JP6057677B2 - 電磁スイッチ - Google Patents

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Description

本発明は、始動電動機への通電電流を抑制するための抵抗体を内蔵した電磁スイッチに関する。
電装品の瞬間的な停電の発生を抑制するために、始動電動機を始動させる際に通電する電流を抑制するための抵抗体を内蔵した電磁スイッチが開示されている(例えば特許文献1参照)。
特開2009−224315号公報
発熱量または体積(コイルの巻数)の制限が原因で、電磁ソレノイドによって生じる磁界が弱く、始動電動機(モータ)の前段の特許文献1に開示された電磁スイッチの接点を閉じることができない場合がある。
本発明の一態様による電磁スイッチは、エンジンを始動させる始動電動機にバッテリから流れる電流を抑制する抵抗体と、抵抗体に対して並列に配置される固定接点及び可動接点を含むサブ接点と、バッテリからの通電によって第1の磁界を生じさせるソレノイドコイルと、ソレノイドコイルに囲まれる可動鉄心と、ソレノイドコイルの外周に配置されており、絶縁部材とエアギャップとにより構成される絶縁層と、を備える電磁スイッチにおいて、抵抗体は、ソレノイドコイルの磁気回路内に配置され、電流が流れると可動接点を固定接点に接触させるための第2の磁界を第1の磁界と同一の方向に生じさせるように可動鉄心を囲むコイル状に成形されるコイル部を有し、第2の磁界により可動鉄心に対して生じる吸引力は、可動接点が固定接点に接触するために必要な吸引力より小さく、抵抗体は、絶縁層を介しソレノイドコイルを囲むことを特徴とする。
本発明の他の一態様による電磁スイッチは、エンジンを始動させる始動電動機にバッテリから流れる電流を抑制する抵抗体と、抵抗体に対して並列に配置される固定接点及び可動接点を含むサブ接点と、バッテリからの通電によって第1の磁界を生じさせるソレノイドコイルと、ソレノイドコイルに囲まれる可動鉄心と、を備える電磁スイッチにおいて、抵抗体は、ソレノイドコイルの磁気回路内に配置され、電流が流れると可動接点を固定接点に接触させるための第2の磁界を第1の磁界と同一の方向に生じさせるように可動鉄心を囲むコイル状に成形される2つの部分コイルを有し、2つの部分コイルがそれぞれ巻かれる向きは互いに逆向きであり、第2の磁界の強さは、2つの部分コイルの巻数の差に応じて定まることを特徴とする。
本発明によれば、電磁ソレノイドによって生じる磁界が弱い場合であっても、始動電動機(モータ)の前段の電磁スイッチの接点を閉じることができる。
電磁スイッチの断面図である。 電磁スイッチが接続された始動電動機システムの電気回路図である。 電磁スイッチの抵抗体の形状を示す図である。 本実施の形態における電磁スイッチが接続された始動電動機システムの動作時のタイムチャートである。 電磁スイッチのサブ接点の動作時の吸引力とバネ反力との関係を示す図である。 電磁スイッチの抵抗体の形状を示す図である。 電磁スイッチの抵抗体の形状を示す図である。
以下に本発明の一実施の形態における電磁スイッチについて、図面を用いて詳細を説明する。図1は本実施の形態における電磁スイッチ10の断面図、図2は始動電動機システム1の電気回路図である。始動電動機システム1は、図2に示すように、モータ(始動電動機)2、ピニオン4、シフトレバー5、メイン接点7、及びマグネットスイッチ3等により構成されている。モータ2は、エンジンを始動させるのに必要な回転力を生み出す。ピニオン4は、自らの回転力をエンジン側リングギヤ6へ伝達する。シフトレバー5は、ピニオン4がリングギヤ6と噛み合うようにピニオン4をリングギヤ6方向に押し出す。メイン接点7は、モータ2への通電及びシフトレバー5の動作を制御する。マグネットスイッチ3は、通電によりメイン接点7を開閉する。
電磁スイッチ10は、バッテリ9から始動電動機システム1のメイン接点7までの回路に挿入され、抵抗体30、サブ接点20、及び電磁ソレノイド11等により構成されている。抵抗体30は、バッテリ9からモータ2に流れる電流を抑制する。サブ接点20は、抵抗体30に対して並列に配置される固定接点22a及び22bと可動接点21とを含み、閉状態のときに抵抗体30を短絡してバッテリ9から直接モータ2に通電する。電磁ソレノイド11は、サブ接点20の開閉制御を行う。
電磁ソレノイド11は、コイルケース18、ソレノイドコイル12、ならびにソレノイドコイル12に囲まれる可動鉄心16及び固定鉄心17等から構成される。コイルケース18は、軸方向の一方に交差する面のみに開口を有する。ソレノイドコイル12は、コイルケース18の内側に樹脂製のボビン13によって支持された状態で配置されている。コイルケース18と、可動鉄心16及び固定鉄心17とが、磁気回路19を構成する。ソレノイドコイル12の一方の端部は、制御装置8と接続された外部端子14と結線される。ソレノイドコイル12のもう一方の端部は固定鉄心17と結線される。固定鉄心17は、コイルケース18を介してアース回路15に接続されている。
サブ接点20は、固定鉄心17を挟んで磁気回路19とは反対側に配置され、可動接点21、固定接点22a及び22b、ならびに接点ケース23で構成される。可動接点21は、可動鉄心16と同期して移動する。接点ケース23は、固定接点22a及び22bを保持する。可動接点21は、接点押しバネ24により、固定鉄心17から離れる方向における初期位置に保持されている。可動鉄心16は、戻しバネ25により、固定鉄心17から離れる方向における初期位置に保持されている。
バッテリ9からソレノイドコイル12への通電により生じる第1の磁界と、バッテリ9からモータ2に流れる電流が抵抗体30を流れることにより生じる第2の磁界とが同一方向に生じる。第1の磁界と第2の磁界とによって、固定鉄心17及び可動鉄心16が磁化し、可動鉄心16を固定鉄心17に向かって吸引する吸引力が戻しバネ25のバネ反力に打ち勝つことになるので、可動鉄心16が固定鉄心17に向かって吸引される。可動鉄心16に同期して移動する可動接点21が固定接点22a及び22bに接触することで、サブ接点20が閉じる。サブ接点20が閉じると、抵抗体30を流れていたバッテリ9からモータ2に流れる電流がサブ接点20を介して短絡されるので、抵抗体30によるバッテリ9からモータ2に流れる電流の抑制が解除される。その後、バッテリ9からモータ2に流れる電流が止まるとともに、ソレノイドコイル12への通電が切れると、接点押しバネ24の反力により可動接点21が初期位置に戻され、戻しバネ25の反力により可動鉄心16が初期位置に戻されることで、サブ接点20が開放される。
図3は本実施の形態における電磁スイッチ10の抵抗体30の形状を示している。抵抗体30は、図1に示すように、電磁ソレノイド11の磁気回路19内の、ソレノイドコイル12の外周とコイルケース18とに囲まれたエアギャップ(空間)に配置される。抵抗体30の周囲は管状の絶縁部材で覆われる。そのエアギャップとその絶縁部材とが絶縁層を構成する。抵抗体30は、コイル状に成形されたコイル部31を有し、その絶縁層を介してソレノイドコイル12及び可動鉄心16を囲む。抵抗体30の両端部32a及び32bはそれぞれ固定接点22a及び22bに接続される。抵抗体30への通電時に抵抗体30のコイル部31を流れる電流によって生じる第2の磁界の方向は、ソレノイドコイル12への通電により生じる第1の磁界の方向と一致する。
抵抗体30からコイルケース18への伝熱量が、抵抗体30からソレノイドコイル12への伝熱量よりも大きくなるようにするため、抵抗体30は、上述したエアギャップにおいてコイルケース18寄りに配置される。このように配置することによって、ソレノイドコイル12及びその周辺の部品(例えばボビン13)が熱的損傷を受け難くなっている。また、サブ接点20を閉じることが出来ず、モータ2を駆動する大電流が連続的に抵抗体30に通電されたとき、抵抗体30の発熱によって電磁ソレノイド11が動作不能になる可能性がある。これを防止するために、抵抗体30の通電開始から溶断までの時間T[s]と、抵抗体30を除く電磁ソレノイド11の構成部品のいずれかが動作不能になる熱的損傷を受ける時間T[s]とが、T<Tを満たすように、抵抗体30が設定されている。平均通電電流I[A]が流れる抵抗体30の、電気抵抗率ρ[Ωm]、体積比熱c[J/(mK)]、断面積A[m]、発熱量に占める放熱量の割合を示す放熱率α、通電前の温度θ[℃]及び溶断温度θ[℃]と、抵抗体30の通電開始から溶断までの時間T[s]とは、式(1)を満たす。
{ρ×I×(1−α)/(c×A)}×T=θ−θ (1)
一例を説明する。抵抗体30に平均電流I=200[A]が流れ、ソレノイドコイル12周辺の構成部品がT=5[s]で熱的損傷を受けるものとする。この場合において、抵抗体30を鋼線で構成するときは、抵抗体30の温度が溶断温度θ=1500[℃]に達すると抵抗体30が溶断する。式(1)によると、抵抗体30を構成する鋼線の線径が3.1[mm]であれば、連続通電時に電磁ソレノイド11が動作不能になる前に抵抗体30が溶断し、したがって通電が遮断されるということになる。
すなわち、抵抗体30に長時間通電が起きたとしても、ソレノイドコイル12及びソレノイドコイル12周辺の構成部品が熱的損傷を生じる前に抵抗体30が溶断するように、抵抗体30の材質及び断面積が設定されている。抵抗体30への長時間通電により抵抗体30が溶断した場合であっても、電磁スイッチ10は抵抗体30以外の回路を保持しており、バッテリ9からソレノイドコイル12への通電により生じる第1の磁界によって可動接点21を固定接点22a及び22bに接触させることが可能である。したがって、バッテリ9からの電流が、閉じたサブ接点20を介してモータ2に流れるので、エンジン始動を行うことが可能である。
上記構成を有する電磁スイッチ10が接続された始動電動機システム1において、エンジン始動時のモータ2の動作について説明する。エンジン始動要求が発生すると、制御装置8はマグネットスイッチ3に通電を行い、メイン接点7が閉じる。メイン接点7が閉じることで、ピニオン4が押し出されてリングギヤ6に噛み合わされるとともに、バッテリ9から抵抗体30を介してモータ2への通電が開始される。このとき、抵抗体30によりモータ2への通電電流は制限されており、モータ2は低速で回転しながらエンジンのクランキングを開始する。
時刻T1においてメイン接点7が閉じることによりモータ2が回転を開始した後、所定のタイミング経過後の時刻T2で制御装置8が電磁スイッチ10のソレノイドコイル12に対するバッテリ9による通電を開始することによりサブ接点20が閉じる。サブ接点20が閉じると、抵抗体30を短絡した回路が形成されるので、バッテリ9の電圧がモータ2へフルに印加され、モータ2は高速回転でエンジンのクランキングを開始する。このときの、メイン接点7及びサブ接点20のそれぞれの開閉状態と、バッテリ9の電圧と、モータ2に流れる電流との時間変化を示したタイムチャートが図4である。
図4に示すように、上述した時刻T1は始動電動機システム1のメイン接点を閉じた時刻を示し、上述した時刻T2はサブ接点20が閉じた時刻を示す。始動電動機システム1のメイン接点が閉じたことによるエンジン始動時の時刻T1におけるバッテリ9の電圧は、抵抗体30によりモータ2への電流を抑制することで電圧V1に留まっている。すなわち、抵抗体30によるモータ2への電流抑制は、電圧V1よりも低い電圧へのバッテリ9の電圧降下を防止している。また、時刻T2ではモータ2は低速で回転しており、バッテリ9の電圧は、モータ2の回転により発生する逆起電圧を利用することで、電圧V2に留まっている。すなわち、モータ2の回転により発生する逆起電圧は、電圧V2よりも低い電圧へのバッテリ9の電圧降下を防止している。そのため、電装品の瞬間的な停電の発生を抑制することができる。
図5は、電磁スイッチ10のソレノイドコイル12に電圧が印加されて、サブ接点20が動作するときの、可動鉄心16に対して固定鉄心17へ向かう方向に作用する吸引力と、可動鉄心16を固定鉄心17から離れる方向に押し付けるバネ反力との関係を示している。可動鉄心16を固定鉄心17から離れる方向に押し付けるバネ反力は、接点押しバネ24及び戻しバネ25の合力である。戻しバネ25は可動鉄心16に対して常に反力を加えている。接点押しバネ24は、可動鉄心16と同期して移動する可動接点21が固定接点22a及び22bに接触した時点からたわみ始める。したがって、接点押しバネ24は、サブ接点20が閉じてからバネ反力を生じるバネとして作用する。
可動鉄心16を駆動して移動させることにともなってサブ接点20が閉じるために必要な、可動鉄心16に対する吸引力は、可動鉄心16と固定鉄心17との間のギャップ量に反比例する。そのため、可動鉄心16を駆動して移動させることにともなってサブ接点20が閉じるために必要な第1の磁界及び第2の磁界の強さは、可動鉄心16の位置によって変化し、可動鉄心16が初期位置にあるときに最も大きくなる。
可動鉄心16が初期位置からの移動を開始する前には、バッテリ9からモータ2への電流は抵抗体30を介して流れているため、最も大きい磁界の強さを必要とする可動鉄心16の移動開始からサブ接点20が閉じるまでの間、抵抗体30を流れる電流が作る第2の磁界を、可動鉄心16に対する吸引力を生じさせるために利用することができる。サブ接点20が閉じるまでの間、従来の電磁スイッチにおいてはソレノイドコイルが生じさせた第1の磁界のみにより可動鉄心が駆動される。これと比較して、本実施の形態における電磁スイッチにおいては、サブ接点20が閉じるまでの間、可動鉄心16に対して吸引力を生じさせる第1の磁界がソレノイドコイル12によって生じるために必要な電圧を低くすることができる。したがって、サブ接点20が動作するバッテリ電圧の範囲を低電圧側に拡大し、始動電動機システム1の信頼性を向上することができる。
従来の電磁ソレノイドにおいては、ソレノイドコイルに電流が流れたときに発生する磁界により、可動鉄心が固定鉄心に向かって吸引されることでサブ接点が閉じる。可動鉄心を駆動する吸引力は、可動鉄心と固定鉄心との間のギャップ量に反比例する。そのため、初期状態の可動鉄心を駆動してサブ接点を閉じるために必要な磁界の強さは、サブ接点の閉状態を維持するために必要な磁界の強さより大きい。電磁ソレノイドのコイル仕様は、サブ接点が開状態のときに可動鉄心が吸引可能となる磁界の大きさに依存して決まる。
従来の電磁ソレノイドを低電圧で動作させ、電磁スイッチの信頼性を高めるためには、ソレノイドコイルの抵抗値を小さくしてソレノイドコイルを流れる電流を大きくすることで、ソレノイドコイルが生じさせる磁界を大きくすることが考えられる。ソレノイドコイルを流れる電流が増加すると、発熱量が増加し、発熱対策のためのコスト上昇や、消費電力増加などの問題が生じる。ソレノイドコイルの巻数を増やすことでもまた、ソレノイドコイルが生じさせる磁界を大きくすることが出来る。ソレノイドコイルの巻数が増えると、ソレノイドコイルの材料の使用量増加によるコスト上昇や、ソレノイドコイルの体積増加(重量増加)による電磁ソレノイドの体格増大が問題となる。
従来の電磁スイッチにおいて、電磁ソレノイドは、バッテリから抵抗体を介してモータへ流れる電流によってバッテリが電圧降下した状態で、磁界を生じてサブ接点を開閉する。バッテリの劣化などの原因によりモータ通電時のバッテリの電圧降下が大きいと、電磁ソレノイドが生じる磁界が弱まってサブ接点を閉じることが出来なくなる場合がある。その場合において、バッテリからモータへ流れる電流が抵抗体により制限され続けた状態が継続すると、エンジンの始動時間が長くなってしまう。
バッテリの劣化などの原因によりサブ接点を閉じることができない状態においては、従来の電磁スイッチの抵抗体にモータを駆動する大電流が長時間流れると、抵抗体の溶断が生じる場合や、抵抗体周囲の電磁ソレノイドまたはボビン等の部品に熱的損傷が生じる場合がある。このような場合には、バッテリからモータへの通電経路が失われ、エンジンの始動が不可能な状態に陥る可能性がある。
本実施の形態における電磁スイッチ10は、抵抗体30と、サブ接点20と、ソレノイドコイル12と、可動鉄心16とを含む。抵抗体30は、エンジンを始動させるモータ2にバッテリ9から流れる電流を抑制する。サブ接点20は、抵抗体30に対して並列に配置される固定接点22a及び22bならびに可動接点21を含む。ソレノイドコイル12は、バッテリ9からの通電によって第1の磁界を生じさせる。可動鉄心16はソレノイドコイル12に囲まれる。抵抗体30は、コイル部31を有し、ソレノイドコイル12の磁気回路19内に配置される。抵抗体30のコイル部31は、電流が流れると可動接点21を固定接点22a及び22bに接触させるための第2の磁界を第1の磁界と同一の方向に生じさせるように可動鉄心16を囲むコイル状に成形される。
本実施の形態における電磁スイッチ10が上記構成を有することによって、電磁ソレノイド11が初期位置にあるために最も大きな磁界を必要とするサブ接点20の閉動作開始時に、電磁スイッチ10内蔵の抵抗体30を流れるモータ電流によって生じる第2の磁界を可動鉄心16に対する吸引力として利用することができる。ソレノイドコイル12が生じさせる必要がある第1の磁界が小さくてすむため、重量増加やコスト上昇無しに、電磁ソレノイド11の最低動作電圧を低くできて、エンジン始動時における電磁スイッチ11の信頼性及び安全性を向上させることができる。
(変形例)
(1) 抵抗体30を流れるモータ電流が生じさせる第2の磁界により可動鉄心16に対して生じる吸引力は、接点押しバネ25及び戻しバネ24の合力であるバネ反力を超えず、可動接点21が固定接点22a及び22bに接触してサブ接点20が閉じるために必要な吸引力より小さいことが好ましい。すなわち、時刻T1にメイン接点7が閉じて抵抗体30に電流が流れ始めると直ちにサブ接点20が閉じるのではなく、図4に示すように、時刻T1よりも後の時刻T2にサブ接点20が閉じることが好ましい。サブ接点20が閉じるためには、制御装置8によるバッテリ9からソレノイドコイル12への通電制御が必要となるように、抵抗体30は設定される。これにより、バッテリ9から始動電動機システム1への通電を開始する時刻T1から抵抗体30への通電を短絡する時刻T2までの時間は、抵抗体30の仕様による影響を受けることなく任意に設定可能となる。
(2) 図6は抵抗体30の変形例を示している。抵抗体30が有するコイル部31は、可動接点16に対する吸引力を発生させ、抵抗体30の両端部32a及び32bのそれぞれとコイル部31との境界部34a及び34bとともに1重の円環のコイル状に成形される。そのコイル部31が有する1重の円環形状は、抵抗体30の管状の両端部32a及び32bのそれぞれの太さの分だけ360度に満たない。抵抗体30は、抵抗体30の材質によって決まる抵抗体30の電気抵抗率ρ[Ωm]と、抵抗体30の全長L[m]と、抵抗体30の断面積A[m]とに基づき、式(2)によって、要求される抵抗体30の抵抗値R[Ω]を持つように設定される。
R=ρ×(L/A) (2)
例えば、要求される抵抗体30の抵抗値R=10[mΩ]であって、抵抗体30が鋼線によって構成される場合の電気抵抗率ρ=15.4×10−7[Ωm]であるとき、式(2)によって、抵抗体30の全長L[m]と抵抗体30の断面積A[m]とが決定される。このようにして、抵抗体30において必要な抵抗値が得られるように、抵抗体30の材質及び断面積が設定されている。
図3に示す抵抗体30においては、抵抗体30の両端部32a及び32bとサブ接点20とを接続するために、抵抗体30の端部32bが、抵抗体30のコイル部31が有する多重の円環のうちの、抵抗体30の端部32aとコイル部31との境界部34aが含まれる円環の、外側にはみ出ている。すなわち、抵抗体30の端部32bとコイル部31との境界部34bが含まれる円環は、境界部34aが含まれる円環とは異なる。図6に示す抵抗体30においては、抵抗体30のコイル部31が有する円環形状は1重なので、抵抗体30の両端部32a及び32bのいずれかを抵抗体30のコイル部31が有する円環形状の外側または内側に通す必要が無い。そのため、抵抗体30の外径を小さくでき、結果として電磁スイッチ10の体格を小さく構成することができる。
可動鉄心16に働く吸引力は、コイルの巻数nと電流Iとの積nIによって決定される。例えば、ソレノイドコイル12の巻数n=200、かつソレノイドコイル12に通電される電流I=10[A]のとき、可動鉄心16に働く吸引力が戻しバネ25のバネ反力に打ち勝って可動鉄心16が固定鉄心17に向かって移動するものとする。すなわち、ソレノイドコイル12の巻数n=200と電流I=10[A]との積nI=2000のとき、可動鉄心16が固定鉄心17に向かって移動する。抵抗体30には、モータ2の駆動に必要な大電流I=500[A]が流れるものとする。抵抗体30の巻数n=1の場合であっても、抵抗体30の巻数n=1と電流I=500[A]との積nI=500であるから、抵抗体30は、可動鉄心16が固定鉄心17に向かって移動するのに必要なコイルの巻数nと電流Iとの積nI=2000のうちの25%を生成することができる。
(3) 図7は抵抗体30の他の変形例を示している。抵抗体30のコイル部31は折り返し部33を有するとともに、折り返し部33の前後の2つの部分コイルを有する。それらの2つの部分コイルがそれぞれ巻かれる向きは互いに逆向きであり、それらの2つの部分コイルのそれぞれのコイル巻数は異なる。モータ通電時に抵抗体30のコイル部31を電流が流れることによって、2つの部分コイルのそれぞれが生じさせる磁界の強さは2つの部分コイルのそれぞれの巻数に比例する。2つの部分コイルのうちの一方が生じさせる磁界の向きは、2つの部分コイルのうちの他方が生じさせる磁界の向きとは正反対となるため、2つの部分コイルのそれぞれが生じさせる磁界の強さは互いに打ち消し合う。2つの部分コイルの巻数の差を変化させることによって、抵抗値を変化させずに第2の磁界の強さを調節することができる。
上述した実施の形態および変形例は、それぞれ組み合わせてもよい。
1:始動電動機システム
2:モータ
3:マグネットスイッチ
4:ピニオン
5:シフトレバー
6:リングギヤ
7:メイン接点
8:制御装置
9:バッテリ
10:電磁スイッチ
11:電磁ソレノイド
12:ソレノイドコイル
13:ボビン
14:外部端子
15:アース回路
16:可動鉄心
17:固定鉄心
18:コイルケース
19:磁気回路
20:サブ接点
21:可動接点
22:固定接点
23:接点ケース
24:接点押しバネ
25:戻しバネ
30:抵抗体
31:コイル部
32:端部
33:折り返し部
34:境界部

Claims (5)

  1. エンジンを始動させる始動電動機にバッテリから流れる電流を抑制する抵抗体と、
    前記抵抗体に対して並列に配置される固定接点及び可動接点を含むサブ接点と、
    前記バッテリからの通電によって第1の磁界を生じさせるソレノイドコイルと、
    前記ソレノイドコイルに囲まれる可動鉄心と
    前記ソレノイドコイルの外周に配置されており、絶縁部材とエアギャップとにより構成される絶縁層と、を備える電磁スイッチにおいて、
    前記抵抗体は、前記ソレノイドコイルの磁気回路内に配置され、前記電流が流れると前記可動接点を前記固定接点に接触させるための第2の磁界を前記第1の磁界と同一の方向に生じさせるように前記可動鉄心を囲むコイル状に成形されるコイル部を有し、
    前記第2の磁界により前記可動鉄心に対して生じる吸引力は、前記可動接点が前記固定接点に接触するために必要な吸引力より小さく、
    前記抵抗体は、前記絶縁層を介し前記ソレノイドコイルを囲むことを特徴とする電磁スイッチ。
  2. 請求項に記載の電磁スイッチにおいて、
    前記抵抗体は、通電時に前記ソレノイドコイル及び前記ソレノイドコイル周辺の部品が熱的損傷を生じる前に溶断するように、材質及び断面積が設定されていることを特徴とする電磁スイッチ。
  3. 請求項1または2に記載の電磁スイッチにおいて、
    前記抵抗体は前記コイル部と端部とを含み、
    前記コイル部は、前記端部と前記コイル部との境界部とともに1重の円環のコイル状に成形されることを特徴とする電磁スイッチ。
  4. 請求項1〜のいずれか1項に記載の電磁スイッチにおいて、
    前記抵抗体は2つの部分コイルを有し、
    前記2つの部分コイルがそれぞれ巻かれる向きは互いに逆向きであり、
    前記第2の磁界の強さは、前記2つの部分コイルの巻数の差に応じて定まることを特徴とする電磁スイッチ。
  5. エンジンを始動させる始動電動機にバッテリから流れる電流を抑制する抵抗体と、
    前記抵抗体に対して並列に配置される固定接点及び可動接点を含むサブ接点と、
    前記バッテリからの通電によって第1の磁界を生じさせるソレノイドコイルと、
    前記ソレノイドコイルに囲まれる可動鉄心と、を備える電磁スイッチにおいて、
    前記抵抗体は、前記ソレノイドコイルの磁気回路内に配置され、前記電流が流れると前記可動接点を前記固定接点に接触させるための第2の磁界を前記第1の磁界と同一の方向に生じさせるように前記可動鉄心を囲むコイル状に成形される2つの部分コイルを有し、
    前記2つの部分コイルがそれぞれ巻かれる向きは互いに逆向きであり、
    前記第2の磁界の強さは、前記2つの部分コイルの巻数の差に応じて定まることを特徴とする電磁スイッチ。
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