JP6337786B2 - 回転電機の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、指令電圧設定手段と指令電圧制御手段とを含み、回転電機を制御する回転電機の制御装置に関する。
従来では、スイッチドリラクタンスモータ(Switched Reluctance Motor;以下では単に「SRモータ」と呼ぶ。)の高調波鉄損及び騒音を好適に低減させることを目的とするSRモータの制御装置に関する技術の一例が開示されている(例えば特許文献1を参照)。この制御装置は、指令電圧の立ち上がり期間及び立ち下がり期間の少なくとも一方における指令電圧を徐変させて設定する指令電圧設定手段を備える。
特開2014−195390号公報
しかし、特許文献1に記載の技術は、ティース相互間が解放される開スロット構造を採用したSRモータを対象としている。すなわち、巻線鎖交磁束=ステータ・ロータ間磁束として、巻線鎖交磁束波形を任意の波形に制御することで騒音発生の原因であるラジアル力(半径方向電磁加振力;Radial Force)の基となるステータ・ロータ間磁束波形を制御し、騒音を低減させている。
ところが、特許文献1に記載の技術を、低騒音化のためにティース相互間が閉じられる閉スロット構造を採用したSRモータに適用しても、十分に騒音を低減できないという問題点があった。これは、閉スロット構造のSRモータでは無視できない程に大きな漏れ磁束があるため、巻線鎖交磁束とステータ・ロータ間磁束が一致しないことが要因である。そのため、ステータ・ロータ間磁束波形を任意に制御することができない。
本発明はこのような点に鑑みてなしたものであり、閉スロット構造による漏れ磁束が生じても、巻線鎖交磁束波形を任意の波形に制御することができ、騒音を低減することができる回転電機の制御装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた第1の発明は、外部装置(10)から伝達される指令情報(T*)に基づいて回転電機(50)に指令する電圧である指令電圧値(α***)を設定する指令電圧設定手段(21)と、前記指令電圧値に基づいて前記回転電機に出力する出力電圧(Vo)を制御する指令電圧制御手段(22)とを含み、前記回転電機を制御する回転電機の制御装置(20)において、前記回転電機はスロット部(51s)が閉じた構造を有し、前記指令電圧設定手段は、前記指令情報(T*)と、回転検出手段(32)によって検出される回転情報(θ,ω)と、前記スロット部を閉じたことによって生じる漏れ磁束(φleak)とに基づいて前記指令電圧値(α***)を設定することを特徴とする。
この構成によれば、指令電圧設定手段は閉スロット構造によって生じる漏れ磁束を加味して指令電圧値を設定するので、巻線鎖交磁束波形(ステータ・ロータ間磁束)を任意の波形に制御することができる。よって、騒音を低減することができる。
第2の発明は、前記指令電圧設定手段は、電流検出手段(31)により検出される電流検出値(I)に基づいて前記漏れ磁束(φleak)を求めることを特徴とする。
この構成によれば、回転電機の巻線に流れる電流と漏れ磁束との関係を予め定めておくことができるので、電流検出値に基づいて漏れ磁束を容易に求めることができる。
第3の発明は、前記指令情報(T*)と前記回転情報(θ,ω)とに基づいて基準指令電圧値(α*)を生成する指令電圧生成部(21a)と、前記電流検出値(I)または前記電圧検出値(V)に基づいて前記回転電機に備える巻線(Lu,Lv,Lw)による巻線電圧補償量(αR)を演算する巻線補償量演算部(21e)と、前記電流検出値(I)または前記電圧検出値(V)に基づいて前記漏れ磁束による漏れ磁束電圧補償量(αl)を演算する漏れ磁束補償量演算部(21f)とを有し、前記指令電圧設定手段は前記基準指令電圧値(α*)と前記巻線電圧補償量(αR)と前記漏れ磁束電圧補償量(αl)とに基づいて前記指令電圧値(α***)を設定することを特徴とする。
この構成によれば、指令電圧生成部が基準指令電圧値を生成し、巻線補償量演算部が巻線電圧補償量を演算し、漏れ磁束補償量演算部が磁束電圧補償量を演算する。指令電圧設定手段は、基準指令電圧値だけでなく、巻線電圧補償量や漏れ磁束電圧補償量を加味して指令電圧値を設定する。よって、巻線鎖交磁束波形を任意の波形に制御することができ、騒音を低減することができる。
なお、「回転電機」は、例えば電動機(モータ),発電機,電動発電機等が該当し、SRモータを含む。ステータとロータの配置関係は、ロータが内周側(内径側)に配置されるインナーロータ型でもよく、ロータが外周側(外径側)に配置されるアウターロータ型でもよい。「指令情報」は、回転電機の作動に関する情報であり、例えばトルクや回転数等が該当する。「回転情報」は、回転電機に備えられるロータに関する情報であり、例えば回転角や回転速度等が該当する。これらの信号情報や回転情報は、アナログ情報でもよく、デジタル情報(データ情報を含む)でもよい。
制御装置の第1構成例を示す模式図である。 磁束補償量演算部の第1構成例を示す模式図である。 インバータ部の構成例を示す模式図である。 回転電機の構成例を示す模式図である。 図4とはロータの位置が異なる回転電機を示す模式図である。 電気角に対する磁束量の変化例を示すグラフ図である。 電流検出値に対する漏れ磁束量の変化例を示すグラフ図である。 閉スロット構造の等価回路を示す図である。 閉スロット構造の等価回路を示す図である。 一相分の等価回路を示す図である。 巻線印加電圧と磁束の変化例を示すグラフ図である。 出力電圧の経時変化例を示すグラフ図である。 ステータ・ロータ間磁束の経時変化例を示すグラフ図である。 ラジアル力の経時変化例を示すグラフ図である。 高周波成分のラジアル力振幅と電気角次数との関係例を示すグラフ図である。 制御装置の第2構成例を示す模式図である。 磁束補償量演算部の第2構成例を示す模式図である。 電圧検出手段の構成例を示す模式図である。 制御装置の第3構成例を示す模式図である。 磁束補償量演算部の第3構成例を示す模式図である。
以下、本発明を実施するための形態について、図面に基づいて説明する。なお、特に明示しない限り、「接続する」という場合には電気的に接続することを意味する。各図は、本発明を説明するために必要な要素を図示し、実際の全要素を図示しているとは限らない。上下左右等の方向を言う場合には、図面の記載を基準とする。英数字の連続符号は記号「〜」を用いて略記する。例えば、「スイッチング素子Q1〜Q6」は「スイッチング素子Q1,Q2,Q3,Q4,Q5,Q6」を意味する。以下では簡単化のために「回転電機の制御装置」を単に「制御装置」と呼ぶ。回転電機にはSRモータ(図中では「SRM」と記載する)を適用した例を説明する。
〔実施の形態1〕
実施の形態1は図1〜図15を参照しながら説明する。図1に示す制御装置20Aは、制御装置20の一例である。この制御装置20Aは、指令電圧設定手段21や指令電圧制御手段22などを有する。これらの手段に含まれる要素の一部または全部は、ソフトウェアで実現してもよく、ハードウェアで実現してもよい。
破線で示す指令電圧設定手段21は、ECU(Electronic Control Unit)10から伝達される指令情報T*に基づいて、回転電機50に指令する電圧である指令電圧値α***を設定して出力する。ECU10は「外部装置」に相当する。指令情報T*は、回転電機50の作動に関する情報であれば任意であり、例えばトルクや回転数などが該当する。指令電圧設定手段21の具体的な構成例については後述する。
破線で示す指令電圧制御手段22は、指令電圧設定手段21から伝達される指令電圧値α***に基づいて、回転電機50に出力する出力電圧Voを制御する。
指令電圧設定手段21は、指令電圧生成部21a、加算部21b,21c、回転速度演算部21d、巻線補償量演算部21e、磁束補償量演算部21fなどを有する。
指令電圧生成部21aは、指令情報T*,ロータ位置θ,回転速度ωなどに基づいて、基準指令電圧値α*を生成して出力する。指令情報T*はECU10から伝達される。ロータ位置θは「回転角」とも呼ばれ、回転電機50に設けられる回転検出手段32によって検出されるロータ52の位置を表し、所定位置(例えばノースマーカー等)を基準とする。回転速度ωは、時々刻々と変化するロータ位置θに基づいて回転速度演算部21dで演算されるロータ52の回転速度である。
巻線補償量演算部21eは、電流検出手段31によって検出される電流検出値Iに基づいて、巻線La,Lb,Lcによる巻線電圧補償量αRを演算して出力する。回転電機50に備えられる巻線La,Lb,Lcの抵抗値は予め測定できるので、巻線La,Lb,Lcに流れる電流は電流検出手段31で検出すればよい。巻線La,Lb,Lcの抵抗値(後述する式(j)に示すRx)と電流検出値Iとにより、巻線La,Lb,Lcによる電圧降下分を巻線電圧補償量αRで補える。
磁束補償量演算部21fは、図2のように構成され、電流検出手段31によって検出される電流検出値Iに基づいて、漏れ磁束φleak(図4,図5を参照)による漏れ磁束電圧補償量αlを演算して出力する。ロータ52の回転に寄与しない漏れ磁束φleakを補うため、電流検出値Iとの関係により、漏れ磁束電圧補償量αlを演算する。
図2に示す磁束補償量演算部21fは、漏れ磁束電圧補償量演算部21f1や漏れ磁束特定手段21f2などを有する。漏れ磁束特定手段21f2は、電流検出値Iに基づいて漏れ磁束φleakを特定する。漏れ磁束φleakと電流検出値Iとの関係は、データテーブルDT1や関数式f1(I)などで規定し、記録媒体やプログラム中に記録しておく。データテーブルDT1はマップの一部であってもよい。データテーブルDT1および関数式f1(I)のうちで一方または双方を用いることにより、電流検出値Iに基づいて漏れ磁束φleakを容易に特定できる。
漏れ磁束電圧補償量演算部21f1は、漏れ磁束特定手段21f2で特定された漏れ磁束φleakに基づいて、次に示す式(a)に従って漏れ磁束電圧補償量αlを演算する。なお、電流検出値Inは今回検出された電流検出値Iであり、電流検出値In-1は前回検出された電流検出値Iであり、供給電圧VdcはバッテリE(電力源に相当する)から供給される電圧値である(図3を参照)。微少時間Δtは任意に設定してよい。
Figure 0006337786
上述した式(a)の分子を参照すると、微少時間Δtにおける漏れ磁束φleakの変化に基づいて漏れ磁束φleakを求めている。よって、漏れ磁束φleakを時間微分することで漏れ磁束電圧補償量αlを演算することができる。
加算部21bは、指令電圧生成部21aから出力される基準指令電圧値α*と、巻線補償量演算部21eから出力される巻線電圧補償量αRとを和算し、巻線補償指令電圧値α**として出力する(α**=α*+αR)。加算部21cは、加算部21bから出力される巻線補償指令電圧値α**と、磁束補償量演算部21fから出力される漏れ磁束電圧補償量αlとを和算し、指令電圧値α***として出力する(α***=α**+αl)。加算部21b,21cはα***=α*+αR+αlを行うに過ぎないので、α**=α*+αlとα***=α**+αRを行う構成としてもよい。
指令電圧制御手段22は、変調部22aやインバータ部22bなどを有する。変調部22aは、指令電圧設定手段21から伝達される指令電圧値α***に基づいて、インバータ部22b(具体的にはスイッチング素子)を駆動する駆動信号SW*を出力する。駆動信号SW*は、インバータ部22bを駆動できれば任意の信号でよく、特にPWM(Pulse Width Modulation)信号がよい。
インバータ部22bは、図3のように構成され、バッテリEから平滑コンデンサCeを介して供給される電力を受けて、スイッチング素子Q1〜Q6のオン/オフを制御することで、回転電機50に出力する出力電圧Voを制御する。具体的には、変調部22aから伝達される駆動信号SW*が制御端子P1〜P6(例えばゲート端子やベース端子等)に対して個別に入力し、スイッチング素子Q1〜Q6のオン/オフを個別に制御する。
図3に示すインバータ部22bは、スイッチング素子Q1〜Q6やダイオードD1〜D6などを有する。なお、図3には接続関係を分かり易くするために、巻線La,Lb,Lcを示す。この巻線La,Lb,Lcは回転電機50に含まれる(図1をも参照)。
スイッチング素子Q1〜Q6には、スイッチングが可能な任意の半導体素子を適用してよく、例えばIGBTを用いる。ダイオードD1〜D6は、フリーホイールダイオード(還流ダイオード)として機能する。なお、各スイッチング素子に含まれる寄生ダイオードで代用できる場合には、ダイオードを設けなくてもよい。
インバータ部22b内の回路素子は、一点鎖線で囲って示すように複数相(本例ではA相,B相,C相の三相)に分けられる。A相は、スイッチング素子Q1,Q4やダイオードD1,D4などを有する。B相は、スイッチング素子Q2,Q5やダイオードD2,D5などを有する。C相は、スイッチング素子Q3,Q6やダイオードD3,D6などを有する。各相は非対称ハーフブリッジ回路で構成される。
スイッチング素子Q1の出力端子(例えばエミッタ端子やソース端子等)と、スイッチング素子Q4の入力端子(例えばコレクタ端子やドレイン端子等)との間には巻線Laが接続される。巻線Laには相電流Iaが流れる。スイッチング素子Q2の出力端子と、スイッチング素子Q5の入力端子との間には巻線Lbが接続される。巻線Lbには相電流Ibが流れる。スイッチング素子Q3の出力端子と、スイッチング素子Q6の入力端子との間には巻線Lcが接続される。巻線Lcには相電流Icが流れる。
回転電機50の構成例について、図4,図5を参照しながら説明する。図4には、ある相(例えばA相)に一定電流を印加した状態でロータを回転させた場合、ステータ・ロータ間磁束φsrが最大になる位置である突極部52pとティース部51tとが対向した対向位置の状態を示す。図5には、同一条件下において電気角δだけ回転して突極部52pがティース部51tから最も離れ、ステータ・ロータ間磁束φsrが最小になる非対向位置の状態を示す。
図4,図5に示す回転電機50は、インナーロータ型の電動発電機である。この回転電機50は、ステータ51やロータ52などを有する。ステータ51は、バックヨーク部51bを基体とし、複数(図4,図5では6)のティース部51tと、複数(図4,図5では6)のスロット部51sを有する。ロータ52は、複数(図4,図5では4)の突極部52pを有する。ティース部51t,スロット部51s,突極部52pは、それぞれ任意の数を設定してよい。
各スロット部51sは、隣り合うティース部51tの相互間が結合部51cによって結合されて閉じられている。すなわち、回転電機50は閉スロット構造である。ティース部51tに巻線鎖交磁束φが流れるとき、ギャップを介してロータ52に流れるステータ・ロータ間磁束φsrは、結合部51cに漏れ磁束φleakが流れる分だけ少なくなる(φsr=φ−φleak)。電気角δに対する巻線鎖交磁束φ,ステータ・ロータ間磁束φsr,漏れ磁束φleakの変化を図6に示す。また、巻線La,Lb,Lcに流れる相電流Ia,Ib,Icを検出した電流検出値Iと、漏れ磁束φleakとの関係を図7に示す。
図6に示すように、巻線鎖交磁束φ(実線)とステータ・ロータ間磁束φsr(一点鎖線)は、電気角δが0度のときに最大になり、電気角δが180度(−180度)のときに最小になるように変化する。これに対して、漏れ磁束φleak(二点鎖線)は電気角δの変化にかかわらず、許容範囲内での変化を含む一定値で推移する。図7に示すように、漏れ磁束φleakは電流検出値Iとの相関関係がある。この相関関係は、実線で示す関数式f1(I)で表すこともでき、データテーブルDT1に表すこともできる。
以上のことから、漏れ磁束φleakで失われる磁束分を電流検出値Iに基づいて補えば、結果として、ロータ52には巻線鎖交磁束φと同等の磁束が流れる。よって、閉スロット構造の回転電機50でも開スロット構造と同様の制御を行うことができる。
ここで、図4,図5に示す回転電機50の等価回路を図8に示す。バックヨーク部磁気抵抗Rbは、バックヨーク部51bの磁気抵抗である。ティース部磁気抵抗Rtは、ティース部51tの磁気抵抗である。ギャップ部磁気抵抗Rgは、ステータ51とロータ52との間に設けられるギャップの磁気抵抗であり、ロータ位置θの関数で規定することができる。よって、ギャップ部磁気抵抗はRg(θ)とも表せる。閉スロット部磁気抵抗Rlは、結合部51cの磁気抵抗である。巻数Nは、ティース部51tに巻く巻線La,Lb,Lcのターン数である。巻数Nと電流検出値Iとの積算値(NI)は、起磁力を示す。これらを用いると、次の式(b)〜式(e)が成り立つ。
Figure 0006337786
式(b)は、ティース部51tを流れる巻線鎖交磁束φが、ロータ52を流れるステータ・ロータ間磁束φsrと、結合部51cを流れる漏れ磁束φleakとに分岐することからも明らかである(図4,図5をも参照)。図8に示す等価回路に基づいて、ステータ・ロータ間磁束φsrは式(c)のように表され、漏れ磁束φleakは式(d)のように表される。式(c)と式(d)の右辺を式(b)に代入して整理すると、式(e)のようになる。
上述した次の式(b)〜式(e)は、いずれも電流(電流検出値I)とロータ位置θ(ロータ52の位置)に依存するために演算が複雑である。そこで、演算を簡素化することを試みる。まず、ギャップ部磁気抵抗Rgは、上述したようにロータ位置θの関数で表されることから、上記式(c)を変形すると次の式(f)のように表される。
結合部51cの磁路は他の磁路と比べて非常に狭いため、微少電流が流れて磁気飽和して空気と同等の磁気抵抗となる。このことを考慮すれば、閉スロット部磁気抵抗Rlがギャップ部磁気抵抗Rg(θ)よりも大きい(すなわちRl>>Rg(θ))といえる。よって、Rg(θ)/Rl=0とみなすことができ、式(f)は式(g)のように簡素化できる。したがって、ステータ・ロータ間磁束φsrは電流検出値Iとロータ位置θの関数として表される。
Figure 0006337786
同様にして、漏れ磁束φleakについても上記式(d)を変形すると、次の式(h)のように表される。上述した通り、Rg(θ)/Rl=0とみなせるので、式(h)は式(i)のように簡素化できる。したがって、漏れ磁束φleakは電流検出値Iに基づく比例関数として表される。これは、図7に一点鎖線で示す関数式φleak(I)のように変化する。そのため、図8に示す等価回路は、図9に示す等価回路のように簡素化できる。
関数式φleak(I)は、電流検出値Iが電流I1から電流I2までの区間において、許容誤差範囲内で関数式f1(I)と同等に変化する。関数式f1(I)は指数関数や多項式からなる関数などで表されるために演算に時間を要するのに対して、式(i)に示す関数式φleak(I)は比例関数であるので演算に時間を要しない。いずれの関数を用いて漏れ磁束φleakを求めてもよいが、電流検出値Iが電流I1から電流I2までの区間内で関数式φleak(I)を用いると短時間で漏れ磁束φleakを求めることができる。
Figure 0006337786
次に、図3に示すインバータ部22bのうちで、一相分の等価回路を図10に示す。添字は、u=1,3,5であり、d=2,4,6であり、x=a,b,cである。ただし、巻線La,Lb,Lcは、巻線抵抗値Rxと巻線インダクタンスLxで表す。図10の等価回路において、出力電圧Voは次の式(j)のように表される。また式(j)において、ステータ・ロータ間磁束φsrを制御するために変形してゆくと、式(k)が得られる。式(k)は、上述したα***=α*+αR+αlに対応する(図1を参照)。
Figure 0006337786
よって制御装置20は、一相分の巻線抵抗値Rxによる電圧降下分を巻線補償量演算部21eによって演算される巻線電圧補償量αRで補償し、漏れ磁束φleakによる電圧を磁束補償量演算部21fによって演算される漏れ磁束電圧補償量αlで補償する。
本発明における制御法について、ステータ・ロータ間磁束φsrを図11の下段に示すような通電角内(図11で通電開始時刻tONから通電終了時刻tOFFまでの間)で正弦波状に制御する場合を例に説明する。通電開始時刻tONは、ロータ位置θが通電開始角θONと一致する時刻である。通電終了時刻tOFFは、ロータ位置θが通電終了角θOFFと一致する時刻である。ある通電開始時刻tONから次の通電開始時刻tONまでの期間は「一周期Te」に相当する。
巻線鎖交磁束φはファラデーの法則により巻数Nと巻線印加電圧VLを用いて、次の式(m)のように表され、巻線鎖交磁束φは巻線印加電圧VLの時間積分波形で求められる。式中の「tON≦t≦tOFF」は、通電開始時刻tONから通電終了時刻tOFFまでの期間を表す。また「tOFF<t<tON」は、通電終了時刻tOFFを過ぎてから次の通電開始時刻tONになる前までの期間を表す。
Figure 0006337786
よって、巻線印加電圧VLを次の式(n)のように定義すると、図11の上段の波形となる。巻線鎖交磁束φは式(n)を時間積分することで式(p)のように表される。逆に巻線鎖交磁束φを式(p)としたい場合、巻線に印加すべき巻線印加電圧VLは巻線鎖交磁束φを時間微分することで式(n)と求めることができる。
Figure 0006337786
よって、閉スロット構造の回転電機50で供給電圧Vdc=1とした場合にステータ・ロータ間磁束φsrを式(p)としたければ、上述した式(k)で示す基準指令電圧値α*を次の式(q)とすればよい。ただし、直接制御可能であるのは最終的な指令電圧である指令電圧値α***であるため、基準指令電圧値α*に巻線電圧補償量αRと漏れ磁束電圧補償量αlを加えた指令電圧値α***を指令値としてインバータ部22bを制御する。こうすることで、ステータ・ロータ間磁束φsrは上述した式(p)に基づいた図11の下段の波形に制御することができる。
Figure 0006337786
以上の説明より、得たいステータ・ロータ間磁束φsrの波形を時間微分した値を基準指令電圧値α*とし、抵抗での電圧降下である巻線電圧補償量αRと漏れ磁束分の電圧である漏れ磁束電圧補償量αlを補償した指令電圧値α***を最終的な指令値とする。この指令電圧値α***に基づきインバータ部22bを制御することで、ステータ・ロータ間磁束φsrを任意の波形に制御できることとなる。
閉スロット型の回転電機50に対して後述する表1の上段に示す条件にて、上述した制御装置20により、通電角内でステータ・ロータ間磁束φsrを正弦波状に制御する制御例を図12〜図15に示す。図12には基準指令電圧値α*に正弦波状の指令値を与えた場合の出力電圧Voの経時的な変化例について、本発明を特性線S1(実線)で示し、従来技術を特性線S2(二点鎖線)で示し、補償量を特性線S3(一点鎖線)で示す。
補償量は、巻線電圧補償量αRと漏れ磁束電圧補償量αlとの和、すなわちαR+αlである。特性線S2は漏れ磁束電圧の補償を行わないため出力電圧が略正弦波状に変化するが、特性線S1は正弦波状の基準指令電圧値α*に対し特性線S3の補償量が加わるために出力波形は正弦波ではなく図示の波形となる。しかし、特性線S1の出力電圧Voには漏れ磁束φleakの電圧降下分が含まれるので、ステータ・ロータ間磁束φsrは正弦波になる。
図13にはステータ・ロータ間磁束φsrの変化例について、本発明を特性線S4(実線)で示し、従来技術を特性線S5(二点鎖線)で示す。特性線S5のステータ・ロータ間磁束φsrは、漏れ磁束φleakに基づく補償を行わないため、通電角内の中心線(中心時刻tCENTER)と波形のピーク点のずれており歪んだ波形になる。なお、通電開始時刻tONから中心時刻tCENTERまでの期間と、中心時刻tCENTERから通電終了時刻tOFFまでの期間は等しい。これに対して、特性線S4のステータ・ロータ間磁束φsrは、漏れ磁束φleakに基づく補償(漏れ磁束電圧補償量αlの加算)を行うので、通電角内の中心線と波形のピーク点がほぼ一致し、歪の少ない正弦波状の波形になる。
図14にはラジアル力の経時的な変化例について、本発明を特性線S6(実線)で示し、従来技術を特性線S7(二点鎖線)で示す。
図15は、図14で示すラジアル力の周波数分析結果である。本発明を太線で示し、従来技術を二点鎖線で示す。棒グラフで示すように、本発明によれば従来技術よりも、各電気角次数においてラジアル力の振幅が小さくなる。このように高周波成分の各電気角次数においてラジアル力振幅が低減しているので、騒音や振動を低減することができる。
以上の結果を次に示す表1の下段に定量的に表す。ステータ・ロータ間磁束φsrの高調波成分含有量が、従来技術に対し本発明で29%低減した。これにより鉄損は、従来技術に対し本発明で13%低減した。加えてラジアル力の高調波成分含有量は、従来技術に対し本発明で19%低減した。上述した結果は一例に過ぎず、条件を変えても同様の結果が得られた。これらのことは、回転電機50の駆動によって生じる騒音や振動が低減したことを意味する。
Figure 0006337786
〔実施の形態2〕
実施の形態2は図16〜図18を参照しながら説明する。なお図示および説明を簡単にするため、特に明示しない限り、実施の形態1で用いた要素と同一の要素には同一の符号を付して説明を省略する。よって、主に実施の形態1と相違する点を説明する。
図16に示す制御装置20Bは、制御装置20の一例である。この制御装置20Bは、指令電圧設定手段21や指令電圧制御手段22などを有する。制御装置20Bが図1に示す制御装置20Aと異なるのは、指令電圧制御手段22に含まれる磁束補償量演算部21fである。磁束補償量演算部21fは、図2に示す構成とは異なり、図17に示すように漏れ磁束電圧補償量演算手段21f3を有する。
巻線鎖交磁束φと漏れ電圧値Vleakとの関係式は、次の式(r)に示す通りである。よって、微少時間Δtにおいては漏れ電圧値Vleakを供給電圧Vdcで除算すればよい。そこで、漏れ磁束電圧補償量演算手段21f3は、電圧検出手段33によって検出される漏れ電圧値Vleakに基づいて、供給電圧Vdcで除算する演算を行い、漏れ磁束電圧補償量αlを出力する。すなわち、αl=Vleak/Vdcの演算を行う。なお、漏れ電圧値Vleakは「電圧検出値」に相当する。
Figure 0006337786
電圧検出手段33は、例えば図18に示すように結合部51cに設けられ、漏れ磁束φleakに応じた漏れ電圧値Vleakを出力する。この電圧検出手段33は漏れ電圧値Vleakを出力できれば任意に構成してよく、例えばコイルでもよい。
磁束補償量演算部21f以外は実施の形態1と同じであり、磁束補償量演算部21fも実施の形態1と同様に漏れ磁束電圧補償量αlを出力する。よって、実施の形態1と同様の作用効果を得ることができる。
〔実施の形態3〕
実施の形態3は図19,図20を参照しながら説明する。なお図示および説明を簡単にするため、特に明示しない限り、実施の形態1,2で用いた要素と同一の要素には同一の符号を付して説明を省略する。よって、主に実施の形態1,2と相違する点を説明する。
図19に示す制御装置20Cは、制御装置20の一例である。この制御装置20Cは、指令電圧設定手段21や指令電圧制御手段22などを有する。制御装置20Cが図1に示す制御装置20Aや図16に示す制御装置20Bと異なるのは、指令電圧制御手段22に含まれる磁束補償量演算部21fである。磁束補償量演算部21fは、図2,図16に示す構成とは異なり、図20に示すように漏れ磁束電圧補償量演算部21f1,漏れ磁束特定手段21f4,磁束量演算手段21f5などを有する。
磁束量演算手段21f5は、電圧検出手段34によって検出される電圧検出値Vと、電流検出手段31によって検出される電流検出値Iとに基づいて、巻線鎖交磁束φを演算して出力する。巻線La,Lb,Lcの一相分の巻線抵抗値をRxとするとき(図10を参照)、巻線鎖交磁束φの演算式を次の式(s)に示す。
Figure 0006337786
漏れ磁束特定手段21f4は、磁束量演算手段21f5で演算された巻線鎖交磁束φと、回転検出手段32によって検出されたロータ位置θとに基づいて、漏れ磁束φleakを特定する。漏れ磁束φleak,巻線鎖交磁束φ,ロータ位置θの関係は、データテーブルDT2や関数式f2(I)などで規定し、記録媒体やプログラム中に記録しておく。具体的には、漏れ磁束φleakと巻線鎖交磁束φとの関係がロータ位置θに応じて変わる。データテーブルDT2はマップの一部であってもよい。データテーブルDT2および関数式f2(I)のうちで一方または双方を用いることにより、ロータ位置θに基づいて漏れ磁束φleakを容易に特定できる。
磁束補償量演算部21f以外は実施の形態1,2と同じであり、磁束補償量演算部21fも実施の形態1,2と同様に漏れ磁束電圧補償量αlを出力する。よって、実施の形態1,2と同様の作用効果を得ることができる。
〔他の実施の形態〕
以上では本発明を実施するための形態について実施の形態1〜3に従って説明したが、本発明は当該形態に何ら限定されるものではない。言い換えれば、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施することもできる。例えば、次に示す各形態を実現してもよい。
上述した実施の形態1〜3では、回転電機50にはSRモータを用いる構成とした(図1,図16,図19を参照)。この形態に代えて、SRモータ以外であって、閉スロット構造を有する任意の回転電機に用いる構成としてもよい。閉スロット構造による漏れ磁束φleakの電圧降下分を補償するので、実施の形態1〜3と同様の作用効果を得ることができる。
上述した実施の形態1〜3では、回転電機50としてインナーロータ型の電動発電機を用いる構成とした(図1,図16,図19を参照)。この形態に代えて、アウターロータ型の回転電機を用いてもよく、電動機や発電機として機能する回転電機を用いてもよい。回転電機の構造や種類が相違するに過ぎないので、実施の形態1〜3と同様の作用効果を得ることができる。
上述した実施の形態1〜3では、外部装置としてECU10を用いる構成とした(図1,図16,図19を参照)。この形態に代えて、指令情報T*を出力可能な任意の装置を用いてよく、例えばコンピュータなどが該当する。制御装置20自体がECUであってもよい。指令情報T*の出力装置と、指令情報T*の処理装置とがどのような構成であれ、閉スロット構造による漏れ磁束φleakの電圧降下分を補償するので、実施の形態1〜3と同様の作用効果を得ることができる。
上述した実施の形態1〜3では、制御装置20(20A,20B,20C)に指令電圧設定手段21と指令電圧制御手段22の双方を含む構成とした(図1,図16,図19を参照)。この形態に代えて、制御装置20は指令電圧設定手段21を含み、指令電圧制御手段22を含まない構成としてもよい。すなわち、指令電圧設定手段21と指令電圧制御手段22を別体に構成する。単に構成上の差異に過ぎず、全体としてみれば同じであるので、実施の形態1〜3と同様の作用効果を得ることができる。
上述した実施の形態1〜3では、インバータ部22bと回転電機50はいずれも三相(A相,B相,C相)で構成した(図3を参照)。この形態に代えて、三相以外の複数相で構成してもよい。相数が相違するに過ぎないので、実施の形態1〜3と同様の作用効果を得ることができる。図示しないが、バッテリEとインバータ部22bとの間に、直流電圧を昇降圧するコンバータを介在させてもよい。
〔作用効果〕
上述した実施の形態1〜3および他の実施の形態によれば、以下に示す各効果を得ることができる。
(1)制御装置20(20A,20B,20C)において、回転電機50はスロット部51sが閉じた構造を有し、指令電圧設定手段21は、指令情報T*と、回転検出手段32によって検出される回転情報(ロータ位置θ,回転速度ω)と、スロット部51sを閉じたことによって生じる漏れ磁束φleakとに基づいて指令電圧値α***を設定する構成とした(図1,図16,図19を参照)。この構成によれば、指令電圧設定手段21は閉スロット構造によって生じる漏れ磁束φleakを加味して指令電圧値α***を設定するので、ステータ・ロータ間磁束φsrの波形(巻線鎖交磁束波形)波形を任意の波形に制御することができる。よって、騒音や振動を低減することができる。
(2)指令電圧設定手段21は、電流検出手段31により検出される電流検出値Iに基づいて漏れ磁束φleakを求める構成とした(図2,図20を参照)。この構成によれば、回転電機50の巻線Lu,Lv,Lwに流れる電流と漏れ磁束φleakとの関係を予め定めておくことができるので、電流検出値Iに基づいて漏れ磁束φleakを容易に求めることができる。
(3)指令電圧設定手段21は、電圧検出手段33により検出される電圧検出値(漏れ電圧値Vleak)に基づいて漏れ磁束φleakを求める構成とした(図16,図17を参照)。この構成によれば、回転電機50に備える巻線Lu,Lv,Lwの巻線印加電圧VLと漏れ磁束φleakとの関係を予め定めておくことができるので、電圧検出値(=巻線印加電圧VL;図10を参照)に基づいて漏れ磁束φleakを容易に求めることができる。
(4)指令情報T*と回転情報(ロータ位置θ,回転速度ω)とに基づいて基準指令電圧値α*を生成する指令電圧生成部21aと、電流検出値Iに基づいて回転電機50に備える巻線Lu,Lv,Lwによる巻線電圧補償量αRを演算する巻線補償量演算部21eと、電流検出値Iや電圧検出値(電圧検出値V,漏れ電圧値Vleak)に基づいて漏れ磁束φleakによる漏れ磁束電圧補償量αlを演算する漏れ磁束補償量演算部21fとを有し、指令電圧設定手段21は基準指令電圧値α*と巻線電圧補償量αRと漏れ磁束電圧補償量αlとに基づいて指令電圧値α***を設定する構成とした(図1,図16,図19を参照)。この構成によれば、指令電圧生成部21aが基準指令電圧値α*を生成し、巻線補償量演算部21eが巻線電圧補償量αRを演算し、漏れ磁束補償量演算部21fが磁束電圧補償量αlを演算する。指令電圧設定手段21は、基準指令電圧値α*だけでなく、巻線電圧補償量αRや漏れ磁束電圧補償量αlを加味して指令電圧値α***を設定する。よって、ステータ・ロータ間磁束φsrの磁束波形を任意の波形に制御することができ、騒音や振動を低減することができる。
(5)漏れ磁束補償量演算部21fは、漏れ磁束φleakを時間微分することで漏れ磁束電圧補償量αlを演算する構成とした(図2,式(a)を参照)。この構成によれば、簡単な演算で漏れ磁束電圧補償量αlを求めることができる。
(6)漏れ磁束補償量演算部21fは、データテーブルDT1,DT2および関数式f1(I),f2(I),φleak(I)のうちで一方または双方を用いて、漏れ磁束φleakを求める構成とした(図2,図20を参照)。この構成によれば、漏れ磁束φleakの特定が容易に行える。
(7)指令電圧制御手段22は、指令電圧値α***に基づいてPWM制御を行う構成とした(図1,図16,図19に示す駆動信号SW*を参照)。この構成によれば、漏れ磁束φleakを考慮して、ステータ・ロータ間磁束φsrを任意の磁束波形(特に正弦波)に制御し易くなり、騒音や振動をより確実に低減することができる。
10 ECU(外部装置)
20(20A,20B,20C) 制御装置
21 指令電圧設定手段
22 指令電圧制御手段
32 回転検出手段
50 回転電機
51s スロット部
θ ロータ位置(回転角)
φleak 磁束
ω 回転速度
Vo 出力電圧

Claims (7)

  1. 外部装置(10)から伝達される指令情報(T*)に基づいて回転電機(50)に指令する電圧である指令電圧値(α***)を設定する指令電圧設定手段(21)と、前記指令電圧値に基づいて前記回転電機に出力する出力電圧(Vo)を制御する指令電圧制御手段(22)とを含み、前記回転電機を制御する回転電機の制御装置(20)において、
    前記回転電機はスロット部(51s)が閉じた構造を有し、
    前記指令電圧設定手段は、前記指令情報(T*)と、回転検出手段(32)によって検出される回転情報(θ,ω)と、前記スロット部を閉じたことによって生じる漏れ磁束(φleak)とに基づいて前記指令電圧値(α***)を設定することを特徴とする回転電機の制御装置。
  2. 前記指令電圧設定手段は、電流検出手段(31)により検出される電流検出値(I)に基づいて前記漏れ磁束(φleak)を求めることを特徴とする請求項1に記載の回転電機の制御装置。
  3. 前記指令電圧設定手段は、電圧検出手段(34)により検出される電圧検出値(V)に基づいて前記漏れ磁束(φleak)を求めることを特徴とする請求項1または2に記載の回転電機の制御装置。
  4. 前記指令情報(T*)と、前記回転情報(θ,ω)とに基づいて基準指令電圧値(α*)を生成する指令電圧生成部(21a)と、
    前記電流検出値(I)に基づいて、前記回転電機に備える巻線(Lu,Lv,Lw)による巻線電圧補償量(αR)を演算する巻線補償量演算部(21e)と、
    前記電流検出値(I)および前記電圧検出値(V,Vleak)のうちで一方または双方に基づいて、前記漏れ磁束による漏れ磁束電圧補償量(αl)を演算する漏れ磁束補償量演算部(21f)とを有し、
    前記指令電圧設定手段は、前記基準指令電圧値(α*)と、前記巻線電圧補償量(αR)と、前記漏れ磁束電圧補償量(αl)とに基づいて、前記指令電圧値(α***)を設定することを特徴とする請求項2または3に記載の回転電機の制御装置。
  5. 前記漏れ磁束補償量演算部(21f)は、前記漏れ磁束(φleak)を時間微分することで前記漏れ磁束電圧補償量(αl)を演算することを特徴とする請求項4に記載の回転電機の制御装置。
  6. 前記漏れ磁束補償量演算部は、データテーブル(DT1,DT2)および関数式(f1(I),f2(I),φleak(I))のうちで一方または双方を用いて、前記漏れ磁束(φleak)を求めることを特徴とする請求項4に記載の回転電機の制御装置。
  7. 前記指令電圧制御手段は、前記指令電圧値(α***)に基づいてPWM制御を行うことを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の回転電機の制御装置。
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