JP6331872B2 - シュート装置及びばら物充填装置 - Google Patents
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ばら物充填装置の構成ついて概略を説明すれば、被搬送物としてばら物を搬送するための搬送コンベヤ、搬送コンベヤを支えるための架台及び支柱、搬送コンベヤから供給されたばら物をタンク内に落下させるためのシュート装置等を備えている。
シュート装置のシュートは、1本の長い筒体で形成されることもあるが、複数個の筒体をつなぎ合わせることにより一本の長いシュートとして使用するケースも多い。複数個の筒体を嵌合部で組み合わせて伸縮自在なテレスコピック式の伸縮シュートを形成している場合もある。
図6に示した従来技術によるばら物充填装置のシュート装置は、伸縮自在に伸び縮み可能なテレスコピックタイプのシュートを備えている。
図6に示したシュート装置においては、シュート下部の形状が勾配を有して傾き、落下してきたばら物を一定方向(図6に示した従来技術においては図面に向かって左側方向)に案内して流すよう形成されており、ばら物が流れて行く方向側の下方に、ばら物を勢いよく飛散させるためのトリンマ装置を設けることによって、シュート装置の上部から供給したばら物を案内して排出するためのガイド装置として構成している。
例えば、シュート下部の形状が勾配を有して傾いて落下してきたばら物を一定方向に案内して流すタイプのガイド装置、或いは、シュートの下方に、平坦な長板、或いは、後述する特許文献1に記載のバケットシュート等を配して、落下してきたばら物を一定方向に案内して流すガイド板として使用するタイプのガイド装置等もある。
図6に示した従来技術は、トラックの荷台の高さに応じて排出先の位置と高さを調整するため、搬送コンベヤが起伏式の架台(所謂、ブーム)上に載置されている。
特許文献1に開示された従来技術は、ばら物船積み機用のテレスコピックシュート装置に関するものであって、伸縮自在なテレスコピックタイプのシュートの先端に、ばら物の排出先をコントロールするためのバケットシュートを配している。
なお、特許文献1に開示の考案は、バケットシュートをモートルシリンダで動かすことによって、バケットシュートの使用、或いは不使用の選択が可能である。
したがって、特許文献1には、バケットシュートにばら物が落下衝突した際に生じる衝撃力を、各シュート体に形成したリブで最上部まで伝達し、枢着ピンとシリンダで受け止める技術が開示されているものと思慮する。
特許文献1の考案においては、ばら物がバケットシュートに落下した際に生じる衝撃力を、最上部にまで伝達させて、上部に配したシリンダ等で受け止めている技術であると思慮される。
特に、特許文献1に開示されたようなテレスコピックタイプのシュート装置は、複数個の筒体を嵌め合せて連結し、一本の長いシュートとして利用している。
シュート間の連結個所について言えば、シュート同士の嵌め合せのための隙間が必要であり、連結個所が隙間分だけ動きやすく、嵌め合せ部で極端に曲がりやすい構造にある。
前述したばら物落下の衝撃力により、シュート間の連結部に曲げ応力が負荷されると、連結個所が隙間分だけ傾きやすく、結果、連結部分が片あたりする等して、湾曲した状態になりやすい。
また、シュート装置を大型化して、シュート内径を大きくすることにより、落下するばら物がシュート内面に、できるかぎり接触しないよう構成することも可能である。
しかしながら、シュート装置の昇降や移動等を考えれば、軽量なシュート装置が好ましく望まれており、シュート装置を必要以上に大型化することなく、シュートの曲りによる影響を抑えることのできる技術が求められていた。
(1) 垂直落下式のシュートとばら物の排出方向を案内するためのガイド装置を備えて、シュート上部から供給したばら物をシュート下部に配したガイド装置で案内して排出するシュート装置であって、シュートの傾きを計測するためのセンサをシュート下部に配するとともに、シュートの位置を制御するためのアクチュエータをシュート側面に配して、
該センサでシュート下部の傾きを検出し、シュート下部の傾きが垂直方向から傾かないように一定の値を保持するように、アクチュエータを制御する。
(5) 可動式の架台上に載置された搬送コンベヤ、並びに、垂直落下式のシュートとばら物の排出方向を案内するためのガイド装置を有したシュート装置を備えて、
搬送コンベヤによりシュート上部に供給したばら物をシュート下部に配したガイド装置で案内して排出するばら物充填装置であって、シュートの傾きを計測するためのセンサをシュート下部に配するとともに、シュートの位置を制御するためのアクチュエータをシュート側面に配して、該アクチュエータの一端を搬送コンベヤを載置した架台に連結することにより、該センサでシュート下部の傾きを検出してシュート下部の傾きが垂直方向から傾かないように一定の値を保持するようにアクチュエータを制御する。
図1から図5は本発明の実施形態を説明するための図に係わり、その好ましい例を示したものであって、図1はばら物充填装置の全体構成を説明する図であって、図2はその内部構成を説明する図であり、図3はばら物充填装置のブームを傾けた際の図である。図4及び図5はシュートの挙動と電動シリンダの挙動を説明する図であり、図4(1)及び図5(1)は内部を流れるばら物の流れを概念的に図示したものであり、図4(2)及び図5(2)はその際の外観を図示したものである。
図6は従来技術によるばら物充填装置の全体構成を説明する図であり、図7は従来技術に係るシュートの挙動を説明する図である。
図1に示したばら物充填装置10は、シュート装置1、支柱12、ブーム14、搬送コンベヤ16、ブーム昇降機18、シュート装置1の下部の傾きを測定するセンサ7、巻上機5等を備えて、ばら物供給機20から供給されたばら物をトラックの荷台に設置された荷室内に充填する。
なお、シュート装置1の上部は、搬送コンベヤを載置しているブーム14に軸支されており、回動自在な状況で吊り下げられている。
前述した3つの筒体2A、2B、2Cは、それぞれ連結部にて嵌めあわされて一本の長い筒体としてシュート2を形成している。
詳細は後述するが、図1に示した電動シリンダ4は、ガイド装置3がばら物を排出する方向と反対側のシュート側面に取り付けられている。
電動シリンダ4は、ガイド装置3によってばら物を所定の方向に向かって排出する際に、その反力を受け止めるとともに、電動シリンダ4の伸縮によって、シュート2の位置を移動させてシュート2の傾きを制御する。
筒体2Cの下部に形成した傾斜面を利用してばら物が流れる方向の先には、トリンマ装置(ベルトコンベヤ式の小型搬送装置)が配されている。
トリンマ装置は、流れてきたばら物を一定方向(図2においては図面向かって左側方向)に向かって勢い良く排出する。
図1に示した第1実施形態においては、筒体2Cの下部に形成された傾斜面とトリンマ装置により、ばら物を所定の方向に案内して排出するガイド装置3を構成している。
また、図1に示したばら物充填装置10の支柱12は、地面に建てられた垂直の柱である。支柱12は、後述するブーム14を支点15で支持して回動自在に支持している。
ブーム昇降機18は、支点15で回動自在に支持されたブーム14を回動させて、ブーム14の角度を変更する。
参考までに、図3にブーム昇降機18を作動させて、ブーム14の角度を傾けた際の図を示す。
図1においては、筒体2Cの下部側面にセンサ7が取り付けられており、筒体2Cが垂直の方向からどの程度傾いたかリアルタイムで測定できる。
センサ7は、シュート2の垂直方向から傾きを検知して測定する。
垂直方向から傾きを測定するためのセンサ7としては、重力センサ、加速度センサ等が好適であるが、本発明にできるセンサ7の種類はこれに限るものではなく、シュート2の下部の傾きを検出できるセンサ7であれば、その種類等については特に限定されない。
図示しない制御装置はセンサ7の測定信号値から割り出された筒体2Cの傾きを打ち消す方向に、電動シリンダ4の長さを伸縮させることによって、筒体2Cの傾きを調整して、シュート2の下部が垂直方向から傾かないように制御する。
ばら物供給機20から供給されたばら物は、ブーム14の中に載置された搬送コンベヤ16により搬送されて、シュート装置1の筒体2A上部に形成されたホッパ内に供給される。筒体2A内に供給されたばら物は図4(1)に示すように垂直に落下し、筒体2Cの下部に配されたガイド装置3に到達する。
筒体2Cは、ばら物の排出方向と反対側の方向(図4に示した実施形態においては図面向かって右方向)に向かって下端を移動させ、垂直方向から傾く挙動を取ろうとする。
この際に、何ら制御することのない従来技術の場合は、筒体2Cが傾くことにより筒体2Cの下端位置がずれて、シュート2内を落下するばら物がシュート2の内面に接触し、シュート2を摩耗させるという問題を引き起こす可能性が高くなる。
例えば、図4(1)に示すように、ガイド装置3がばら物を一定方向(図面向かって左方向)に排出する際の反力により、シュート2の下部がばら物を排出した方向と反対側(図4においては図面向かって右方向)に向かって移動して、筒体2Cが垂直方向から傾いた場合には、図5(1)に示すように電動シリンダ4を伸ばすことにより、筒体2Cが移動して傾いた方向の反対側に、筒体2Aを押圧して傾けることにより、筒体2Cが垂直方向から傾かないように制御する。
ブーム14に軸支されて吊り下げられているシュート装置1は、本来、重力により自然に垂直方向に伸びようとする挙動をする。
しかし、ガイド装置3を有する場合は、ガイド装置3にばら物が落下した際の衝撃による反力で、シュートが垂直方向から傾こうとする挙動を取る。
そのような場合に、従来技術は、シュート側面にワイヤーロープ、或いは油圧シリンダ等を配して、シュートが傾かないようにする。しかし、その際において、シュート2の曲りは考慮されておらず、ブーム14の傾きに合わせてワイヤーロープ等の長さを調整するだけである。
そのため、シュート2が途中で曲がってしまった場合においては、シュート2の下部の傾きの修正ができない。
それに対して、本発明の第1実施形態によれば、シュートの曲りによる傾きも調整できるので、シュート2が途中で曲がってしまった場合においても、傾きを制御することができ効果が高い。
第1実施形態であれば、筒体2Aとブーム14の位置が近いため、電動シリンダ4の長さが短いもので済むという利点を有する。
しかし、本発明に適応できるアクチュエータの取り付け位置は、これに限るものではなく、本発明の技術思想を逸脱しない範囲で変更が可能である。
例えば、先に説明した第1実施形態以外にも、筒体2Cの側面に取り付ければ、反力の生ずる位置と受け止める位置が近くなるので、好ましい構成の1つとなる。
しかし、本発明に適応できるアクチュエータの取り付け方向は、これに限るものではなく、ガイド装置によってばら物を所定の方向に向かって排出する際に、アクチュエータが、その反力を受け止めてシュート2の傾きを制御することができる位置に取り付けられていれば良く、本発明の技術思想を逸脱しない範囲で変更が可能である。
例えば、アクチュエータは、図1に示した第1実施形態の反対側となるシュート側面、即ち、ガイド装置3がばら物を排出する方向のシュート側面に取り付けて良く、その場合は、ばら物が落下する際に生じる反力をアクチュエータの引張力で保持する方式になる。
しかし、本発明の適応範囲はこれに限るものでなく、シュートを軽量化する際の剛性低下により前述した曲りの問題が生ずる可能性があるシュート装置を備えたばら物充填装置に適応する際において効果がある。
2 シュート(シュート部と称することもある)
2A 筒体(上部)
2B 筒体(中部)
2C 筒体(下部)
3 ガイド装置
4 電動シリンダ(アクチュエータ)
5 巻上機
7 センサ
10 ばら物充填装置
12 支柱
14 ブーム(架台)
16 搬送コンベヤ
18 ブーム昇降機
20 ばら物供給機
Claims (8)
- 垂直落下式のシュートとばら物の排出方向を案内するためのガイド装置を備えて、シュート上部から供給したばら物をシュート下部に配したガイド装置で案内して排出するシュート装置であって、
シュートの傾きを計測するためのセンサをシュート下部に配するとともに、シュートの位置を制御するためのアクチュエータをシュート側面に配して、
該センサでシュート下部の傾きを検出し、シュート下部の傾きが垂直方向から傾かないように一定の値を保持するように、アクチュエータを制御するシュート装置。 - 複数の筒体を係合することにより前記シュートを形成し、最も下部に配した筒体にガイド装置と筒体の傾きを計測するためのセンサを配するとともに、該センサを配した筒体より上方に配した筒体の側面にアクチュエータを配した請求項1に記載のシュート装置。
- 前記シュートを伸縮式のテレスコピック構造とした請求項2に記載のシュート装置。
- 前記アクチュエータが伸縮自在な電動式又は油圧式のシリンダ装置であって、該シリンダ装置の一端をシュート上部にばら物を供給する搬送コンベヤの架台に連結して、該シリンダ装置を伸縮させることによりシュート下部の傾きが垂直方向から傾かないように一定の値を保持するように制御する請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のシュート装置。
- 可動式の架台上に載置された搬送コンベヤ、並びに、垂直落下式のシュートとばら物の排出方向を案内するためのガイド装置を有したシュート装置を備えて、
搬送コンベヤによりシュート上部に供給したばら物をシュート下部に配したガイド装置で案内して排出するばら物充填装置であって、
シュートの傾きを計測するためのセンサをシュート下部に配するとともに、シュートの位置を制御するためのアクチュエータをシュート側面に配して、該アクチュエータの一端を搬送コンベヤを載置した架台に連結することにより、該センサでシュート下部の傾きを検出してシュート下部の傾きが垂直方向から傾かないように一定の値を保持するようにアクチュエータを制御するばら物充填装置。 - 複数の筒体を係合することにより前記シュートを形成し、最も下部に配した筒体にガイド装置と筒体の傾きを計測するためのセンサを配するとともに、該センサを配した筒体より上方に配した筒体の側面にアクチュエータを配した請求項5に記載のシュート装置。
- 前記シュートを伸縮式のテレスコピック構造とした請求項6に記載のばら物充填装置。
- 前記アクチュエータを伸縮自在な電動式又は油圧式のシリンダ装置とした請求項5乃至請求項7のいずれか1項に記載のばら物充填装置。
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