JP2017005987A - リラクタンス同期モータの駆動制御方法及びリラクタンス同期モータの駆動制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ステータ−ロータ間の電磁吸引力において最も騒音に寄与する電気角に関するN倍高調波成分を低減することができ、騒音を効果的に抑えることができるリラクタンス同期モータの駆動制御方法及びリラクタンス同期モータの駆動制御装置を提供する。【解決手段】SRM制御器14は、SRM8のステータ−ロータ間に生じる電磁吸引力Frにおいて、各相固定子巻線9への通電により各磁極に生成される磁束波形に対する指令磁束波形の2乗値がN倍高調波成分を含まないように制御する。これにより、電磁吸引力Frにおいて最も騒音に寄与する電気角に関するN倍高調波成分を十分に低減することができ、高調波成分が機械的にモータを変形させることで生じる騒音を効果的に抑えることができる。【選択図】図1
Description
本発明は、リラクタンス同期モータを駆動制御する方法及び装置に関する。
リラクタンス同期モータの一種であるスイッチトリラクタンスモータ(以下、SRMと称す)は、一般に、ロータ角に応じて対応する相のステータコイルに一定電流を通電して一定のトルクを発生させるように駆動制御する。このとき、ロータの回転に伴い、一定電流を通電する相を順次切り替えて行くが、通電相の切り替えに際して電流を急に立ち下げると、その相において磁束が急峻に低下して、ステータ−ロータ間の電磁吸引力が弱くなる。そして、この電磁吸引力の変動がステータの機械的な変形、振動を招き、大きな騒音が発生することがある。この課題に対処するため、特許文献1では、電流を立ち下げる際にコイルに印加する電圧を抑制して、磁束を緩慢に低下させる技術が提案されている。
特許文献1の技術は、電磁吸引力を全体的に滑らかに弱めることで騒音を抑える技術であり、電磁吸引力において最も騒音に寄与する成分、即ち、電気角に関する3次高調波成分について全く着目していない。従って、最も騒音に寄与する成分を十分に低減することができず、騒音の低減効果が限定的である。
そこで、本発明は、電磁吸引力において最も騒音に寄与する電気角に関するN倍高調波成分を低減することができ、騒音を効果的に抑えることができるリラクタンス同期モータの駆動制御方法及びリラクタンス同期モータの駆動制御装置を提供する。
(本発明の動作原理)
スイッチトリラクタンスモータ(以下、SRMと称す)は、電流を一定にして駆動することで、通電している相のトルク出力を一定とするように構成されている。ところが、通電相の切り替え時に急激に電流を立ち下げると、SRMのステータ−ロータ間に生じる電磁吸引力が急激に変化し、ステータの機械的な変形や振動を招いて大きな騒音が発生することがある。即ち、図1に例示するように、SRMは、ステータの各相コイルに通電してステータを電磁石化し、ロータを引き付けて回転させる構造となっている。そのため、その構造上、ステータ−ロータ間に生じる電磁吸引力によりステータに歪みが生じ得る構造となっている。そして、通電相が切り替わることに伴いステータの歪む位置も変動し、これが繰り返されることでステータが脈動して騒音が発生するようになる。
スイッチトリラクタンスモータ(以下、SRMと称す)は、電流を一定にして駆動することで、通電している相のトルク出力を一定とするように構成されている。ところが、通電相の切り替え時に急激に電流を立ち下げると、SRMのステータ−ロータ間に生じる電磁吸引力が急激に変化し、ステータの機械的な変形や振動を招いて大きな騒音が発生することがある。即ち、図1に例示するように、SRMは、ステータの各相コイルに通電してステータを電磁石化し、ロータを引き付けて回転させる構造となっている。そのため、その構造上、ステータ−ロータ間に生じる電磁吸引力によりステータに歪みが生じ得る構造となっている。そして、通電相が切り替わることに伴いステータの歪む位置も変動し、これが繰り返されることでステータが脈動して騒音が発生するようになる。
電磁吸引力は、通電相の磁束により発生している。そのため、急激に電流を立ち下げた場合には磁束も急激に減少し、それに伴って、電磁吸引力も急激に弱められる。そして、電磁吸引力が急激に弱められる場合には、ステータの脈動も激しくなり、その結果、大きな騒音を招くこととなる。
そこで、本発明では、磁束量が滑らかに変動するように制御することで、電磁吸引力が急激に変化してしまうことを回避する。なお、本発明の効果の最大化を図るためには、または、SRMの高速回転時の追従性を向上するためには、磁束を滑らかに変動させる際に、磁束の最大値がSRMの磁極を磁気飽和させないように制御することが好ましい。SRMを駆動すると、ロータとステータとが対向する位置関係になった際に大きな磁束が発生し、この時、磁極は磁気飽和する。そこで、図2に例示するように、本発明では、SRMの駆動時にロータ−ステータ間に過大な電磁力を発生させないように、大きくは磁気飽和させない範囲でSRMを制御することを前提とする。つまり、電流の増加によって磁束の飽和が生じない線形領域でSRMを駆動する。
ここで、θは、ある相の磁極対向位置を起点とする電気角、Pは、SRMの極対数、Rは、SRMの対応する磁極の磁気抵抗、xは、SRMのステータ−ロータ間のギャップ長、φは、磁束である。また、u、v、wの添え字は、SRMの各相を示す。即ち、本発明は、N相(Nは2以上の自然数)のSRMに適用可能であるが、ここでは、3相のSRMを想定している。なお、電気角θの原点は、この場合、ステータのU相の磁極とロータの磁極とが対向した位置とする。また、この場合、磁気飽和させない範囲で動作させる前提であるため、磁気抵抗Rは、磁束量φの関数ではないと近似することができる。また、SRMにおけるステータやロータの対称性から、磁気抵抗Rは、一般に、ステータとロータの磁極の対向関係によってのみ決定される関数であると定義することができる。
ここで、磁気抵抗Rはギャップ長xの変位に概ね比例する。そのため、式(1)により表される電磁吸引力Frは、磁束φの2乗に比例する。従って、磁束φの2乗値が電気角の1周期にわたって連続的に変化し続けるものであり、且つ、磁束φの絶対値が同じである場合には、電磁吸引力Frは、u相、v相、w相の3相を足し合わせることで3倍高調波以外の成分を相殺することができる。また、残る3倍高調波成分は、磁束φの2乗値を適切に調整することで除去することができる。
ここで、パラメータA0、A1、A2、B1、B2は、任意に決定できるが、ここでは、より騒音を低減するため、騒音の原因となる、SRMが出力するトルクの脈動を低減できる値を使用する。トルクTは、次式(3)により表されるので、磁気抵抗Rの値が必要である。
そして、上記の式(3)に式(2),式(4)を代入すると、トルクTは、次式(5)のように表わされる。
そして、トルクTの脈動を低減するためには、つまり、トルクTを電気角θによらず一定にするには、上記の式(5)において電気角θに依存する項、つまり、sin3θやcos3θの項をゼロにする必要がある。この条件から、本発明で設定する波形に求められる各係数の条件が次式(6)のように定まる。
そして、本発明では、上記の式(8),(9),(10)で表わされる磁束を指令磁束として用い、SRMを駆動制御する。
パラメータK0〜K3は、実機の特性に応じて、例えば次のように決定する。
K0= 89765
K1=−74789
K2=171616
K3= −1157
このパラメータを用いた式(4)は、図3に示すように磁気飽和がない電流領域における電磁界解析ソフトのシミュレーション結果とほぼ一致する。
K0= 89765
K1=−74789
K2=171616
K3= −1157
このパラメータを用いた式(4)は、図3に示すように磁気飽和がない電流領域における電磁界解析ソフトのシミュレーション結果とほぼ一致する。
また、指令磁束を決定するパラメータA0〜A2,B1〜B2については、A0,A1,B1を任意に決定してパラメータK1〜K3を与えれば、式(6)よりA2,B2が決まる。A1は、指令トルクTを決めれば式(7)より得られる。残りのA0,B1については、指令磁束が虚数にならない範囲で任意の値をとれるが、制御目的から磁束の振幅が小さくなるように設定するのが望ましい。式(7)から明らかなように、偶関数の成分はトルクに寄与しないので、パラメータB1は、制御可能な磁束波形の範囲内において極力小さく設定することが好ましい。
ここでは、指令トルクを10NmとしてパラメータA1を算出し、磁束の振幅が小さくなるようにパラメータA0,B1の値を決定した。
A0= 2.25×10−5
A1=−1.91×10−5
B1= 9.50×10−6
そして、以上のようにして決定した各パラメータに基づく理想磁束(トルクT0に対応する指令磁束。図9参照)の波形は、図4に示す波形となる。なお、A0については、理想磁束の最小値がゼロになるように調整している。図5に示すように、A0の値を大きくすると磁束の絶対値の最大値が増大する。そこで、磁束が負値をとることなく、且つ磁気飽和を回避する目的から、A0をできるだけ小さく設定することが望ましく、結果として電気角の1周期内における磁束波形の絶対値の最小値をゼロにすることが望ましいと言える。但し、A0の値を大きくすると、磁束の絶対値は大きくなるが、振幅は小さくなる。そのため、SRMの高回転駆動の対応が可能となる。
A0= 2.25×10−5
A1=−1.91×10−5
B1= 9.50×10−6
そして、以上のようにして決定した各パラメータに基づく理想磁束(トルクT0に対応する指令磁束。図9参照)の波形は、図4に示す波形となる。なお、A0については、理想磁束の最小値がゼロになるように調整している。図5に示すように、A0の値を大きくすると磁束の絶対値の最大値が増大する。そこで、磁束が負値をとることなく、且つ磁気飽和を回避する目的から、A0をできるだけ小さく設定することが望ましく、結果として電気角の1周期内における磁束波形の絶対値の最小値をゼロにすることが望ましいと言える。但し、A0の値を大きくすると、磁束の絶対値は大きくなるが、振幅は小さくなる。そのため、SRMの高回転駆動の対応が可能となる。
次に、本発明の動作原理を適用した複数の実施形態について説明する。なお、各実施形態において実質的に同一の要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
(第1実施形態)
図6に示すように、直流電源1の両端には、コンデンサ2とインバータ回路3とが接続されている。インバータ回路3は、各相アーム3U,3V,3Wからなり、これらはそれぞれ、NチャネルMOSFET4及び逆方向のダイオード5の直列回路と、逆方向のダイオード6及びNチャネルMOSFET7の直列回路とを有している。そして、ダイオード5のカソードとダイオード6のアノードとの間には、リラクタンス同期モータであるSRM8の各相固定子巻線9(U,V,W)が接続されている。また、各相の固定子巻線9の両端には電圧センサ10が接続されている。
(第1実施形態)
図6に示すように、直流電源1の両端には、コンデンサ2とインバータ回路3とが接続されている。インバータ回路3は、各相アーム3U,3V,3Wからなり、これらはそれぞれ、NチャネルMOSFET4及び逆方向のダイオード5の直列回路と、逆方向のダイオード6及びNチャネルMOSFET7の直列回路とを有している。そして、ダイオード5のカソードとダイオード6のアノードとの間には、リラクタンス同期モータであるSRM8の各相固定子巻線9(U,V,W)が接続されている。また、各相の固定子巻線9の両端には電圧センサ10が接続されている。
SRM8は、ステータを構成する固定子鉄心11と、ロータを構成する回転子鉄心12と、を備える。SRM8は、断面形状が概ね円環である固定子鉄心11の内周側に突出した形状の複数のティース部を有しており、それらのティース部に各相の固定子巻線9が巻装されており、集中巻で構成されている。なお、固定子巻線は、いわゆる分布巻で構成してもよい。固定子鉄心11の中空部には、断面形状が概ね十字状の回転子鉄心12が配置されている。
SRM8のロータには、例えばロータリエンコーダなどのロータ位置検出器13が配置されており、ロータ位置θmの検出信号は、SRMの駆動制御装置として機能するSRM制御器14に入力されている。また、電圧センサ10より出力されるセンサ信号(電圧フィードバック:F/B)もSRM制御器14に入力されている。SRM制御器14は、例えばマイクロコンピュータにより構成され、入力される各センサ信号等に基づいて、インバータ回路3の各相アーム3U,3V,3Wを構成するNチャネルMOSFET4及び7(スイッチング素子)のゲートに駆動信号を出力する。なお、スイッチング素子はMOSFETに限ることなく、IGBT、バイポーラトランジスタ、サイリスタなどでもよい。
図7に示すように、SRM制御器14の指令磁束生成器21には、外部より与えられる指令トルクと、ロータ位置検出器13より出力されるロータ位置θmとが入力されている。指令磁束生成器21は、上記の入力信号に基づいて3相分の指令磁束(U,V,W)を生成し、ゲート信号発生器22に入力する。電圧積分器23には、電圧センサ10からのセンサ信号:電圧F/B(U,V,W)が入力されており、電圧積分器23は、入力される電圧信号を積分して磁束F/B信号(U,V,W)を生成し、ゲート信号発生器22に入力する。ゲート信号発生器22は、入力信号に基づいてゲート信号を生成し、インバータ回路3を構成する各NチャネルMOSFET4及び7のゲートに出力する。また、ゲート信号発生器22には、所定のヒステリシス幅値が入力される。ヒステリシス幅は、適宜変更して設定することができる。
図8に示すように、指令磁束生成器21では、入力されるロータ位置θmを電気角変換部24において電気角θ(=θm・P)に変換する。図9に例示するデータテーブルの一例である理想磁極マップ25には、基準トルクT0に対応した、式(8)で表されるU相の理想磁束φuが記憶されている。理想磁極マップ25には、基準トルクT0のときにおける理想磁束が電気角に対応付けられて格納されている。そして、電気角θに応じた理想磁束φuが理想磁極マップ25より読み出されて指令磁束発生部26に入力される。
指令磁束発生部26では、理想磁束φuを、入力される指令トルクTに応じた指令磁束φ(=φu・√(T/T0))にすると、それをU相の指令磁束として出力する。また、U相の指令磁束を電気角120度、240度シフトさせたものを、それぞれV,W相の指令磁束として出力する。
図10に示すように、ゲート信号発生器22は、指令磁束生成器21より入力される指令磁束、つまり理想磁束と、電圧積分器23より入力される磁束F/B信号、つまり測定した磁束との差を求める(A1)。そして、両者の差がヒステリシス幅の上限値以上であれば(A2:YES)、磁束を減少させるために、対応する相のMOSFET4及び7をオフする(A3)。一方、前記差がヒステリシス幅の下限値以下であれば(A4:YES)、磁束を増加させるために、対応する相のMOSFET4及び7をオンする(A5)。また、前記差がヒステリシス幅内に収まっているのであれば(A2:NO、A4:NO)、対応する相のMOSFET4及び7のオン/オフ状態を保持する(A6)。このようにして、SRM制御器14は、各相アームのMOSFET4及び7のオンオフを制御し、SRM8を駆動制御する。
本実施形態では、式(5)に含まれる3倍高調波sin3θやcos3θの項をゼロにすることで指令磁束波形を得た。しかし、さらに高次の成分、例えば6倍高調波sin6θやcos6θの項が含まれる場合には、これらの項もゼロにすることで指令磁束波形を得るようにしてもよい。なお、最低次数である3倍高調波(N相の場合はN倍高調波、つまり、相数倍の高調波)のみを抑制するとしても、十分な騒音低減効果を期待することができる。
本実施形態によれば、SRM制御器14は、SRM8のステータ−ロータ間に生じる電磁吸引力Frを表わす式(1)において、各相固定子巻線9への通電により各磁極に生成される磁束波形に対する指令磁束波形の2乗値がN倍高調波成分、この場合、3倍高調波成分を含まないように制御する。これにより、電磁吸引力Frにおいて最も騒音に寄与する電気角に関する3倍高調波成分を十分に低減することができ、高調波成分が機械的にモータを変形させることで生じる騒音を効果的に抑えることができる。また、当該高調波によるトルクリップルを低減することができる。
また、指令磁束波形を常に磁極が磁気飽和する磁束量以下となるように与えているため、磁気抵抗Rを電気角θのみの関数とみなすことができ、SRM制御器14をより簡便に構成できる。また、駆動に際して過大な磁束を発生させることがないため、SRM8が高速に回転する領域まで追従させることができる。
また、指令磁束波形として、電気角1周期にわたって連続的に変化し続ける波形を用いることで、磁束の変化がより滑らかとなり、騒音の低減ならびに高速回転時の追従性能を一層向上することが可能になる。
また、指令磁束波形の2乗値には、電気角に関する最低次数の周波数成分として、電気角θに関する基本波成分を含んでいる。そのため、小さな磁束波形の振幅でも好適に大きなトルクを得ることができることから、磁気飽和を好適に回避することができる。また、指令磁束波形の絶対値の最小値をゼロとすることで、指令磁束波形の磁束量を低減することができ、一層磁気飽和を回避しやすくすることができる。
なお、本実施形態ではB1をゼロにしなかったが、B1=0となるように指令磁束波形を構成しても構わない。一般に、指令磁束波形の2乗においてcosθ、cos2θ、・・・の成分はトルクの平均値に寄与することがない。このため、B1=B2=・・・=0と設定することで、全体としては小さな磁束量でSRM8を駆動することができるようになり、一層高速回転時に追従性を向上できる。この場合、指令磁束波形の2乗は、磁極対向位置を起点とする磁極ごとに定めた電気角θi(iは1からNまでの自然数)についての奇関数に定値を加えた波形となる。
また、SRM制御器14は、指令磁束波形の2乗値が、電気角に関するN倍高調波成分よりも高次の少なくとも1つ以上の高調波成分も含まないように制御するように構成してもよい。即ち、N倍高調波を全てゼロにするのではなく、少なくとも3次や6次などといった高次の高調波のうちの何れか1つがゼロとなる磁束を指令磁束とする構成としてもよい。
また、電磁吸引力Frは、磁束の2乗値に比例するので、指令磁束波形の磁束は、絶対値が同じであれば、その正負を問わない。
また、電磁吸引力Frは、磁束の2乗値に比例するので、指令磁束波形の磁束は、絶対値が同じであれば、その正負を問わない。
(第2実施形態)
上記の式(8)により示されるU相の指令磁束φuは、以下のように指令電流Iuに変換できる。
Iu=R/N・φu ・・・式(11)
従って、指令磁束φuに替えて、指令電流IuによりSRMの駆動を制御することも可能である。ここで、図4に例示した磁束波形を式(11)により変換した電流波形を図11に例示する。なお、この場合も、指令トルクを10NmとしてパラメータA1を算出し、磁束の振幅が小さくなるようにパラメータA0,B1の値を決定している。
上記の式(8)により示されるU相の指令磁束φuは、以下のように指令電流Iuに変換できる。
Iu=R/N・φu ・・・式(11)
従って、指令磁束φuに替えて、指令電流IuによりSRMの駆動を制御することも可能である。ここで、図4に例示した磁束波形を式(11)により変換した電流波形を図11に例示する。なお、この場合も、指令トルクを10NmとしてパラメータA1を算出し、磁束の振幅が小さくなるようにパラメータA0,B1の値を決定している。
図12に示すように、本実施形態では、第1実施形態の構成における電圧センサ10U、10V、10Wに代えて、電流センサ31U,31V,31Wを配したもので、これらは、インバータ回路3の各相アーム3U,3V,3Wの出力端子と、SRM8の各相巻線9U,9V,9Wとの間に配置されている。電流センサ31が出力するセンサ信号(電流F/B)は、SRMの駆動制御装置として機能するSRM制御器32に入力されている。
図13に示すように、SRM制御器32は、指令電流生成器33及びゲート信号発生器34を備えている。指令電流生成器33は、第1実施形態の指令磁束生成器21と同様に指令トルクとロータ位置θmとが入力されており、これらの入力信号に基づき3相分の指令電流を生成してゲート信号発生器34に入力する。ゲート信号発生器34には、電流センサ31が出力する電流F/B(U,V,W)が入力されており、ゲート信号発生器34は、それらの入力信号に基づいてゲート信号を生成し、インバータ回路3にゲート信号を出力する。また、ゲート信号発生器34には、所定のヒステリシス幅値が入力される。ヒステリシス幅は、適宜変更して設定することができる。
図14に示すように、指令電流生成器33は、電気角変換部24、データテーブルの一例である理想電流マップ35、及び、指令電流発生器36を備えている。図15に例示する理想電流マップ35には、基準トルクT0に対応した、式(11)で表されるU相の理想電流Iuが記憶されている。理想電流マップ35には、基準トルクT0のときにおける理想電流が電気角に対応付けられて格納されている。そして、電気角θに応じた理想電流Iuが理想電流マップ35より読み出されて指令電流発生部36に入力される。
指令電流発生部36では、理想電流Iuを、入力される指令トルクTに応じた指令電流I(=Iu・√(T/T0))にすると、それをU相の指令電流として出力する。また、U相の指令電流を電気角120度、240度シフトさせたものを、それぞれV,W相の指令電流として出力する。
図16に示すフローチャートは、第1実施形態のステップA1をステップA11に置き換えて、指令電流と測定電流との差を求めている。以降の処理は第1実施形態と同様である。以上のように構成される第2実施形態によれば、指令磁束φuに替えて指令電流Iuを用いた場合も、第1実施形態と同様の効果が得られる。
(第3実施形態)
図17に示すように、この実施形態では、理想磁束をアナログ的に合成して生成出力する指令磁束発生器49を用いる。指令磁束発生器49は、第1実施形態の指令磁束発生器21における理想磁束マップ25を、理想磁束発生器50に置き換えたものである。例えば式(8)で表される理想磁束φuを構成する項は、A0,sinθ、sin2θ、cosθ、cos2θであるから、図18に示すように、理想磁束発生器50は、これらのアナログ電圧波形を、電圧発生器51及び発振器52〜55により発生させる。なお、発振器52〜55は、例えばsinθを基準に同期して各信号を発生させることは勿論である。
図17に示すように、この実施形態では、理想磁束をアナログ的に合成して生成出力する指令磁束発生器49を用いる。指令磁束発生器49は、第1実施形態の指令磁束発生器21における理想磁束マップ25を、理想磁束発生器50に置き換えたものである。例えば式(8)で表される理想磁束φuを構成する項は、A0,sinθ、sin2θ、cosθ、cos2θであるから、図18に示すように、理想磁束発生器50は、これらのアナログ電圧波形を、電圧発生器51及び発振器52〜55により発生させる。なお、発振器52〜55は、例えばsinθを基準に同期して各信号を発生させることは勿論である。
そして、電圧発生器51が出力する信号A0は、加算器56にそのまま入力され、発振器52が出力する信号sinθは、アンプ57により係数A1が乗じられて加算器56に入力される。また、発振器53〜55がそれぞれ出力する信号sin2θ、cosθ、cos2θは、それぞれアンプ58〜60により係数(2・K2・A1/K1)、B1、−(6・K3・A0/K1+2・K2・B1/K1)が乗じられて加算器56に入力される。
加算器56の出力信号は、対数変換器61により対数に変換されると、アンプ62により係数(1/2)が乗じられ、さらに指数変換器63により指数に変換されることで、その平方根が得られる。そして、指数変換器63の出力端子より、U相の理想磁束φuが出力される。
図19(a)に示すように、対数変換器61は、抵抗素子64、アンプ65及びNPNトランジスタ66で構成されている。抵抗素子64の一端は入力端子であり、他端はアンプ65の反転入力端子に接続されている。反転入力端子は、NPNトランジスタ66のコレクタに接続されている。NPNトランジスタ66のベースはグランドに接続され、エミッタはアンプ65の出力端子に接続されている。アンプ65の非反転入力端子はグランドに接続されている。
図19(b)に示すように、指数変換器63は、NPNトランジスタ67、抵抗素子68及びアンプ69で構成されている。NPNトランジスタ67のエミッタは入力端子であり、ベースはグランドに接続され、コレクタはアンプ69の反転入力端子に接続されている。反転入力端子は、抵抗素子68を介してアンプ69の出力端子に接続されている。アンプ69の非反転入力端子はグランドに接続されている。
本実施形態によれば、理想磁束発生器50は、指令磁束波形φiを、複数のアナログ電圧波形を合成して生成するので、このように構成した場合も第1実施形態と同様の効果が得られる。
(第4実施形態)
図20に示すように、この実施形態の理想磁束発生器70は、第3実施形態の理想磁束発生器50における電圧発生器51を電圧発生器71に置き換えたものである。電圧発生器71には、例えばロータ位置信号θmの変化に基づき検出されたSRM8の回転速度ωが入力されている。そして、電圧発生器71は、回転速度ωが所定の閾値ωtを超えると、信号A0のレベルを上昇させるように制御する。以下に、電圧発生器71の動作原理を説明する。指令磁束波形φiの変化速度は、次の式(12)のように表される。
図20に示すように、この実施形態の理想磁束発生器70は、第3実施形態の理想磁束発生器50における電圧発生器51を電圧発生器71に置き換えたものである。電圧発生器71には、例えばロータ位置信号θmの変化に基づき検出されたSRM8の回転速度ωが入力されている。そして、電圧発生器71は、回転速度ωが所定の閾値ωtを超えると、信号A0のレベルを上昇させるように制御する。以下に、電圧発生器71の動作原理を説明する。指令磁束波形φiの変化速度は、次の式(12)のように表される。
この式(12)から、回転速度ω(式(12)では角速度)が上昇すれば、指令磁束波形φiの変化速度dφi/dtも上昇することが判る。また、指令磁束波形φiの変化速度は回転速度ωに比例する。
一方、SRM8の巻線9に印加できる電圧の上下限は、電源電圧をVsupplyとすると±Vsupplyとなる。従って、SRM8に実際に発生させることができる磁束φの変化速度にも、式(13)のように上下限があることになる。
この式(13)から、SRM8の回転速度ωがある回転数以上になると、指令磁束波形φiに追従できなくなることが判る。
しかし、指令磁束波形φiに含まれる項A0の値を増加させることで、追従が可能になる。これは、図5に示すように、項A0の値を増加させると指令磁束波形φiの勾配φi/dtが小さくなるからである。そこで、電圧発生器71が、回転速度ωが所定の閾値ωtを超えると信号A0のレベルを上昇させれば、実際のSRM8の回転速度を指令磁束波形φiに追従させることができる。
このように、SRM8の回転速度の上昇に伴い、指令磁束波形の直流磁束成分を増加させるように制御してもよい。なお、所定の閾値ω1を設けなくても、回転数ωの上昇に伴い連続的にA0の値を上昇させるように制御するものであっても構わない。
(第5実施形態)
この実施形態では、図21に例示する指令磁束波形φ5aを用いる。指令磁束波形φ5aは、図22に例示する絶対値の最小値がゼロとなる指令磁束波形φ5bについて、当該波形φ5bがゼロとなるゼロ点P0に対して点対称にした波形となっている。指令磁束波形φ5bは、ゼロ点P0においてスイッチング素子をスイッチングする場合の波形であり、ゼロ点P0において折り返され、その波形が正の領域のみに存在する波形となっている。これに対して、指令磁束波形φ5aは、ゼロ点P0においてスイッチング素子をスイッチングしない場合の波形であり、ゼロ点P0において折り返されず、その波形が正の領域および負の領域の双方に存在する波形となっている。このような指令磁束波形φ5aは、時間軸Tに対して線対称な波形となっている。
この実施形態では、図21に例示する指令磁束波形φ5aを用いる。指令磁束波形φ5aは、図22に例示する絶対値の最小値がゼロとなる指令磁束波形φ5bについて、当該波形φ5bがゼロとなるゼロ点P0に対して点対称にした波形となっている。指令磁束波形φ5bは、ゼロ点P0においてスイッチング素子をスイッチングする場合の波形であり、ゼロ点P0において折り返され、その波形が正の領域のみに存在する波形となっている。これに対して、指令磁束波形φ5aは、ゼロ点P0においてスイッチング素子をスイッチングしない場合の波形であり、ゼロ点P0において折り返されず、その波形が正の領域および負の領域の双方に存在する波形となっている。このような指令磁束波形φ5aは、時間軸Tに対して線対称な波形となっている。
図23に例示する電流波形I5aは、図21に例示する指令磁束波形φ5aを電流値に変換した波形である。一方、図24に例示する電流波形I5bは、図22に例示する指令磁束波形φ5bを電流値に変換した波形である。この場合、電流波形I5aも、絶対値の最小値がゼロとなる電流波形I5bについて、当該波形I5bがゼロとなるゼロ点P0に対して点対称にした波形となっている。そして、電流波形I5bも、その波形が正の領域および負の領域の双方に存在する波形となっており、また、時間軸Tに対して線対称な波形となっている。
指令磁束波形φ5a、電流波形I5aによる制御によれば、当該波形φ5a,I5aがゼロとなるときにスイッチング素子をスイッチングする必要が無い。そのため、スイッチング回数を抑えることができ、スイッチング損失を低減できる。また、スイッチング素子のオン状態とオフ状態とを同じ時間間隔で交互に切り換えることができるので、図25に例示するオン状態ではスイッチング素子S1,S2に電流を流すことができ、一方、図26に例示するオフ状態ではスイッチング素子S3,S4に電流を流すことができる。また、オン状態の時間とオフ状態の時間が同じであるので、オン状態時にスイッチング素子S1,S2に流れる電流とオフ状態時にスイッチング素子S3,S4に流れる電流を同じにできる。そのため、オン状態とオフ状態とで電流が流れるスイッチング素子S1〜S4、つまり、熱が発生する箇所を均等に分散させることができる。よって、複数のスイッチング素子S1〜S4にかかる負荷を均一化することができ、換言すれば、特定のスイッチング素子に負荷が偏ることを回避することができ、熱設計仕様の自由度を高めることができる。
(その他の実施形態)
本発明は、上述の実施形態にのみ限定されるものではなく、以下のような変形または拡張が可能である。
指令磁束を指令電流に変換してSRMの駆動を制御する場合には、矩形波電流からN倍高調波成分、例えば3倍高調波成分のみを除去した電流を指令電流としてもよい。図27には、例えば電気角200[deg]〜320[deg]までの矩形的な電流から3次高調波成分を除去した電流波形を示す。
本発明は、上述の実施形態にのみ限定されるものではなく、以下のような変形または拡張が可能である。
指令磁束を指令電流に変換してSRMの駆動を制御する場合には、矩形波電流からN倍高調波成分、例えば3倍高調波成分のみを除去した電流を指令電流としてもよい。図27には、例えば電気角200[deg]〜320[deg]までの矩形的な電流から3次高調波成分を除去した電流波形を示す。
また、電磁吸引力は、電流の2乗値に比例する。そのため、指令磁束を指令電流に変換してSRMの駆動を制御する場合には、矩形波電流の2乗値からN倍高調波成分、例えば3倍高調波成分のみを除去した電流を指令電流としてもよい。図28には、例えば電気角200[deg]〜320[deg]までの矩形的な電流の2乗値から3次高調波成分を除去した電流波形を示す。
また、矩形波電流を流したときの磁束からN倍高調波成分、例えば3倍高調波成分のみを除去した磁束を指令磁束としてもよい。図29には、例えば電気角200[deg]〜320[deg]までに矩形的な電流を流したときの磁束から3次高調波成分を除去した磁束波形を示す。
また、電磁吸引力は、磁束の2乗値に比例する。そのため、矩形波電流を流したときの磁束の2乗値からN倍高調波成分、例えば3倍高調波成分のみを除去した磁束を指令磁束としてもよい。図30には、例えば電気角200[deg]〜320[deg]までに矩形的な電流を流したときの磁束の2乗値から3次高調波成分を除去した磁束波形を示す。
また、本発明は、SRMに限ることなく、例えばステッピングモータやシンクロナスリラクタンスモータなど、リラクタンストルクを主体とする同期モータであれば適用が可能である。また、指令磁束波形を、指令電流波形または指令電圧波形に変換してSRMの駆動を制御してもよい。
モータは3相構成に限ることなく、2相または4相以上であってもよい。3相以外のモータであっても、電磁吸引力Frを表わす式(1)において、指令磁束波形の2乗値がN倍高調波成分を含まないように制御すればよい。この場合も、磁束波形が極力滑らかになるように、磁束の2乗値が低次高調波の項で表されることが望ましい。
磁気抵抗Rを電気角θの3倍高調波までの高調波の重ね合わせと近似して指令磁束波形を導出したが、Rの近似にθに関するより高次の高調波まで考慮して、指令磁束波形を上述の手続きと同様の手続きにより導出しても構わない。Rをより高次の高調波までを使って近似することができればトルクTに例えば6倍高調波以上の高次高調波の項が得られるため、高次の高調波の抑制が可能になる。
また、ゲート信号発生器において、測定した磁束や電流を、指令磁束や電流に追従させる制御アルゴリズムは、図10や図16に示したものに限られない。例えば、PWM制御などの指令値に測定値を追従させるためにインバータ制御などで用いられる任意の制御アルゴリズムを用いることができる。
また、電磁吸引力Frには、指令磁束波形φの2乗値の依存性しかないことから、指令磁束として正値、負値の何れも用いることができる。しかも、波形の途中で正値から負値に変化する波形で指令磁束波形を構成しても本発明を実施することが可能である。
また、騒音の観点から最も問題となりやすい最低次数の高調波成分のみを、本発明の動作原理により抑制するものであっても構わない。即ち、例えば、単に電流や磁束の3倍高調波成分のみを抑制するものであっても構わない。なお、最低次数は、相数倍の高調波に相当する。また、本発明によれば、トルクリップルも抑えることができる。トルクリップルは騒音に寄与するので、トルクリップルを抑えることで、騒音を一層効果的に抑えることができる。
図面中、3はインバータ回路、8はスイッチトリラクタンスモータ(リラクタンス同期モータ)、14はSRM制御器(制御装置)を示す。
Claims (16)
- 所定の磁束波形(以下、指令磁束波形と称す)に基づく指令値によって、N(Nは2以上の自然数)相リラクタンス同期モータをインバータ回路により駆動制御する方法であって、
ある相の磁極対向位置を起点とする電気角をθ、極対数をP、前記リラクタンス同期モータの対応する磁極の磁気抵抗をR、前記リラクタンス同期モータのステータ−ロータ間のギャップ長をx、磁束をφとして、前記リラクタンス同期モータのステータ−ロータ間に生じる吸引力Frを表わす次式(1)において、
- 前記指令磁束波形の2乗値が、電気角に関するN倍高調波成分よりも高次の少なくとも1つ以上の高調波成分も含まないように制御することを特徴とする請求項1記載のリラクタンス同期モータの駆動制御方法。
- 前記指令磁束波形の磁束の絶対値が同じであることを特徴とする請求項1または2に記載のリラクタンス同期モータの駆動制御方法。
- 前記指令磁束波形を、磁極が飽和する磁束量より常に小さくなるように設定することを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載のリラクタンス同期モータの駆動制御方法。
- 前記磁気抵抗の値として、磁束が飽和しない領域で示す値を用いることを特徴とする請求項4に記載のリラクタンス同期モータの駆動制御方法。
- 前記指令磁束波形として、連続的に変化し続ける波形を用いることを特徴とする請求項1から5の何れか一項に記載のリラクタンス同期モータの駆動制御方法。
- 前記指令磁束波形として、絶対値の最小値がゼロとなる波形を用いることを特徴とする請求項6に記載のリラクタンス同期モータの駆動制御方法。
- 前記指令磁束波形がゼロとなるときにスイッチング素子をスイッチングしないことを特徴とする請求項7に記載のリラクタンス同期モータの駆動制御方法。
- 前記指令磁束波形として、絶対値の最小値がゼロとなる波形であって、当該波形がゼロとなるゼロ点に対して点対称となる波形を用いることを特徴とする請求項7または8に記載のリラクタンス同期モータの駆動制御方法。
- 前記指令磁束波形の2乗値の波形に含まれる電気角に関する最低次数の周波数成分は、基本波成分であることを特徴とする請求項1から9の何れか一項に記載のリラクタンス同期モータの駆動制御方法。
- 前記指令磁束波形は、その2乗値が前記各磁極の磁極対向位置を起点とする電気角に関して、定値に奇関数を加えた波形であることを特徴とする請求項1から10の何れか一項に記載のリラクタンス同期モータの駆動制御方法。
- 前記指令磁束波形を、電気角の値に応じたデータテーブルで与えることを特徴とする請求項1から11の何れか一項に記載のリラクタンス同期モータの駆動制御方法。
- 前記指令磁束波形を指令電流波形または指令電圧波形に変換することを特徴とする請求項1から12の何れか一項に記載のリラクタンス同期モータの駆動制御方法。
- 前記指令磁束波形を、複数のアナログ電圧波形を合成して生成することを特徴とする請求項1から11の何れか一項に記載のリラクタンス同期モータの駆動制御方法。
- 前記モータの回転速度の上昇に伴い、前記指令磁束波形の直流磁束成分を増加させることを特徴とする請求項1から14の何れか一項に記載のリラクタンス同期モータの駆動制御方法。
- 請求項1から15の何れか一項に記載の駆動制御方法を実行することを特徴とするリラクタンス同期モータの駆動制御装置。
Applications Claiming Priority (2)
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CN107222151A (zh) * | 2017-08-04 | 2017-09-29 | 张艳雪 | 一种无轴承的开关磁阻电机减振方法 |
CN107769420A (zh) * | 2017-11-10 | 2018-03-06 | 中国矿业大学 | 一种屏蔽式开关磁阻电机及低损耗控制方法 |
-
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