JP6333470B2 - 前照灯用光源および前照灯 - Google Patents

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Description

この発明は、発光素子が発する光を投影レンズによって車両前方に照射する構成の前照灯用光源、および当前照灯用光源を用いた前照灯に関するものである。
昨今、車載の前照灯に用いる光源には、従来のタングステンフィラメントの電球およびアーク放電による放電灯に代替して、発光ダイオード(LED)などの半導体光源が普及してきた。当LEDは、長寿命、かつ、少ない電力で必要な明るさを確保できる上に、一定の電流を供給する簡単な制御によって安定した明るさを発することができ、車載用灯具の光源としては好適である。
また、従来は光源の形状によって前照灯の形状と配光に係わる設計自由度が制限されていたが、LEDはサイズおよび明るさのバリエーションが多いため、LEDを光源として用いることで形状と配光に係わる設計自由度が高まっている。設計自由度が高まったことで、すれ違い灯と走行灯を複数の光源で形成する斬新なデザインの前照灯、およびすれ違い灯と走行灯を兼用して小さくまとめたデザインの前照灯などが実現可能になった。
以下に、LEDが発する光を投影レンズによって車両前方に照射する構成の前照灯に関し、すれ違い灯と走行灯を兼用し、一体に構成した従来例を示す。
例えば特許文献1に係る車両用照明灯具は、反射鏡と光源のそれぞれを上下に配置し、各光源が発する光を各反射鏡によって配光形成用の反射板の先端に集中させ、当反射板で反射した光を投影レンズによって前方に照射する構成である。上側の光源が発する光と配光形成用の反射板とを使用してすれ違い灯用の配光を形成し、下側の光源が発する光を当すれ違い灯用の配光に追加することによって走行灯用の配光を形成する。この構成においては、上側光源を用いたすれ違い灯用の配光と下側光源を用いた走行灯用に追加された配光が反射板によって分離され、各々が独立して車両前方に照射される。そのため、走行灯用に照射光を追加する下側光源を点灯したときに、カットオフライン近傍で、すれ違い灯用の照射光と走行灯用に追加された照射光との境目が照度差、または光のむらとして視認されやすかった。
特許文献2に係る車両用前照灯ユニットは、上記特許文献1に係る発明を改良したものであり、走行灯用照射光を追加する光源から発する光の一部を配光形成用の反射板の先端を介さずに前方に照射する反射鏡を追加した構成である。この構成においては、追加された反射鏡を介して前方に照射された照射光が、すれ違い灯用の照射光と走行灯用に追加された照射光との境目に重畳され、カットオフライン近傍の明るさのむらが軽減される。しかしながら、別系統の反射鏡を追加することで、前照灯に投影レンズ以外の出射面が必要となり、開口面が大きくなるため、前照灯または車両のデザインによっては使用できないことがあった。
特許文献3に係る車両用前照灯では、配光部材として、上記特許文献1の反射板の代わりにハーフミラーを使用し、下側の走行灯用照射光を追加する光源が発する光を当ハーフミラーで透過させて上側へ向かわせ、上側の光源が発する光に重畳する構成である。しかしながら、ハーフミラーを透過した光は減衰し、その上、平面状のハーフミラーでは透過した光を効率良く投影レンズの方向へ導くことが困難なため、カットオフラインの下側に十分な照射光を照射できない可能性がある。その場合、カットオフライン近傍の明るさのむらを十分に軽減できない。
上記特許文献1,2の反射板および上記特許文献3のハーフミラーのような配光部材の代わりに、プリズムのような透明な配光部材を用いた前照灯もある。例えば特許文献4に係る車両用灯具では、光源が発する光を投影レンズに導く光学部材と、当導かれた光を前方に照射する投影レンズとを一体にした透明な配光部材が用いられている。
特開2006−164735号公報 特開2009−99413号公報 特開2014−107048号公報 特開2010−108639号公報
上記特許文献4に係る車両用灯具は、反射鏡を使用する構成の上記特許文献1〜3とは異なり、透明な配光部材を使用する灯具で、すれ違い灯専用であるが、仮に上記特許文献1のように下側にも光源を配置して、すれ違い灯用の照射光に走行灯用追加照射光を追加して走行灯用の配光を形成した場合には、上記特許文献2,3が指摘するように、カットオフライン近傍ですれ違い灯用の照射光と走行灯用追加照射光との境目が明るさのむらとして視認されやすいという課題があることは、容易に推測できる。
なお、上記特許文献4において、例えば特許文献3のハーフミラーを、当特許文献4の透明な配光部材の反射面に対して適用しても、上記ハーフミラーに起因する問題点を払拭することは困難である。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、透明な配光部材を使用する前照灯において、走行灯点灯時にカットオフライン近傍に生じる明るさのむらを軽減することを目的とする。
この発明に係る前照灯用光源は、すれ違い灯用の照射光を発する第1発光素子と、第1発光素子より下方に配置され、すれ違い灯用の照射光に重畳することによって走行灯を形成する照射光を発する第2発光素子と、第1発光素子および第2発光素子と投影レンズとの間に配置され、第1発光素子の発光面に対向して第1発光素子が発する光を入射する第1入射面、第2発光素子の発光面の一部に対向して第2発光素子が発する光の一部を入射する第2入射面、および前記投影レンズの焦点部に端辺を設けた出射面を有し、透明な材料によって形成された配光部材とを備え、第2発光素子が発する光の一部を配光部材の中を経由させるものである。
この発明によれば、すれ違い灯用のカットオフラインを形成する透明な材料によって形成された配光部材に、すれ違い灯の照射光に重畳することによって走行灯を形成する第2発光素子が発する光の一部を入射する第2入射面を形成して、第2発光素子が発する光をカットオフラインの上側だけでなく下側にも照射するようにしたので、走行灯点灯時にカットオフライン近傍に生じる明るさのむらを軽減することができる。
この発明の実施の形態1に係る前照灯の構成例を示す側面図である。 実施の形態1に係る前照灯用光源の構成例を示す側面図である。 実施の形態1に係る前照灯のうちのLEDと配光部材の構成例を示す側面図である。 実施の形態1に係る前照灯から車両前方に照射された照射光の様子を示す図である。 実施の形態1の配光部材の変形例を示し、図5(a)は側面図、図5(b)は斜視図である。 図5に示す配光部材を用いた前照灯から車両前方に照射された照射光の様子を示す図である。 実施の形態1の配光部材の変形例を示す斜視図である。 実施の形態1の配光部材の変形例を示し、図8(a)は側面図、図8(b)は斜視図である。 図8に示す配光部材を用いた前照灯から車両前方に照射された照射光の様子を示す図である。 この発明の実施の形態2に係る前照灯に用いる配光部材の構成例を示す側面図である。 実施の形態2の理解を助けるための参考例として、配光部材の一例と、この配光部材を用いた場合の照射光の様子を示す図である。 実施の形態2の配光部材の変形例を示す側面図である。 この発明の実施の形態3に係る前照灯に用いる配光部材の構成例を示す側面図である。 この発明の実施の形態4に係る前照灯に用いる配光部材の構成例を示す側面図である。 実施の形態4の配光部材の変形例を示す側面図である。 この発明の実施の形態5に係る前照灯に用いる配光部材の構成例を示す側面図である。 この発明の実施の形態6に係る前照灯に用いる一体部材の構成例を示す側面図である。 実施の形態6の一体部材の変形例を示す側面図である。 この発明の実施の形態7に係る前照灯に用いる前照灯用光源の構成例を示す側面図である。 この発明の実施の形態8に係る前照灯におけるすれ違い灯用LEDと重畳用LEDの配置例を示す側面図である。
以下、この発明をより詳細に説明するために、この発明を実施するための形態について、添付の図面に従って説明する。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る前照灯1の構成例を示す側面図である。図2は、図1に示す前照灯1のうち、前照灯用光源を抜粋して示した側面図である。図1および図2において紙面左側が車両前方(前照灯の照射方向)である。また、図1では、前照灯1の内部構造を図示するために、LED固定部材4、ケース5および前面レンズ6を切断した断面を模式的に示している。
図1に示すように、実施の形態1に係る前照灯1は、すれ違い灯および走行灯として機能する投影レンズを使用する前照灯の一例であり、すれ違い灯用LED8および重畳用LED9と、すれ違い灯用LED8および重畳用LED9が発する光を車両前方に投影する投影レンズ2と、配光形成用の透明な材料によって形成した配光部材3と、すれ違い灯用LED8および重畳用LED9を固定するLED固定部材4と、これらを収容するケース5と、前面レンズ6と、すれ違い灯用LED8および重畳用LED9を点灯する点灯装置7とを備える。
なお、図1の構成例では、すれ違い灯用LED8および重畳用LED9が発する熱を放熱するために、放熱フィン等の放熱部材4aをLED固定部材4と一体に設けている。この放熱部材4aをケース5の外へ露出させて、放熱性の向上を図ってもよい。また、図1の構成例では、LED固定部材4は、すれ違い灯用LED8と重畳用LED9の固定部材としての機能に加え、投影レンズ2と配光部材3の固定部材としての機能も兼ねる。
点灯装置7は、すれ違い灯用LED8および重畳用LED9に対して点灯用の電流を通電する。点灯装置7は、前照灯1を走行灯として機能させる場合にはすれ違い灯用LED8と重畳用LED9の両方を点灯させ、前照灯1をすれ違い灯として機能させる場合にはすれ違い灯用LED8のみを点灯させる。なお、図1の構成例では、点灯装置7がケース5の下面に設置されているが、これ以外の場所に設置されていてもよい。
図2に示すように、第1発光素子であるすれ違い灯用LED8は、発光面8aが車両の前方を向いた状態でLED固定部材4に固定されている。第2発光素子である重畳用LED9は、すれ違い灯用LED8よりも下方に配置され、発光面9aが車両の前方を向いた状態でLED固定部材4に固定されている。この例では、すれ違い灯用の光を発する第1発光素子と走行灯用の重畳光を発する第2発光素子にLEDを用いているが、他の発光素子を用いてもよく、例えばLD(レーザダイオード)またはOLED(有機発光ダイオード)等であってもよい。
図3は、実施の形態1に係る前照灯1のうちのすれ違い灯用LED8、重畳用LED9および配光部材3の構成例を示す側面図である。配光部材3は、透明な樹脂またはガラス等によって形成され、すれ違い灯用LED8および重畳用LED9と投影レンズ2との間に配置されている。この配光部材3には、すれ違い灯用LED8の発光面8aに対向して配置されてすれ違い灯用LED8が発する光を入射する第1入射面3aと、重畳用LED9の発光面9aの一部に対向して配置されて重畳用LED9が発する光の一部を入射する第2入射面3bと、投影レンズ2のLED側の焦点部Fに直線状の端辺3c1を設けた出射面3cとが形成されている。
また、配光部材3において投影レンズ2の光軸側に形成された面は、入射した光を反射する反射面3dとなる。
配光部材3に入射した光は、出射面3cから出射され、投影レンズ2で上下左右が反転されて車両前方へ照射される。
なお、重畳用LED9が発する光は、配光部材3を経由して投影レンズ2の焦点部Fの上側を通過して前方に照射される光と、投影レンズ2の焦点部Fの下側を通過して前方に照射される光に分割されるため、発光面9aは投影レンズ2の光軸上に配置される。
また、配光部材3の下部に設けた反射面3dは、カットオフライン直下の明るい配光を形成する反射面として機能するものもあり、投影レンズ2の光軸上に配置されている。したがって、第2入射面3bは、投影レンズ2の光軸より上側に配置され、重畳用LED9の発光面9aの上部に対向する。
図4は、前照灯1から車両前方に照射されたすれ違い灯用照射光L1と、走行灯用にカットオフラインの上部に照射された上部照射光L2およびカットオフラインの下部に照射された下部照射光L3の様子を示している。すれ違い灯用の配光では、対向車を運転する運転者を照らさないように照射光の上側に暗部を設けることが必須であり、すれ違い灯用照射光L1は上側を暗く、下側(路面側)を明るく照らす必要がある。なお、当すれ違い灯用照射光L1の上側暗部と下側明部の境界線がカットオフラインである。
走行灯用の配光では、すれ違い灯用照射光L1に加え、当すれ違い灯用照射光L1のカットオフラインの上側に走行灯用上部照射光L2を照射し、下側に走行灯用下部照射光L3を照射して、すれ違い灯用照射光に走行灯用照射光を重畳する。
実施の形態1において、前照灯1がすれ違い灯として機能する場合、すれ違い灯用LED8が点灯する。
すれ違い灯用LED8が発した光は、配光部材3の第1入射面3aに入射して出射面3cから出射し、投影レンズ2を経由してカットオフラインの下側を照らすすれ違い灯用照射光L1となる。また、すれ違い灯用LED8から下方へ向かう光は、反射面3dによって反射することで焦点部Fより上側に導かれて出射面3cから出射し、投影レンズ2を経由してすれ違い灯用照射光L1の一部となる。これにより、車両前方において上側が暗く、下側が明るい、すれ違い灯用の配光が形成される。また、投影レンズ2の焦点部Fを通る出射面3cの端辺3c1の形状が、投影レンズ2により車両前方へ投影されて、カットオフラインの形状を形成する。
前照灯1が走行灯として機能する場合、すれ違い灯用LED8に加えて重畳用LED9も点灯する。
重畳用LED9が発した光の一部は、配光部材3の第2入射面3bに入射して出射面3cから出射する。この光は、焦点部Fより上側を通過し、投影レンズ2を経由するため、カットオフラインの下側を照らす走行灯用下部照射光L3となり、重畳用LED9が発した光の一部は、配光部材3の第2入射面3bに入射せず、焦点部Fの下側を通過し、投影レンズ2を経由するため、カットオフラインの上側を照らす走行灯用上部照射光L2となる。このように、重畳用LED9の光がカットオフラインの上下にまたがって走行灯用上部照射光L2および走行灯用下部照射光L3として照射されるため、前照灯1が走行灯として機能する場合にカットオフライン近傍の明るさのむらを軽減することができる。そして、車両前方を明るく照らすことにより、運転者の良好な視界が確保できる。ここで言う良好な視界とは、運転者が運転しやすい配光、例えば明るく、障害物を発見しやすく、疲労しにくい配光により確保される視界である。
実施の形態1の配光部材3は、図3に示すように、第1入射面3aが、投影レンズ2の光軸に垂直な仮想の面Aに対して傾いており、第1入射面3aの上側端辺が下側端辺より投影レンズ2に近い。このように傾いた第1入射面3aに入射した光は投影レンズ2の光軸側に屈折するため、すれ違い灯用照射光L1はカットオフライン側に集中する。従って、カットオフライン直下、即ち車両前方の遠方を明るく照らすことができ、視界が良好になり、前照灯1として好ましい配光となる。
さらに、第1入射面3aの上側に、集光部となる集光用反射面3eが形成されている。
すれ違い灯用LED8が発した光のうちの第1入射面3aに入射することなく上方へ向かう光は、車両前方に照射されず無駄になってしまう。そこですれ違い灯用LED8から上方へ向かう光の経路上に集光用反射面3eを形成し、当上方へ向かう光を反射して前方の投影レンズ2側へ導き車両前方に照射することにより、すれ違い灯用LED8の光を無駄なく有効に使うことができる。これにより、高効率、つまり低消費電力ながら明るい前照灯1を構成できる。
次に、実施の形態1の変形例を説明する。
図5に、実施の形態1の配光部材3を変形した配光部材3−1の構成を示す。図5(a)は配光部材3−1の側面図、図5(b)は斜視図である。配光部材3−1において、焦点部Fを通る端辺3c1のうち、車両の歩道側を水平にして水平部3c1−1を成し、対向車線側を下方に傾斜させて傾斜部3c1−2を成す。
なお、重畳用LED9から配光部材3−1の出射面3cの下側端辺3c1方向へ発した光を、途中で遮られることなく出射面3cから出射するためには、第2入射面3bの下側端辺を、出射面3cの下側端辺3c1に交わり重畳用LED9の発光面9aを通る直線上に配置することが望ましい。
図6は、配光部材3−1を用いた前照灯1から車両前方に照射されたすれ違い灯用照射光L1と走行灯用上部照射光L2と走行灯用下部照射光L3の様子を示している。配光部材3−1の水平部3c1−1と傾斜部3c1−2の形状によって形成される出射光の陰影が、投影レンズ2により上下左右反転され車両前方へ投影されると、図6に示すように、対向車線側のカットオフラインを水平にしながら、歩道側のカットオフラインを傾斜させて高い位置まで照らすことのできるすれ違い灯用の配光を形成できる。これにより、対向車を運転する運転者を眩惑せずに、歩道の歩行者を照らすことができ、好ましい配光の前照灯1を実現できる。
図5と図6は道路の左側を走行する車両用の前照灯1を説明する図であったが、右側を走行する車両用の前照灯においては、配光部材3−1の水平部3c1−1と傾斜部3c1−2の形状を左右反転させればよい。
このように、出射面3cの形状、特に投影レンズ2の焦点部Fを通る端辺3c1の形状を変えることで、カットオフラインの形状を変えることができる。その際、重畳用LED9が発した光を入射する第2入射面3bの下側端辺の形状を、上記のように当出射面3cの形状に対応した形状にしておくことが望ましい。図5に示した配光部材3−1の場合、出射面3cの対向車線側を下方に広げたため、これに対応して第2入射面3bの対向車線側も下方に広げることによって、出射面3cの下方に広げた傾斜部3c1−2へ重畳用LED9の光が届き、走行灯用下部照射光L3がカットオフラインの形状変化に追従する。
ちなみに、第2入射面3bの対向車線側を下方に広げず、歩道側と同じように水平な形状のままにすると、傾斜部3c1−2へ重畳用LED9の光が十分に届かず、走行灯用下部照射光L3が不足してカットオフライン近傍に明るさのむらが生じる可能性がある。
なお、第2入射面3bの形状と、出射面3cのうちの当第2入射面3bに対向する部分の形状とを必ずしも同じにする必要はなく、上記のように、第2入射面3bの形状が、重畳用LED9から配光部材3−1の出射面3cの下側端辺3c1方向へ発した光を、途中で遮られることなく出射面3cから出射できる形状であればよい。
図7に、実施の形態1の配光部材3を変形した配光部材3−2の構成を示す。配光部材3−2は、出射面3cが曲面状になり、投影レンズ2の焦点部Fを通る端辺3c1が円弧状の曲線になっている。また、配光部材3−1と同様に、投影レンズ2の焦点部Fを通る端辺3c1のうち、車両の歩道側を水平にして水平部3c1−1を成し、対向車線側を下方に傾斜させて傾斜部3c1−2を成す。投影レンズ2の収差によって焦点部Fが光軸に直交する直線にならず円弧状になる場合、焦点部Fの円弧と同じ円弧状の端辺3c1を形成した配光部材3−2を用いることにより、中央から左右方向の広範囲にわたってカットオフラインが鮮明なすれ違い灯用の配光を形成することができる。
図8は、実施の形態1の配光部材3を変形した配光部材3−3の構成を示す。図8(a)は配光部材3−3の側面図、図8(b)は斜視図である。図9は、配光部材3−3を用いた前照灯1から車両前方に照射されたすれ違い灯用照射光L1と走行灯用上部照射光L2と走行灯用下部照射光L3の様子を示している。配光部材3−3において、反射面3dの出射面側に凹凸部3fを形成して焦点部Fを通る端辺3c1を小さな凹凸の波状にすることで、図9に示すようにすれ違い灯用照射光L1のカットオフラインが不鮮明になる。これにより、例えばすれ違い灯の点灯中に車両が上下方向に揺れ、前照灯の光軸が上に傾いたときに、カットオフラインが上がって本来カットオフラインの下部を照らす照射光が対向車を運転する運転者の目に届いても、明るさの変化が緩慢なため、当運転者が感じる眩惑感を軽減することができる。また、走行灯点灯時には当カットオフライン近傍の明るさの変化が緩慢になり、当部の明るさのむらを軽減することができる。
なお、凹凸部3fの凹凸形状は、大きすぎるとすれ違い灯のカットオフラインのゆがみとして視認されてしまうため、カットオフラインがぼやけて不鮮明になる程度に小さいほうが好ましい配光を形成できる。
以上より、実施の形態1によれば、前照灯用光源は、すれ違い灯用の照射光を発するすれ違い灯用LED8と、すれ違い灯用LED8より下方に配置されてすれ違い灯用の照射光に重畳することによって走行灯を形成する照射光を発する重畳用LED9と、すれ違い灯用LED8の発光面8aに対向してすれ違い灯用LED8が発する光を入射する第1入射面3a、重畳用LED9の発光面9aの一部に対向して重畳用LED9が発する光の一部を入射する第2入射面3b、および投影レンズ2の焦点部Fに端辺3c1を設けた出射面3cを有し、透明な材料によって形成された配光部材3とを備える構成にしたので、重畳用LED9が発する光をカットオフラインの上側だけでなく下側にも照射することができ、走行灯点灯時にカットオフライン近傍に生じる明るさのむらを軽減することができる。なお、投影レンズ2の焦点部Fを通る端辺3c1の形状は、図1〜図3もしくは図5のような直線状、図7のような曲線状、または図8のような凹凸の波状など、配光のデザインに応じて自由に選択可能である。
また、実施の形態1によれば、配光部材3の第2入射面3bの形状を、出射面3cの形状に対応させるようにしたので、走行灯用下部照射光L3の照射方向および照射態様を調整して好ましい配光の前照灯用光源および前照灯を構成できる。
また、実施の形態1によれば、前照灯用光源は、すれ違い灯用LED8が発する光を集光する集光用反射面3eを備える構成にしたので、すれ違い灯用LED8が発する光を有効に使うことができ、高効率で明るい前照灯用光源および前照灯を構成できる。
実施の形態2.
図10は、実施の形態2に係る前照灯1に用いる配光部材3−4の構成例を示す側面図である。なお、実施の形態2に係る前照灯1のうち、配光部材3−4、すれ違い灯用LED8および重畳用LED9以外の構成は、上記実施の形態1の図1〜図9と同じであるため、ここでの図示および詳細な説明は省略する。
実施の形態2の配光部材3−4においては、第2入射面3bの上側端辺3b1が、投影レンズ2の焦点部Fを通る出射面3cの端辺3c1と、すれ違い灯用LED8の発光面8aの下側端辺8a1とを通る仮想の面Bより下側に形成されている。
すれ違い灯用のカットオフラインを形成するためには、投影レンズ2のLED側の焦点部Fに配置された端辺3c1に、すれ違い灯用LED8が発する光を導く必要がある。従って、重畳用LED9が発する光を入射する第2入射面3bを仮想の面Bより下方に配置して、すれ違い灯用LED8から出射面3cの端辺3c1に向かう光を遮らないようにする。
ここで、図11を用いて、実施の形態2の配光部材3−4が奏する効果を説明する。図11(a)には、実施の形態2の理解を助けるための参考例として、出射面3cの端辺3c1とすれ違い灯用LED8の発光面8aの下側端辺8a1とを通る仮想の面Bより上側に、第2入射面3bの上側端辺3b1が形成された配光部材100を示す。図11(b)には、実施の形態2の配光部材3−4を用いた前照灯1から車両前方に照射されたすれ違い灯用照射光L1のカットオフラインC1と、参考例の配光部材100を用いた前照灯1から車両前方に照射されたすれ違い灯用照射光L1のカットオフラインC100の様子を示す。参考例の配光部材100においては、すれ違い灯用LED8からの光が、第2入射面3bの上側端辺3b1によって遮られ、投影レンズ2の焦点部Fを通る端辺3c1へ届かないため、カットオフラインC100が本来あるべきカットオフラインC1の位置からずれてしまい、好ましい配光にならない。
以上より、実施の形態2によれば、配光部材3−4の第2入射面3bの上側端辺3b1を、投影レンズ2の焦点部Fを通る出射面3cの端辺3c1と、すれ違い灯用LED8の発光面8aの下側端辺8a1とを通る仮想の面Bより下側に形成することにより、すれ違い灯のカットオフラインの形成を損ねることなく、好ましい配光の前照灯用光源および前照灯を構成できる。
次に、実施の形態2の変形例を説明する。
図12に、実施の形態2の配光部材3−4を変形した配光部材3−5の構成を示す。配光部材3−5においては、第2入射面3bを複数の第2入射面3b−1〜3b−3にわけ、1つ当たりの面積を小さくしている。第2入射面3b−1〜3b−3の個々の面積を小さくすることにより、それぞれの上側端辺3b1−1〜3b1−3を仮想の面Bより下側に配置することが容易になる。これにより、すれ違い灯のカットオフラインの形成を損ねることなく、好ましい配光の前照灯用光源および前照灯を構成できる。
実施の形態3.
図13は、実施の形態3に係る前照灯1に用いる配光部材3−6の構成例を示す側面図である。なお、実施の形態3に係る前照灯1のうち、配光部材3−6、すれ違い灯用LED8および重畳用LED9以外の構成は、上記実施の形態1の図1〜図9と同じであるため、ここでの図示および詳細な説明は省略する。
上記実施の形態1の配光部材3においては第1入射面3aが傾いていたが、実施の形態3の配光部材3−6においては第2入射面3bも同様に傾いている。即ち、第2入射面3bが、投影レンズ2の光軸に垂直な仮想の面Aに対して傾いており、第2入射面3bの上側端辺が下側端辺より投影レンズ2に近い。このように傾いた第2入射面3bに入射した光は投影レンズ2の光軸側に屈折するため、走行灯用下部照射光L3はカットオフライン側に集中する。これにより、走行灯点灯時にカットオフライン近傍に生じる明るさのむらをさらに軽減することができると同時に、カットオフライン直下、即ち遠方を明るく照らすことができ、好ましい配光の前照灯用光源および前照灯を構成できる。
以上より、実施の形態3によれば、第2入射面3bの傾斜角度を変更することによって、走行灯用下部照射光L3の照射方向を調整することができるので、好ましい配光の前照灯用光源および前照灯を構成できる。
実施の形態4.
図14は、実施の形態4に係る前照灯1に用いる配光部材3−7の構成例を示す側面図である。なお、実施の形態4に係る前照灯1のうち、配光部材3−7、すれ違い灯用LED8および重畳用LED9以外の構成は、上記実施の形態1の図1〜図9と同じであるため、ここでの図示および詳細な説明は省略する。
実施の形態4の配光部材3−7においては、第1入射面3aと第2入射面3bを曲面状にすることで、投影レンズ2の光軸と垂直な仮想の面に対して傾いた姿勢にしている。曲面状の第1入射面3aに入射したすれ違い灯用LED8の光は、投影レンズ2の光軸側に屈折し、すれ違い灯用照射光L1はカットオフライン側に集中する。また、曲面状の第2入射面3bに入射した重畳用LED9の光も、投影レンズ2の光軸側に屈折するため、走行灯用下部照射光L3はカットオフライン側に集中する。これにより、走行灯点灯時にカットオフライン近傍に生じる明るさのむらをさらに軽減することができると同時に、カットオフライン直下、即ち遠方を明るく照らすことができ、好ましい配光の前照灯用光源および前照灯を構成できる。
なお、図15に示す配光部材3−8のように、第2入射面3bに凹凸を形成してもよい。凹凸を設けた第2入射面3bに入射した重畳用LED9の光が当凹凸によって散乱するため、走行灯用下部照射光L3の明暗の変化が緩慢になり、走行灯点灯時にカットオフラインの下部に生じる明るさのむらをさらに軽減することができる。
また、図14および図15に示した配光部材3−7,3−8では、第1入射面3aの上側に集光用反射面3eを形成すると共に、第1入射面3aの下側にも集光用反射面3gを形成して、すれ違い灯用LED8が発する光をさらに有効に使うことができる構成にしている。集光用反射面3e,3gは集光が可能な形状であればどのような形状であってもよく、例えば図3に示したような平面状であってもよいし、図14および図15に示したような曲面状であってもよい。
以上より、実施の形態4によれば、第2入射面3bに曲面または凹凸を形成することによって、走行灯用下部照射光L3の照射方向または照射態様を調整することができるので、好ましい配光の前照灯用光源および前照灯を構成できる。
実施の形態5.
図16は、実施の形態5に係る前照灯1に用いる配光部材3に対して集光部材10を追加した構成例を示す側面図である。なお、実施の形態5に係る前照灯1のうち、集光部材10以外の構成は、上記実施の形態1の図1〜図9と同じであるため、ここでの図示および詳細な説明は省略する。
実施の形態5においては、重畳用LED9と配光部材3との間に、重畳用LED9が発する光を集光する集光部材10が設置されている。集光部材10を通過した重畳用LED9の光は、一部が配光部材3の第2入射面3bに入射して走行灯用下部照射光L3になり、一部がそのまま投影レンズ2へ入射して走行灯用上部照射光L2になる。
以上より、実施の形態5によれば、重畳用LED9に対向する位置に集光部材10を配置することにより、重畳用LED9が発する光を有効に使うことができるようになり、高効率、つまり低消費電力ながら明るい前照灯1を構成できる。
実施の形態6.
図17は、実施の形態6に係る前照灯1に用いる一体部材11を示す側面図である。図17において、上記実施の形態1の図1〜図9と同一または相当の部分については同一の符号を付し説明を省略する。
実施の形態6の前照灯1においては、透明な材料を用いて投影レンズ2と配光部材3とを一体化し、一体部材11を構成している。この一体部材11は、投影レンズ2として機能する投影レンズ部11aと、配光部材3として機能する配光部11bとを有する。投影レンズ2と配光部材3を別々に構成した場合には、投影レンズ2と配光部材3の位置関係を高精度に保持する部材が必要になるが、一体部材11であれば投影レンズ部11aと配光部11bの位置関係を高精度に保持する部材が不要となる。これにより、前照灯用光源および前照灯を簡素な構成にすることができる。
なお、図18に示す一体部材11−1のように、重畳用LED9から下方へ向かう光を反射して前方の投影レンズ部11a側へ集光する集光部11cを形成してもよい。これにより、重畳用LED9が発する光を有効に使うことができるようになり、高効率、つまり低消費電力ながら明るい前照灯1を構成できる。
実施の形態7.
図19は、実施の形態7に係る前照灯1に用いる前照灯用光源の構成例を示す側面図である。図19において、上記実施の形態1の図1〜図9と同一または相当の部分については同一の符号を付し説明を省略する。
実施の形態7の前照灯1においては、投影レンズ2−1の出射面2aに小さな凹凸が形成されている。投影レンズ2−1に小さな凹凸を形成することによって、投影レンズ2−1を通過する光を本来の方向に屈折させることに加えて、個々の小さな凹凸によってそれぞれの出射方向を歪め、投影レンズ2−1から車両前方に照射されるすれ違い灯用照射光L1の明暗の境界がぼけて不鮮明になる。これにより、カットオフライン近傍に発生する単色光の発生を軽減することができ、好ましい発光色の前照灯が構成できる。また、走行灯点灯時には当カットオフライン近傍の明るさの変化が緩慢になり、当部の明るさのむらを軽減することができる。
また、すれ違い灯用照射光L1のカットオフラインが不鮮明になることにより、例えばすれ違い灯の点灯中に車両が上下方向に揺れ、前照灯の光軸が上に傾いたときに、カットオフラインが上がって本来カットオフラインの下部を照らす照射光が対向車を運転する運転者の目に届いても、明るさの変化が緩慢なため、当運転者が感じる眩惑感を軽減することができる。
なお、投影レンズ2−1の凹凸形状は、大きすぎると明暗の境界をぼかす効果が薄れ、照射方向が変化して前照灯としての本来の特性が損なわれるため、明暗の境界がぼやけて不鮮明になる程度に小さいほうがよい。
なお、図19に示す投影レンズ2−1では凹凸が出射面2aに形成されているが、当凹凸は、入射面2bに形成されていてもよいし、出射面2aと入射面2bの双方に形成されていてもよい。また、凹凸は、点状、同心円の筋状、縦方向あるいは横方向に延伸する筋状になっていてもよい。
さらに、凹凸に代替して、投影レンズ2−1を構成する透明な材料に光を散乱する微粒子を混ぜ込んで凹凸と同じ効果を得てもよいし、当透明な材料に微細な気泡を混ぜ込んで凹凸と同じ効果を得てもよい。
以上より、実施の形態7によれば、投影レンズ2−1の表面に凹凸を形成することによって、すれ違い灯用照射光L1の明暗の境界を不鮮明にすることができ、カットオフライン近傍に発生する単色光の発生を軽減することができる。
実施の形態8.
実施の形態8に係る前照灯1の構成は、上記実施の形態1〜7において図1〜図19に示した構成と同じであるため、以下では図1を援用して説明する。
上記実施の形態1〜7では、前照灯1を走行灯として機能させる場合にすれ違い灯用LED8と重畳用LED9の両方を点灯し、前照灯1をすれ違い灯として機能させる場合にはすれ違い灯用LED8のみを点灯していた。これに対し、実施の形態8では、前照灯1をすれ違い灯として機能させる場合に、すれ違い灯用LED8を点灯しながら、重畳用LED9を走行灯点灯時より暗く減光して点灯する。
なお、重畳用LED9の減光は、点灯装置7から重畳用LED9へ通電する電流を定格電流より少なくする方式によって実現してもよいし、PWM(Pulse Width Modulation)方式によって通電する電流を櫛歯状にして通電電流のDutyを下げることによって実現してもよい。
すれ違い灯の点灯時に、重畳用LED9を定格点灯より暗く減光して点灯することで、すれ違い灯用のカットオフラインの上側を薄明るく照らすことができる。これにより、すれ違い灯の点灯中に、カットオフラインの上側にある障害物の発見が容易になり、視認性が高く、運転者が運転しやすい配光、かつ運転者が疲労しにくい配光の前照灯を構成することができる。また、すれ違い灯のカットオフライン上部と下部の明るさの差を少なくすることができるため、車両が上下方向に揺れ、前照灯の光軸が上に傾いたときに、カットオフラインが上がって本来カットオフラインの下部を照らす照射光が対向車を運転する運転者の目に届いても、明るさの変化が少ないため、当運転者が感じる眩惑感を軽減することができる。ただし、対向車を運転する運転者を眩惑しないように、すれ違い灯点灯時に点灯する重畳用LED9は、走行灯点灯時の照射光よりも充分に暗くする。
また、上記実施の形態1〜7では、すれ違い灯用LED8と重畳用LED9をLED固定部材4の同一平面上に並べて配置したが、配置位置はこの限りではない。
ここで、図20に、すれ違い灯用LED8と重畳用LED9の配置例を示す。図20では、LED固定部材4に段差を形成して、すれ違い灯用LED8と重畳用LED9を任意の位置および任意の向きに配置している。
また、図20の構成例においては、走行灯用上部照射光L2の配光を調整する透明な配光部材12が、入射面を重畳用LED9の発光面9aの一部に対向させて、配光部材3−9の下方に設置されている。配光部材12は、重畳用LED9が発した光を投影レンズ2の光軸側へ屈折させ、カットオフライン側へ集中させる。これによって、カットオフライン直上、即ち遠方を明るく照らすことができ、遠方の視界が良好になり、走行灯として好ましい配光となる。
以上より、実施の形態8によれば、点灯装置7は、重畳用LED9を、前照灯1が走行灯として機能する場合に点灯することに加え、前照灯1がすれ違い灯として機能する場合に走行灯として機能する場合より減光して点灯するようにしたので、視認性が高く、運転しやすい好ましい配光の前照灯を構成できる。
なお、本発明はその発明の範囲内において、各実施の形態の自由な組み合わせ、各実施の形態の任意の構成要素の変形、または各実施の形態の任意の構成要素の省略が可能である。
この発明に係る前照灯用光源は、走行灯とすれ違い灯を兼用した前照灯などに用いるのに適している。
1 前照灯、2,2−1 投影レンズ、2a 出射面、2b 入射面、3,3−1〜3−9,100 配光部材、3a 第1入射面、3b,3b−1〜3b−3 第2入射面、3b1,3b1−1〜3b1−3 上側端辺、3c 出射面、3c1 端辺、3c1−1
水平部、3c1−2 傾斜部、3d 反射面、3e,3g 集光用反射面(集光部材)、3f 凹凸部、4 LED固定部材、4a 放熱部材、5 ケース、6 前面レンズ、7 点灯装置、8 すれ違い灯用LED(第1発光素子)、8a,9a 発光面、8a1
下側端辺、9 重畳用LED(第2発光素子)、10 集光部材、11,11−1 一体部材、11a 投影レンズ部、11b 配光部、11c 集光部、12 配光部材、F
焦点部、L1 すれ違い灯用照射光、L2 走行灯用上部照射光、L3 走行灯用下部照射光。

Claims (12)

  1. 発光素子が発する光を投影レンズによって車両の前方に照射する構成の前照灯用光源であって、
    すれ違い灯用の照射光を発する第1発光素子と、
    前記第1発光素子より下方に配置され、前記すれ違い灯用の照射光に重畳することによって走行灯を形成する照射光を発する第2発光素子と、
    前記第1発光素子および前記第2発光素子と前記投影レンズとの間に配置され、前記第1発光素子の発光面に対向して前記第1発光素子が発する光を入射する第1入射面、前記第2発光素子の発光面の一部に対向して前記第2発光素子が発する光の一部を入射する第2入射面、および前記投影レンズの焦点部に端辺を設けた出射面を有し、透明な材料によって形成された配光部材とを備え
    前記第2発光素子が発する光の一部を前記配光部材の中を経由させることを特徴とする前照灯用光源。
  2. 前記配光部材の前記第2入射面の上側端辺は、前記投影レンズの焦点部に配置した前記出射面の端辺と、前記第1発光素子の発光面の下側端辺とを通る面より下側に形成されていることを特徴とする請求項1記載の前照灯用光源。
  3. 前記配光部材の前記第2入射面は、複数の面で形成されていることを特徴とする請求項1記載の前照灯用光源。
  4. 前記配光部材の前記第1入射面または前記第2入射面の少なくとも一方は、前記投影レンズの光軸に垂直な面に対して傾いていることを特徴とする請求項1記載の前照灯用光源。
  5. 前記配光部材の前記第2入射面には、曲面または凹凸が形成されていることを特徴とする請求項1記載の前照灯用光源。
  6. 前記配光部材の前記第2入射面の下側端辺の形状は、前記出射面の下側端辺の形状に対応していることを特徴とする請求項1記載の前照灯用光源。
  7. 前記第1発光素子または前記第2発光素子の少なくとも一方が発する光を集光する集光部材を備えることを特徴とする請求項1記載の前照灯用光源。
  8. 前記配光部材と前記投影レンズが、一体に形成されていることを特徴とする請求項1記載の前照灯用光源。
  9. 前記投影レンズの表面には、凹凸が形成されていることを特徴とする請求項1記載の前照灯用光源。
  10. すれ違い灯用の照射光を発する第1発光素子と、
    前記第1発光素子より下方に配置され、前記すれ違い灯用の照射光に重畳することによって走行灯を形成する照射光を発する第2発光素子と、
    前記第1発光素子および前記第2発光素子が発する光を車両の前方に照射する投影レンズと、
    前記第1発光素子および前記第2発光素子と前記投影レンズとの間に配置され、前記第1発光素子の発光面に対向して前記第1発光素子が発する光を入射する第1入射面、前記第2発光素子の発光面の一部に対向して前記第2発光素子が発する光の一部を入射する第2入射面、および前記投影レンズの焦点部に端辺を設けた出射面を有し、透明な材料によって形成された配光部材とを備え、前記第2発光素子が発する光の一部を前記配光部材の中を経由させる前照灯用光源を使用することを特徴とする前照灯。
  11. 前記第1発光素子および前記第2発光素子を点灯する点灯装置を備えることを特徴とする請求項10記載の前照灯。
  12. 前記点灯装置は、前記第2発光素子を、前照灯が走行灯として機能する場合に点灯することに加え、当該前照灯がすれ違い灯として機能する場合に前記走行灯として機能する場合より減光して点灯することを特徴とする請求項11記載の前照灯。
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