JP2010125348A - 膜分離装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】中空糸膜を束ねた膜モジュールを被ろ過液に縦方向に浸漬して固液分離するについて、膜モジュールの内部を被ろ過液が流動する際のし渣の付着を低減して処理性能を維持する。
【解決手段】膜モジュール10が、中空糸膜20の上端部を保持する上固定部30と、下端部を保持する下固定部40を備え、上固定部30には被ろ過液の上向流Cが通過する上開口部31を上下方向に貫通して設け、下固定部40には空気供給手段から噴出された空気が通過する下部通気孔42を上下方向に貫通して設け、上固定部30の下面に沿って流れる被ろ過液量を減少させてし渣の付着を抑制する。
【選択図】図1

Description

本発明は、下水や産業廃水等の処理を活性汚泥法などの浮遊法や凝集剤添加による凝集分離法で行う水処理装置において、中空糸膜による膜モジュールを用いて固液分離を行う膜分離装置に関する。
従来より、上記の水処理装置において使用される固液分離のための膜モジュールとしては、大きく分けて平面状の膜を有する平膜式と、チューブタイプの管状膜式と、中空糸状で束にして使用する中空糸膜とがある。
いずれの形式の膜モジュールでも、活性汚泥液などの被ろ過液に浸漬した場合、膜を透過した膜ろ過液を水頭差やポンプ吸引で得るとともに、膜表面に付着する汚泥等を除去洗浄するために、膜モジュールの下部から空気などのガスを供給する空気供給装置を設置し、気泡の上昇やそれによる膜自体の振動によって膜表面の付着物を除去することが行われている(特許文献1および2参照)。
特許第3918304号 特開2007−152179号
上述のような膜分離装置において、汚泥液などの被ろ過液に浸漬して鉛直方向に設置される中空糸膜モジュールは、中空糸膜を円筒形または四角柱形の束にして構成され、この膜モジュールの下部の空気供給装置から洗浄用の空気を供給するようにしたものが一般的であるが、このような構成においては、次のような問題がある。
まず、上記膜モジュールの上部に中空糸膜の上端を保持し、また各中空糸膜を透過した膜ろ過液を集水する集水部を有する上固定部が設置されている場合に、この上固定部における中空糸膜との接続部などに、被ろ過液中のし渣(夾雑物)が付着して成長することにより、被ろ過液の流動が阻害され、ろ過性能が損なわれる場合がある。
つまり、上記空気供給装置からの空気の噴出に伴い、その空気の上昇に対応して活性汚泥液などの被ろ過液にも上向流が生起し、この被ろ過液は空気の上昇とともに、膜モジュールの内部における中空糸膜の間を上昇し、上部の上固定部の底面に到達すると、この底面に阻害されて上昇した空気と被ろ過液は真直ぐに上に抜けることができず、底面に沿って外側に側面の中空糸膜の間隙を、中空糸膜に対し垂直方向に通過して流動することになる。
このとき、被ろ過液中に含まれる上記し渣などが特異的に中空糸膜に絡みつきやすいため、当該膜モジュールの上部に付着したし渣に、さらに後続のし渣が付着して成長し、被ろ過液の流動抵抗となるとともに中空糸の動きを固定し、膜面の微細孔が一部閉塞して固液分離の処理能力が低下する場合もある。
本発明は上記点に鑑みなされたもので、膜モジュールの構造を改善し、膜モジュールの内部を被ろ過液の上向流が流動する際の特異的なし渣の付着を低減し固液分離の処理性能を維持することができる膜分離装置を提供することを目的とするものである。
本発明の膜分離装置は、中空糸膜を束ねた膜モジュールを汚泥液などの被ろ過液に縦方向に浸漬し、該膜モジュールに対し下方から洗浄用空気を噴出する空気供給手段が設置され、前記被ろ過液を固液分離するための膜分離装置であって、
前記膜モジュールは、
前記中空糸膜の上端部を保持し、該中空糸膜を透過した膜ろ過液を集水する集水部が内部に形成された上固定部と、
前記中空糸膜の下端部を保持する下固定部とを備え、
前記上固定部には、前記被ろ過液の上向流が通過する上開口部が、上下方向に貫通して少なくとも1つ以上設けられ、
前記下固定部には、前記空気供給手段から噴出された空気が通過する下部通気孔が上下方向に貫通して設けられていることを特徴とするものである。
その際、前記膜モジュールの下固定部には、さらに前記被ろ過液の上向流が通過する下開口部を、上下方向に貫通して少なくとも1つ以上設けるようにしてもよい。
また、前記膜モジュールの下固定部に被ろ過液の上向流が通過する下開口部を設けた場合には、その下方に設置する前記空気供給手段の空気噴出部にも被ろ過液の上向流が通過する開口部を設けることが好ましい。例えば、上記膜モジュールの下固定部および空気供給手段の空気噴出部がリング状に形成される。
また、前記上固定部は、前記被ろ過液の上向流が通過する上開口部を中央に設けた場合には、リング状の外形を有する。一方、前記膜モジュールの下固定部は円盤状に設けてもよく、この場合には、該下固定部の外形は、前記上固定部の外形より小さく形成してもよい。
また、前記下部通気孔を有する前記下固定部は、前記空気供給手段から噴出された空気を逃がさず下部通気孔に通過させるために、前記下部通気孔の形状を下部開口が広くなる下広がりの孔形状に形成したり、底部外周に広がって突出するスカート部を設置したり、該下固定部の底面を中心部に向けて空気が集合する傾斜面(円錐面)に形成してもよい。
本発明の膜分離装置によれば、中空糸膜を束ねた膜モジュールを汚泥液などの被ろ過液に縦方向に浸漬して被ろ過液を固液分離するについて、上記膜モジュールが、集水部を内蔵し中空糸膜の上端部を保持する上固定部と、中空糸膜の下端部を保持する下固定部とを備え、上固定部には被ろ過液の上向流が通過する上開口部を上下方向に貫通して少なくとも1つ以上設け、下固定部には空気供給手段から噴出された空気が通過する下部通気孔を上下方向に貫通して設けていることにより、上記膜モジュールに対し下方から空気供給手段により噴出された洗浄用空気は、上記下固定部の下部通気孔を通過して膜モジュールの内部に入り、この膜モジュールの内部の被ろ過液に縦方向上向流が発生し、中空糸膜の膜面との接触によって被ろ過液が固液分離されるとともに、気泡によって膜面洗浄が行われ、さらに上固定部に向けて移動した被ろ過液は、その大部分の上向流が上固定部の上開口部を通過して上昇することになり、膜モジュールの上固定部の下面に沿って流れる被ろ過液の量が減少することに伴って、上固定部の下面中空糸に特異的に絡み付くし渣の付着量を大幅に抑制することができ、長期間にわたって良好な固液分離性能を維持することができる。
以下、図面を参照して本発明の第1および第2の実施形態に係る膜分離装置について詳細に説明する。図1および図2は、それぞれ本発明の第1および第2の実施形態に係る膜分離装置における膜モジュールの概略構成を示す斜視図である。図3は、第1の実施形態に係る図1の上固定部の断面概要図、図4は第2の実施形態に係る図2の下固定部の断面概要図である。なお、図示した形態は説明用のものであり、膜モジュールにおける外形に対する中空糸膜の径は大きく、設置本数は少なく、実際の比率とは異なって図示している。
<第1の実施形態>
図1に示すように、本実施形態に係る膜分離装置の膜モジュール10は、細パイプ状の微多孔性膜により形成された中空糸膜20と、多数本を円筒状に束ねた中空糸膜20の上端を保持する上固定部30と、該中空糸膜20の下端を保持する下固定部40とを備える。
上記膜モジュール10は、生物反応槽または別途設置した膜分離槽に投入された活性汚泥と原水を混合した汚泥液、原水に凝集剤を添加し懸濁する微粒子を凝集させた汚泥液などの被ろ過液を収容した処理槽に縦方向に浸漬され、前記下固定部40の下方には、膜モジュール10に対し下方から洗浄用空気を噴出する空気供給手段60が設置され、前記被ろ過液を固液分離する。
前記上固定部30は、図3にも示すように、中央に後述の被ろ過液の上向流Cが通過する上開口部31が上下方向に貫通して形成されたリング状に構成され、内部は空洞であり、中空糸膜20を透過した膜ろ過液を集水する集水部33(図3参照)が形成され、該集水部33に連通する管状の排水部32が上面に設置されている。上記排水部32には、不図示の排水管が接続され、吸引ポンプなどによって膜ろ過液が外部に導出されて排水される。
前記上固定部30の下面には、円筒状に束ねられた各中空糸膜20の上端外周が樹脂等によって固定され、各中空糸膜20の内孔の上端開口が内部の上記集水部33に連通するように取り付けられている(図3参照)。
前記上固定部30における上開口部31の内周面は、上部内径と下部内径が同じ垂直面に、または、図3に示すように、上部内径より下部内径が大きく下向きに広がる傾斜面に形成される。なお、上固定部30の外周面は、図1のように、上向きに広がる傾斜面に設けてもよい。
一方、前記下固定部40は、円盤状に形成され、複数の下部通気孔42が上下方向に貫通して設けられている。また、この下部通気孔42が開口していない下固定部40の上面には、前記中空糸膜20の下端部が樹脂等によって固定保持されている(後述の第2の実施形態における図4参照)。なお、中空糸膜20の内孔の下端開口は閉塞されていても下固定部内で他の中空糸膜と連通していても良い。
上記下部通気孔42は、下方に配置された空気供給手段60から噴出された空気が通過して、膜モジュール10の内部を空気が上昇し、それに伴って膜モジュール10の内部に被ろ過液の上向流Cが発生するように構成されている。
なお、前記膜モジュール10の中空糸膜20は、チューブ状のものを互いに間隔を保って円筒状に束ねるほか、円筒膜状に並べて膜状に配置してもよく、さらには膜状のものを内外に並設して円筒状に構成してもよい。
また、図1の場合、上開口部31は中央に1つ開口しているが、複数の開口で構成するようにしてもよい。その場合に、各上開口部の周囲に中空糸膜20を配置するよう構成するのが好適である。さらに、図示の場合、上固定部30の外径は下固定部40の外径より大きく、両者を繋ぐ中空糸膜20は傾斜して逆円錐状に設置されているが、上固定部30と下固定部40の外径を同じにしてもよい。
前記空気供給手段60は、本実施形態においては膜モジュール10の下固定部40の形状に対応させて空気を噴出する空気噴出部が円形状に設置され、膜モジュール10の下固定部40の底部全面に空気を噴出するように構成されている。
また、前記下固定部40の下部通気孔42の形状は、空気の通過を促進するように、その内周面が上部内径より下部内径が大きく下向きに広がる傾斜面に構成するのが好適である(後述の第2の実施形態における図4の下部通気孔52参照)。
上記のような第1の実施形態の作用を説明すれば、空気供給手段60の空気噴出部から下固定部40の底部全面に向けて空気が噴出されると、この空気は下固定部40に形成された下部通気孔42を通過して膜モジュール10の内部に入る。
この膜モジュール10の内部においては、被ろ過液に気泡が混入することによって、気泡の浮力による上昇力が作用するとともに、空気の混入によって被ろ過液の比重が軽くなることで、被ろ過液が上方に流動する上向流Cが発生する。
中空糸膜20の間を上昇移動する被ろ過液は、中空糸膜20の膜面との接触によって水分が中空糸膜20を透過し、この透過した膜ろ過液が上固定部30の内部の集水部33に集水され排水部32から排水管を経て排出される。これと同時に、膜モジュール10の中空糸膜20の表面に噴出空気が接触してその表面の付着物を洗浄剥離すると同時に中空糸膜20を振動させて付着を防止し、膜閉塞を阻止することで、安定したろ過処理特性を維持することができる。
さらに上固定部30に向けて流動する被ろ過液は、この上固定部30の中央の上開口部31の部分を抵抗なく通過して上昇することで、上固定部30の下面に到達する以前に、中心部の上向流Cに向けて周辺の被ろ過液が合流し、大部分の上向流Cが上固定部30の上開口部31を通過して上昇することになる。
そのため、膜モジュール10の上固定部30の下面に沿って中空糸膜20と直交する方向に流れる被ろ過液の量が減少することに伴って、上固定部30の下面における中空糸膜20の上端との結合部に特異的に付着するし渣が低減し、この部分に付着するし渣の成長による弊害を解消することができ、長期間にわたって良好な固液分離性能を維持することができる。
<第2の実施形態>
図2に示すように、本実施形態の膜分離装置における膜モジュール11は、第1の実施形態と同様に、細パイプ状の微多孔性膜により形成された中空糸膜20と、多数本を円筒状に束ねた中空糸膜20の上端を保持する上固定部30と、該中空糸膜20の下端を保持する下固定部50とを備える。下固定部50の下方には、膜モジュール11に対し下方から洗浄用空気を噴出する空気供給手段70が設置されている。
前記上固定部30は、第1の実施形態と同様であり(図3参照)、中央に被ろ過液の上向流Cが通過する上開口部31が上下方向に貫通して形成されたリング状に構成され、内部は空洞であり、中空糸膜20を透過した膜ろ過液を集水する集水部33(図3参照)が形成され、該集水部33に連通する管状の排水部32が上面に設置されている。上記排水部32には、不図示の排水管が接続され、吸引ポンプなどによって膜ろ過液が外部に導出されて排水される。前記上固定部30の下面には、円筒状に束ねられた各中空糸膜20の上端外周が樹脂等によって固定され、各中空糸膜20の内孔の上端開口が内部の上記集水部33に連通するように取り付けられている。
前記上固定部30における上開口部31の内周面は、上部内径と下部内径が同じ垂直面に、または、図3に示すように、上部内径より下部内径が大きく下向きに広がる傾斜面に形成される。なお、上固定部30の外周面は、図2のように、上向きに広がる傾斜面に設けてもよい。
一方、前記下固定部50は、図4にも示すように、中央に被ろ過液の上向流Cが通過する下開口部51が上下方向に貫通して形成されたリング状に構成され、円周上に複数の下部通気孔52が上下方向に貫通して設けられている。また、この下部通気孔52が開口していない下固定部50の上面には、前記中空糸膜20の下端部が樹脂等によって固定保持されている。なお、中空糸膜20の内孔の下端開口は閉塞されていても下固定部内で他の中空糸膜と連通していても良い。
上記下開口部51および下部通気孔52は、下方に配置されたリング状の空気噴出部を有する空気供給手段70から噴出された空気が通過して、膜モジュール11の内部を空気が上昇し、それに伴って膜モジュール11の内部に被ろ過液の上向流Cが発生するように構成されている。
なお、前記膜モジュール11の中空糸膜20は、チューブ状のものを互いに間隔を保って円筒状に束ねるほか、円筒膜状に並べて膜状に配置してもよく、さらには膜状のものを内外に並設して円筒状に構成してもよい。
また、図2の場合、上開口部31および下開口部51は中央に1つ開口しているが、複数の開口で構成するようにしてもよい。その場合に、各上開口部および下開口部の周囲に中空糸膜20を配置するよう構成するのが好適である。
前記空気供給手段70は、本実施形態においては膜モジュール11の下固定部50のリング形状に対応させて空気を噴出する空気噴出部がリング形状に設置され、膜モジュール11の下固定部50の底部全面に空気を噴出するように構成され、空気噴出部の開口部を被ろ過液の上向流Cが通過する。
また、前記下固定部50の下部通気孔52の形状は、空気の通過を促進するように、図4に示すごとく、その内周面が上部内径より下部内径が大きく下向きに広がる傾斜面に構成するのが好適である。
上記のような第2の実施形態の作用を説明すれば、空気供給手段70の空気噴出部から下固定部50の底部全面に向けて空気が噴出されると、この空気は下固定部50に形成された下開口部51および下部通気孔52を通過して膜モジュール11の内部に入る。
この膜モジュール11の内部においては、被ろ過液に気泡が混入することによって、気泡の浮力による上昇力が作用するとともに、空気の混入によって被ろ過液の比重が軽くなることで、被ろ過液が上方に流動する上向流Cが発生する。さらに、下方の空気供給手段70の空気噴出部の開口部を通る上向流となり、処理槽の全体で膜モジュール11の部分で上向流が、その周縁で下降流が生起し、槽内全体で循環流となる。
中空糸膜20の間を上昇移動する被ろ過液は、中空糸膜20の膜面との接触によって水分が中空糸膜20を透過し、この透過した膜ろ過液が上固定部30の内部の集水部33に集水され排水部32から排水管を経て排出される。これと同時に、膜モジュール11の中空糸膜20の表面に噴出空気が接触してその表面の付着物を洗浄剥離すると同時に中空糸膜20を振動させて付着を防止し、膜閉塞を阻止することで、安定したろ過処理特性を維持することができる。
さらに上固定部30に向けて流動する被ろ過液は、下固定部50の中央の下開口部51から上固定部30の中央の上開口部31へ直線的に抵抗なく通過して上昇することで、上固定部30の下面に到達する以前に、中心部の上向流Cに向けて周辺の被ろ過液が合流し、主たる上向流Cが上固定部30の上開口部31を通過して上昇することになる。
そのため、膜モジュール10の上固定部30の下面に沿って中空糸膜20と直交する方向に流れる被ろ過液の量が、第1の実施形態の場合よりさらに減少することに伴って、上固定部30の下面における中空糸膜20の上端との結合部に特異的に付着するし渣がさらに低減し、この部分に付着するし渣の成長による弊害を解消することができ、長期間にわたって良好な固液分離性能を維持することができる。
なお、第1および第2の実施形態における前記上固定部30の外周面、上開口部31の内周面を前記のような傾斜面に設けると、被ろ過液における上向流Cの抵抗が小さくなり、澱みの発生が低減することでし渣の付着がさらに防止できる。
上記第1および第2の実施形態の膜モジュール10,11の変形例としては、下固定部40,50の周辺に下方に向けて突出するスカート部を設置してもよく、また、下固定部40,50の下面が、外周部から中央に向かって高くなる斜面に構成し、この底面に向けて噴出された空気が該斜面に沿って中心側に移動し、集合するように設けるようにしてもよい。
上記のように構成すると、膜モジュール10,11の中心部側を上昇する空気量が増大し、この中心部の被ろ過液の上向流Cが強くなり、上固定部30の上開口部31を通過する被ろ過液の流量が増大し、上固定部30の下面に沿って移動する被ろ過液がさらに低減することで、特に上固定部30の底面における中空糸膜20との接続部に特異的に付着するし渣の量が低減できる。
また、1つの処理槽に浸漬する膜モジュール10,11の設置数は、被ろ過液の処理流量に対応した単数もしくは複数であり、槽内を下方より上方に被ろ過液が流動できるように所定の間隔を保って、列状、円弧状などに配置される。
なお、膜モジュール10,11が設置される処理槽が好気槽で好気処理用の空気供給(散気)が行われる場合には、上記空気供給手段60,70による空気供給が散気を兼ねるものである。
また、必要に応じて、膜モジュール10,11の浸漬洗浄処理が行われる。その際には、処理槽内もしくは処理槽より膜モジュール10,11を搬出して、次亜塩素酸などの洗浄用薬液に浸漬し、膜モジュール10,11の洗浄が実施される。
本発明の実施例としては、上記第2の実施形態に対応する構造であり、外径2.0mm、内径1.0mmのPVDF製中空糸膜を、直径160mmの上固定部(集水部)と下固定部で固定した円筒形中空糸膜モジュールを用いた試験装置を運転した。
上固定部には、中心部に直径60mmの上開口部を有し、上開口部以外のリング状部分の下面に中空糸膜の上端部を固定している。一方、下固定部には、中心部に直径60mmの下開口部を有し、リング状部分には直径10mmの下部通気孔を設け、下開口部および下部通気孔以外の上面部分に中空糸膜の下端部を固定している。
中空糸膜の長さは約2m、1体の膜モジュール当たりの中空糸膜本数は約1,000本、膜面積は1体の膜モジュール当たり約12.3m2である。
1体の膜モジュール当たり約8m3/日のろ過水量で、分流式下水の初沈越流水を活性汚泥処理する容量2.7m3の処理槽(反応タンク)に、上記膜モジュールを浸漬して連続処理を行ったところ、原水や処理槽内でスクリーンを用いるなどしてし渣除去をすること無しに、約5ヶ月間安定したろ過が行え、その間、特異的なし渣付着は見られなかった。
本発明の第1の実施形態にかかる膜分離装置の膜モジュールの概略構成を示す斜視図 本発明の第2の実施形態にかかる膜分離装置の膜モジュールの概略構成を示す斜視図 図1の膜モジュールの上固定部の概略構成を示す縦断面図 図2の膜モジュールの下固定部の概略構成を示す縦断面図
符号の説明
10,11 膜モジュール
20 中空糸膜
30 上固定部
31 上開口部
32 排水部
33 集水部
40,50 下固定部
42,52 下部通気孔
51 下開口部
60,70 空気供給手段
C 上向流

Claims (2)

  1. 中空糸膜を束ねた膜モジュールを汚泥液などの被ろ過液に縦方向に浸漬し、該膜モジュールに対し下方から洗浄用空気を噴出する空気供給手段が設置され、前記被ろ過液を固液分離するための膜分離装置であって、
    前記膜モジュールは、
    前記中空糸膜の上端部を保持し、該中空糸膜を透過した膜ろ過液を集水する集水部が内部に形成された上固定部と、
    前記中空糸膜の下端部を保持する下固定部とを備え、
    前記上固定部には、前記被ろ過液の上向流が通過する上開口部が、上下方向に貫通して少なくとも1つ以上設けられ、
    前記下固定部には、前記空気供給手段から噴出された空気が通過する下部通気孔が上下方向に貫通して設けられていることを特徴とする膜分離装置。
  2. 前記膜モジュールの下固定部には、さらに前記被ろ過液の上向流が通過する下開口部が、上下方向に貫通して少なくとも1つ以上設けられていることを特徴とする請求項1記載の膜分離装置。
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