から部分的に浮いたような状態となった浮遊汚濁物質は、その後にバブリング工程が行われることによって膜の表面から剥がれ落ちる。このバブリング工程では、膜モジュール内に水が充填された状態でエアーが供給され、供給されたエアーのバブルによって膜が揺らされる。これにより、膜の表面の浮遊汚濁物質が剥がれ落ちる。膜モジュールは、バブリング工程においてエアーを中空糸膜に供給するための複数の通気孔を有する散気部材を備えている(特許文献1〜4)。
特許文献1の中空糸膜モジュールでは、給気ヘッダーから供給された空気を分散誘導するための空気分散器が中空糸膜の下部側に設けられている。特許文献2の中空糸膜モジュールは、樹脂板に設けられたエアー供給部を有している。特許文献2では、エアー供給部の横断面積をSとした際にエアー供給部の中央部の0.5Sにあたる領域にのみ貫通孔が設けられている。特許文献3の中空糸膜モジュールでは、上下方向に延在させた中空糸膜に散気し得るように中空糸膜の下端部側から気泡を発生させる散気機構が形成されている。特許文献4の浸漬用膜分離装置では、気体導入孔を有する散気装置が設けられている。
特開平11−033367号公報 特開2006−239642号公報 特開2009−285532号公報 特許第4530245号公報
しかしながら、特許文献1〜4の何れの文献に開示されているエアーの供給構造においても、中空糸膜の外周部分に付着した浮遊汚濁物質を効率よく除去することができないという問題がある。
本発明の目的は、液体中の不純物を除去する液処理などに用いられる膜モジュールにおいて、膜部材の外周部分に付着した浮遊汚濁物質を効率よく除去することである。
本発明の膜モジュールは、ハウジングと、前記ハウジング内に設けられた膜部材と、前記ハウジング内において前記膜部材の下方に設けられ、前記膜部材に対して気体を供給するための複数の通気孔を有する散気部材と、を備える。水平方向における前記散気部材の寸法は、前記水平方向における前記膜部材の寸法よりも大きい。前記複数の通気孔のうちの一部は、前記膜部材よりも前記水平方向の外側に位置するように設けられている。前記散気部材は、前記複数の通気孔が設けられた板状の本体部と、前記本体部の下方に設けられ、前記ハウジング内に供給された気体を一時的に収容するための気体受け部と、を備える。前記複数の通気孔は、前記本体部において前記気体受け部よりも水平方向外側に設けられている。前記気体受け部は、前記気体受け部に収容された気体を、前記本体部の下方において前記気体受け部よりも水平方向の外側に分散させるための複数の分散孔を有している。
本発明では、散気部材における複数の通気孔のうちの一部が、膜部材よりも水平方向の外側に位置するように設けられているので、バブリング工程において、ハウジング内に供給された気体の一部は、膜部材よりも水平方向の外側に位置する通気孔によって散気部材の上方に導かれ、液体中を上昇することによって膜部材の外周部分に到達する。このように本発明では、膜モジュール内に供給された気体の一部を膜部材の外周部分に確実に供給することができるので、膜部材の外周部分に付着している浮遊汚濁物質を膜部材の表面から効率よく剥がし落として除去することができる。またこの構成では、散気部材の本体部の下方には気体受け部が設けられており、気体受け部に一時的に収容された気体は、気体受け部に設けられた複数の分散孔を通じて、気体受け部よりも水平方向の外側に分散する。そして、複数の分散孔によって分散された気体は、気体受け部よりも水平方向外側に設けられた複数の通気孔に導かれる。したがって、この構成では、気体受け部が設けられていない場合と比較して、内側の通気孔に気体が偏って流れるのを抑制することができる。
前記膜モジュールにおいて、前記ハウジングと前記散気部材との間に隙間が形成されているのが好ましい。
この構成では、例えば水平方向におけるハウジングの内寸が水平方向における散気部材の寸法よりも大きくなるような構造を採用することによってハウジングと散気部材との間に隙間が形成されている。この隙間は、バブリング工程が行われることによって膜の表面から剥がれ落ちた浮遊汚濁物質を散気部材よりも下方に導くための通路として機能させることができる。これにより、膜の表面から除去された浮遊汚濁物質をハウジング外に効率よく排出することができる。
前記膜モジュールにおいて、前記複数の通気孔のうち、最も外側に設けられた通気孔の内径は、それよりも内側に設けられた通気孔の内径よりも大きいことが好ましい。
この構成において、水平方向における最も外側に位置する通気孔は、膜部材よりも水平方向の外側に位置するように設けられている。そして、この構成では、水平方向の最も外側に位置する通気孔の内径をそれよりも水平方向の内側に設けられた通気孔の内径よりも大きくしている。したがって、この構成では、複数の通気孔の内径が同じ場合と比較して、最も外側に位置する各通気孔を通じて散気部材の上方に導かれる気体の割合を、その内側の各通気孔を通過する気体の割合に比べて高めることができる。これにより、この構成では、複数の通気孔の内径が同じ場合と比較して、膜部材の外周部分に付着した浮遊汚濁物質をさらに効率よく除去することができる。
前記膜モジュールにおいて、前記膜部材における水平方向内側には、上下方向に延びるように中空部が形成されており、前記気体受け部は、前記本体部を介して前記中空部の真下に設けられているのが好ましい。
この構成では、気体受け部は、本体部を介して中空部の真下に設けられており、この気体受け部に収容された気体を、複数の分散孔から気体受け部よりも水平方向外側に分散させる。すなわち、気体を供給する必要性の低い中空部に対応する位置(中空部の真下)に気体受け部を設ける一方で、中空部よりも水平方向外側にある膜部材に重点的に気体を供給するために、気体受け部に収容された気体を、複数の分散孔から気体受け部よりも水平方向外側に分散させている。これにより、気体を供給する必要性の高い領域、すなわち、中空部よりも水平方向外側に位置する膜部材に効率よく気体を供給することができる。
前記膜モジュールは、前記膜部材の上端部が前記ハウジングに対して固定されている一方で、前記膜部材の下端部がフリーの状態である片端固定タイプであってもよい。片端固定タイプの膜モジュールでは、上記の中空部に支持部材を配置し、支持部材の上部に膜部材の上端部が固定される一方で、支持部材の下部はハウジングに固定されるような形態を例示することができる。
前記膜モジュールは、前記膜部材の上端部と下端部の両方が前記ハウジングに対して固定されている両端固定タイプであってもよい。
本発明によれば、液体中の不純物を除去する液処理などに用いられる膜モジュールにおいて、膜部材の外周部分に付着した浮遊汚濁物質を効率よく除去することができる。
本発明の実施形態に係る膜モジュールを備えた水処理装置の一例を示す概略図である。 (A)は、実施形態に係る膜モジュールを示す断面図であり、(B)は、(A)におけるII−II線断面図である。 (A)は、実施形態に係る膜モジュールの散気部材を示す平面図であり、(B)は、(A)におけるIII−III線断面図である。 (A)は、実施形態に係る膜モジュールの下部を示す概略図であり、ハウジング、散気部材及び膜部材のサイズと位置関係を示している。(B)は、比較例におけるハウジングと散気部材の位置関係を示している。 (A)は、図2におけるVA−VA線断面図であり、(B)は、(A)におけるVB−VB線断面図である。 (A),(B)は、膜モジュールの性能評価結果を示すグラフである。 実施形態に係る膜モジュールにおける散気部材の変形例を示す概略図である。 実施形態に係る膜モジュールの変形例を示す概略図であり、両端固定タイプの膜モジュールを示している。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照して詳細に説明する。本発明の実施形態に係る膜モジュール1は、例えば図1に示すような水処理装置100に用いることができる。水処理装置100は、原水(処理対象の水)中に含まれる固形分を膜モジュール1において分離することによって水に含まれる不純物の濃度を低減するための装置である。除去対象の不純物(除去対象物質)としては、例えば河川表流水、伏流水、湖水などの水中の濁質、鉄イオン、マンガンイオンなど金属イオンを挙げることができるが、除去対象物質は上記濁質や金属イオンに限られない。
[水処理装置の全体構造]
水処理装置100は、膜モジュール1と、原水槽101と、気体供給装置102と、処理水槽103と、これらを接続する複数の配管110〜115と、配管110に設けられたポンプ120と、配管に設けられた複数の弁130〜135とを備えている。
膜モジュール1は、原水から固形分(浮遊汚濁物質)を分離し、固形分の濃度が低減された膜処理水を得ることができる。膜モジュール1としては、例えば中空糸膜を有する中空糸膜モジュール1を用いることができる。中空糸膜モジュール1としては、細長い筒形状のハウジング2内に膜部材3としての中空糸膜3が設けられた構造を例示できるが、これに限られない。膜モジュール1は、原水から固形分と膜処理水を分離する機能を有するものであればよく、中空糸膜以外の他の分離膜がハウジング2内に設けられた構造であってもよい。
中空糸膜の素材としては、種々の材料を用いることができ、特に限定されるものではないが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアクリロニトリル、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリビニルフルオライド、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、クロロトリフルオロエチレン−エチレン共重合体、ポリフッ化ビニリデン、ポリスルホン、酢酸セルロース、ポリビニルアルコール及びポリエーテルスルホンからなる群から選ばれる少なくとも1種類を含んでいるのが好ましく、膜強度や耐薬品性の観点でポリフッ化ビニリデン(PVDF)がより好ましい。
中空糸膜モジュール1では中空糸膜がモジュール化されてろ過に使用される。具体的に、中空糸膜モジュール1としては、例えば、数十本〜数十万本の中空糸膜が束ねられてハウジング2内でU字型に配置された形態、中空糸繊維束の一端を適当なシール材により一括封止した形態、中空糸繊維束の一端を適当なシール材により1本ずつ固定されていない状態(フリー状態)で封止した形態、中空糸繊維束の両端を開口した形態などが挙げられる。中空糸膜モジュール1の形状は、特に限定されることはなく、例えば円筒状であってもよく、スクリーン状であってもよい。特に、フリー状態で封止した片端固定タイプ(片端フリータイプ)の中空糸膜モジュール1は、気体逆圧洗浄による膜付着物質の剥離及び排出を効率的に行うことができる点で好ましい。
中空糸膜モジュール1におけるろ過の方式としては、外圧全量ろ過、外圧循環ろ過などを例示でき、膜分離処理の条件、要求される性能に応じて適宜選択することができる。膜寿命の点ではろ過膜表面の洗浄を同時に行うことのできる循環方式(外圧循環ろ過方式)が好ましく、設備の単純さ、設置コスト、運転コストの点では全量ろ過方式(外圧全量ろ過方式)が好ましい。
また、外圧全量ろ過、外圧循環ろ過などの外圧ろ過方式の膜モジュール1では、原水に含まれる浮遊汚濁物質は、ろ過が効率的に行われる膜部材3の外側において除去される割合が高い。したがって、膜部材3の外周部分31に付着する浮遊汚濁物質の付着量が膜部材3の内部における付着量よりも多くなる。したがって、本実施形態における散気盤4は、外圧ろ過方式の膜モジュール1に特に適している。
原水槽101は、浮遊汚濁物質を含有する原水を貯留する容器である。除去対象物質が例えば金属イオンである場合には、原水槽101又は原水槽101よりも上流側の図略の貯水槽において、原水中における金属イオンを例えば酸化剤などの添加剤を加えて固形分として析出させる。除去対象物質がもともと固形分である場合には、析出処理は省略できる。気体供給装置102としては、例えばエアーコンプレッサーなどを用いることができる。
[膜モジュールの構造]
次に、本実施形態に係る膜モジュール1の構造について詳しく説明する。図2(A),(B)に示すように、膜モジュール1は、ハウジング2と、膜部材3と、散気部材としての散気盤4と、支持部材6と、固定部材7(図5参照)とを備える。本実施形態の膜モジュール1は、膜部材3の上端部がハウジング2に対して固定されている一方で、膜部材3の下端部がフリーの状態である片端固定タイプ(片端フリータイプ)の膜モジュールである。
図2(A)に示すように、ハウジング2は、上下方向に細長い筒形状を有している。ハウジング2は、上下方向に延びる筒状部21と、筒状部21の下部開口を塞ぐ下側蓋部22と、筒状部21の上部開口を塞ぐ上側蓋部23とを有する。ハウジング2には、第1ポート11(原水入口11)と、第2ポート12(ろ過水出口12)と、気体抜き口13と、気体供給口14とが設けられている。
第1ポート11は、膜部材3よりも下方に設けられている。本実施形態では、第1ポート11は、下側蓋部22に設けられているが、これに限られず、筒状部21に設けられていてもよい。第1ポート11は、ろ過工程において原水をハウジング2内に供給する原水入口として機能するとともに、逆洗工程、バブリング工程などにおいて生じたドレン水をハウジング2から排出する排出口としても機能する。
第2ポート12は、膜部材3よりも上方に設けられている。本実施形態では、第2ポート12は、上側蓋部23に設けられているが、筒状部21に設けられていてもよい。第2ポート12は、ろ過工程において浮遊汚濁物質が除去された膜処理水(膜ろ過水)をハウジング2外に排出するろ過水出口として機能するとともに、逆洗工程において流体をハウジング2内に供給する供給口としても機能する。
気体抜き口13は、第1ポート11よりも上方で第2ポート12よりも下方に設けられている。本実施形態では、気体抜き口13は、筒状部21に設けられている。気体抜き口13は、各工程において必要に応じてハウジング2内のエアーをハウジング2外に排出するための排出口として機能する。
気体供給口14は、膜部材3よりも下方に設けられている。本実施形態では、気体供給口14は、下側蓋部22に設けられているが、これに限られず、筒状部21に設けられていてもよい。気体供給口14は、バブリング工程において、水がハウジング2内に充填された状態でハウジング2内にエアーを供給するための供給口として機能する。図2(A)に示すように、気体供給口14から供給されるエアーは、後述する気体受け部41の真下に設けられた案内管15(案内部15)に流入する。したがって、気体供給口14から供給されるエアーは、気体受け部41に効率よく収容される。
膜部材3は、ハウジング2内において筒状部21の上端付近から下端付近まで上下方向に延びる細長い形状を有している。図2(B)に示すように、膜部材3は、内側に中空部5が形成されるように平面視で環状の形状を有している。膜部材3は、中空糸繊維束が周方向に複数配列されることによって環状の膜部材3を構成していてもよく、環状に形成された単一の中空糸繊維束によって構成されていてもよい。なお、中空部5を省略することもでき、この場合には、膜部材3は柱状の形状を有する。
図2(A)に示すように、膜部材3は支持部材6によってハウジング2に固定されている。本実施形態では、支持部材6は、支柱6Aと、下部連結部材6Bとを有している。ただし、支持部材6は、膜部材3をハウジング2に固定できるものであればよく、図2(A)に示す形態に限られない。
支柱6Aは、中空部5に配置されて上下方向に延びている。支柱6Aの上端部には膜部材3の上端部が固定されている。支柱6Aの下端部には、支柱6Aをハウジング2の下端部に固定するための下部連結部材6Bが接続されている。
散気盤4は、バブリング工程において気体供給口14からハウジング2内に供給されるエアーを膜部材3が配置されている領域に分散して供給するためのものである。散気盤4は、ハウジング2内において膜部材3の下方に設けられている。図3(A),(B)に示すように、散気盤4は、本体部40と、気体受け部41と、周壁部42とを備えており、これらは一体に形成されている。
本体部40は、円盤状(平面視で円形の板状)の形状を有している。本体部40には、複数の通気孔43が設けられている。複数の通気孔43は、散気盤4の下方にある気体供給口14からハウジング2内に供給されたエアーを散気盤4の上方にある膜部材3に対して供給するために設けられたものであり、散気盤4を上下方向に貫通する貫通孔である。
複数の通気孔43は、膜部材3の広い範囲にエアーを分散させるために、散気盤4の本体部40において径方向及び周方向に互いに間隔をあけて配列されている。本実施形態では、複数の通気孔43は、本体部40に設けられており、周壁部42には設けられていない。ただし、後述する図7に示す変形例のように、散気盤4は、周壁部42に補助的に設けられた1つ又は複数の補助通気孔45を有していてもよい。複数の通気孔43の詳細については後述する。
気体受け部41は、気体供給口14を通じてハウジング2内に供給された気体を一時的に収容するために、本体部40の下側に設けられている。また、気体受け部41は、上述した案内管15(案内部15)の真上に設けられている。本実施形態では、気体受け部41は、円筒形状を有している。気体受け部41の外径は、本体部40の径よりも小さい。気体受け部41の上端は、本体部40の下面に接続されている。これにより、気体受け部41の内周面と本体部40の下面とによって囲まれた収容空間41Sが形成されている。なお、本体部40の形状は、円筒形状に限られず、例えば断面が多角形の筒形状であってもよい。
気体受け部41は、複数の分散孔44を有している。複数の分散孔44のそれぞれは、気体受け部41を構成する筒状の壁を貫通する貫通孔である。複数の分散孔44は、気体受け部41の収容空間41Sに収容された気体を、本体部40の下方において気体受け部41よりも径方向外側(水平方向外側)に分散させるための孔である。本実施形態では、複数の分散孔44は、周方向に等間隔で配列されているが、これに限られず、隣同士の間隔は一定でなくてもよい。
周壁部42は、複数の分散孔44を通じて気体受け部41よりも径方向外側に供給されたエアーが本体部40よりも径方向外側に移動するのを抑制するためのものである。周壁部42は、本体部40の周縁から下方に延びる筒形状を有している。周壁部42の上下方向の寸法は、気体受け部41の上下方向の寸法よりも小さい。すなわち、周壁部42の下端は、気体受け部41の下端よりも高い位置にある。
気体受け部41に設けられた複数の分散孔44は、周壁部42の下端よりも高い位置(本体部40に近い位置)に設けられている。これにより、複数の分散孔44を通じて気体受け部41よりも径方向外側に供給されたエアーが本体部40よりも径方向外側に移動するのを抑制する効果を高めることができる。
図3に示すように、本実施形態では、本体部40において気体受け部41よりも径方向外側(水平方向外側)に全ての通気孔43が設けられているが、これに限られず、一部の通気孔43が本体部40において気体受け部41よりも径方向内側に設けられていてもよい。
図3(A)に示すように、複数の通気孔43は、散気盤4の本体部40の中心Aを中心とする複数の円周C1〜C4上に配列されている。複数の通気孔43は、最外周の円周C1上に配列された第1通気孔431と、円周C1よりも径の小さい円周C2上に配列された第2通気孔432と、円周C2よりも径の小さい円周C3上に配列された第3通気孔433と、円周C3よりも径の小さい円周C4上に配列された第4通気孔434とを有する。各円周上における通気孔43は等間隔に配列されているが、これに限られない。また、本実施形態では、4つの円周C1〜C4上に通気孔43が配列されているが、円の数は4つ以外の複数であってもよい。また、一部の通気孔43が円周上以外の位置に設けられていてもよい。
図3(A)に示すように、本実施形態では、複数の円周C1〜C4上に配列された複数の通気孔43では、最外側の円周C1上に配列された複数の通気孔431の間隔は、それよりも径方向内側の円周C2〜C4上に配列された複数の通気孔432,433,434の間隔よりも狭い。すなわち、最外側の円周C1上に配列された複数の通気孔431の配置密度は、それよりも径方向内側の円周C2〜C4上に配列された複数の通気孔432,433,434の配置密度よりも高い。また、本実施形態では、最も内側の円周C4上に配列された複数の通気孔434の間隔は、それよりも径方向外側の円周C1〜C3上に配列された複数の通気孔431,432,433の間隔よりも広い。また、本実施形態では、径方向外側ほど通気孔43同士の間隔が狭くなっている。ただし、径方向の位置にかかわらず、通気孔43同士の間隔は一定であってもよい。
最外周の円周C1上に設けられた第1通気孔431の内径は、それよりも径方向内側に設けられた通気孔432,433,434の内径よりも大きい。したがって、複数の通気孔43の内径が同じ場合(後述する実施例2)と比較して、径方向の最も外側に位置する第1通気孔431を通じて散気盤4の上方に導かれる気体の割合を高めることができる。これにより、膜部材3の外周部分31に付着した浮遊汚濁物質SSを実施例2に比べてさらに効率よく除去することができる(後述する図6(A)のグラフ参照)。
本実施形態では、通気孔432,433,434の内径は同じであるが、これに限られない。例えば、第1通気孔431、第2通気孔432、第3通気孔433及び第4通気孔434の順に、次第に内径が小さくなるように構成されていてもよい。
図4(A)は、実施形態に係る膜モジュール1の下部を示す概略図であり、ハウジング2、散気盤4及び膜部材3のサイズと位置関係を示しており、図4(B)は、比較例におけるハウジング2と散気盤204の位置関係を示している。
図4(A)に示すように、散気盤4の直径D1(散気盤4における水平方向の寸法D1)は、膜部材3における水平方向の一方のサイドから他方のサイドまでの寸法D2よりも大きい。また、本実施形態では、最外周の円周C1上に設けられた第1通気孔431は、第1通気孔431の中心A1が膜部材3よりも径方向外側(水平方向外側)に位置するように設けられている。
このように第1通気孔431が、膜部材3よりも径方向外側に位置するように設けられているので、逆洗工程後のバブリング工程において、膜モジュール1内に供給された気体の一部は、膜部材3よりも径方向外側に位置する第1通気孔431によって散気盤4の上方に導かれ、液体中をそのまま上昇することによって膜部材3の外周部分31に付着している浮遊汚濁物質SSに到達することができる。
図5(A)は、図2におけるVA−VA線断面図であり、図5(B)は、図5(A)におけるVB−VB線断面図である。図4(A)及び図5(A),(B)に示すように、ハウジング2の内径D3(ハウジング2における水平方向の内寸D3)は、散気盤4の直径D1よりも大きい。したがって、ハウジング2の内側面と散気盤4との間に隙間Gが形成されている。この隙間Gは、バブリング工程が行われることによって膜部材3の表面から剥がれ落ちた浮遊汚濁物質SSを散気盤4よりも下方に導くための通路として機能させることができる。これにより、膜部材3の表面から除去された浮遊汚濁物質SSが第1ポート11(図2参照)を通じてハウジング2外に効率よく排出される。
これに対し、図4(B)に示す比較例における散気盤204では、散気盤204の直径D11は膜部材3における水平方向の一方のサイドから他方のサイドまでの寸法D2よりも小さい。また、比較例における散気盤204では、最外周の円上に設けられた通気孔432は、その通気孔432の中心A11が膜部材3よりも径方向内側に位置するように設けられている。
本実施形態では、図5(A),(B)に示すように、散気盤4は、複数の固定部材7によってハウジング2に固定されている。本実施形態では、各固定部材7は、略L字形状の部材であるが、これに限られない。固定部材7によって散気盤4をハウジング2内に固定するには、まず、各固定部材7の一端部を、散気盤4に対して溶接などの固定手段を用いて固定する。その後、複数の固定部材7が固定された散気盤4をハウジング2内の所定の位置に嵌め込み、その位置でハウジング2の内面に対して溶接などの固定手段を用いて固定する。これにより、散気盤4は、ハウジング2内の中央部に配置された状態でハウジング2に対して固定することができる。
[水処理装置の動作]
水処理装置100においては、ろ過工程、逆洗工程、バブリング工程を含む複数の工程が実行される。
まず、ろ過工程が行われる前には、その準備工程としてハウジング2内に原水が充填される(第1充水工程)。この第1充水工程においてハウジング2内に原水が充填されるときには、弁132が開状態にされることにより、ハウジング2内のエアーを含む流体がハウジング2に設けられた気体抜き口13から配管112に流出する。
ろ過工程では、弁130,131を開状態としてポンプ120が運転される。これにより、原水槽101内の原水が配管110を通じて第1ポート11(原水入口11)から膜モジュール1内に供給される。供給された原水に含まれる除去対象物質は、膜部材3において捕捉される。膜部材3を通過して除去対象物質の濃度が低減された膜処理水(ろ過水)は、第2ポート12(ろ過水出口12)から配管111に流出して処理水槽103に回収される。
膜モジュール1においてろ過工程が行われると、膜部材3には除去対象物質を含む固形分(浮遊汚濁物質)が付着する。膜モジュール1においてろ過工程が開始されてから所定の時間が経過すると、ろ過工程を一旦停止して、膜部材3に付着した固形分を膜部材3から除去するための逆洗(逆圧洗浄)工程と、バブリング工程とが行われる。
逆洗工程では、膜部材3の表面に堆積して張り付いた固形分を膜部材3から浮かせるために、膜モジュール1内において、ろ過工程とは逆方向の流体の流れが形成される。すなわち、弁134,135が開状態とされ、エアーコンプレッサーなどの気体供給装置102からエアーが第2ポート12(ろ過水出口12)を通じて供給される。ハウジング2内に流入したエアーは、膜部材3の表面に付着している固形分に作用する。これにより、固形分が膜部材3の表面から部分的に浮いたような状態となる。
ハウジング2内の膜部材3を流体が通過した場合、流体は第1ポート11(原水入口11)を通じてハウジング2外に排出される。ハウジング2外に排出されたドレン水は、配管114を通じて排水される。
逆洗工程が行われることによって膜部材3の表面から部分的に浮いたような状態となった固形分は、その後に行われるバブリング工程において膜部材3の表面から剥がし落とされる。なお、逆洗工程における流体としては、上記のように気体供給装置102から供給されるエアーではなく、水などの液体が用いられてもよい。
バブリング工程が行われる前には、その準備工程としてハウジング2内に原水が充填される(第2充水工程)。この第2充水工程においてハウジング2内に原水が充填されるときには、弁132が開状態にされることにより、ハウジング2内のエアーを含む流体がハウジング2に設けられた気体抜き口13から配管112に流出する。
バブリング工程では、弁134,135が閉状態とされる一方で、弁133が開状態とされ、気体供給装置102が運転されることによって、圧縮エアーが配管113を通じて送られ、気体供給口14からハウジング2内に供給される。このバブリング工程では、膜モジュール1内に供給されたエアーのバブルによって膜部材3が揺らされ、これにより、膜部材3の表面の固形分が剥がれ落ちる。
バブリング工程が終了すると、ハウジング2内の水は配管114を通じて排水される(排水工程)。排水工程の後、再びろ過工程が開始される。
[評価結果]
図6(A),(B)は、膜モジュールの性能評価結果を示すグラフである。図6(A),(B)において、実施例1は、図3(A),(B)に示す散気盤4を図4(A)に示すような配置でハウジング2内に設けた膜モジュール1である。実施例1における散気盤4では、最外周に位置する通気孔431の内径を4mmとし、それよりも径方向内側に位置する通気孔432,433,434の内径を3.5mmとした。
実施例2は、最外周の通気孔431が実施例1よりも小さい点以外は実施例1と同じ構造を有する膜モジュール1である。実施例2における散気盤4では、全ての通気孔431,432,433,434の内径を3.5mmとした。
比較例は、図4(B)に示す散気盤204をハウジング2内に設けた膜モジュールである。この比較例における散気盤204は、実施例1における散気盤4の最外周の通気孔431を省略し、それよりも内側の通気孔432,433,434のみを有している。比較例では、全ての通気孔432,433,434の内径を3.5mmとした。
図6(A),(B)は、実施例1、実施例2及び比較例のそれぞれにおいて、水処理(ろ過工程)を所定時間行った後、逆洗工程とバブリング工程とを行うというサイクルを継続したときに、膜部材3に対する浮遊汚濁物質SSの付着量を比較したものである。評価に用いた1サイクルは、第1充水工程と、ろ過工程と、逆洗準備工程と、逆洗工程と、圧抜き工程と、第2充水工程と、バブリング工程と、排水工程とからなる。
具体的に、第1充水工程は、ろ過工程の準備のための充水工程であり、ハウジング2内に原水を充填する工程である。ろ過工程は、原水入口11からハウジング2内に供給した原水を膜モジュール1においてろ過し、ろ過水出口12から排出する工程である。逆洗準備工程は、逆洗工程の準備を行う工程である。逆洗工程は、気体供給装置102を用いてろ過水出口12からエアーを供給する工程である。圧抜き工程は、逆洗工程を行うことによって高圧となっているろ過水出口12内の圧力を減少させる工程である。第2充水工程は、バブリング工程の準備のための充水工程であり、ハウジング2内に原水を充填する工程である。バブリング工程は、原水が充填されたハウジング2内に、気体供給装置102を用いて気体供給口14からエアーを供給する工程である。排水工程は、バブリング工程が行われた後のハウジング2内の水を排水する工程である。
この評価において、1サイクルにおける各工程の時間は、第1充水工程を29秒とし、ろ過工程を600秒とし、逆洗準備工程を2秒とし、逆洗工程を10秒とし、圧抜き工程を10秒とし、第2充水工程を5秒とし、バブリング工程を60秒とし、排水工程を20秒とした。なお、これらの条件は、促進試験のために用いたものであり、実際のラインにおいて用いられる条件とは異なっている。
図6(A),(B)に示すように、比較例では、評価開始から評価終了(約7日後)まで経過時間とともに膜部材3への浮遊汚濁物質SSの付着量が増加し続けている。これに伴い、膜モジュール1における差圧(原水入口11側の圧力とろ過水出口12側の圧力との差)も増加傾向にある。
これに対し、実施例1及び実施例2では、比較例に比べて、評価終了時における膜部材3への浮遊汚濁物質SSの付着量が比較例の1/4程度に低減されている。実施例1及び実施例2では、評価開始の初期においては、膜部材3への浮遊汚濁物質SSの付着量が増加傾向にあるが、評価の中盤以降は付着量の増加が抑制されている。実施例1は、実施例2に比べて、膜部材3への浮遊汚濁物質SSの付着量がさらに低減されている。また、実施例1では、比較例に比べて、差圧の増加も抑制されている。
[実施形態のまとめ]
本実施形態では、散気部材としての散気盤4において、複数の通気孔43のうちの一部が、膜部材3よりも水平方向外側に位置するように設けられているので、逆洗工程後のバブリング工程において、膜モジュール1内に供給された気体の一部は、膜部材3よりも水平方向外側に位置する通気孔43によって散気盤4の上方に導かれ、液体中をそのまま上昇することによって膜部材3の外周部分31に付着している浮遊汚濁物質SSに到達することができる。このように本実施形態では、膜モジュール1内に供給された気体の一部を膜部材3の外周部分31に確実に供給することができるので、膜部材3の外周部分31に付着している浮遊汚濁物質SSを膜部材3の表面から効率よく剥がし落として除去することができる。
本実施形態では、ハウジング2における水平方向の内寸は、散気盤4における水平方向の寸法よりも大きい。このようにハウジング2の内寸が散気盤4の寸法よりも大きいので、ハウジング2の内側面と散気盤4との間に隙間が形成される。この隙間は、バブリング工程が行われることによって膜の表面から剥がれ落ちた浮遊汚濁物質SSを散気盤4よりも下方に導くための通路として機能させることができる。これにより、膜の表面から除去された浮遊汚濁物質SSをハウジング2外に効率よく排出することができる。
本実施形態では、複数の通気孔43のうち、水平方向の最も外側に設けられた通気孔43の内径は、それよりも水平方向内側に設けられた通気孔43の内径よりも大きい。したがって、本実施形態では、複数の通気孔43の内径が同じ場合と比較して、水平方向の最も外側に位置する通気孔43を通じて散気盤4の上方に導かれる気体の割合を高めることができる。これにより、膜部材3の外周部分31に付着した浮遊汚濁物質SSをさらに効率よく除去することができる。
本実施形態では、散気盤4は、円盤状の本体部40と、本体部40の下方に設けられ、ハウジング2内に供給された気体を一時的に収容するための気体受け部41と、を備え、複数の通気孔43は、本体部40において気体受け部41よりも水平方向外側に設けられており、気体受け部41は、気体受け部41に収容された気体を、本体部40の下方において気体受け部41よりも水平方向外側に分散させるための複数の分散孔44を有している。したがって、気体受け部41に一時的に収容された気体は、気体受け部41に設けられた複数の分散孔44を通じて、気体受け部41よりも水平方向外側に分散する。一方、本体部40には気体受け部41よりも水平方向外側に複数の通気孔43が設けられている。したがって、本実施形態では、水平方向外側において散気盤4の上方に気体が導かれる割合を高めることができる。しかも、この構成では、気体受け部41に設けられた複数の分散孔44によって気体が分散するので、気体受け部41が設けられていない場合と比較して、複数の通気孔43の一部に気体が偏るのを抑制することができる。
本実施形態では、膜部材3における水平方向内側には、上下方向に延びるように中空部5が形成されており、気体受け部41は、本体部40の下方において中空部5に対応する位置に設けられている。本実施形態では、気体を供給する必要性の低い中空部5に対応する位置には気体受け部41を設ける一方で、中空部5よりも水平方向外側にある膜部材3に重点的に気体を供給するために、気体受け部41に収容された気体を、複数の分散孔44から気体受け部41よりも水平方向外側に分散させている。これにより、気体を供給する必要性の高い領域、すなわち、気体受け部41よりも水平方向外側に効率よく気体を供給することができる。なお、膜部材3の内側に形成された中空部5には、例えば、ハウジング2内において膜部材3を支持する支持部材6を配置することができる。
[変形例]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変更、改良等が可能である。
図7は、実施形態に係る膜モジュール1における散気盤4の変形例を示す概略図である。この変形例の散気盤4は、周壁部42に補助的に設けられた複数の補助通気孔45を有している。複数の補助通気孔45は、周壁部42において周方向に互いに間隔をあけて配列されている。この変形例では、逆洗工程後のバブリング工程において、膜モジュール1内に供給された気体の一部は、膜部材3よりも水平方向外側に位置する補助通気孔45によって散気盤4の上方に導かれ、液体中をそのまま上昇することによって膜部材3の外周部分31に付着している浮遊汚濁物質SSに到達することができる。
前記実施形態では、膜モジュール1として、片端固定タイプ(片端フリータイプ)の膜モジュールを例示したが、膜モジュール1は、図8に示すようにハウジング2内において膜部材3の両端が固定された両端固定タイプの膜モジュールであってもよい。図8に示すように、両端固定タイプの膜モジュール1は、ハウジング2と、膜部材3と、散気部材としての散気盤4とを備え、散気盤4における直径(水平方向の寸法)は、膜部材3における水平方向の一方のサイドから他方のサイドまでの寸法よりも大きく、複数の通気孔43のうちの一部(最外周の通気孔431)は、膜部材3よりも水平方向外側に位置するように設けられている。なお、図8に示す両端固定タイプの膜モジュール1における膜部材3、散気盤4、ハウジング2などのサイズ、位置関係などの特徴は、図1〜図5に示した実施形態と同様であるので、詳細な説明は省略する。
前記実施形態では、膜モジュール1が水処理に用いられる場合を例示したが、これに限られず、膜モジュール1は、水以外の液体中の不純物を除去する液処理に用いることもできる。
前記実施形態では、ハウジング2が円筒形状を有していたが、これに限られず、他の形状であってもよい。
前記実施形態では、散気部材4が円盤状の本体部40と、気体受け部41と、周壁部42とを備えていたが、これに限られない。散気部材4においては、気体受け部41及び周壁部42の一方又は両方を省略することもできる。また、散気部材4の本体部40は、円盤状に限られず、ブロック状などの他の形状であってもよい。
前記実施形態では、散気部材4は、固定部材7を介してハウジング2に固定されていたが、固定部材7を用いずにハウジング2に直接固定されてもよい。また、散気部材4は、ハウジング2に対して固定するのではなく、例えば膜部材3に対して固定されていてもよい。
前記実施形態では、バブリング工程においてハウジング2内に供給される気体がエアーであったが、エアー以外の気体がバブリング工程に用いられてもよい。
1 膜モジュール
2 ハウジング
3 膜部材
4 散気盤(散気部材)
5 中空部
6 支持部材
7 固定部材
11 第1ポート
12 第2ポート
13 気体抜き口
14 気体供給口
31 膜部材の外周部分
40 本体部
41 気体受け部
42 周壁部
43 通気孔
44 分散孔
100 水処理装置

Claims (6)

  1. ハウジングと、
    前記ハウジング内に設けられた膜部材と、
    前記ハウジング内において前記膜部材の下方に設けられ、前記膜部材に対して気体を供給するための複数の通気孔を有する散気部材と、を備え、
    水平方向における前記散気部材の寸法は、前記水平方向における前記膜部材の寸法よりも大きく、
    前記複数の通気孔のうちの一部は、前記膜部材よりも前記水平方向の外側に位置するように設けられており、
    前記散気部材は、
    前記複数の通気孔が設けられた板状の本体部と、
    前記本体部の下方に設けられ、前記ハウジング内に供給された気体を一時的に収容するための気体受け部と、を備え、
    前記複数の通気孔は、前記本体部において前記気体受け部よりも水平方向の外側に設けられており、
    前記気体受け部は、前記気体受け部に収容された気体を、前記本体部の下方において前記気体受け部よりも水平方向の外側に分散させるための複数の分散孔を有する膜モジュール。
  2. 前記ハウジングと前記散気部材との間に隙間が形成されている、請求項1に記載の膜モジュール。
  3. 前記複数の通気孔のうち、最も外側に設けられた通気孔の内径は、それよりも内側に設けられた通気孔の内径よりも大きい、請求項1又は2に記載の膜モジュール。
  4. 前記膜部材における水平方向の内側には、上下方向に延びるように中空部が形成されており、
    前記気体受け部は、前記本体部を介して前記中空部の真下に設けられている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の膜モジュール。
  5. 前記膜部材の上端部が前記ハウジングに対して固定されている一方で、前記膜部材の下端部がフリーの状態である片端固定タイプである、請求項1〜の何れか1項に記載の膜モジュール。
  6. 前記膜部材の上端部と下端部の両方が前記ハウジングに対して固定されている両端固定タイプである、請求項1〜の何れか1項に記載の膜モジュール。
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