JP6337766B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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本発明は、半導体装置および、その製造方法に関する。
従来、半導体装置の製造方法において、金属膜の上に、フォトレジストを用いてレジストパターンを形成する工程を含む方法がある。この金属膜の反射率が高い場合、レジストパターンが崩れることがある。ここで、レジストパターンが崩れるとは、設計とおりのレジストパターンが形成されない場合をいう。
レジストパターンが崩れる理由としては、2つの要因が挙げられる。一つ目としては、ハレーションが挙げられる。ハレーションとは、レジストパターンを形成するために照射される光が金属膜で反射し、照射させたい位置の周りにも光があたることを示す。
二つ目としては、光の乱反射が挙げられる。レジストパターンを形成する金属膜の表面粗さが大きい場合、その表面に照射された光が乱反射することにより、意図しない領域に露光されてしまい、設計通りにレジストパターンが形成できない。
この課題を解決するため、例えば、特許文献1の技術が知られている。特許文献1には、金属膜上に反射防止膜を形成した上で、レジストパターンを形成する技術が記載されている。
特許第03216402号 特開平7−235513号公報
しかし、特許文献1に記載された技術においては、反射防止膜を作成する工程が必要となるため、製造時間や製造コストが上昇するという課題があった。
このため、レジストパターンが崩れることを抑制できる他の方法が望まれていた。その他、従来の半導体装置の製造方法においては、容易化や、精確さ、作業性の向上等が望まれていた。
本発明は、上記の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することができる。
本発明の第1の形態は、
スパッタリングにより金属膜を形成する第1の工程と、
前記金属膜の上にレジストパターンを形成するフォトリソグラフィ工程と、
前記フォトリソグラフィ工程の後に行うエッチング工程と、を含む、半導体装置の製造方法であって、
前記第1の工程において、
成膜速度は、7nm/min以上51nm/min以下であり、
放電用ガス流量は10sccmより大きく、100sccm以下であり、
前記金属膜は、主に、アルミニウムから形成されており、
前記放電用ガスは、アルゴンガスであり、
測定波長405nmにおける前記金属膜の反射率は、30%以下であり、
前記金属膜の表面粗さは、4.08nm以上7.54nm以下である、
半導体装置の製造方法である。また、本発明は以下の形態として実現することもできる。
(1)本発明の一形態によれば、半導体装置の製造方法が提供される。この半導体装置の製造方法は、スパッタリングにより金属膜を形成する第1の工程を含む半導体装置の製造方法であって、前記第1の工程において、成膜速度は、7nm/min以上100nm/min以下であり、放電用ガス流量は10sccmより大きい。この形態の半導体装置の製造方法によれば、金属膜の反射率は30%以下となり、金属膜の表面粗さは10nm以下となる。このため、金属膜の上にレジストパターンを形成する際に、レジストパターン崩れを抑制できる。なお、反射率は、波長405nmでの反射率を示す。
(2)上記形態の半導体装置の製造方法において、前記金属膜の材料であるバルク金属の反射率が50%以上であるとしてもよい。
(3)上記形態の半導体装置の製造方法において前記金属膜は、主に、アルミニウム、銀、銅の少なくとも一つから形成されているとしてもよい。
(4)上記形態の半導体装置の製造方法において、前記放電用ガスは、アルゴンガスであるとしてもよい。
(5)上記形態の半導体装置の製造方法において、さらに、前記金属膜の上にレジストパターンを形成するフォトリソグラフィ工程を含むとしてもよい。
(6)上記形態の半導体装置の製造方法において、さらに、前記フォトリソグラフィ工程の後に、エッチング工程を含むとしてもよい。
(7)本発明の他の形態によれば、半導体装置が提供される。この半導体装置は、前記金属膜の反射率は、30%以下であり、前記金属膜の表面粗さは、10nm以下である。この形態の半導体装置によれば、金属膜の上にレジストパターンを形成する際に、レジストパターン崩れを抑制できる。
(8)上記形態の半導体装置において、前記金属膜は、主に、アルミニウム、銀、銅の少なくとも一つから形成されているとしてもよい。
(9)上記形態の半導体装置において、前記金属膜の抵抗率が10μΩcm以下であるとしてもよい。
(10)上記形態の半導体装置において、前記金属膜の膜厚が200nm以上であるとしてもよい。
(11)上記形態の半導体装置において、前記金属膜の膜厚が20000nm以下であるとしてもよい。
上述した本発明の各形態の有する複数の構成要素はすべてが必須のものではなく、上述の課題の一部又は全部を解決するため、あるいは、本明細書に記載された効果の一部又は全部を達成するために、適宜、前記複数の構成要素の一部の構成要素について、その変更、削除、新たな他の構成要素との差し替え、限定内容の一部削除を行うことが可能である。また、上述の課題の一部又は全部を解決するため、あるいは、本明細書に記載された効果の一部又は全部を達成するために、上述した本発明の一形態に含まれる技術的特徴の一部又は全部を上述した本発明の他の形態に含まれる技術的特徴の一部又は全部と組み合わせて、本発明の独立した一形態とすることも可能である。
本発明は、半導体装置の製造方法や半導体装置以外の種々の形態で実現することも可能である。例えば、半導体装置を備える電力変換装置等の形態で実現することができる。
本発明によれば、レジストパターン崩れを抑制できる。
第1実施形態における半導体装置100の構成を模式的に示す断面図。 第1実施形態における半導体装置100の製造方法を示すフローチャート。 異なる成膜条件で製造した半導体装置の測定結果を示す図。 測定結果におけるパターン崩れの有無の判定方法を説明するための図。 試作例の表面をSEM(走査型電子顕微鏡)で撮影した画像。 反射率に対する表面粗さと反射率に対する抵抗率とを示す図。 反射率に対する成膜速度と表面粗さに対する成膜速度と抵抗率に対する成膜速度とを示す図。 表面粗さが大きい場合に反射光によるパターン崩れが発生する様子を示す模式図。 フォトレジストの吸光係数の違いを説明する図。 従来の金属膜形成工程を示す図。 本発明の実施形態における金属膜形成工程を示す図。
A.第1実施形態:
A1.半導体装置100の構成:
図1は、第1実施形態における半導体装置100の構成を模式的に示す断面図である。図1には、本実施形態における半導体装置100の断面の一部を示している。図1は、半導体装置100の技術的特徴をわかりやすく示すための図であり、各層の厚さを正確に示すものではない。また、図1には、説明を容易にするために、相互に直行するXYZ軸が図示されている。なお、本明細書において、層の厚さとは、X軸方向の厚みをいう。
本実施形態における半導体装置100は、SBD(Schottky Barrier Diode)である。半導体装置100は、半導体層10(「半導体基板10」とも呼ぶ)と、アノード電極層20と、絶縁層30と、配線電極層40と、カソード電極層50と、を備える。本実施形態における「配線電極層40」が、「課題を解決するための手段」における「金属膜」に相当する。
本実施形態において、半導体層10は、主に、窒化ガリウム(GaN)から形成されている。窒化ガリウム(GaN)から主に形成されるとは、モル分率において、窒化ガリウム(GaN)を90%以上含有することを示す。半導体層10には、ドナー不純物として、シリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)などを添加してもよい。
アノード電極層20は、半導体層10の一部と接するように形成されている。本実施形態において、アノード電極層20はチタン(Ti)から形成される層である。アノード電極層20の膜厚は、例えば、100nmから500nmとすることができる。本実施形態において、アノード電極層20の厚さtは100nmとする。アノード電極層20は、例えば、パラジウム(Pd)、モリブデン(Mo)、バナジウム(V)、アルミニウム(Al)、白金(Pt)、金(Au)などの他の材料で形成されていてもよく、上記の材料を組み合わせ形成してもよい。
本実施形態において、アノード電極層20は、単層であるが、複数層としてもよい。複数層とする場合には、例えば、アノード電極層20の最表面(配線電極層40と接する面)に、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、チタン(Ti)、ハフニウム(Hf)、ジルコニウム(Zr)、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、鉄(Fe)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)から選ばれる一種以上の材料の窒化物および/または酸化物の層を設けてもよい。
絶縁層30は、半導体層10と接する層である。絶縁層30は、例えば、シリコン(Si)、アルミニウム(Al)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)の少なくとも1つを含む酸化物、窒化物、または酸窒化物により形成することができる。本実施形態において、絶縁層30は酸化アルミニウム(Al)から形成されている。絶縁層30の膜厚は、例えば、50nmから1000nmとすることができる。本実施形態において、絶縁層30の厚さは100nmとする。
カソード電極層50は、半導体層10の面であって、アノード電極層20が形成されている面とは反対側の面に設けられている。カソード電極層50は、例えば、チタン(Ti)、アルミニウム(Al)、白金(Pt)、モリブデン(Mo)、スズ(Sn)、インジウム(In)、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)、ニオブ(Nb)、バリウム(Ba)、銀(Ag)、ロジウム(Rh)、ハフニウム(Hf)から選ばれる1種以上の材料により形成することができる。本実施形態において、カソード電極層50はチタン(Ti)から形成されている。カソード電極層50の膜厚は、例えば、50nmから1000
nmとすることができる。本実施形態において、カソード電極層50の厚さは100nmとする。
配線電極層40は、アノード電極層20と絶縁層30の上(+Z軸側)に形成されている。また、配線電極層40は、アノード電極層20を覆うように形成されている。配線電極層40の反射率は、30%以下であり、表面粗さは10nm以下である。このようにすることにより、配線電極層40の上にレジストパターンを形成する際に、レジストパターン崩れを抑制できる。
反射率の測定方法としては、絶対反射率法を用いる。具体的には、ハロゲンランプと重水素ランプを用い、試料に対して垂直に波長230nmから800nmの光を照射し、各波長における反射強度を計測する。光のスポット径は直径3μmとし、3反復行なった際の波長405nmでの反射率の平均値を、反射率とする。
表面粗さの測定方法としては、白色干渉計測法を用いる。具体的には、白色光を装置内で二分割し、一方を試料表面に照射し、他方を参照表面に照射する。そして、それぞれの表面から発生する反射光により、試料の凹凸状態を計測する。評価領域は、120μm×90μmとし、この領域において3点を測定し、その平均値を表面粗さとする。
配線電極層40の抵抗率は、10μΩcm以下が好ましく、6μΩcm以下がより好ましく、5μΩcm以下がさらに好ましい。抵抗率の測定方法としては、四深針法を用いる。具体的には、試料に4本の針状の電極(四深針プローブ)を直線上に置き、外側の二深針間に一定電流を流し、内側の二深針間に生じる電位差を測定することにより抵抗率を測定し、3反復行なった際の平均値を抵抗率とする。
本実施形態において、配線電極層40は、主にアルミニウム(Al)から形成されている。「主にアルミニウム(Al)から形成されている」とは、モル分率において、アルミニウム(Al)を90%以上含有することを示す。配線電極層40としては、銅(Cu)、マンガン(Mn)、シリコン(Si)、マグネシウム(Mg)、亜鉛(Zn)、ニッケル(Ni)などを添加したものを用いてもよい。配線電極層40の材料としては、バルク金属の反射率が50%以上のものを用いることができる。
「バルク金属の反射率」とは、市販のターゲットメタルに対して、波長405nmの光を垂直に照射した際の反射率をいう。バルク金属の反射率が50%以上のものとしては、例えば、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、銅(Cu)が挙げられる。なお、アルミニウム(Al)のバルク金属の反射率は、80%から90%である。銀(Ag)のバルク金属の反射率は、80%から90%である。銅(Cu)のバルク金属の反射率は、50%から60%である。
配線電極層40の膜厚は、例えば、200nmから20000nmとすることができる。本実施形態において、配線電極層40の厚さは2000nmとする。配線電極層40を2000nm以上とすることにより、配線電極層40をワイヤボンディングする際に、配線電極層40が割れることを抑制できるため、より好ましい。
A2.半導体装置100の製造方法:
図2は、第1実施形態における半導体装置100の製造方法を示すフローチャートである。ステップS100において、製造者は、半導体基板10(半導体層10)を用意する。
ステップS110において、製造者は、半導体基板10の上に、絶縁層30を形成する。本実施形態において、絶縁層30は、例えば、化学気相成長(CVD:Chemical vapor deposition)により形成される。
ステップS120において、製造者は、絶縁層30にコンタクトホールを形成する。本実施形態において、製造者は、絶縁層30の上に、ポジ型フォトレジストを用いてレジストパターンを形成した後、エッチングを行なうことにより、コンタクトホールを形成する。エッチングとしては、ドライエッチングを用いてもよく、ウェットエッチングを用いてもよく、ドライエッチングとウェットエッチングの両方を用いてもよい。ドライエッチングに使用するガスとしては、例えば、トリフルオロメタン(CHF3)を用いることができる。ウェットエッチングに使用する溶液としては、例えば、バッファードフッ酸(BHF)や、フッ化水素(HF)や、バッファードフッ酸(BHF)とフッ化水素(HF)の混合液を用いることができる。
ステップS130において、製造者は、アノード電極層20を形成する。具体的には、製造者は、アノード電極層20が半導体層10と絶縁層30と接触するように、アノード電極層20を形成する。アノード電極層20の形成方法としては、例えば、EB(Electron Beam)蒸着や抵抗加熱蒸着などの蒸着を用いても良く、スパッタリングを用いてもよい。
ステップS140において、製造者は、スパッタリングにより配線電極層40を形成する。本実施形態における「ステップS140」が、「課題を解決するための手段における「第1の工程」に相当する。この工程において、成膜速度は、7nm/min以上100nm/min以下であり、放電用ガス流量は10sccmより大きい。ここで、「sscm」とは、standard cc/minを示し、1atm(大気圧1013hPa)において0℃で規格化されたccmを示す。このようにすることにより、配線電極層40の上にレジストパターンを形成する際に、レジストパターン崩れを抑制できる。放電用ガスとしては、例えば、希ガスや窒素ガスを用いることができる。希ガスとしては、例えば、ヘリウム(He)、ネオン(Ne)、アルゴン(Ar)、クリプトン(Kr)、キセノン(Xe)が挙げられる。本実施形態において、放電用ガスとしてアルゴンガスを用いる。放電用ガス流量の上限は、特に限定されないが、200sccm以下が好ましく、100sccm以下がより好ましい。
次に、ステップS145において、製造者は、配線電極層40の上にレジストパターンを形成する。この工程を、フォトリソグラフィ工程とも呼ぶ。本実施形態において、製造者は、ポジ型フォトレジストを用いてレジストパターンを形成する。露光装置の露光波長は、150nmから500nmを用いることができる。例えば、F2エキシマレーザー(157nm)、ArFエキシマレーザー(193nm)、KrFエキシマレーザー(248nm)、i線(365nm)、h線(405nm)、g線(436nm)が挙げられる。本実施形態において、露光波長は、h線(405nm)を用いる。
ステップS147において、製造者は、エッチングを行なう。エッチング工程により、配線電極層40を所望の形状とすることができる。その後、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)を含む剥離液やアッシングにより、フォトレジストを除去する。
ステップS150において、製造者は、カソード電極層50を形成する。カソード電極層50の形成方法としては、例えば、EB(Electron Beam)蒸着や抵抗加熱蒸着などの蒸着を用いても良く、スパッタリングを用いてもよい。以上の工程により、半導体装置100は完成する。
B.性能評価:
図3は、異なる成膜条件で製造した半導体装置の測定結果を示す図である。本評価は、試作例1から試作例8を作製した上で、測定結果として、反射率(%)、表面粗さ(nm)、抵抗率(μΩcm)を測定し、パターン崩れの有無を観察した。「パターン崩れ」の項目において、「○」はパターン崩れがなかったことを示し、「×」はパターン崩れがあったことを示す。パターン崩れの有無の判定方法は、後に詳述する。
成膜された膜の性質は、成膜を行なう際の、印加電力(W)と、放電用ガス流量(sccm)と、背圧(Pa)によりに影響を受ける。このため、これらを異ならせることにより、製造者は、試作例を作製した。なお、成膜速度(nm/min)は、印加電力(W)に強く依存する。
具体的には、製造者は、シリコン基板の上に絶縁膜(酸化ケイ素(SiO):膜厚1μm)を形成した後、以下の成膜条件のアルミニウム層を2000nm積層することにより試作例を作製した。放電用ガスとしてはアルゴンガスを用いた。フォトレジストとしてはTCIR-ZR8800(東京応化工業社製)を用いた。なお、同様の試験を、絶縁膜に代えて金属層(チタン(Ti)/窒化チタン(TiN)/チタン(Ti)=膜厚:20nm/200nm/20nm)で行ったが、同様の結果が得られたため、絶縁膜での試験結果のみを示す。これら2つの試験結果から、アルミニウム層の下の層によらず、本発明の効果が奏されることが分かった。
[試作例1]
印加電力:500W 放電用ガス流量:29sccm 背圧:8.00×10−5Pa
[試作例2]
印加電力:200W 放電用ガス流量:29sccm 背圧:8.00×10−5Pa
[試作例3]
印加電力:800W 放電用ガス流量:29sccm 背圧:8.00×10−5Pa
[試作例4]
印加電力:500W 放電用ガス流量:10sccm 背圧:8.00×10−5Pa
[試作例5]
印加電力:500W 放電用ガス流量:100sccm 背圧:8.00×10−5Pa
[試作例6]
印加電力:500W 放電用ガス流量:29sccm 背圧:3.00×10−5Pa
[試作例7]
EB蒸着により成膜(成膜速度:30.0nm/min)
[試作例8]
印加電力:1500W 放電用ガス流量:29sccm 背圧:8.00×10−5Pa
図4は、測定結果におけるパターン崩れの有無の判定方法を説明するための図である。
左側に示すレジスト形状が、設計どおりのレジスト形状F1を示す。右側に示すレジスト形状はレジストパターン崩れがあったレジスト形状F2を示す。レジストパターンの端部(「パターンエッジ」とも呼ぶ)が波状に形成された場合であって、波の振幅wが0.15μmより大きい場合、レジストパターン崩れがあった(図3において「×」と記載する)と判定し、それ以外の場合をレジストパターン崩れがなかった(図3において「○」と記載する)と判定した。
図5は、試作例の表面をSEM(走査型電子顕微鏡)で撮影した画像である。図5において、パターン崩れがない例として試作例1の画像を示し、パターン崩れがある例として試作例4と試作例7の画像を示す。また、各試作例における(i)パターンエッジの波の振幅の測定結果と、(ii)反射率と、(iii)表面粗さを図5に示す。図5に示すとおり、試作例1におけるパターンエッジの波の振幅は0.05μmであり、試作例4におけるパターンエッジの波の振幅は0.47μmであり、試作例7におけるパターンエッジの波の振幅は0.25μmであった。
図6は、反射率に対する表面粗さと、反射率に対する抵抗率とを示す図である。図6(A)は、反射率に対する表面粗さを示し、図6(B)は、反射率に対する抵抗率を示す。なお、パターン崩れがなかった試作例は、試作例1,3,5,6,8である。
図6(A)から、試作例2と試作例4の表面粗さが他の試作例よりも大きいことがわかる。試作例2は成膜速度が6.8nm/minであり、他の試作例と比較して成膜速度が遅い試作例である。この結果から、成膜速度が遅すぎる場合、表面粗さが大きくなり、この結果として、パターン崩れが発生することが分かる。この原因としては、成膜速度が速い場合と比べて、成膜速度が遅い場合のほうが、所定の膜厚を成形するための時間が長いため、膜中に不純物が入りやすいことが考えられる。試作例4は放電用ガス流量が10sccmと、他の試作例と比較して放電用ガス流量が小さい。この結果から、放電用ガス流量が小さすぎる場合、表面粗さが大きくなり、この結果として、パターン崩れが発生することが分かる。この原因としては、放電用ガス流量が小さすぎる場合、試料の表面に対して垂直な方向に選択的に膜が形成され、その結果として表面粗さが大きくなったのではないかと考えられる。
図6(B)から、試作例2と試作例5の抵抗率が他の試作例よりも大きいことがわかる。試作例2は成膜速度が6.8nm/minであり、他の試作例と比較して成膜速度が遅い試作例である。この結果から、成膜速度が遅すぎる場合、抵抗率があがると考えられる。この原因としては、成膜速度が速い場合と比べて、成膜速度が遅い場合のほうが、所定の膜厚を成形するための時間が長いため、膜中に不純物が入りやすいことが考えられる。試作例5は放電用ガス流量が100sccmと、他の試作例と比較して放電用ガス流量が大きい。この結果から、放電用ガス流量が大きすぎる場合、抵抗率があがると考えられる。この原因としては、ガス流量が小さい場合と比べて、ガス流量が大きい場合のほうが膜中に放電用ガスが取り込まれやすくなることが考えられる。
図7は、反射率に対する成膜速度と、表面粗さに対する成膜速度と、抵抗率に対する成膜速度とを示す図である。図7(A)は、反射率に対する成膜速度を示し、図7(B)は、表面粗さに対する成膜速度を示し、図7(C)は、抵抗率に対する成膜速度を示す。
図7(A)から以下のことが分かる。つまり、放電用ガス流量を変更した試作例4および試作例5ならびに成膜条件が異なる試作例7とを除外した場合、成膜速度が速いほど、反射率があがることが分かる。この原因としては、成膜速度が速い場合と比べて、成膜速度が遅い場合のほうが、膜中に不純物が入りやすいことが考えられる。つまり、成膜速度が速くするほど、膜中に不純物が入り込まないため、反射率が大きくなると考えられる。
図7(B)から以下のことが分かる。つまり、放電用ガス流量を変更した試作例4および試作例5ならびに成膜条件が異なる試作例7とを除外した場合、成膜速度が遅いと、表面粗さが大きくなるが、成膜速度を一定以上の速さとすることにより、表面粗さを低くできることが分かる。この結果から、表面粗さを小さくするには、成膜速度を15nm/min以上とすることがより好ましいことが分かる。
図7(C)から以下のことが分かる。つまり、放電用ガス流量を変更した試作例4および試作例5ならびに成膜条件が異なる試作例7とを除外した場合、成膜速度が速いほど、抵抗率が下がることが分かる。この原因としては、成膜速度が速い場合と比べて、成膜速度が遅い場合のほうが、膜中に不純物が入りやすいことが考えられる。つまり、成膜速度が速くなるほど、膜中に不純物が入り込む量が減り、抵抗率が小さくなると考えられる。
C.まとめ:
図8は、表面粗さが大きい場合に、反射光によるパターン崩れが発生する様子を示す模式図である。図8(A)は、表面粗さが大きい金属膜40へフォトレジスト60を介して光(入射光)があたる様子を示し、図8(B)は、入射光が金属膜表面で乱反射する様子を示し、図8(C)は、反射光の影響によりフォトレジストの側面が垂直ではなく傾いている様子を示す。図8に示されるように、表面粗さが大きい場合に、反射光によるパターン崩れが発生することが分かる。
図9は、フォトレジストの吸光係数の違いを説明する図である。図9(A)は、吸光係数が小さいフォトレジスト60を用いた様子を示す図であり、図9(B)は、吸光係数が大きいフォトレジスト62を用いた様子を示す図である。
図9(A)に示されるとおり、吸光係数が小さいフォトレジスト60に光を照射した際、その光をフォトレジスト60は少ししか吸収しないため、フォトレジスト60への反射光の影響が大きくなる。一方、図9(B)に示されるとおり、吸光係数が大きいフォトレジスト62に光を照射した際、その光をフォトレジスト62は多く吸収するため、フォトレジスト62への反射光の影響が小さくなる。上述の実験では、吸収係数が比較的小さいフォトレジストであるTCIR-ZR8800(東京応化工業社製)を用いた。このため、実験で用いたフォトレジストよりも吸収係数が大きいフォトレジストを用いても、パターン崩れを抑制できると考えられる。
図10は、従来の金属膜形成工程(例えば、特許第03216402号参照)の例を示す図である。従来技術においては、以下のような工程を経る。まず、(i)半導体基板200の上に金属膜210の形成(ステップS210)後、(ii)反射防止膜220を形成し(ステップS220)、(iii)レジストパターン230を形成(ステップS230)する。その後、(iv)エッチング工程(ステップS240)を経て、(v)レジストパターン230を除去し(ステップS250)、反射防止膜220を除去する(ステップS260)。一方、本発明の実施形態は以下のような工程を経る。
図11は、本発明の実施形態における金属膜形成工程を示す図である。まず、(i)半導体基板300の上に金属膜310の形成(ステップS310)後、(ii)レジストパターン320を形成(ステップS320)する。その後、(iii)エッチング工程(ステップS330)を経て、(iv)レジストパターン320を除去する(ステップS340)。本発明の実施形態は、従来の実施形態と比較して、2つの工程(反射防止膜220を形成する工程(ステップS220)と反射防止膜220を除去する工程(ステップS260))を省略できる。このため、本実施形態によれば、製造コストの低減と、製造の容易化と、作業性の向上とを達成できる。
D.変形例:
この発明は上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の形態において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
D1.変形例1:
本実施形態において、半導体として窒化ガリウム(GaN)を用いている。しかし、本発明は、これに限定されない。半導体としては、例えば、シリコン(Si)やゲルマニウム(Ge)などのIV族半導体を用いてもよく、亜鉛セレン(ZnSe)やカドミウム硫黄(CdS)などのII―VI族半導体を用いても良く、ガリウム砒素(GaAs)やインジウムリン(InP)などのIII―V族半導体を用いても良く、シリコンカーバイト(SiC)やシリコンゲルマニウム(SiGe)などのIV族化合物半導体などを用いてもよい。
D2.変形例2:
本実施形態において、半導体装置はSBDとしている。しかし、本発明はこれに限らない。半導体装置としては、例えば、FET(Field Effect Transistor)、バイポーラトランジスタ、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、PIN(p-intrinsic-n)ダイオードなどの金属膜を備える全ての半導体装置に本発明を適用することができる。
D3.変形例3:
本実施形態において、配線電極層40の形成(ステップS140)後に、カソード電極層50を形成している(ステップS150)。しかし、本発明は、これに限られない。例えば、カソード電極層50を形成後、絶縁層30を形成してもよい。
D4.変形例4:
本実施形態において、配線電極層40は単層により形成されている。しかし、本発明は、これに限られない。配線電極層40は、複数層により形成されていてもよい。配線電極層40としては、例えば、窒化チタン(TiN)上に、アルミニウム(Al)を形成してもよい。また、窒化チタン(TiN)の代わりに、例えば、チタン(Ti)、モリブデン(Mo)、タンタル(Ta)、タングステン(W)や、それらの酸化物や窒化物を用いても良く、上記したものを組み合わせて用いてもよい。
本発明は、上述の実施形態や変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、変形例中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
10…半導体層(半導体基板)
20…アノード電極層
30…絶縁層
40…配線電極層(金属膜)
50…カソード電極層
60…フォトレジスト
62…フォトレジスト
100…半導体装置
200…半導体基板
210…金属膜
220…反射防止膜
230…レジストパターン
300…半導体基板
310…金属膜
320…レジストパターン
t…厚さ
w…振幅
F1…レジスト形状
F2…レジスト形状

Claims (4)

  1. スパッタリングにより金属膜を形成する第1の工程と、
    前記金属膜の上にレジストパターンを形成するフォトリソグラフィ工程と、
    前記フォトリソグラフィ工程の後に行うエッチング工程と、を含む、半導体装置の製造方法であって、
    前記第1の工程において、
    成膜速度は、7nm/min以上51nm/min以下であり、
    放電用ガス流量は10sccmより大きく、100sccm以下であ
    前記金属膜は、主に、アルミニウムから形成されており、
    前記放電用ガスは、アルゴンガスであり、
    測定波長405nmにおける前記金属膜の反射率は、30%以下であり、
    前記金属膜の表面粗さは、4.08nm以上7.54nm以下である、
    半導体装置の製造方法。
  2. 請求項1に記載の半導体装置の製造方法であって、
    前記金属膜の材料であるバルク金属の反射率が50%以上である、
    半導体装置の製造方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載の半導体装置の製造方法であって、
    前記金属膜の抵抗率が3.45μΩcm以上6.32μΩcm以下である、
    半導体装置の製造方法。
  4. 請求項1から請求項までのいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法であって、
    前記第1の工程において、
    背圧は、8.00×10−5Pa以下である、半導体装置の製造方法。
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