JP6330718B2 - エピタキシャルウェーハの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、エピタキシャルウェーハの製造方法に関する。
例えば、シリコンエピタキシャルウェーハは、水素雰囲気中でシランガスを原料としてシリコン単結晶基板の主表面上にシリコンエピタキシャル層を気相成長して製造される。
このようなエピタキシャル層の抵抗率を調節する場合には、気相成長をする際に反応炉内にドーパントガスを供給する。供給するドーパントガスの種類としては、エピタキシャル層に付与する導電型(P型又はN型)に応じて選択される。例えば、導電型がP型ならばBガス等、N型ならばPHガス等がドーパントガスとして反応炉内に供給される。
ドーパントガスを供給して抵抗率を調整したエピタキシャル層としては、エピタキシャル層の抵抗率をエピタキシャル層の厚さ方向(深さ方向)に調整したものが存在する。例えば、特許文献1〜3には、基板に成長したエピタキシャル層の裏面側(基板側)から表面側に向かう厚さ方向の抵抗率分布が傾斜する(抵抗率が次第に増加する)エピタキシャル層が開示される。
このように抵抗率分布が傾斜したエピタキシャル層は、例えば、気相成長中に反応炉内に供給するドーパントガスの濃度を連続的に変化させて製膜する。ドーパントガスの濃度を連続的に変化させることで、エピタキシャル層に取り込まれるドーパントガスの濃度がエピタキシャル層の厚さ方向で変化し、厚さ方向においてエピタキシャル層の抵抗率分布が傾斜する。例えば、抵抗率分布をエピタキシャル層の裏面側から表面側に向けて増加するように傾斜させる場合は、ドーパントガスの濃度を高濃度側から低濃度側に向けて連続的に変化させて供給することになる。
特開2007−081045号公報 特開2010−003735号公報 特開2013−080965号公報
しかし、ドーパントガスの濃度を高濃度側から低濃度側に向けて連続的に変化させてエピタキシャル層を成長すると、高濃度側のドーパントガスから先に反応炉内に供給される。よって、成長させるエピタキシャル層の周囲には、後から供給するドーパントガスより高濃度のドーパントガスが残留する。そのため、残留したドーパントガスより濃度の低いドーパントガスが反応炉内に供給されると、意図した濃度より高い濃度でドーパントガスがエピタキシャル層に取り込まれる。その結果、エピタキシャル層の厚さ方向の抵抗率分布が残留するドーパントガスの影響を受け、目標とする抵抗率分布から乖離してしまう。
本発明の課題は、先に供給したドーパントガスの影響を抑制することが可能なエピタキシャルウェーハの製造方法を提供することにある。
課題を解決するための手段及び発明の効果
本発明のエピタキシャルウェーハの製造方法は、
基板に成長させるエピタキシャル層の裏面側から表面側に向かう厚さ方向の抵抗率分布が傾斜するようにエピタキシャル層を成長するエピタキシャルウェーハの製造方法において、
エピタキシャル層を成長する際に供給するドーパントガスの濃度を連続的に減少させながら供給する第1供給工程と、
第1供給工程後に第1供給工程の終了時点でのドーパントガスの濃度でドーパントガスを供給する第2供給工程と、
を備えることを特徴とする。
ドーパントガスの濃度を連続的に減少させながら供給する第1供給工程では、高濃度側のドーパントガスから先に供給する。よって、成長させるエピタキシャル層の周囲には、後から供給するドーパントガスより高濃度のドーパントガスが残留する。そのため、濃度が連続的に減少するようにドーパントガスを供給すると、意図した濃度より高濃度のドーパントガスがエピタキシャル層に取り込まれる。よって、第1供給工程では供給するドーパントガスより高濃度のドーパントガスがエピタキシャル層に取り込まれる。そこで、第1供給工程後に第1供給工程の終了時点における一定の濃度のドーパントガスを引き続き供給する第2供給工程を行い、成長させるエピタキシャル層の周囲に第1供給工程の終了時点における濃度のドーパントガスを残留させ、第1供給工程の終了時点における濃度のドーパントガスを第2供給工程終了時のエピタキシャル層に取り込ませることが可能となる。その結果、先に供給したドーパントガスの影響を抑制して所定の傾斜した抵抗率分布を持つエピタキシャルウェーハを製造することが可能となる。
本発明者は、上記のようなドーパントガスの供給方法に到達するまでにエピタキシャル層の周囲に残留するドーパントガスの影響を緩和するべく、ドーパントガスの供給方法について試行錯誤した。その中で、本発明者はドーパントガスの供給方法を工夫することで、エピタキシャル層の周囲に残留するドーパントの影響を相殺できるとの事実を見出した。
具体的には、ドーパントガスの濃度を連続的に減少させて供給する供給時間(第1供給工程の時間)を通常より短縮する。そして、その短縮した第1供給工程の終了時点でのドーパントガスの濃度(連続的に減少させた濃度の最低濃度)で、短縮した時間の分だけドーパントガスを供給する(第2供給工程)。このようにドーパントガスの供給方法を工夫することで、エピタキシャル層の周囲に残留するドーパントの影響を相殺できる。
言い換えれば、抵抗率分布が傾斜するように成長するエピタキシャル層の成長時間が予め設定され、その成長時間の間、第1及び第2供給工程でドーパントガスを供給する。これにより、エピタキシャル層の周囲に残留するドーパントの影響を相殺できる。
本発明では、予め設定した成長時間で第1供給工程のみを実施していた従来の方法に代え、予め設定した成長時間に第1及び第2供給工程を実施する。このとき、第2供給工程をせずに第1供給工程を実施する時間を短くするのでは、成長させるエピタキシャル層の層厚が従来の層厚より薄くなるため採用できない。しかし、予め設定した成長時間に第1及び第2供給工程を実施することで、第1供給工程を短縮した時間の分だけ第2供給工程を実施でき、従来と同様の層厚を確保できる。
また、第1供給工程の終了時点のドーパントガスの濃度と第2供給工程で供給するドーパントガスの濃度を変えてしまってはエピタキシャル層の表面側の抵抗率が第2供給工程で供給する濃度に応じて変動してしまう。そこで、供給するガスの濃度を第1供給工程の終了時点と第2供給工程とで同じにすることで第1供給工程の終了時点のドーパントガスの濃度に対応する抵抗率をエピタキシャル層の厚さ方向の表面側に付与することが可能となる。
本発明の実施態様では、
第1供給工程を行う第1時間と第2供給工程を行う第2時間を加算した時間が成長時間となり、かつ、第1及び第2時間の組み合わせが異なる第1及び第2時間の複数のペアを設定する設定工程と、
第1及び第2供給工程以外は同様の条件にして複数のペア毎にエピタキシャル層を成長する第1成長工程と、
第1成長工程で成長した複数のエピタキシャル層の抵抗率分布を測定する測定工程と、
測定工程で測定した複数の抵抗率分布と目標とする抵抗率分布に基づき第1及び第2時間を調節する調節工程と、
を備える。
これによれば、第1時間と第2時間の組み合わせを変える以外は同様の条件にしてエピタキシャル層を成長し、成長したエピタキシャル層の厚さ方向の抵抗率分布を測定する。第1及び第2時間の組み合わせを変えて成長したエピタキシャル層では、第1及び第2時間の組み合わせにより抵抗率分布が異なってくる。それ故、例えば、測定で得られた抵抗率分布に目標とする抵抗率分布に相当するものがある場合には、その測定で得られた抵抗率分布の第1及び第2時間から目標とする抵抗率分布に必要な第1及び第2時間を把握できる。また、目標とする抵抗率分布に相当するものがない場合でも測定で得られた抵抗率分布の第1及び第2時間を目安に第1及び第2時間の調節が可能となる。
更に、本発明の実施態様では、
調節工程で調節した第1及び第2時間を用いて第1及び第2供給工程をしてエピタキシャル層を成長する第2成長工程を有する。
これによれば、目標とする抵抗率分布に相当するような抵抗率分布を有するエピタキシャル層を成長することが可能となる。
また、本発明は実施態様が、第1供給工程の開始時点でのドーパントガスの濃度に対応するエピタキシャル層の抵抗率を第1抵抗率とし、第1供給工程の終了時点でのドーパントガスの濃度に対応するエピタキシャル層の抵抗率を第1抵抗率より大きい第2抵抗率としたとき第2抵抗率を第1抵抗率で除法した値が10を超えるような場合に効果的である。
本発明であれば、このような実施態様の場合であっても、成長させるエピタキシャル層の周囲に残留するドーパントガス(先に供給されたドーパントガス)の影響を効果的に抑制できる。また、エピタキシャル層の厚さ方向の抵抗率分布がエピタキシャル層の表面側で目標値から乖離する(目標値より低い抵抗率になる)のを抑制できる。更に供給するドーパントの濃度を調整するだけであるため、エピタキシャル層を成長させるハードウェア等に変更を加える必要がない。
更に、本発明の実施態様では、
ドーパントガスを希釈する希釈ガスの流量又はドーパントガスの流量の少なくとも一方を連続的に変化させ、ドーパントガスの濃度を連続的に減少させる。
これにより、ドーパントガスの濃度を連続的に減少させることができる。
なお、本明細書で「抵抗率分布が傾斜する」とは、幾何学的に傾斜する場合に限らず、統計的に傾斜する傾向を示している場合も含まれる。また、傾斜としては直線状に傾斜する場合に限らず、対数状等に傾斜する場合も含まれる。
本発明に使用する気相成長装置の一例を示す模式断面図。 実施例で成長させたエピタキシャル層の厚さ方向における抵抗率分布、目標プロファイル及びレシピ設定を示すグラフ。 比較例で成長させたエピタキシャル層の厚さ方向における抵抗率分布、目標プロファイル及びレシピ設定を示すグラフ。
図1は本発明で使用される一例の枚葉型の気相成長装置1を示す。気相成長装置1により、例えば、成長用基板となるシリコン単結晶ウェーハ(基板W)にシリコン単結晶膜(エピタキシャル層)を気相成長させて、シリコン単結晶エピタキシャルウェーハを製造する。
気相成長装置1は反応炉2を備え、反応炉2の内部には、サセプタ3と、サセプタ3を支持する支持部4と、支持部4を通じてサセプタ3を駆動させる駆動部5を備える。
サセプタ3は円盤状に形成され、サセプタ3の表面は凹状に窪み基板Wが載置されるポケット部3aを備える。サセプタ3は、ポケット部3aに基板Wが載置された状態で基板Wを略水平に支持する。
支持部4はサセプタ3の裏面側からサセプタ3を略水平に支持するように図示Y字状に配置される。支持部4は、鉛直方向に伸びる支柱4aと、支柱4aの上部から放射状に延びて先端がサセプタ3の周縁部に接続するアーム4bを備える。
支柱4aの下部には駆動部5が接続される。駆動部5は支柱4aを上下動及び支柱4aを軸線O(鉛直方向)回りに回転駆動させることが可能な、駆動手段(例えばモーター)として構成される。
反応炉2の外部には、反応炉2の左右にガス供給管6及びガス排出管7が配置されるとともに、反応炉2の上下にランプ8が配置される。
ガス供給管6は反応炉2の水平方向の一端側(図示左側)に位置し、反応炉2内に各種のガスを略水平に供給する。ガス供給管6は反応炉2内に通じるガス供給口6aから反応炉2内にガスを供給する。ガス供給管6は、気相成長時にはガス供給口6aから反応炉2内に気相成長ガスGを供給する。気相成長ガスGは、シリコン単結晶膜(エピタキシャル層)の原料となる原料ガスと、原料ガスを希釈するキャリアガスと、単結晶膜に導電型を付与するドーパントガスを含む。原料ガスとしてはトリクロロシラン(TCS)等のシラン系ガス、キャリアガスとしては水素ガス、ドーパントガスとしては、Bガス又はPHガスが気相成長中に供給される。供給されるドーパントガスは、例えば、水素等の希釈ガスにより希釈された状態で反応炉2内に供給される。
ガス排出管7は反応炉2の水平方向の他端側(図示右側)に位置し、反応炉2内からガス(基板Wを通過した気相成長ガスG等)を排出する。ガス排出管7は、反応炉2内に供給された気相成長ガスG等をガス排出口7aから反応炉2の外に排出する。
また、反応炉2の上下にはランプ8が複数配置される。ランプ8は、気相成長時に反応炉2内を加熱して反応炉2内に位置する基板W等の温度を調節する熱源である。
反応炉2内に供給されるドーパントガス及びドーパントガスを希釈する希釈ガスの流量は、図示しない制御部で制御される。制御部は、例えば、希釈ガスの流量又はドーパントガスの流量の少なくとも一方を連続的に変化させる。これによりエピタキシャル層を成長する際に反応炉2内に供給されるドーパントガスの濃度を連続的に減少させる。例えば、制御部は、ドーパントガスの流量を次第に減少させるとともに、希釈ガスの流量を次第に増加させることで反応炉2内に供給するドーパントガスの濃度を連続的に減少させる。
以上のように構成された気相成長装置1によりエピタキシャルウェーハを作製する場合には、先ず反応炉2内に基板Wを搬入してサセプタ3上に載置する。そして、基板Wに気相成長ガスG等を導入してエピタキシャル層を成長し、エピタキシャルウェーハを製造する。成長するエピタキシャル層としては、エピタキシャル層の裏面側(基板W側)から表面側に向かう厚さ方向で次第に抵抗率が大きくなるように傾斜した抵抗率分布となるように気相成長をする。
本実施態様では、エピタキシャル層を成長する際に供給するドーパントガスの供給工程を従来の工程から変更し、先に供給した高濃度側のドーパントガスが後から供給する低濃度側のドーパントガスに影響を与えるのを抑制する。以下、ドーパントガスを供給する供給工程の詳細(第1供給工程及び第2供給工程)を説明する。
例えば、サセプタ3上の基板Wに対して気相成長ガスGを供給して基板W上に所定の厚さのエピタキシャル層を成長した後、その上に傾斜した抵抗率分布のエピタキシャル層を成長させる場合を例にして説明する。なお、傾斜した抵抗率分布となるエピタキシャル層を成長する時間を成長時間Tとし、下記で説明する第1供給工程の時間をt1、第2供給工程の時間をt2とする(ただし、成長時間T=t1+t2)。
先ず、気相成長ガスGを反応炉2内に供給して基板W上に所定の厚さのエピタキシャル層の成長が開始すると、図示しない制御部が反応炉2内に供給するドーパントガスの濃度を制御する。具体的には、制御部が反応炉2内に供給するドーパントガスの流量を連続的に減少させるとともに、ドーパントガスを希釈する希釈ガスの流量を連続的に増加させる。それにより反応炉2内に供給されるドーパントガスの濃度が直線状又は対数状に連続的に減少し、所定の濃度まで濃度を減少させながらドーパントガスを供給する(第1供給工程)。第1供給工程は、時間t1実施され、ドーパントガスの濃度は、第1供給工程の開始時点の濃度c1から第1供給工程の終了時点の濃度c2に到達すると第1供給工程が終了する。なお、時間t1は成長時間Tより短い(t1<T)。
第1供給工程が終了すると、制御部は、第1供給工程に引き続き、第1供給工程の終了時点の濃度c2でドーパントガスを反応炉2内に供給する(第2供給工程)。第2供給工程は、時間t2実施され、第1及び第2供給工程により成長時間Tが終了し、抵抗率分布が傾斜したエピタキシャル層が得られる。第2供給工程の時間t2は第1供給工程の時間t1より短く(t2<t1)、成長時間Tの大部分が第1供給工程の時間t1となる。
第1供給工程のようにドーパントガスの濃度を高濃度側から低濃度側に連続的に変化させて供給すると、成長させるエピタキシャル層の周囲には、後から供給するドーパントガスより高濃度のドーパントガスが残留する。よって、後から供給するドーパントガスより高い濃度でドーパントガスがエピタキシャル層に取り込まれ、目標とする抵抗率分布から乖離してしまう。
そのため、第1供給工程の終了時点では、第1供給工程の終了時点でのドーパントの濃度c2より高濃度のドーパントがエピタキシャル層に取り込まれる。そこで、第1供給工程に引き続いて第2供給工程で、第1供給工程の終了時点の濃度c2のドーパントガスを供給する。こうすることで、反応炉2内のエピタキシャル層の周囲に濃度c2のドーパントガスを残留させ、濃度c2のドーパントガスをエピタキシャル層に取り込ませることが可能となる。その結果、第1供給工程の終了時点での濃度c2でドーパントガスがエピタキシャル層に取り込まれ、先に供給したドーパントガスの影響を抑制した状態でエピタキシャルウェーハを製造することができる。
次に、第1及び第2供給工程の時間t1、t2の設定方法について説明する。時間t1、時間t2は、傾斜した抵抗率分布のエピタキシャル層の層厚等に応じて予め設定される成長時間Tに応じて設定される。最初に、時間t1と時間t2の加算時間が成長時間Tであり、時間t1と時間t2の組み合わせが異なる時間t1と時間t2のペアを複数設定する(設定工程)。例えば、ペア1として、時間t1が成長時間Tから30秒を減算した時間、時間t2が30秒の時間と設定する。次にペア2として、時間t1が成長時間Tから60秒を減算した時間、時間t2が60秒の時間と設定する。ペア3として、時間t1が成長時間Tから90秒を減算した時間、時間t2が90秒の時間と設定する。なお、設定するペアとしては3つに限らず、3つ以上でも2つでもよい。
ペア1〜3の設定後は、設定したペア1〜3の条件を用い、第1及び第2供給工程以外は、同様の条件にして、気相成長装置1により別途用意した複数(3つ)の基板Wにエピタキシャル層を成長する(第1成長工程)。次に成長させた複数のエピタキシャル層の厚さ方向(裏面側から表面側)の抵抗率分布を広がり抵抗測定器等を用いて測定し、ペア1〜3に対応する3種類の抵抗率分布(抵抗率プロファイル)を取得する(測定工程)。そして、目標とする(狙いとする)抵抗率分布を、取得した各抵抗率分布に重ね、目標に最も近い抵抗率分布を選ぶ。選んだ抵抗率分布と目標とする抵抗率分布が一致する場合には、選んだ抵抗率分布に対応する時間t1、t2が、第1及び第2供給工程の時間となる。選んだ抵抗率分布と目標とする抵抗率分布が一致しない場合には、目標とする抵抗率分布に最も近い抵抗率分布の時間t1、t2の前後で再度複数のペアを設定する。そして、再度設定した複数のペアから再び抵抗率分布を取得して最終的な時間t1、t2を決定する(調節工程)。
このような工程を経ることで、目標とする抵抗率分布に相当する抵抗率分布のエピタキシャル層を成長できる時間t1、時間t2を調節することが可能となる。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を具体的に説明するが、これらは本発明を限定するものではない。
(実施例)
実施例では、気相成長装置1を用いてシリコン単結晶基板にシリコンエピタキシャル層を気相成長した。エピタキシャル層としては、層の裏面側(基板側)から表面側に向かう厚さ方向において、層厚が25μmの範囲で抵抗率が0.1оhmcmから10оhmcmに直線状に傾斜する抵抗率分布を有することを目標とした。この目標とする抵抗率分布をもとに第1及び第2供給工程の時間t1、t2を調節したところ、第1供給工程の時間t1が成長時間Tから80秒を減算した時間となり、第2供給工程の時間t2が80秒となった。以上の条件でシリコン単結晶基板にシリコンエピタキシャル層を気相成長し、成長したエピタキシャル層の厚さ方向の抵抗率分布を広がり抵抗測定器で測定した。
(比較例)
比較例では、第2供給工程を実施しない代わりに、従来通りに第1供給工程を成長時間T実施し、それ以外は実施例と同様の条件で気相成長装置1によりエピタキシャル層を成長し、厚さ方向の抵抗率分布を測定した。
図2Aは実施例、図2Bは比較例で成長したエピタキシャル層の抵抗率分布の測定結果を示すグラフである。各グラフの目標プロファイルは目標とする抵抗率分布を示し、抵抗率は広がり抵抗測定器で測定した抵抗率を示す。各グラフのレシピ設定からはドーパントの濃度の推移の概略が分かる。例えば、図2Aからは、深さ25μm時点から深さ6μmの前後までドーパントガスの濃度を連続的に減少させ、深さ6μm前後からは、同一の濃度でドーパントガスを供給していることが分かる。図2Bからは、深さ25μm時点から深さ0μmまでドーパントガスの濃度を連続的に減少させてドーパントガスを供給していることが分かる。なお、図2Bでは、目標プロファイルと設定レシピのプロットが僅かにずれているが、これは両者を明示するためのものであり、実質的には目標プロファイルと設定レシピは同一のプロットとなる。
図2Aに示すように実施例の抵抗率分布では、目標の抵抗率分布とほぼ同一となるのに対し、図2Bに示すように比較例の抵抗率分布では、エピタキシャル層の表面側において目標とする抵抗率から乖離する。これは、エピタキシャル成長開始直後に反応炉2内に供給した高濃度のドーパントガスの影響により抵抗率が目標値から乖離したと考えられる。
図2Aに示すように実施例では、目標とする抵抗率分布とほぼ同一となる抵抗率分布が得られ、先に供給した高濃度のドーパントガスの影響を抑制できた。また、第1供給工程の開始時点のドーパントガスの濃度に対応するエピタキシャル層の抵抗率が0.1оhmcmであり、第1供給工程の終了時点に対応する抵抗率が10оhmcmである。そのため、第1供給工程の終了時点のドーパントガスの濃度に対応する目標の抵抗率を第1供給工程の開始時点のドーパントガスの濃度に対応する目標の抵抗率で除法した値が10を超える。この除法した値が10を超えると、先に供給したドーパントガスの影響を効果的に抑制できる。
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明はその具体的な記載に限定されることなく、例示した構成等を技術的に矛盾のない範囲で適宜組み合わせて実施することも可能であるし、またある要素、処理を周知の形態に置き換えて実施することもできる。
1 気相成長装置 2 反応炉
3 サセプタ 4 支持部
5 駆動部 6 ガス供給管
7 ガス排出管 8 ランプ

Claims (4)

  1. 基板に成長させるエピタキシャル層の裏面側から表面側に向かう厚さ方向の抵抗率分布が傾斜するように前記エピタキシャル層を成長するエピタキシャルウェーハの製造方法において、
    前記エピタキシャル層を成長する際に供給するドーパントガスの濃度を連続的に減少させながら供給する第1供給工程と、
    前記第1供給工程後に前記第1供給工程の終了時点での前記ドーパントガスの濃度で前記ドーパントガスを供給する第2供給工程と、
    を備え
    前記抵抗率分布が傾斜するように成長する前記エピタキシャル層の成長時間が予め設定され、
    前記成長時間の間、前記第1及び第2供給工程で前記ドーパントガスを供給し、
    前記第1供給工程を行う第1時間と前記第2供給工程を行う第2時間を加算した時間が前記成長時間となり、かつ、前記第1及び第2時間の組み合わせが異なる前記第1及び第2時間の複数のペアを設定する設定工程と、
    前記第1及び第2供給工程以外は同様の条件にして前記複数のペア毎に前記エピタキシャル層を成長する第1成長工程と、
    前記第1成長工程で成長した複数の前記エピタキシャル層の前記抵抗率分布を測定する測定工程と、
    前記測定工程で測定した複数の前記抵抗率分布と目標とする前記抵抗率分布に基づき前記第1及び第2時間を調節する調節工程と、
    を備えることを特徴とするエピタキシャルウェーハの製造方法。
  2. 前記調節工程で調節した前記第1及び第2時間を用いて前記第1及び第2供給工程をして前記エピタキシャル層を成長する第2成長工程を有する請求項1に記載のエピタキシャルウェーハの製造方法。
  3. 前記第1供給工程の開始時点の前記ドーパントガスの濃度に対応する前記エピタキシャル層の抵抗率を第1抵抗率とし、
    前記第1供給工程の終了時点の前記ドーパントガスの濃度に対応する前記エピタキシャル層の抵抗率を前記第1抵抗率より大きい第2抵抗率とし、
    前記第2抵抗率を前記第1抵抗率で除法した値が10を超える請求項1又は2に記載のエピタキシャルウェーハの製造方法。
  4. 前記ドーパントガスを希釈する希釈ガスの流量又は前記ドーパントガスの流量の少なくとも一方を連続的に変化させ、前記ドーパントガスの濃度を連続的に減少させる請求項1ないし3のいずれか1項に記載のエピタキシャルウェーハの製造方法。
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