JP6337716B2 - スイッチング素子の故障検出回路 - Google Patents

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Description

本発明は、スイッチング素子の故障を検出する故障検出回路に関する。
従来、例えばモータの駆動回路やDC−DCコンバータの昇圧回路などでは、スイッチング素子を用いたスイッチング回路が広く利用されている。そのようなスイッチング回路では、比較的高い電圧が印加された用途に用いられることがある。その場合、仮にスイッチング素子が故障してしまうと、天絡や地絡が生じて大きな電流が流れ、スイッチング素子や周辺の回路部品が損傷するおそれがある。そのため、例えば特許文献1のように、閾値を設定して過電流や過電圧の発生を検出することで、スイッチング素子の損傷を防止することが行われている。
特開2005−6464号公報
スイッチング素子が故障すると上記したように大きな電流が流れてしまうことから、故障検出回路には、スイッチング素子の動作が停止しているときだけでなく、スイッチング素子の動作中にも故障を検出できることが望まれている。また、スイッチング回路ではコンデンサやコイル等の周辺部品を小型化するためにスイッチング周波数を高くすることがある。そのため、故障検出回路には迅速に故障を検出できることも望まれている。
しかしながら、従来では、それらの要望に簡単な構成で応えることができる故障検出回路はなかった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、回路構成を簡略化しつつも、動作中に迅速に故障を検出することができるスイッチング素子の故障検出回路を提供することにある。
請求項1記載の発明では、検出対象となるスイッチング素子がスイッチングする際に電圧が変動する出力ノードの電圧振幅を、当該出力ノードにおける電圧振幅よりも小さい電圧振幅の信号に変換するレベル変換回路と、レベル変換回路によって変換された小さい電圧振幅の信号に基づいてスイッチング素子の故障を判定する故障判定回路と、を備え、レベル変換回路は、定電流を供給する定電流回路と、カソード側がスイッチング素子の出力ノードに接続され、アノード側が定電流回路に接続されたレベル変換用のダイオードとにより構成されている。
第1実施形態の故障検出回路の電気的構成を模式的に示す図 各検出点における電圧振幅の関係を模式的に示す図 故障判定回路によるショート検出処理、オープン検出処理の流れを示す図 ショート故障、オープン故障の検出例を示すタイミングチャート 第1実施形態における故障判定回路によるショート検出処理、オープン検出処理の流れを示す図 ショート故障、オープン故障の検出例を示すタイミングチャート 第3実施形態における故障判定回路によるショート検出処理、オープン検出処理の流れを示す図 ショート故障、オープン故障の検出例を示すタイミングチャート 第4実施形態の故障検出回路の他の電気的構成を模式的に示す図その1 故障検出回路の他の電気的構成を模式的に示す図その2 故障検出回路の他の電気的構成を模式的に示す図その3 故障検出回路の他の電気的構成を模式的に示す図その4 故障検出回路の他の電気的構成を模式的に示す図その5 故障検出回路の他の電気的構成を模式的に示す図その6 故障検出回路の他の電気的構成を模式的に示す図その7 定電流回路の他の電気的構成を模式的に示す図 故障検出回路の検出対象となるスイッチング回路の例を模式的に示す図 レベル変換回路を単独で用いた応用例を示す図
以下、本発明の複数の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、各実施形態において実質的に共通する部位には同一の符号を付して説明する。
(第1実施形態)
図1に示すように、故障検出回路1は、スイッチング回路2に用いられているスイッチング素子の故障を検出する。本実施形態では、故障検出回路1は、半導体装置100のパッケージ内に収容されている。
スイッチング回路2は、駆動電源VSとGND電位との間に設けられた電界効果トランジスタ(以下単にトランジスタと称する)Q1とダイオードD1とからなる第1の直列回路、および、第1の直列回路のトランジスタQ1とダイオードD1との間にコイルL1を介して接続され、ダイオードD2とトランジスタQ2とからなる第2の直列回路を備えている。また、ダイオードD2と負荷3との間には、回路部品としてコンデンサC1が接続されている。このようなスイッチング回路2は、例えば昇降圧DC−DCコンバータに利用されている。
スイッチング回路2を構成するトランジスタQ1およびトランジスタQ2は、駆動回路4から出力される駆動信号によってオン/オフが制御されるスイッチング素子である。このうち、本実施形態では、トランジスタQ2が、故障検出回路1による故障の検出対象になっている。
トランジスタQ2は、ソース端子がGND電位に接続され、ドレイン端子がダイオードD2に接続され、ゲート端子が駆動回路4に接続されている。そして、駆動回路4からトランジスタQ1に駆動信号が入力されると、ダイオードD2を介して負荷3に電力を供給する。そのため、トランジスタQ2が動作(スイッチング)するときには、ドレイン端子側の電位が変動する。つまり、本実施形態の場合、トランジスタQ2のドレイン端子とダイオードD2との間のノードが、スイッチング素子がスイッチングする際に電圧が変動する出力ノードに相当する。この出力ノードは、故障検出回路1に接続されている。なお、以下では、出力ノードを故障検出回路1への「入力」とも称して説明する。
故障検出回路1は、定電流回路10を有するレベル変換回路11、およびトランジスタQ2の故障を判定する故障判定回路12を備えている。また、故障判定回路12は、レベル変換回路11との間にコンパレータ13を備えている。このコンパレータ13は、本実施形態ではCMOS半導体プロセスで製造されたものであり、論理回路に相当する。
レベル変換回路11は、検出対象となるトランジスタQ2の出力ノードの電圧振幅を、当該出力ノードにおける電圧振幅よりも小さい電圧振幅の信号に変換するものである。
レベル変換回路11の定電流回路10は、本実施形態では、いわゆるカレントミラー回路で構成されている。より具体的には、定電流回路10は、2つのバイポーラ型のトランジスタTr1、Tr2と定電流源14とにより構成されている。各トランジスタTr1、Tr2は、エミッタ端子が電源VCCに接続されており、ベース端子が互い接続されている。トランジスタTr1のコレクタ端子には、GND電位との間に定電流源14が接続されている。そして、トランジスタTr2のコレクタ端子から定電流が供給される。以下、トランジスタTr2のコレクタ端子側の電圧を、便宜的に定電流回路10の出力電圧とも称する。
定電流回路10とスイッチング回路2との間には、ダイオードD3が設けられている。このダイオードD3は、カソード側がトランジスタQ2の出力ノード側に接続され、アノード側が定電流回路10側に接続されている。ダイオードD3は、レベル変換用のダイオードに相当する。
定電流回路10と故障判定回路12との間には、アノード側が定電流回路10とダイオードD3との間に接続され、カソード側が故障判定回路12側に接続されているダイオードD4が設けられている。このダイオードD4は、ダイオードD3と共通する温度特性を有している。ダイオードD4は、温度補償用のダイオードに相当する。また、ダイオードD4と故障判定回路12側との間には、GND電位に接続されているプルダウン用の抵抗R1が設けられている。この抵抗R1は、抵抗素子に相当する。
ここで、ダイオードD3とダイオードD4との接続点を点Aとし、ダイオードD4のカソード側(つまり、故障判定回路12への入力側)を点Bとし、ダイオードD3のカソード側(つまり、トランジスタQ2の出力ノード側)を点Cとする。このダイオードD4は、ダイオードD3と共通する温度特性を有しているとともに、点Aを中心として、点Bの出力ノードから点Cの故障判定回路12までの経路において順方向が互いに逆になるように配置されている。このため、ダイオードD3の温度特性は、ダイオードD4の温度特性によって打ち消される。その結果、レベル変換回路11によって変換される電圧は、その温度特性が排除される。すなわち、本実施形態では、温度によらず一定な状態で、電圧振幅のレベルを変換している。
また、定電流回路10と故障判定回路12との間、より厳密には本実施形態ではダイオードD4とコンパレータ13との間には、GND電位との間に接続されたツェナーダイオードD5が設けられている。このツェナーダイオードD5は、定電流回路10の出力電圧を制限する電圧制限用素子に相当し、定電流回路10のトランジスタTr2等の飽和を防止している。
コンパレータ13は、レベル変換回路11で変換された電圧振幅を、本実施形態ではCMOS半導体回路で扱える範囲(以下、便宜的にCMOSレベルと称する)の電圧振幅に変換する。このコンパレータ13は、正の入力端子がレベル変換回路11の出力(つまり、点B)に接続されており、負の入力端子が、基準電圧源15に接続されている。
このため、基準電圧源15が生成する電圧を閾値電圧Vthとすると、点Bの電位が閾値電圧Vthよりも高い場合にはコンパレータ13からCMOSレベルでHレベルの信号が出力され、点Bの電位が閾値電圧Vthよりも低い場合にはコンパレータ13からCMOSレベルでLレベルの信号が出力される。このCMOSレベルの電圧振幅は、トランジスタQ2の出力ノードの電圧振幅よりも小さくなっている。
故障判定回路12は、レベル変換回路11によって変換された小さい電圧振幅の信号に基づいてトランジスタQ2の故障を判定する。より具体的には、本実施形態の場合、故障判定回路12は、CMOS半導体回路で構成されており、コンパレータ13により変換されたCMOSレベルの信号に基づいてトランジスタQ2の故障を判定する。通常、CMOS半導体回路は高速な動作が可能であることから、故障判定回路12は、後述するようにトランジスタQ2の故障を迅速に判定することが可能となる。なお、故障判定回路12の出力は、例えば半導体装置100の外部のマイクロコンピュータ等に出力されたり、半導体装置100内での制御に用いられたりする。
次に、上記した構成の作用について説明する。
まず、レベル変換回路11およびコンパレータ13における電圧振幅の変換態様について説明する。ここで、ダイオードD3およびダイオードD4の順方向電圧をVf、ツェナーダイオードD5のツェナー電圧をVz、トランジスタTr2での出力飽和電圧をVsatとすると、Vz<VCC−Vsat−Vf、Vz>Vthの関係を満たしているものとする。
駆動信号がONになると(または、後述するショート故障が発生すると)、点Bと点Cの電圧はほぼ同一となり、コンパレータ13の出力はLとなる。一方、駆動信号がOFFになると(または、後述するようにオープン故障が発生すると)、点Cと点Bの電圧が上昇していくが、点Bの電圧はツェナーダイオードD5のツェナー電圧Vzによってクランプされ、Vzで固定される。そして、点Bの電圧がVzとなることから、閾値電圧Vthよりも高くなり、コンパレータ13の出力はHとなる。
そのため、スイッチング回路2が駆動されると、図2に示すように、点C(入力)ではVS以上までの範囲で電圧が振幅しうるが、点AではVf+Vzまでの範囲で電圧が振幅し、点BではVzまでの範囲で電圧が振幅する。また、点Bにおける電圧振幅は、コンパレータ13において閾値電圧Vthと比較され、Vthよりも高ければHレベルの信号が出力され、Vthよりも低ければLレベルの信号が出力される。
つまり、本実施形態の場合、トランジスタQ2の出力ノードの電圧振幅は、レベル変換回路11によってまず当該出力ノードの電圧振幅よりも小さい電圧振幅の信号に変換され、さらに、コンパレータ13によって当該出力ノードの電圧振幅よりも小さい電圧振幅の信号(CMOSレベルの信号。以下、便宜的にコンパレータ13の出力とも称する)に変換されている。
故障判定回路12は、図1に示すように、コンパレータ13の出力と駆動回路4からの駆動信号が入力される。この故障判定回路12は、例えばマイクロコンピュータ等により構成されており、コンパレータ13の出力と駆動信号とに基づいてトランジスタQ2の故障を判定する。具体的には、故障判定回路12は、図3(A)に示すショート検出処理と、同図(B)に示すオープン検出処理を実行することで、トランジスタQ2の故障を判定している。ショート検出処理は、トランジスタQ2のショート故障、つまり、トランジスタQ2がオンになったままの状態を検出する処理である。また、オープン検出処理は、トランジスタQ2のオープン故障、つまり、トランジスタQ2がオフになったままの状態を検出する処理である。
トランジスタQ2が故障した場合に加えて周辺の別部品が故障した際にも、GND電位との間が短絡するいわゆる地絡が生じることがあり、電源電圧との間が短絡するいわゆる天絡が生じることがある。本実施形態では、前者をショート検出処理、後者をオープン検出処理により検出することが可能である。
以下、ショート検出処理およびオープン検出処理について、図4に示すショート故障およびオープン故障の一例を示すタイミングチャートとともに説明する。この図4では、トランジスタQ2をオンするときの駆動信号の状態をON、トランジスタQ2をオフするときの駆動信号の状態をOFFとし、コンパレータ13から出力されるHレベルの信号を単に”H”とし、コンパレータ13から出力されるLレベルの信号を単に”L”と示している。
故障判定回路12は、ショート検出処理およびオープン検出処理を並列且つ繰り返し実行しており、各処理の検出結果に基づいて故障を判定する。以下、まずショート検出処理およびオープン検出処理の流れについて説明し、その後、図4を参照しながら具体的な検出例について説明する。
故障判定回路12は、電源が投入されると、図3(A)に示すショート検出処理を実行する。このショート検出処理では、故障判定回路12は、駆動信号の状態の変化つまりスイッチング素子の駆動パターンの1周期内でのコンパレータ出力を監視する(S1)。
本実施形態では、駆動信号がONされてからOFFされた後、再度ONになるまでの期間、つまり、駆動信号の立ち上がりから次の立ち上がりまでの期間を、駆動パターンの1周期としている。なお、駆動信号の立ち下がりから次の立ち下がりまでの期間を駆動パターンの1周期とした場合であっても、実質的に共通する処理にて故障を検出することはできる。
故障判定回路12は、駆動パターンの1周期内でHレベルを検出したか否かを判定し(S2)、Hレベルの信号を検出した場合には(S2:YES)、ショート故障が生じていないと判定し、ステップS1に移行して処理を繰り返す。これに対して、故障判定回路12は、ステップS2においてHレベルの信号を検出しなかった場合には(S2:NO)、ショート故障が生じたと判定して、ショート検出つまりショート故障を検出したことを示す信号を出力する(S3)。
一方、故障判定回路12は、並列で実行しているオープン検出処理において、駆動パターンの1周期内でのコンパレータ出力を監視している(S4)。続いて、故障判定回路12は、駆動パターンの1周期内でLレベルを検出したか否かを判定し(S5)、Lレベルの信号を検出した場合には(S5:YES)、オープン故障が生じていないと判定してステップS4に移行する。これに対して、故障判定回路12は、ステップS5においてLレベルの信号を検出しなかった場合には(S5:NO)、オープン故障が生じたと判定して、オープン検出つまりショート故障を検出したことを示す信号を出力する(S6)。
まず、例えば図4に示す「正常時」のように、駆動パターンに追従してコンパレータ出力が変化している場合を想定する。この場合、ショート検出処理においては1周期内にHレベルが検出され、また、オープン検出処理においては1周期内にLレベルが検出されていることから、故障判定回路12は、ショート検出およびオープン検出のいずれも出力しない。この場合、トランジスタQ2にはいずれの故障も生じていないと判定することができる。
次に、図4に示す「ショート故障時」のように、駆動パターンがONされた後にショート故障が発生した場合を想定する。この場合、トランジスタQ2は、駆動パターンがOFFになったとしても、オンのまま(導通したまま)になる。そのため、ショート故障が発生した場合には、コンパレータ13の出力は、Lレベルに固定された状態となる。すなわち、図4に示す「1周期Lレベルが継続」の期間のように、駆動パターンの1周期内においてコンパレータ出力がHレベルとなることが無い。この場合、故障判定回路12は、ショート検出処理においてショート検出を出力する。この場合、トランジスタQ2にショート故障が発生したと判定することができる。
また、図4に示す「オープン故障時」のように、駆動パターンがONされた際にオープン故障が発生した場合を想定する。この場合、トランジスタQ2は、駆動パターンがONになったとしても、オフのまま(導通しないまま)になる。そのため、オープン故障が発生した場合には、コンパレータ13の出力は、Hレベルに固定された状態となる。すなわち、図4に示す「1周期Hレベルが継続」の期間のように、駆動パターンの1周期内においてコンパレータ出力がLレベルとなることが無い。この場合、故障判定回路12は、オープン検出処理においてオープン検出を出力する。この場合、トランジスタQ2にオープン故障が発生したと判定することができる。
このように、故障検出回路1は、トランジスタQ2の出力ノードより小さい電圧振幅の信号の状態が、駆動信号の状態が変化することに追従して変化しているか否かに基づいて、トランジスタQ2の故障を検出している。
以上説明した実施形態によれば、次のような効果を奏する。
故障検出回路1は、レベル変換回路11において検出対象となるスイッチング素子(本実施形態ではトランジスタQ2)の出力ノードの電圧振幅を当該出力ノードにおける電圧振幅よりも小さい電圧振幅の信号に変換し、変換された小さい電圧振幅の信号に基づいて故障判定回路12においてスイッチング素子の故障を判定する。この場合、レベル変換回路11では電圧振幅の大きさを変換しているだけなので、出力ノードの電圧の振幅と一致するタイミングの信号に基づいて故障の判定を行うことができる。したがって、スイッチング素子の故障を迅速に検出することができる。
このとき、レベル変換回路11は、定電流回路10と、カソード側がスイッチング素子の出力ノードに接続され、アノード側が定電流回路10に接続された変換用ダイオードであるダイオードD3とによって構成されている。したがって、回路構成を簡略化することができ、簡単な構成でスイッチング素子の故障を検出することができる。
また、電圧振幅を小さくすることができることから、故障判定回路12に例えばCMOSプロセスで製造した半導体回路を用いることができるようになり、迅速に故障を検出することができる。
また、レベル変換回路11にはコンデンサを必要としないので、レベル変換時にはコンデンサの充放電が不要となり、迅速にレベル変換することができる。そして、迅速にレベル変換することができることから、トランジスタQ2が動作している最中であっても、また、そのスイッチング速度が高い場合でも、それに追従した信号を生成することができ、高速な検出が可能となる。
定電流回路10と故障判定回路12との間に定電流回路10の出力電圧を制限する電圧制限用素子であるツェナーダイオードD5を設けたので、定電流回路10のトランジスタTr2等の飽和を防止している。これにより、レベル変換回路11の出力電圧つまり定電流回路10の出力電圧がクランプされ、トランジスタTr2を常に非飽和領域で動作させることができ、電流値の応答性を上げることができる。したがって、高速にレベル変換を行うことができる。
定電流回路10と故障判定回路12との間に、ダイオードD3と共通する温度特性を有する温度補償用のダイオードであるダイオードD4を、点Aを基準とした場合に順方向がダイオードD3と逆になるように配置している。これにより、ダイオードD3の温度特性は、ダイオードD4の温度特性によって打ち消される。したがって、レベル変換回路11によって変換された電圧振幅から温度特性が排除あるいは抑制される。すなわち、温度にかかわらず、一定な状態で電圧振幅のレベルを変換することができる。なお、ダイオードD4と故障判定回路12との間にプルダウン用の抵抗R1を設けているので、ダイオードD4を設けた場合であっても故障判定回路12に電圧振幅を入力することができる。
故障判定回路12の前段に、定電流回路10の出力電圧と閾値電圧Vthとを比較し、その比較結果をスイッチング素子の出力ノードの電圧振幅よりも小さいCMOSレベルの電圧振幅の信号であるに変換するコンパレータ13(半導体論理素子)を設けている。故障検出回路1は、レベル変換回路11を設けることにより、出力ノードよりも電圧振幅が小さくなっている。このため、CMOSやBiCMOS等の微細な半導体プロセスで製造され、高速に動作する半導体論理素子を用いることができる。これにより、出力ノードの電圧振幅とコンパレータ13の出力との間の遅延を小さくすることができ、コンパレータ13の出力の変化と出力ノードの電圧振幅の変化とを同じタイミングとして扱うことができる。したがって、スイッチング素子の動作中にも、また、スイッチング速度が高い場合にも、故障を検出することができる。
ショート検出処理およびオープン検出処理では、コンパレータ出力と駆動信号とを用いて、コンパレータ13の出力が駆動信号の状態の変化に追従して変化しているか否かに基づいて故障を判定する。これにより、スイッチング素子の動作中に、スイッチング素子が故障しているか否かを確実に判断できるようになる。
このとき、コンパレータ出力が駆動信号の1周期以上固定されている場合にスイッチング素子が故障したと判定する。これにより、最短で1周期で故障を検出することができる。つまり、迅速に故障を検出することができる。
本実施形態の半導体装置100は、上記した故障検出回路1を備えているので、スイッチング素子の故障を、簡単な構成で、迅速に検出することができる。
(第2実施形態)
以下、第2実施形態について図5および図6を参照しながら説明する。第2実施形態では、ショート検出処理およびオープン検出処理における処理内容が、第1実施形態と異なっている。なお、故障検出回路1の構成は第1実施形態と共通するので、図1も参照しながら説明する。また、ショート検出処理およびオープン検出処理は、本実施形態でも並列且つ繰り返し行われている。
本実施形態の場合、駆動信号が変化した時点におけるコンパレータ13の出力(つまり、スイッチング素子の出力ノードより小さい電圧振幅の信号の状態)が、当該駆動信号の状態が変化する前に対応する状態とは異なる場合に、スイッチング素子が故障したと判定する。
例えばPWM(Pulse Width Modulation)スイッチングやPFM(Pulse Frequency Modulation)スイッチングを行う場合における制御信号のON時間(図6においてONになっている時間)やOFF時間(図6においてOFFになっている時間)が、コンパレータ13の応答時間よりも長くなっているとする。換言すると、制御信号がONとなってからOFFとされるまでの制御信号のパルス幅は、コンパレータ13の応答時間よりも長くなっている。この場合、次のように、スイッチング素子の故障を検出することができる。
故障検出回路1は、電源が投入されると、図5(A)に示すショート検出処理を実行する。このショート検出処理では、故障判定回路12は、駆動信号がONに変化したタイミング、つまり、駆動パターンの立ち上がりタイミングでのコンパレータ出力を監視する(S11)。続いて、故障判定回路12は、駆動パターンの立ち上がりタイミングでコンパレータ出力がHレベルであるかを判定する(S12)。
実際の回路部品では、トランジスタQ2がオンするのに要する時間やコンパレータ13の応答時間等が存在しているため、図6に示す「ショート故障時」のように、駆動パターンの状態が変化したタイミング(ONまたはOFFになったタイミング)から、その状態の変化がコンパレータ13の出力に反映されるまでの間には、若干ではあるが遅延が存在している。そのため、正常にスイッチングしている場合には、駆動パターンが立ち上がったそのタイミングにおいては、コンパレータ13は、駆動パターンがOFFの状態に対応する状態(つまり、本実施形態であればHレベル)を出力しているはずである。
ここで、図6に示す「ショート故障時」のように駆動パターンがOFFになったときにショート故障が発生した場合を想定する。この場合、コンパレータ13の出力は、Lレベルに固定されることになる。そのため、次の駆動パターンの立ち上がり時においては、コンパレータ13の出力はLレベルになったままである。つまり、ショート故障が発生した場合、コンパレータ13の出力は、駆動パターンがOFFの状態に対応する状態になっていないことになる。
そのため、故障判定回路12は、駆動パターンの立ち上がりタイミングでのコンパレータ出力がHレベルである場合には(S12:YES)、ショート故障が発生していないとしてステップS11に移行する。これに対して、故障検出回路1は、駆動パターンの立ち上がりタイミングでのコンパレータ出力がHレベルではない場合には(S12:NO)、ショート故障が発生したと判定し、ショート検出を出力する(S13)。
また、故障検出回路1は、図5(B)に示すオープン検出処理を実行している。このオープン検出処理では、故障判定回路12は、駆動信号がOFFに変化したタイミング、つまり、駆動パターンの立ち下がりタイミングでのコンパレータ出力を監視する(S14)。続いて、故障判定回路12は、駆動パターンの立ち上がりタイミングでコンパレータ出力がLレベルであるかを判定する(S15)。
ここで、図6に示す「オープン故障時」のように駆動パターンがONになったときにオープン故障が発生した場合を想定する。この場合、コンパレータ13の出力は、Hレベルに固定されることになる。そのため、次の駆動パターンの立ち下がり時においては、コンパレータ13の出力はHレベルになったままである。つまり、オープン故障が発生した場合、コンパレータ13の出力は、駆動パターンがONの状態に対応する状態になっていないことになる。
そのため、故障判定回路12は、駆動パターンの立ち下がりタイミングでのコンパレータ出力がLレベルである場合には(S15:YES)、オープン故障が発生していないとしてステップS14に移行する。これに対して、故障検出回路1は、駆動パターンの立ち下がりタイミングでのコンパレータ出力がLレベルではない場合には(S15:NO)、オープン故障が発生したと判定し、オープン検出を出力する(S16)。
このように、故障検出回路1は、駆動信号が変化した時点におけるコンパレータ13の出力が、当該駆動信号の状態が変化する前に対応する状態とは異なる場合に、スイッチング素子が故障したと判定している。
このような構成であっても、第1実施形態と同様に、回路構成を簡略化しつつも、動作中に迅速に故障を検出することができるという効果を得ることができる。
また、本実施形態の場合、駆動信号の立ち上がりまたは立ち下がりタイミングで故障の判定を行っているので、故障の発生から検知までに要する時間を短縮することができる。また、万一スイッチング素子が故障した場合に大きな電流が流れる時間を短縮することができ、回路部品が損傷するおそれを低減することができる。
(第3実施形態)
以下、第3実施形態について図7および図8を参照しながら説明する。第3実施形態では、ショート検出処理およびオープン検出処理における処理内容が、第1実施形態と異なっている。なお、故障検出回路1の構成は第1実施形態とほぼ共通するので、図1も参照しながら説明する。また、ショート検出処理およびオープン検出処理は、本実施形態でも並列且つ繰り返し行われている。
本実施形態では、駆動信号に対するスイッチング素子の動作遅延時間およびコンパレータ13における遅延時間の最大値を考慮しつつ、故障を検出している。より具体的には、本実施形態の場合、駆動信号の状態が変化した時点から所定時間後におけるコンパレータ13の出力(つまり、スイッチング素子の出力ノードより小さい電圧振幅の信号の状態)が、当該駆動信号の変化に追従して変化しているか否かに基づいて、故障の判定を行っている。
故障検出回路1は、電源が投入されると、図7(A)に示すショート検出処理を実行する。このショート検出処理では、故障判定回路12は、駆動パターンがOFFになってからのコンパレータ13の出力を監視している(S21)。続いて、故障判定回路12は、駆動パターンがOFFになってから所定時間後、つまり、駆動パターンの立ち上がりタイミングから所定時間後のコンパレータ出力がHレベルであるかを判定する(S22)。つまり、故障検出回路1は、駆動パターンが変化した後であって、その変化が反映された時点におけるコンパレータ出力がHレベルであるかを判定している。
なお、所定時間は、スイッチング素子の動作遅延時間およびコンパレータ13における遅延時間の最大値を考慮して設定されている。
ここで、図8に示す「ショート故障時」のように駆動パターンがOFFになったときにショート故障が発生した場合を想定する。本実施形態の構成であれば、故障が発生していない場合には、駆動パターンがOFFになってから所定時間後におけるコンパレータ13の出力は、Hレベルになっているはずである。
そのため、故障検出回路1は、駆動パターンがOFFになってから所定時間後におけるコンパレータ出力がHレベルである場合には(S22:YES)、ショート故障が発生していないとしてステップS21に移行する。これに対して、故障検出回路1は、所定時間後におけるコンパレータ出力がHレベルではない場合には(S22:NO)、ショート故障が発生したと判定し、ショート検出を出力する(S23)。
また、故障検出回路1は、図7(B)に示すオープン検出処理を実行している。このオープン検出処理では、故障判定回路12は、駆動信号がONになってからのコンパレータ出力を監視する(S24)。続いて、故障判定回路12は、駆動信号がONになってからの所定時間後におけるコンパレータ出力がLレベルであるかを判定する(S25)。
ここで、図8に示す「オープン故障時」のように駆動パターンがONになったときにオープン故障が発生した場合を想定する。この場合、故障が発生していなければ、駆動パターンがONになってから所定時間後におけるコンパレータ13の出力は、Lレベルになっているはずである。
そのため、故障判定回路12は、駆動パターンがONになってから所定時間後のコンパレータ出力がLレベルである場合には(S25:YES)、オープン故障が発生していないとしてステップS24に移行する。これに対して、故障検出回路1は、所定時間後のコンパレータ出力がLレベルではない場合には(S25:NO)、オープン故障が発生したと判定し、オープン検出を出力する(S26)。
このように、故障検出回路1は、駆動信号の状態が変化した時点から所定時間後におけるコンパレータ13の出力が、当該駆動信号の変化に追従して変化していない場合に、スイッチング素子が故障したと判定する。
このような構成であっても、第1実施形態と同様に、回路構成を簡略化しつつも、動作中に迅速に故障を検出することができるという効果を得ることができる。
また、本実施形態の場合、駆動信号の状態が変化した時点から所定時間後に故障の判定を行っているので、故障の発生から検知までに要する時間を短縮することができる。また、万一スイッチング素子が故障した場合に大きな電流が流れる時間を短縮することができ、回路部品が損傷するおそれを低減することができる。
(第4実施形態)
以下、第4実施形態について図9から図17を参照しながら説明する。第4実施形態では、故障検出回路1の他の電気的構成の例を示している。なお、本実施形態の故障検出回路1においても、第1〜第3実施形態で示したショート検出処理およびオープン検出処理が行われており、スイッチング素子の故障を検出することができる。
図9は、より構成を簡略化した故障検出回路1を示している。この故障検出回路1では、レベル変換用回路の出力を直接的に故障判定回路12に入力している。このため、点Aと点Bとの電圧振幅は、実質的に同一のものとなっている。このような構成であっても、故障判定回路12への入力は、レベル変換回路11によって、トランジスタQ2の出力ノードの電圧振幅よりも小さい電圧振幅の信号として入力される。このような回路構成であっても、第1実施形態と同様に、回路構成を簡略化しつつも、動作中に故障を検出することができるという効果を得ることができる。また、クランプ用のツェナーダイオードD5を設けているので、トランジスタTr2を常に非飽和領域で動作させることができ、電流値の応答性を上げることができる。
ただし、図9に示した回路の場合、温度補償用のダイオードD4を省いていることから、ダイオードD3の温度特性が故障の検出に影響を与えるおそれがある。例えば、点Bの電圧が温度により変化した場合には、閾値電圧Vthが固定されている場合には、その閾値電圧Vthが適切な範囲から外れてしまうおそれがある。
そこで、ダイオードD3の温度特性に応じて閾値電圧Vthを変更可能にすることで、誤検出等のおそれを低減できると考えられる。
図10(A)は、閾値変更回路20を設けた故障検出回路1を示している。この故障検出回路1では、コンパレータ13の負の入力端子への入力電圧である閾値電圧Vthを、閾値変更回路20によって変更している。具体的には、閾値変更回路20は、定電流回路10と同期して作動するトランジスタTr3の出力とGND電位との間に、ダイオードD6および抵抗R3が直列に接続されている。そして、トランジスタTr3の出力、つまり図10の場合にはダイオードD6のアノード側がコンパレータ13の負の入力端子に接続されている。
このダイオードD6は、レベル変換用のダイオードD3と共通する温度特性を有するものであり、温度の変化に応じて順方向電圧がダイオードD3と共通する態様で変化する。つまり、閾値電圧Vthは、温度の変化に応じて自動で変化するとともに、その変化は、ダイオードD3の温度特性に対応したものとなっている。このような閾値変更回路20を設けることにより、温度が変化した場合には閾値電圧Vthを自動で変更することができるので、故障の検出を精度よく行うことができる。また、図10(A)に示す回路構成の場合、ダイオードD3の温度特性を補償するように閾値電圧Vthを変更することができるので、より検出の精度を高めることができる。
図10(B)は、図10(A)に示した閾値変更回路20の変形例であり、トランジスタTr3の代わりに、専用の定電流源16を設けた構成を示している。
また、閾値変更回路20を設けることで、例えばDC−DCコンバータの起動直後等、スイッチング素子の電圧振幅が定常状態に比べて小さい場合などに閾値電圧Vthを下げることによって故障の誤検出を防ぐことができる。また、時分割で閾値電圧Vthを切り替えることによって地絡を検出する際の閾値電圧Vthと天絡の検出やオープン検出する際の閾値電圧Vthとを別々に設定することが可能となる等、より精度が高い検出を行うことができる。なお、これらの効果は、以下の図11、図12に示す故障検出回路1の場合にも同様に得ることができる。
図11は、閾値変更回路20をD/Aコンバータ21で構成した故障検出回路1を示している。この場合、D/Aコンバータ21が出力する電圧が、閾値電圧Vthとしてコンパレータ13に入力される。このとき、D/Aコンバータ21は、起動時にメモリ24(図12参照)から設定値を読み出して閾値電圧Vthを出力する構成であってもよいし、図示しない外部のマイクロコンピュータ等から設定値を設定する構成であってもよい。このようにD/Aコンバータ21により閾値変更回路20を構成することによって、閾値電圧Vthを変更することができる。
図12は、閾値変更回路20をDAコンバータで構成するとともに、閾値電圧Vthに温度特性を持たせた故障検出回路1を示している。この場合、D/Aコンバータ21は、演算回路22によって設定値が設定される。この演算回路22は、温度検出手段23で検出した温度に基づいて、D/Aコンバータ21に設定する設定値を演算する。なお、演算回路22は、起動時等にはメモリ24から読み出した設定値をD/Aコンバータ21に設定し、通常動作を開始すると演算により温度を変更するような構成であってもよい。このような閾値変更回路20によっても、閾値電圧Vthを変更することができる。なお、温度検出手段23としては、周知の温度センサ等を用いればよい。
図13は、図1等に示したクランプ用のツェナーダイオードD5の代わりに、電圧制限用素子として定電圧の電源VCC2に接続されたダイオードD7を設けた故障検出回路1を示している。ここで、ダイオードD3、ダイオードD4およびダイオードD7の順方向電圧をVf、トランジスタTr2での出力飽和電圧をVsatとすると、VCC2+Vf<VCC−Vsat−Vf、VCC2+Vf>Vthの関係を満たしているものとする。
このような構成によっても、定電流回路10の出力電圧(点Bの電圧)を制限することができる。したがって、定電流回路10のトランジスタTr2等の飽和を防止でき、故障を迅速に検出することができる。この場合、電圧制限用素子は、1つあるいは図14に示すように複数のダイオードD8、ダイオードD9、ダイオードD10の順方向電圧を利用した構成としてもよい。ここで、ダイオードD3、ダイオードD4、ダイオードD8、ダイオードD9およびダイオードD10の順方向電圧をVf、トランジスタTr2での出力飽和電圧をVsatとすると、3×Vf<VCC−Vsat−Vf、3×Vf>Vthの関係を満たしているものとする。なお、利用するダイオードの数は、図14に示した3個に限定されるものではなく、それぞれの順方向電圧に基づいて適宜その数を変更することができる。
図15は、図1等に示したコンパレータ13の代わりに、論理回路としてCMOSプロセスで製造されているシュミットトリガバッファ25を用いた故障検出回路1を示している。例えば閾値電圧Vthに対してそれほど精度を必要としない場合には、予め閾値が固定されているシュミットトリガバッファ25を用いることで、回路を簡略化しつつ、レベル変換回路11の出力電圧をCMOSレベルに変換することができる。したがって、第1実施形態と同様に、スイッチング素子の動作中にも、また、スイッチング速度が高い場合にも、故障を検出することができる。また、シュミットトリガバッファ25はヒステリシスを有しているため、故障検出回路1に耐ノイズ性を保たせることもできる。
なお、図示は省略するが、シュミットトリガバッファ25の代わりにシュミットトリガインバータを用いたり、ヒステリシスを有しない通常のバッファやインバータを用いたりしても同様の効果を得ることができる。シュミットトリガインバータやインバータを用いる場合には、ショート検出処理およびオープンにおいて判定時の論理レベルを適宜設定すればよい。
図16は、定電流回路10の他の構成例を示している。例えば図16(A)に示すように、図1等に示したバイポーラのトランジスタTr1、Tr2の代わりに、電界効果トランジスタQ10とQ11を用いたカレントミラー回路で定電流回路10を構成することができる。あるいは、図16(B)に示すように、定電流源14を省き、デプレッション型電界効果トランジスタQ13を用いて定電流回路10を構成することができる。また、図16(C)に示すように、定電流ダイオード26を用いて定電流回路10を構成することができる。なお、これらは定電流回路10の一例であり、レベル変換用のダイオードD3側に対して定電流を供給できる構成であれば他の回路構成を採用してもよい。
図17は、故障検出回路1の検出対象となるスイッチング素子(図17では破線にて囲んだスイッチング素子)を備えたスイッチング回路2の例を示している。故障検出回路1は、図1に示したような昇降圧DC−DCコンバータの他に、例えば図17(A)に示すON/OFFドライバ(いわゆる、ハーフブリッジ回路)に用いられるスイッチング回路2のトランジスタQ20や、図17(B)に示すフルブリッジドライバに用いられるスイッチング回路2の例えば下アームのトランジスタQ22、Q24、あるいは図17(C)に示す例えば三相モータのドライバ回路に用いられるスイッチング回路2の下アームのトランジスタQ26,Q28、Q30等の故障を検出することに適用することができる。
(その他の実施形態)
本発明は、上記した実施形態にて例示した構成に限定されることはなく、その要旨を逸脱しない範囲で任意に変形、組み合わせ、あるいは拡張することができる。
各実施形態では半導体装置100内に故障判定回路12を設けた構成を示したが、故障判定回路12として外部のマイクロコンピュータを用い、レベル変換回路11あるいはコンパレータ13の出力を外部のマイクロコンピュータに出力する構成としてもよい。
その場合、レベル変換回路11を単独で、あるいはコンパレータ13等の論理回路と組み合わせて例えば図18に示すような信号変換装置として扱ってもよい。この場合、信号変換装置は、電圧が変動する入力が行われ、当該入力された電圧振幅よりも小さい電圧振幅の信号に変換するレベル変換回路11を備えたものが最小構成単位となる。そして、例えばCMOSレベルの出力を利用したい場合等には、レベル変換回路11で変換された小さい電圧振幅の信号を出力する論理回路を備えてもよい。また、この信号変換装置を半導体装置に組み込んでもよい。
図面中、1は故障検出回路、2はスイッチング回路、4は駆動回路、10は定電流回路、11はレベル変換回路、12は故障判定回路、13はコンパレータ、20は閾値変更回路、21はD/Aコンバータ(閾値変更回路)、22は演算回路(閾値変更回路)、23は温度検出手段(閾値変更回路)、24はメモリ(閾値変更回路)、25はシュミットトリガバッファ(論理回路)、100は半導体装置、D3はダイオード(レベル変換用のダイオード)、D4はダイオード(温度補償用のダイオード)、D5はツェナーダイオード(電圧制限用素子)、D6はダイオード(閾値変更用のダイオード)、D7はダイオード(電圧制限用素子)、D8〜D9はダイオード(電圧制限用素子)、R1は抵抗(プルダウン用の抵抗素子)、Q2、Q20、Q22、Q24、Q26、Q28、Q30はトランジスタ(検出対象のスイッチング素子)を示す。

Claims (11)

  1. スイッチング素子(Q2、Q20、Q22、Q24、Q26、Q28、Q30)の故障を検出する故障検出回路(1)であって、
    検出対象となる前記スイッチング素子(Q2、Q20、Q22、Q24、Q26、Q28、Q30)がスイッチングする際に電圧が変動する出力ノードの電圧振幅を、当該出力ノードにおける電圧振幅よりも小さい電圧振幅の信号に変換するレベル変換回路(11)と、
    前記レベル変換回路(11)によって変換された小さい電圧振幅の信号に基づいて前記スイッチング素子(Q2、Q20、Q22、Q24、Q26、Q28、Q30)の故障を判定する故障判定回路(12)と、を備え、
    前記レベル変換回路(11)は、定電流を供給する定電流回路(10)と、カソード側が前記スイッチング素子(Q2、Q20、Q22、Q24、Q26、Q28、Q30)の出力ノードに接続され、アノード側が前記定電流回路(10)に接続されたレベル変換用のダイオード(D3)と、前記定電流回路(10)と前記故障判定回路(12)との間に設けられ、アノード側が前記定電流回路(10)と前記レベル変換用のダイオード(D3)との間に接続され、カソード側が前記故障判定回路(12)に接続され、前記レベル変換用のダイオード(D3)と共通する温度特性を有する温度補償用のダイオード(D4)と、前記温度補償用のダイオード(D4)と前記故障判定回路(12)との間に設けられたプルダウン用の抵抗素子(R1)とにより構成されていることを特徴とするスイッチング素子の故障検出回路。
  2. 前記定電流回路(10)と前記故障判定回路(12)との間に設けられ、前記定電流回路(10)の出力電圧を制限する電圧制限用素子(D5、D7、D8、D9、D10)を備えることを特徴とする請求項1記載のスイッチング素子の故障検出回路。
  3. 前記故障判定回路(12)は、前記定電流回路(10)の出力電圧と閾値電圧とを比較し、その比較結果を前記スイッチング素子(Q2、Q20、Q22、Q24、Q26、Q28、Q30)の出力ノードの電圧振幅よりも小さい電圧振幅の信号に変換する論理回路(13、25)を備えることを特徴とする請求項1または2記載のスイッチング素子の故障検出回路。
  4. 前記閾値電圧を変更する閾値変更回路(20)を備えることを特徴とする請求項3記載のスイッチング素子の故障検出回路。
  5. 前記閾値変更回路(20)は、前記レベル変換用のダイオード(D3)と共通する温度特性を有する閾値変更用のダイオード(D6)を有し、温度に応じて前記閾値電圧を自動で変更することを特徴とする請求項4記載のスイッチング素子の故障検出回路。
  6. 温度を検出する温度検出手段(23)を備え、
    前記閾値変更回路(20)は、前記温度検出手段によって検出された温度に基づいて閾値電圧を変更することを特徴とする請求項4記載のスイッチング素子の故障検出回路。
  7. 前記故障判定回路(12)は、前記スイッチング素子(Q2、Q20、Q22、Q24、Q26、Q28、Q30)の出力ノードより小さい電圧振幅の信号と前記スイッチング素子(Q2、Q20、Q22、Q24、Q26、Q28、Q30)を駆動する駆動信号とが入力され、前記スイッチング素子(Q2、Q20、Q22、Q24、Q26、Q28、Q30)の出力ノードより小さい電圧振幅の信号の状態が前記駆動信号の状態が変化することに追従して変化しているか否かに基づいて、前記スイッチング素子(Q2、Q20、Q22、Q24、Q26、Q28、Q30)の故障を判定することを特徴とする請求項1から6のいずれか一項記載のスイッチング素子の故障検出回路。
  8. 前記故障判定回路(12)は、前記スイッチング素子(Q2、Q20、Q22、Q24、Q26、Q28、Q30)の出力ノードより小さい電圧振幅の信号の状態が前記駆動信号の1周期以上固定されている場合に、前記スイッチング素子(Q2、Q20、Q22、Q24、Q26、Q28、Q30)が故障したと判定することを特徴とする請求項7記載のスイッチング素子の故障検出回路。
  9. 前記故障判定回路(12)は、前記駆動信号が変化した時点における前記スイッチング素子(Q2、Q20、Q22、Q24、Q26、Q28、Q30)の出力ノードより小さい電圧振幅の信号の状態が当該駆動信号の状態が変化する前に対応する状態とは異なる場合に、前記スイッチング素子(Q2、Q20、Q22、Q24、Q26、Q28、Q30)が故障したと判定することを特徴とする請求項7記載のスイッチング素子の故障検出回路。
  10. 前記故障判定回路(12)は、前記駆動信号の状態が変化した時点から所定時間後における前記スイッチング素子(Q2、Q20、Q22、Q24、Q26、Q28、Q30)の出力ノードより小さい電圧振幅の信号の状態が当該駆動信号の変化に追従して変化していない場合に、前記スイッチング素子(Q2、Q20、Q22、Q24、Q26、Q28、Q30)が故障したと判定することを特徴とする請求項7記載のスイッチング素子の故障検出回路。
  11. 請求項1から10のいずれか一項記載のスイッチング素子の故障検出回路(1)を備えたことを特徴とする半導体装置。
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