JP6331586B2 - 液体吐出装置 - Google Patents

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本発明は、ノズルから液体を吐出する液体吐出装置に関する。
ノズルから液体を吐出する液体吐出装置として、特許文献1には、ノズルからインクを吐出して印刷を行うインクジェット式記録装置が記載されている。特許文献1に記載の記録装置では、フラッシングにおいて、ノズルから、傾斜面形成部材によって形成された傾斜面に向けてインクを吐出している。フラッシングによって吐出されたインクは、傾斜面上に着弾し、傾斜面に沿って流れることで、傾斜面形成部材の下方に配置された廃液タンクに落下する。
特開2005−104162号公報
ここで、特許文献1では、上述の通り、傾斜面に着弾したインクは、傾斜面に沿って流れることで廃液タンクに落下するようにはなっているが、着弾したインクが傾斜面を流れずに、乾燥して傾斜面に固着してしまう虞がある。傾斜面にインクが固着すると、固着したインクによって、その後のフラッシングによって吐出されたインクが傾斜面に沿って流れるのが妨げられたり、傾斜面上に固着したインクが堆積して、堆積したインクがインクジェットヘッドのノズル面に接触してしまったり、インクの残っている傾斜面上にフラッシングによってインクを吐出することにより、多くのインクミストが発生したりする虞がある。
本発明の目的は、フラッシングによって吐出された液体を受ける受け面から確実に液体を排出可能な液体吐出装置を提供することである。
第1の発明に係る液体吐出装置は、液体を吐出するノズルが形成されたノズル面を有する液体吐出ヘッドと、前記液体吐出ヘッドのフラッシングの際に、前記ノズルから吐出された液体を受ける受け面であって、前記ノズル面に対して0度よりも大きく、90度未満の角度で傾斜した受け面を有する、フラッシング受け部と、前記フラッシング受け部の前記受け面と隙間を空けて対向して前記受け面を覆うカバー位置と、前記カバー位置よりも前記受け面から離れて前記受け面を露出させる退避位置と、の間で移動可能な蓋と、を備え、前記カバー位置に位置づけられたときの前記蓋と前記受け面との隙間の大きさは、前記受け面と平行な所定の一方向における一方側の部分が他方側の部分よりも小さく、前記隙間に存在する液体に毛管力を作用させる
本発明によると、フラッシング受け部の受け面を覆う蓋を退避位置に移動させることで受け面を露出させることができるため、フラッシングの際に液体吐出ヘッドから吐出された液体を受け面で受けることができる。一方、蓋をカバー位置に移動させると、受け面が蓋で覆われるとともに、受け面と蓋との間には隙間が生じる。また、この隙間は、一方向における一方側の部分が他方側の部分よりも小さくなっている。そのため、上記隙間に存在する液体は、毛管力によって一方向における他方側から一方側へ流れる。これにより、フラッシングの際に、受け面に付着した液体を、確実に受け面から排出させることができる。
第2の発明に係る液体吐出装置は、第1の発明に係る液体吐出装置において、前記蓋は、前記カバー位置に位置づけられた状態で、前記受け面と対向する対向面を有し、前記蓋が前記カバー位置に位置付けられた状態で、前記対向面と前記ノズル面との間の角度は、前記受け面と前記ノズル面との間の角度に比べて大きい。
の発明に係る液体吐出装置は、第1又は第2の発明に係る液体吐出装置において、前記蓋を、前記カバー位置と前記退避位置との間で移動させる蓋駆動部と、前記液体吐出ヘッド、及び、前記蓋駆動部を制御する制御部と、をさらに備え、前記制御部は、前記液体吐出ヘッドに前記フラッシングを行わせる前に、前記蓋駆動部を制御して、前記蓋を前記退避位置に位置させて前記フラッシング受け部の前記受け面を露出させ、前記液体吐出ヘッドの前記フラッシングが終了したら、前記蓋駆動部を制御して、前記蓋を前記退避位置から前記カバー位置に移動させる。
本発明によると、フラッシングの際に、蓋を退避位置に移動させることで受け面が露出し、液体吐出ヘッドから吐出された液体は受け面に着弾する。また、フラッシングが終了したら、蓋をカバー位置に移動させることで、フラッシングの際に受け面に付着した液体を、確実に受け面から排出させることができる。
の発明に係る液体吐出装置は、液体を吐出するノズルを有する液体吐出ヘッドと、前記液体吐出ヘッドのフラッシングの際に、前記ノズルから吐出された液体を受ける受け面を有する、フラッシング受け部と、前記フラッシング受け部の前記受け面と隙間を空けて対向して前記受け面を覆うカバー位置と、前記カバー位置よりも前記受け面から離れて前記受け面を露出させる退避位置と、の間で移動可能な蓋と、前記蓋を、前記カバー位置と前記退避位置との間で移動させる蓋駆動部と、前記フラッシング受け部に接続され、前記受け面に吐出された液体を吸引する吸引部と、前記液体吐出ヘッド、及び、前記蓋駆動部を制御する制御部と、を備え、前記カバー位置にあるときの前記蓋と前記受け面との隙間の大きさは、前記受け面と平行な所定の一方向における一方側の部分が他方側の部分よりも小さくなっており、前記フラッシング受け部は、前記一方向において前記他方側の部分から前記一方側の部分に向かうにつれて、前記吸引部との接続部に近くなっており、前記制御部は、前記液体吐出ヘッドに前記フラッシングを行わせる前に、前記蓋駆動部を制御して、前記蓋を前記退避位置に位置させて前記フラッシング受け部の前記受け面を露出させ、前記液体吐出ヘッドの前記フラッシングが終了したら、前記蓋駆動部を制御して、前記蓋を前記退避位置から前記カバー位置に移動させ、前記蓋を前記退避位置から前記カバー位置に移動させた後に、前記吸引部に吸引を行わせる。
本発明によると、蓋をカバー位置に移動させた後に、吸引部で吸引を行うことにより、受け面に付着した液体の排出を促進させることができる。
第4の発明に係る液体吐出装置は、第3の発明に係る液体吐出装置において、前記液体吐出ヘッドを、所定の走査方向に移動させるヘッド駆動部をさらに有し、前記フラッシング受け部は、前記走査方向において、前記液体吐出ヘッドの移動範囲内に配置され、前記制御部は、前記蓋駆動部を制御して、前記液体吐出ヘッドが、前記走査方向において前記フラッシング受け部の位置にあるときには、前記蓋を前記退避位置に位置させ、前記液体吐出ヘッドが、前記走査方向において前記フラッシング受け部の位置から離れているときには、前記蓋を前記カバー位置に位置させる。
本発明によると、液体吐出ヘッドが走査方向に移動するものである場合に、液体吐出ヘッドが走査方向においてフラッシング受け部の位置にあるときに、蓋を退避位置に位置させることによって、フラッシングを可能にし、液体吐出ヘッドが走査方向においてフラッシング受け部の位置から離れているときに、蓋をカバー位置に位置させることにより、受け面に付着した液体を排出させることができる。
第5の発明に係る液体吐出装置は、第4の発明に係る液体吐出装置において、前記ヘッド駆動部が、前記蓋駆動部を兼ねており、前記制御部が、前記ヘッド駆動部を制御して、前記液体吐出ヘッドを前記フラッシング受け部に近づくように移動させたときに、その液体吐出ヘッドの移動に連動して、前記蓋が前記カバー位置から前記退避位置に移動し、前記制御部が、前記ヘッド駆動部を制御して、前記液体吐出ヘッドを前記フラッシング受け部から離れるように移動させたときに、その液体吐出ヘッドの移動に連動して、前記蓋が前記退避位置から前記カバー位置に移動する。
本発明によると、液体吐出ヘッドの移動に連動して蓋を移動させるため、蓋を移動させるために、ヘッド駆動部と別に専用の蓋駆動部を設ける必要がない。
の発明に係る液体吐出装置は、液体を吐出するノズルを有する液体吐出ヘッドと、前記液体吐出ヘッドのフラッシングの際に、前記ノズルから吐出された液体を受ける受け面を有する、フラッシング受け部と、前記フラッシング受け部の前記受け面と隙間を空けて対向して前記受け面を覆うカバー位置と、前記カバー位置よりも前記受け面から離れて前記受け面を露出させる退避位置と、の間で移動可能な蓋と、前記蓋を、前記カバー位置と前記退避位置との間で移動させる蓋駆動部と、前記液体吐出ヘッド、及び、前記蓋駆動部を制御する制御部と、を備え、前記カバー位置にあるときの前記蓋と前記受け面との隙間の大きさは、前記受け面と平行な所定の一方向における一方側の部分が他方側の部分よりも小さくなっており、前記制御部は、前記液体吐出ヘッドに前記フラッシングを行わせる前に、前記蓋駆動部を制御して、前記蓋を前記退避位置に位置させて前記フラッシング受け部の前記受け面を露出させ、前記液体吐出ヘッドの前記フラッシングが終了したら、前記蓋駆動部を制御して、前記蓋を前記退避位置から前記カバー位置に移動させ、前記液体吐出ヘッドに前記フラッシングを行わせないときにも、前記蓋駆動部を制御して、前記蓋を、前記カバー位置から前記退避位置へ移動させる。
本発明によると、フラッシングを行わないときにも、適宜のタイミングで蓋を移動させることで、隙間に残存した液体が受け面及び対向面に固着して蓋が受け面から離れなくなってしまうことを防止できる。
の発明に係る液体吐出装置は、第の発明に係る液体吐出装置において、前記制御部は、前記液体吐出ヘッドに前記フラッシングを行わせないときに、前記蓋を前記カバー位置と前記退避位置との間で移動させるときには、前記フラッシングを行わせるときの前記蓋の移動と比べて、前記蓋の移動速度を遅くする。
隙間に残存した液体によって蓋が受け面にくっついてしまったときには、蓋を受け面から引き剥がすために、蓋に大きなトルクを作用させる必要がある。一般に、モータ等の駆動源の出力が一定であれば、トルクと速度は反比例になる。そこで、蓋を受け面から引き剥がすための、フラッシングを行わせないときの蓋の駆動時には、フラッシング時の駆動時よりも蓋の移動速度を遅くすることで、大きなトルクで蓋を移動させる。
10の発明に係る液体吐出装置は、液体を吐出するノズルを有する液体吐出ヘッドと、前記液体吐出ヘッドのフラッシングの際に、前記ノズルから吐出された液体を受ける受け面を有する、フラッシング受け部と、前記フラッシング受け部の前記受け面と隙間を空けて対向して前記受け面を覆うカバー位置と、前記カバー位置よりも前記受け面から離れて前記受け面を露出させる退避位置と、の間で移動可能な蓋と、を備え、前記蓋の前記受け面との対向面には、前記受け面側に突出する凸部が形成され、前記蓋が前記カバー位置にあるときに、前記対向面の前記凸部が前記受け面に接触し、前記対向面の前記凸部以外の領域と前記受け面との間に前記隙間が形成され、前記凸部は、前記一方向において前記他方側の部分から前記一方側の部分に向かうにつれて、前記対向面からの突出量が小さくなっている。
本発明では、蓋の対向面に形成された凸部が、一方向における他方側の部分から一方側の部分に向かうにつれて突出量が小さくなっている。これにより、蓋と受け面との間の隙間が、一方向における他方側の部分から一方側の部分に向かう連れて小さくなる。
の発明に係る液体吐出装置は、第1〜第のいずれかの発明に係る液体吐出装置において、前記フラッシング受け部の前記受け面が、水平面に対して90度未満の角度で傾斜した傾斜面である。
本発明によると、受け面が傾斜面であるので、受け面に付着した液体が重力で流れやすくなる。
11の発明に係る液体吐出装置は、液体を吐出するノズルを有する液体吐出ヘッドと、前記液体吐出ヘッドのフラッシングの際に、前記ノズルから吐出された液体を受ける受け面を有する、フラッシング受け部と、前記フラッシング受け部の前記受け面と隙間を空けて対向して前記受け面を覆うカバー位置と、前記カバー位置よりも前記受け面から離れて前記受け面を露出させる退避位置と、の間で移動可能な蓋と、を備え、前記カバー位置にあるときの前記蓋と前記受け面との隙間の大きさは、前記受け面と平行な所定の一方向における一方側の部分が他方側の部分よりも小さくなっており、前記蓋の、前記受け面との対向面に、前記一方向に向かって延びる溝が形成されている。
本発明によると、蓋の、受け面との対向面に、一方向に向かって延びる溝が形成されているため、隙間に存在する液体が溝に沿って一方向における一方側に排出されやすくなる。
本発明によれば、フラッシングによって受け面に付着した液体を、確実に受け面から排出させることができる。
第1実施形態に係るプリンタの概略構成図である。 図1のフラッシング受け部の走査方向の中央部における、搬送方向に沿った断面図であり、(a)がキャリッジがフラッシング受け部から離れている状態、(b)がキャリッジがフラッシング受け部に近づいたときの状態を示している。 図2(a)を矢印IIIの方向から見た図である。 プリンタのハードウェア構成を示すブロック図である。 フラッシングの手順を示すフローチャートである。 フラッシングを行っていないときの蓋の動作を示すフローチャートである。 第2実施形態のフラッシング受け部の走査方向の中央部における、搬送方向に沿った断面図であり、(a)がキャリッジがフラッシング受け部から離れている状態、(b)がキャリッジがフラッシング受け部に近づいたときの状態を示している。 第3実施形態のフラッシング受け部の走査方向の中央部における、搬送方向に沿った断面図であり、(a)がキャリッジがフラッシング受け部から離れている状態、(b)がキャリッジがフラッシング受け部に近づいたときの状態を示している。
[第1実施形態]
以下、本発明の好適な第1実施形態について説明する。
(プリンタ)
図1に示すように、第1実施形態に係るプリンタ1(本発明の「液体吐出装置」)は、キャリッジ2、インクジェットヘッド3(本発明の「液体吐出ヘッド」)、搬送ローラ4、フラッシング受け部5等を備えている。また、プリンタ1の動作は、制御装置50(図4参照)によって制御されている。
キャリッジ2は、走査方向に延びた2本のガイドレール6に支持され、キャリッジモータ41(図4参照)によって駆動されることで、ガイドレール6に沿って走査方向に往復移動する。なお、以下では、図1に示すように走査方向の右側及び左側を定義して説明を行う。
インクジェットヘッド3は、キャリッジ2に搭載され、その下面に形成された複数のノズル10からインクを吐出する。搬送ローラ4は、走査方向と直交する搬送方向におけるキャリッジ2の両側に配置され、搬送モータ42(図4参照)によって駆動されることで、記録用紙100を搬送方向に搬送する。
そして、プリンタ1では、搬送ローラ4によって記録用紙100を搬送方向に搬送しつつ、キャリッジ2とともに走査方向に往復移動するインクジェットヘッド3からインクを吐出することによって、記録用紙100に印刷を行う。
(フラッシング受け部)
フラッシング受け部5は、キャリッジ2の移動範囲の左端部に配置されている。フラッシング受け部5は、図2、図3に示すように、本体11、蓋12等を備えている。本体11の内部には、インク貯留部21が形成されている。インク貯留部21には、インクフォーム22が収容されている。また、インク貯留部21には、吸引ポンプ23(本発明の「吸引部」)が接続されている。吸引ポンプ23は、インク貯留部21と反対側において、インク貯留部21よりもインク貯留量の多い廃液タンク24に接続されている。
また、フラッシング受け部5の上面の一部分は、傾斜面25(本発明の「受け面」)となっている。傾斜面25は、右側の部分から左側の部分に向かうにつれて下側に位置するように水平面に対して90°未満の傾斜角度θ1だけ傾斜している。なお、傾斜面25の水平面に対する傾斜角度θ1は、プリンタ1の使用時、すなわち、走査方向及び搬送方向が水平面と平行となるように設置したときの傾斜角度である。また、以下に出てくる他の角度についても同様である。
また、フラッシング受け部5には、インク貯留部21の上方で、且つ、傾斜面25が形成された部分の左側に位置する部分に、連通部26が形成されている。連通部26は、上下方向に延び、下端部においてインク貯留部21と接続されているとともに、上端部が開口している。また、連通部26の左側の壁面26aには、スライダ27が設けられている。スライダ27は、壁面26aに沿って上下方向に移動可能に構成されているとともに、バネ28によって上方に付勢されている。
また、フラッシング受け部5には、搬送方向における傾斜部25の両側に位置し、且つ、傾斜面25よりも上方に位置する部分に、それぞれ、案内部19が設けられている。案内部19は、後述するように蓋12を案内するためのものであり、各案内部19の搬送方向における内側の壁面19aには、走査方向に延びた溝19bが形成されている。
蓋12は、長方形状の板状の部材であり、インクジェットヘッド3がフラッシング受け部5から離れている状態で、図2(a)に示すように傾斜面25及び連通部26を上方から覆うように配置されている。なお、図2(a)に示す蓋12の位置が、本発明の「カバー位置」に相当する。また、蓋12の左下端部は、スライダ27に取り付けられ、スライダ27に設けられ、搬送方向(図2(a)の紙面垂直方向)に延びた揺動軸29を中心に揺動自在に支持されている。
また、図2(a)、(b)、図3に示すように、蓋12の右上端部には、押圧部材30が取り付けられている。蓋12は、押圧部材30に設けられ、搬送方向に延びた揺動軸31を中心に揺動自在に支持されている。揺動軸31は、搬送方向における両端部が、それぞれ、案内部19の溝19bに挿通されている。これにより、揺動軸31及びこれに支持された押圧部材30は、溝19bに沿って走査方向に移動可能となっているとともに、搬送方向及び上下方向への移動が、案内部19の溝19bの壁となる部分によって規制される。また、押圧部材30は、キャリッジ2の左側に、走査方向にキャリッジ2と重なるように配置され、バネ32によって右方に付勢されている。なお、図3では、バネ32の図示を省略している。
また、図3に示すように、蓋12の傾斜面25と対向する対向面12aには、2つの凸部33a及び2つの凸部33bが形成されている。2つの凸部33aは、蓋12の対向面12aの搬送方向における両端部に設けられている。2つの凸部33aは、対向面12aから突出し、インクジェットヘッド3がフラッシング受け部5から離れている状態で、先端部が傾斜面25に接触している。2つの凸部33bは、蓋12の対向面12aの、2つの凸部33aよりも左下側に位置する部分における、搬送方向の両端部に設けられている。2つの凸部33bは、対向面12aから突出し、インクジェットヘッド3がフラッシング受け部5から離れている状態で、先端部が傾斜面25に接触している。
ここで、凸部33aの対向面12aからの突出量H1は、蓋12がカバー位置に位置している状態で、右上側(本発明の「所定の一方向における他方側」)から左下側(本発明の「所定の一方向における一方側」)に向かうにつれて小さくなっている。また、凸部33bの対向面12aからの突出量H2は、凸部33aの対向面12aからの突出量H1よりも小さく、且つ、蓋12がカバー位置に位置している状態で、右上側から左下側に向かうにつれて小さくなっている。
これにより、図2(a)に示すように、2つの凸部33a及び2つの凸部33bが傾斜面25に接触することにより、傾斜面25と対向面12aの凸部33a、33bが形成されていない領域との間に隙間34が形成される。また、このとき、蓋12の対向面12aが、右側から左側に向かうにつれて下側に位置するように、水平面に対して、傾斜面の傾斜角度θ1よりも大きい傾斜角度θ2だけ傾斜している。これにより、隙間34の大きさは、右上側から左下側に向かうにつれて徐々に小さくなる。すなわち、隙間34の大きさは、左下側の部分が、右上側の部分よりも小さくなっている。なお、第1実施形態では、傾斜面25と平行で、且つ、搬送方向(図2の紙面垂直方向)と直交する方向が、本発明に係る所定の一方向に相当する。
また、対向面12aには、複数の溝35が形成されている。複数の溝35は、搬送方向と直交する方向に延び、右上側の部分から左下側の部分に向かうにつれて、幅(走査方向の長さ)が狭くなっている。
(制御装置)
次に、プリンタ1の動作を制御する制御装置50について説明する。図4に示すように、制御装置50は、CPU(Central Processing Unit)51、ROM(Read Only Memory)52、RAM(Random Access Memory)53、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)54などからなり、これらが、インクジェットヘッド3、キャリッジモータ41、搬送モータ42、吸引ポンプ23等の動作を制御する。
なお、図4では、CPU51を1つだけ図示しているが、制御装置50がCPU51を1つだけ備え、この1つのCPU51が処理を一括して行うようになっていてもよいし、制御装置50がCPU51を複数備え、これら複数のCPU51が処理を分担して行うようになっていてもよい。また、図4では、ASIC54を1つだけ図示しているが、制御装置50がASIC54を1つだけ備え、この1つのASIC54が処理を一括して行うようになっていてもよいし、制御装置50がASIC54を複数備え、これら複数のASIC54が処理を分担して行うようになっていてもよい。
(フラッシング)
次に、プリンタ1におけるフラッシングについて説明する。プリンタ1では、時間の経過とともにノズル10内のインクが増粘する。ノズル10内のインクが増粘していると、ノズル10においてインクの吐出不良が生じてしまう虞がある。そこで、プリンタ1では、例えば定期的に、次に説明するようなフラッシングを行って、ノズル10内の増粘したインクを排出している。
フラッシングを行うためには、まず、図5に示すように、キャリッジモータ41を駆動してキャリッジ2を速度V1で左側に移動させることにより、インクジェットヘッド3を、ノズル面3aが傾斜面25と対向する位置(以下、フラッシング位置とする)まで移動させる(ステップS101)。なお、以下では、「ステップS101」を単に「S101」にするなど、「ステップ」を省略する。
インクジェットヘッド3をフラッシング位置に移動させると、図2(b)に示すように、押圧部材30が、キャリッジ2によって左側に押圧され、バネ32の付勢力に逆らって左側に移動する。押圧部材30が左側に移動すると、蓋12が揺動軸29、31を中心に揺動し、このとき、押圧部材30から蓋12に下向きの力が加えられる。これにより、スライダ27に下向きの力が加わり、スライダ27が、バネ28の付勢力に逆らって下方に移動する。以上のことから、蓋12は、左側に移動しつつ、水平面に対する傾斜角度が大きくなり、傾斜面25から離れる。そして、蓋12が傾斜面25から離れることにより、傾斜面25が露出する。なお、図2(b)に示す蓋12の位置が、本発明の「退避位置」に相当する。
次に、図2(b)に示すように、インクジェットヘッド3を駆動して、複数のノズル10からインクを吐出させる(S102)。これにより、ノズル10内の増粘したインクが排出され、排出されたインクが傾斜面25に着弾する。
次に、キャリッジモータ41を駆動してキャリッジ2を速度V1で右側に移動させることにより、インクジェットヘッド3をフラッシング受け部5から離れさせ(S103)、続いて、吸引ポンプ23を所定時間駆動して(S104)動作を終了する。なお、S103でのキャリッジ2の移動速度は、速度V1とは異なる速度であってもよい。
インクジェットヘッド3をフラッシング受け部5から離れさせると、押圧部材30がキャリッジ2によって押圧されなくなるため、押圧部材30がバネ32の付勢力によって右側に移動し、スライダ27がバネ28の付勢力によって上側に移動する。これにより、蓋12が図2(a)に示すカバー位置に戻る。
この状態では、傾斜面25に着弾したインクIは、傾斜面25と蓋12の対向面12aとの間の隙間34に存在する。ここで、上述したように、隙間34の大きさが、右上側の部分から左下側の部分に向かうにつれて小さくなっているため、隙間34に存在するインクIは、毛管力によって左下側に移動する。さらに、第1実施形態では、蓋12を図2(a)の状態に戻した後、吸引ポンプ23を駆動するため、インクIの左下側への移動が促進される。さらに、第1実施形態では、傾斜面25が、右側の部分から左側の部分に向かうにつれて下側に位置するように水平面に対して傾斜しているため、インクIが重力によって左下側に移動しやすい。さらに、第1実施形態では、蓋12の対向面12aに、右上側の部分から左下側の部分に向かうにつれて幅が狭くなった溝35が形成されているため、インクIの左下側へ移動しやすい。
そして、傾斜面25の左下端部に到達したインクは、連通部26を介してインク貯留部21に落下する(傾斜面25から排出される)。インク貯留部21に落下したインクはインクフォーム22に吸収される。このように、第1実施形態では、傾斜面25に付着したインクIを、確実に傾斜面25からインク貯留部21に排出することができる。これにより、傾斜面25に付着したインクが固着し、固着したインクが、その後のフラッシングによって吐出されたインクが傾斜面25に沿って流れるのを妨げてしまうのを防止することができる。あるいは、傾斜面25に固着したインクが堆積して、堆積したインクがインクジェットヘッド3のノズル面3aに接触してしまうのを防止することができる。あるいは、インクが残っている傾斜面25上にフラッシングによってインクが吐出されることにより、インクミストが発生してしまうのを防止することができる。
また、第1実施形態では、上述したように、S101において、インクジェットヘッド3をフラッシング位置まで移動させると、押圧部材30がキャリッジ2に押圧されることで、蓋12がカバー位置から退避位置まで移動する。一方、S103において、インクジェットヘッド3をフラッシング受け部5から離れさせると、押圧部材30がキャリッジ2に押圧されなくなることで、蓋12が退避位置からカバー位置まで移動する。すなわち、キャリッジ2及びキャリッジモータ41が、インクジェットヘッド3を移動させるためのヘッド駆動部と、蓋12をカバー位置と退避位置との間で移動させるための蓋駆動部とを兼ねている。そのため、第1実施形態では、インクジェットヘッド3を移動させるためのキャリッジ2及びキャリッジモータ41と別に、蓋12をカバー位置と退避位置との間で移動させるための専用の蓋駆動部を設ける必要がない。
(蓋の引き剥がし)
ここで、第1実施形態では、上述したように、傾斜面25に着弾したインクを、隙間34の毛管力によって、インク貯留部21に向かって流れるようにしているが、この後、蓋12を図2(a)に示した状態で長期間放置すると、インクが傾斜面25及び対向面12aに流れ切らずに残って付着する。付着したインクが、乾燥することによって傾斜面25及び対向面12aに固着し、蓋12が傾斜面25にくっついてしまい、カバー位置に配置された蓋12を、傾斜面25から離れさせて退避位置に移動させることができなくなってしまう虞がある。
そこで、第1実施形態では、次に説明するように、フラッシングを行っていないときに、蓋12を傾斜面25から引き剥がすための引き剥がし動作を行っている。引き剥がし動作では、図6に示すように、フラッシングの後、所定時間が経過する毎に(S201:YES)、キャリッジモータ41を駆動して、キャリッジ2を速度V1よりも遅い速度V2
で左側に移動させることによって、インクジェットヘッド3を上述のフラッシング位置まで移動させる(S202)。
すると、上述したのと同様、図2(b)に示すように、蓋12が傾斜面25から離れて退避位置に移動する。これにより、フラッシングによって傾斜面25や対向面12aに付着し、時間の経過によって乾燥して固まったインクによって傾斜面25と対向面12aとがくっついてしまった場合でも、蓋12を傾斜面25から引き剥がすことができなくなるほどインクが固まってしまう前に、蓋12を傾斜面25から引き剥がすことができる。
ここで、蓋12を傾斜面25から引き剥がす場合、ある程度大きなトルクが必要となる。一方で、一般に、モータの駆動源の出力が一定であれば、モータの回転速度と、モータのトルクとは反比例の関係になる。そこで、第1実施形態では、S202において、キャリッジ2を、フラッシング時の速度V1よりも遅い速度V2で移動させている。これにより、キャリッジ2を速度V1で移動させるよりも大きなトルクで、蓋12を傾斜面25から引き剥がすことができる。したがって、蓋12を確実に傾斜面25から引き剥がすことができる。
そして、この後、キャリッジモータ41を駆動してキャリッジ2を速度V2で右側に移動させることによって、インクジェットヘッド3をフラッシング受け部5から離れさせる(S203)。これにより、上述したのと同様、蓋12が、図2(a)に示すカバー位置に戻る。なお、S203でのキャリッジ2の移動速度は、速度V2とは異なる速度であってもよい。
[第2実施形態]
次に、本発明の好適な第2実施形態について説明する。ただし、第2実施形態は、フラッシング受け部105の構造が第1実施形態のフラッシング受け部5と異なるだけであるので、以下では、フラッシング受け部105について説明する。
フラッシング受け部105は、図7(a)、(b)に示すように、板状の蓋12(図2参照)の代わりに、フィルム状の蓋112を有している。蓋112は、左下側の端部において、連通部126の壁面126aに接合され、右上端部において、押圧部材30に接合されている。また、押圧部材30の搬送方向(図7(a)、(b)の紙面垂直方向)の両端部に、それぞれ、搬送方向に突出した突出部113が設けられ、突出部113が溝19bに挿通されている。これにより、押圧部材30は、溝19bに沿って走査方向に移動可能となっているとともに、搬送方向及び上下方向への移動が案内部19の溝19bの壁となる部分によって規制される。
そして、第2実施形態では、インクジェットヘッド3がフラッシング受け部105から離れている状態で、図7(a)に示すように、バネ32が押圧部材30を右側に付勢する力と、蓋112が押圧部材30を左側に引っ張る力とが釣り合って、フィルム状の蓋112が、傾斜面25及び連通部26を覆うように配置されている。また、このとき、蓋112の傾斜面25との対向面112aが、水平面に対して傾斜角度θ2だけ傾斜している。そして、これにより、傾斜面25と蓋112の対向面112aとの間には隙間134が形成され、隙間134の大きさは、右上側(本発明の「一方向における他方側」)から左下側(本発明の「一方向における一方側」)に向かうにつれて小さくなっている。なお、第2実施形態では、図7(a)に示す蓋112の位置が、本発明の「カバー位置」に相当する。
一方、キャリッジ2を左側に移動させて、インクジェットヘッド3を上記フラッシング位置まで移動させると、図7(b)に示すように、押圧部材30が、キャリッジ2に押圧されることで、バネ32の付勢力に逆らって左側に移動する。これにより、蓋112が変形しつつ左側に移動し、傾斜面25が露出する。なお、第2実施形態では、図7(b)に示す蓋112の位置が、本発明の「退避位置」に相当する。
第2実施形態の場合でも、図7(b)に示す状態で、ノズル10から傾斜面25に向けてインクを吐出することによって、インクジェットヘッド3内の増粘したインクを排出することができる。また、この後、キャリッジ2を右側に移動させて、図7(a)に示す状態に戻すことにより、傾斜面25に着弾したインクを、隙間134の毛管力によって、左下側に移動させてインク貯留部21に落下させる(傾斜面25から排出する)ことができる。
また、第2実施形態では、蓋112フィルムによって形成されていたが、蓋112が、ゴム等のフィルムよりも変形しやすい材料によって形成されていてもよい。
[第3実施形態]
次に、本発明の好適な第3実施形態について説明する。ただし、第3実施形態は、フラッシング受け部205が、第1、第2実施形態のフラッシング受け部5、105と異なるだけであるので、以下では、フラッシング受け部205について説明する。
フラッシング受け部205は、図8(a)、(b)に示すように、インク貯留部211、インク受け板212、蓋213、押圧部材214等を備えている。
インク貯留部211は、フラッシングによって排出されたインクが貯留される部分であり、上端が開口しているとともに、内部にインクフォーム215が収容されている。また、インク貯留部211には、吸引ポンプ216が接続されている。吸引ポンプ216は、インク貯留部211と反対側において廃液タンク217に接続されている。
インク受け板212は、インク貯留部211の上方に配置され、その上面が傾斜面212a(本発明の「受け面」)となっている。傾斜面212aは、上面が右側から左側に向かうにつれて下側に位置するように、水平面に対して傾斜角度θ1だけ傾斜している。
蓋213は、板状の部材であり、インクジェットヘッド3がフラッシング受け部205から離れている状態で、図8(a)に示すように、インク受け板212の上方に位置し、傾斜面212aを覆っている。また、蓋213の傾斜面212aとの対向面213aは、右側の部分から左側の部分に向かうにつれての下側に位置するように、水平面に対して傾斜角度θ2だけ傾斜している。そして、これにより、傾斜面212aと蓋213の対向面213aとの間には隙間210が形成され、隙間210の大きさは、右上側(本発明の「一方向における一方側」)の部分から、左下側(本発明の「一方向における一方側」)の部分に向かうにつれて小さくなっている。なお、第3実施形態では傾斜面212aの面方向と平行で且つ搬送方向(図8(a)の紙面垂直方向)が本発明の「所定の一方向」に相当する。また、第3実施形態では、図8(a)に示す蓋213の位置が、本発明の「カバー位置」に相当する。
押圧部材214は、蓋213に接合され、蓋213との接合部分から上方に延びている。また、押圧部材214は、上端部において、走査方向に延びたガイド部材218に支持され、ガイド部材218に沿って走査方向に移動可能となっている。また、押圧部材214は、バネ219によって、右側に付勢されている。また、押圧部材214の右側には、ストッパー220が設けられている。ストッパー220は、図8(a)に示すように、蓋213がカバー位置に位置している状態で押圧部材214と接触し、蓋213及び押圧部材214がそれ以上右側に移動するのを規制する。
そして、上述したような構成のフラッシング受け部205では、インクジェットヘッド3がフラッシング受け部205から離れている場合には、上述したように、蓋213がカバー位置に位置して傾斜面212aを覆っている。
一方、キャリッジ2を左側に移動させて、インクジェットヘッド3を、傾斜面212aと対向するフラッシング位置まで移動させると、図8(b)に示すように、押圧部材214が、キャリッジ2に押圧されることで、バネ219の付勢力に逆らって左側に移動する。また、これに伴って、押圧部材214が固定された蓋213も左側に移動し、傾斜面212aのインクジェットヘッド3と対向する部分が露出する。なお、図8(b)に示した状態での蓋213の位置が、本発明の「退避位置」に相当する。
第3実施形態の場合でも、図8(b)に示す状態で、ノズル10から傾斜面212aに向けてインクを吐出することによって、インクジェットヘッド3内の増粘したインクを排出することができる。また、この後、キャリッジ2を右側に移動させて、図8(a)に示す状態に戻すことにより、傾斜面212aに着弾したインクを、隙間210の毛管力によって、左下側に移動させてインク貯留部21に落下させる(傾斜面25から排出する)ことができる。
次に、第1〜第3実施形態に種々の変更を加えた変形例について説明する。
第1実施形態では、蓋12の対向面12aに複数の溝35が形成され、溝35は、右上側の部分から左下側の部分に向かうにつれて幅が狭くなっていたが、これには限られない。溝35は、一定の幅を有するものであってもよい。また、溝35は複数形成されることにも限られず、1つだけ形成されていてもよい。さらには、対向面12aに溝35が形成されていなくてもよい。
また、第2、第3実施形態において、蓋112、213の対向面112a、213aに溝35と同様の溝が形成されていてもよい。
また、第1実施形態では、蓋12の対向面12aに複数の溝35が形成されていたが、対向面12aの代わりに傾斜面に溝が形成されていてもよい。あるいは、傾斜面25と対向面12aの両方に溝が形成されていてもよい。また、この場合には、蓋12がカバー位置に配置された状態で、傾斜面25に形成された溝と、対向面12aに形成された溝とが対向していてもよいし、傾斜面25に形成された溝と、対向面12aに形成された溝とがずれていてもよい。
また、第1〜第3実施形態では、蓋12、112、213が、キャリッジ2の移動に連動してカバー位置と退避位置との間で移動するようになっており、キャリッジ2及びキャリッジモータ41が、インクジェットヘッド3を移動させるためのヘッド駆動部と、蓋12、112、213をカバー位置と退避位置との間で移動させるための蓋駆動部とを兼ねていたが、これには限られない。キャリッジ2及びキャリッジモータ41と別に、蓋12、112、213をカバー位置と退避位置との間で移動させるための、専用の蓋駆動部が設けられていてもよい。
さらには、蓋12、112、213を駆動するための蓋駆動部が設けられていなくてもよい。例えば、ユーザが、直接蓋12、112、213を持って、蓋12、112、213を退避位置とカバー位置との間で移動させることができるようになっていてもよい。この場合には、蓋12、112、213を、通常時は、退避位置に位置させておく。そして、例えば、プリンタ1において所定枚数の記録用紙100に印刷が行われる毎に、プリンタ1の図示しない表示部に、蓋を移動させることを促すメッセージ等を表示させることで、ユーザに、直接蓋12、112、213を退避位置からカバー位置に移動させ、所定時間経過後、退避位置に戻すような動作を行わせる。このようにすれば、傾斜面25、125、212aに付着したインクを、インク貯留部21、211に落下させることができる。
また、第1〜第3実施形態では、傾斜面25、125、212aにくっついた蓋12、112、213を引き剥がす引き剥がし動作において、キャリッジ2を、フラッシング時の速度V1よりも遅い速度V2で移動させたが、これには限られない。引き剥がし動作におけるキャリッジ2の移動速度は、フラッシング時と同じ速度V1など別の速度であってもよい。
さらには、例えば、フラッシングが行われる時間間隔が所定間隔よりも短い場合等、フラッシングの後、次のフラッシングまでに、傾斜面25、125、212aと対向面12a、212a、213aにとの間のインクが、蓋12、112、213を傾斜面25、125、212aから引き剥がせなくなるほど固まってしまうことがない。この場合には、フラッシング時にのみ、蓋12、112、213をカバー位置と退避位置との間で移動させてもよい。
また、第1〜第3実施形態では、水平面に対して傾斜した傾斜面25、125、212aが、フラッシング時にインクジェットヘッド3から吐出されたインクを受ける受け面となっていたが、これには限られない。受け面は、水平な面であってもよい。
また、第1実施形態では、蓋12の対向面12aに、2つの凸部33aと2つの凸部33bの2組の凸部が設けられていたが、これには限られない。対向面12aに、右上側の部分から左下側の部分に向かうにつれて、対向面12aからの突出量が小さくなるような1組又は3組以上の凸部が設けられていてもよい。
あるいは、対向面12aに凸部は設けられていなくてもよい。例えば、第3実施形態のストッパー220と同様のストッパーを設け、図2(a)の状態で、押圧部材30がストッパーに接触するようにすれば、凸部がなくても、隙間34の大きさを、右上側の部分から左下側の部分に向かうにつれて小さくすることができる。
また、第2、第3実施形態において、蓋112、213の対向面112a、213aに凸部33a、33bと同様の凸部を設けてもよい。
また、第1〜第3実施形態では、インク貯留部21、211に吸引ポンプ23、216が接続されていたが、これには限られない。例えば、インク貯留部21、211に十分な量のインクを貯留することができ、インク貯留部21、211から廃液タンク24、217にインクを移動させる必要のない場合には、インク貯留部21、211に吸引ポンプ23、216が接続されていなくてもよい。吸引ポンプによる吸引が行われないとしても、S103で蓋12、112、213をカバー位置に移動させれば、隙間34、134、210の毛管力によって、隙間34、134、210のインクを、インク貯留部21、211に向けて移動させることができる。
また、第1〜第3実施形態では、隙間34、134、210の大きさが、右上側から左下側に向かうにつれて徐々に小さくなっていたが、これには限られない。例えば、隙間34、134、210の大きさが、蓋12、112、213がカバー位置に位置している状態で、ある部分と、この部分のすぐ左下側に連なる部分との境界において急激に変化していてもよい。
また、第1〜第3実施形態では、インク貯留部21、211に、インクフォーム22、215が設けられていたが、インクフォームは設けられていなくてもよい。
また、以上では、キャリッジとともに走査方向に往復移動しつつノズルからインクを噴射するいわゆるシリアル式のインクジェットヘッドを備えたプリンタに、本発明を適用した例について説明したが、これには限られない。記録用紙100の幅方向の全長にわたって延びたいわゆるラインヘッドを備えたプリンタに本発明を適用することも可能である。さらには、ノズルからインク以外の液体を吐出する液体吐出ヘッドを備えた、プリンタ以外の液体吐出装置に本発明を適用することも可能である。
1 プリンタ
2 キャリッジ
3 インクジェットヘッド
5、105、205 フラッシング受け部
10 ノズル
12、112、213 蓋
12a、112a、213a 対向面
24、216 吸引ポンプ
25 傾斜面
33a、33b 凸部
34、134、210 隙間
35 溝
50 制御装置

Claims (11)

  1. 液体を吐出するノズルが形成されたノズル面を有する液体吐出ヘッドと、
    前記液体吐出ヘッドのフラッシングの際に、前記ノズルから吐出された液体を受ける受け面であって、前記ノズル面に対して、0度よりも大きく、90度未満の角度で傾斜した受け面を有する、フラッシング受け部と、
    前記フラッシング受け部の前記受け面と隙間を空けて対向して前記受け面を覆うカバー位置と、前記カバー位置よりも前記受け面から離れて前記受け面を露出させる退避位置と、の間で移動可能な蓋と、を備え、
    前記カバー位置に位置づけられたときの前記蓋と前記受け面との隙間の大きさは、前記受け面と平行な所定の一方向における一方側の部分が他方側の部分よりも小さく、前記隙間に存在する液体に毛管力を作用させること特徴とする液体吐出装置。
  2. 前記蓋は、前記カバー位置に位置づけられた状態で、前記受け面と対向する対向面を有し、
    前記蓋が前記カバー位置に位置付けられた状態で、前記対向面と前記ノズル面との間の角度は、前記受け面と前記ノズル面との間の角度に比べて大きいことを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
  3. 前記蓋を、前記カバー位置と前記退避位置との間で移動させる蓋駆動部と、
    前記液体吐出ヘッド、及び、前記蓋駆動部を制御する制御部と、をさらに備え、
    前記制御部は、
    前記液体吐出ヘッドに前記フラッシングを行わせる前に、前記蓋駆動部を制御して、前記蓋を前記退避位置に位置させて前記フラッシング受け部の前記受け面を露出させ、
    前記液体吐出ヘッドの前記フラッシングが終了したら、前記蓋駆動部を制御して、前記蓋を前記退避位置から前記カバー位置に移動させること特徴とする請求項1又は2に記載の液体吐出装置。
  4. 前記液体吐出ヘッドを、所定の走査方向に移動させるヘッド駆動部をさらに有し、
    前記フラッシング受け部は、前記走査方向において、前記液体吐出ヘッドの移動範囲内に配置され、
    前記制御部は、前記蓋駆動部を制御して、
    前記液体吐出ヘッドが、前記走査方向において前記フラッシング受け部の位置にあるときには、前記蓋を前記退避位置に位置させ、
    前記液体吐出ヘッドが、前記走査方向において前記フラッシング受け部の位置から離れているときには、前記蓋を前記カバー位置に位置させることを特徴とする請求項に記載の液体吐出装置。
  5. 前記ヘッド駆動部が、前記蓋駆動部を兼ねており、
    前記制御部が、前記ヘッド駆動部を制御して、前記液体吐出ヘッドを前記フラッシング受け部に近づくように移動させたときに、その液体吐出ヘッドの移動に連動して、前記蓋が前記カバー位置から前記退避位置に移動し、
    前記制御部が、前記ヘッド駆動部を制御して、前記液体吐出ヘッドを前記フラッシング受け部から離れるように移動させたときに、その液体吐出ヘッドの移動に連動して、前記蓋が前記退避位置から前記カバー位置に移動することを特徴とする請求項4に記載の液体吐出装置。
  6. 前記フラッシング受け部の前記受け面が、水平面に対して90度未満の角度で傾斜した傾斜面であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の液体吐出装置。
  7. 液体を吐出するノズルを有する液体吐出ヘッドと、
    前記液体吐出ヘッドのフラッシングの際に、前記ノズルから吐出された液体を受ける受け面を有する、フラッシング受け部と、
    前記フラッシング受け部の前記受け面と隙間を空けて対向して前記受け面を覆うカバー位置と、前記カバー位置よりも前記受け面から離れて前記受け面を露出させる退避位置と、の間で移動可能な蓋と、
    前記蓋を、前記カバー位置と前記退避位置との間で移動させる蓋駆動部と、
    前記フラッシング受け部に接続され、前記受け面に吐出された液体を吸引する吸引部と、
    前記液体吐出ヘッド、及び、前記蓋駆動部を制御する制御部と、を備え、
    前記カバー位置にあるときの前記蓋と前記受け面との隙間の大きさは、前記受け面と平行な所定の一方向における一方側の部分が他方側の部分よりも小さくなっており、
    前記フラッシング受け部は、前記一方向において前記他方側の部分から前記一方側の部分に向かうにつれて、前記吸引部との接続部に近くなっており、
    前記制御部は、
    前記液体吐出ヘッドに前記フラッシングを行わせる前に、前記蓋駆動部を制御して、前記蓋を前記退避位置に位置させて前記フラッシング受け部の前記受け面を露出させ、
    前記液体吐出ヘッドの前記フラッシングが終了したら、前記蓋駆動部を制御して、前記蓋を前記退避位置から前記カバー位置に移動させ、
    前記蓋を前記退避位置から前記カバー位置に移動させた後に、前記吸引部に吸引を行わせることを特徴とする液体吐出装置。
  8. 液体を吐出するノズルを有する液体吐出ヘッドと、
    前記液体吐出ヘッドのフラッシングの際に、前記ノズルから吐出された液体を受ける受け面を有する、フラッシング受け部と、
    前記フラッシング受け部の前記受け面と隙間を空けて対向して前記受け面を覆うカバー位置と、前記カバー位置よりも前記受け面から離れて前記受け面を露出させる退避位置と、の間で移動可能な蓋と、
    前記蓋を、前記カバー位置と前記退避位置との間で移動させる蓋駆動部と、
    前記液体吐出ヘッド、及び、前記蓋駆動部を制御する制御部と、を備え、
    前記カバー位置にあるときの前記蓋と前記受け面との隙間の大きさは、前記受け面と平行な所定の一方向における一方側の部分が他方側の部分よりも小さくなっており、
    前記制御部は、
    前記液体吐出ヘッドに前記フラッシングを行わせる前に、前記蓋駆動部を制御して、前記蓋を前記退避位置に位置させて前記フラッシング受け部の前記受け面を露出させ、
    前記液体吐出ヘッドの前記フラッシングが終了したら、前記蓋駆動部を制御して、前記蓋を前記退避位置から前記カバー位置に移動させ、
    前記液体吐出ヘッドに前記フラッシングを行わせないときにも、前記蓋駆動部を制御して、前記蓋を、前記カバー位置から前記退避位置へ移動させることを特徴とする液体吐出装置。
  9. 前記制御部は、
    前記液体吐出ヘッドに前記フラッシングを行わせないときに、前記蓋を前記カバー位置と前記退避位置との間で移動させるときには、前記フラッシングを行わせるときの前記蓋の移動と比べて、前記蓋の移動速度を遅くすることを特徴とする請求項に記載の液体吐出装置。
  10. 液体を吐出するノズルを有する液体吐出ヘッドと、
    前記液体吐出ヘッドのフラッシングの際に、前記ノズルから吐出された液体を受ける受け面を有する、フラッシング受け部と、
    前記フラッシング受け部の前記受け面と隙間を空けて対向して前記受け面を覆うカバー位置と、前記カバー位置よりも前記受け面から離れて前記受け面を露出させる退避位置と、の間で移動可能な蓋と、を備え、
    前記蓋の前記受け面との対向面には、前記受け面側に突出する凸部が形成され、
    前記蓋が前記カバー位置にあるときに、前記対向面の前記凸部が前記受け面に接触し、前記対向面の前記凸部以外の領域と前記受け面との間に前記隙間が形成され、
    前記凸部は、前記一方向において前記他方側の部分から前記一方側の部分に向かうにつれて、前記対向面からの突出量が小さくなっていることを特徴とする液体吐出装置。
  11. 液体を吐出するノズルを有する液体吐出ヘッドと、
    前記液体吐出ヘッドのフラッシングの際に、前記ノズルから吐出された液体を受ける受け面を有する、フラッシング受け部と、
    前記フラッシング受け部の前記受け面と隙間を空けて対向して前記受け面を覆うカバー位置と、前記カバー位置よりも前記受け面から離れて前記受け面を露出させる退避位置と、の間で移動可能な蓋と、を備え、
    前記カバー位置にあるときの前記蓋と前記受け面との隙間の大きさは、前記受け面と平行な所定の一方向における一方側の部分が他方側の部分よりも小さくなっており、
    前記蓋の、前記受け面との対向面に、前記一方向に向かって延びる溝が形成されていることを特徴とする液体吐出装置。
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