JP4618571B2 - 車両前照灯用光源装置 - Google Patents
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Description
これら既存の光源に代わるものとして、白色LED光源が注目を集めるようになってきており、近年LED光源の高出力化,高輝度化が進んだことによって、照明を用途とする車両前照灯への応用が現実的になってきている。
この車両用灯具1は、集光用の非球面凸レンズ2の後側の焦点Fに対して、図13に示すように球面上に、または図14に示すように平面上に配置された複数個の白色LED光源3と、白色LED光源3と非球面凸レンズ2との間に配置された遮光板4と、から構成されている。
その際、すれ違いビームの配光パターンに対してカットオフを形成するためには、各白色LED光源3の光軸付近の最も輝度が高い部分で遮光板4によりカットオフを形成する必要があり、このために各白色LED光源3の光軸が非球面凸レンズ2の焦点F付近に向けて配置されている。
これにより、各白色LED光源3からの発光光量のうち、例えば約45%と半分近い光量が、遮光板4により遮断され、損失光となってしまうことから、車両前照灯1からの光の利用効率が非常に低くなってしまう。
また、本発明によれば、基台の表面または基台上に形成されたキャビティ内に実装された発光面がほぼ矩形状の複数個のLED素子から成る車両前照灯用光源装置であるので、本発明の光源装置は複数個のLED素子が1個の基台に搭載されているだけなので、光源装置が極めて小さく、光束低下を最小限に抑えることができる。
尚、以下に述べる実施形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
図1において、車両前照灯10は、光源装置11と、光源装置11からの光を集束させる投影レンズ12と、光源装置11から投影レンズ12への光路中に配置された所定の配光特性を形成する遮光板13と、から構成されている。
ここで、各LED素子21は、それぞれ光軸方向から見て四角形の外形を有しており、基台20上にて互いに密接に実装されると共に、これらのLED素子21を包囲するように蛍光体層23が形成されている。
これにより、光源装置11全体から前方に向かって照射される照射光の輝度分布は、図3に示すように、遮光板13の遮断による光量損失が少なくなるように、下方にシフトするようになっている。
従って、遮光板13によりカットオフを形成しながら、所望の輝度の照射光を得ることができるので、光源としてLED素子21を使用することにより、前照灯等に適した車両前照灯10を実現することができる。
この場合、比較的大きいLED素子21aは、下方に配置されており、比較的小さいLED素子21bは、遮光板13によるカットオフライン近傍に配置されている。
ここで、比較的大きいLED素子21aは、占有面積が大きいことから、平均輝度が低くなるので、拡散配光に適し、また比較的小さいLED素子21bは、占有面積が小さいことから、平均輝度が高くなるので、集光配光に適する。
この場合、各LED素子21は、互いに交互に逆向きに配置されることにより、より密接して配置されることになる。
尚、各LED素子21は、少なくともその一部が、二つの三角形を突き合わせた形状、即ち平行四辺形状の外形を備えていてもよく、また三角形及び平行四辺形の外形のLED素子21を適宜に組み合わせて使用するようにしてもよい。
さらに、光源11のLED素子21による発光領域の外形が、個々のLED素子21の三角形の外形により形成されることになるため、図6(A)に示すように、前方に向かって照射される照射光Lの道路側縁Rに対するフィッティングが良好となり、自動車の進行方向における道路の視認性がより一層向上することになる。
これに対して、図1及び図2に示した車両前照灯10の場合には、個々のLED素子21が四角形の外形を有していることから、図6(B)に示すように、前方への照射光Lの道路側縁Rに対するフィッティング性がやや損なわれてしまう。
ここで、上記傾斜線の所定角度閘は、例えば15度乃至45度程度に選定されている。
さらに、基台20は、遮光板13の端縁の水平部分及びエルボ部の傾斜に対応して形成された位置出し部20a,20bが形成されている。
また、車両前照灯50を自動車に搭載する場合には、光源装置11の基台20における位置出し部20a,20bを遮光板13の端縁に対して平行になるように取り付けることにより、取付が容易に行なわれ得ることになる。
そして、光源11の輝度分布は、一般的な自動車用配光分布を示す図9(A)に示すようになり(光度分布の目標値のようなものである)、また前方に向かって照射される照射光の配光パターンは、図9(B)に示すように、所定の配光特性を備えると共に、前照灯として必要な輝度を実現することができた(図9Aのような光度分布を満たすために必要な、光源輝度分布を表している)。
なおまた、ステアリング操作等に応じて、個々のLED素子21がそれぞれ独立的に駆動されることによって、一部のLED素子21のみを選択的に高輝度で発光させることが可能になる。これにより、左カーブ走行時に、配光パターンのうち左前方に対応する領域の輝度を高くすることにより、所謂AFS機能を、機械的な駆動機構を使用することなく、電子制御のみによって実現することが可能になる。従って、電子制御によるAFS機能は、自動車に搭載した場合の振動や頻繁な使用により発生する故障が、機械的な駆動機構と比較して少なく、またステアリング操作等に対する高い追従精度を得ることが可能である。
10,30,40,50,60 車両前照灯
11 光源
12 投影レンズ
13 遮光板
14,15 レンズ
20 基台
21 LED素子
21a 比較的大きいLED素子
21b 比較的小さいLED素子
22 レンズ部
Claims (5)
- 基台の表面または基台上に形成されたキャビティ内に実装された発光面がほぼ矩形状の複数個のLED素子から成る、車両前照灯用光源装置であって、
各LED素子が遮光手段に適した発光形状及び輝度分布を形成するように配置され、
光源装置は、LED素子が複数列に配列され、かつ、互いに密接に配置されており、
前記複数列に配列されたLED素子は、前記遮光手段の水平方向の直線的稜線で区画されていることを特徴とする、車両前照灯用光源装置。 - 各LED素子が、実質的に四角形状の外形を有していることを特徴とする、請求項1に記載の車両前照灯用光源装置。
- 各LED素子が、実質的に三角形状または平行四辺形状の外形を有していることを特徴とする、請求項1または2に記載の車両前照灯用光源装置。
- 各LED素子が、互いに異なる大きさを有していることを特徴とする、請求項1に記載の車両前照灯用光源装置。
- 各LED素子が、互いに異なる駆動電流で駆動されることを特徴とする、請求項1から3の何れかに記載の車両前照灯用光源装置。
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