JP6330428B2 - 感熱磁気記録駐車券 - Google Patents

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Description

本発明は、有料駐車場やパーキングメータ等で使用される感熱磁気記録駐車券に関する。
従来、有料駐車場やパーキングメータ等で使用される駐車券は、入庫時刻、駐車開始日時、発行元名、更に、必要な場合には、車種、車両番号、駐車番地等の入庫情報を表面に記載し、駐車券の裏面の磁気層にこれらの入庫情報を記録する磁気方式のものが使われている。
駐車場への入庫、あるいは、道路等のパーキングメータ設置場所での駐車に際して、駐車券を発券するときは、入庫情報を磁気方式の駐車券用紙の表面に時刻等の(数字を含む)文字で印字し、同時に、磁気層にコード化された入庫情報を記録しなければならない。文字の印字には、サーマルプリンタを、磁気層への記録には磁気記録装置が必要である。
駐車場からの出庫、あるいは、パーキングメータ設置場所での駐車終了に際しては、この駐車券を磁気読取り装置で読み取り、読み取り結果から得られる駐車時間等から駐車料金を算出して、これを表示する。
この駐車券は、夏の暑い時期には直射日光に晒されたり、高い温度に上昇した車内に放置されたりすると、FAXやワ−プロ等に使用される普通感熱紙では、その地肌が発色していまい、印字画像が判読できなくなることがある。
表面の感熱記録層中に耐熱性のある感熱記録材料を含有させる技術は数々開示されている。(特許文献1,2参照)また支持体上にアンダー層、感熱層、保護層を設け、アンダー層に中空粒子と特定の薬品によりアンダー層塗布液の安定性塗布性を向上させ、感熱層の耐水はがれを防止する技術が開示されている(特許文献3参照)。
支持体上に下塗り層2層、その上に感熱層、その上に保護層、感熱層反対面に磁気記録層を設けバリア性を向上させたものが(特許文献4)が開示されているが、車中の過酷な条件での保存性については不十分であった。
:特開2006−27114号公報 :特開2007−253580号公報 :特開2013−237215号公報 :特開2008−105223合公報
本発明は、磁気駐車券に関し、車中に保管された場合にも黒くなることがない耐熱性を持ち合わせ、感熱印字発色性が高く、緻密で印字画質が鮮明な印字記録性能を有するものであり、更に発券機内の環境(高温多湿、結露)によっても問題を起こさないよう耐ブロッキング性を備えた感熱磁気記録駐車券を提供することを目的とする。
本発明は以下の発明を包含する。
(1)紙支持体の一方の面に形成された下塗り層および該下塗り層上に形成されたロイコ染料と呈色剤を含有する感熱記録層を備えた感熱記録体であって、該下塗り層が少なくとも第一層下塗り層及び第一下塗り層上に形成された第二下塗り層からなる多層構造を有しており、該感熱記録層上に保護層が形成され、さらに、該保護層上に顔料と接着剤を含有する耐ブロッキング層を有し、該感熱記録層と反対面に磁性性体化合物及び接着剤を含有する磁気記録層を有する感熱磁気記録駐車券。
(2)前記耐ブロッキング層にはコロイダルシリカ又は無定形シリカを含有する(1)記載の感熱磁気記録駐車券。
(3)前記第一下塗り層に有機顔料を含有する(1)又は(2)記載の感熱磁気記録駐車券。
(4)前記第二下塗り層が中空粒子を含有する(1)〜(3)のいずれか1層に記載の感熱磁気記録駐車券。
(5)前記感熱記録層中のロイコ染料の粒径が0.2μmから〜0.5μmの範囲である(1)〜(4)記載の感熱磁気記録駐車券。
(6)前記耐ブロッキング層は硬化剤を添加してなる(1)〜(5)のいずれか1項に記載の感熱磁気記録駐車券。
本発明の感熱磁気記録駐車券は記録感度が高く、低エネルギーで印字されても良好な画質が得られ、ある一定の温度領域では感熱記録面の白色度が定価しない耐熱領域を併せ持ち、高温多湿環境下の使用においても記録面同士のブロッキングが発生しない。
本発明の感熱磁気記録駐車券の層構成。
本発明において、下塗り層は少なくとも二層からなる。下塗り層を二層以上の多層構造とすることで感熱記録層の浸透ムラが低減されて、プリンターからの印字エネルギーが無駄なく感熱記録層へ伝わり、良好な画質を得ることが可能となる。第一下塗り層は紙支持体との密着性と平滑性を向上させることで第二下塗り層の塗工性を向上させ、感熱記録層の記録性能の向上を達成するものである。
紙支持体へ直接塗布される、第一下塗り層には顔料として、炭酸カルシウム、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、二酸化チタン、シリカ、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、タルク、カオリン、焼成カオリン、アルミナ、クレー等の無機顔料、シリコーン樹脂、セルロース、エポキシ樹脂、ナイロン、フェノール樹脂、ポリウレタン樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエチレン樹脂、ホルムアルデヒド系樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂などの有機顔料も挙げられる。紙支持体への密着強度を上げるために有機顔料を無機顔料と併用することが好ましく、配合割合としては4:6〜6:4の範囲が好ましい。
第一下塗り層は紙支持体表面の凹凸を埋め、平滑性を高める目的もあることから、顔料の粒径は0.1nmから1.0nmの範囲のものが好ましい。
また、第一下塗り層に使用する接着剤としては、紙支持体との密着性が高いものを選択する必要があるが、例えば種々の分子量のポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、デンプンおよびその誘導体、メトキシセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、およびエチルセルロース等のセルロース誘導体、ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、アクリル酸アミド−アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸アミド−アクリル酸エステル−メタクリル酸3元共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、ポリアクリルアミド、アルギン酸ソーダ、ゼラチン、およびカゼインなどの水溶性高分子材料、並びにポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリブチルメタクリレート、エチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−ブタジエン−アクリル系共重合体、シリル化ウレタン、アクリルーシリコン複合体、アクリル−シリコン−ウレタン複合体などの疎水性重合体のラテックスなどが挙げられ、1種または2種以上を併用することも可能である。
前記、接着剤の配合割合については第一下塗り層の全固形分に対して20〜80質量%含有することが紙支持体との密着強度を高めるために好ましい。
さらに下塗り層用塗液中には必要により各種助剤が使用される。助剤としては、例えばアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウムなどの界面活性剤、グリオキザール、ホウ酸、ジアルデヒドデンプン、メチロール尿素、エポキシ系化合物、ヒドラジン系化合物などの耐水化剤(架橋剤)、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ポリエチレンワックス、カルナバロウ、パラフィンワックス、エステルワックスなどの滑剤、紫外線吸収剤、蛍光染料、着色染料、離型剤、酸化防止剤などが挙げられる。助剤の使用量は、広い範囲から適宜設定することができる。
第二下塗り層には有機中空粒子又は熱膨張性粒子を含有することが好ましい。感熱記録層を設けた際に、下塗り層中に空隙を持たせることで熱エネルギーの紙支持体方向への拡散を防ぐことで印字エネルギーを無駄なく感熱記録層へ伝えることで、高い発色濃度となり、良好な画質を得ることが可能となる。
本発明で用いる有機中空粒子としては、レーザー回折方式の粒度分布測定法による平均粒子径が0.1〜5.0μm、より好ましくは0.5〜2.0μmの樹脂粒子を使用することができる。空隙率は40〜60%のものが好ましい。
空隙率は有機中空粒子の内径d、有機中空粒子の外径Dとしたときの(d/D)×100でもとめたものである。
材質としては、塩化ビニル、塩化ビニリデン、酢酸ビニル、スチレン、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリロニトリル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリロニトリル等の単量体を主成分とする単独重合体、2種以上の単量体より成る共重合体等が挙げられる。例えば、ローム・アンド・ハース・ジャパン(株)からローペイクシリーズ、JSR(株)からSXシリーズとして市販されており入手することができる。具体的には、ローペイクHP−91(平均粒子径1.0μm、中空率51%)、ローペイクOP−62(同0.4μm、同33%)、ローペイクOP−84J(同0.55μm、同20%)、SX8782(A)(同1.1μm、同55%)、SX8782(D)(同1.0μm、同51%)、SX866(B)(同0.3μm、同30%)等を挙げることができる。
熱膨張性粒子としては、各種のものが使用できるが、例えば、低沸点炭化水素をインサイト重合法により、塩化ビニリデン、アクリロニトリル等の共重合体でマイクロカプセル化した熱膨張性微粒子等が挙げられる。低沸点炭化水素としては、例えばエタン、プロパン、n−ブタン等が挙げられる。
第二下塗り層で使用する接着剤としては第一下塗り層で使用するものが使用可能であるが、特に疎水性重合体ラテックスが好ましい。
本願では下塗り層の塗工量について、下塗り層一層の厚さが5〜10μm、下塗り層の総厚さが、10〜25μmになるようにすることが好ましい。一層あたりの乾燥後の塗工量は1〜15g/m2程度であり、より好ましくは2.5〜10g/m2程度である。下塗り層の総塗工量としては、2〜35g/m2程度であり、より好ましくは7〜20g/m2程度である。印字画質の緻密性を向上させるため、第二下塗り層を設けた時点での平滑度としては王研式で500秒以上が好ましい。
特に、第一下塗り層と第二下塗り層との乾燥後の塗工量の割合が、2:8〜8:2であることが好ましく、より好ましくは4:6〜6:4である。この範囲とすることにより、下塗り層が十分な断熱層としての機能を発揮すると共に感熱記録層塗工時の余計な浸透を抑制する効果を高めることができ、厚さムラの少ない感熱記録層を形成することができる。
本発明において、下塗り層を形成する塗工方法としては、メイヤーバー塗工方式、ブレード塗工方式、ロッド塗工方式などが採用できる。ここで、メイヤーバー塗工方式とは、塗料を一般的にはロール方式で紙にアプリケートした後、細いワイヤーを金属の円柱に巻き付けた棒(バー)を押し付けて塗料を掻き落とすことにより、塗工量を制御するという方式である。
第二下塗り層の上に感熱記録層を設けるが、各種、公知のロイコ染料、呈色剤、増感剤、顔料、接着剤、顔料、各種助剤等が使用できる、ロイコ染料としては、例えば3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド、クリスタルバイオレットラクトン、3−(N−エチル−N−イソペンチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(o,p−ジメチルアニリノ)フルオラン、3−(N−エチル−N−p−トルイジノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−シクロヘキシル−N−メチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(m−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチルフルオラン、3−シクロヘキシルアミノ−6−クロロフルオラン、3−(N−エチル−N−ヘキシルアミノ)−6−メチル−7−(p−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジ(n−ペンチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−イソアミル−N−エチルアミノ)−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン、3−(N−エチル−N−2−テトラヒドロフルフリルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラン、3−(N−n−ヘキシル−N−エチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−〔N−(3−エトキシプロピル)−N−エチルアミノ〕−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−〔N−(3−エトキシプロピル)−N−メチルアミノ〕−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(2−クロロアニリノ)フルオラン、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−(p−トルイジノ)フルオラン、3−ピペリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(o−フルオロアニリノ)フルオラン、3−(4−ジメチルアミノ)アリニノ−5,7−ジメチルフルオラン等が挙げられる。これらのうち、1種を単独で使用することもでき、2種以上を併用することも可能である。
本発明ではロイコ染料の粒径は0.1〜0.8μmとする。粒子径は小さいほうが発色感度が高くなるが、高すぎるとカブリの原因になるため、特に0.2〜0.5μmの範囲が好ましい。
呈色剤の具体例としては、例えば4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−アリルオキシジフェニルスルホン、4,4’−イソプロピリデンジフェノール、4,4’−シクロヘキシリデンジフェノール、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルペンタン、2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、3,3’−ジアリル−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−メチルジフェニルスルホン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、1,4−ビス〔α−メチル−α−(4’−ヒドロキシフェニル)エチル〕ベンゼン等のフェノール性化合物、N−p−トリルスルホニル−N’−フェニルウレア、4,4’−ビス〔(4−メチル−3−フェノキシカルボニルアミノフェニル)ウレイド〕ジフェニルスルホン、N−p−トリルスルホニル−N’−p−ブトキシフエニルウレア、N−p−トルエンスルホニル−N’−3−(p−トルエンスルホニルオキシ)フェニルウレア等の分子内にスルホニル基とウレイド基を有する化合物、4−〔2−(p−メトキシフェノキシ)エチルオキシ〕サリチル酸亜鉛、4−〔3−(p−トリルスルホニル)プロピルオキシ〕サリチル酸亜鉛、5−〔p−(2−p−メトキシフェノキシエトキシ)クミル〕サリチル酸等の芳香族カルボン酸の亜鉛塩化合物等が挙げられる。これらは単独でも使用でき、また2種以上を併用することも可能である。感熱記録層中に15〜35質量%含有することが好ましい。
増感剤の具体例としては、例えばステアリン酸アミド、ステアリン酸メチレンビスアミド、ステアリン酸エチレンビスアミド、4−ベンジルビフェニル、p−トリルビフェニルエーテル、ジ(p−メトキシフェノキシエチル)エーテル、1,2−ジ(3−メチルフェノキシ)エタン、1,2−ジ(4−メチルフェノキシ)エタン、1,2−ジ(4−メトキシフェノキシ)エタン、1,2−ジ(4−クロロフェノキシ)エタン、1,2−ジフェノキシエタン、1−(4−メトキシフェノキシ)−2−(3−メチルフェノキシ)エタン、2−ナフチルベンジルエーテル、1−(2−ナフチルオキシ)−2−フェノキシエタン、1,3−ジ(ナフチルオキシ)プロパン、シュウ酸ジベンジルエステル、シュウ酸ジ−p−メチルベンジルエステル、シュウ酸ジ−p−クロルベンジルエステル、テレフタル酸ジブチル、テレフタル酸ジベンジル、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール等が挙げられる。
本発明では、融点の異なる2種類の増感剤を併用することが好ましい。
本発明では融点100〜110℃のものと110〜120℃のものを併用することが好ましい。シュウ酸ジ−p−メチルベンジルエステル、シュウ酸ジ−p−クロルベンジルエステルの組み合わせが好ましく、1.5:1〜1:1の範囲で併用して使用し、感熱記録層中に5〜20質量%含有することが好ましい。
顔料としては、例えば炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、無定形シリカ、酸化亜鉛、酸化チタン、水酸化アルミニウム、水酸化亜鉛、硫酸バリウム、合成マイカ、カオリン、クレー、焼成カオリン、タルク、および表面処理された炭酸カルシウムやシリカ等の無機顔料、並びに尿素−ホルマリン樹脂、スチレン−メタクリル酸共重合体、ポリスチレン樹脂、生デンプン粒子等の有機顔料等が挙げられる。
接着剤としては、種々の分子量のポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、デンプン及びその誘導体、メトキシセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、及びエチルセルロース等のセルロース誘導体、ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、アクリル酸アミド−アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸アミド−アクリル酸エステル−メタクリル酸3元共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、ポリアクリルアミド、アルギン酸ソーダ、ゼラチン、及びカゼイン等の水溶性高分子材料、並びにポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリブチルメタクリレート、エチレン−酢酸ビニル共重合体、及びスチレン−ブタジエン−アクリル系共重合体等の疎水性重合体のラテックス等が挙げられる。なお、疎水性重合体を接着剤として用いるときは、ラテックスの状態で用いればよい。
その他、各種助剤としては、滑剤、消泡剤、濡れ剤、防腐剤、蛍光増白剤、分散剤、増粘剤、着色剤、帯電防止剤等公知のものを用いることができる。
本発明の感熱記録層用塗液の調製方法は、一般的に知られている方法により作成することができる。例えば感熱記録層用塗液はロイコ染料、呈色剤、および必要に応じて増感剤などを別々に、水を分散媒としてボールミル等の分散機により粉砕し、得られた分散液を顔料、接着剤、各種助剤と混合撹拌して調製する。なお、粉砕に際して、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、スルホン酸変性ポリビニルアルコールなどの変性ポリビニルアルコール、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、スチレン−無水マレイン酸共重合体等の水溶性高分子を保護コロイド剤として使用したり、界面活性剤や消泡剤などを添加することもできる。
感熱記録層用塗液の塗工方法は、特に限定されず、例えばエアナイフ塗工方式、ブレード塗工方式、グラビア塗工方式、ロッド塗工方式、ショートドウェル塗工方式、カーテン塗工方式、ダイ塗工方式等の従来公知の塗工方法がいずれも採用できる。感熱記録層用塗液の塗工量は特に制限はなく、乾燥重量で1〜15g/m程度、特に2〜10g/m程度であれば所望の品質を達成できる。
保護層は、水溶性高分子を主成分とすることが好ましい。
水溶性高分子としては、例えば完全ケン化または部分ケン化ポリビニルアルコール、アセトアセチル変性ポリビニルアルコール、ジアセトン変性ポリビニルアルコール、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、ケイ素変性ポリビニルアルコール等のポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等のセルロース系樹脂、ゼラチン、カゼイン、スチレン・無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩、エチレン・アクリル酸共重合体のアルカリ塩、スチレン・アクリル酸共重合体のアルカリ塩等が挙げられる。中でも、重合度が1000以上の変性ポリビニルアルコールは表面のバリア性を向上させ、耐薬品性等の保存性を向上させることができるという理由で好ましく使用される。重合度の上限は限定的でないが、通常は5000程度、好ましくは4500程度である。
水溶性高分子および/またはラテックスから得られる疎水性重合体の含有量は、総計で保護層の全固形分に対して20〜85質量%程度が好ましく、特に35〜80質量%程度がより好ましい。
20質量%以上とすることによりバリア性を十分に発揮させることができ、さらに表面強度が向上され、紙粉の悪化等を防止できる。一方、85質量%以下とすることにより、スティッキングの悪化を防止できる。
水溶性高分子および疎水性重合体のラテックスを併用する場合、その使用比率は、水溶性高分子100質量部に対してラテックスから得られる疎水性重合体が5〜100質量部程度である。
保護層は、水を媒体とし、上記水溶性高分子および/または疎水性重合体のラテックス、及び必要により添加される顔料や各種助剤を、混合撹拌して得られる保護層用塗液を、感熱記録層上に塗工、乾燥することにより得ることができる。
顔料としては、前記の感熱記録層用塗液に使用される顔料から適宜選択して使用することができる。なかでも、カオリン、合成マイカ及び水酸化アルミニウムは可塑剤、油等の薬品に対するバリア性の低下が少なく、しかも記録濃度の低下も小さいため、好ましい。
また、顔料として、無定形シリカを用いることも好ましい。これにより、スティッキングが実質上完全に又は実用上問題ないレベルに抑制され、サーマルヘッドへの粕付着が少なく、記録感度が高く、しかも耐可塑剤性(バリア性)に優れた感熱記録体が得られる。
顔料の使用量は、保護層の全固形量に対して10〜75質量%程度であり、特に15〜60質量%程度の範囲で調節して使用することが好ましい。
10質量%以上とすることにより、感熱ヘッドとの滑りを向上させ、スティッキングやヘッド粕の悪化を防止できる。一方、75質量%以下とすることにより、バリア性が向上し、保護層としての機能を大幅に向上できる。
助剤としては、例えばステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ポリエチレンワックス、カルナバロウ、パラフィンワックス、エステルワックス等の滑剤、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、スルホン変性ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ナトリウム等の界面活性剤、グリオキザール、ホウ酸、ジアルデヒドデンプン、メチロール尿素、エポキシ系化合物、ヒドラジン系化合物等の耐水化剤(架橋剤)、紫外線吸収剤、蛍光染料、着色染料、離型剤、酸化防止剤等が挙げられる。助剤の使用量は、広い範囲から適宜設定することができる。
なお、保護層用塗液の塗工方法としては、グラビア塗工方式、ロッド塗工方式、ショートドウェル塗工方式、カーテン塗工方式、ダイ塗工方式等の従来公知の塗工方法がいずれも採用できる。
保護層用塗液の塗工量は、乾燥重量で0.5〜2.0g/m2程度、好ましくは0.7〜1.5g/m2程度であり、保護層の厚さは0.4〜2.5μm程度であり、より好ましくは0.6〜2.0μm程度である。
0.5g/m2以上とすることにより、厚さを0.4μm以上とすることができるため、感熱記録層を効果的に保護できる。一方、2.0g/m2以下とすることにより、厚さを2.5μm以下とできるため、記録感度を向上させ、低エネルギーで印字された場合においても判読しやすくできる。
本発明ではさらに、保護層の上に顔料と接着剤を主成分とする耐ブロッキング層を設ける。顔料としてはカオリン、無定形シリカ又はコロイダルシリカを用いる。これらの顔料は感熱印字時発生するステッキングを抑制し、サーマルヘッドへの印字粕が少ないので好ましい。また、湿度が高い環境での使用、水が付着したときのブロッキングに効果がある。
無定形シリカは捺印適性を上げることができるため好ましく、吸油量80〜200ml、好ましくは100〜180mlのものを用いることが好ましい。無定形シリカの場合には、耐ブロッキング層中の全固形量に対して15〜40質量%、好ましくは、20〜30質量%が好ましい。コロイダルシリカはステッキングには特に効果があるため好ましい。
コロイダルシリカの粒子径は5〜25nm、好ましくは10〜20nmに粒子径が好ましい。耐ブロッキング層中の全固形量に対して5〜30質量%、好ましくは10〜25質量%配合させることが好ましい。
無定形シリカとコロイダルシリカを併用するこがステッキングにもブロッキングにも効果があるため好ましい。
接着剤としては、澱粉、変性澱粉、カゼイン、大豆蛋白、プロテイン等の天然系接着剤、スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス、アクリルエマルジョンラテックス、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体ラテックス、ポリビニルアルコール等の合成系接着剤等が使用可能である。一般に水性系塗被組成物に使用される各種の天然及び合成接着剤の1種または2種以上が適宜組み合わされて使用することができる。
耐ブロッキング層には助剤としてホウ酸、アジピン酸ジヒドラジド、メシロール尿素、エポキシ樹脂等の硬化剤を用いることで完全ケン化、部分ケン化ポリビニルアルコールとの架橋反応が促進され、より強固な耐水皮膜を形成することができる。
本発明では感熱記録層の存在する反対側に磁性体化合物と接着剤を含有する磁気記録層が形成される。磁気記録層は、必要に応じで分散剤、帯電防止剤、ワックス類、カーボングラファイト、添加剤などの各種助剤が適宜用いられ、水を媒体として混合撹拌して得られる磁気記録層用塗液を、紙支持体上に塗工および乾燥して形成することができる。
本発明の磁気記録層に用いられる磁性体化合物としては、例えばγ−フェライト、コバルト含有フェライト、バリウムフェライト、酸化クローム、ストロンチウムフェライト等があげられる。この中でも、磁気記録情報が通常の磁気で消去されないためには、1500〜5000のエルステッドのバリウムフェライト、ストロンチウムフェライトが好ましく用いられる。
本発明の磁気記録層に用いられる接着剤としては、スチレン・ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、アクリル酸メチル−ブタジエン共重合体、塩化ビニル重合体、酢酸ビニル重合体、ポリウレタン等のラテックスから得られる疎水性重合体、デンプン、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、カゼイン、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、スチレン・無水マレイン酸共重合体、エチレン・無水マレイン酸共重合体等の水溶性高分子が挙げられる。磁気記録層中の接着剤の含有量としては、磁気記録層に対して10〜40質量%程度が好ましい。
なお、磁気記録層用塗液の塗工方法としては、前記の感熱記録層用塗液の塗工方法から適宜選択することができる。磁気記録層用塗液の塗工量については特に限定するものではないが、一般に乾燥重量で20〜50g/m2程度の範囲となるように調節される。
本発明の感熱記録体に用いられる紙支持体としては、LBKP、NBKP、DIP(古紙パルプ)等を主成分とするパルプに必要に応じて製紙用填料や紙力増強剤、歩留まり向上剤、サイズ剤等を少量の水溶性高分子と共に配合し、抄紙機で坪量30〜200g/m2の範囲に抄造された原紙が適している。原紙に内添される填料としては、公知のものが使用でき、例えばカオリン、タルク、酸化チタン、ホワイトカーボン、炭酸カルシウム等が挙げられる。填料の含有量は紙力、剛度により適宜調整されるものであるが、10質量%以下にすることが好ましい。
本発明では各層を形成した後、或いは、各層を形成した後に、スーパーカレンダー掛け等の平滑化処理を施したり、感熱記録体にミシン目を入れたりする等の公知技術を必要に応じて付加し得るものである。
本願は、駐車券としての使用を予定するものであり、発券後、感熱記録としての感熱記録適性、磁気記録適性だけでなく、精算機で処理する必要から、一定以上の剛度が必要であり、テーバー剛度で、T/Yともに1.20mNm以上が必要である。
以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、勿論これらに限定されるものではない。また、実施例、比較例中の「部」及び「%」は特に断らない限り、それぞれ「質量部」及び「質量%」を示す。
実施例1
(紙支持体)
LBKP100%パルプを用いて、ロジン系サイズ剤を0.28部、硫酸バンドを1.9部、両性ポリアクリルアミド系紙力剤を0.45部、填料としてタルク4.0部、着色染料としてメチルバイオレット4.2ppm添加し、坪量154g/m2の紙支持体を得た。
(第一下塗り層用塗液の調整)
無機顔料(非晶質シリカゲル)10.7部を水47.9部に分散して得られた分散物に有機顔料(スチレン系樹脂エマルション、固形分44%)24.4部、接着剤(ブタジエン・スチレン・メタクリル酸アルキル共重合物、固形分49%)16.4部、保水剤(メチルセルロース)0.3部、消泡剤(油脂、非イオン系界面活性剤等)0.1部を混合攪拌し、第一下塗り層用塗液を得た。
(第二下塗り層用塗液の調整)
無機顔料(焼成カオリン)12.7部を水35.7部に分散して得られた分散物に、中空粒子(スチレン・アクリル系共重合物、固形分23%)28.1部、接着剤(ブタジエン・スチレン・メタクリル酸アルキル共重合物、固形分49%)16.6部、接着剤(変性ポリビニルアルコール、固形分12%)6.6部、濡れ剤(スルホコハク酸ナトリウム等)0.1部、消泡剤(油脂、非イオン系界面活性剤等)0.2部を混合攪拌し、第二下塗り層用塗液を得た。
(A液の調製)
・A液調製(ロイコ染料分散液の調製)
水41.7部に対して接着剤(PVA・アクリルアミド・アクリロニトリル共重合物、固形分30%)30.6部、分散剤(アニオン性スチレン系樹脂水溶液(固形分20%)4.6部、消泡剤(ポリオキシアルキレン脂肪酸エステル)0.2部、ロイコ染料(3−ジブチルアミノー6−メチル−7−アニリノフルオラン)22.9部を混合攪拌した組成物をサンドミルで平均粒子径0.2〜0.5μmになるまで粉砕してA液を得た。
(感熱記録層用塗液の調製)
A液19.9部、増感剤(シュウ酸ジ−p−メチルベンジルエステル23%とシュウ酸ジ−p−クロルベンジルエステル23%の水分散液)10.8部、呈色剤(2,4’−スルホニルジフェノール 固形分21%水分散液)42.7部、安定剤(主成分1,1,3−トリス(5−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−ο−トリル)ブタン、固形分35%)5.1部、接着剤(ブタジエン・スチレン・メタクリル酸アルキル共重合物、固形分49%)14.6部、架橋剤(アジピン酸ジヒドラジド、固形分35%)2.0部、濡れ剤(スルホコハク酸ナトリウム等)0.1部、消泡剤(油脂、非イオン系界面活性剤等)0.1部、蛍光染料(4、4´−ビストリアジニルアミノスチルベン−2、2´−ジスルホン酸誘導体)0.1部、水4.5部を混合攪拌して感熱記録層用塗液を得た。
(B液の調製)
水43.3部にアンモニア水0.1部、増粘剤(アクリル樹脂、固形分31%)1.8部、分散剤(アクリル酸系重合物塩、固形分40%)、1.9部、分散剤(スチレンマレイン酸共重合物塩、固形分20%)3.8部、消泡剤(鉱油、疎水性シリカ等の混合物)0.05部、バリウムフェライト47.5部、帯電防止剤(カーボンブラック)1.4部を混合、サンドミルで分散してB液を得た。
(磁気記録層用塗液の調製)
B液72.7部に接着剤(変性ウレタン樹脂、固形分37%)を22.4部、消泡剤(鉱油、疎水性シリカ等の混合物)0.03部、架橋剤(ポリヒドロキシアルカンポリグリシジルエーテル)0.5部、水4.3部を混合攪拌して磁気記録層用塗液を得た。
(保護層用塗液の調整)
水36.7部に分散剤(アクリル酸系重合物、固形分40%)0.03部を添加して攪拌した後、填料(カオリナイトクレ−)6.9部を添加して強攪拌する。その後、消泡剤(シリコーン、乳化剤等、固形分34%)0.36部、接着剤(変性ポリビニルアルコールの水溶液、固形分10%)51.9部、濡れ剤(スルホコハク酸ナトリウム等)0.05部、滑剤(ステアリン酸亜鉛、固形分30%)4.0部を混合攪拌して保護層用塗液を得た。
(耐ブロッキング層用塗液の調整)
水67.8部に保水剤(カルボキシメチルセルロース)0.1部、填料(無定形シリカ)3.7部、填料(コロイダルシリカ分散液、固形分20%)16.0部、濡れ剤(スルホコハク酸ナトリウム等)0.04部、消泡剤(油脂、非イオン系界面活性剤等)0.2部、接着剤(アクリル酸アルキル、アクリロニトリル共重合物、固形分52%)7.1部、架橋剤(アジピン酸ジヒドラジド、固形分35%)1.1部、滑剤(ステアリン酸亜鉛、固形分30%)4.1部を混合攪拌して、耐ブロッキング層用塗液を得た。
(感熱磁気記録駐車券の作製)
紙支持体の片面に、第一下塗り層塗液を固形分で7.0g/m2となるように塗工し、乾燥させて第一下塗り層を形成した。
続いて第一下塗り層の上に第二下塗り層用塗液を固形分で6.0g/m2となるように塗工し、その一方で原紙の反対面に磁気記録層用塗液を固形分が28g/m2になるように塗工して乾燥させて、第二下塗り層と磁気記録層を形成した。
続いて第二下塗り層の上に感熱記録層用塗液を固形分で5.0g/m2になるように塗工し、乾燥させて感熱記録層を形成した。
続いて、感熱記録層の上に保護層用塗液を固形分で1.5g/m2になるように塗工し、乾燥させて、保護層を形成した。
続いて、保護層の上に耐ブロッキング層用塗液を固形分で0.75g/m2になるように塗工し、乾燥させて耐ブロッキング層を形成し、感熱磁気記録駐車券を得た。
実施例2
実施例1の感熱磁気記録駐車券の作製において、第一下塗り層用塗液の有機顔料(スチレン系樹脂エマルション、固形分44%)24.4部を除いて、感熱磁気記録駐車券を得た。
実施例3
実施例1の感熱磁気記録駐車券の作製において、第二下塗り層用塗液の中空粒子(スチレン・アクリル系共重合物、固形分23%)28.1部を除いて、感熱磁気記録駐車券を得た。
実施例4
実施例1の感熱磁気記録駐車券の作製において、A液(ロイコ染料分散液)の平均粒子径0.05μmにしたものを用いて、感熱磁気記録駐車券を得た。
実施例5
実施例1の感熱磁気記録駐車券の作製において、A液(ロイコ染料分散液)の平均粒子径1.0μmにしたものを用いて、感熱磁気記録駐車券を得た。
実施例6
実施例1の感熱磁気記録駐車券の作製において、耐ブロッキング層用塗液中の填料(コロイダルシリカ分散液、固形分20%)を填料(カオリナイトクレ−)に置き換えたものを用いて、感熱磁気記録駐車券を得た。
実施例7
実施例1の感熱磁気記録駐車券の作製において、耐ブロッキング層用塗液中の架橋剤(アジピン酸ジヒドラジド、固形分35%)0.6部を除いたものを用いて、感熱磁気記録駐車券を得た。
実施例8
実施例1の感熱磁気記録駐車券の作製において、第一下塗り層用塗液の上に、更に、同等量の第一下塗り層用塗液を塗布した感熱磁気記録駐車券を得た。
実施例9
実施例1の感熱磁気記録駐車券の作製において、第一下塗り層用塗液の代わりに、第二下塗り層用塗液を塗布し、更に第二下塗り層用塗液を塗布した感熱磁気記録駐車券を得た。
比較例1
実施例1の感熱磁気記録駐車券の作製において、耐ブロッキング層用塗液を塗工しない感熱磁気記録駐車券を得た。
上記、実施例、比較例で作成した感熱磁気記録中駐車券で下記の評価を行い、その結果を表1に示した。
(記録画質)
作成した前記磁気感熱駐車券を感熱評価機(機種名:バーラベ300 株式会社サトー製)を用いて0.22mj/dotで発色させバーコード印字部をマイクロスコープで拡大観察して評価を行なった。
(評価)
◎:ドットが均一に発色しており、濃淡ムラがない。
○:僅かにドッドの未発色部分が見られるが実用上問題ないレベル。
△:明らかにドッド未発色部分が見られ、目視評価でも濃淡ムラが大きく、実使用上問題がある。
×:ドッド未発色部分が多く、濃淡ムラが激しい。
(バーコード評価)
作成した前記磁気感熱駐車券を感熱評価機(機種名:バーラベ300 株式会社サトー製)を用いて0.22mj/dotで発色させバーコード印字部をバーコードチエッカー(機種名:QuickCheckPC600 日本SYSTEX社製)で印字画質を評価した。
(評価)ANSIグレードのABCDFで評価
(記録感度)
作成した前記磁気感熱駐車券を感熱評価機(機種名:バーラベ300 株式会社サトー製)を用いて0.22mj/dotで発色させ、印字部をマクベス濃度計(機種名:RD−914、マクベス社製)で印字画質を評価した。
(バリアー性)
溶剤系マーカー(商品名:サクラマーカー サクラ社製)を用いて白紙部の溶剤浸透を目視で評価した。
(評価)
◎:溶剤の浸透が全くない。
○:僅かに溶剤の浸透ムラが見られるが実用上問題ないレベル。
△:明らかに溶剤の浸透ムラが見られ実用上問題ある。
×:溶剤による浸透ムラが激しい。
(耐ブロッキング性)
ピペットで水1.0cc、感熱記録面に滴下し、磁気面と重ね合わせた磁気感熱記録駐車券に錘をのせ(250g)24時間常温常湿環境下(23℃50%Rh)で放置後、重なり合った面がブロッキングしていないかを確認する。
(評価)
◎:ブロッキングが全くない。
○:僅かにブロッキングが見られるが実用上問題ないレベル。
△:明らかにブロッキングが見られ、実用上問題がある。
×:ブロッキングは激しい。
(スティッキング性)
作成した前記磁気感熱駐車券を感熱評価機(機種名:バーラベ300 株式会社サトー製)を用いて0.22mj/dot、印字速度4インチ/秒で印字したときに、プリンタヘッド部分のカスや汚れの付着度合いを確認する。
◎:プリンタヘッドにカス汚れの付着がまったくない
○:僅かにプリンタヘッドにカスや汚れの付着が見られるが実用上問題ないレベル。
△:明らかに汚れがみられ、実用上問題がある。
×:プリンタヘッドの汚れが非常に激しい。
(表面強度)
塗工面にメンディングテープを貼り付けた後、勢いよく剥がしたときの塗面の剥がれ具合を目視評価する。
(評価)
◎:紙支持体と塗面の密着性が非常に良く、剥がした時に塗面が紙支持体部分ごと剥がれる。
○:紙支持体と塗面の密着性が概ね問題なく、剥がした時に一部で塗工層のみ剥がれてしまう箇所もあるが、実用上問題ないレベル。
△:紙支持体と塗面の密着性がやや悪く、剥がしたときにかなりの部分で塗工層のみ剥がれてしまう。
×:紙支持体と塗面の密着性が非常に悪く、剥がした時に全面で塗工層のみが簡単に剥がれてしまう。
Figure 0006330428
表1の結果から実施例1〜9の磁気感熱記録駐車券はいずれも比較例1の感熱磁気記録駐車券に比べて優れていることがわかる。

Claims (6)

  1. 紙支持体の一方の面に形成された下塗り層および該下塗り層上に形成されたロイコ染料と呈色剤を含有する感熱記録層を備えた感熱記録体であって、該下塗り層が少なくとも第一層下塗り層及び第一下塗り層上に形成された第二下塗り層からなる多層構造を有しており、該感熱記録層上に保護層が形成され、さらに、該保護層上に顔料と接着剤を含有する耐ブロッキング層を有し、前記顔料は無定形シリカ及びコロイダルシリカを含み、該感熱記録層と反対面に磁性性体化合物及び接着剤を含有する磁気記録層を有することを特徴とする感熱磁気記録駐車券。
  2. 無定形シリカが耐ブロッキング層中の全固形量に対して15〜40質量%配合され、コロイダルシリカが耐ブロッキング層中の全固形量に対して5〜30質量%配合されることを特徴とする請求項1記載の感熱磁気記録駐車券。
  3. 前記第一下塗り層に有機顔料を含有することを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の感熱磁気記録駐車券。
  4. 前記第二下塗り層が中空粒子を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の感熱磁気記録駐車券。
  5. 前記感熱記録層中のロイコ染料の粒径が0.2μmから〜0.5μmの範囲であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の感熱磁気記録駐車券。
  6. 前記耐ブロッキング層は硬化剤を添加してなることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の感熱磁気記録駐車券。
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