JP6336779B2 - 断熱用部材 - Google Patents

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Description

本発明は、断熱用部材に関する。
熱が外部へ伝わることを抑制するために用いられる部材として断熱用部材が広く知られている。近年、省エネルギー化の観点から、より断熱性能の優れた断熱用部材が要求されている。例えば、半導体製造分野においては、温度変化が大きい工程が存在しており、効率改善のために優れた断熱用部材が求められている。
このような断熱用部材として、例えば、特許文献1には、2枚の板状体を所定の間隔で保持するとともに、該2枚の板状体の周縁端部を封着材により密封して、低圧空間が形成されるようにした複層体において、該低圧空間を構成する希薄気体がH、He、Neの中の単一の気体あるいは、2種類以上の混合気体を含むようにしたことを特徴とする低圧空間を有する複層体が提案されている。
特開平11−157884号公報
しかしながら、現在、省エネルギーの観点から更なる断熱性能の向上した断熱用部材が要求されている。
本発明は、上記要求を満たすべく案出されたものであり、断熱性能が向上した断熱用部材を提供するものである。
本発明の断熱用部材は、セラミックスからなり、蓋体部と、底板部と、側壁部とを備え、それぞれによって囲まれた閉空間を有するとともに、前記蓋体部と、前記底板部と、前記側壁部との少なくとも一部が、多孔質体であり、前記側壁部は、気孔率が前記蓋体部または前記底板部に向けて高くなっている多孔質体であることを特徴とするものである。
また、本発明の断熱用部材は、セラミックスからなり、蓋体部と、底板部と、側壁部とを備え、それぞれによって囲まれた閉空間を有するとともに、前記蓋体部と、前記底板部と、前記側壁部との少なくとも一部が、多孔質体であり、前記側壁部は、気孔率が高さ方向の中央部に向けて高くなっている多孔質体であることを特徴とするものである。
また、本発明の断熱用部材は、セラミックスからなり、蓋体部と、底板部と、側壁部と、該側壁部の内側に設けられた隔壁部とを備え、それぞれによって囲まれた閉空間を有するとともに、前記蓋体部と、前記底板部と、前記側壁部と、前記隔壁部との少なくとも一部が、多孔質体であり、前記隔壁部の気孔率が、前記側壁部の気孔率よりも高いことを特徴とするものである。
また、本発明の断熱用部材は、セラミックスからなり、蓋体部と、底板部と、側壁部と、該側壁部の内側に設けられた隔壁部とを備え、それぞれによって囲まれた閉空間を有するとともに、前記蓋体部と、前記底板部と、前記側壁部と、前記隔壁部との少なくとも一部が、多孔質体であり、前記隔壁部は、気孔率が前記蓋体部または前記底板部に向けて高くなっている多孔質体であることを特徴とするものである。
また、本発明の断熱用部材は、セラミックスからなり、蓋体部と、底板部と、側壁部と、該側壁部の内側に設けられた隔壁部とを備え、それぞれによって囲まれた閉空間を有するとともに、前記蓋体部と、前記底板部と、前記側壁部と、前記隔壁部との少なくとも一部が、多孔質体であり、前記隔壁部は、気孔率が高さ方向の中央部に向けて高くなっている多孔質体であることを特徴とするものである。
本発明の断熱用部材によれば、断熱性能が向上した断熱用部材とすることができる。
本実施形態の断熱用部材の一例を示す、(a)は斜視図であり、(b)は(a)におけるA−A線での断面図である。 本実施形態の断熱用部材の他の例を示す、(a)は斜視図であり、(b)は(a)におけるB−B線での断面図である。 本実施形態の断熱用部材のさらに他の例を示す、(a)は斜視図であり、(b)は(a)におけるC−C線での断面図である。 本実施形態の断熱用部材のさらに他の例を示す、(a)は斜視図であり、(b)は(a)におけるD−D線での断面図である。 本実施形態の断熱用部材のさらに他の例を示す、(a)は斜視図であり、(b)は(a)におけるE−E線での断面図である。 本実施形態の断熱用部材のさらに他の例を示す、(a)は斜視図であり、(b)は(a)におけるF−F線での断面図である。
図1は、本実施形態の断熱用部材の一例を示す、(a)は斜視図であり、(b)は(a)におけるA−A線での断面図である。また、以降の図において同一の部材については、同一の番号を付するものとする。
図1(a)に示すように、本実施形態の断熱用部材10は、セラミックスからなるとともに、蓋体部1と、底板部2と、側壁部3を有し、それぞれによって囲まれた閉空間4を有している。
本実施形態の断熱用部材10は、蓋体部1側または底板部2側に、断熱対象物が位置することで、断熱用部材10として機能する。なお、これらの断熱対象物は、気体、液体、固体など容態は問わないものである。そして、本実施形態の断熱用部材10を用いることにより、断熱対象物を一定の温度に保つほか、断熱対象物からの放熱を抑制できる。
また、本実施形態の断熱用部材10は、セラミックスからなることにより、腐食性ガスやプラズマ環境下などにおいて使用した場合でも汚染のおそれが少ない。
そして、本実施形態の断熱用部材10は、蓋体部1と、底板部2と、側壁部3の少なくとも一部が、多孔質体である。なお、図1(b)においては、側壁部3の少なくとも一部が多孔質体である例を示している。
蓋体部1と、底板部2と、側壁部3の少なくとも一部が、多孔質体であること、言い換えれば、熱伝導の悪い気孔(空隙)が多くなることで、断熱用部材10の一方または他方側に位置する断熱対象物に熱が伝導しにくくなる、または断熱対象物の熱が放熱されにくくなるので、断熱性能を向上することができる。
ここで、多孔質体は、断熱用部材10としての機械的強度を考慮して設ければよい。それゆえ、図1(b)においては、側壁部3の少なくとも一部3aを多孔質体とした例を示したが、側壁部3全体を多孔質体とするほか、蓋体部1の少なくとも一部を多孔質体とすることや、底板部2の少なくとも一部を多孔質体とすることもできる。
ただし、蓋体部1と、底板部2と、側壁部3の少なくとも一部が、多孔質体である際には、より断熱性能を向上するにあたって、蓋体部1と、底板部2と、側壁部3とで囲まれた空間を閉空間4とすることが好ましく、この場合にこの空間と外部とが連通しないことがよい。それゆえ、例えば、図1(b)においては、側壁部3の少なくとも一部を多孔質体とするにあたって、側壁部3の外部と接する領域に緻密体3bを設けてある。このようにすることによって、蓋体部1と、底板部2と、側壁部3とで囲まれた空間が閉空間4となることから、断熱性能を向上することができる。なお、緻密体3bは側壁部3の内側(閉空間4と接する部位)に設けてもよい。
また、本実施態様において、多孔質体とは、気孔率が25体積%以上80体積%以下であるものを言う。多孔質体の気孔率がこの範囲ならば、機械的強度を保ちつつ、断熱性能を向上することができる。
また、多孔質体の確認方法としては、断熱用部材10から多孔質体を含んだサンプルを切り出し、アルキメデス法を用いることによって気孔率を測定することで、判別することができる。
ここで、断熱用部材10の材質としては、アルミナ、ジルコニア、窒化珪素、窒化アルミニウム、炭化珪素、炭化硼素、コージェライト、ムライト、ステアタイト、フォルステライトまたはこれらの複合物であるセラミックスを用いることができる。
特に、本実施形態の断熱用部材は、炭化珪素を主成分とする炭化珪素質焼結体からなることが好ましい。ここで、主成分とは、断熱用部材を構成する成分のうち80質量%以上の割合で占める成分のことをいう。そして、本実施形態の断熱用部材が、炭化珪素を主成分とする炭化珪素質焼結体からなるときには、機械的特性や耐食性が高いことから、信頼性が向上する。また、他のセラミックス、例えばアルミナと比べて比重が小さいことから、大型の断熱用部材10が必要な場合に軽量化を図ることもできる。
なお、閉空間4は、蓋体部1、底板部2、隔壁部3よりも熱伝導率が低いことが好適である。特に、低圧空間であることが好適であり、例えば、20kPa以下であることが好適である。
図2は、本実施形態の断熱用部材の他の例を示す、(a)は斜視図であり、(b)は(a)におけるB−B線での断面図である。
図2(a),(b)に示すように、本実施形態の断熱用部材20は、セラミックスからなるとともに、蓋体部1と、底板部2と、側壁部3と、隔壁部5とを有し、それぞれによって囲まれた閉空間4を有している。
そして、図2(b)に示すように、本実施形態の断熱用部材20は、蓋体部1と、底板部2と、側壁部3と、隔壁部5との少なくとも一部が、多孔質体であること、言い換えれば、熱伝導の悪い気孔(空隙)が多くなることで、断熱用部材10の一方または他方側に位置する断熱対象物に熱が伝導しにくくなる、または断熱対象物の熱が放熱されにくくなるので、断熱性能を向上することができる。
さらに、隔壁部5を備えることによって、断熱用部材20自体の機械的強度を高めることができることから、信頼性の向上した断熱用部材20とすることができる。
ここで、例えば、図2(b)においては、隔壁部5を多孔質体とした例を示したが、例えば蓋体部1の少なくとも一部や、底板部2の少なくとも一部、さらには側壁部3の少なくとも一部を多孔質体にすることもできる。
なお、隔壁部5は断熱用部材20の機械的強度が維持されるように配置されることが好適であるが、例えば一部に空間を設けた形状とするほか、図2(b)の紙面に対して垂直な方向に複数個に分離されて設けられた形状としてもよい。
図3は、本実施形態の断熱用部材のさらに他の例を示す、(a)は斜視図であり、(b)は(a)におけるC−C線での断面図である。
図3に示す例の断熱用部材30は、図1に示す本実施形態に示す断熱用部材10に、隔壁部5を設けたものである。ここで、図3に示す断熱用部材30においては、隔壁部5の気孔率が、側壁部3の気孔率よりも高いことを特徴とする。なお、図3に示す断熱用部材30においては、隔壁部5の気孔率は、側壁部3の多孔質体3aおよび緻密体3bのいずれの気孔率よりも高くなっている。このように、隔壁部5の気孔率が、側壁部3の気孔率よりも高いことによって、蓋体部1側または底板部2側のいずれか一方に位置する断熱対象物に対し、特に温度が集中しやすい中央付近の断熱効果を高めることができるので、断熱性能をさらに向上することができる。
図4は、本実施形態の断熱用部材のさらに他の例を示す、(a)は斜視図であり、(b)は(a)におけるD−D線での断面図である。
図4に示す例の断熱用部材40は、断熱対象物が蓋体部1側に位置する場合において、
隔壁部5および側壁部3のうち少なくとも1つが、気孔率が、蓋体部1に向けて高くなっている多孔質体である点で、図2に示す例の断熱用部材20とは異なっている。具体的には、図4においては、隔壁部5において、気孔率が、底板部2側より、隔壁部5a<隔壁部5b<隔壁部5cの関係となっている。なお、断熱対象物が底板部2側に位置する場合には、底板部2に向けて気孔率が高くなっていればよい。
このように、隔壁部5および側壁部3のうち少なくとも1つの気孔率を断熱対象物が高くなっていることで、断熱性能を向上しつつ、隔壁部5や側壁部3の機械的強度を高くすることができることから、断熱性能および信頼性の向上した断熱用部材40とすることができる。
ここで、側壁部3または隔壁部5の気孔率変化の確認方法としては、例えば、断熱用部材40から側壁部3または隔壁部5を含んだサンプルを切り出し、それらを蓋体部1側から底板部2側に向けて均等になるように切断し(例えば、三分割)、各々のサンプルに対してアルキメデス法を用いて気孔率を測定することによって、気孔率の大きさを比較することができる。
図5は、本実施形態の断熱用部材のさらに他の例を示す、(a)は斜視図であり、(b)は(a)におけるE−E線での断面図である。
図5に示す例の断熱用部材50は、隔壁部5および側壁部3のうち少なくとも1つが、気孔率が、高さ方向の中央部に向けて高くなっている多孔質体である点で、図2に示す例の断熱用部材50とは異なっている。
例えば、断熱対象物が気体や液体であって、その圧力や温度が変化するような環境下においては、隔壁部5や側壁部3は、蓋体部1側もしくは底板部2側の強度を高くすることが好ましい。しかしながら、この場合に、強度を高くするためには気孔率を低くする必要があるため、一方で断熱性能が低下するおそれがある。
そこで、本実施形態の断熱用部材50においては、隔壁部5および側壁部3のうち少なくとも1つの気孔率を、高さ方向の中央部に向けて高くすることで、強度を高く維持することができる。さらに、高さ方向の中央部の気孔率が高いことで、断熱対象物の熱が断熱対象物とは反対側に伝わることを抑制できるため、断熱性能も高くすることができる。
なお、側壁部3または隔壁部5の気孔率変化の確認方法は上述の方法を用いることができる。
図6は、本実施形態の断熱用部材のさらに他の例を示す、(a)は斜視図であり、(b)は(a)におけるF−F線での断面図である。
図6に示す例の断熱用部材60は、隔壁部5および側壁部3のうち少なくとも1つが、蓋体部1または底板部2に向けて幅が狭くなっている点で、図2に示す例の断熱用部材20とは異なっている。このように、隔壁部5および側壁部3のうち少なくとも一つが、蓋体部1または底板部2に向けて幅が狭くなっているときには、断熱性能を高めることができる。例えば、蓋体部1側に断熱対象物が位置する場合には、図6(b)に示すように、隔壁
部5を、蓋体部1に向けて幅を狭くすることによって、閉空間4の蓋体部1側の体積を大きくできるほか、断熱対象物が位置する側と反対側の底板部2から伝達する熱を抑えることができるので、断熱性能を高めることができる。
なお、図6(b)においては、隔壁部5の一部は階段状になっているが、連続して狭くなるようなストレート状であっても構わない。
また、本実施形態の断熱用部材10,20,30,40,50,60は、使用用途に応じて、蓋体部1、底板部2および側壁部3を構成するセラミックよりも熱膨張係数の大きい、ステンレス、アルミニウム、チタンやその他の合金を主成分とした金属溶射処理をしても構わない。金属溶射処理時における金属の熱収縮により、圧縮応力が生じることで、蓋体部1、底板部2および側壁部3の強度を向上することができる。なお、金属溶射処理は、蓋体部1、底板部2および側壁部3の外面全体を覆うように行なうことが好ましい。
上述のように、本実施形態の断熱用部材10,20,30,40,50,60は、断熱性能の向上した断熱用部材とすることができることから、断熱を必要とする分野において使用することができるが、特に、温度変化が大きい工程が存在する半導体製造分野で用いられる半導体製造装置用部材として使用することが好適である。
次に、本実施形態の断熱用部材10,20,30,40,50,60の作製方法の一例について説明する。
まず、純度が90%以上であり平均粒径が0.5μm以上2μm以下のセラミック原料を用
意し、これに焼結助剤、バインダ、溶媒および分散剤等を所定量添加して混合したスラリーを得る。
多孔質体ではない部材の成形体については、このスラリーを用いてドクターブレード法で成形するか、噴霧造粒法(スプレードライ法)により噴霧乾燥して造粒し、1次原料とした後に、静水圧プレス法、粉末プレス法、ロールコンパクション法等にて成形することによって得ることができる。
そして、多孔質体となる部材の成形体については、スラリーもしくは1次原料に対し、セラミックス粉末に対する脱脂工程または焼成工程と同時に消失する粒子状またはビーズ状の有機物(例えば澱粉や樹脂ビーズなど)を添加し、前述の成形方法を適用することによって作製することができる。もしくは、成形時の生密度を調整することによっても作製することができる。
また、成形体を作製した後に、必要に応じてドリル加工やレーザー加工を施すことによって、所望の形状を得ることができる。
蓋体部1、底板部2、側壁部3、隔壁部4となる成形体を得た後、接合剤を用いてこれらを接合することによって断熱用部材10,20,30,40,50,60となる成形体を得る。接合に用いる接合剤としては、蓋体部1、底板部2、側壁部3、隔壁部4となる成形体の作製に用いたセラミック原料、焼結助剤、バインダ、分散剤および溶媒を所定量秤量して混合して作製したスラリーからなる接合剤を用いる。
また、成形体の他の製造方法の例として、スラリーを用いてセラミックスの一般的な成形法であるドクターブレード法やスラリーを造粒した後にロールコンパクション成形法によってグリーンシートを形成し、レーザー加工や金型により所望形状に加工したグリーンシートを積層して成形体を形成してもよい。特に、ロールコンパクション成形法の場合、
成形圧力を変更することによって生密度を調整することで、多孔質体となる部材の成形体を作製することができる。なお、積層後にドリル加工やレーザー加工によって所望の形状に加工しても構わない。
なお、グリーンシートを得るためのスラリーの作製方法の一例としては、炭化珪素質焼結体からなる断熱用部材10,20,30,40,50,60を得るにあたっては、まず平均粒径が0.5μm以上2μm以下である炭化珪素粉末と、焼結助剤として炭化硼素およびカルボン酸
塩の粉末とを準備する。そして、焼結助剤を、例えば、炭化珪素粉末100質量%に対して
、炭化硼素の粉末を0.12質量%以上1.4質量%以下、カルボン酸塩の粉末を1質量%以上3.4質量%以下となるように秤量して混合する。
次に、この混合粉末とともに、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、アクリル樹脂またはブチラール樹脂等のバインダと、水と、分散剤とを、ボールミル、回転ミル、振動ミルまたはビーズミル等に入れて混合する。ここで、バインダの添加量としては、成形体の強度や可撓性が良好で、また、焼成時に成形用バインダの脱脂が不十分とならないようにすればよい。このようにして作製したスラリーを用いてグリーンシートを作製すればよい。なお、多孔質体としたい部材の成形体を得たいときには、スラリーもしくは1次原料に対し、セラミックス粉末に対する脱脂工程または焼成工程と同時に消失する粒子状またはビーズ状の有機物(例えば澱粉や樹脂ビーズなど)を添加することによって作製することができる。この時の添加量によって、気孔率を制御することができる。
次に、このようにして作製した複数のグリーンシートを、厚みを変更したり、積層するグリーンシートの枚数を変更したりして、所望の閉空間4となるように積層する。
ここで、外部と接する多孔質体については、多孔質体となる部材の成形体にスラリーを塗布することによって、図1(b)に示すように、側壁部3において外部と接する領域に、緻密体3bを形成することができる。
その他の緻密体3bの形成方法としては、多孔質体ではない部材の成形体を積層によって作製し、それとは別に、多孔質体となる部材の成形体を積層によって作製し、両者が接する界面にスラリーを塗布し接着することによっても作製することができる。なお、蓋体部1もしくは底板部2において外部と接する領域を有する場合においても、同様に作製することができる。
また、それぞれのグリーンシートの接合面には、グリーンシートを作製するときに用いたものと同様のスラリーを接合剤として塗布し、グリーンシートを積層したあとに、平板状の加圧具を介して約0.5MPa程度の加圧を加え、そのあとに、約50〜70℃の室温で約10〜15時間乾燥させる。
このようにして製造された成形体は、ガラスや有機物による接着剤を使用せずに一体成型されたものであることから、あらゆる環境で使用しても汚染をするおそれを少なくすることができる。
次に、断熱用部材10,20,30,40,50,60となる成形体を、例えば公知のプッシャー方式やローラー方式の連続トンネル炉で焼成する。それぞれの材質により焼成温度は異なるが、例えば、炭化珪素が主成分の材料であれば、不活性ガスの雰囲気中または真空雰囲気中で、脱脂のために400℃〜800℃の範囲で10分〜72時間保持した後、1800〜2200℃の温度範囲で10分〜10時間保持した後、2200〜2350℃の温度範囲で10分〜20時間保持して焼成すればよい。特に、スラリーもしくは1次原料に対し、セラミックス粉末に対する脱脂工程または焼成工程と同時に消失する粒子状またはビーズ状の有機物を添加した場合、この工
程を通ることによって、多孔質体3aを得ることができる。
ここで、閉空間4を低圧空間とするにあたっては、焼成雰囲気を不活性ガス雰囲気下とし、焼成後、1時間以上かけて冷却すればよい。焼成時に閉空間4となる領域に存在する不活性ガスの気圧が、冷却することに伴って低圧となり、結果的に閉空間4を低圧空間とすることができる。なお、不活性ガスとしては、アルゴン、ヘリウムなどの希ガス、一酸化炭素、二酸化炭素、窒素等を用いることができる。
1:蓋体部
2:底板部
3:側壁部
4:閉空間
5:隔壁部
10,20,30,40,50,60:断熱用部材

Claims (7)

  1. セラミックスからなり、蓋体部と、底板部と、側壁部とを備え、それぞれによって囲まれた閉空間を有するとともに、前記蓋体部と、前記底板部と、前記側壁部との少なくとも一部が、多孔質体であり、前記側壁部は、気孔率が前記蓋体部または前記底板部に向けて高くなっている多孔質体であることを特徴とする断熱用部材。
  2. セラミックスからなり、蓋体部と、底板部と、側壁部とを備え、それぞれによって囲まれた閉空間を有するとともに、前記蓋体部と、前記底板部と、前記側壁部との少なくとも一部が、多孔質体であり、前記側壁部は、気孔率が高さ方向の中央部に向けて高くなっている多孔質体であることを特徴とする断熱用部材。
  3. セラミックスからなり、蓋体部と、底板部と、側壁部と、該側壁部の内側に設けられた隔壁部とを備え、それぞれによって囲まれた閉空間を有するとともに、前記蓋体部と、前記底板部と、前記側壁部と、前記隔壁部との少なくとも一部が、多孔質体であり、前記隔壁部の気孔率が、前記側壁部の気孔率よりも高いことを特徴とする断熱用部材。
  4. セラミックスからなり、蓋体部と、底板部と、側壁部と、該側壁部の内側に設けられた隔壁部とを備え、それぞれによって囲まれた閉空間を有するとともに、前記蓋体部と、前記底板部と、前記側壁部と、前記隔壁部との少なくとも一部が、多孔質体であり、前記隔壁部は、気孔率が前記蓋体部または前記底板部に向けて高くなっている多孔質体であることを特徴とする断熱用部材。
  5. セラミックスからなり、蓋体部と、底板部と、側壁部と、該側壁部の内側に設けられた隔壁部とを備え、それぞれによって囲まれた閉空間を有するとともに、前記蓋体部と、前記底板部と、前記側壁部と、前記隔壁部との少なくとも一部が、多孔質体であり、前記隔壁部は、気孔率が高さ方向の中央部に向けて高くなっている多孔質体であることを特徴とする断熱用部材。
  6. 前記隔壁部および前記側壁部のうち少なくとも1つが、前記蓋体部または前記底板部に向けて幅が狭くなっていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のうちいずれかに記載の断熱用部材。
  7. 前記蓋体部、前記底板部、前記隔壁部の外面の少なくとも一部が、金属または合金により覆われていることを特徴とする請求項1乃至請求項6のうちいずれかに記載の断熱用部
    材。
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