JP6330301B2 - レンジ切換制御装置 - Google Patents

レンジ切換制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6330301B2
JP6330301B2 JP2013249868A JP2013249868A JP6330301B2 JP 6330301 B2 JP6330301 B2 JP 6330301B2 JP 2013249868 A JP2013249868 A JP 2013249868A JP 2013249868 A JP2013249868 A JP 2013249868A JP 6330301 B2 JP6330301 B2 JP 6330301B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
range
motor
control
target
sensor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013249868A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015105750A (ja
Inventor
吉田 和弘
和弘 吉田
山田 純
山田  純
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2013249868A priority Critical patent/JP6330301B2/ja
Publication of JP2015105750A publication Critical patent/JP2015105750A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6330301B2 publication Critical patent/JP6330301B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Gear-Shifting Mechanisms (AREA)
  • Control Of Transmission Device (AREA)

Description

本発明は、モータを駆動源としてシフトレンジを切り換えるレンジ切換制御装置に関する発明である。
近年、自動車においても、省スペース化、組立性向上、制御性向上等の要求を満たすために、機械的な駆動システムを、モータによって電気的に駆動するシステムに変更する事例が増加する傾向にある。その一例として、車両の自動変速機のレンジ切換機構をモータで駆動するようにしたものがある。このものは、モータの回転に同期して所定角度毎にパルス信号を出力するエンコーダを搭載し、レンジ切換時には、このエンコーダのパルス信号のカウント値(以下「エンコーダカウント値」という)に基づいてモータを目標レンジに相当する目標回転位置(目標カウント値)まで回転させることで、シフトレンジを目標レンジに切り換えるようにしている。
このようなレンジ切換制御装置においては、例えば、特許文献1(特開2004−308848号公報)に記載されているように、モータ(アクチュエータ)で回転駆動されるディテントプレートをディテントスプリングに係合させることでシフトレンジを固定するシステムにおいて、シフトレンジを切り換える際に、ディテントプレートが所定の目標範囲(ディテントプレートがモータの非通電時に異なるレンジ位置へ移動しない安定範囲)まで回転したときにモータの通電を停止するようにしたものがある。
特開2004−308848号公報
本出願人は、上記特許文献1の技術を利用して、シフトレンジを切り換える際に、エンコーダカウント値に基づいてモータの通電相を順次切り換えることでモータを目標回転位置に向かって回転駆動するF/B制御(フィードバック制御)を実行し、このF/B制御によりモータが所定の停止範囲(例えば目標回転位置±9カウントの範囲)内まで回転したときにF/B制御を終了してモータの通電を停止するシステムを研究している。
このシステムでは、通常は、F/B制御を終了してモータの通電を停止したときに、モータがディテント機構の吸い込み範囲(モータの通電停止状態でディテント機構の係合部がレンジ保持凹部内に滑り落ちる範囲)内まで回転しているか又は惰性でディテント機構の吸い込み範囲内まで回転すれば、モータの通電を停止してもディテント機構の係合部がレンジ保持凹部の底まで滑り落ちることによってモータを目標回転位置まで回転させることができる。
しかし、極低温や機械的な要因によりディテント機構等の可動部の摩擦抵抗が増加すると、F/B制御を終了してモータの通電を停止した後にディテント機構の係合部がレンジ保持凹部の底まで滑り落ちず、モータを目標回転位置まで回転させることができなくなる可能性がある。このような場合、シフトレンジを検出するレンジセンサでシフトレンジを正しく判定することができず、自動変速機の制御を開始できなくなる可能性がある。
この対策として、温度等に基づいて可動部の摩擦抵抗を推定し、その推定結果に応じてモータの停止範囲を補正することも考えられるが、この方法では、摩擦抵抗を推定する複雑な演算処理を行う必要があると共に、温度センサを新たに設ける必要がある。また、ディテント機構のバネ力を強くして、可動部の摩擦抵抗が増加しても、ディテント機構の係合部がレンジ保持凹部の底まで滑り落ちるようにすることも考えられるが、この場合、モータのトルクも増加させる必要があり、その分、モータを大型化する必要がある。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、システムのハード構成をほとんど改造することなく、シフトレンジを切り換える際にモータを確実に目標回転位置付近まで回転させることができ、レンジ切り換えの信頼性を向上させることができるレンジ切換制御装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、モータ(27)を駆動源としてシフトレンジを複数のレンジ間で切り換えるレンジ切換機構(16)と、このレンジ切換機構(16)が各レンジの位置に切り換えられたときに係合部(43a)がレンジ保持凹部(44)に嵌まり込むことでレンジ切換機構(16)を各レンジの位置に保持するディテント機構(45)と、モータ(27)の回転角を検出するモータ回転角センサ(31)と、目標レンジが切り換えられたときにモータ回転角センサ(31)の出力信号に基づいてモータ(27)を目標レンジに相当する目標回転位置に向かって回転駆動するフィードバック制御(以下「F/B制御」と表記する)を実行し、該F/B制御によりモータ(27)が目標回転位置を含む所定の停止範囲内まで回転したときにF/B制御を終了してモータ(27)の通電を停止する制御手段(23)とを備えたレンジ切換制御装置において、モータ回転角センサ(31)とは別にレンジ切換機構(16)又はこれと連動する部材(17)の動作位置に基づいて現在のシフトレンジを検出するレンジセンサ(33)を備え、制御手段(23)は、F/B制御を終了してモータ(27)の通電を停止してから所定期間が経過した後にレンジセンサ(33)で検出したシフトレンジ(以下「センサ検出レンジ」という)が目標レンジと一致していない場合に、センサ検出レンジが目標レンジと一致するまでモータ(27)を回転駆動する再駆動制御を実行するようにし、再駆動制御の際に、オープンループ制御でモータ(27)の通電相を順次切り換えてモータ(27)を前記F/B制御における最高速度よりも低速で回転駆動するものである。
本発明は、シフトレンジを検出するレンジセンサを利用して、F/B制御を終了してモータの通電を停止してから所定期間が経過した後にセンサ検出レンジ(レンジセンサで検出したシフトレンジ)が目標レンジと一致していない場合には、ディテント機構の係合部がレンジ保持凹部の底まで滑り落ちていない(モータが目標回転位置まで回転していない)と判断して、センサ検出レンジが目標レンジと一致するまでモータを回転駆動する再駆動制御を実行する。
このようにすれば、極低温や機械的な要因によりディテント機構等の可動部の摩擦抵抗が増加することによって、F/B制御を終了してモータの通電を停止した後にディテント機構の係合部がレンジ保持凹部の底まで滑り落ちない場合でも、その後、再駆動制御によってセンサ検出レンジが目標レンジと一致するまでモータを回転駆動することで、モータを目標回転位置付近(目標回転位置又はその付近)まで回転させることができる。これにより、シフトレンジを切り換える際にモータを確実に目標回転位置付近まで回転させることができ、レンジ切り換えの信頼性を向上させることができる。また、レンジセンサでシフトレンジを正しく判定することができ、自動変速機の制御への悪影響を防止することができる。しかも、温度等に基づいて可動部の摩擦抵抗を推定する必要がないため、摩擦抵抗を推定する複雑な演算処理を行う必要や温度センサを新たに設ける必要がないと共に、ディテント機構のバネ力を強くする必要がないため、モータを大型化する必要もなく、システムのハード構成をほとんど改造することなく実現することができる。
図1は本発明の一実施例における自動変速制御システムの概略構成を示す図である。 図2はレンジ切換機構の斜視図である。 図3はF/B制御ルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。 図4は再駆動制御要求判定ルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。 図5は再駆動制御ルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。 図6はレンジ切換制御の実行例(その1)を示すタイムチャートである。 図7はレンジ切換制御の実行例(その2)を示すタイムチャートである。
以下、本発明を実施するための形態を具体化した一実施例を説明する。
まず、図1に基づいて車両の自動変速制御システムの概略構成を説明する。
エンジン11の出力軸(クランク軸)に、自動変速機12の入力軸が連結されている。この自動変速機12には、変速歯車機構(図示せず)と油圧制御回路13等が設けられている。変速歯車機構には、変速段(変速比)を切り換えるための複数のクラッチやブレーキ等の摩擦係合要素(図示せず)が設けられている。また、油圧制御回路13には、摩擦係合要素に作用させる油圧を制御する油圧制御弁14や、摩擦係合要素の作動油の油圧回路を切り換えるマニュアル弁17が設けられている。このマニュアル弁17は、レンジセレクタ15の操作に連動してレンジ切換機構16によって駆動される。
エンジン11を制御するエンジンECU18は、アクセル開度(アクセルペダルの操作量)を検出するアクセルセンサ19の出力信号等に基づいて、スロットル装置20のスロットル開度(スロットルバルブの開度)や燃料噴射弁21の燃料噴射量等を制御する。ここで、「ECU」は「電子制御ユニット」を意味する(以下、同様)。
自動変速機12の変速動作を制御するAT−ECU22は、油圧制御回路13の各油圧制御弁14の開閉動作を制御して各摩擦係合要素に供給する油圧を制御することで自動変速機12の変速段を目標変速段に切り換える。
自動変速機12のレンジ切換動作を制御するSBW−ECU23は、レンジセレクタ15で選択されたシフトレンジ(要求レンジ)を検出するセレクタセンサ24の出力信号に基づいてレンジ切換機構16のモータ27を制御する。これにより、運転者のレンジ切換操作に応じてマニュアル弁17の切換動作を制御して自動変速機12のシフトレンジを切り換える。レンジ切換機構16とSBW−ECU23等からシフトバイワイヤシステムが構成されている。
エンジンECU18とAT−ECU22とSBW−ECU23と通知装置25等は、通信ライン26(例えば車内LAN回線等)を介して接続され、CAN通信等により必要な情報を相互に送受信する。
図2に示すように、レンジ切換機構16は、自動変速機12のシフトレンジを、例えば、Pレンジ(パーキングレンジ)とRレンジ(リバースレンジ)とNレンジ(ニュートラルレンジ)とDレンジ(ドライブレンジ)との間で切り換える4ポジション式のレンジ切換機構である。このレンジ切換機構16の駆動源となるモータ27は、例えばスイッチトリラクタンスモータにより構成されている。このモータ27の回転軸が減速機構28(図1参照)を介してマニュアルシャフト29に連結され、このマニュアルシャフト29にディテントレバー30が固定されている。このディテントレバー30には、マニュアル弁17(図1参照)の操作部32が連結され、ディテントレバー30の回転に応じてマニュアル弁17の動作位置(操作量)を切り換えて自動変速機12の油圧回路を切り換えることで、シフトレンジを切り換えるようになっている。以上により、自動変速機12のシフトレンジをモータ27の回転角度に応じて制御することができるようになっている。
また、ディテントレバー30にはL字形のパーキングロッド38が固定され、このパーキングロッド38の先端部に設けられた円錐体39がロックレバー41に当接している。このロックレバー41は、円錐体39の位置に応じて軸42を中心にして上下動してパーキングギヤ40をロック/ロック解除するようになっている。パーキングギヤ40は、自動変速機12の出力軸に設けられ、このパーキングギヤ40がロックレバー41によってロックされると、車両の駆動輪が回り止めされた状態(パーキング状態)に保持される。
一方、ディテントレバー30をP、R、N、Dの各レンジに保持するためのディテントバネ43が支持ベース37に固定され、ディテントレバー30には、P、R、N、Dの各レンジ保持凹部44が形成されている。ディテントバネ43の先端に設けられた係合部43aがディテントレバー30の各レンジ保持凹部44に嵌まり込んだときに、ディテントレバー30が各レンジの位置に保持されるようになっている。これらディテントレバー30とディテントバネ43等からディテントレバー30の回転位置を各レンジの位置に係合保持する(つまりレンジ切換機構16を各レンジの位置に保持する)ためのディテント機構45(節度機構)が構成されている。
Pレンジでは、パーキングロッド38がロックレバー41に接近する方向に移動して、円錐体39の太い部分がロックレバー41を押し上げてロックレバー41の凸部41aがパーキングギヤ40に嵌まり込んでパーキングギヤ40をロックした状態となり、それによって、自動変速機12の出力軸(駆動輪)がロックされた状態(パーキング状態)に保持される。
一方、Pレンジ以外のレンジでは、パーキングロッド38がロックレバー41から離れる方向に移動して、円錐体39の太い部分がロックレバー41から抜け出てロックレバー41が下降し、それによって、ロックレバー41の凸部41aがパーキングギヤ40から外れてパーキングギヤ40のロックが解除され、自動変速機12の出力軸が回転可能な状態(走行可能な状態)に保持される。
図1に示すように、モータ27には、ロータの回転角(回転位置)を検出するためのモータ回転角センサとしてエンコーダ31が設けられている。このエンコーダ31は、例えば磁気式のロータリエンコーダにより構成されており、モータ27のロータの回転に同期して所定角度毎にパルス信号をSBW−ECU23に出力するように構成されている。SBW−ECU23は、エンコーダ31のパルス信号をカウントして、そのカウント値(以下「エンコーダカウント値」という)に応じてモータ27の通電相を所定の順序で切り換えることでモータ27を回転駆動する。上述したように自動変速機12のシフトレンジはモータ27の回転角度に応じて変化するため、エンコーダカウント値は、実際のシフトレンジを間接的に表している。
レンジセンサ33は、レンジ切換機構16の動作位置(マニュアルシャフト29又はディテントレバー30の回転角)或はマニュアル弁17の動作位置(操作量)等に基づいて現在のシフトレンジ(実レンジ)を検出し、その検出信号をSBW−ECU23やAT−ECU22へ出力する。セレクタセンサ24は、運転者がレバー式又はボタン式等のレンジセレクタ15を操作することによって選択したシフトレンジ(要求レンジ)を検出し、その検出信号をSBW−ECU23へ出力する。一般に、レンジセンサ33の各レンジの確定範囲(シフトレンジを正しく判定するモータ回転位置の範囲)は、自動変速機12の各レンジの油圧範囲(正しい油圧回路を形成するモータ回転位置の範囲)よりも狭い。
SBW−ECU23(制御手段)は、セレクタセンサ24の出力信号に応じて目標レンジを切り換えることで、運転者のレンジ切換操作に応じて目標レンジを切り換え、その目標レンジに応じてモータ27を回転駆動してシフトレンジを切り換える。
その際、SBW−ECU23は、後述する図3乃至図5のレンジ切換制御用の各ルーチンを実行することで、目標レンジが切り換えられたときに、それに応じて目標回転位置(目標カウント値)を変更して、モータ27を目標回転位置まで回転させることで、シフトレンジを目標レンジに切り換える(レンジ切換機構16の切換位置を目標レンジの位置に切り換える)。
具体的には、目標レンジが切り換えられたときに、まず、エンコーダカウント値に基づいてモータ27の通電相を順次切り換えることでモータ27を目標レンジに相当する目標回転位置(目標カウント値)に向かって回転駆動するフィードバック制御(以下「F/B制御」と表記する)を実行する。ここで、目標回転位置は、ディテント機構45の目標レンジに相当するレンジの吸い込み範囲(モータ27の通電停止状態でディテント機構45の係合部43aが目標レンジに相当するレンジのレンジ保持凹部44内に滑り落ちる範囲)内に設定される。例えば、Pレンジに相当する目標回転位置は、Pレンジの谷位置(係合部43aがPレンジのレンジ保持凹部44の底に嵌まり込む位置)に設定される。Nレンジに相当する目標回転位置は、Nレンジの谷位置(係合部43aがNレンジのレンジ保持凹部44の底に嵌まり込む位置)に設定される。
このF/B制御によりモータ27が所定の停止範囲内まで回転したときに、F/B制御を終了してモータ27の通電相の切り換えを停止した後、モータ27の通電を停止する。ここで、モータ27の停止範囲は、モータ27が目標回転位置を通り越してしまうオーバーシュートの発生を防止するのに必要な範囲(例えば目標回転位置±9カウントの範囲)に設定される。
通常は、F/B制御を終了してモータ27の通電を停止したときに、モータ27がディテント機構45の吸い込み範囲内まで回転しているか又は惰性でディテント機構45の吸い込み範囲内まで回転すれば、モータ27の通電を停止してもディテント機構45の係合部43aがレンジ保持凹部44の底まで滑り落ちることによってモータ27を目標回転位置まで回転させることができる。
しかし、極低温や機械的な要因によりディテント機構45等の可動部の摩擦抵抗が増加すると、F/B制御を終了してモータ27の通電を停止した後にディテント機構45の係合部43aがレンジ保持凹部44の底まで滑り落ちず、モータ27を目標回転位置まで回転させることができなくなる可能性がある。このような場合、レンジセンサ33でシフトレンジを正しく判定することができず、自動変速機12の制御を開始できなくなる可能性がある。
そこで、本実施例では、F/B制御を終了してモータ27の通電を停止してから所定期間が経過した後にレンジセンサ33で検出したシフトレンジ(以下「センサ検出レンジ」という)が目標レンジと一致していない場合には、ディテント機構45の係合部43aがレンジ保持凹部44の底まで滑り落ちていない(モータ27が目標回転位置まで回転していない)と判断して、センサ検出レンジが目標レンジと一致するまでモータ27を回転駆動する再駆動制御を実行する。この再駆動制御では、オープンループ制御でモータ27の通電相を順次切り換えてモータ27を低速で回転駆動する。
以下、本実施例でSBW−ECU23が実行する図3乃至図5のレンジ切換制御用の各ルーチンの処理内容を説明する。
[F/B制御ルーチン]
図3に示すF/B制御ルーチンは、SBW−ECU23の電源オン期間中に所定周期で繰り返し実行される。本ルーチンが起動されると、まず、ステップ101で、目標レンジが切り換えられたか否かを判定し、目標レンジが切り換えられていないと判定された場合には、ステップ102以降の処理を実行することなく、本ルーチンを終了する。
一方、上記ステップ101で、目標レンジが切り換えられたと判定された場合には、ステップ102に進み、切り換え後の目標レンジに対応した目標回転位置を設定した後、ステップ103に進み、エンコーダカウント値に基づいてモータ27の通電相を順次切り換えることでモータ27を目標回転位置に向かって回転駆動するF/B制御を実行する。
この後、ステップ104に進み、F/B制御によりモータ27が停止範囲内まで回転したか否かを、エンコーダカウント値が停止範囲内になったか否かによって判定する。このステップ104で、モータ27が停止範囲内まで回転していないと判定されれば、上記ステップ103に戻り、F/B制御を継続する。
その後、上記ステップ104で、モータ27が停止範囲内まで回転したと判定された時点で、ステップ105に進み、F/B制御を終了してモータ27の通電相の切り換えを停止した後にモータ27の通電を停止する。
[再駆動制御要求判定ルーチン]
図4に示す再駆動制御要求判定ルーチンは、SBW−ECU23の電源オン期間中に所定周期で繰り返し実行される。本ルーチンが起動されると、まず、ステップ201で、モータ27のF/B制御が終了した(モータ27の通電が停止された)か否かを判定する。このステップ201で、モータ27のF/B制御が終了していない(モータ27の通電が停止されていない)と判定された場合には、ステップ202以降の処理を実行することなく、本ルーチンを終了する。
一方、上記ステップ201で、モータ27のF/B制御が終了した(モータ27の通電が停止された)と判定された場合には、ステップ202に進み、F/B制御を終了してモータ27の通電を停止してから所定時間が経過したか否かを判定する。ここで、所定時間は、通常状態(ディテント機構45等の可動部の摩擦抵抗が増加していない状態)で、モータ27の通電停止からディテント機構45の係合部43aがレンジ保持凹部44の底まで滑り落ちるまでに要する時間よりも少し長い時間に設定されている。
このステップ202で、F/B制御を終了してモータ27の通電を停止してから所定時間が経過したと判定された時点で、ステップ203に進み、センサ検出レンジ(レンジセンサ33で検出したシフトレンジ)が目標レンジと一致しているか否かを判定する。
このステップ203で、センサ検出レンジが目標レンジと一致していると判定された場合には、ディテント機構45の係合部43aがレンジ保持凹部44の底まで滑り落ちている(モータ27が目標回転位置まで回転している)と判断して、再駆動制御要求フラグをOFF(オフ)に維持したまま本ルーチンを終了する。
一方、上記ステップ203で、センサ検出レンジが目標レンジと一致していないと判定された場合には、ディテント機構45の係合部43aがレンジ保持凹部44の底まで滑り落ちていない(モータ27が目標回転位置まで回転していない)と判断して、ステップ204に進み、再駆動制御要求フラグをON(オン)にセットした後、本ルーチンを終了する。
[再駆動制御ルーチン]
図5に示す再駆動制御ルーチンは、SBW−ECU23の電源オン期間中に所定周期で繰り返し実行される。本ルーチンが起動されると、まず、ステップ301で、再駆動制御要求フラグがONであるか否かを判定し、要求フラグがONではない(再駆動制御要求フラグがOFFである)と判定された場合には、ステップ302以降の処理を実行することなく、本ルーチンを終了する。
一方、上記ステップ301で、再駆動制御要求フラグがONであると判定された場合には、ステップ302に進み、センサ検出レンジ(レンジセンサ33で検出したシフトレンジ)が目標レンジと一致しているか否かを判定する。
このステップ302で、センサ検出レンジが目標レンジと一致していないと判定された場合には、ステップ303に進み、目標レンジがセンサ検出レンジに対してモータ27の正回転側であるか否かを判定する。
このステップ303で、目標レンジがセンサ検出レンジに対してモータ27の正回転側であると判定された場合には、ステップ304に進み、オープンループ制御でモータ27の通電相を順次切り換えてモータ27を低速で正回転駆動する。
一方、上記ステップ303で、目標レンジがセンサ検出レンジに対してモータ27の逆回転側であると判定された場合には、ステップ305に進み、オープンループ制御でモータ27の通電相を順次切り換えてモータ27を低速で逆回転駆動する。
その後、上記ステップ302で、センサ検出レンジが目標レンジと一致していると判定された時点で、ステップ306に進み、モータ27の通電相の切り換えを停止した後にモータ27の通電を停止する。この後、ステップ307に進み、再駆動制御要求フラグをOFFにリセットした後、本ルーチンを終了する。
次に、図6及び図7のタイムチャートを用いて本実施例のレンジ切換制御の実行例を説明する。
図6及び図7に示すように、目標レンジがPレンジからNレンジに切り換えられると、エンコーダカウント値に基づいてモータ27の通電相を順次切り換えることでモータ27を目標レンジ(Nレンジ)に相当する目標回転位置(例えばNレンジの谷位置)に向かって回転駆動するF/B制御を実行する。このF/B制御によりモータ27が停止範囲(例えば目標回転位置±9カウントの範囲)内まで回転した時点t1 で、F/B制御を終了してモータ27の通電を停止する。
その後、F/B制御を終了してモータ27の通電を停止した時点t1 から所定時間が経過した時点t2 で、センサ検出レンジ(レンジセンサ33で検出したシフトレンジ)が目標レンジ(Nレンジ)と一致しているか否かを判定する。
図6及び図7に破線で示すように、所定時間が経過した時点t2 で、センサ検出レンジが目標レンジ(Nレンジ)と一致している場合には、ディテント機構45の係合部43aがレンジ保持凹部44の底まで滑り落ちている(モータ27が目標回転位置まで回転している)と判断して、再駆動制御要求フラグをOFFに維持する。この場合、再駆動制御を実行することなく、レンジ切換制御を終了する。
これに対して、図6及び図7に実線で示すように、所定時間が経過した時点t2 で、センサ検出レンジが目標レンジ(Nレンジ)と一致していない場合には、ディテント機構45の係合部43aがレンジ保持凹部44の底まで滑り落ちていない(モータ27が目標回転位置まで回転していない)と判断して、再駆動制御要求フラグをONにセットする。この場合、センサ検出レンジが目標レンジと一致するまでモータ27を回転駆動する再駆動制御を実行する。
その際、図6に示すように、所定時間が経過した時点t2 で、目標回転位置(例えばNレンジの谷位置)がモータ回転位置に対してモータ27の正回転側の場合(目標レンジがセンサ検出レンジに対してモータ27の正回転側の場合)には、オープンループ制御でモータ27の通電相を順次切り換えてモータ27を低速で正回転駆動する。
一方、図7に示すように、所定時間が経過した時点t2 で、目標回転位置(例えばNレンジの谷位置)がモータ回転位置に対してモータ27の逆回転側の場合(目標レンジがセンサ検出レンジに対してモータ27の逆回転側の場合)には、オープンループ制御でモータ27の通電相を順次切り換えてモータ27を低速で逆回転駆動する。
その後、図6及び図7に示すように、センサ検出レンジが目標レンジと一致していると判定した時点t3 で、モータ27の通電相の切り換えを停止した後にモータ27の通電を停止して再駆動制御を終了すると共に、再駆動制御要求フラグをOFFにリセットして、レンジ切換制御を終了する。
以上説明した本実施例では、目標レンジが切り換えられたときに、エンコーダカウント値に基づいてモータ27を目標レンジに相当する目標回転位置に向かって回転駆動するF/B制御を実行し、このF/B制御によりモータ27が所定の停止範囲内まで回転したときに、F/B制御を終了してモータ27の通電を停止する。そして、F/B制御を終了してモータ27の通電を停止してから所定時間が経過した後にセンサ検出レンジ(レンジセンサ33で検出したシフトレンジ)が目標レンジと一致していない場合には、ディテント機構45の係合部43aがレンジ保持凹部44の底まで滑り落ちていない(モータ27が目標回転位置まで回転していない)と判断して、センサ検出レンジが目標レンジと一致するまでモータ27を回転駆動する再駆動制御を実行する。
このようにすれば、極低温や機械的な要因によりディテント機構45等の可動部の摩擦抵抗が増加することによって、F/B制御を終了してモータ27の通電を停止した後にディテント機構45の係合部43aがレンジ保持凹部44の底まで滑り落ちない場合でも、その後、再駆動制御によってセンサ検出レンジが目標レンジと一致するまでモータ27を回転駆動することで、モータ27を目標回転位置付近(目標回転位置又はその付近)まで回転させることができる。これにより、シフトレンジを切り換える際にモータ27を確実に目標回転位置付近まで回転させることができ、レンジ切り換えの信頼性を向上させることができる。また、レンジセンサ33でシフトレンジを正しく判定することができ、自動変速機12の制御への悪影響を防止することができる。しかも、温度等に基づいて可動部の摩擦抵抗を推定する必要がないため、摩擦抵抗を推定する複雑な演算処理を行う必要や温度センサを新たに設ける必要がないと共に、ディテント機構45のディテントバネ43のバネ力を強くする必要がないため、モータ27を大型化する必要もなく、システムのハード構成をほとんど改造することなく実現することができる。
また、本実施例では、再駆動制御の際に、オープンループ制御でモータ27の通電相を順次切り換えてモータ27を低速で回転駆動するようにしたので、モータ27が目標回転位置を通り越してしまうオーバーシュートの発生を防止することができる。
尚、上記実施例では、シフトレンジをPレンジとRレンジとNレンジとDレンジの四つのレンジ間で切り換えるレンジ切換機構を備えたシステムに本発明を適用したが、これに限定されず、例えば、シフトレンジをPレンジとNotPレンジの二つのレンジ間で切り換えるレンジ切換機構を備えたシステムに本発明を適用しても良い。或は、シフトレンジを三つのレンジ間又は五つ以上のレンジ間で切り換えるレンジ切換機構を備えたシステムに本発明を適用しても良い。
その他、本発明は、自動変速機(AT、CVT、DCT等)に限定されず、電気自動車用の減速機のシフトレンジを切り換えるレンジ切換装置に適用しても良い等、要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施できる。
16…レンジ切換機構、23…SBW−ECU(制御手段)、27…モータ、31…エンコーダ(モータ回転角センサ)、33…レンジセンサ、45…ディテント機構

Claims (1)

  1. モータ(27)を駆動源としてシフトレンジを複数のレンジ間で切り換えるレンジ切換機構(16)と、前記レンジ切換機構(16)が各レンジの位置に切り換えられたときに係合部(43a)がレンジ保持凹部(44)に嵌まり込むことで前記レンジ切換機構(16)を各レンジの位置に保持するディテント機構(45)と、前記モータ(27)の回転角を検出するモータ回転角センサ(31)と、目標レンジが切り換えられたときに前記モータ回転角センサ(31)の出力信号に基づいて前記モータ(27)を前記目標レンジに相当する目標回転位置に向かって回転駆動するフィードバック制御(以下「F/B制御」と表記する)を実行し、該F/B制御により前記モータ(27)が前記目標回転位置を含む所定の停止範囲内まで回転したときに前記F/B制御を終了して前記モータ(27)の通電を停止する制御手段(23)とを備えたレンジ切換制御装置において、
    前記モータ回転角センサ(31)とは別に前記レンジ切換機構(16)又はこれと連動する部材(17)の動作位置に基づいて現在のシフトレンジを検出するレンジセンサ(33)を備え、
    前記制御手段(23)は、前記F/B制御を終了して前記モータ(27)の通電を停止してから所定期間が経過した後に前記レンジセンサ(33)で検出したシフトレンジ(以下「センサ検出レンジ」という)が前記目標レンジと一致していない場合に、前記センサ検出レンジが前記目標レンジと一致するまで前記モータ(27)を回転駆動する再駆動制御を実行し、
    前記制御手段(23)は、前記再駆動制御の際に、オープンループ制御で前記モータ(27)の通電相を順次切り換えて前記モータ(27)を前記F/B制御における最高速度よりも低速で回転駆動することを特徴とするレンジ切換制御装置。
JP2013249868A 2013-12-03 2013-12-03 レンジ切換制御装置 Active JP6330301B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013249868A JP6330301B2 (ja) 2013-12-03 2013-12-03 レンジ切換制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013249868A JP6330301B2 (ja) 2013-12-03 2013-12-03 レンジ切換制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015105750A JP2015105750A (ja) 2015-06-08
JP6330301B2 true JP6330301B2 (ja) 2018-05-30

Family

ID=53435971

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013249868A Active JP6330301B2 (ja) 2013-12-03 2013-12-03 レンジ切換制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6330301B2 (ja)

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3698993B2 (ja) * 2001-01-25 2005-09-21 三菱電機株式会社 歯車式自動変速装置
JP2004011682A (ja) * 2002-06-04 2004-01-15 Hitachi Unisia Automotive Ltd 自動変速機の電動式レンジ切換装置
JP4189953B2 (ja) * 2002-12-13 2008-12-03 株式会社デンソー 位置切換制御装置
JP4999395B2 (ja) * 2006-07-31 2012-08-15 株式会社デンソー レンジ切換機構の制御装置
JP4406453B2 (ja) * 2007-10-03 2010-01-27 トヨタ自動車株式会社 シフト切替装置
JP4968178B2 (ja) * 2008-05-21 2012-07-04 株式会社デンソー レンジ切換機構の制御装置
JP5874979B2 (ja) * 2012-11-19 2016-03-02 株式会社デンソー レンジ切換装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015105750A (ja) 2015-06-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4302039B2 (ja) モータ制御装置
JP5817747B2 (ja) レンジ切換装置
US10844952B2 (en) Shift range control apparatus
JP6572794B2 (ja) モータ制御装置
US8935067B2 (en) Shift-by-wire system for automatic transmission of vehicle
US20130110365A1 (en) Shift-by-wire system for automatic transmission of vehicle
US7713168B2 (en) Control apparatus for shift range changeover device
JP4591396B2 (ja) レンジ切換装置の制御装置
JP5874979B2 (ja) レンジ切換装置
JP2018179142A (ja) シフトレンジ制御装置
US20160053885A1 (en) Device and method for switching range of automatic transmission
JP6274085B2 (ja) モータ制御装置
CN111255887B (zh) 用于运行变速器的方法和控制器
JP2015227714A (ja) レンジ切換制御装置
JP6303996B2 (ja) 変速機の油圧制御装置
JP6330301B2 (ja) レンジ切換制御装置
US11828362B2 (en) Shift range control device
JP2014173606A (ja) レンジ切換装置
JP2007270920A (ja) シフトバイワイヤ式レンジ切換え装置
US11316464B2 (en) Shift range control device
JP5974860B2 (ja) モータ制御装置
JP2011247304A (ja) レンジ切換制御装置
JP5942968B2 (ja) レンジ切換制御装置
JP6303995B2 (ja) 変速機の油圧制御装置
JP4652630B2 (ja) アクチュエータの制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160222

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20160307

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20160309

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170118

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170131

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170327

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170905

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171003

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180327

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180409

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6330301

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250