JP6338443B2 - 固体撮像素子およびそれを用いた撮像装置 - Google Patents

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本発明は、固体撮像素子に関し、特にデジタルカメラやビデオカメラなどにおいて用いられる固体撮像素子に関するものである。
近年、デジタルカメラの小型化の観点から、バックフォーカスの短いカメラレンズに対応するような固体撮像素子が求められている。また、デジタルカメラのダイナミックレンジ拡大化の観点から、小型のデジタルカメラにおいてもサイズの大きい固体撮像素子を用いることが求められている。このような要求のあるデジタルカメラでは、固体撮像素子の周辺領域の画素に対して光束が大きく傾いた角度で入射するため、周辺領域の画素の感度が低下する。
この課題に対し、特許文献1では、画素表面に設けたマイクロレンズを固体撮像素子の中心方向に偏心させ、画素に対して傾いた角度で入射する光束を効率良く検出することができる固体撮像素子が開示されている。
一方、デジタルカメラにおいて、焦点検出技術が知られている。この技術に関し、特許文献2では、固体撮像素子の一部の画素に位相差方式によって焦点検出するための構成を持たせた固体撮像素子が開示されている。位相差方式とは、結像光学系の瞳上の異なる領域を通過した光の像を比較し、ステレオ画像による三角測量を用いて距離を検出する方法である。
特開2010−182765号公報 特許第4835136号公報
特許文献2に開示されているような測距機能を有する固体撮像素子に対しても、バックフォーカスを短くしたりダイナミックレンジを拡大したりすると、周辺部の画素感度低下と言う課題が発生する。この課題に対応するために、特許文献1に開示されているような、マイクロレンズを固体撮像素子の中心方向に偏心する手法を適用することが考えられる。
しかしながら、特許文献2に開示されている測距画素に対し、特許文献1に開示されているマイクロレンズ偏心の手法を単純に組み合わせた場合、以下のような課題が発生する。一般に、カメラレンズのズームやフォーカス状態により、結像光学系の射出瞳位置は変化する。また、交換レンズ対応型のカメラに使用する固体撮像素子の場合、使用するレンズによっても結像光学系の射出瞳位置が変化する。即ち、測距画素に入射する主光線の角度が、使用するレンズや、そのズームやフォーカスの状態によって変化してしまう。
従って、マイクロレンズの偏心量を小さくすると、結像光学系の射出瞳位置が近い場合の測距精度が悪化し、マイクロレンズの偏心量を大きくすると、結像光学系の射出瞳位置が遠い場合の測距精度が悪化するというトレードオフが生じる。
本発明は、使用するレンズや、そのズームやフォーカスの状態によらずに、高精度な測距を行うことができる固体撮像素子の提供を目的とする。
本発明の第一の態様は、
結像光学系により結像される被写体像を光電変換する複数の画素を備える固体撮像素子であって、
前記複数の画素のうち少なくとも一部は、第1の光電変換部、バリア領域、第2の光電変換部がこの順序で第1の方向に設けられた測距画素であり、
前記固体撮像素子の領域を、前記固体撮像素子の中心を通り前記第1の方向と垂直な直線によって、前記第1の方向と垂直な直線よりも前記第1の方向の負の方向に位置する第1の領域および、前記第1の方向と垂直な直線よりも前記第1の方向の正の方向に位置する第2の領域に分けた場合に、
前記第1の領域の中であって前記固体撮像素子の中心を通り前記第1の方向と垂直な直線から所定の距離以上離れた領域の中の測距画素の半分より多くの測距画素は、バリア領域の中心が測距画素の中心に対して前記第1の方向の負の方向に偏心している第1の測距画素であり、
前記第2の領域の中であって前記固体撮像素子の中心を通り前記第1の方向と垂直な直線から前記所定の距離以上離れた領域の中の測距画素の半分より多くの測距画素は、バリア領域の中心が測距画素の中心に対して前記第1の方向の正の方向に偏心している第2の測距画素であり、
前記第1の領域の中の前記第1の測距画素において、前記第1の光電変換部の容量の方が、前記第2の光電変換部の容量よりも大きく、
前記第2の領域の中の前記第2の測距画素において、前記第2の光電変換部の容量の方が、前記第1の光電変換部の容量よりも大きい、
固体撮像素子である。
本発明の第二の態様は、
結像光学系により結像される被写体像を光電変換する複数の画素を備える固体撮像素子であって、
前記複数の画素のうち少なくとも一部は、第1の光電変換部、バリア領域、第2の光電変換部がこの順序で第1の方向に設けられた測距画素であり、
前記固体撮像素子の領域を、前記固体撮像素子の中心を通り前記第1の方向と垂直な直線によって、前記第1の方向と垂直な直線よりも前記第1の方向の負の方向に位置する第1の領域および、前記第1の方向と垂直な直線よりも前記第1の方向の正の方向に位置する第2の領域に分けた場合に、
前記第1の領域の中であって前記固体撮像素子の中心を通り前記第1の方向と垂直な直線から所定の距離以上離れた領域の中の測距画素の半分より多くの測距画素は、バリア領域の中心が測距画素の中心に対して前記第1の方向の負の方向に偏心している第1の測距画素であり、
前記第2の領域の中であって前記固体撮像素子の中心を通り前記第1の方向と垂直な直線から前記所定の距離以上離れた領域の中の測距画素の半分より多くの測距画素は、バリア領域の中心が測距画素の中心に対して前記第1の方向の正の方向に偏心している第2の測距画素であり、
前記第1の領域の中の前記第1の測距画素において、前記第1の光電変換部の体積の方が、前記第2の光電変換部の体積よりも大きく、
前記第2の領域の中の前記第2の測距画素において、前記第2の光電変換部の体積の方が、前記第1の光電変換部の体積よりも大きい、
固体撮像素子である。
本発明の第三の態様は、
結像光学系により結像される被写体像を光電変換する複数の画素を備える固体撮像素子であって、
前記複数の画素のうち少なくとも一部は、第1の光電変換部、バリア領域、第2の光電変換部がこの順序で第1の方向に設けられた測距画素であり、
前記固体撮像素子の領域を、前記固体撮像素子の中心を通り前記第1の方向と垂直な直線によって、前記第1の方向と垂直な直線よりも前記第1の方向の負の方向に位置する第1の領域および、前記第1の方向と垂直な直線よりも前記第1の方向の正の方向に位置する第2の領域に分けた場合に、
前記第1の領域の中であって前記固体撮像素子の中心を通り前記第1の方向と垂直な直線から所定の距離以上離れた領域の中の測距画素の半分より多くの測距画素は、バリア領域の中心が測距画素の中心に対して前記第1の方向の負の方向に偏心している第1の測距画素であり、
前記第2の領域の中であって前記固体撮像素子の中心を通り前記第1の方向と垂直な直線から前記所定の距離以上離れた領域の中の測距画素の半分より多くの測距画素は、バリア領域の中心が測距画素の中心に対して前記第1の方向の正の方向に偏心している第2の測距画素であり、
前記第1の領域の中の前記第1の測距画素において、前記第1の光電変換部の不純物濃度の方が、前記第2の光電変換部の不純物濃度よりも高く、
前記第2の領域の中の前記第2の測距画素において、前記第2の光電変換部の不純物濃度の方が、前記第1の光電変換部の不純物濃度よりも高い、
固体撮像素子である。
本発明によれば、固体撮像素子の周辺部においても、使用するレンズや、そのズームやフォーカスの状態によらずに高精度な測距を行うことができる。
実施形態1に示す固体撮像素子 実施形態1に示す測距画素 実施形態1に示す測距画素 測距画素の性能を説明する図 実施形態1に示す測距画素の変形例 実施形態1に示す測距画素の変形例 実施形態1に示す固体撮像素子の変形例 実施形態2に示す固体撮像素子 実施形態2に示す測距画素 実施形態3に示す撮像装置 比較例の測距画素
以下、図を用いて、本発明の実施形態における測距装置について説明する。その際、全ての図において同一の機能を有するものは同一の数字を付け、その繰り返しの説明は省略する。
(実施形態1)
<面内配置>
図1は、本実施形態に示す固体撮像素子100内の測距画素の配置を示した図である。第1の測距画素110aは、固体撮像素子100中の−X方向の周辺領域100a(第1の領域)に配置された測距画素である。周辺領域100aは、固体撮像素子100の中心を通り、X方向に垂直な方向(Y方向)に延びる直線101から、−X方向に所定の距離以上離れた領域である。一方、第2の測距画素110bは、固体撮像素子100中の+X方向の周辺領域100b(第2の領域)に配置された測距画素である。周辺領域100b
は、固体撮像素子100の中心を通り、X方向に垂直な方向(Y方向)に延びる直線101から、+X方向に所定の距離以上離れた領域である。なお、110a、110bの符号が付けられていない四角は、測距画素であってもよいし、通常の撮像画素であってもよい。測距画素、撮像画素については後述する。上記所定の距離は、固体撮像素子100のX方向長さの0.25倍以上とすることが好ましく、0.40倍以上とすれば、更に好ましい。この理由については後述する。
<光電変換部とバリア領域>
図2は、図1において一点鎖線102で囲んだ、固体撮像素子の周辺領域100a(第1の領域)に配置された3つの測距画素110aの構成を示した図である。図2(b)は、3つ分の測距画素110aのXZ断面模式図である。測距画素110aは、光の入射側より、マイクロレンズ111と、基板120内に形成された光電変換部121、122と、光電変換部121、122の間に配置されたバリア領域123を有している。図2(a)は、図1のXY面内における測距画素110a3つ分の平面模式図である。第1の光電変換部121、バリア領域123、第2の光電変換部122は、+X方向(第1の方向の正の方向)にこの順序で配置されている。
図2(a)、(b)に示すように、測距画素110aのバリア領域123の中心は、測距画素110aの画素中心113に対して−X方向(第1の方向の負の方向)に偏心している。ここで画素中心とは、画素を囲む配線112を基板の表面のXY断面に射影し、その射影した部分で囲まれてかつ、光電変換部のXY断面を含む領域の重心をいう。
光電変換部121、122は、検出する波長帯域で吸収を有するシリコンなどの材料で形成された基板120に、イオン打ち込みなどでポテンシャル分布を形成することによって形成される。光電変換部121、122の間にはポテンシャルバリアが形成され、バリア領域123となっている。バリア領域123とは、光電変換部121、122間に形成されるポテンシャル障壁の最大値を含む領域のことを指す(図2(c))。具体的には、ポテンシャル障壁の最大値の9割以上のポテンシャル障壁の大きさを有する領域である。
バリア領域123のポテンシャルバリアの大きさは、光電変換部121、122間で許容される電荷クロストークの量で決定すればよい。ポテンシャルバリアを大きくするほど、電荷クロストークの量を抑制することができる。逆に、ポテンシャルバリアを小さくするほど、実効的に光電変換領域の大きさが大きくなり、測距画素の感度を向上させることができる。なお、光電変換部121、122に対応する領域ではなく、このバリア領域123に対応する領域にイオンを打ち込んで、ポテンシャルバリアを形成してもよい。また、両方を行ってもよい。この時、光電変換部に対応する領域に打ち込むイオンとは逆の導電性を有するイオンを、バリア領域に打ち込むことが好ましい。
<マイクロレンズ>
マイクロレンズ111は、結像光学系の射出瞳(不図示)の異なる領域の光束をそれぞれ光電変換部121、122に導いている。各々の光電変換部に入射した光束は電気信号に変換され、測距画素を囲むように配置された配線112によって信号処理部(不図示)に送られる。そして、光電変換部121で変換された電気信号から取得した被写体像と光電変換部122で変換された電気信号から取得した被写体像の、位置ずれ量を求めることで、三角測量の原理から被写体までの距離を算出することができる。
図2(a)、(b)に示すように、測距画素110aのマイクロレンズ111は、その光軸が測距画素110aの画素中心113に対して+X方向(第1の方向の正の方向)に偏心している。なお、固体撮像素子100の周辺領域100aの測距画素110aにおいて、マイクロレンズ111が偏心しているのは、特許文献1と同じ理由である。
マイクロレンズ111は、検出する波長帯域で透明な酸化シリコンや有機物などの材料で形成されており、光電変換部121、122にまたがって配置されている。測距画素とマイクロレンズ111とは1対1で対応している。この条件を満たせば、マイクロレンズ111の一部は隣の画素の上にも配置されていてもよい。
<反対側の第2の領域と、配置のまとめ>
図3に示すように、+X方向の周辺領域(第2の領域)に配置された測距画素110bでは、バリア領域123の中心が画素中心113に対して+X方向(第1の方向の正の方向)に偏心している。同様に、マイクロレンズ111の光軸は、画素中心113に対して−X方向(第1の方向の負の方向)に偏心して配置されている。
即ち、固体撮像素子の中心を通る直線101よりも−X方向(第1の方向の負の方向)の周辺領域100aでは、バリア領域123の中心が画素中心に対して−X方向(第1の方向の負の方向)に偏心している。一方、固体撮像素子の中心を通る直線101よりも+X方向(第1の方向の正の方向)の周辺領域100bでは、バリア領域123の中心が画素中心に対して+X方向(第1の方向の正の方向)に偏心している。
このような測距画素110a、110bの構成とすることで、固体撮像素子100の周辺領域100a、100bにおいて、使用するレンズや、そのズームやフォーカス状態によらず、高精度な測距を行うことができる。以下でその理由について、バリア領域の中心が画素中心と一致している従来例と比較して、説明を行う。なお、簡単のため−X方向の周辺領域に配置された測距画素についてのみ説明を行うが、+X方向の周辺領域に配置された測距画素についても同様であることは明らかである。
<従来例と課題の説明>
図11(a)は、比較例の固体撮像素子1000中の−X方向の周辺領域に配置された測距画素1010aの模式図を示している。測距画素1010aは、光入射側より、マイクロレンズ1011と、複数の光電変換部1021、1022と、複数の光電変換部間に配置されたバリア領域1023を有している。そして、マイクロレンズ1011の中心軸が、測距画素1010aの画素中心1013に対して、+X方向に偏心している。ただし、上述した測距画素110aとは異なり、バリア領域1023の中心は画素中心1013と一致している。なお、図11(a)の矢印は、光束の伝搬の様子を示している。これについては後述する。
図11(b)は、測距画素1010aにおいて、マイクロレンズ1011の偏心量を変化させた場合の基線長の変化の様子を示した図である。基線長とは、各々の光電変換部1021、1022が受光する光束の角度差に相当する値であり、基線長が大きいほど高精度な測距が可能となる。図11(b)の実線は結像光学系の射出瞳距離が遠い場合(例えばズームレンズの望遠側)の基線長であり、図11(b)の破線は結像光学系の射出瞳が近い場合(例えばズームレンズの広角側)の基線長である。図11(b)からわかるように、マイクロレンズ1011の偏心量が小さい場合、射出瞳距離が遠い場合の基線長は大きいが、射出瞳距離が近い場合の基線長は小さい。一方、マイクロレンズ1011の偏心量を大きくすると、射出瞳距離が近い場合の基線長は大きくなるが、射出瞳距離が遠い場合の基線長が小さくなってしまう。このように、射出瞳が近い場合と射出瞳が遠い場合の測距精度がトレードオフの関係になっている。
次に、このトレードオフが発生する原因について説明を行う。図11(a)に、射出瞳距離が遠い場合の光束の伝搬の様子を示した。マイクロレンズ1011の偏心量が大きい場合、遠い距離の射出瞳を通って負の入射角度で測距画素に入射した光束1030は、測
距画素に対して固体撮像素子の中心方向(+X方向)に配置された配線1012によって吸収される。そのため、光電変換部1022が受光する光束の重心角度が、正の角度側にずれる。結果として、光電変換部1021が受光する光束の重心角度と、光電変換部1022が受光する光束の重心角度の差が小さくなり、測距精度が低下してしまう。ここで、光束の入射角の正負の向きは、図11(a)に示すとおり、固体撮像素子の周辺方向(−X方向)に傾いて入射する光束(−Z方向に対して時計回り)の角度を正とした。
実際に、マイクロレンズ1011の偏心量を変えたときの、測距画素1011a中の光電変換部1022の感度の角度特性を図11(c)に示した。図11(c)の実線はマイクロレンズ1011の偏心量が小さい場合、破線はマイクロレンズ1011の偏心量が大きい場合である。図11(c)より、マイクロレンズ1011の偏心量を大きくすると、負の角度で入射する光束に対する、光電変換部1022の感度が低下しているのがわかる。
このように、測距画素1010aにおいて、射出瞳距離が近い場合の測距精度を向上させるためにマイクロレンズ1011の偏心量を大きくした場合、射出瞳距離が遠い場合に入射する光束の一部が画素内の配線によって吸収されてしまう。その結果、光電変換部1021、1022が受光する光束の重心角度の差が小さくなり、射出瞳距離が遠い場合の測距精度を低下させてしまう。これが、トレードオフが発生する主な原因となっている。
<本発明を適用した効果>
これに対し、本発明に示す測距画素110aでは、バリア領域123の中心が、画素中心113に対して−X方向(第1の方向の負の方向)に偏心している。このような構成とすることで、トレードオフの解消が可能となっている。以下で、説明を行う。
図4(a)に、測距画素110aに対して、バリア領域123の中心に入射する光束132と、画素中心113に入射する光束131の伝搬の様子を示した。図4(a)よりわかるように、バリア領域123の中心に入射する光束132の入射角は、画素中心113に入射する光束131の入射角よりも正方向に傾いている。そのため、バリア領域123の中心を画素中心に対して−X方向に偏心したことで、光電変換部121、122の感度曲線が正の角度側にずれる。結果として、入射する主光線の角度が大きい場合(射出瞳距離が近い場合)の、光電変換部121と光電変換部122が受光する光束の重心角度差が大きくなるため、射出瞳距離が近い場合の測距精度を向上させることができる。
実際に、測距画素110aの角度特性を、バリア領域の中心と画素中心が一致している測距画素1010aの角度特性と比較して図4(b)に示した。実線は測距画素110a中の光電変換部121の特性、破線は測距画素110a中の光電変換部122の特性を示している。また、一点鎖線は測距画素1010a中の光電変換部1021の特性、二点鎖線は測距画素1010a中の光電変換部1022の特性を示している。図4(b)より、測距画素110aの感度曲線が、測距画素1010aの正方向にずれていることがわかる。この時、図4(b)よりわかるように、負の角度で入射する光束に対する光電変換部122の感度(破線)は、光電変換部1022の感度(二点鎖線)に対して低下していない。従って、射出瞳距離が遠い場合の測距画素110aの測距精度を測距画素1010aに対して低下することなく、射出瞳距離が近い場合の測距画素110aの測距精度を測距画素1010aに対して向上させることが可能となっている。
図4(c)に、測距画素110aと測距画素1010aの基線長を、射出瞳距離が遠い場合と近い場合について示した。図4(c)で、白ヌキの棒グラフは測距画素1010aの基線長、黒で塗りつぶした棒グラフは測距画素110aの基線長を示している。図4(c)より、測距画素110aは測距画素1010aに対し、射出瞳距離が遠い場合の測距
精度を殆ど低下させずに、射出瞳距離が近い場合の測距精度を向上できていることがわかる。
以上のように、測距画素110aでは、マイクロレンズの偏心量を増加させずに射出瞳距離が近い場合の測距精度を向上させているため、測距画素1010aで発生していたトレードオフを解消することが可能となっている。そのため、カメラレンズやそのズーム、フォーカス状態によらず、高精度な測距が可能となっている。
<別の効果>
更に、測距画素110aを本発明の構成とすることで、従来の測距画素1010aを用いた場合に対して低輝度の被写体を撮影した場合の測距画素も向上するため、更に好ましい。以下で説明を行う。
従来の測距画素1010aでは、マイクロレンズの偏心量を増加させて射出瞳距離が近い場合の測距精度を向上させているため、上述したように配線によって光束の一部が吸収されてしまう。その結果、特に相対的に感度が低い光電変換部1022の感度が更に低下し、低輝度の被写体に対する測距精度が低下してしまう。一方、本発明の測距画素110aでは、マイクロレンズの偏心量を増加させずに射出瞳距離が近い場合の測距精度を向上させているため、配線による光束の反射や吸収は小さい。従って、光電変換部1022よりも光電変換部122の感度が大きくなり、低輝度の被写体に対する測距精度を向上させることができる。実際に図4(b)に示すように、光電変換部122の感度が光電変換部1022の感度よりも大きくなっている。この時、光電変換部121の感度は光電変換部1021より若干低下するが、元々の感度が光電変換部122よりも相対的に高いため、低輝度被写体に対する測距精度に対して与える影響は小さい。即ち、本発明の構成としたことにより、光電変換部121と光電変換部122間の感度差が低減したため、低輝度の被写体を撮影した場合の測距精度を向上させることができている。
<容量の相違>
測距画素において、光電変換部121と光電変換部122の容量が異なっていると更に好ましい。具体的には、測距画素110aにおいては−X方向に位置する光電変換部121の容量が+X方向に位置する光電変換部122よりも大きい方が好ましい。一方、測距画素110bにおいては、+X方向に位置する光電変換部の容量が−X方向に位置する光電変換部の容量よりも大きい方が好ましい。このようにすることで、特にコントラスト比の高い被写体を撮影した場合の測距精度を向上させることができる。以下でその理由を説明する。
図4(b)よりわかるように、測距画素110aにおいて、光電変換部121の感度の最大値は、光電変換部122の感度の最大値よりも大きい。光電変換部121の感度に合わせて露光時間を決めれば光電変換部122の光量が不足し、光電変換部122の感度に合わせて露光時間を決めれば光電変換部121が飽和し易くなる。ここで、光電変換部121の容量を光電変換部122よりも大きくすれば、光電変換部121の飽和と光電変換部122の光量不足を解決することが出来る。
<容量の変え方>
光電変換部の容量を大きくするには、光電変換部の体積を大きくすればよい。具体的には、光電変換部のX方向の幅、Y方向の幅、Z方向の深さのいずれかを大きくすればよい。あるいは、光電変換部に打ち込む不純物の濃度を上げても、光電変換部の容量を大きくすることが出来る。但し、本発明を用いた固体撮像素子中の測距画素110aにおいては、光電変換部121、122間のバリア領域123の中心を画素中心に対して光電変換部121側に偏心させておく必要がある。そのため、光電変換部のZ方向の深さか、または
不純物の濃度を変えることで容量を変えることが好ましい。
図5に光電変換部のZ方向の深さを変えた場合の一例を示した。図5(a)は測距画素110aについて示しており、図5(b)は測距画素110bについて示している。図5(a)に示すように、測距画素110aにおいては、−X方向に位置する第1の光電変換部121の容量が、+X方向に位置する第2の光電変換部122の容量よりも大きくなっている。一方、図5(b)に示すように、測距画素110bにおいては、+X方向に位置する第2の光電変換部の容量が、−X方向に位置する第1の光電変換部の容量よりも大きくなっている。
<ドリフト電界の制御>
相対的に容量の大きい光電変換部中の横方向のドリフト電界の大きさを、相対的に容量の小さい光電変換部中のドリフト電界の大きさよりも大きくすると、更に好ましい。なぜならば、光電変換部の容量が大きいほど、電荷の転送速度が遅くなるためである。光電変換部の容量が相対的に大きい光電変換部のドリフト電界の大きさを、光電変換部の容量が相対的に小さい光電変換部のドリフト電界の大きさよりも大きくすることで、電荷の転送速度の相違を抑制することができる。ドリフト電界の大きさを大きくするには、横方向にずらして複数回打ち込みを行うことで、横方向に不純物分布の傾斜を形成すればよい。
具体的には、測距画素110aにおいては、−X方向に位置する第1の光電変換部121中の横方向のドリフト電界の大きさが、+X方向に位置する第2の光電変換部122の横方向のドリフト電界の大きさよりも大きい。一方、測距画素110bにおいては、+X方向に位置する第2の光電変換部中の横方向のドリフト電界の大きさが、−X方向に位置する第1の光電変換部の横方向のドリフト電界の大きさよりも大きい。
<周辺領域の定義>
固体撮像素子の中心を通る直線101から離れた位置に配置された測距画素ほど、測距画素への主光線の入射角が、結像光学系の射出瞳距離に大きく依存する。特に、直線101から固体撮像素子のX方向の長さの0.25倍以上離れた領域では、入射角が大きく変化する。更に、直線101から固体撮像素子のX方向の長さの0.40倍以上離れた領域では、更に入射角の変化が大きい。そのため、直線101と周辺領域100a、100bとの間隔(所定の距離)は、固体撮像素子のX方向の長さの0.25倍であることが好ましく、固体撮像素子のX方向の長さの0.40倍以上であれば更に好ましい。
<周辺ほど偏心大>
また、直線101から離れた測距画素ほど、バリア領域123の中心の画素中心113に対する偏心量が大きい方が好ましい。この構成により、固体撮像素子中の測距画素の位置によらず、レンズやそのズームやフォーカス状態が変化した場合でも高精度な測距が可能となる。更に、直線101から離れた測距画素ほど、マイクロレンズ111の偏心量を大きくしても良い。
図6(a)に一例を示した。図6(a)は図1の一点鎖線102の領域にある3つの測距画素110aについて表している。なお、図6(a)では測距画素110aの間を離して図示している。また、3つの測距画素110aの配置の順番は図1の一点鎖線102の領域にある3つの測距画素110aの配置の順番と同じである。最も−X方向にある測距画素110aは、3つの測距画素110aの中で最も直線101から遠い測距画素110aであり、最も+X方向にある測距画素110aは、3つの測距画素110aの中で最も直線101に近い測距画素110aである。これに対応して、測距画素110aの位置が−X方向にあるほど、バリア領域123の画素中心113に対する偏心量が大きくなっている。同様に、マイクロレンズ111の偏心量も、測距画素110aの位置が−X方向に
あるほど大きくなっている。
<中心領域でも偏心有り>
固体撮像素子100の中心近傍の領域、すなわち固体撮像素子100の中心を通りX方向に垂直な直線101から所定の距離未満の領域では、画素に入射する主光線が、結像光学系の射出瞳距離によらず、常に垂直に近い角度で入射する。具体的には、直線101からの距離が固体撮像素子のX方向の長さの0.25倍未満であれば、垂直に近い角度で入射する。そのため、固体撮像素子の中心近傍では、バリア領域123の中心が画素中心113に対して偏心していなくても良い。
但し、固体撮像素子100の中心近傍の領域でも、画素に入射する主光線は垂直に近い角度ながらも、傾いて入射する。そのため、固体撮像素子100の中心を通りX方向に垂直な直線101から所定の距離未満の領域でも、バリア領域123の中心が、画素中心に対して偏心していても良い。
<マイクロレンズの偏心>
なお、図2および図3では、測距画素においてマイクロレンズ111の光軸が画素中心113に対して偏心している例を示したが、マイクロレンズ111は偏心していなくても良い。マイクロレンズ111が偏心していない場合でも、バリア領域123の中心を画素中心113に対して偏心したことにより、バリア領域の中心と画素中心が一致している場合に対して、感度曲線が正の角度側にずれる。その結果、射出瞳距離が近い場合の測距精度を向上させることができる。但し、図2および図3に示したように、マイクロレンズ111の光軸が、画素中心113に対し、固体撮像素子の中心方向に偏心している方が、射出瞳距離が近い場合の測距精度が向上するため、好ましい。
更に、マイクロレンズ111の光軸が画素中心113に対して斜め方向に偏心していても良い。固体撮像素子100の周辺領域100a、100bに位置する画素に入射する光束は、固体撮像素子100の中心に向かって傾いているため、固体撮像素子100の中心に向かって斜め方向に偏心している方が、効率良く光束を取り込むことができるため好ましい。図6(b)にその構成の一例を示した。図6(b)は、図1の二点鎖線103の領域にある3つの測距画素について表している。なお、図6(b)では測距画素110aの間を離して図示している。このように、測距画素110aのマイクロレンズ111の偏心方向を測距画素の配置位置によって変えてもよい。
<条件を満たさない画素の許容>
固体撮像素子の周辺領域100a、100bに配置された測距画素110a、110bの全てにおいて、バリア領域の中心が画素中心に対して偏心している必要はなく、一部の画素において、バリア領域の中心が画素中心に対して偏心していればよい。但し、射出瞳距離によらずに高精度な測距を行うためには、少なくとも半分より多くの測距画素について、バリア領域の中心が画素中心に対して固体撮像素子の周辺方向に偏心している必要がある。上記の条件を満たす測距画素の割合が大きいほど高精度な測距が可能となるため、更に好ましい。例えば、8割以上の測距画素が上記の条件を満たしていると更に好ましい。
<測距画素と撮影画素、撮影画像としてのメリット>
固体撮像素子100の全ての画素が測距画素であってもよいし、一部だけが測距画素であり、その他が通常の撮像画素であってもよい。全ての画素が測距画素の場合、複数の光電変換部で取得した電気信号の和を取ることで、撮影画像を取得することができる。なお、撮像画素とは、単一の光電変換部と、単一の光電変換部の上に配置されたマイクロレンズと、を有した画素をいう。
固体撮像素子100の一部の画素が測距画素の場合、測距画素における撮影画像を、上述した手法で取得してもよいし、測距画素の周辺に設けられた通常の撮像画素で取得した撮影画像により補完して取得してもよい。周辺領域100a、100bに位置する撮像画素についても、マイクロレンズが固体撮像素子の中心方向に偏心している方が、撮影画像の画質が向上するため好ましい。
上述したように、測距画素110a、110bを本発明の構成とすることで、従来の測距画素を用いた場合に対して光電変換部間の感度差が低減する。従って、測距画素中の複数の光電変換部中の電気信号の和によって測距画素の画像を取得する場合、従来の測距画素を用いた場合に対して撮影画像の画質も向上するため、更に好ましい。
<導波路>
なお、マイクロレンズ111と基板120の間にカラーフィルタを設け、色情報が取得できるようにしても良い。また、図7のように、マイクロレンズ111と基板120の間に光束を効率良く光電変換部121、122に導くための導波路114が設けられていても良い。この時、導波路114は、光電変換部121、122にまたがるように設けられていることが好ましい。
<光の入射側に配線>
また、以上では光電変換部よりも光の入射側に配線を有する、表面照射型の構成としてきたが、光の入射側とは反対側に配線を有する、裏面照射型の固体撮像素子に本発明を適用しても良い。裏面照射型の固体撮像素子においても、マイクロレンズの偏心量を増加させて射出瞳距離が近い場合の測距精度を向上させた場合、隣接画素とのクロストークを防止するための遮光部で、光束の一部が吸収されてしまう。本発明を適用することで、遮光部での光束の吸収量が低減するため、射出瞳距離によらず高精度な測距が可能となる。
但し、一般的に、遮光部よりも配線の方が大きいため、マイクロレンズの偏心量を増加させた場合の光束の吸収量が多い。そのため、光電変換部よりも光の入射側に配線を有する、表面照射型の固体撮像素子に適用した場合の方が、本発明の効果が大きくなる。
(実施形態2)
実施形態1に示す固体撮像素子中の測距画素では、第1の光電変換部と第2の光電変換部が並置された方向がX方向であった。すなわち、測距画素に入射した光束をX方向に分割して取得することで測距を行う固体撮像素子を示してきた。しかし、入射方向をX方向以外の方向に分割する測距画素を有する固体撮像素子に本発明を適用してもよい。図8は、本実施形態の固体撮像素子200の一部を示している。
この固体撮像素子200は、入射光束をY方向に分割して測距を行う測距画素210が配置されている。固体撮像素子200の−Y方向の周辺領域200aには測距画素210aが配置されている。また、固体撮像素子200の+Y方向の周辺領域200bには測距画素210bが配置されている。
図9は、図8の一点破線202で囲んだ3つ分の測距画素210aの構成を示した図である。図9(b)は、3つ分の測距画素210aのYZ断面模式図である。測距画素210aは、光の入射側より、マイクロレンズ211と、基板120内に形成され+Y方向(第1の方向の正の方向)に沿ってこの順序で配列された第1の光電変換部221、バリア領域223、第2の光電変換部222を有している。図9(a)は、3つ分の測距画素210のXY方向の平面模式図である。
測距画素210aのマイクロレンズ211は、その光軸が測距画素210aの画素中心213に対して+Y方向(第1の方向の正の方向)に偏心している。そして、測距画素210aのバリア領域223の中心は、測距画素210aの画素中心213に対して−Y方向(第1の方向の負の方向)に偏心している。この構成により、実施形態1と同様、マイクロレンズの偏心量を増加させずに、射出瞳距離が近い場合の測距精度を向上させることができる。その結果、使用するレンズやそのズーム、フォーカス状態によらず、高精度な測距が可能となる。
なお、固体撮像素子は、入射光束をX方向に分割する測距画素と、入射光束をY方向に分割する測距画素の双方を有するように構成してもよい。このような構成とすることで、被写体のコントラストの方向に依存せず、測距を行うことができる。この場合、入射光束を分割する方向と、固体撮像素子の測距画素中での位置によって、バリア領域の偏心方向と偏心量を決定すればよい。
入射方向をX方向以外の方向に分割する測距画素についても、実施形態1で説明した種々の具体的構成を採用することができる。分割方向の変化に伴う構成の変形は明らかであるので、詳しい説明は省略する。
(実施形態3)
図10は、実施形態1に示す固体撮像素子100を備えたデジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラなどの撮像装置190の概略図である。撮像装置190は、固体撮像素子100の他に、固体撮像素子に光入射側に配置された結像光学系191、CPU192、転送回路193、信号処理部194を有する。CPU192は、転送回路193、信号処理部194の動作を制御する。光電変換部121、122で取得した信号を転送回路193によって信号処理部194に転送し、信号処理部194で測距像を形成し、各々の測距像を信号処理部194で比較することで測距を行っている。また、同様に光電変換部121、122で取得した信号は、信号処理部194で処理され、撮影画像用の信号としても使用される。
なお、撮像装置190は実施形態2に示す固体撮像素子200を備えて構成されてもよい。
100、200:固体撮像素子
101:直線
100a、100b、200a、200b:周辺領域
110a、110b、210a、210b:測距画素
113、213:画素中心
121、122、221、222:光電変換部
123、223:バリア領域

Claims (16)

  1. 結像光学系により結像される被写体像を光電変換する複数の画素を備える固体撮像素子であって、
    前記複数の画素のうち少なくとも一部は、第1の光電変換部、バリア領域、第2の光電変換部がこの順序で第1の方向に設けられた測距画素であり、
    前記固体撮像素子の領域を、前記固体撮像素子の中心を通り前記第1の方向と垂直な直線によって、前記第1の方向と垂直な直線よりも前記第1の方向の負の方向に位置する第1の領域および、前記第1の方向と垂直な直線よりも前記第1の方向の正の方向に位置する第2の領域に分けた場合に、
    前記第1の領域の中であって前記固体撮像素子の中心を通り前記第1の方向と垂直な直線から所定の距離以上離れた領域の中の測距画素の半分より多くの測距画素は、バリア領域の中心が測距画素の中心に対して前記第1の方向の負の方向に偏心している第1の測距画素であり、
    前記第2の領域の中であって前記固体撮像素子の中心を通り前記第1の方向と垂直な直線から前記所定の距離以上離れた領域の中の測距画素の半分より多くの測距画素は、バリア領域の中心が測距画素の中心に対して前記第1の方向の正の方向に偏心している第2の測距画素であり、
    前記第1の領域の中の前記第1の測距画素において、前記第1の光電変換部の容量の方が、前記第2の光電変換部の容量よりも大きく、
    前記第2の領域の中の前記第2の測距画素において、前記第2の光電変換部の容量の方が、前記第1の光電変換部の容量よりも大きい、
    固体撮像素子。
  2. 光電変換部の深さが、前記第1の光電変換部と前記第2の光電変換部とで異なることにより、前記第1および第2の光電変換部の容量に差がある、
    請求項に記載の固体撮像素子。
  3. 不純物の濃度が、前記第1の光電変換部の中と前記第2の光電変換部の中とで異なることにより、前記第1および第2の光電変換部の容量に差がある、
    請求項1または2に記載の固体撮像素子。
  4. 結像光学系により結像される被写体像を光電変換する複数の画素を備える固体撮像素子であって、
    前記複数の画素のうち少なくとも一部は、第1の光電変換部、バリア領域、第2の光電変換部がこの順序で第1の方向に設けられた測距画素であり、
    前記固体撮像素子の領域を、前記固体撮像素子の中心を通り前記第1の方向と垂直な直線によって、前記第1の方向と垂直な直線よりも前記第1の方向の負の方向に位置する第1の領域および、前記第1の方向と垂直な直線よりも前記第1の方向の正の方向に位置する第2の領域に分けた場合に、
    前記第1の領域の中であって前記固体撮像素子の中心を通り前記第1の方向と垂直な直線から所定の距離以上離れた領域の中の測距画素の半分より多くの測距画素は、バリア領域の中心が測距画素の中心に対して前記第1の方向の負の方向に偏心している第1の測距画素であり、
    前記第2の領域の中であって前記固体撮像素子の中心を通り前記第1の方向と垂直な直線から前記所定の距離以上離れた領域の中の測距画素の半分より多くの測距画素は、バリア領域の中心が測距画素の中心に対して前記第1の方向の正の方向に偏心している第2の測距画素であり、
    前記第1の領域の中の前記第1の測距画素において、前記第1の光電変換部の体積の方が、前記第2の光電変換部の体積よりも大きく、
    前記第2の領域の中の前記第2の測距画素において、前記第2の光電変換部の体積の方が、前記第1の光電変換部の体積よりも大きい、
    固体撮像素子。
  5. 結像光学系により結像される被写体像を光電変換する複数の画素を備える固体撮像素子であって、
    前記複数の画素のうち少なくとも一部は、第1の光電変換部、バリア領域、第2の光電変換部がこの順序で第1の方向に設けられた測距画素であり、
    前記固体撮像素子の領域を、前記固体撮像素子の中心を通り前記第1の方向と垂直な直線によって、前記第1の方向と垂直な直線よりも前記第1の方向の負の方向に位置する第1の領域および、前記第1の方向と垂直な直線よりも前記第1の方向の正の方向に位置する第2の領域に分けた場合に、
    前記第1の領域の中であって前記固体撮像素子の中心を通り前記第1の方向と垂直な直線から所定の距離以上離れた領域の中の測距画素の半分より多くの測距画素は、バリア領域の中心が測距画素の中心に対して前記第1の方向の負の方向に偏心している第1の測距画素であり、
    前記第2の領域の中であって前記固体撮像素子の中心を通り前記第1の方向と垂直な直線から前記所定の距離以上離れた領域の中の測距画素の半分より多くの測距画素は、バリア領域の中心が測距画素の中心に対して前記第1の方向の正の方向に偏心している第2の測距画素であり、
    前記第1の領域の中の前記第1の測距画素において、前記第1の光電変換部の不純物濃度の方が、前記第2の光電変換部の不純物濃度よりも高く、
    前記第2の領域の中の前記第2の測距画素において、前記第2の光電変換部の不純物濃度の方が、前記第1の光電変換部の不純物濃度よりも高い、
    固体撮像素子。
  6. 前記第1の領域の中の測距画素の半分より多くの測距画素は、前記第1の測距画素であり、前記第2の領域の中の測距画素の半分より多くの測距画素は、前記第2の測距画素である、
    請求項1から5のいずれか1項に記載の固体撮像素子。
  7. 前記第1の領域の中であって前記固体撮像素子の中心を通り前記第1の方向と垂直な直線から前記所定の距離未満の領域の中の測距画素の半分より多くの測距画素は、前記バリア領域の中心が測距画素の中心と一致しており、
    前記第2の領域の中であって前記固体撮像素子の中心を通り前記第1の方向と垂直な直線から前記所定の距離未満の領域の中の測距画素の半分より多くの測距画素は、前記バリア領域の中心が測距画素の中心と一致している、
    請求項に記載の固体撮像素子。
  8. 前記所定の距離は、前記固体撮像素子の前記第1の方向の長さの0.25倍以上である、
    請求項またはに記載の固体撮像素子。
  9. 前記所定の距離は、前記固体撮像素子の前記第1の方向の長さの0.40倍以上である、
    請求項またはに記載の固体撮像素子。
  10. 前記固体撮像素子の中心を通り前記第1の方向と垂直な直線からの距離が大きい測距画素ほど、前記バリア領域の中心の、前記測距画素の画素中心に対する偏心量が大きい、
    請求項1からのいずれか1項に記載の固体撮像素子。
  11. 前記測距画素はマイクロレンズを有しており、
    前記第1の領域の中の前記第1の測距画素は、前記マイクロレンズの光軸が画素中心に対して、前記第1の方向の正の方向に偏心しており、
    前記第2の領域の中の前記第2の測距画素は、前記マイクロレンズの光軸が画素中心に対して、前記第1の方向の負の方向に偏心している、
    請求項1から10のいずれか1項に記載の固体撮像素子。
  12. 前記第1の領域の中の前記第1の測距画素において、前記第1の光電変換部の中のドリフト電界の大きさが、前記第2の光電変換部の中のドリフト電界の大きさよりも大きく、
    前記第2の領域の中の前記第2の測距画素において、前記第2の光電変換部の中のドリフト電界の大きさが、前記第1の光電変換部の中のドリフト電界の大きさよりも大きい、請求項から11のいずれか1項に記載の固体撮像素子。
  13. 前記測距画素が、前記第1の光電変換部と前記第2の光電変換部にまたがった導波路を有している、
    請求項1から12のいずれか1項に記載の固体撮像素子。
  14. 前記測距画素が、前記第1の光電変換部と前記第2の光電変換部よりも光の入射側に配線を有する、
    請求項1から13のいずれか1項に記載の固体撮像素子。
  15. 前記測距画素の中心は、当該測距画素を囲む配線を基板の表面に射影した部分に囲まれる領域の重心である、
    請求項1から14のいずれか1項に記載の固体撮像素子。
  16. 請求項1から15のいずれか1項に記載の固体撮像素子と、
    前記固体撮像素子に対して光の入射側に配置された結像光学系と、を有することを特徴とする撮像装置。
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