JP6333765B2 - インクジェット記録装置 - Google Patents

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Description

本発明は、インクジェット記録装置に係り、特に画像読取装置を備えたインクジェット記録装置に関する。
シングルパスで画像を記録するインクジェット記録装置では、特定のノズルに不吐出や吐出曲がりが生じると、記録される画像にスジが発生する。また、各ノズル間で吐出量にバラツキがあると、記録される画像に濃度ムラが発生する。すなわち、本来均一になるはずの濃度が不均一になって、画像に濃淡が現れる。これらのスジや濃度ムラは、画像品位を低下させる原因となる。
特許文献1には、インラインで不吐出や吐出曲がり、濃度ムラを検出し、画像処理により補正する技術が提案されている。そして、特許文献1では、不吐出や吐出曲がり、濃度ムラをテストチャートのプリント結果から検出する構成としている。すなわち、テストチャートをプリントし、そのプリント結果を装置に備えられた画像読取装置で読み取り、読み取った画像データを解析して、不吐出や吐出曲がり、濃度ムラを検出する構成としている。
また、特許文献2には、インクジェット記録装置に備えられる画像読取装置において、メディアとインクとの接触角に基づいて、照明光の入射角を決定することにより、高感度に吐出曲がりを検出する方法が提案されている。また、特許文献2には、多種多様なインクに対応できるようにするために、インクの種類に応じて照明光の入射角を変えることが提案されている。
特開2013-75490号公報 特開2011-161870号公報
しかしながら、従来のインクジェット記録装置では、検査の種類に応じて照明を設定していないため、特定の検査については精度よく検査できても、他の検査については高精度に検査できないという欠点がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、種類の異なる検査を高精度に実施できるインクジェット記録装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための手段は、次のとおりである。
(1)メディアを搬送する搬送手段と、搬送手段によるメディアの搬送経路上に配置され、メディアにインクジェット方式で画像を記録する記録手段と、搬送手段によるメディアの搬送経路上に配置され、メディアに記録された画像をラインごとに読み取る読取手段と、搬送手段によるメディアの搬送経路上に配置され、読取手段の読取領域に互いに異なる入射角で照明光を照射する複数の照明手段と、読取手段で読み取った画像に基づいて、互いに異なる複数の検査を択一的に実施する検査手段と、検査手段で実施する検査に応じて、照明手段を択一的に点灯させる照明制御手段と、を備えたインクジェット記録装置。
本出願の発明者は、照明光の入射角を変えて画像を読み取る実験を行った。その結果、照明光の入射角を小さくするほど、読取手段が読取面の変化を敏感に読み取るようになることを見出した。本態様は、この特性を利用したものである。すなわち、検査内容に応じて照明光の入射角を変えることにより、検査ごとに最適な画像を読み取れるようにしたものである。たとえば、読取面の変化を敏感に読み取る必要がある検査については、小さい入射角で照明光を照射して画像を読み取る。その一方で敏感に反応しすぎると、かえって誤検出を招く検査については、大きい入射角で照明光を照射して画像を読み取る。これにより、検査ごとに最適な画像を取得でき、各検査を高精度に実施できる。また、本態様では、互いに異なる入射角で照明光を照射する複数の照明手段を備え、その点灯を制御して、照明光の入射角を切り替える。これにより、短時間で照明光の入射角を切り替えられる。
(2)照明手段は、複数の発光素子を一定の間隔で一列に配列して構成される、上記(1)のインクジェット記録装置。
本態様では、照明手段が、複数の発光素子を一定の間隔で一列に配列して構成される。本出願の発明者は、照明光の入射角を変えると、読取手段に入射する光の光量分布が変化することを見出した。すなわち、照明光の入射角を大きくするほど、光量分布のバラツキを緩和できることを見出した。したがって、光量分布の影響を抑える必要のある検査については、大きい入射角で照明光を照射して画像を読み取ることにより、高精度な検査を実施できる。
(3)複数の照明手段は、読取手段の読取領域に第1の入射角αで照明光を照射する第1の照明手段と、読取手段の読取領域に第2の入射角βで照明光を照射する第2の照明手段と、からなり、検査手段は、互いに異なる第1の検査と第2の検査とを択一的に実施し、照明制御手段は、第1の検査を実施する場合、第1の照明手段を点灯させ、第2の検査を実施する場合、第2の照明手段を点灯させる、上記(1)又は(2)に記載のインクジェット記録装置。
本態様によれば、複数の照明手段として、第1の照明手段及び第2の照明手段が備えられる。第1の照射手段は、第1の入射角αで照明光を照射し、第2の照明手段は、第2の入射角βで照明光を照射する。また、検査手段は、互いに異なる第1の検査と第2の検査とを択一的に実施する。照明制御手段は、第1の検査を実施する場合、第1の照明手段を点灯させ、第2の検査を実施する場合、第2の照明手段を点灯させる。
(4)第1の検査が不良ノズルを検出する検査であり、第2の検査が濃度ムラを検出する検査である、上記(3)のインクジェット記録装置。
本態様によれば、第1の検査として、不良ノズルを検出する検査を実施し、第2の検査として、濃度ムラを検出する検査を実施する。不良ノズルを検出する検査は、読取面の変化を敏感に読み取る必要がある。したがって、不良ノズルを検出する検査は、小さい入射角で照明光を照射して画像を読み取る。一方、濃度ムラを検出する検査は、読取面の変化を敏感に読み取ると、メディア表面の凹凸などをムラとして認識するおそれがあり、かえって誤検出を招く。したがって、濃度ムラを検出する検査は、大きい入射角で照明光を照射して画像を読み取る。これにより、各検査を高精度に実施できる。
(5)第1の照明手段による第1の入射角αの設定が20°≦α≦30°であり、かつ、第2の照明手段による第2の入射角βの設定が40°≦β≦50°である、上記(4)のインクジェット記録装置。
本態様によれば、第1の入射角αが20°≦α≦30°に設定され、第2の入射角βが40°≦β≦50°に設定される。第1の入射角αは、第1の検査を行う場合の照明光の入射角であり、不良ノズルを検出する場合の照明光の入射角である。不良ノズルを検出する際、この範囲で照明光の入射角を設定することにより、精度よく不良ノズルを検出できる。一方、第2の入射角βは、第2の検査を行う場合の照明光の入射角であり、濃度ムラを検出する場合の照明光の入射角である。濃度ムラを検出する際、この範囲で照明光の入射角を設定することにより、精度よく濃度ムラを検出できる。
(6)第1の照明手段及び第2の照明手段は、読取手段の読取領域に対して、いずれか一方がメディアの搬送方向の上流側から照明光を照射し、他方がメディアの搬送方向の下流側から照明光を照射する、上記(3)から(5)のいずれか1のインクジェット記録装置。
本態様によれば、第1の照明手段及び第2の照明手段のいずれか一方がメディアの搬送方向の上流側から照明光を照射し、他方がメディアの搬送方向の下流側から照明光を照射する。すなわち、第1の照明手段及び第2の照明手段が読取領域を挟んで前後に配置される。
(7)第1の照明手段及び第2の照明手段が、共通の支持部材に取り付けられる、上記(6)のインクジェット記録装置。
本態様によれば、第1の照明手段及び第2の照明手段が、共通の支持部材に取り付けられる。これにより、インクジェット記録装置への組み付けを容易にできる。
(8)支持部材が、規定の角度で曲げ加工された板金で構成される、上記(7)のインクジェット記録装置。
本態様によれば、支持部材が、規定の角度で曲げ加工された板金で構成される。これにより、支持部材の製造を容易にできる。
(9)搬送手段によるメディアの搬送経路上に配置され、メディアに付与されたインクを乾燥させる乾燥手段を更に備えた、上記(1)から(8)のいずれか1のインクジェット記録装置。
本態様によれば、メディアに付与されたインクを乾燥させる乾燥手段が更に備えられる。
(10)読取手段は、記録手段と乾燥手段との間に配置され、メディアが記録手段から乾燥手段に搬送される間に画像を読み取る、上記(9)のインクジェット記録装置。
本態様によれば、読取手段が記録手段と乾燥手段との間に配置される。読取手段は、メディアが記録手段から乾燥手段に搬送される間に画像を読み取る。画像はインク乾燥前に読み取られるが、各検査に適した画像を読み取れるので、各検査を高精度に実施できる。
(11)搬送手段は、少なくとも一部において、メディアをドラムで搬送し、記録手段及び読取手段は、同じドラムの搬送経路上に配置される、上記(1)から(10)のいずれか1のインクジェット記録装置。
本態様によれば、記録手段及び読取手段が同じドラムの搬送経路上に配置される。これにより、メディアの受け渡しを行うことなく画像を読み取ることができ、記録手段との関係で高精度な検査を実施できる。
(12)記録手段が、搬送手段によって搬送されるメディアにシングルパスで画像を記録する、上記(1)から(11)のいずれか1のインクジェット記録装置。
本態様によれば、記録手段が、搬送手段によって搬送されるメディアにシングルパスで画像を記録する。シングルパスで画像を記録するインクジェット記録装置では、記録手段の不具合が即座に画像品質に現れる。記録手段の不具合を高精度に検知できることにより、画像品質の低下を未然に防止できる。
本発明によれば、種類の異なる検査を高精度に実施できる。
インクジェット印刷装置の全体の概略構成図 印刷部の概略構成図 ノズル面の平面図 インクジェット印刷装置の制御系のシステム構成を示すブロック図 コンピュータが所定のプログラムを実行することにより実現する機能のブロック図 印刷制御部のブロック図 不良ノズル検出用のテストチャートの一例を示す図 ノズルチェックパターンを使用して不良ノズルを検出する場合の概念図 不良ノズル検出用のテストチャートの他の一例を示す図 等濃度パッチを使用して不良ノズルを検出する場合の概念図 濃度ムラ検出用のテストチャートの一例を示す図 濃度チャートから読み取った各階調の濃度値の一例を示すグラフ 濃度ムラ補正テーブルの作成及び濃度ムラ補正の概念図 用紙への画像の印刷例を示す図 画像読取装置の概略構成を示す斜視図 図15に示す画像読取装置の側面図 第1の照明ユニット及び第2の照明ユニットの正面図 照明の制御系のブロック図 用紙に照射される照明光を微視的に捉えた概念図 2つの照明ユニットが同じ方向から異なる入射角で照明光を照射する場合の画像読取装置の側面図 共通の支持部材を用いて第1の照明ユニット及び第2の照明ユニットを設置する場合の概略構成図 支持部材の一例を示す斜視図 照明手段の好ましい設定方法の概念図 16段からなるブラックの濃度チャートに対して30°の入射角で光を照射したときの反射散乱特性を示すグラフ 図24の一部を抽出したグラフ 実験結果の表 光沢度の低い用紙で同じ実験を行ったときの実験結果の表 インク滴の曲率と拡散性との関係を示す図
以下、添付図面に従って、本発明の好ましい実施の形態について詳説する。
ここでは、本発明に係るインクジェット記録装置の一例として、インクジェット印刷装置を例に説明する。
《インクジェット記録装置の全体構成》
図1は、インクジェット印刷装置の全体の概略構成図である。このインクジェット印刷装置100は、シート状のメディアである枚葉紙にインクジェット方式で画像を印刷する枚葉式のインクジェット印刷装置である。特に汎用の印刷用紙に水性インクを使用してカラー印刷する枚葉式のカラーインクジェット印刷装置である。
ここで、汎用の印刷用紙とは、いわゆるインクジェット専用紙ではなく、オフセット印刷などで使用されている塗工紙(アート紙、コート紙、軽量コート紙、キャスト紙、微塗工紙など)などのセルロースを主体とした用紙をいう。また、水性インクとは、水及び水に可溶な溶媒に染料、顔料などの色材を溶解又は分散させたインクをいう。
図1に示すように、インクジェット印刷装置100は、主として、枚葉紙である用紙Pを給紙する給紙部110と、給紙部110から給紙される用紙Pに所定の処理液を塗布する処理液塗布部120と、処理液が塗布された用紙Pを乾燥処理する処理液乾燥部130と、乾燥処理された用紙Pにインクジェット方式で印刷する印刷部140と、画像が印刷された用紙Pを乾燥処理するインク乾燥部150と、乾燥処理された用紙Pを集積する集積部160と、を備えて構成される。
〈給紙部〉
給紙部110は、用紙Pを1枚ずつ給紙する。図1に示すように、給紙部110は、主として、給紙装置112と、フィーダボード114と、給紙ドラム116と、を備えて構成される。
給紙装置112は、用紙束の状態で所定位置にセットされる用紙Pを上から順に1枚ずつ取り出して、フィーダボード114に1枚ずつ給紙する。
フィーダボード114は、給紙装置112から1枚ずつ給紙される用紙Pを受け取り、受け取った用紙Pを所定の搬送経路に沿って搬送し、給紙ドラム116へと移送する。
給紙ドラム116は、フィーダボード114から給紙される用紙Pを受け取り、受け取った用紙Pを所定の搬送経路に沿って搬送し、処理液塗布部120へと移送する。給紙ドラム116は、円筒形状を有し、周面に備えられたグリッパで用紙Pの搬送方向前側の端部を把持して回転することにより、用紙Pを周面に巻き付けて搬送する。
〈処理液塗布部〉
処理液塗布部120は、用紙Pに印刷面に所定の処理液を塗布する。この処理液塗布部120で塗布する処理液は、インク中の色材成分を凝集、不溶化ないし増粘させる機能を備えた液体である。このような処理液を用紙に塗布することにより、汎用の印刷用紙にインクジェット方式で印刷する場合であっても、高品位な画像を印刷することが可能になる。
図1に示すように、処理液塗布部120は、主として、用紙Pを搬送する処理液塗布ドラム122と、処理液塗布ドラム122によって搬送される用紙Pの印刷面に処理液を塗布する処理液塗布装置124と、を備えて構成される。
処理液塗布ドラム122は、給紙部110の給紙ドラム116から用紙Pを受け取り、受け取った用紙Pを所定の搬送経路に沿って搬送し、処理液乾燥部130へと移送する。処理液塗布ドラム122は、円筒形状を有し、周面に備えられたグリッパで用紙Pの搬送方向前側の端部を把持して回転することにより、用紙Pを周面に巻き付けて搬送する。用紙Pは、印刷面が外側に向けられた状態で処理液塗布ドラム122の周面に巻き付けられて搬送される。
処理液塗布装置124は、処理液塗布ドラム122によって搬送される用紙Pの面に処理液を塗布する。本実施の形態では、処理液をローラ塗布する。すなわち、周面に処理液が付与されたローラを処理液塗布ドラム122によって搬送される用紙Pの印刷面に押し当てて、処理液を塗布する。処理液の塗布方式は、これに限定されるものではなく、この他、インクジェットヘッドを用いて塗布する方式や、スプレーを用いて塗布する方式なども採用できる。
処理液塗布部120は、以上のように構成される。用紙Pは、処理液塗布ドラム122で搬送される過程で処理液塗布装置124によって印刷面に処理液が塗布される。
〈処理液乾燥部〉
処理液乾燥部130は、処理液が塗布された用紙Pを乾燥処理する。処理液乾燥部130は、主として、用紙Pを搬送する処理液乾燥ドラム132と、処理液乾燥ドラム132によって搬送される用紙Pに温風を吹き当てて、用紙Pを乾燥させる処理液乾燥装置134と、を備えて構成される。
処理液乾燥ドラム132は、処理液塗布部120の処理液塗布ドラム122から用紙Pを受け取り、受け取った用紙Pを所定の搬送経路に沿って搬送し、印刷部140へと移送する。処理液乾燥ドラム132は、円筒状に組んだ枠体で構成され、周面に備えられたグリッパで用紙Pの搬送方向前側の端部を把持して回転することにより、用紙Pを搬送する。
処理液乾燥装置134は、処理液乾燥ドラム132の内側に設置され、処理液乾燥ドラム132によって搬送される用紙Pに向けて温風を送風する。
処理液乾燥部130は、以上のように構成される。用紙Pは、処理液乾燥ドラム132によって搬送される過程で、処理液乾燥装置134から送風される温風が処理液塗布面に吹き当てられて、乾燥処理される。
〈印刷部〉
印刷部140は、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロ(Y)、ブラック(K)の4色のインクを用いて用紙Pの印刷面にカラー画像を印刷する。
図2は、印刷部の概略構成図である。図2に示すように、印刷部140は、主として、用紙Pを搬送する印刷ドラム142と、印刷ドラム142によって搬送される用紙Pを印刷ドラム142の周面に押圧して、用紙Pを印刷ドラム142の周面に密着させる押圧ローラ144と、印刷ドラム142によって搬送される用紙Pに向けてC、M、Y、Kの各色のインク滴を吐出するヘッドユニット145と、用紙Pに印刷された画像をラインごとに読み取る画像読取装置10と、を備えて構成される。
印刷ドラム142は、搬送手段の一例である。印刷ドラム142は、処理液乾燥部130の処理液乾燥ドラム132から用紙Pを受け取り、受け取った用紙Pを所定の搬送経路に沿って搬送し、インク乾燥部150へと移送する。印刷ドラム142は、円筒形状を有し、周面に備えられたグリッパ142Aで用紙Pの先端を把持して回転することにより、周面に用紙Pを巻き付けて搬送する。印刷ドラム142には、用紙Pをドラムの周面に密着させるため、吸着機構が備えられる。すなわち、印刷ドラム142は、周面に吸着させて搬送可能に構成される。本実施の形態の印刷ドラム142では、負圧を利用して用紙Pが吸着される。印刷ドラム142は、周面に多数の吸着穴を有し、この吸着穴を介してドラム内部から吸引することにより、用紙Pを周面に吸着させる。
押圧ローラ144は、印刷ドラム142との間で用紙Pを挟んで、用紙Pを印刷ドラム142の周面に密着させる。押圧ローラ144は、印刷ドラム142が、処理液乾燥ドラム132から用紙Pを受け取る位置の直後の位置に配置される。これにより、押圧ローラ144によって押圧されながら、用紙Pが印刷ドラム142の周面に巻き付けられる。
ヘッドユニット145は、広義の記録手段であり、シアンのインク滴を吐出するインクジェットヘッド146Cと、マゼンタのインク滴を吐出するインクジェットヘッド146Mと、イエロのインク滴を吐出するインクジェットヘッド146Yと、ブラックのインク滴を吐出するインクジェットヘッド146Kと、を備えて構成される。各インクジェットヘッド146C、146M、146Y、146Kは、印刷ドラム142による用紙Pの搬送経路上に配置される。
各インクジェットヘッド146C、146M、146Y、146Kは、狭義の記録手段である。各インクジェットヘッド146C、146M、146Y、146Kは、印刷ドラム142によって搬送される用紙Pに対してシングルパスで画像を印刷できるように、ラインヘッドで構成される。各インクジェットヘッド146C、146M、146Y、146Kは、先端にノズル面を備え、このノズル面に配置されたノズルから印刷ドラム142によって搬送される用紙Pに向けてインク滴を吐出する。
図3は、ノズル面の平面図である。
同図に示すように、各インクジェットヘッド146C、146M、146Y、146Kのノズル面NFには、用紙Pの搬送方向Xと直交する方向Yに沿ってノズルNzが一定ピッチで配置される。
画像読取装置10は、図2に示すように、印刷ドラム142による用紙Pの搬送経路上に配置される。すなわち、画像読取装置10は、ヘッドユニット145と同じドラムの搬送経路上に配置される。画像読取装置10は、用紙Pの搬送方向に対してヘッドユニット145の下流側に設置される。これにより、印刷直後の画像を読み取れる。
画像読取装置10は、用紙Pに記録された画像をラインごとに読み取るラインセンサ20と、結像レンズ30と、複数の照明ユニット40A、40Bと、を備えて構成される。画像読取装置10の構成については、後に詳述する。
印刷部140は、以上のように構成される。用紙Pは、印刷ドラム142によって搬送される過程でヘッドユニット145を構成する各インクジェットヘッド146C、146M、146Y、146KからC、M、Y、Kの各色のインク滴が印刷面に打滴されて、印刷面にカラー画像が印刷される。用紙Pに印刷された画像は、必要に応じて画像読取装置10で読み取られる。
〈インク乾燥部〉
インク乾燥部150は、印刷後の用紙Pを乾燥処理する。図1に示すように、インク乾燥部150は、主として、用紙Pを搬送するチェーングリッパ152と、チェーングリッパ152によって搬送される用紙Pの走行をガイドする用紙ガイド154と、チェーングリッパ152によって搬送される用紙Pの印刷面を加熱して乾燥させる加熱乾燥装置156と、を備えて構成される。
チェーングリッパ152は、印刷部140の印刷ドラム142から用紙Pを受け取り、受け取った用紙Pを所定の搬送経路に沿って搬送し、集積部160へと移送する。チェーングリッパ152は、一定の走行経路に沿って走行する無端状のチェーン152Aを備え、そのチェーン152Aに備えられたグリッパ152Bで用紙Pの先端を把持して、用紙Pを搬送する。用紙Pは、このチェーングリッパ152に搬送されることにより、インク乾燥部150に設定された加熱領域及び非加熱領域を通過して、集積部160に移送される。なお、加熱領域は、印刷部140から移送されてきた用紙Pが最初に水平に搬送される領域に設定され、非加熱領域は、用紙Pが傾斜して搬送される領域に設定される。
用紙ガイド154は、チェーングリッパ152による用紙Pの搬送経路に沿って配置され、チェーングリッパ152によって搬送される用紙Pの走行をガイドする。用紙ガイド154は、第1ガイドボード154A及び第2ガイドボード154Bを備えて構成される。
第1ガイドボード154Aは、加熱領域に配置されるガイドボードであり、中空の平板形状を有する。第1ガイドボード154Aは、上面部分が用紙Pのガイド面とされ、このガイド面の上を用紙Pが滑りながら搬送される。
第1ガイドボード154Aのガイド面には、多数の吸着穴が備えられる。第1ガイドボード154Aは、この吸着穴を介して内部から負圧吸引することにより、用紙Pをガイド面に吸い付けながら、用紙Pの走行をガイドする。
また、第1ガイドボード154Aには、ガイド面を冷却する冷却機構が備えられる。冷却機構は、たとえば、水冷式の冷却機構で構成され、内部に配設された流路に冷却液を流すことにより、ガイド面を冷却する。第1ガイドボード154Aは、この冷却機構を利用して、ガイド面の温度が一定温度に制御される。
第2ガイドボード154Bは、非加熱領域に配置されるガイドボードである。第2ガイドボード154Bの構成は、第1ガイドボード154Aの構成と同じである。すなわち、中空の平板形状を有し、用紙Pをガイド面に吸い付けながら、用紙Pの走行をガイドする。また、冷却機構が備えられ、ガイド面の温度が一定温度に制御される。
加熱乾燥装置156は、乾燥手段の一例である。加熱乾燥装置156は、加熱領域に設置され、加熱領域を搬送される用紙Pの印刷面を加熱して、用紙Pに付与されたインクを乾燥させる。加熱乾燥装置156は、熱源としての複数の赤外線ランプ156Aを備えて構成され、チェーングリッパ152の内側に配置される。赤外線ランプ156Aは、加熱領域における用紙Pの搬送経路に沿って一定の間隔で配置される。
インク乾燥部150は以上のように構成される。用紙Pは、チェーングリッパ152によって搬送される過程で印刷面を加熱乾燥装置156によって加熱され、乾燥処理される。
〈集積部〉
集積部160は、順次排紙される用紙Pを1カ所に集積する。図1に示すように、集積部160は、主として、チェーングリッパ152によってインク乾燥部150から搬送されてくる用紙Pを受け取り、集積する集積装置162を備えて構成される。
チェーングリッパ152は、所定の集積位置で用紙Pをリリースする。集積装置162は、リリースされた用紙Pを回収し、束状に集積する。
《制御系》
図4は、インクジェット印刷装置の制御系のシステム構成を示すブロック図である。
同図に示すように、インクジェット印刷装置100は、制御部としてコンピュータ200を備えている。インクジェット印刷装置100の動作は、すべてコンピュータ200で制御される。すなわち、給紙部110からの給紙、給紙された用紙Pの搬送、処理液塗布部120での処理液の塗布、処理液乾燥部130での乾燥、印刷部140での印刷、印刷された画像の読み取り、インク乾燥部150での乾燥、集積部160での集積等、すべての処理がコンピュータ200による制御の下、実施される。コンピュータ200は、所定のプログラムを実行することによりインクジェット印刷装置100の各部を制御する制御部として機能する。
コンピュータ200には、外部機器と通信するための通信部202、インクジェット印刷装置100を操作するための操作部204、各種情報を表示するための表示部206、各種データを記憶するための記憶部208等が接続される。印刷する画像データは、通信部202を介してコンピュータ200に取り込まれる。操作部204は、たとえば、操作ボタンやキーボード、マウス、タッチパネル等で構成することができる。表示部206は、たとえば、液晶ディスプレイなどのディスプレイ装置で構成することができる。記憶部208は、たとえば、ハードディスクドライブなどの記憶装置で構成することができる。コンピュータ200が実行する制御プログラムや制御に必要な各種データ等は記憶部208に格納される。
図5は、コンピュータが所定のプログラムを実行することにより実現する機能のブロックである。
図5に示すように、コンピュータ200は、所定のプログラムを実行することにより、印刷制御部210、検査部220、不吐ノズル情報作成部230、濃度ムラ補正テーブル作成部240として機能する。
〈印刷制御部〉
印刷制御部210は、画像データに各種信号処理を施してドット配置データを生成する処理、生成したドット配置データに基づいて、インクジェットヘッドの駆動信号を生成する処理、生成した駆動信号をヘッドドライバ128に供給する処理を行う。
図6は、印刷制御部のブロック図である。
印刷制御部210は、濃度データ生成部210Aと、補正部210Bと、ドット配置データ生成部210Cと、駆動信号生成部210Dとを備えて構成される。
濃度データ生成部210Aは、画像データに濃度変換処理を施して、インク色別の初期の濃度データを生成する。
補正部210Bは、不吐補正部210B1と濃度ムラ補正部210B2とを備え、濃度データ生成部210Aで生成された濃度データに不吐補正及び濃度ムラ補正を行う。
不吐補正部210B1は、不吐ノズル情報を用いて、濃度データに不吐補正を行う。不吐ノズル情報とは、不吐化させたノズルの位置の情報である。不吐ノズル情報は、記憶部208に格納される。後述するように、不吐ノズル情報は、不吐ノズル情報作成部230で作成される。
濃度ムラ補正部210B2は、濃度ムラ補正テーブルを用いて、濃度データに濃度ムラ補正を行う。濃度ムラ補正テーブルは記憶部208に格納される。後述するように、濃度ムラ補正テーブルは、濃度ムラ補正テーブル作成部240で作成される。
ドット配置データ生成部210Cは、補正部210Bで生成された補正後の濃度データにハーフトーニング処理を施して、ドット配置データを生成する。
駆動信号生成部210Dは、ドット配置データ生成部210Cで生成されたドット配置データに基づいて、各インクジェットヘッド146C、146M、146Y、146Kの駆動信号を生成する。
駆動信号生成部210Dで生成された各インクジェットヘッド146C、146M、146Y、146Kの駆動信号は、各インクジェットヘッド146C、146M、146Y、146Kのヘッドドライバ212C、212M、212Y、212Kに加えられる。ヘッドドライバ212C、212M、212Y、212Kは、入力された駆動信号に基づいて、インクジェットヘッド146C、146M、146Y、146Kを駆動し、ノズルからインクを吐出させる。
〈検査部〉
検査部220は、検査手段の一例であり、画像読取装置10で読み取った画像に基づいて、互いに異なる複数の検査を択一的に実施する。本実施の形態では、2つの検査を実施する。第1の検査は、不良ノズルを検出する検査である。第2の検査は、濃度ムラを検出する検査である。
〔不良ノズルの検出〕
不良ノズルとは、不吐出ノズル及び吐出曲がりノズルをいう。不吐出ノズルとは、目詰まりや故障などによって不吐出状態のノズルをいう。また、吐出曲がりノズルとは、着弾位置誤差が所定量以上のノズルをいう。
不良ノズルを検出する検査は、所定のテストチャートを印刷し、その印刷結果に基づいて行われる。印刷結果は、画像読取装置10で読み取られる。検査部220は、画像読取装置10で読み取られたテストチャートの画像データを解析し、不良ノズルを検出する。
図7は、不良ノズル検出用のテストチャートの一例を示す図である。
図7に示すテストチャートTCは、ノズルチェックパターンと呼ばれるテストチャートである。ノズルチェックパターンは、各ノズルからインクを階段状に打滴して記録される。
図8は、ノズルチェックパターンを使用して不良ノズルを検出する場合の概念図である。同図(A)は、不吐出ノズルを検出する場合の概念図である。また、同図(B)は、吐出曲がりノズルを検出する場合の概念図である。
図8(A)は、左から3番目のノズルNz3が不吐出状態になった場合を例示している。同図に示すように、ノズルチェックパターンを使用した場合、ノズルが不吐出状態になると、不吐出状態になったノズルのパターンが欠落する。したがって、欠落したパターンの位置を検出することにより、不吐出ノズルを検出でき、かつ、その位置を特定できる。
図8(B)は、左から3番目のノズルNz3に吐出曲がりが生じた場合を例示している。同図に示すように、ノズルチェックパターンを使用した場合、吐出曲がりが生じると、吐出曲がりが生じたノズルのパターンが正規の位置からずれて印刷される。ここで、正規の位置とは、吐出方向曲がりが生じていない場合に印刷される位置をいう。したがって、正規の位置からずれて印刷されたパターンを検出することにより、吐出曲がりノズルを検出でき、かつ、その位置を特定できる。
図9は、不良ノズル検出用のテストチャートの他の一例を示す図である。
図9に示すテストチャートTCは、等濃度パッチと呼ばれるテストチャートである。等濃度パッチは、幅方向の全域において均一な濃度で印刷するテストチャートである。
図10は、等濃度パッチを使用して不良ノズルを検出する場合の概念図である。同図(A)は、不吐出ノズルを検出する場合の概念図である。また、同図(B)は、吐出曲がりノズルを検出する場合の概念図である。
図10(A)は、左から3番目のノズルNz3が不吐出状態になった場合を例示している。同図に示すように、等濃度パッチを使用した場合、ノズルが不吐出状態になると、不吐出状態になったノズルの部分が欠けて印刷される。したがって、印刷されたテストチャートの欠けた部分を検出することにより、不吐出ノズルを検出でき、かつ、その位置を特定できる。
図10(B)は、左から3番目のノズルNz3に吐出曲がりが生じた場合を例示している。同図に示すように、等濃度パッチを使用した場合、吐出曲がりが生じると、吐出曲がりが生じたノズルの近傍の濃度が変化する。したがって、印刷されたテストチャートにおいて、濃度が変化している部分を検出することにより、吐出曲がりノズルを検出でき、かつ、その位置を特定できる。
このように、所定のテストチャートTCを印刷することにより、不良ノズルを検出し、かつ、その位置を特定できる。
なお、不良ノズルの検出は、インクジェットヘッドごとに行われる。本実施の形態のインクジェット印刷装置100には、4本のインクジェットヘッドが備えられているので、各インクジェットヘッドについて不良ノズルの検出が行われる。
〔濃度ムラの検出〕
濃度ムラを検出する検査は、所定のテストチャートを印刷し、その印刷結果に基づいて行われる。印刷結果は、画像読取装置10で読み取られる。検査部220は、画像読取装置10で読み取られたテストチャートの画像データを解析し、濃度ムラを検出する。
図11は、濃度ムラ検出用のテストチャートの一例を示す図である。
図11に示すテストチャートTCは、濃度チャートと呼ばれるテストチャートである。濃度チャートは、濃度が階段状に配列されたチャートである。同図に示す例では、8段の濃度チャートの例を示している。8段の濃度チャートでは、最低濃度から最高濃度までが8段の階調で表わされる。チャートの1段目が最低濃度の部分であり、8段目が最高濃度の部分である。
検査部220は、濃度チャートの各階調について濃度値を検出し、階調ごとに濃度ムラを検出する。
図12は、濃度チャートから読み取った各階調の濃度値の一例を示すグラフである。同図において、縦軸は濃度値、横軸は幅方向におけるノズルの位置である。また、同図(A)〜(H)は、それぞれ濃度チャートの1段目〜8段目の濃度値の検出結果を示している。図12に示すように、濃度チャートの各階調について濃度値を検出し、階調ごとに濃度ムラを検出する。
なお、濃度ムラの検出は、インクジェットヘッドごとに行われる。本実施の形態のインクジェット印刷装置100には、4本のインクジェットヘッドが備えられているので、各インクジェットヘッドについて濃度ムラの検出が行われる。この場合、テストチャートはインクジェットヘッドごとに1枚ずつ印刷してもよいし、1枚の用紙に全てのインクジェットヘッドのテストチャートを印刷してもよい。
〈不吐ノズル情報作成部〉
不吐ノズル情報作成部230は、検査部220で実施される不良ノズルの検出結果に基づいて、不吐ノズル情報を作成する。すなわち、検出された不良ノズルを不吐化し、そのノズルの位置の情報を不吐ノズル情報として作成する。なお、不吐ノズル情報は、インクジェットヘッドごとに作成される。作成した不吐ノズル情報は、記憶部208に格納される。
不吐補正部210B1は、作成された不吐ノズル情報に基づいて、既知の方法で不吐補正を行う。たとえば、不吐化したノズルの周囲のノズルからの吐出量を増やして不吐補正を行う。吐出量を増やす処理は、たとえば、単位当たりのドット数を増やしたり、液滴量を増やしたりすることにより行われる。
〈濃度ムラ補正テーブル作成部〉
濃度ムラ補正テーブル作成部240は、検査部で実施された濃度ムラの検出結果に基づいて、濃度ムラ補正テーブルを作成する。濃度ムラ補正テーブルは、インクジェットヘッドごとに作成される。作成された濃度ムラ補正テーブルは、記憶部208に格納される。
図13は、濃度ムラ補正テーブルの作成及び濃度ムラ補正の概念図である。
同図(A)は、濃度ムラの検出結果の一例である。同図(B)は、同図(A)に示す濃度ムラの検出結果から作成する濃度ムラ補正テーブルの一例である。同図(C)は、同図(B)に示す濃度ムラ補正テーブルを用いて濃度ムラ補正した後の濃度値の一例である。いずれも、縦軸は濃度値、横軸はインクジェットヘッドの長手方向におけるノズルの位置である。
濃度ムラ補正テーブル作成部240は、図13(B)に示すように、画像読取装置で読み取った濃度チャートの各階調の濃度値が、幅方向において均一になるように、使用する全ノズルに対して濃度ムラ補正テーブルを作成する。
濃度ムラ補正部210B2は、作成された濃度ムラ補正テーブルを使用して印刷する画像の濃度データに階調変換を行うことにより、濃度ムラ補正を行う。これにより、図13(C)に示すように、各階調で幅方向にほぼ均一な濃度の画像が得られる。
《印刷処理の流れ》
印刷処理は、(a)給紙、(b)処理液の塗布、(c)乾燥、(d)印刷、(e)乾燥、(f)集積の順で行われる。
画像の印刷開始が指示されると、給紙部110から給紙が開始される。給紙部110から給紙された用紙Pは、まず、処理液塗布部120に搬送される。そして、その処理液塗布部120の処理液塗布ドラム122によって搬送される過程で印刷面に処理液が塗布される。
処理液が塗布された用紙Pは、次に、処理液乾燥部130に搬送される。そして、その処理液乾燥部130の処理液乾燥ドラム132によって搬送される過程で印刷面に温風が吹き当てられて乾燥処理される。
乾燥処理された用紙Pは、次に、印刷部140に搬送される。そして、その印刷部140の印刷ドラム142によって搬送される過程でシアン、マゼンタ、イエロ、ブラックの各色のインク滴が打滴されて、印刷面にカラー画像が印刷される。
画像が印刷された用紙Pは、次に、インク乾燥部150に搬送される。そして、そのインク乾燥部150のチェーングリッパ152によって搬送される過程で印刷面に赤外線ランプ156Aからの熱が当てられて乾燥処理される。
乾燥処理された用紙Pは、そのままチェーングリッパ152によって集積部160に搬送され、集積部160の集積装置162で回収される。
《検査の実施時期》
〈不良ノズルの検出時期〉
不良ノズルの検出は、印刷中、常に実施される。すなわち、用紙Pを1枚印刷するたびに行われる。印刷中の不良ノズルの検出は、用紙Pの余白領域に不良ノズル検出用のテストチャートTCを印刷して実施する。
図14は、用紙への画像の印刷例を示す図である。
同図に示すように、印刷対象の画像は、余白をもって用紙Pに印刷される。余白は、用紙Pの搬送方向Xの一端に形成される。テストチャートTCは、この余白領域に印刷される。このように、用紙Pの余白領域に不良ノズル検出用のテストチャートTCを印刷することにより、用紙Pを1枚印刷するたびに不良ノズルを検出できる。
上記のように、不良ノズルの検出はインクジェットヘッドごとに行われる。この場合、1枚ごとに検査するインクジェットヘッドを切り替えてもよいし、全てのインクジェットヘッドを検査するようにしてもよい。1枚ごとに検査するインクジェットヘッドを切り替える場合は、一定のサイクルでテストチャートを印刷するインクジェットヘッドを切り替えて、余白領域にテストチャートを印刷する。全てのインクジェットヘッドを検査する場合は、余白領域に全てのインクジェットヘッドでテストチャートを印刷する。
なお、このように不良ノズルの検出は、印刷中、常に実施されることから、不吐ノズル情報の作成、及び、不吐補正も、印刷中、常に実施される。
〈濃度ムラの検出〉
濃度ムラの検出は、たとえば、印刷ジョブごとに実施され、印刷ジョブの実行前に実施される。この他、ユーザーから指示されたタイミング、装置の起動後、メンテナンスの実行後などに実施される。
《画像読取装置》
次に、画像読取装置10について説明する。
〈構成〉
図15は、画像読取装置の概略構成を示す斜視図である。図16は、図15に示す画像読取装置の側面図である。
画像読取装置10は、ラインセンサ20、結像レンズ30、及び、複数の照明ユニット40A、40Bを備える。なお、図15及び図16には、図示されていないが、画像読取装置10は、ハウジング12を備え、ラインセンサ20、結像レンズ30、及び、複数の照明ユニット40A、40Bは、ハウジング12に収容されて所定位置に配置される(図2参照)。
〈ラインセンサ〉
ラインセンサ20は、読取手段の一例であり、用紙Pに記録された画像をラインごとに読み取る。ラインセンサ20は、たとえば、一次元CCDイメージセンサ(CCD:Charged Coupled Device)や、一次元CMOSイメージセンサ(CMOS:Complementary Metal Oxide Semiconductor)で構成される。
図15において、矢印Yはラインセンサ20の走査方向である。ラインセンサ20の走査方向Yは、用紙Pの搬送方向Xと直交する方向に設定される。ラインセンサ20は、用紙Pの搬送方向Xと直交して設置される。また、ラインセンサ20は、印刷ドラム142の回転軸と平行に配置される。したがって、ラインセンサ20の走査方向Yと印刷ドラム142の回転軸は平行である。
図15及び図16において、矢印Zはラインセンサ20の設置方向である。ラインセンサ20の設置方向Zは、印刷ドラム142の径方向である。すなわち、印刷ドラム142上で画像を読み取る位置を読取位置SPとすると、その読取位置SPにおける印刷ドラム142の外周面の法線方向である。ラインセンサ20は、その受光面が読取位置SPにおける用紙Pの読取面PAに対向するように配置される。
また、図15において、直線SLは、ラインセンサ20の読取ラインである。読取ラインSLは、印刷ドラム142の回転軸と平行である。したがって、用紙Pの搬送方向Xと直交する。ラインセンサ20は、この読取ラインSLに沿って用紙Pから画像を1ラインごとに読み取る。
ラインセンサ20は、図示しないフレームに取り付けられて、ハウジング12の内部に設置される。
〈結像レンズ〉
結像レンズ30は、用紙Pの読取面PAの光学像を縮小させて、ラインセンサ20の受光面に結像させる。図15及び図16において、一点破線で示す直線Lは、結像レンズ30の光軸であり、用紙Pの読取面PAに対して垂直に設定される。光軸Lの方向は、ラインセンサ20の設置方向Zと同方向である。
結像レンズ30は、図示しないフレームに取り付けられて、ハウジング12の内部に設置される。
〈照明ユニット〉
複数の照明ユニット40A、40Bは、複数の照明手段の一例である。複数の照明ユニット40A、40Bは、それぞれラインセンサ20の読取領域に互いに異なる入射角で照明光を照射する。ラインセンサ20の読取領域とは、ラインセンサ20が用紙Pから画像を読み取る領域である。本実施の形態では、ラインセンサ20が読取ラインSLに沿ってライン状に画像を読み取るので、読取ラインSLに沿ったライン状の領域が読取領域となる。
照明ユニット40A、40Bは、互いに異なる方向から読取領域に向けて照明光を照射する。すなわち、照明ユニット40Aは、用紙Pの搬送方向Xの下流側から読取領域に向けて照明光を照射し、照明ユニット40Bは、用紙Pの搬送方向Xの上流側から読取領域に向けて照明光を照射する。
以下においては、下流側から照明光を照射する照明ユニット40Aを第1の照明ユニット40A、上流側から照明光を照射する照明ユニット40Bを第2の照明ユニット40Bとして、必要に応じて両者を区別する。
図17は、第1の照明ユニット及び第2の照明ユニットの正面図である。なお、同図(A)は第1の照明ユニット40Aの正面図であり、同図(B)は第2の照明ユニット40Bの正面図である。
図17(A)に示すように、第1の照明ユニット40Aは、長尺状の基板42Aを備える。基板42Aは素子面43Aを有し、素子面43Aには、長手方向に沿って複数の発光素子44Aが一列に配置される。発光素子44Aは、たとえば、白色LED(LED:Light Emitting Diode)で構成される。
図17(B)に示すように、第2の照明ユニット40Bの構成は第1の照明ユニット40Aの構成と同じである。すなわち、長尺状の基板42Bを備え、その基板42Bの素子面43Bに複数の発光素子44Bが一列に配置されて構成される。
第1の照明ユニット40A及び第2の照明ユニット40Bは、図示しないフレームに取り付けられて、ハウジング12内の所定の位置に設置される。この際、第1の照明ユニット40A及び第2の照明ユニット40Bは、共にラインセンサ20の走査方向Yと平行に配置される。また、第1の照明ユニット40A及び第2の照明ユニット40Bは、共にラインセンサ20の読取領域に照明光が照射されるように、読取位置SPに向けて傾けて設置される。具体的には、次のように設置される。
図16に示すように、第1の照明ユニット40Aによる照明光の照射方向をLD1とし、第2の照明ユニット40Bによる照明光の照射方向をLD2とする。照射方向LD1は、第1の照明ユニット40Aの素子面43Aに垂直な方向であり、照射方向LD2は、第2の照明ユニット40Bの素子面43Bに垂直な方向である。また、第1の照明ユニット40Aから出射する光の光軸をL1、第2の照明ユニット40Bから出射する光の光軸をL2とする。また、読取位置SPにおける用紙Pの法線をNLとする。法線NLは、結像レンズ30の光軸Lと一致する。
第1の照明ユニット40Aは、読取位置SPに対して、第1の入射角αで照明光が入射するように設置される。すなわち、第1の照明ユニット40Aから出射する光の光軸L1が、読取位置SPを通り、かつ、読取位置SPにおける用紙Pの法線NLに対して角度αとなるように設置される。
一方、第2の照明ユニット40Bは、読取位置SPに対して、第2の入射角βで照明光が入射するように設置される。すなわち、第2の照明ユニット40Bから出射する光の光軸L2が、読取位置SPを通り、かつ、読取位置SPにおける用紙Pの法線NLに対して角度βとなるように設置される。
これにより、ラインセンサ20の読取領域に対して、第1の照明ユニット40Aからは第1の入射角αで照明光が照射され、第2の照明ユニット40Bからは第2の入射角βで照明光が照射される。
ラインセンサ20で用紙Pから画像を読み取る場合、第1の照明ユニット40A及び第2の照明ユニット40Bは、択一的に点灯される。すなわち、いずれか一方が点灯し、他方は消灯する。この第1の照明ユニット40A及び第2の照明ユニット40Bの点灯/消灯は照明制御部250で制御される。
図18は、照明の制御系のブロック図である。
図18に示すように、照明制御部250は、照明ドライバ252Aを介して第1の照明ユニット40Aの駆動を制御し、かつ、照明ドライバ252Bを介して第2の照明ユニット40Bの駆動を制御する。
照明制御部250は、照明制御手段の一例である。照明制御部250は、検査部220で実施する検査に応じて、第1の照明ユニット40A及び第2の照明ユニット40Bを択一的に点灯させる。具体的には、不良ノズルを検出する検査である第1の検査を実施する場合は、第1の照明ユニット40Aを点灯させる。一方、濃度ムラを検出する検査である第2の検査を実施する場合は、第2の照明ユニット40Bを点灯させる。これは、次の理由による。すなわち、本出願の発明者が、照明光の入射角を変えて画像を読み取る実験を行ったところ、照明光の入射角によって、ラインセンサ20の反応が変わることが確認された。具体的には、入射角を小さくするほど、ラインセンサ20が読取面の変化を敏感に読み取るようになることを確認した。
不良ノズルの検出は、吐出が不安定なノズルを検出しなければならない。したがって、ラインセンサ20は、読取面の変化を敏感に読み取ることが好ましい。したがって、不良ノズルを検出する場合の照明は、入射角を比較的小さくする方が好ましい。
一方、濃度ムラは、読取面の変化を敏感に読み取りすぎると、用紙Pの凹凸やザラツキなども濃度ムラとして読み取ってしまい、かえって検出精度を低下させるおそれがある。したがって、濃度ムラを検出する場合の照明は、入射角を比較的大きくする方が好ましい。
そこで、本実施の形態のインクジェット印刷装置100では、照明光の入射角を切り替えて、不良ノズルの検出と濃度ムラの検出とを実施するようにしている。すなわち、不良ノズルを検出する場合は、第1の照明ユニット40Aによって第1の入射角αで照明光を照射する一方、濃度ムラを検出する場合は、第2の照明ユニット40Bを点灯させて第2の入射角βで照明光を照射する構成としている。
上記のように、不良ノズルを検出する場合は、入射角を比較的小さくする方が好ましい。一方、濃度ムラを検出する場合は、入射角を比較的大きくする方が好ましい。本実施の形態では、不良ノズルを検出する場合の照明光の入射角である第1の入射角αを、濃度ムラを検出する場合の照明光の入射である第2の入射角βよりも小さく設定している。具体的には、第1の入射角αを25°に設定し、第2の入射角βを45°に設定している。
なお、不良ノズルを検出する場合において、入射角を比較的小さく設定することは、次の点からも有利であると考えられる。
図19は、用紙に照射される照明光を微視的に捉えた概念図である。同図(A)は、小さい入射角で照明光を照射した場合を示しており、同図(B)は、大きい入射角で照明光を照射した場合を示している。また、同図において、符号Pは用紙を示し、符号IDは用紙Pに打滴されたインクを示している。また、符号Wの示す領域は、不吐の領域、すなわち、インクが打滴されなかった領域を示している。更に、矢印は照明光の入射方向を示している。
図19(A)に示すように、入射角γ1が小さい場合、照明光は、不吐の領域Wにも十分に照射される。
一方、図19(B)に示すように、入射角γ2が大きいと、照明光は、用紙Pに打滴されたインクIDによって一部が遮られ、不吐の領域Wに影の領域WSが形成される。この結果、不吐を検出しにくくなる。
このように、不良ノズルを検出する場合は、入射角を小さくする設定する方が高精度に検出できる。
一方、濃度ムラを検出する場合において、入射角を比較的大きく設定することは、次の点から有利である。すなわち、本出願の発明者が、入射角とラインセンサ20に入射する光の光量分布との関係を調べたところ、入射角とラインセンサ20に入射する光の光量分布との間には一定の相関があり、入射角を大きくするほど、光量分布のバラツキを低減できることを見出した。ラインセンサ20に入射する光の光量分布のバラツキは、濃度ムラに直接影響を及ぼす。したがって、入射角を大きくして、光量分布のバラツキを低減させることにより、より高精度に濃度ムラを検出できる。
《照明の発光制御》
上記のように、第1の照明ユニット40A及び第2の照明ユニット40Bの発光制御は、照明制御部250によって行われる。
照明制御部250は、第1の検査である不良ノズルを検出する検査を実施する場合、第1の照明ユニット40Aを点灯させ、第2の照明ユニット40Bを消灯させる。これにより、ラインセンサ20の読取領域に第1の入射角αで照明光が照射される。第1の入射角αは小さい入射角なので、ラインセンサ20は、画像の変化を敏感に読み取ることができる。これにより、高精度に不良ノズルを検出できる。
一方、第2の検査である濃度ムラを検出する検査を実施する場合、照明制御部250は、第2の照明ユニット40Bを点灯させ、第1の照明ユニット40Aを消灯させる。これにより、ラインセンサ20の読取領域に第2の入射角βで照明光が照射される。第2の入射角βは、第1の入射角αよりも大きな入射角なので、用紙Pの凹凸などの影響を排除して、画像を読み取ることができる。これにより、高精度に濃度ムラを検出できる。
このように、本実施の形態のインクジェット印刷装置100によれば、検査に応じて照明光の入射角を変えて画像の読み取りを行う。これにより、各検査を高精度に実施できる。
また、入射角の切り替えは、各照明ユニットの点灯/消灯を制御するだけなので、短時間で入射角を切り替えられる。
《変形例》
〈照明ユニットの数〉
上記実施の形態では、画像読取装置に2つの照明ユニットを設置した場合を例に説明したが、画像読取装置に設置する照明ユニットの数は、これに限定されるものではない。実施する検査の内容や数に合わせて適宜設置することが好ましい。
〈照明ユニットのレイアウト〉
上記実施の形態では、2つの照明ユニットが互いに異なる方向から照明光を照射する構成としているが、同じ方向から異なる入射角で照明光を照射する構成とすることもできる。
図20は、2つの照明ユニットが同じ方向から異なる入射角で照明光を照射する場合の画像読取装置の側面図である。
同図に示す例では、第1の照明ユニット40A及び第2の照明ユニット40Bの双方が、読取領域の下流側から照明光を照射する構成とされている。第1の照明ユニット40A及び第2の照明ユニット40Bは、互いに異なる入射角α、βでラインセンサ20の読取領域に照明光を照射する。
この他、第1の照明ユニット40A及び第2の照明ユニット40Bの双方が、読取領域の上流側から照明光を照射する構成とすることもできる。
〈照明ユニットの設置構造〉
上記のように、第1の照明ユニット40A及び第2の照明ユニット40Bは、フレームに取り付けられて、ハウジング12内の所定の位置に設置される。この際、個別に取り付ける構造とすることもできるが、共通の支持部材に取り付けて、ハウジング12の内部に設置することにより、組み付けを容易にできる。
図21は、共通の支持部材を用いて第1の照明ユニット及び第2の照明ユニットを設置する場合の概略構成図である。また、図22は、支持部材の一例を示す斜視図である。
図21及び図22に示すように、第1の照明ユニット40A及び第2の照明ユニット40Bが取り付けられる支持部材50は、矩形の枠形状を有する板金を規定の角度で曲げ加工して構成される。支持部材50は、中央部分に開口50Aを備え、この開口50Aを介してラインセンサ20が画像を読み取る。
このように、所定の角度で曲げ成形された板金で構成される支持部材50に第1の照明ユニット40A及び第2の照明ユニット40Bを取り付けて、第1の照明ユニット40A及び第2の照明ユニット40Bを画像読取装置10に組み付けることにより、組み付け作業容易にできる。また、支持部材50も板金を曲げ加工するだけなので、容易に製造できる。
なお、曲げ加工する角度は、第1の照明ユニット40Aが照射する照明光の入射角及び第2の照明ユニット40Bが照射する照明光の入射角に応じて決定される。
〈画像読取装置の設置位置〉
本実施の形態では、印刷ドラム上に画像読取装置を設置して、印刷直後の画像を読み取るようにしているが、画像読取装置を設置する位置は、これに限定されるものではない。たとえば、インク乾燥後に画像を読み取る構成とすることもできる。この場合、たとえば、チェーングリッパ152で搬送中の用紙Pから画像を読み取る構成とすることができる。
なお、印刷ドラム上に画像読取装置を設置して、印刷直後の画像を読み取る場合、用紙の受け渡しを行うことなく画像を読み取ることができ、インクジェットヘッドとの関係で高精度な検査を実施できる。この場合、乾燥前の検査になるが、本発明では、適切に照明光の入射角を設定することにより、インクの影響を受けることなく高精度な検査ができる。
〈照明手段の他の例〉
上記実施の形態では、照明手段として、複数の発光素子を一定の間隔で一列に配置した構成のものを使用している。照明手段は、この他、蛍光管等を使用することもできる。
一方、照明手段として、複数の発光素子を一定の間隔で一列に配置した構成のものを使用する場合は、照明手段を次のように設定することが好ましい。
〈照明手段の好ましい設定〉
図23は、照明手段の好ましい設定方法の概念図である。
照明手段である照明ユニット40は、複数の発光素子44を一定の間隔で一列に配置して構成される。
第一に、照明ユニット40は、ラインセンサの読取ラインSL上での光量分布が、ほぼ均一になるように設定される。ここで、ほぼ均一とは、読取ラインSL上での光量分布のバラツキが一定以下、具体的には10%以下となる場合をいう。これにより、読取面PAに照明光をムラなく照射できる。
読取ラインSL上での光量分布は、既知の手法を用いて均一化される。たとえば、発光素子の配置間隔、照射角度、照射距離を調整することにより、読取ラインSL上での光量分布をほぼ均一にすることができる。あるいは、各発光素子の駆動電流のデューティーを個別に制御することにより、均一化することができる。
第二に、照明ユニット40は、(Φ−θ)/θ≦0.11の条件を満たすように設定される。ここで、θ及びΦは、入射角であり、次のように規定される。
図23に示すように、発光素子44から読取ラインSLに下ろした垂線PLと読取ラインSLとの交点を点P1とする。また、隣接する2つの発光素子44から等距離にある読取ラインSL上の点をP2とする。点P2は、読取ラインSL上で隣接する2つの発光素子44の中間に位置する点である。
入射角θは、発光素子44から出射し、点P1に入射する光の入射角として規定される。すなわち、発光素子44の直下に入射する光の入射角として規定される。
一方、入射角Φは、発光素子44から出射し、点P2に入射する光の入射角として規定される。すなわち、入射角Φは、隣接する2つの発光素子44から等距離に入射する光の入射角として規定される。入射角Φは、発光素子44の配置間隔を2p、照射距離(発光素子44から読取ラインSLに下ろした垂線PLの長さ)をlとすると、次式によって算出される。
Φ=Cos-1{(l×Cosθ)/(l2+p21/2
照明ユニット40は、この入射角Φと入射角θとの差が、入射角θに対して11%以下となるように設定される。これにより、照射面(用紙Pの読取面PA)で反射し、結像レンズ30を介してラインセンサ20に入射する光の光量分布を均一にできる。
なお、(Φ−θ)/θ≦0.11の条件を満たすように照明ユニット40を設定することによって、ラインセンサ20に入射する光の光量分布を均一にできる、というのは次の考えに基づく。
本実施の形態の照明ユニット40のように、複数の発光素子44を一定の間隔で一列に配置した構成の照明ユニットの場合、同じ読取ラインSL上の点であっても、その位置によって発光素子44からの光の入射角が異なる。すなわち、点P1では入射角θであるのに対して、点P2では入射角Φとなる。ラインセンサ20に入射する光は、照射面で拡散反射した光であり、この光の強度は入射角によって変化する。
図24は、16段からなるブラックの濃度チャートに対して30°の入射角で光を照射したときの反射散乱特性を示すグラフである(濃度チャートについては、図11参照)。また、図25は、図24の一部を抽出したグラフである。なお、図24において、「用紙」とは、濃度チャートが印刷された用紙の反射散乱特性である。
図24に示すように、どの濃度においても、拡散は均一ではなく、入射角に等しい反射角方向への反射成分が比較的多くを占めることが確認できる。そして、ラインセンサの設置方向Zである0°付近は、傾きがあることが確認できる。たとえば、図25は、図24から1段目の反射散乱特性のグラフのみを抽出したものであるが、実線で強調して示すように、0°付近は傾きがあることが確認できる。他の濃度においても、図24に示すように、0°付近は傾きがあることが確認できる。このことは、入射角の少しの差が、反射する光の強さに大きく影響することを示唆する。本出願の発明者は、この点に着目した。すなわち、入射角の少しの差が、反射する光の強さに大きく影響することから、照射面の拡散特性を考慮して照明を設定することにより、ラインセンサ20に入射する光の光量分布を均一にできると考えた。そして、発光素子間における入射角の条件を変えて画像を読み取る実験を行い、一定条件下でラインセンサ20に入射する光の光量分布を均一にできることを見出した。すなわち、(Φ−θ)/θ≦0.11の条件を満たすように照明を設定することにより、ラインセンサに入射する光の光量分布を均一にできることを見出した。
図26は、実験結果の表である。
実験は以下の条件で行った。すなわち、(Φ−θ)/θの条件を変えて画像を読み取り、読み取った画像のムラの有無を評価した。
実験は、インクジェット印刷装置に組み込まれた画像読取装置で行い、印刷直後の画像をオンラインで読み取ることにより行った。この際、ブラックの濃度チャートを印刷して読み取った。
また、評価は、読み取った画像のムラの有無を目視で確認することにより行った。この際、目視でムラのない画像については、更に分光光度計(エックスライト社製:i1Pro測定器)を使用してムラの有無を測定し、評価した。なお、評価は、目視でムラのあるものを「BAD」、目視でムラのないものを「GOOD」とした。また、「GOOD」のうち分光光度計でもムラがないものを「VERY GOOD」とした。
実験は、次の6つの条件で行った。
(1)条件1:(Φ−θ)/θ=0.162
照射距離l:35mm、入射角θ:20°、配置間隔2p:15mm
(2)条件2:Φ−θ)/θ=0.135
照射距離l:35mm、入射角θ:22°、配置間隔2p:25mm
(3)条件3:(Φ−θ)/θ=0.110
照射距離l:34mm、入射角θ:25°、配置間隔2p:15mm
(4)条件4:(Φ−θ)/θ=0.104
照射距離l:35mm、入射角θ:25°、配置間隔2p:15mm
(5)条件5:(Φ−θ)/θ=0.042
照射距離l:35mm、入射角θ:38°、配置間隔2p:15mm
(6)条件6:(Φ−θ)/θ=0.006
照射距離l:35mm、入射角θ:35°、配置間隔2p:5mm
なお、用紙は、王子製紙株式会社製の「OKトップコート+」(製品名)を使用した。
図26に示すように、条件3〜6において、ムラのない画像を読み取れることが確認された。特に、条件5及び6については、分光光度計でもムラのないことが確認できた。
この実験結果から照射面の拡散特性を考慮して照明を設定することにより、ラインセンサ20に入射する光の光量分布を均一にでき、(Φ−θ)/θ≦0.11の条件を満たすように照明を設定することにより、ラインセンサ20に入射する光の光量分布を均一にできることが確認できた。
よって、(Φ−θ)/θ≦0.11の条件を満たすように照明を設定することにより、ラインセンサ20に入射する光の光量分布を均一でき、ムラのない画像を読み取ることができる。
なお、省電力化を考慮すると、発光素子44の配置間隔を拡げて、設置数を減らすことが好ましい。この場合、照明ユニット40の設置方向及び照射距離を調整して、上記条件を満たすように設定する。
また、照射距離lについては、長く設定し過ぎると、必要な光量が大きくなり、照明の発熱が大きくなる。一方、短く設定し過ぎると、用紙までの距離が近くなり、用紙に接触するおそれがある。したがって、照射距離lについては、これらの点を考慮して設定することが好ましい。そして、これらの点を考慮すると、照射距離lは30mm≦l≦40mmの範囲で設定することが好ましい。
〈実験についての正当性の検証〉
〔用紙の影響〕
上記実験で使用した用紙(王子製紙株式会社製の「OKトップコート+」)は、20°の光沢度が4.5%、60°の光沢度が33.2%、85°の光沢度が82.6%であり、光沢度が比較的高い紙である。
光沢度の高い用紙は、拡散性が低くなり、入射角に等しい反射角方向への反射成分が多くなる。この結果、図24に示す反射散乱特性のグラフにおいて、ラインセンサの設置方向Zである0°付近の傾きが大きくなる。
これに対して、光沢度が低い用紙では、拡散性が高くなるので、図24に示すグラフにおいて、0°付近の傾きは小さくなる。よって、上記実験で使用した用紙よりも光沢度が低い用紙では、角度変化に対するロバスト性は向上すると考えられる。したがって、同じ条件で実験した場合であっても、光沢度の低い用紙の方が良好な評価が得られると考えられる。
図27は、光沢度の低い用紙で同じ実験を行ったときの実験結果の表である。
なお、用紙には、王子製紙株式会社製の「OKトップコートマットN」(製品名)を使用した。当該用紙の光沢度は、20°の光沢度が1.2%、60°の光沢度が4.8%、85°の光沢度が33.3%である。
図27に示すように、条件2〜6において、ムラのない画像を読み取れることが確認された。特に、条件3〜6については、分光光度計でもムラのないことが確認できた。
この実験結果から紙種によらず(Φ−θ)/θ≦0.11の条件を満たすように照明を設定することにより、ラインセンサ20に入射する光の光量分布を均一にできることが確認できた。
〔インクの影響〕
上記のように、照射角度の差によるムラは、照射面での光の拡散性が大きく影響すると考えられる。
図24のグラフに示すように、拡散性が高いと、ラインセンサに入射する光のロバスト性が高くなり、照射角度の差によるムラは低減すると予想される。インクでこの拡散性に影響するのは、凝集性と考えられる。その理由は、凝集性によって、用紙に打滴されるインク滴の曲率が変わるからである。そして、インク滴の曲率が変わることにより、拡散性が変わるからである。
図28は、インク滴の曲率と拡散性との関係を示す図である。同図(A)は、曲率の高いインク滴に対する光の拡散状態を示している。また、同図(B)は、曲率の低いインク滴に対する光の拡散状態を示している。図28の(A)及び(B)に示すように、インク滴は、曲率が高いほど光を拡散しやすくなることが分かる。
ここで、「凝集性=インクの拡がりの程度」と考えると、濃度チャートの各濃度を確認すれば、凝集性を検討することができる。なぜならば、インクジェット印刷では、濃度を液滴の大きさや密集度で示しているからである。
実際に、図24のグラフに示すように、各濃度で拡散性が異なっていることから、濃度チャートの各濃度を確認することによって、インクの凝集性の影響を検討しているのと同じと考えられる。したがって、他のインクでも(Φ−θ)/θ≦0.11の条件を満たすように照明を設定することにより、ラインセンサ20に入射する光の光量分布を均一にできると考えられる。
以上のように、照明手段については、複数の発光素子を一定の間隔で一列に配置して構成する場合、ラインセンサの読取ライン上での光量分布が、ほぼ均一になるように設定し、かつ、(Φ−θ)/θ≦0.11の条件を満たすように設定することにより、ラインセンサに入射する光の光量分布を均一にできる。これにより、精度よく画像を読み取ることができ、精度よく画像に基づく検査ができる。特に、濃度ムラを検出する場合については、上記条件に従って、照明手段を設定することにより、精度よく濃度ムラを検出できる。
〈入射角の好ましい設定〉
上記実施の形態では、不良ノズルを検出する際、照明光の入射角を25°に設定しているが、不良ノズルを検出する場合、照明光の入射角は、20°以上、30°以下の範囲で設定することが好ましい。30°を超えると、変化を敏感に読み取れなくなり、不良ノズルを検出しにくくなるからである。一方、20°未満では、変化に対して敏感になり過ぎ、不良ノズル以外のものを不良ノズルと認識する傾向が強まるからである。
濃度ムラの検出については、入射角を40°以上、50°以下の範囲で設定することが好ましい。濃度ムラについては、40°未満では変化に対して敏感に反応し過ぎるようになり、本来の濃度ムラ以外のものを濃度ムラと誤認識する傾向が強まるからである。一方、50°を超えると、本来の濃度ムラも検出しにくくなるからである。
〈不良ノズルの検出方法の他の例〉
上記のように、不良ノズルの検出については、印刷中、常に実施される。この場合、複数回連続して不良ノズルと判断された場合についてのみ、不良ノズルと認定するようにしてもよい。たとえば、2回連続して、不良ノズルと判断された場合にのみ真に不良ノズルと認定し、不吐化するようにしてもよい。これにより、誤検出を防止できる。
〈その他の実施の形態〉
上記実施の形態では、本発明をインクジェット印刷装置に適用した場合を例に説明したが、本発明の適用は、これに限定されるものではない。インクジェット記録装置としては、たとえば、フィルムやガラス上にインク等を吐出してカラーフィルタを製造するカラーフィルタ製造装置、有機EL溶液(有機エレクトロルミネッセンス溶液/EL:Electro Luminescent)を基板上に吐出して有機ELディスプレイパネル(有機エレクトロルミネッセンスディスプレイパネル)を形成する装置、溶解状態の半田(広義のインク)を基板上に吐出して部品実装用のバンプを形成する装置、金属を含む液体(広義のインク)を吐出して配線パターンを形成する装置、及び、液滴を吐出して膜を形成する各種の成膜装置であってもよく、液滴を吐出するものであればよい。
10…画像読取装置、12…ハウジング、20…ラインセンサ、30…結像レンズ、40…照明ユニット、40A…第1の照明ユニット、40B…第2の照明ユニット、42A…基板、42B…基板、43A…素子面、43B…素子面、44…発光素子、44A…発光素子、44B…発光素子、50…支持部材、50A…開口、100…インクジェット印刷装置、110…給紙部、112…給紙装置、114…フィーダボード、116…給紙ドラム、120…処理液塗布部、122…処理液塗布ドラム、124…処理液塗布装置、128…ヘッドドライバ、130…処理液乾燥部、132…処理液乾燥ドラム、134…処理液乾燥装置、140…印刷部、142…印刷ドラム、142A…グリッパ、144…押圧ローラ、145…ヘッドユニット、146C、146M、146Y、146K…インクジェットヘッド、150…インク乾燥部、152…チェーングリッパ、152A…チェーン、152B…グリッパ、154…用紙ガイド、154A…第1ガイドボード、154B…第2ガイドボード、156…加熱乾燥装置、156A…赤外線ランプ、160…集積部、162…集積装置、200…コンピュータ、202…通信部、204…操作部、206…表示部、208…記憶部、210…印刷制御部、210A…濃度データ生成部、210B…補正部、210B1…不吐補正部、210B2…濃度ムラ補正部、210C…ドット配置データ生成部、210D…駆動信号生成部、212C、212M、212Y、212K…ヘッドドライバ、220…検査部、230…不吐ノズル情報作成部、240…濃度ムラ補正テーブル作成部、250…照明制御部、252A、252B…照明ドライバ、P…用紙、PA…読取面

Claims (12)

  1. メディアを搬送する搬送手段と、
    前記搬送手段による前記メディアの搬送経路上に配置され、前記メディアにインクジェット方式で画像を記録する記録手段と、
    前記搬送手段による前記メディアの搬送経路上に配置され、前記メディアに記録された画像をラインごとに読み取る読取手段と、
    前記搬送手段による前記メディアの搬送経路上に配置され、前記読取手段の読取領域に互いに異なる入射角で照明光を照射する複数の照明手段と、
    前記読取手段で読み取った画像に基づいて、互いに異なる複数の検査を択一的に実施する検査手段と、
    前記検査手段で実施する検査に応じて、前記照明手段を択一的に点灯させる照明制御手段と、
    を備えたインクジェット記録装置。
  2. 前記照明手段は、複数の発光素子を一定の間隔で一列に配列して構成される、
    請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 複数の前記照明手段は、前記読取手段の読取領域に第1の入射角αで照明光を照射する第1の照明手段と、前記読取手段の読取領域に第2の入射角βで照明光を照射する第2の照明手段と、からなり、
    前記検査手段は、互いに異なる第1の検査と第2の検査とを択一的に実施し、
    前記照明制御手段は、前記第1の検査を実施する場合、前記第1の照明手段を点灯させ、前記第2の検査を実施する場合、前記第2の照明手段を点灯させる、
    請求項1又は2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記第1の検査が不良ノズルを検出する検査であり、前記第2の検査が濃度ムラを検出する検査である、
    請求項3に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記第1の照明手段による前記第1の入射角αの設定が20°≦α≦30°であり、かつ、前記第2の照明手段による前記第2の入射角βの設定が40°≦β≦50°である、
    請求項4に記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記第1の照明手段及び前記第2の照明手段は、前記読取手段の読取領域に対して、いずれか一方が前記メディアの搬送方向の上流側から照明光を照射し、他方が前記メディアの搬送方向の下流側から照明光を照射する、
    請求項3から5のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  7. 前記第1の照明手段及び前記第2の照明手段が、共通の支持部材に取り付けられる、
    請求項6に記載のインクジェット記録装置。
  8. 前記支持部材が、規定の角度で曲げ加工された板金で構成される、
    請求項7に記載のインクジェット記録装置。
  9. 前記搬送手段による前記メディアの搬送経路上に配置され、前記メディアに付与されたインクを乾燥させる乾燥手段を更に備えた、
    請求項1から8のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  10. 前記読取手段は、前記記録手段と前記乾燥手段との間に配置され、前記メディアが前記記録手段から前記乾燥手段に搬送される間に画像を読み取る、
    請求項9に記載のインクジェット記録装置。
  11. 前記搬送手段は、少なくとも一部において、前記メディアをドラムで搬送し、
    前記記録手段及び前記読取手段は、同じ前記ドラムの搬送経路上に配置される、
    請求項1から10のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  12. 前記記録手段が、前記搬送手段によって搬送される前記メディアにシングルパスで画像を記録する、
    請求項1から11のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
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