JPH06343836A - 中空糸膜モジュール及びそれを用いた濾過装置 - Google Patents

中空糸膜モジュール及びそれを用いた濾過装置

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JPH06343836A
JPH06343836A JP13823093A JP13823093A JPH06343836A JP H06343836 A JPH06343836 A JP H06343836A JP 13823093 A JP13823093 A JP 13823093A JP 13823093 A JP13823093 A JP 13823093A JP H06343836 A JPH06343836 A JP H06343836A
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fiber membrane
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豊 田村
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昌秀 東山
Hiroshi Kobayashi
浩志 小林
Hitoshi Kihara
均 木原
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 中空糸膜は、下部ポッティング部の貫通孔の
回りに、中空糸束として配糸されていて、これにより、
原液を貫通孔を介して、中空糸束の内側から外側に導く
ことができ、中空糸束が、下部ポッティング部から上部
ポッティング部に向かって、絞られていて、これによ
り、上部ポッティング部における中空糸束の外径が、下
部ポッティング部における中空糸束の外径より小さい中
空糸膜モジュール。この中空糸膜モジュールを少なくと
も二つ、接続管を有する接続手段により、筒軸方向に接
続する中空糸膜式濾過装置。 【効果】 中空糸束の内側にある貫通孔から導かれた原
液は、中空糸束の外側にある連通孔に導かれるため、原
液が中空糸膜で濾過処理を受ける効率が向上する。同様
に、ガスバブリングの効率が向上する。更に、本発明の
中空糸膜モジュールと接続手段は、縦方向に交互に容易
に連結できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、中空糸膜を用いて濾過
をする中空糸膜モジュール及びそれを用いた濾過装置に
関し、上水道供給施設で河川水を濾過するときに好適に
用いることができる。
【0002】
【従来の技術】芯が中空になっている糸である中空糸は
濾過用の膜として用いられ、多数の中空糸膜を筒状容器
内に配置した中空糸膜モジュールは、原液中の懸濁物を
分離除去する中空糸膜式濾過装置に用いられている。中
空糸膜モジュールでは、筒状容器の筒軸方向に中空糸膜
が配糸され、中空糸膜の両端はポッティング部により固
定される。また、ポッティング部が筒状容器の両端の端
部材となることが多い。濾過処理を受ける原液は、原液
入口より中空糸膜の外部に導かれ、中空糸膜を外側から
内側に透過して濾過され、中空糸膜の外側に懸濁物が付
着する。透過液は中空糸膜の内側の中空部を通り、透過
液出口を経て下流に送られる。一方、中空糸膜を透過し
なかった原液は原液出口を通り、中空糸膜モジュールの
外部に導かれる。中空糸膜の外表面に捕捉された懸濁物
は、例えば、中空糸膜モジュールが原液で満たされてい
るとき、低圧空気を中空糸膜モジュールに導いてバブル
させ、中空糸膜を振動させて、除去できる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】特開平5−7740号
公報は、複数の中空糸膜モジュールをスペーサを介して
縦方向に筒状容器内に配置した多段式中空糸膜モジュー
ル結合体とそれを用いた濾過器を開示する。中空糸膜モ
ジュール結合体は、濾過容器の内部を原液側と処理液側
に仕切る仕切板に吊下げられて用いるものである。しか
し、従来の中空糸膜モジュールでは、中空糸膜による濾
過効率が限られていた。また、ガスバブリングにより、
中空糸膜の外表面で捕捉した懸濁物を除去するとき、そ
の除去効率が限られていた。そこで、本発明では、中空
糸膜の濾過効率及びガスバブリングの効率が向上した中
空糸膜ユニットを提供することを目的とする。また、本
発明では、中空糸膜ユニットと接続手段とを交互に、容
易に接続できる中空糸膜式濾過装置を提供することを目
的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明によれば、
筒状容器と、筒状容器の筒軸方向に配糸した多数の中空
糸膜と、中空糸膜の一方の端部を封止して固定する第1
ポッティング部と、中空糸膜のもう一方の端部を開口し
て固定する第2ポッティング部とを有する中空糸膜モジ
ュールにおいて、中空糸膜は、第1ポッティング部が有
する少なくとも一つの貫通孔の回りに、中空糸束として
配糸されていて、これにより、原液を貫通孔を介して、
中空糸束の内側から外側に導くことができ、中空糸束
が、第1ポッティング部から第2ポッティング部に向か
って、絞られていて、これにより、第2ポッティング部
における中空糸束の外径が、第1ポッティング部におけ
る中空糸束の外径より小さいことを特徴とする中空糸膜
モジュールを提供する。また、本発明によれば、上記記
載の中空糸膜モジュールを少なくとも二つ、接続管を有
する接続手段により、筒軸方向に接続する中空糸膜式濾
過装置であって、接続手段は透過液導出管を有し、透過
液導出管は、接続手段の上流に隣接する中空糸膜モジュ
ールにおける中空糸膜の中空部と、中空糸膜の開口端部
を介して、連通していて、中空糸膜式濾過装置は、接続
管の内側と、上流隣接中空糸膜モジュールの筒状容器の
内側とを連通する連通孔を有し、接続管の内側は、接続
手段の下流で隣接する中空糸膜モジュールの貫通孔につ
ながっていることを特徴とする中空糸膜式濾過装置が提
供される。
【0005】
【作用】懸濁物を含んだ原液は、第1ポッティング部の
貫通孔を通り、環状の中空糸束の内側に導かれる。原液
の一部は、中空糸束を構成する中空糸膜の外側より、中
空糸膜の微細孔を通って、中空糸膜の内側、即ち、中空
部に透過して、原液中の懸濁物を中空糸膜の外側に付着
させる。中空糸膜の中空部に透過した透過液は、中空部
内を第2ポッティング部の方向に移動して、透過液導出
管を通って、濾過装置の外部に導かれる。一方、中空糸
束の内側から外側に導かれて、中空糸束を構成する中空
糸膜を透過しなかった原液は、筒状容器を第2ポッティ
ング部の方向に移動し、連通孔を通じて接続管の内側に
導かれる。この接続管が、下流に隣接する中空糸膜モジ
ュールに接続するとき、この中空糸膜を透過しなかった
原液は、下流で隣接する中空糸膜モジュールの貫通孔を
通って、この下流で隣接する中空糸膜モジュールで、更
に濾過処理を受ける。
【0006】このように中空糸膜の外表面で一定量の懸
濁物を捕捉した後、中空糸膜を逆洗又はガスバブリング
により除去する。逆洗では、例えば、逆洗液を透過液導
出管から導入し、中空糸膜の内側から外側に逆流させ
て、中空糸膜の外表面に付着した懸濁物を除去する。ガ
スバブリングでは、中空糸膜モジュールが原液で満たさ
れているとき、空気等の気体を貫通孔から導いて、筒状
容器内でバブリングして、中空糸膜を振動させ、この振
動により、中空糸膜の外表面に付着した懸濁物を除去す
る。気体は、連通孔から接続管に導かれる。気体が、貫
通孔により中空糸束の内側から外側に、中空糸束を構成
する中空糸膜どうしの間隙を通り抜けるので、ガスバブ
リングの効率が向上する。接続管が、下流に隣接する中
空糸膜モジュールに接続するとき、ガスは、下流で隣接
する中空糸膜モジュールの貫通孔を通って、この下流で
隣接する中空糸膜モジュールに導かれ、この中空糸膜モ
ジュールの中空糸膜を振動させ、その外表面に付着した
懸濁物を除去する。
【0007】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1により説明す
る。図1は、一つの中空糸膜モジュールと一つの接続手
段とを有する中空糸膜式濾過装置を記載する。中空糸膜
モジュールは、原液及び処理液が均一に流れ易いので、
筒状容器の軸方向を垂直に用いることが好ましい。以
下、中空糸膜モジュールがそのように配置しているとき
を説明する。しかし、本発明の中空糸膜モジュールは、
軸方向が垂直になっていることに限定されるものではな
い。
【0008】中空糸膜モジュール10は、筒状容器11
内に、この筒状容器11の軸方向に多数の直線状の中空
糸膜を環状にして中空糸束12として配糸したものであ
る。中空糸束12を構成する中空糸膜は、その下端の中
空部が封止された状態で、下部ポッティング部13に固
定される。また、その中空糸膜は、その上端の中空部が
開口して、上部ポッティング部14に固定され、これに
より、中空糸膜の中空部を流れる透過液を上部ポッティ
ング部14の上部に導ける。中空糸膜は上部ポッティン
グ部において、実質的に均一に分散する。下部ポッティ
ング部13は貫通孔15を有していて、中空糸束12を
構成する中空糸膜は、貫通孔15の回りに環状に配糸さ
れている。図2(a)に、図1のA−A断面を示した。
貫通孔15の回りに中空糸束12が配置する。また、図
2(b)に、図2(a)の部分拡大図を示す。各々の中
空糸束12は、10〜100,000本の中空糸19よ
り構成され、中空糸19が1〜1,000層になって配
置されている。中空糸束12は、貫通孔15の大きさ等
に依存するが、100〜10,000本の中空糸19か
ら構成され、また、中空糸19が、5層〜100層にな
っていることが好ましい。また、中空糸束12が環状に
なっていて、ドーナッツのように貫通孔15の回りを閉
じるように中空糸19が配置することが好ましい。中空
糸束12が環状になっているということは、中空糸束1
2が閉じていることを明確にするためであり、中空糸束
12の輪郭の形状が、必ずしも円であることを意味する
わけではない。中空糸束12が閉じているということ
は、中空糸束の一部に中空糸が配置していない切れめが
あってもよい。
【0009】中空糸膜の材質としては、ポリプロピレ
ン、ポリエチレンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリス
ルホン樹脂、シリコーン樹脂、ポリフッ化ビニリデン樹
脂、エチレンとテトラフルオロエチレンとの共重合体な
どのフッ素樹脂又はセルロースアセテート樹脂などが好
ましく用いられる。中空糸膜を構成する周壁が多数の微
細孔を有する多孔質であることが好ましく、微細孔の平
均孔径は、0.01〜1μmが好ましい。また、中空糸
膜の空隙率は一般に20〜80%程度であればよい。ま
た、ポッティング部には、ポリウレタン樹脂等の熱硬化
性樹脂を用いることができる。
【0010】本発明では、中空糸束12が、下部ポッテ
ィング部13から上部ポッティング部14に向かって、
絞られていて、これにより、上部ポッティング部14に
おけ中空糸束12の外径が、下部ポッティング部13に
おけるその中空糸束12の外径より小さい。中空糸束1
2は、例えば、直射円錐又は斜円錐の側面形状になるよ
うに、中空糸膜を配糸することができる。中空糸束12
の軸は、筒状容器11の軸方向と平行である必要はな
い。上部ポッティング部14における中空糸束12の外
径が、下部ポッティング部13におけるその中空糸束1
2の外径の1〜98%の範囲内にあることが好ましく、
10〜90%の範囲内にあることが更に好ましい。この
比が98%より大きいと、中空糸束を絞る効果が小さい
からである。一方、この比が1%より小さいと、中空糸
束の上端部が狭い範囲に集中し過ぎ、上部でポッティン
グする作業が煩雑になるからである。
【0011】筒状容器11の下端及び上端は、端部材で
あるシェルフランジ21、22に固定され、これらのシ
ェルフランジの内側端面にある各々の開口部で、中空糸
束12の両端部を上記したようにポッティングし、中空
糸束12と、下部ポッティング部13と、上部ポッティ
ング部14とからなる中空糸束ユニットを得ることがで
きる。この中空糸束ユニットの両ポッティング部13、
14を、シェルフランジ21、22の中心にある空孔で
更にポッティングし、ポッティング部17、18を設
け、ポッティング部13、14をそれぞれシェルフラン
ジ21、22にポッティング部17、18により固着
し、複数の中空糸束ユニットを中空糸膜モジュールに設
けることができる。このように2段階にポッティング部
を作成する方が、一段階でポッティング部を作成するよ
り、中空糸束12が、その下端より上端に絞られながら
両端をポッティングすることが容易になる。中空糸束1
2の両端は、このようにポッティングされ、また両端に
はフランジがあるので、原液が筒状容器11の両端から
漏洩せず、また、原液の圧力に耐えられるようにする。
【0012】下部シェルフランジ21は、下部ヘッドフ
ランジ23にボルト等の締結具で継いで、接合する。下
部シェルフランジ21と下部ヘッドフランジ23との間
には、例えば、oリングのような環状シール材26を設
け、原液がこれらのフランジの接合部より漏洩すること
を防止する。下部ヘッドフランジ23は、原液入口23
a及び洗浄液排出口23bを有する。また、下部ヘッド
フランジ23は、その上部端面の中心部が窪んでいて、
下部ヘッドフランジ23とポッティング部17との間
が、空孔28となっている。原液入口23a及び洗浄液
排出口23bが、空孔28を介して、貫通孔15につな
がっている。図1で、中空糸膜モジュール10の上端
は、接続手段30に接続している。接続手段30は、筒
状容器11と実質的に平行な接続管31と、接続管31
の両端部を固定する接続管フランジ33、34と、透過
液を導出する透過液ノズル35を有する。上部シェルフ
ランジ22は、下部接続管フランジ33にボルト等の締
結具で継いで、接合する。上部シェルフランジ22と下
部接続管フランジ33との間には、例えば、oリングの
ような環状シール材26を設け、未透過液がこれらの接
合部より漏洩することを防止する。
【0013】下部接続管フランジ33の下部端面は中心
部が窪んでいて、上部ポッティング部14、18が、そ
の窪み部分に向かって、突出している。しかし、突出部
分と、窪み部分との間には、空孔38がある。中空糸膜
は上部ポッティング部14に開口して固定するので、空
孔38は中空糸膜の内側につながっている。下部接続管
フランジ33と上部ポッティング部18との間には、例
えば、oリングのような環状シール材36を設け、透過
液がこれらの接合部より漏洩することを防止する。透過
液ノズル35は、接続管31を貫通し、接続管31の外
部に延びている。透過液ノズル35の一端は、下部接続
管フランジ33の中心部に設けられて、空孔38につな
がる開口部に、挿入されている。中空糸膜を透過した透
過液は、空孔38及び透過液ノズル35を通って、中空
糸膜式濾過装置の外部に導くことができる。透過液ノズ
ル35は、必ずしも一つの曲がり管から構成される必要
はなく、曲がり管と直管と口部分とを継いで構成されて
もよい。
【0014】下部接続管フランジ33及び上部ポッティ
ング部18には、筒状容器11内部と接続管31内部と
を連通する連通孔32を有する。中空糸膜を透過しなか
った原液は、連通孔32により、筒状容器11から接続
管31に導かれる。連通孔32は、中空糸束12の外側
に配置する。これにより、筒状容器11に、環状に配糸
する中空糸束12の内側にある貫通孔15から導かれた
原液は、中空糸束12の外側にある連通孔32に導かれ
るため、中空糸束12を通過するように流れる。従っ
て、原液が中空糸膜に接触する効率が向上し、ひいて
は、原液が中空糸膜で濾過処理を受ける効率が向上す
る。なお、図1に示すように、連通孔32は、筒状容器
11の内側の近傍に設けることが好ましい。図1では、
連通孔32は、ポッティング部18に設けてあるが、フ
ランジ22が、フランジ33のように、径方向に内側に
まで張り出し、その張り出したフランジ22の部分に連
通孔を設けてもよい。また、中空糸束12は、下部から
上部に絞られていて、筒状容器11の下部にある貫通孔
15から導かれた原液が、筒状容器11の上部にある連
通孔32に導かれるため、原液が中空糸膜に接触する効
率及び濾過処理を受ける効率は更に向上する。
【0015】上部接続管フランジ34は、ヘッドフラン
ジ39にボルト等の締結具により接合する。フランジ3
4とフランジ39との間には、例えば、oリングのよう
な環状シール材37を設け、中空糸膜を透過しなかった
原液、即ち、未透過液がこれらの接合部より漏洩するこ
とを防止する。フランジ34の中心に開口部があり、そ
の開口部は接続管31の内側につながっている。上部ヘ
ッドフランジ39は、未透過液を排出するための出口3
9a及び洗浄液入口39bを有する。原液出口39a及
び洗浄液入口39bは、フランジ34の開口部につなが
っている。
【0016】本発明の中空糸膜式濾過装置は、2つ以上
の中空糸膜モジュールを、接続手段を介して結合してい
てもよい。図3に、二つの中空糸膜モジュールと、二つ
の接続手段とを有する中空糸膜式濾過装置を開示する。
下部ヘッドフランジ23が、下段の中空糸膜モジュール
10に接続し、この中空糸膜モジュール10が接続手段
30と接続し、この接続手段30が更に、上段の中空糸
膜モジュール10に接続し、上段の中空糸膜モジュール
10が更に、接続手段30に接続し、この接続手段30
に上部ヘッドフランジ39が接続する。下段の中空糸膜
モジュールの未透過液が、上段の中空糸膜モジュールに
導かれ、上段で、更に濾過処理を受ける。
【0017】上段と下段の中空糸膜モジュール10を結
合する接続手段30において、下段の中空糸膜モジュー
ル10と接続手段30は、図1の濾過装置と同様に接続
する。即ち、中空糸膜モジュール10の上部シェルフラ
ンジが、接続手段30の下部接続管フランジ33と接続
する。一方、接続手段30の上部接続管フランジ34
は、上段の中空糸膜モジュール10の下部シェルフラン
ジ21に、ボルト等の締結具により接合する。フランジ
34の開口部は、ポッティング部17と接し、ポッティ
ング部13、17の貫通孔15とつながっている。本発
明の中空糸膜モジュールと接続手段は、このように縦方
向に交互に連結でき、所望する数の中空糸膜モジュール
が連結する中空糸膜式濾過装置が簡便に得られる。この
ように複数の中空糸膜モジュールを連結する方が、一つ
の中空糸膜モジュールの軸方向を長くするより、中空側
の圧力損失を低減させることができる。
【0018】次に、図1の濾過装置の濾過処理について
説明する。懸濁物を含んだ原液は、図示していない原液
案内管及びポンプにより、原液入口23aに導かれ、空
孔28及び下部ポッティング部13、17の貫通孔15
を通り、環状の中空糸束12の内側に導かれる。原液
は、中空糸束12を構成する中空糸膜の外側より、中空
糸膜の微細孔を透過して、中空糸膜の内側に流れ、原液
中の懸濁物は中空糸膜の外側に付着する。中空糸膜の中
空部に透過した透過液は、中空部を上方に移動し、空孔
38に集められ、透過液ノズル35を通って、濾過装置
の外部に導かれる。一方、中空糸膜を透過しなかった原
液は、筒状容器11内を上方に移動し、連通孔32から
接続管31に導かれ、更に、原液出口39aに導かれ
る。また、図3の濾過装置では、接続管31に導かれた
原液は、貫通孔15により、更に上段の中空糸膜モジュ
ール10に導かれ、その中空糸束12により濾過処理さ
れる。図3の濾過装置でも、中空糸膜モジュール10に
おける濾過処理の過程は、図1の濾過装置と同様であ
る。このことは濾過処理のみならず、次に説明する逆洗
及び濾過処理でも同様である。
【0019】このように中空糸膜の外表面で一定量の懸
濁物を捕捉した後、中空糸膜を逆洗及び/又はガスバブ
リングにより除去する。逆洗では、例えば、水等の逆洗
液を、圧力をかけて、透過液ノズル35から導入し、中
空糸膜の内側から外側に逆流させて、中空糸膜の外表面
に付着した懸濁物を除去する。ガスバブリングでは、中
空糸膜モジュールが原液で満たされているとき、空気等
の気体を原液入口23aから導いて、気体は、空孔28
そして貫通孔15を通って、筒状容器11内でバブリン
グして、中空糸膜を振動させ、この振動により、中空糸
膜の外表面に付着した懸濁物を除去する。気体は、連通
孔32から接続管31に導かれ、更に、原液出口39a
に導かれる。本発明では、気体が、貫通孔15により中
空糸束12の内側から外側に、中空糸束12を構成する
中空糸膜19どうしの間隙を通り抜けるので、ガスバブ
リングの効率が向上する。さらに、逆洗とガスバブリン
グとを同時に行うことにより、懸濁物をより効果的に除
去することができる。なお、図3の濾過装置では、接続
管31に導かれたガスは、貫通孔15により、更に上段
の中空糸膜モジュール10に導かれ、この中空糸膜モジ
ュール10の中空糸膜を振動させ、その外表面に付着し
た懸濁物を除去する。
【0020】濾過装置が原液の濾過処理の運転を止めて
いるとき、中空糸膜は、洗浄液で洗浄され、汚染物質を
除去する。洗浄液は、酸性のものと、アルカリ性のもの
があり、酸性洗浄液としては、例えば、クエン酸水溶液
が挙げられ、また、アルカリ性水溶液としては、例え
ば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水溶液が挙
げられる。洗浄液は、洗浄液入口39bより接続手段3
0内の内部に導かれ、更に、連通孔32を通って、筒状
容器11の内部に導かれる。中空糸束12の外側から内
側を通り、中空糸膜を洗浄し、貫通孔15を通って、洗
浄液排出口23bに導かれる。この洗浄処理を行うと
き、原液の濾過処理の運転を止め、洗浄液が透過液に混
入しないようにする。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の中空糸膜
モジュールでは、中空糸束の内側にある貫通孔から導か
れた原液は、中空糸束の外側にある連通孔に導かれるた
め、原液が中空糸膜で濾過処理を受ける効率が向上す
る。また、中空糸膜の外表面に付着した懸濁物を除去す
るガスバブリングのとき、気体が、貫通孔により中空糸
束の内側から外側に、中空糸束を構成する中空糸膜どう
しの間隙を通り抜けるので、ガスバブリングの効率が向
上する。更に、本発明の中空糸膜モジュールと接続手段
は、縦方向に交互に容易に連結でき、所望する数の中空
糸膜モジュールが連結する中空糸膜式濾過装置が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の中空糸膜式濾過装置の一具体例の断面
説明図である。
【図2】図2(a)は、図1のA−A断面の断面説明図
である。図2(b)は、図2(a)の部分拡大図であ
る。
【図3】本発明の中空糸膜式濾過装置の一具体例の断面
説明図である。
【符号の説明】
10 中空糸膜モジュール 11 筒状
容器 12 中空糸束 13、14
ポッティング部 15 貫通孔 17、18
ポッティング部 19 中空糸 21、22
シェルフランジ 23 ヘッドフランジ 23a 原
液入口 23b 洗浄液排出口 26 環状
シール材 28 空孔 30 接続
手段 31 接続管 32 連通
孔 33、34 接続管フランジ 35 透過
液ノズル 36、37 環状シール材 38 空孔 39 ヘッドフランジ 39a 原
液出口 39b 洗浄液入口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 浩志 東京都千代田区有楽町1丁目4番1号 三 機工業株式会社内 (72)発明者 木原 均 東京都千代田区有楽町1丁目4番1号 三 機工業株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒状容器と、当該筒状容器の筒軸方向に
    配糸した多数の中空糸膜と、当該中空糸膜の一方の端部
    を封止して固定する第1ポッティング部と、当該中空糸
    膜のもう一方の端部を開口して固定する第2ポッティン
    グ部とを有する中空糸膜モジュールにおいて、 当該中空糸膜は、当該第1ポッティング部が有する少な
    くとも一つの貫通孔の回りに、中空糸束として配糸され
    ていて、これにより、原液を当該貫通孔を介して、当該
    中空糸束の内側から外側に導くことができ、 当該中空糸束が、当該第1ポッティング部から当該第2
    ポッティング部に向かって、絞られていて、これによ
    り、当該第2ポッティング部における当該中空糸束の外
    径が、当該第1ポッティング部における当該中空糸束の
    外径より小さいことを特徴とする中空糸膜モジュール。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の中空糸膜モジュールを
    少なくとも二つ、接続管を有する接続手段により、当該
    筒軸方向に接続する中空糸膜式濾過装置であって、 当該接続手段は透過液導出管を有し、当該透過液導出管
    は、当該接続手段の上流に隣接する中空糸膜モジュール
    における当該中空糸膜の中空部と、当該中空糸膜の当該
    開口端部を介して、連通していて、 当該中空糸膜式濾過装置は、当該接続管の内側と、当該
    上流隣接中空糸膜モジュールの当該筒状容器の内側とを
    連通する連通孔を有し、 当該接続管の内側は、当該接続手段の下流で隣接する中
    空糸膜モジュールの当該貫通孔につながっていることを
    特徴とする中空糸膜式濾過装置。
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