JP6341133B2 - スタータ - Google Patents

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Description

本発明は、電磁スイッチとは独立してモータへの通電が可能なモータ通電手段を備えるスタータに関する。
従来、エンジンを始動するスタータは、モータの電源ラインに設けられるメイン接点を開閉する電磁スイッチを搭載し、この電磁スイッチによりメイン接点を閉成(オン)することでバッテリからモータに通電される。しかし、モータの始動時には、バッテリからモータへ突入電流と呼ばれる大電流が流れるため、バッテリの消費電力が急激に増大してバッテリの出力電圧が一時的に低下する。このため、電子回路で構成されるECUの動作が不安定になる、あるいは、ECUに用いられるマイクロコンピュータがリセットされる等の不具合を生じることがある。
そこで、バッテリからモータへ流れる電流をパワー素子により制御する従来技術(特許文献1参照)が公知である。この従来技術では、ECUによりパワー素子のオンオフ動作をデューティ制御してモータへの突入電流を制限することでバッテリ電圧の低下を抑制している。
特開2014−129820号公報
ところが、従来技術(特許文献1)では、パワー素子を有するスタータ制御部が専用の筐体に収容されて電磁スイッチとは別体に構成されている。つまり、スタータ制御部を収容する筐体が電磁スイッチの外部に配置されるため、スタータの搭載性が低下する要因となっている。また、スタータ制御部は、筐体に設けられる接続端子と電磁スイッチの端子(バッテリ端子およびモータ端子)とが金属製のバスバーを介して接続されるため、スタータ制御部の配置自由度が制限される。従って、スタータの搭載性を考慮してスタータ制御部の配置を適宜に変更することも容易ではない。
本発明は、上記の課題を解決するために成されたものであり、その目的は、モータへの通電をオンオフできるパワー素子と、このパワー素子のオンオフ動作を制御するドライブ用制御回路とを電磁スイッチに内蔵したスタータを提供することにある。
請求項1に係る本発明は、バッテリより電力の供給を受けて回転力を発生するモータと、 このモータに駆動されて回転するピニオンと、このピニオンをエンジンのリングギヤ側へ押し出すピニオン押出し用ソレノイドと、前記モータの電源ラインに設けられるメイン接点を開閉して前記バッテリから前記モータに流れる電流をオンオフするモータ通電用ソレノイドと、前記メイン接点を通じて前記モータに通電する経路とは別ルートで前記モータへの通電が可能なモータ通電経路と、このモータ通電経路に設けられて前記モータへの通電をオンオフできるパワー素子と、このパワー素子のオンオフ動作を制御するドライブ用制御回路とを備え、前記ピニオン押出し用ソレノイドと前記モータ通電用ソレノイドが軸方向に直列に配置されて共通のフレームに収容されるスタータであって、前記メイン接点は、前記電源ラインの前記バッテリ側に接続されるB固定接点と、前記電源ラインの前記モータ側に接続されるM固定接点と、前記モータ通電用ソレノイドに駆動されて前記B固定接点と前記M固定接点との間を導通/遮断する可動接点とを有し、前記パワー素子と前記ドライブ用制御回路は、前記フレームの内部に収容され、且つ、前記パワー素子は、前記B固定接点と前記M固定接点のどちらか一方の固定接点またはその一方の固定接点を保持して前記電源ラインに接続される接点端子と熱的に接触して配置されることを特徴とする。
本発明のスタータは、メイン接点を通じてモータに通電する経路とは別ルートでモータへの通電が可能なモータ通電経路を有し、そのモータ通電経路にパワー素子を備えている。このため、メイン接点をオンしてモータに通電する方法と、パワー素子をオンしてモータに通電する方法とを適宜に選択できる。例えば、冷間始動時のみメイン接点をオンしてモータに通電し、通常始動時はパワー素子をオンしてモータに通電できる。なお、冷間始動とは、エンジンが外気温と同じぐらいまで冷えている状態で始動を行う場合であり、通常始動とは、エンジンが暖機された状態で始動を行う場合である。
冷間始動時のみメイン接点をオンしてモータに通電することでメイン接点を使用する回数が大きく減少するため、接点摩耗を抑制できる。また、冷間始動時は、通常始動と比較して巻線抵抗が小さくなるため、より大きな電流を流すことができる。これにより、モータ通電用ソレノイドに使用される巻線の小型化が可能となる。
さらに、通常始動時にパワー素子をオンしてモータに通電する場合は、例えばパワー素子のオンオフ動作をデューティ制御することでモータ電流を制御できるので、低速回転でのモータ駆動が可能となる。この場合、モータが静止した状態でピニオンを押し出す場合と比較して、ピニオンが軸上を移動する際の摩擦力が小さくなる。すなわち、ピニオンを押し出す力を小さくできるので、ピニオン押出し用ソレノイドに使用される巻線の小型化が可能となる。
上記のように、モータ通電用ソレノイドの巻線およびピニオン押出し用ソレノイドの巻線をそれぞれ小型化することにより、フレームの内部にパワー素子とドライブ用制御回路を配置するだけのスペースを確保できる。その結果、従来技術(特許文献1)と比較してスタータの搭載性が向上する。
また、外気温が低い時(例えば氷点下)の冷間始動は、メイン接点の接点面に結露した水分が凍結して導通不良を生じることがある。つまり、メイン接点をオンしてもモータに通電されない場合は、接点面の凍結による導通不良が原因であると考えられる。これに対し、本発明のスタータは、パワー素子がB固定接点とM固定接点のどちらか一方の固定接点またはその一方の固定接点を保持する接点端子と熱的に接触して配置されるので、メイン接点をオンしてもモータに通電されない場合は、パワー素子をオンして固定接点を加熱することで接点面の凍結を解消することが可能である。
また、パワー素子をオンしてモータに通電する通常始動時には、モータを低速回転しながらピニオンを押し出すことができるので、ピニオンとリングギヤとの噛み合い性が向上する。
実施例1に係るスタータの断面図である。 実施例1に係る電磁スイッチの断面図である。 実施例1に係るスタータの回路図である。 実施例1に係るパワー素子の配置を示す図面である。 実施例1に係るエンジン始動制御の手順を示すフローチャートである。 実施例2に係るスタータの回路図である。 実施例2に係るパワー素子とヒューズの接続状態を示す図面である。 実施例3に係るパワー素子の配置を示す図面である。 実施例4に係るパワー素子の配置を示す図面である。 実施例5に係るスタータの回路図である。 実施例5に係るサージ吸収素子のオンオフ制御の手順を示すフローチャートである。 実施例6に係るソレノイドSL1の半断面図である。
本発明を実施するための形態を以下の実施例により詳細に説明する。
〔実施例1〕
実施例1のスタータ1は、図1に示すように、電力の供給を受けて回転力を発生するモータ2と、このモータ2に駆動されて回転する出力軸3と、この出力軸3の軸上にクラッチ4と一体に配置されるピニオン5と、モータ2への通電およびピニオン5の押し出しを行う電磁スイッチ6等より構成される。スタータ1の基本構造および動作は周知であるため、詳細な説明は省略する。
以下、図2を参照して電磁スイッチ6の構成を説明する。
なお、図2に示す電磁スイッチ6の軸方向(図示左右方向)において図示左側をフロント側と呼び、図示右側をリヤ側と呼ぶ。
電磁スイッチ6は、フロント側端部に円環状の底面を有するフレーム7と、このフレーム7の内部に挿入されるソレノイドユニット(後述する)と、フレーム7のリヤ側開口部を閉塞する樹脂製のスイッチカバー8等より構成される。
フレーム7は、電磁スイッチ6の外枠を形成すると共に、ソレノイドユニットの磁気回路の一部を構成している。
ソレノイドユニットは、シフトレバー9(図1参照)を駆動してピニオン5を反モータ方向(図1の左方向)へ押し出すソレノイドSL1と、バッテリ10(図3参照)よりモータ2に電力を供給するための電源ラインに設けられるメイン接点(後述する)を開閉するソレノイドSL2とから成る。
ソレノイドSL1とソレノイドSL2は、それぞれエナメル被覆された銅線を樹脂製のボビンに巻回して形成されるコイル11、12を有する。
コイル11とコイル12との間には、磁気回路の一部を形成する円環状の積層プレート13が配置され、その積層プレート13の内周に固定鉄心14が圧入嵌合して積層プレート13と一体に構成される。
コイル11の内周には、固定鉄心14のフロント側端面に対向して軸方向に可動するプランジャ15が配置され、このプランジャ15と固定鉄心14との間にリターンスプリング16が配設される。
プランジャ15は、径方向の中央部に円筒孔を有する略円筒状に設けられ、その円筒孔は、プランジャ15のリヤ側に底面を有し、フロント側が開口している。
プランジャ15の円筒孔には、プランジャ15の動きをシフトレバー9に伝達するジョイント17と、ピニオン5をエンジン側のリングギヤ18に噛み合わせるための反力を蓄えるドライブスプリング19とが挿入されている。
コイル12の内周には、固定鉄心14のリヤ側端面に対向して軸方向に可動するプランジャ20が配置され、このプランジャ20と固定鉄心14との間にリターンスプリング21が配設される。
コイル12の径方向外側と軸方向リヤ側には、それぞれ磁気回路の一部を形成する円筒形状の補助ヨーク22と円環状の磁性プレート23が配置される。
補助ヨーク22は、フレーム7のリヤ側開口部の内周に挿入されて、積層プレート13と磁性プレート23との間を磁気的に接続している。
磁性プレート23は、ボビンを形成する樹脂部材にインサート成形されて、コイル12の軸心方向、即ち、プランジャ20の移動方向と直交して配置され、径方向の外周面がフレーム7の内周面と接触して磁気的に接続される。
スイッチカバー8は、フレーム7のリヤ側開口部の内周に挿入されて、フレーム7の開口端部をスイッチカバー8の外周に形成される段差部にかしめて固定される。
このスイッチカバー8には、モータ2の電源ラインに接続される2本の接点端子24、25が取り付けられている。
2本の接点端子24、25は、一方の接点端子(以下、B接点端子24と言う)が電源ラインのバッテリ10側に接続され、他方の接点端子(以下、M接点端子25と言う)が電源ラインのモータ2側に接続される。
スイッチカバー8の内部には、メイン接点を構成する一組の固定接点26、27と可動接点28が配置される。一組の固定接点26、27は、一方の固定接点(以下、B固定接点26と言う)がB接点端子24に取り付けられ、他方の固定接点(以下、M固定接点27と言う)がM接点端子25に取り付けられる。可動接点28は、プランジャ20に固定されるロッド29の端面に当接してB固定接点26およびM固定接点27よりリヤ側に配置され、且つ、接点圧スプリング30の荷重を受けてロッド29の端面に押し付けられている。
上記の電磁スイッチ6は、図3に示すように、メイン接点を通じてモータ2に通電する経路とは別ルートでモータ2への通電が可能なモータ通電経路を有し、このモータ通電経路にパワー素子31(例えば、MOSFET)が接続される。パワー素子31は、制御ユニット32より出力されるゲート信号によりオンオフ制御される。
このパワー素子31は、図4に示すように、パッケージの放熱面がB固定接点26の裏面(軸方向の反可動接点側の面)に接触して配置され、例えば、ドレイン電極がB固定接点26あるいはB接点端子24に接続され、ソース電極がリード部材33(図2参照)を通じてM固定接点27あるいはM接点端子25に接続される。
制御ユニット32は、エンジン始動に係る制御プログラムを記憶するメモリ、および制御プログラムを実行するCPU等を制御基板34に搭載して構成される。
制御基板34には、パワー半導体31のオンオフ動作を制御するドライブ用制御回路、およびソレノイドSL1とソレノイドSL2の励磁電流を独立に制御できる電流制御回路(請求項6に記載した第1の電流制御回路および第2の電流制御回路)等が形成される。
制御基板34は、図2に示すように、磁性プレート23とB固定接点26およびM固定接点27との間にソレノイドSL2の軸方向と直交して配置され、外周端がスイッチカバー8に保持されている。
次に、スタータ1の作動を説明する。
制御ユニット32は、図5に示すフローチャートに従ってエンジン始動に係る制御プログラムを実行する。なお、以下に記載するステップ1〜11は、フローチャートの各処理毎に付したS1〜S11に該当する。
制御ユニット32は、IGキー35(図3参照)のオン信号を入力してエンジン始動制御を開始する。
ステップ1…冷間始動か否かを判定する。冷間始動とは、例えば、エンジンが外気温と同じぐらいまで冷えている状態でエンジン始動を行う場合を言う。具体的には、エンジン冷却水温が所定温度(例えば、外気温)以下の時に冷間始動であると判定し、冷却水温が所定温度より高い時は通常始動であると判定する。冷間始動の場合(判定結果YES)はステップ2へ進み、通常始動の場合(判定結果NO)はステップ9へ進む。
ステップ2…ソレノイドSL1およびソレノイドSL2をオンする。なお、両ソレノイドSL1、SL2のオンタイミングは、必ずしも同時である必要はない。ソレノイドSL1は、コイル11に通電されてプランジャ15が固定鉄心14に吸引され、そのプランジャ15の移動によりシフトレバー9を駆動してピニオン5をクラッチ4と一体にリングギヤ18側へ押し出す。ソレノイドSL2は、コイル12に通電されてプランジャ20が固定鉄心14に吸引され、そのプランジャ20の移動により可動接点28が接点圧スプリング30に付勢されてB固定接点26およびM固定接点27に当接する。この後、ステップ3へ進む。
ステップ3…モータ2に電流が流れているか否かを判定する。具体的には、バッテリ10の端子電圧を検出して、電圧降下が大きい場合はモータ2に通電されていると判定し、電圧降下が小さい場合はモータ2に通電されていないと判定する。モータ2に通電されていない場合(判定結果NO)はステップ4へ進み、モータ2に通電されている場合(判定結果YES)はステップ5へ進む。
ステップ4…モータ2に電流が流れていない場合は、接点面の凍結による導通不良が原因であると考えられるため、パワー素子31をオンした後、ステップ3へ戻る。
ステップ5…エンジンが完爆したか否かを判定する。ステップ3でモータ2に通電されていると判定された場合は、ピニオン5がリングギヤ18に噛み合ってモータ2に駆動されるため、ピニオン5からリングギヤ18に回転力が伝達されてエンジンをクランキングする。クランキングからエンジンが完爆したか否かを判定する一例として、エンジン回転数が所定回転数(予め設定される完爆判定値)以上となった時に完爆したと判定できる。エンジンが完爆した場合(判定結果YES)はステップ6へ進み、完爆していない場合(判定結果NO)は、エンジンが完爆するまでステップ5の処理を繰り返し実行する。
ステップ6…パワー素子31がオンしているか否かを判定する。オンしている場合(判定結果YES)はステップ7へ進み、オンしていない場合(判定結果NO)はステップ8へ進む。
ステップ7…パワー素子31をオフしてステップ8へ進む。
ステップ8…ソレノイドSL1およびソレノイドSL2をオフして本処理を終了する。
ステップ9…ステップ2で冷間始動ではなく、通常始動であると判定された場合は、ソレノイドSL1およびパワー素子31をオンしてステップ10へ進む。なお、ソレノイドSL1およびパワー素子31のオンタイミングは、必ずしも同時である必要はなく、例えば、パワー素子31をソレノイドSL1より先にオンすることもできる。
ステップ10…エンジンが完爆したか否かを判定する。エンジンが完爆した場合(判定結果YES)はステップ11へ進み、完爆していない場合(判定結果NO)は、エンジンが完爆するまでステップ10の処理を繰り返し実行する。
ステップ11…ソレノイドSL1およびパワー素子31をオフして本処理を終了する。
〔実施例1の作用および効果〕
実施例1のスタータ1は、メイン接点を通じてモータ2に通電する経路とは別ルートでモータ2への通電が可能なモータ通電経路を持ち、そのモータ通電経路に接続されるパワー素子31のオンオフ動作によってモータ2への通電を制御できる。これにより、エンジン始動トルクが大きい冷間始動時は、メイン接点を通じてモータ2への通電を行い、通常始動時はメイン接点をオンすることなく、パワー素子31を通じてモータ2への通電を行うことができる。
冷間始動時のみメイン接点をオンしてモータ2に通電することで、メイン接点を使用する回数が大きく減少するため、接点摩耗を抑制できる。また、冷間始動時は、通常始動時と比較して巻線抵抗が小さくなるため、より大きな電流を流すことができる。これにより、ソレノイドSL2に用いるコイル12の小型化が可能となる。
また、通常始動時にパワー素子31をオンしてモータ2に通電する場合は、例えばパワー素子31のオンオフ動作をデューティ制御することでモータ電流を制御できるので、低速回転でのモータ駆動が可能となる。この場合、モータ2が静止した状態でピニオン5を押し出す場合と比較して、ピニオン5が軸上を移動する際の摩擦力が小さくなる。すなわち、ピニオン5を押し出す力を小さくできるので、ソレノイドSL1に用いるコイル11の小型化が可能となる。
上記のように、ソレノイドSL1のコイル11およびソレノイドSL2のコイル12を小型化できるので、フレーム7の内部にパワー素子31と制御基板34を配置するためのスペースを確保できる。すなわち、パワー素子31と制御基板34を電磁スイッチ6に内蔵できるので、スタータ1の搭載性が向上し、且つ、耐EMCおよび耐環境性の向上が可能となる。また、パワー素子31をオンしてモータ2に通電する通常始動時には、モータ2を低速回転しながらピニオン5を押し出すことができるので、ピニオン5とリングギヤ18との噛み合い性が向上する。
さらに、外気温が低い時(例えば氷点下)の冷間始動時は、バッテリケーブルが接続されるB接点端子24が冷えることにより、そのB接点端子24に取り付けられるB固定接点26の接点面に結露した水分が凍結して導通不良を生じることがある。つまり、ソレノイドSL2をオンしてもモータ2に通電されない場合は、接点面の凍結による導通不良が原因であると考えられる。これに対し、電磁スイッチ6に内蔵されるパワー素子31がB固定接点26と熱的に接触して配置されるので、ソレノイドSL2をオンしてもモータ2に通電されない場合は、パワー素子31をオンしてB固定接点26を加熱することで接点面の凍結を解消することが可能である。また、パワー素子31への短時間通電では、B固定接点26およびB接点端子24を通じて放熱できるので、パワー素子31の発熱による劣化を抑制できる。
以下、本発明に係る他の実施例について説明する。
なお、実施例1と共通する部品および構成を示すものは、実施例1と同一の符号を付与して詳細な説明は省略する。
〔実施例2〕
この実施例2は、図6に示すように、モータ通電経路にヒューズ36を接続した事例である。ヒューズ36は、図7に示すように、一端がパワー素子31に接続され、他端がM固定接点27あるいはM接点端子25に接続される。
パワー素子31と直列にヒューズ36を接続することにより、パワー素子31がオン故障(オンからオフに戻らない状態)した時にヒューズ36が溶断することでモータ2への連続通電を回避できる。従来のスタータでは、メイン接点をオンしてモータ2に通電する際に、過大な突入電流が流れることにより電圧降下が大きくなる。このため、回路抵抗を増大させるヒューズ36をモータ2の通電経路に入れることは困難であった。これに対し、パワー素子31をオンしてモータ2に通電する場合は、モータ電流をデューティ制御して突入電流を抑えることができるので、パワー素子31と直列にヒューズ36を接続することがきる。
〔実施例3〕
この実施例3は、パワー素子31をB固定接点26の表面に配置した事例である。
実施例1では、パワー素子31をB固定接点26の裏側に配置する一例を記載したが、必ずしもB固定接点26の裏側に配置する必要はなく、B固定接点26あるいはB接点端子24と熱的に接触していれば良い。従って、図8に示すように、パワー素子31をB固定接点26の表側(軸方向の可動接点28側)に配置してB固定接点26の表面と熱的に接触させても良い。なお、可動接点28との接触面と干渉しない位置にパワー素子31を配置することは言うまでもない。
〔実施例4〕
この実施例4は、パワー素子31をB固定接点26だけでなくM固定接点27とも熱的に接触させた事例である。
M固定接点27には、図9に示すように、軸方向の反可動接点側(図示下側)でB固定接点26と軸方向に間隔を有して対向する対向形状部37が一体に形成される。
パワー素子31は、B固定接点26と対向形状部37との間に挟みこまれて、B固定接点26および対向形状部37の両方と熱的に接触して配置される。これにより、パワー素子31の熱をB固定接点26だけでなく、M固定接点27にも伝えることができる。
〔実施例5〕
この実施例5は、パワー素子31がオンからオフに切り替わった時にモータ2の電機子コイル(図示せず)に発生する逆起電圧を吸収するサージ吸収素子38を備える事例である。
サージ吸収素子38は、図10に示すように、例えば、MOSFETであり、制御ユニット32より出力されるゲート信号によってオンオフ制御される。
以下、サージ吸収素子38のオンオフ動作を制御する一例を図11のフローチャートに基づいて説明する。
ステップ100…パワー素子31をオンする。
ステップ110…エンジンが完爆したか否かを判定する。エンジンが完爆した場合(判定結果YES)はステップ120へ進み、完爆していない場合(判定結果NO)は、エンジンが完爆するまでステップ110の処理を繰り返し実行する。
ステップ120…パワー素子31をオフすると同時にサージ吸収素子38をオンする。
ステップ130…モータ2が停止したか否かを判定する。停止した場合(判定結果YES)はステップ140へ進み、停止していない場合(判定結果NO)は停止するまでステップ130の処理を繰り返し実行する。
ステップ140…サージ吸収素子38をオフする。
上記のように、パワー素子31をオフすると同時にサージ吸収素子38をオンすることにより、電機子コイルに発生する逆起電圧をサージ吸収素子38を通じて吸収できるので、パワー素子31の劣化を抑制できる。
なお、サージ吸収素子38は、ソレノイドSL2を収容するフレーム7の内部に配置される。具体的には、制御基板34が配置されるフレーム7内部のスペース(磁性プレート23とB固定接点26およびM固定接点27との間に形成されるスペース)を利用して配置できる。
〔実施例6〕
この実施例6は、回転運動を直線運動に変換するリニア駆動機構を備えたソレノイドSL1の事例である。
ピニオン押出し用のソレノイドSL1は、図12に示すように、コイル11への通電によって回転するロータ39と、このロータ39の内周を軸方向へ移動可能に設けられるプランジャ15と、ロータ39の回転を直線運動に変換してプランジャ15に伝達するリニア駆動機構とを備える。
ロータ39は、周方向に極性が交互に異なる複数の永久磁石(図示せず)を備え、ロータ軸39aの両端が一組の軸受40を介して回転自在に支持されている。
プランジャ15は、例えば、軸方向の一端側(図示左側)にDカット面が形成され、このDカット面に係合する回転止め部41によって回り止めされている。
リニア駆動機構は、ロータ39の内周に形成される雌ヘリカルスプラインと、プランジャ15の外周に形成される雄ヘリカルスプラインとが嵌合して構成される。
このソレノイドSL1は、制御ユニット32よりコイル11に通電されてロータ39が回転すると、ロータ39の回転がリニア駆動機構により直線運動に変換されてプランジャ15に伝達される。プランジャ15は、回転止め部41によって回り止めされているので、ロータ39の回転に追従して回転することはなく、ヘリカルスプラインの作用によって軸方向(図示右方向)に移動する。
プランジャ15が軸方向へ移動すると、シフトレバー9を介してピニオン5が反モータ方向へ押し出され、リングギヤ18に噛み合ってモータ2に駆動されることによりエンジンをクランキングする。エンジンが完爆した後、ロータ39を逆回転させてプランジャ15を図示左方向へ移動させることにより、ピニオン5がリングギヤ18から離脱する。
この実施例6のソレノイドSL1は、制御ユニット32によりコイル11への通電を制御することでロータ39を定回転数で回転させることができる。すなわち、プランジャ15を定速度で移動できるので、ピニオン5がリングギヤ18に当接する際の衝撃が緩和されて衝突時の当接音を低減できる。
〔変形例〕
実施例1では、パワー素子31をB固定接点26に接触させる事例を記載したが、M固定接点27あるいはM接点端子25の端子頭部に接触させても良い。
1 スタータ
2 モータ
5 ピニオン
7 フレーム
10 バッテリ
18 リングギヤ
24 B接点端子(一方の接点端子)
25 M接点端子(他方の接点端子)
26 B固定接点
27 M固定接点
28 可動接点
31 パワー素子
32 制御ユニット(ドライブ用制御回路)
34 制御基板
SL1 ピニオン押出し用ソレノイド
SL2 モータ通電用ソレノイド

Claims (8)

  1. バッテリ(10)より電力の供給を受けて回転力を発生するモータ(2)と、
    このモータ(2)に駆動されて回転するピニオン(5)と、
    このピニオン(5)をエンジンのリングギヤ(18)側へ押し出すピニオン押出し用ソレノイド(SL1)と、
    前記モータ(2)の電源ラインに設けられるメイン接点を開閉して前記バッテリ(10)から前記モータ(2)に流れる電流をオンオフするモータ通電用ソレノイド(SL2)と、
    前記メイン接点を通じて前記モータ(2)に通電する経路とは別ルートで前記モータ(2)への通電が可能なモータ通電経路と、
    このモータ通電経路に設けられて前記モータ(2)への通電をオンオフできるパワー素子(31)と、
    このパワー素子(31)のオンオフ動作を制御するドライブ用制御回路(32)とを備え、
    前記ピニオン押出し用ソレノイド(SL1)と前記モータ通電用ソレノイド(SL2)が軸方向に直列に配置されて共通のフレーム(7)に収容されるスタータ(1)であって、
    前記メイン接点は、前記電源ラインの前記バッテリ(10)側に接続されるB固定接点(26)と、前記電源ラインの前記モータ(2)側に接続されるM固定接点(27)と、前記モータ通電用ソレノイド(SL1)に駆動されて前記B固定接点(26)と前記M固定接点(27)との間を導通/遮断する可動接点(28)とを有し、
    前記パワー素子(31)と前記ドライブ用制御回路(32)は、前記フレーム(7)の内部に収容され、且つ、前記パワー素子(31)は、前記B固定接点(26)と前記M固定接点(27)のどちらか一方の固定接点(26)またはその一方の固定接点(26)を保持して前記電源ラインに接続される接点端子(24)と熱的に接触して配置されることを特徴とするスタータ。
  2. 請求項1に記載したスタータ(1)において、
    前記一方の固定接点(26)を保持する前記接点端子(24)を一方の接点端子(24)と呼ぶ時に、
    前記B固定接点(26)と前記M固定接点(27)との内、他方の固定接点(27)は、軸方向の反可動接点側で前記一方の固定接点(26)または前記一方の接点端子(24)と軸方向に間隔を有して対向する対向形状部(37)が一体に形成され、
    前記パワー素子(31)は、前記一方の固定接点(26)または前記一方の接点端子(24)と前記対向形状部(37)との間に挟み込まれて前記対向形状部(37)とも熱的に接触していることを特徴とするスタータ。
  3. 請求項1に記載したスタータ(1)において、
    前記モータ通電経路は、前記B固定接点(26)と前記M固定接点(27)との間に前記パワー素子(31)と直列に接続されるヒューズ(36)を有することを特徴とするスタータ。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載したスタータ(1)において、
    前記一方の固定接点(26)は、前記B固定接点(26)であることを特徴とするスタータ。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載したスタータ(1)において、
    前記ドライブ用制御回路(32)が形成される制御基板(34)を有し、この制御基板(34)が前記モータ通電用ソレノイド(SL2)の励磁巻線(12)と前記B固定接点(26)および前記M固定接点(27)との間に配置されることを特徴とするスタータ。
  6. 請求項5に記載したスタータ(1)において、
    前記ピニオン押出し用ソレノイド(SL1)の励磁電流を制御する第1の電流制御回路と、前記モータ通電用ソレノイド(SL2)の励磁電流を制御する第2の電流制御回路とを有し、前記第1の電流制御回路および前記第2の電流制御回路は、前記ドライブ用制御回路(32)と共用する前記制御基板(34)に形成されることを特徴とするスタータ。
  7. 請求項5または6に記載したスタータ(1)において、
    前記パワー素子(31)がオンからオフに切り替わった時に前記モータ(2)の電機子コイルに発生する逆起電圧を吸収するサージ吸収素子(38)を有し、このサージ吸収素子(38)が前記モータ通電用ソレノイド(SL2)の励磁巻線(12)と前記B固定接点(26)および前記M固定接点(27)との間に配置されることを特徴とするスタータ。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載したスタータ(1)において、
    前記ピニオン押出し用ソレノイド(SL1)は、巻線(11)への通電により回転するロータ(39)と、このロータ(39)の内周を軸方向へ移動可能に設けられるプランジャ(15)と、前記ロータ(39)の回転を直線運動に変換して前記プランジャ(15)に伝達するリニア駆動機構とを有することを特徴とするスタータ。
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