JP6339492B2 - 高圧燃料ポンプ - Google Patents

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Description

本発明は、高圧燃料ポンプに関する。
従来、筒内噴射式等の高い燃料圧力が必要なエンジンに設けられる高圧燃料ポンプとして、カム駆動式の高圧燃料ポンプが知られている(例えば特許文献1など)。こうした高圧燃料ポンプは、カムによるプランジャの往復動を通じて燃料の吸引および加圧を行うように構成されている。
図11に示すように、同文献1に記載の高圧燃料ポンプは、ポンプ本体50に設けられた筒状のシリンダ51と、シリンダ51に往復摺動可能に配設されたプランジャ52と、シリンダ51に対してプランジャ52を往復動させるためのカム53とを備えている。プランジャ52は、一端がシリンダ51の内部に挿入され、他端がシリンダ51の外部に突出した状態で設置されており、シリンダ51の内部に加圧室57を区画形成している。
一方、プランジャ52の上記他端の端面52aとカム53との間には、リフタ54が介設されている。プランジャ52の上記他端側には、外周を周回する溝52bが形成されており、この溝52bには、円環状のプレート58が係合されている。プレート58とポンプ本体50との間には、スプリング56が圧縮された状態で介設されている。こうしたスプリング56の付勢力は、プレート58を介してプランジャ52に伝達される。そして、その伝達された付勢力によりプランジャ52の端面52aがリフタ54を押圧することで、リフタ54がカム53に押し付けられている。
特開2009−209838号公報
ところで、スプリング56が圧縮される際には、その伸縮方向に直交する方向への力(横力)が発生することがある。
図12に示すように、そうした横力が発生すると、スプリング56が倒れようとするため、溝52bに係合しているプレート58が傾くようになる。プレート58が傾くと、溝52bにおいて、スプリング56の付勢力によりプレート58の内周側の部位と溝52bとが接触する接触面側の角部Kにプレート58が接触する。そのため、その角部K、つまりプランジャ52の外周面とほぼ同一な部位に対してスプリング56の付勢力Fが集中的に作用して、プランジャ52の軸を傾かせる方向のモーメントが発生し、これによりプランジャ52がシリンダ51に対して傾いてしまう。その結果、シリンダ51に対するプランジャ52の摺動抵抗が増加してしまい、例えば摩耗異常や焼き付きなどを招くおそれがある。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その解決しようとする課題は、スプリングの圧縮により生じるプランジャの傾きを抑えることのできる高圧燃料ポンプを提供することにある。
上記課題を解決する高圧燃料ポンプは、筒状のシリンダと、シリンダの内部に一端が挿入され、シリンダの外部に他端が突出された状態でシリンダに対して往復摺動可能に配設された棒状のプランジャと、シリンダの内部に区画形成された加圧室と、プランジャを加圧室から離間させる方向に付勢するスプリングと、スプリングの付勢力をプランジャに伝達する部材であってプランジャの他端の側に設けられた係合部に内周側の部位が係合する円環状のプレートとを備えている。そして、この高圧ポンプは、スプリングの付勢力によってプレートの内周側の部位が接触する係合部の壁面とこの壁面に対向するプレートの内周側の部位との間の距離は、プランジャの中心軸から近い部位に比べて遠い部位の方が長くされている。
同構成によれば、円環状に形成されたプレートの内周側の部位とプランジャに設けられた係合部の壁面とがスプリングの付勢力によって接触する。このプレートの内周側の部位が接触する係合部の壁面と同壁面に対向するプレートの内周側の部位との間の距離は、プランジャの中心軸から近い部位に比べて遠い部位の方が長くされている。従って、スプリングの圧縮により生じる横力によりプレートが傾いた場合、係合部においてプランジャの中心軸から遠い部位、例えばプランジャの外周面に近い部位にプレートが接触することが抑えられ、プレートは、係合部においてプランジャの中心軸から近い部位に接触するようになる。このように、係合部においてプランジャの中心軸から近い部位にプレートが接触するようになると、プランジャの中心軸から遠い部位にプレートが接触する場合と比較して、プランジャにおいてスプリングの付勢力が作用する点とプランジャの中心軸との間の距離が短くなる。そのため、スプリングの付勢力によって発生するモーメント、つまりプランジャの軸を傾かせる方向のモーメントが小さくなる。従って、同構成によれば、スプリングの圧縮により生じるプランジャの傾きを抑えることができるようになる。
なお、スプリングの付勢力によってプレートの内周側の部位が接触する係合部の壁面とこの壁面に対向するプレートの内周側の部位との間の距離を、プランジャの中心軸から近い部位に比べて遠い部位の方が長くなるように構成するには、プレートの内周側の部位に、前記壁面側に突出した凸部を形成することが好ましい。
また、スプリングの付勢力によってプレートの内周側の部位が接触する係合部の壁面とこの壁面に対向するプレートの内周側の部位との間の距離を、プランジャの中心軸から近い部位に比べて遠い部位の方が長くなるように構成するには、プレートの内周側の部位を、プランジャの中心軸に近づくほど前記壁面側に向かって厚さが増大するように形成することが好ましい。
また、スプリングの付勢力によってプレートの内周側の部位が接触する係合部の壁面とこの壁面に対向するプレートの内周側の部位との間の距離を、プランジャの中心軸から近い部位に比べて遠い部位の方が長くなるように構成するには、プレートの内周側の部位に対向する前記壁面を、前記距離がプランジャの中心軸に近づくほど短くなるように傾斜したテーパ状に形成することが好ましい。
第1実施形態の高圧燃料ポンプが設置されたエンジンの燃料系の構成を模式的に示す略図。 プランジャの移動方向に沿った同高圧燃料ポンプの断面図。 図2のA部拡大図。 プレートが傾いたときのプランジャの溝及びプレートの位置関係を示す拡大断面図。 第2実施形態の高圧燃料ポンプが備えるプレート周辺の拡大断面図。 同実施形態のプレートが傾いたときのプランジャの溝及びプレートの位置関係を示す拡大断面図。 第3実施形態の高圧燃料ポンプが備えるプランジャの溝周辺の拡大断面図。 同実施形態において、プレートが傾いたときのプランジャの溝及びプレートの位置関係を示す拡大断面図。 第1実施形態の変形例におけるプレートの拡大断面図。 第1実施形態の変形例におけるプランジャの拡大断面図。 従来の燃料ポンプの断面図。 同燃料ポンプが備えるプランジャに形成された溝及びプレートの拡大断面図。
(第1実施形態)
以下、高圧燃料ポンプの第1実施形態を、図1〜図4を参照して詳細に説明する。本実施形態の高圧燃料ポンプは、カム駆動式の高圧燃料ポンプとして構成されており、車載用の筒内噴射式エンジンに設けられる。
図1に示すように、筒内噴射式エンジンの燃料タンク10の内部には、燃料を汲み出すフィードポンプ11が設けられている。フィードポンプ11は、低圧燃料通路12を介して高圧燃料ポンプ13に接続されている。低圧燃料通路12には、その内部の燃料圧力が規定値を超えたときに、その内部の燃料を燃料タンク10に排出するレギュレータ14が設けられている。
高圧燃料ポンプ13は、筒内噴射式エンジンのシリンダヘッドカバー15に取り付けられている。シリンダヘッドカバー15の内部には、筒内噴射式エンジンの各気筒の吸気バルブや排気バルブ16を開閉駆動する吸気側カムシャフト17aや排気側カムシャフト17bが設けられている。これらカムシャフト17a,17bの一つ(同図の例では、排気側のカムシャフト17b)には、高圧燃料ポンプ13を駆動するためのカム18が設けられている。また、高圧燃料ポンプ13は、高圧燃料通路19を介してデリバリパイプ20に接続されている。デリバリパイプ20には、筒内噴射式エンジンの各気筒のインジェクタ21が接続されている。
また、デリバリパイプ20には、リリーフ弁20aが設けられている。リリーフ弁20aは、リターン通路20bを介して燃料タンク10に接続されている。リリーフ弁20aは、デリバリパイプ20内の燃料圧力が規定のリリーフ圧を超えたときに開弁して、リターン通路20bを通じてデリバリパイプ20内の燃料を燃料タンク10に燃料を戻す。これにより、リリーフ弁20aは、高圧燃料通路19及ぶデリバリパイプ20の燃料圧力をリリーフ圧以下に維持している。
図2に示すように、高圧燃料ポンプ13は、筒内噴射式エンジンへの設置時にシリンダヘッドカバー15に固定されるポンプ本体22を備える。ポンプ本体22には、シリンダヘッドカバー15内側に開口する円筒状のシリンダ23が設けられている。シリンダ23には、丸棒状のプランジャ24が往復摺動可能に配設されている。プランジャ24は、一端がシリンダ23の内部に挿入されており、他端がシリンダ23の外部に突出した状態で設置されている。そして、シリンダ23の内部には、プランジャ24の往復移動によって容積が変化する加圧室25が形成されている。なお、以下では、シリンダ23の内部に挿入された側のプランジャ24の端を挿入端24aと記載し、シリンダ23の外部に突出された側のプランジャ24の端を突出端24bと記載する。また、プランジャ24の中心軸をプランジャ中心軸PLと記載する。
一方、ポンプ本体22の内部には、燃料室26が形成されている。燃料室26内には、燃料圧力の脈動を低減するためのパルセーションダンパ27が設置されている。筒内噴射式エンジンに高圧燃料ポンプ13が取り付けられた状態において、燃料室26は、低圧燃料通路12に接続される。そして、燃料室26は、ポンプ本体22に取り付けられた電磁スピル弁28を介して加圧室25に接続されている。電磁スピル弁28は、常閉式の電磁ソレノイド弁であり、内蔵する電磁ソレノイド28aへの通電に応じて閉弁して、燃料室26と加圧室25との間の燃料の流通を遮断する一方、その通電の停止に応じて開弁して、燃料室26と加圧室25との間の燃料の流通を許容する。
また、ポンプ本体22には、チェック弁29が取り付けられている。そして、筒内噴射式エンジンに高圧燃料ポンプ13が取り付けられた状態において、加圧室25は、そのチェック弁29を介して高圧燃料通路19に接続される。チェック弁29は、感圧式の逆止弁であり、加圧室25内の燃料圧力が規定の吐出開始圧以上となったときに開弁して、加圧室25から高圧燃料通路19への燃料吐出を許容する。
さらに、高圧燃料ポンプ13は、筒内噴射式内燃機関に搭載された状態において、プランジャ24における突出端24b側の端面24cと、上記カム18との間に介設される、略円筒形状のリフタ30を備えている。リフタ30は、上記プランジャ24の端面24cと対向する座面30aを有している。
また、リフタ30におけるポンプ本体22側の部分には、プランジャ24の突出端24bの周りを囲むオイル室30cが形成されている。さらに、リフタ30におけるカム18側の部分には、カム18に対して転がり接触可能なローラ31が回転可能に軸支されている。なお、オイル室30cには、シリンダヘッドカバー15内に設置されたオイルシャワーから噴射されたオイルが溜まり、リフタ30に形成された図示しない小径の孔を通じてそのオイルがローラ31とカム18との接触面に供給されるようになっている。
一方、プランジャ24の突出端24b近傍の部分には、プランジャ24の外周を周回する溝24dが形成されている。この溝24dは、上記係合部を構成する。そして、溝24dには、プレート32の内周側の部位が係合されている。
プレート32は、内周側の部位がポンプ本体22側に凸となった円環状の板材で構成されている。このプレート32にあって、溝24dに嵌められた内周側の部位の厚さ(プランジャ24の摺動方向の幅)は、プランジャ24の往復摺動方向における溝24dの幅よりも小さくされている。すなわち、プレート32は、プランジャ24の往復摺動方向に隙間を有した状態で溝24dに嵌められている。
また、プレート32の外周側の部位とポンプ本体22との間には、プランジャ24を加圧室25から離間させる方向に付勢するスプリング33が介設されている。このスプリング33の付勢力は、プレート32を介してプランジャ24に伝達される。そして、プランジャ24の端面24cは、スプリング33の付勢力によりリフタ30の座面30aに押し付けられている。
図3に、溝24d及びプレート32の拡大断面図を示す。なお、以下では、プレート32の内周側の部位であって溝24dに嵌められた部分のことを、「内周部位」という。
この図3に示すように、プレート32の内周部位32aは、スプリング33の付勢力によって溝24dの壁面24e(プランジャ中心軸PLに対して直交する面であってプランジャ24の端面24c側の面)に接触する。プレート32の内周部位32aの末端には、前記壁面24e側に突出した凸部32bが形成されている。なお、凸部32bは円環状に連続して形成することが好ましいが、円環状であって所定間隔毎に形成してもよい。
こうした凸部32bの形成により、プレート32の内周部位32aが接触する溝24dの壁面24eと、その壁面24eに対向するプレート32の内周部位32aとの間の距離Dは、プランジャ中心軸PLから近い部位に比べて遠い部位の方が長くされている。
すなわち、プレート32がプランジャ24に対して傾いておらずプレート32の凸部32bと壁面24eとが接触した状態では、「プランジャ中心軸PLから近い部位」に相当する、プレート32の凸部32bと壁面24eとの接触部位における距離D1が「0」である。そして、「プランジャ中心軸PLから遠い部位」に相当する、プレート32の内周部位32aにおいて凸部32bが形成されていない部位と壁面24eとが対向する対向部位での距離D2は「0」よりも長い長さ、より詳細には凸部32bの突出量に応じた長さになっている。
続いて、以上のように構成された高圧燃料ポンプ13の作用を説明する。
この高圧燃料ポンプ13では、カム18によるリフタ30の押し上げ、押し下げに応じて、プランジャ24がシリンダ23に対して往復摺動する。そして、プランジャ24が挿入端24a側に移動すると、加圧室25の容積が縮小し、プランジャ24が突出端24b側に移動すると、加圧室25の容積が拡大する。なお、以下では、挿入端24a側への移動をプランジャ24の上昇と記載し、突出端24b側への移動をプランジャ24の下降と記載する。
電磁スピル弁28が開弁した状態でプランジャ24が下降して加圧室25の容積が拡大すると、燃料室26から加圧室25に燃料が流入する。その後、プランジャ24の上昇中に電磁スピル弁28を閉弁すると、加圧室25の容積の縮小に応じてその内部に密閉された燃料の圧力が上昇する。そして、加圧室25内の燃料圧力が吐出開始圧に達してチェック弁29が開弁すると、加圧された加圧室25内の燃料が高圧燃料通路19に吐出され、その高圧燃料通路19を通ってデリバリパイプ20に送られる。
プランジャ24の上昇中には、スプリング33が圧縮されることにより、同スプリングには横力が発生する。そうした横力がプランジャ24に加わると、プランジャ24の軸を傾かせる方向のモーメントが発生して、これによりプランジャ24がシリンダ23に対して傾いてしまう。こうしたプランジャ24の傾きが大きくなると、シリンダ23に対するプランジャ24の摺動抵抗が増加してしまい、例えば摩耗異常や焼き付きなどを招くおそれがある。
この点、本実施形態の高圧燃料ポンプ13では、上述したように、プレート32に凸部32bを設けたことにより、プレート32の内周部位32aが接触する溝24dの壁面24eとこの壁面24eに対向するプレート32の内周部位32aとの間の距離Dは、プランジャの中心軸から近い部位に比べて遠い部位の方が長くされている。
従って、図4に示すように、スプリング33の圧縮により生じる横力によってプレート32が傾いた場合、溝24dにおいてプランジャ中心軸PLから遠い部位、例えばプランジャ24の外周面に近い角部Kにプレート32が接触することが抑えられる。そして、プレート32はその凸部32bが、溝24dにおいてプランジャ中心軸PLに近い部位で接触するようになる。
このように、溝24dにおいてプランジャ中心軸PLに近い部位でプレート32が接触するようになると、プランジャ中心軸PLから遠い角部Kにプレート32が接触する場合と比較して、プランジャ24においてスプリング33の付勢力が作用する点Sとプランジャ中心軸PLとの間の距離Lが短くなる。そのため、スプリング33の付勢力によって溝24dに作用するモーメント、つまりプランジャ24の軸を傾かせる方向のモーメントが小さくなる。
以上説明した本実施形態によれば、以下の効果を奏することができる。
(1)プレート32の内周部位32aに凸部32bを設けることにより、プレート32の内周部位32aが接触する溝24dの壁面24eとこの壁面24eに対向するプレート32の内周部位32aとの間の距離Dは、プランジャ中心軸PLから近い部位に比べて遠い部位の方が長くなるようにしている。そのため、プランジャ24の軸を傾かせる方向のモーメントが小さくなり、スプリング33の圧縮により生じるプランジャ24の傾きが抑えられるようになる。
(2)スプリング33の付勢力によって溝24dに作用するモーメントが小さくなるため、溝24dの耐久性も向上するようになる。
(第2実施形態)
次に、高圧燃料ポンプの第2実施形態を、図5及び図6を参照して詳細に説明する。なお、本実施形態にあって、上記実施形態と共通する構成については、同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
図5に示すように、本実施形態の高圧燃料ポンプが備えるプレート32の内周部位32cは、スプリング33の付勢力によって溝24dの前記壁面24eに接触する。そして、本実施形態のプレート32は、第1実施形態で説明した凸部32bを備えておらず、溝24dに嵌められたプレート32の内周部位32cは、プランジャ中心軸PLに近づくほど壁面24e側に向かって厚さ(プランジャ24の摺動方向の幅)が増大するように形成されている。
このようにして厚さが変化する内周部位32cの形成により、プレート32の内周部位32cが接触する溝24dの壁面24eと、その壁面24eに対向するプレート32の内周部位32cとの間の距離Dは、プランジャ中心軸PLから近い部位に比べて遠い部位の方が長くなるようにされている。より詳細には、上記距離Dは、プランジャ中心軸PLに近い部位から遠い部位に向かうほど長くなる。
従って、図6に示すように、スプリング33の圧縮により生じる横力によってプレート32が傾いた場合、溝24dにおいてプランジャ中心軸PLから遠い部位、例えばプランジャ24の外周面に近い角部Kにプレート32が接触することが抑えられる。そして、内周部位32cの末端が壁面24eに接触するため、プレート32は溝24dにおいてプランジャ中心軸PLに近い部位で接触するようになる。
このように、溝24dにおいてプランジャ中心軸PLに近い部位でプレート32が接触するようになるため、第1実施形態と同様な作用効果が得られる。つまり、プランジャ中心軸PLから遠い角部Kにプレート32が接触する場合と比較して、プランジャ24においてスプリング33の付勢力が作用する点Sとプランジャ中心軸PLとの間の距離Lが短くなる。そのため、スプリング33の付勢力によって溝24dに作用するモーメント、つまりプランジャ24の軸を傾かせる方向のモーメントが小さくなる。従って、スプリング33の圧縮により生じるプランジャ24の傾きが抑えられるようになる。
また、スプリング33の付勢力によって溝24dに作用するモーメントが小さくなるため、溝24dの耐久性も向上するようになる。
(第3実施形態)
次に、高圧燃料ポンプの第3実施形態を、図7及び図8を参照して詳細に説明する。なお、本実施形態にあって、上記第1実施形態と共通する構成については、同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
図7に示すように、本実施形態の高圧燃料ポンプが備えるプレート32の内周部位32aは平板状で均一の厚さであり、スプリング33の付勢力によって溝24dの壁面24p(プランジャ中心軸PLに対して直交する面であってプランジャ24の端面24c側の面)に接触する。そして、プレート32の内周部位32aに対向する前記壁面24pは、次のように形成されている。
すなわち、プレート32の内周部位32aが接触する溝24dの壁面24pと、その壁面24pに対向するプレート32の内周部位32aとの間の距離Dが、プランジャ中心軸PLに近づくほど短くなるように傾斜したテーパ状に形成されている。
こうしたテーパ状の壁面24pの形成により、プレート32の内周部位32aが接触する溝24dの壁面24pと、その壁面24pに対向するプレート32の内周部位32aとの間の距離Dは、プランジャ中心軸PLから近い部位に比べて遠い部位の方が長くなるようにされている。より詳細には、上記距離Dは、プランジャ中心軸PLに近い部位から遠い部位に向かうほど長くなる。
従って、図8に示すように、スプリング33の圧縮により生じる横力によってプレート32が傾いた場合、溝24dにおいてプランジャ中心軸PLから遠い部位、例えばプランジャ24の外周面に近い角部Kにプレート32が接触することが抑えられる。そして、内周部位32aの末端が壁面24pに接触するため、プレート32は溝24dにおいてプランジャ中心軸PLに近い部位で接触するようになる。
このように、溝24dにおいてプランジャ中心軸PLに近い部位でプレート32が接触するようになるため、第1実施形態と同様な作用効果が得られる。
つまり、プランジャ中心軸PLから遠い角部Kにプレート32が接触する場合と比較して、プランジャ24においてスプリング33の付勢力が作用する点Sとプランジャ中心軸PLとの間の距離Lが短くなる。そのため、スプリング33の付勢力によって溝24dに作用するモーメント、つまりプランジャ24の軸を傾かせる方向のモーメントが小さくなる。従って、スプリング33の圧縮により生じるプランジャ24の傾きが抑えられるようになる。
また、スプリング33の付勢力によって溝24dに作用するモーメントが小さくなるため、溝24dの耐久性も向上するようになる。
なお、上記各実施形態は、以下のように変更して実施することもできる。
・第1実施形態では、プレート32の内周部位32aの末端に、壁面24e側に突出した凸部32bを形成するようにした。この他、図9に示すように、プレート32の内周部位32aにあって壁面24eに対向する側の面に、円環状の凹部32dを設けることにより、第1実施形態と同様な凸部32bを形成するようにしてもよい。
・上記各実施形態を適宜組み合わせて実施してもよい。例えば、第1実施形態で説明したプレート32の凸部32bを第2実施形態で説明したプレート32の内周部位32cに設けてもよい。また、第1実施形態で説明したプレート32と第3実施形態で説明した壁面24pとを組み合わせてもよい。また、第2実施形態で説明したプレート32と第3実施形態で説明した壁面24pとを組み合わせてもよい。また、第1実施形態で説明したプレート32の凸部32bを第2実施形態で説明したプレート32の内周部位32cに設けるとともに、こうして設けたプレート32を第3実施形態で説明した壁面24pと組み合わせてもよい。
・各実施形態及びその変形例では、プレート32とプランジャ24とを係合させる係合部として、プランジャ24に溝24dを設けるようにしたが、溝とは異なる係合部を設けてもよい。例えば図10に示すように、プランジャ24の径方向に広がるフランジ部24fをプランジャ24の突出端24bに設けて、このフランジ部24fとプレート32の内周部位32aとを係合させるようにしてもよい。この場合でも、上記各実施形態やその変形例に準じた作用効果を得ることができる。
10…燃料タンク、11…フィードポンプ、12…低圧燃料通路、13…高圧燃料ポンプ、14…レギュレータ、15…シリンダヘッドカバー、16…排気バルブ、17a…吸気側カムシャフト、17b…排気側カムシャフト、18…カム、19…高圧燃料通路、20…デリバリパイプ、20a…リリーフ弁、20b…リターン通路、21…インジェクタ、22…ポンプ本体、23…シリンダ、24…プランジャ、24a…挿入端、24b…突出端、24c…端面、24d…溝、24e…壁面、24f…フランジ部、24p…壁面、25…加圧室、26…燃料室、27…パルセーションダンパ、28…電磁スピル弁、28a…電磁ソレノイド、29…チェック弁、30…リフタ、30a…座面、30c…オイル室、31…ローラ、32…プレート、32a、32c…内周部位、32b…凸部、32d…凹部、33…スプリング、50…ポンプ本体、51…シリンダ、52…プランジャ、52a…端面、52b…溝、53…カム、54…リフタ、56…スプリング、57…加圧室、58…プレート、PL…プランジャ中心軸、K…角部。

Claims (4)

  1. 筒状のシリンダと、
    前記シリンダの内部に一端が挿入され、前記シリンダの外部に他端が突出された状態で前記シリンダに対して往復摺動可能に配設された棒状のプランジャと、
    前記シリンダの内部に区画形成された加圧室と、
    前記プランジャを前記加圧室から離間させる方向に付勢するスプリングと、
    前記スプリングの付勢力を前記プランジャに伝達する部材であって前記プランジャの前記他端の側に設けられた係合部に内周側の部位が係合する円環状のプレートと、
    を備える高圧燃料ポンプであって、
    前記プランジャの前記他端の側には、前記係合部として、前記プランジャの外周面から前記プランジャの中心軸に向けて窪んだ溝が前記プランジャの周方向に設けられ、
    前記プレートの内周側の部位の一部は、前記プランジャの中心軸に向けて前記プランジャの前記溝内に突出しており、
    前記スプリングの付勢力によって前記プレートの内周側の部位が接触する前記係合部の壁面と同壁面に対向する前記プレートの内周側の部位との間の距離は、前記プランジャの中心軸に最も近い部位において最小になっている
    ことを特徴とする高圧燃料ポンプ。
  2. 筒状のシリンダと、
    前記シリンダの内部に一端が挿入され、前記シリンダの外部に他端が突出された状態で前記シリンダに対して往復摺動可能に配設された棒状のプランジャと、
    前記シリンダの内部に区画形成された加圧室と、
    前記プランジャを前記加圧室から離間させる方向に付勢するスプリングと、
    前記スプリングの付勢力を前記プランジャに伝達する部材であって前記プランジャの前記他端の側に設けられた係合部に内周側の部位が係合する円環状のプレートと、
    を備える高圧燃料ポンプであって、
    前記プレートの内周側の部位には、前記スプリングの付勢力によって前記プレートの内周側の部位が接触する前記係合部の壁面側に突出した凸部が形成されており、
    前記壁面と同壁面に対向する前記プレートの内周側の部位との間の距離は、前記凸部が設けられている部位に比べて、前記凸部よりも前記プランジャの中心軸線から遠い部位の方が長くされている
    高圧燃料ポンプ。
  3. 筒状のシリンダと、
    前記シリンダの内部に一端が挿入され、前記シリンダの外部に他端が突出された状態で前記シリンダに対して往復摺動可能に配設された棒状のプランジャと、
    前記シリンダの内部に区画形成された加圧室と、
    前記プランジャを前記加圧室から離間させる方向に付勢するスプリングと、
    前記スプリングの付勢力を前記プランジャに伝達する部材であって前記プランジャの前記他端の側に設けられた係合部に内周側の部位が係合する円環状のプレートと、
    を備える高圧燃料ポンプであって、
    前記プレートの内周側の部位は、前記プランジャの中心軸に近づくほど、前記スプリングの付勢力によって前記プレートの内周側の部位が接触する前記係合部の壁面側に向かって厚さが増大するように形成されている
    高圧燃料ポンプ。
  4. 筒状のシリンダと、
    前記シリンダの内部に一端が挿入され、前記シリンダの外部に他端が突出された状態で前記シリンダに対して往復摺動可能に配設された棒状のプランジャと、
    前記シリンダの内部に区画形成された加圧室と、
    前記プランジャを前記加圧室から離間させる方向に付勢するスプリングと、
    前記スプリングの付勢力を前記プランジャに伝達する部材であって前記プランジャの前記他端の側に設けられた係合部に内周側の部位が係合する円環状のプレートと、
    を備える高圧燃料ポンプであって、
    前記スプリングの付勢力によって前記プレートの内周側の部位が接触する前記係合部の壁面は、同壁面と、同壁面に対向する前記プレートの内周側の部位との距離が、前記プランジャの中心軸に近づくほど短くなるように傾斜したテーパ状に形成されている
    高圧燃料ポンプ。
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