JP6329759B2 - ビールテイスト飲料及びその製造方法 - Google Patents

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本発明は、一定以上の苦味価を有しつつも、後味として残る苦味が低減されたビールテイスト飲料及びその製造方法に関する。より具体的には、本発明は、イソα酸の総量に対するコイソフムロンの割合が調整されたビールテイスト飲料、及びイソα酸の総量に対するコイソフムロンの割合を調整するビールテイスト飲料の製造方法に関する。
本明細書を通じて、「ビールテイスト飲料」とは、酒税法上の分類、使用原料やその使用量にとらわれず、炭酸ガスによる発泡性を有し、ビールと同様又は同類の香味を有するアルコール飲料及びノンアルコール飲料を意味する。従って、ビールテイスト飲料とは、酒税法及びその関係法規に現在規定されているビール及び発泡酒はもちろん、俗に言う第三のビールやノンアルコールビールテイスト飲料をも包含する意味で用いられる。
ビールを含むビールテイスト飲料は、マルトースやグルコース等を含む糖液を調製した上で、これにホップやホップ抽出物等の苦味成分を投入し、必要に応じて酵母により発酵させることにより製造される(例えば、特許文献1から3参照)。糖液の調製にあたっては、麦芽に含まれるデンプン質を糖化させることが一般的ではあるものの、最終製品の性能や品質に応じて、麦芽の使用量を低減させて、又は麦芽を使用せずに糖液を調製することもある。例えば、一般に、発泡酒として知られるビールテイスト飲料については、水以外の原料に占める麦芽の使用量が、66.6質量%以下のもの、50質量%未満のもの、25質量%未満のもの等、様々な麦芽含有率のものが知られている。また、俗に「第三のビール」と呼称されるビールテイスト飲料については、原料として麦芽を用いないもの(「その他の醸造酒(発泡性)」)や、上記発泡酒に他のアルコール飲料を混入させたもの(「リキュール(発泡性)」)が知られている。更に、発酵工程において発酵を極度に抑制してアルコールの生成を抑制したり、発酵工程を行わなかったりすることにより、酒類に分類されないノンアルコールビールテイスト飲料を提供できることも知られている。
ホップは、ビールテイスト飲料の製造プロセスにおいて、発酵及び熟成前の仕込みの段階で糖液に投入され、糖液と共に煮沸されている。このように糖液と共にホップを煮沸することにより、ホップ中に含まれる苦味成分であるα酸が高温下でイソ化してイソα酸となり糖液中に溶解するので、糖液にビール独特の苦味を付与することができる。
ホップに由来する苦味は、ビールテイスト飲料の味わいに、非常に重要な役割を果たしており、ビールテイスト飲料にすっきりとしたキレの良い苦味を与えるものであるが、ホップ等の配合量が増加すると、後を引く(後味として残る)苦味を生じさせるものとなる。
ビールテイスト飲料におけるこのような後を引く苦味は、ビールテイスト飲料のすっきり感、後味のさっぱり感、キレのよさ等を損なう結果となり、ビールテイスト飲料の嗜好性を低下させる原因となる。このため、ビールテイスト飲料の製造に当たっては、後を引く苦味を抑えつつ、ホップに由来する苦味を付与する必要があり、このような課題を解決するため、様々な試みがなされていた(例えば、特許文献4から6参照)。
特開平10−323174号公報 特開2002−519018号公報 特開2003−251175号公報 特開2008−228634号公報 特開2013−135648号公報 特開平02−177881号公報
従って、本発明は、ビールテイスト飲料に含まれる苦味の総量を減少させることなく、飲んだ瞬間に感じられる苦味は維持しつつ、後味に残る苦味のみが選択的に低減されたビールテイスト飲料、及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を行った。その結果、ビールテイスト飲料中のイソα酸の総量に対するコイソフムロンの割合を調整することにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
具体的には、本発明は、以下のものを提供する。
[1]イソα酸として、コイソフムロン、ノルマルイソフムロン、及びアドイソフムロンを少なくとも含有するビールテイスト飲料であって、イソα酸の総量に対するコイソフムロンの割合が45質量%以上55質量%以下である、ビールテイスト飲料。
[2]苦味価が10以上である、[1]に記載のビールテイスト飲料。
[3]イソα酸として、コイソフムロン、ノルマルイソフムロン、及びアドイソフムロンを少なくとも含有するビールテイスト飲料の製造方法であって、イソα酸の総量に対するコイソフムロンの含有割合が45質量%以上55質量%以下となるように、コイソフムロンの含有量を調整する工程を有するビールテイスト飲料の製造方法。
本願発明のビールテイスト飲料は、イソα酸の総量に対するコイソフムロン(co−イソフムロン)の割合を所定の範囲内のものとしたので、ビールテイスト飲料を口に含んだ瞬間の苦味の強度を十分に維持し、ビールテイスト飲料の苦味価を維持しつつも、後味に残る苦味の強度は選択的に低減されたものとなる。このため、苦味のキレのよいビールテイスト飲料を提供することができる。
ビールテイスト飲料中の、イソα酸の総量に対するコイソフムロンの割合と味覚センサーによる苦味強度の関係を表す図面である。
以下、本発明について詳細に説明する。
<ビールテイスト飲料>
本発明のビールテイスト飲料は、イソα酸として、コイソフムロン、ノルマルイソフムロン、及びアドイソフムロンを少なくとも含有し、イソα酸の総量に対するコイソフムロンの割合が45質量%以上55質量%以下である。
本発明のビールテイスト飲料は、以下に説明するビールテイスト飲料の製造方法に従って、常法により製造される。ビールテイスト飲料については、一般に、麦芽に代表されるデンプン質原料、ホップ又はホップ抽出物、水、及びその他の添加剤から製造されるものである。以下に、本発明のビールテイスト飲料を製造するに当たって使用することができる各種の原材料について説明する。
[デンプン質原料]
ビールテイスト飲料において用いることができるデンプン質原料としては、麦芽(大麦を発芽させ乾燥させたもの)が一般的であるが、麦芽以外にも、大麦、米、とうもろこし、こうりゃん、馬鈴薯、小麦、ライ麦、アワ、ソルガム、キャッサバ、ジャガイモ、リュウゼツラン等を挙げることができる。これらのデンプン質原料は、温水中に添加され、糖化酵素を用いてマルトース、フルクトース、及びグルコースを主成分とする糖液に糖化されるが、上記のデンプン質原料を用いることなく、又は上記のデンプン質原料と共に、糖液等を直接用いてもよい。
本発明のビールテイスト飲料においては、水及びホップを除いた原料に占める麦芽の使用率が2/3以上であることが好ましいが、当該使用比率で麦芽を使用したビールテイスト飲料以外のビールテイスト飲料においても、本発明を適用することができる。具体的には、本発明のビールテイスト飲料は、上記の麦芽使用比率が50%以上、25%以上50%未満、及び25%未満のビールテイスト飲料であってもよいし、麦芽を全く使用しないビールテイスト飲料であってもよい。
[ホップ及びホップ抽出物]
本発明のビールテイスト飲料の製造に当たっては、ホップ及びホップ抽出物を使用する。ホップ及びホップ抽出物を使用することにより、ビールテイスト飲料に、ホップ由来の香気や苦味を付与することができ、ビールテイスト飲料の嗜好性を高めることができる。
ホップ及びホップ抽出物中に含まれる苦味成分はα酸であるが、ビールテイスト飲料には、このα酸がイソ化したイソα酸が含まれる。イソα酸としては、具体的には、コイソフムロン、ノルマルイソフムロン、及びアドイソフムロンが知られており、これらの成分には、それぞれにつき、cis体とtrans体が存在することが知られている。
本発明においては、ビールテイスト飲料に含まれるイソα酸のうち、コイソフムロン(すなわち、cis−コイソフムロン及びtrans−コイソフムロン)の存在割合を45質量%以上55質量%とすることにより、予想外にも、飲んだ瞬間の苦味を維持し、ビールテイスト飲料の苦味価を低減させることなく、後味に残る苦味のみを選択的に低減できることが見出された。
すなわち、本発明においては、ビールテイスト飲料に含まれるイソα酸の総量に対するコイソフムロンの割合が45質量%以上55質量%以下であり、45質量%以上50質量%以下であることが好ましい。
本発明において、イソα酸の総量に占めるコイソフムロンの割合を調整する具体的手法としては、特に限定されるものではないが、例えば、ホップの種ごとに、コイソフムロン及びそれ以外のイソα酸の含有量を測定して、イソα酸の総量に占めるコイソフムロンの割合が上記の割合となるように各種ホップを選択し、組み合わせて使用する方法であってもよいし、ビールテイスト飲料に、慣用のホップ又はホップ抽出物に加えて、コイソフムロン、ノルマルイソフムロン、又はアドイソフムロンを精製又は粗精製した製剤を添加して、イソα酸の総量に対するコイソフムロンの割合を調整してもよい。
本発明のビールテイスト飲料の製造にあたって使用できるホップとしては、ザーツ種、スパルトセレクト種、ペルレ種、ノーザンブリュワー種、ヘルスブルッカー種、ハラタウミッテルフリュワー種、ハラタウトラディション種、テットナング種、ナゲット種、ガリーナ種、ウィラメット種、カスケード種、ヘラクレス種、モツウエカ種、サミット種、パシフィックジェム種、ブリオン種、ブリューワーズゴールド種、チヌーク種、クラスター種、イーストケントゴールディング種、ファグルス種、ハレトウ種、マウントフッド種、スティリアン種、等を挙げることができる。本発明のビールテイスト飲料において、これらのホップを使用するに当たっては、ホップの種類を適宜選択し、必要に応じて複数種のホップを組み合わせて使用することが好ましい。
本発明のビールテイスト飲料は、苦味価が10以上であることが好ましく、15以上であることが更に好ましい。苦味価が10以上であることにより、ビールテイスト飲料が適度な苦味を有し、ビールらしい味わいを有するものとなる。本発明のビールテイスト飲料の苦味価は40以下であることが好ましく、30以下であることが更に好ましい。
[その他の添加剤]
本発明のビールテイスト飲料は、上述のデンプン質原料及びホップ以外に、必要に応じて、糖類、アミノ酸類、食物繊維、ポリペプチド、pH調整剤、ホップ及びホップ抽出物以外の苦味料、酸味料、甘味料、香料等の添加剤を含有していてもよい。これらの添加剤の含有量については、これらの添加剤について、慣用されている量を採用すればよい。
また、本発明のビールテイスト飲料は、発酵工程を経ることなく又は発酵工程を不十分なものとして製造されたノンアルコールビールテイスト飲料であってもよく、これらのノンアルコールビールテイスト飲料又はビールテイスト飲料に、原料用アルコール、ビール、焼酎、泡盛、ウイスキー、ブランデー、ウォッカ、ラム、テキーラ、ジン、スピリッツ等のアルコール原料を添加することにより調製されるビールテイスト飲料であってもよい。
<ビールテイスト飲料の製造方法>
本発明のビールテイスト飲料の製造方法は、イソα酸の総量に対するコイソフムロンの含有割合が45質量%以上55質量%以下となるように、コイソフムロンの含有量を調整する工程を有する。本発明のビールテイスト飲料の製造方法については、一般的なビールテイスト飲料の製造工程を挙げつつ、以下に説明する。
ビールテイスト飲料の製造方法については、麦芽を原料として使用する発泡性アルコール飲料として製造する場合、麦芽を原料として使用しない発泡性アルコール飲料として製造する場合、及びアルコール飲料ではない発泡性飲料として製造する場合について、それぞれ分けて示す。
酒税法上のビールや発泡酒等、麦芽を原料として使用するビールテイスト飲料は、次の工程で製造される。まず、主原料である麦芽の粉砕物と、副原料である米やコーンスターチ等のデンプン質に温水を加えて混合・加温し、主に麦芽の酵素を利用してデンプン質を糖化させる。この糖化液を濾過して得られた濾液にホップを加え煮沸する。煮沸後、ワールプールと呼ばれる槽でホップ粕等の沈殿物を除去し、プレートクーラーにより適切な発酵温度まで冷却する。冷却した濾液に酵母を接種して、発酵を行う。次いで、得られた発酵液を熟成させた後、濾過により酵母及びタンパク質等を除去して、目的のビールテイスト飲料を得る。
麦芽を使用せずにビールテイスト飲料を得る場合、炭素源を含有する液糖、麦又は麦芽以外のアミノ酸含有材料としての窒素源、ホップ、色素等を、温水と共に混合し、液糖溶液を調製する。当該液糖溶液を、麦芽を原料として使用するビールテイスト飲料の製造工程と同様に煮沸し、ホップ粕等の沈殿物を除去して冷却後、酵母を接種して発酵させ、濾過することにより、目的のビールテイスト飲料を得る。
アルコール飲料ではないビールテイスト飲料については、基本的には、麦芽等を利用して調製される液糖溶液を、酵母により発酵させないか、酵母による発酵を極度に抑制した状態で保持し、得られた溶液に炭酸ガスを添加することにより製造する。
アルコール飲料ではないビールテイスト飲料は、一般には、麦芽等の粉砕物等、及び必要に応じて使用される米やコーンスターチ等のデンプン質に温水を加えて混合・加温し、主に麦芽の酵素を利用してデンプン質を糖化させる。この糖化液を濾過して得られた濾液に、例えば、糖類、穀物シロップ、穀物エキス、食物繊維、果汁、苦味料、色素、ホップ等の副原料を加え煮沸する。煮沸後、ホップ粕等の沈殿物を除去し、炭酸ガスを添加して、目的のアルコール飲料ではない発泡性飲料を得る。
[イソα酸中のコイソフムロンの割合の調整]
本発明においては、ビールテイスト飲料に含まれるイソα酸の総量に対するコイソフムロンの割合が45質量%以上55質量%以下であり、45質量%以上50質量%以下であることが好ましい。ビールテイスト飲料におけるイソα酸の総量に対するコイソフムロンの割合を上記のとおりに調整することにより、ビールテイスト飲料を飲んだ瞬間の苦味を維持し、ビールテイスト飲料の苦味価を低減させることなく、後味に残る苦味のみを選択的に低減させることができる。
上述のとおり、イソα酸の総量に占めるコイソフムロンの割合を調整する具体的手法としては、特に限定されるものではないが、例えば、ホップの種ごとに、コイソフムロン及びそれ以外のイソα酸の含有量を測定して、イソα酸の総量に占めるコイソフムロンの割合が上記の割合となるように各種ホップを選択し、組み合わせて使用する方法であってもよいし、ビールテイスト飲料に、慣用のホップ又はホップ抽出物に加えて、コイソフムロン、ノルマルイソフムロン、又はアドイソフムロンを精製又は粗精製した製剤を添加して、イソα酸の総量に対するコイソフムロンの割合を調整してもよい。
イソα酸中のコイソフムロンの割合の調整は、ビールテイスト飲料の製造方法の任意の工程において行われればよいが、好ましくは、煮沸開始から煮沸終了後の任意の工程で調整を行うことが好ましい。
以下、本発明について、実施例を挙げて詳細に説明する。なお、本発明は以下に示す実施例に何ら限定されるものではない。
<実施例1>
ホップを使用せずに無ホップビールを調製し、これに別途、イソ化ホップエキスから精製したtrans−コイソフムロン及びcis−コイソフムロンを、イソα酸の総量に対するコイソフムロンの割合が30%から90%となるように添加して、ビールテイスト飲料を調製した。なお、イソα酸に対するコイソフムロンの割合が30%のビールテイスト飲料は、市販のビールテイスト飲料と同一である。
これらのビールテイスト飲料について、味覚センサーを用いて飲んだ瞬間感じる苦味と後味に残る苦味の強度を測定した。結果を図1に示す。また、各試料の苦味価を表1に示した。
一般的に味覚センサーでの応答強度は1以上違いがあればヒトによる官能評価でも苦味の差を感知できると言われている。このことから飲んだ瞬間の苦味に相当する先味で感じる苦味が対照試料(イソα酸の総量に対するコイソフムロンの割合が30%のビールテイスト飲料)と差がなく、後味で感じる苦味強度を有意に低減するために必要な、イソα酸に対するコイソフムロンの比率を確認した。つまり、先味で感じる苦味の応答強度が対照試料(30%)と比べて1以内であり、後味で感じる苦味の応答強度が対照試料(30%)と比べて1以上の差異がある、イソα酸の総量に対するコイソフムロンの割合を確認した。
図1において網掛けにして示したように、イソα酸の総量に対するコイソフムロンの割合が45%から55%において、先味で感じる苦味の応答強度が対照試料と比べて1以内であり、後味で感じる苦味の応答強度が対照試料と比べて1以上の差異があることが分かった。
Figure 0006329759
<実施例2>
各種のホップにおいて、イソα酸の総量に占めるコイソフムロンの存在量を確認し、各種ホップ中のコイソフムロンの存在割合に応じてホップを組み合わせ、イソα酸の総量に占めるコイソフムロンの割合を45%から55%に調整した。各種試料中のイソα酸の総量に占めるコイソフムロンの割合と各試料の苦味価を表2に示す。
これらのビールテイスト飲料4種について、官能評価と味覚センサーで後味に残る苦味の強度を確認した。官能評価では、苦味の強さについて比較をし、それぞれの苦味が強いと感じるほうに1点を割り振る方式で、8名の専門パネルが飲んだ瞬間に感じる苦味の強さと後味に残る苦味の強さについて、対照試料である市販のビールテイスト飲料(苦味価20.0)との2点比較で評価した。なお、対照試料のイソα酸の総量に対するコイソフムロンの割合は31%であった。
官能評価の結果、試料1から試料4の全てのビールテイスト飲料において、飲んだ瞬間に感じる苦味はほぼ同等であるが後味に残る苦味は低減していることが確認できた。特に、試料2と試料4のビールテイスト飲料では後味に残る苦味は有意(危険水準5%)に低下していた(表3参照)。
官能評価に供したビールテイスト飲料と同じ試料について味覚センサーを用いて後味に残る苦味の応答強度を評価した。味覚センサーによる評価は対照試料(市販のビールテイスト飲料)の苦味応答値との相対比較で行った。その結果、すべてのビールテイスト飲料において飲んだ瞬間感じる苦味の応答強度は対照試料との差異が1以下であったのに対して、後味に残る苦味の応答強度差異は対照資料との差異が1以上あった。よって、味覚センサーによる評価においても、すべてのビールテイスト飲料について後味に残る苦味が低減していることが確認できた(表4)。
Figure 0006329759
Figure 0006329759
Figure 0006329759

Claims (2)

  1. イソα酸として、コイソフムロン、ノルマルイソフムロン、及びアドイソフムロンを少なくとも含有するビールテイスト飲料の後味に残る苦味の低減方法であって、
    複数種のホップを使用し、イソα酸の総量に対するコイソフムロンの割合が45質量%以上55質量%以下となるように、コイソフムロンの含有量を調整することを含む、方法。
  2. 苦味価が10以上である、請求項1に記載の方法。
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