JP6329479B2 - Enumキャッシュサーバ、enumキャッシュ方法、および、enumシステム - Google Patents

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本発明は、IP(Internet Protocol)電話等の電話番号を、URI(Uniform Resource Identifiers)に対応付けて名前解決を行うENUM(Telephone Number Mapping)の技術分野であり、ENUMキャッシュサーバ、ENUMキャッシュ方法、および、ENUMシステムに関する。
従来、IP網において、通信事業者網内の装置(SIP(Session Initiation Protocol)サーバ等)が、電話番号とURIとの対応付けを行う仕組みとしてENUMシステムが提案されている。このENUMシステムでは、通信事業者のネットワーク内に設置されたSIPサーバが、接続先となる端末(IP電話等)の電話番号についての接続先の情報(IPアドレスや、ドメイン名等)をENUMサーバに問い合わせて、その接続先の情報に基づいてルーティングを行う。
このSIPサーバが、自身が収容する端末から他の端末への接続要求を受け付ける度にENUMサーバに問い合わせを行うと、ENUMサーバへのアクセスが膨大なものとなり、負荷が大きくなる。その理由は、通信事業者が複数あり、その通信事業者のネットワーク内には複数のSIPサーバが設置されており、さらに、1つのSIPサーバが収容する端末の台数も多いため、全体として膨大な端末からのアクセスをENUMサーバが受け付けることになるためである。ENUMサーバの負荷が大きくなると、SIPサーバからの問い合わせに対する応答時間が長くなることや、最悪の場合ENUMサーバが応答できなくなり、結果的に端末間の接続遅延の増加や接続障害が発生する。
そこで、ENUMシステムにおいても、DNS(Domain Name System)で用いられるような、一度問い合わせた情報を蓄積しておくキャッシュ機構(ENUMキャッシュサーバ)を備えるようにすることが提案されている(特許文献1参照)。自網内の端末から接続先となる端末への接続要求を受け付けたSIPサーバは、まず、ENUMキャッシュサーバに問い合わせる。そして、ENUMキャッシュサーバは、自身がその接続先の情報を蓄積していれば、その情報をSIPサーバに返す。一方、ENUMキャッシュサーバは、その接続先の情報を蓄積していない場合には、接続先の情報を記憶しているENUMサーバに問合わせを実行して、その接続先の情報を取得してキャッシュデータとして蓄積した上で、SIPサーバに返す。このようにすることで、ENUMサーバの負荷を軽減することができる。
一方、PSTN(Public Switched Telephone Network:公衆電話交換回線網)網からIP網への移行に伴い、IP網において固定電話番号を通信事業者間で自由に持ち回れる番号ポータビリティの仕組みが検討されている。複数の通信事業者のIP網で接続される環境において、番号ポータビリティを可能にする技術としてACQ(ALL CALL QUERY)方式が提案されている(非特許文献1参照)。
非特許文献1に記載のACQ方式では、各通信事業者の番号ポータビリティ情報を集中管理したデータベースを、DNSの仕組みを利用したENUMサーバに備え、各通信事業者のSIPサーバは、ENUMサーバにアクセスすることにより、各電話番号が他網へ移転(ポートアウト)しているか否かを解決し、接続先の情報を取得して通信を行う。
図8は、このACQ方式において、上記したように、ENUMサーバの負荷を軽減するために、ENUMキャッシュサーバを採用した場合の従来例を示す図である。なお、以降の説明において、ENUMサーバのことを、DNSの仕組みを利用し、ENUMキャッシュサーバからの問合せを受け付けるサーバであることを示すため「ENUM権威DNSサーバ」と称する。
図8に示すように、まず、03−3521帯の端末1(1a)(IP電話等)から0422−59帯の端末1(1b)(IP電話等)への接続要求メッセージ(図8において、「接続要求」と記載する。他図も同様。)が、SIPサーバ10へ送信される(ステップS1)。
接続要求メッセージを受け付けたSIPサーバ10は、ENUMシステム100AのENUMキャッシュサーバ20Aに対して、着信先の通信事業者へ接続するための接続先情報(着信先電話番号に対応するURI等)の取得要求(後記する「接続先情報要求メッセージ」。図8において、「接続先情報要求」と記載する。他図も同様。)を送信する(ステップS2)。
ENUMキャッシュサーバ20Aは、着信先の通信事業者の接続先情報を自身の記憶部に記憶(キャッシュ)しているかを確認し、記憶していない場合には、ENUM権威DNSサーバ30Aに対して、接続先情報の問合せ(後記する、「接続先情報問合せメッセージの送信」。図8においては、「接続先情報問合せ」と記載する。他図も同様。)を行う(ステップS3)。
ENUM権威DNSサーバ30Aは、当該接続先情報の問合せを受信すると、自身のデータベースを参照し、その着信先の端末に対応する接続先情報を抽出し、ENUMキャッシュサーバ20Aに応答情報(後記する、「接続先情報問合せ応答メッセージ」。図8においては、「接続先情報問合せ応答」と記載する。他図も同様。)を送信する(ステップS4)。
ENUMキャッシュサーバ20Aは、応答情報を受信すると、その応答情報に含まれる接続先情報を自身の記憶部に記憶(キャッシュ)し、その接続先情報を含む接続先情報応答メッセージ(図8においては、「接続先情報応答」と記載する。他図も同様。)を、SIPサーバ10に送信する(ステップS5)。
なお、ステップS3およびS4の処理は、ENUMキャッシュサーバ20Aに着信先の通信事業者に対応する接続先情報が記憶(キャッシュ)されている場合には行わず、ENUMキャッシュサーバ20Aは、その記憶(キャッシュ)されている接続先情報を取得し、SIPサーバ10に接続先情報応答メッセージを送信する(ステップS5の処理)。
SIPサーバ10は、接続先情報応答メッセージに含まれる接続先情報を受信すると、着信先が自IP網か否かを判断し、自IP網である場合には、加入者情報を管理するHSS(Home Subscriber Server)40を経由した上で、着信先となる0422−59帯の端末1(1b)に呼接続する(ステップS6)。
特開2007−243564号公報
"Recommendation ITU-T E.164 - Supplement 2 : Number Portability", International Telecommunication Union, 11/2009
しかしながら、ENUMシステム100AにENUMキャッシュサーバ20Aを組み込んだ構成にした場合(図8参照)においても、図9に示すように、激甚災害が発生すると、激甚災害の発生地域の特定番号帯(図9においては、「0422−59帯」)の端末1(1b,1c,1d等)への接続要求が大量に発生する(図9の符号T1参照)。この場合において、ENUMキャッシュサーバ20Aが、激甚災害発生前の時点(通常時)において記憶(キャッシュ)している情報は、特定番号帯に収容されている接続先情報の一部に限られるため、多くの接続先情報についてはキャッシュしておらず、ENUM権威DNSサーバ30Aに問合せをすることとなる(図9の符号T2参照)。よって、これまでは、激甚災害の発生時のアクセスの増大に備えるためには、ENUM権威DNSサーバ30Aの増強(処理性能の向上や台数の増加)が必要であった。
このような背景に鑑みて本発明がなされたのであり、本発明は、特定エリアの端末への接続要求が急増した場合において、ENUM権威DNSサーバの負荷を抑制することができる、ENUMキャッシュサーバ、ENUMキャッシュ方法、および、ENUMシステムを提供することを課題とする。
前記した課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、着信先端末の電話番号を含む着信先情報に対応する接続先情報を記憶するENUM権威DNSサーバに接続され、前記ENUM権威DNSサーバが有する前記接続先情報を取得して記憶するキャッシュ機能を有するENUMキャッシュサーバであって、前記着信先情報に対応する接続先情報を要求するメッセージを受信した場合に、当該接続先情報を自身の記憶部に記憶していなかったときに、前記ENUM権威DNSサーバに対して、前記接続先情報の問合せメッセージを、当該着信先情報を付して送信する接続先情報問合せ部と、前記問合せメッセージの送信を監視し、前記問合せメッセージに付された着信先情報に示されるエリア毎に、所定の時間内の前記問合せメッセージの回数を計測し、前記問合せメッセージの回数が所定の閾値を超えるか否かを判定する問合せ監視部と、前記問合せ監視部が、前記所定の閾値を超えたと判定した場合に、当該所定の閾値を超えた問合せメッセージの前記エリア内の各着信先端末の着信先情報に対応する接続先情報の取得を一括して要求する一括取得要求メッセージを、当該エリアの情報を付して前記ENUM権威DNSサーバに送信する一括取得要求部と、当該エリア内の各着信先端末の着信先情報に対応する接続先情報を示す一括取得情報を、前記ENUM権威DNSサーバから取得し、前記記憶部に記憶する一括取得情報受信部と、を備えることを特徴とするENUMキャッシュサーバとした。
また、請求項2に記載の発明は、着信先端末の電話番号を含む着信先情報に対応する接続先情報を記憶するENUM権威DNSサーバに接続され、前記ENUM権威DNSサーバが有する前記接続先情報を取得して記憶するキャッシュ機能を有するENUMキャッシュサーバのENUMキャッシュ方法であって、前記ENUMキャッシュサーバが、前記着信先情報に対応する接続先情報を要求するメッセージを受信した場合に、当該接続先情報を自身の記憶部に記憶していなかったときに、前記ENUM権威DNSサーバに対して、前記接続先情報の問合せメッセージを、当該着信先情報を付して送信するステップと、前記問合せメッセージの送信を監視し、前記問合せメッセージに付された着信先情報に示されるエリア毎に、所定の時間内の前記問合せメッセージの回数を計測し、前記問合せメッセージの回数が所定の閾値を超えるか否かを判定するステップと、前記所定の閾値を超えたと判定した場合に、当該所定の閾値を超えた問合せメッセージの前記エリア内の各着信先端末の着信先情報に対応する接続先情報の取得を一括して要求する一括取得要求メッセージを、当該エリアの情報を付して前記ENUM権威DNSサーバに送信するステップと、当該エリア内の各着信先端末の着信先情報に対応する接続先情報を示す一括取得情報を、前記ENUM権威DNSサーバから取得し、前記記憶部に記憶するステップと、を実行することを特徴とするENUMキャッシュ方法とした。
また、請求項3に記載の発明は、着信先端末の電話番号を含む着信先情報に対応する接続先情報を記憶するENUM権威DNSサーバと、前記ENUM権威DNSサーバが有する前記接続先情報を取得して記憶するキャッシュ機能を有するENUMキャッシュサーバと、を備えるENUMシステムであって、前記ENUMキャッシュサーバが、前記着信先情報に対応する接続先情報を要求するメッセージを受信した場合に、当該接続先情報を自身の記憶部に記憶していなかったときに、前記ENUM権威DNSサーバに対して、前記接続先情報の問合せメッセージを、当該着信先情報を付して送信する接続先情報問合せ部と、前記問合せメッセージの送信を監視し、前記問合せメッセージに付された着信先情報に示されるエリア毎に、所定の時間内の前記問合せメッセージの回数を計測し、前記問合せメッセージの回数が所定の閾値を超えるか否かを判定する問合せ監視部と、前記問合せ監視部が、前記所定の閾値を超えたと判定した場合に、当該所定の閾値を超えた問合せメッセージの前記エリア内の各着信先端末の着信先情報に対応する接続先情報の取得を一括して要求する一括取得要求メッセージを、当該エリアの情報を付して前記ENUM権威DNSサーバに送信する一括取得要求部と、当該エリア内の各着信先端末の着信先情報に対応する接続先情報を示す一括取得情報を、前記ENUM権威DNSサーバから取得し、前記記憶部に記憶する一括取得情報受信部と、を備え、前記ENUM権威DNSサーバが、前記ENUMキャッシュサーバから、前記一括取得要求メッセージを受信した場合に、当該一括取得要求メッセージに付された前記エリアの情報に基づき、前記一括取得情報を生成して前記ENUMキャッシュサーバに送信する一括取得応答部を備えることを特徴とするENUMシステムとした。
このようにすることにより、本発明のENUMキャッシュサーバ、ENUMキャッシュ方法、および、ENUMシステムによれば、例えば、激甚災害の発生により、特定エリアの端末に対する接続要求の急増があり、ENUM権威DNSサーバへの問合せが増加した場合であっても、ENUM権威DNSサーバから、該当エリアの各端末の接続先情報を一括してENUMキャッシュサーバに送信することができる。よって、ENUM権威DNSサーバへの問合せの増加を抑制することができるため、激甚災害等に伴う急激な接続要求の増加に備えてENUM権威DNSサーバを増強しておく必要をなくすことができる。また、激甚災害等の発生エリアの電話番号に対応する接続先情報を予めキャッシュすることにより、ENUMキャッシュサーバの応答性能が向上するため、大規模なトラヒックにも対応することができる。
本発明によれば、特定エリアの端末への接続要求が急増した場合において、ENUM権威DNSサーバの負荷を抑制する、ENUMキャッシュサーバ、ENUMキャッシュ方法、および、ENUMシステムを提供することができる。
本実施形態に係るENUMシステムを含む通信システムの全体構成と処理の概要を示す図である。 本実施形態に係るSIPサーバの構成例を示す機能ブロック図である。 本実施形態に係るENUMキャッシュサーバの構成例を示す機能ブロック図である。 本実施形態に係る接続先情報キャッシュテーブルのデータ構成例を示す図である。 本実施形態に係る問合せ監視部が、接続先情報問合せメッセージを監視するために取得する問合せ監視情報のデータ構成例を示す図である。 本実施形態に係るENUM権威DNSサーバの構成例を示す機能ブロック図である。 本実施形態に係るENUMシステムの処理の流れを説明するための図である。 ACQ方式において、ENUMキャッシュサーバを採用した場合の従来例を示す図である。 激甚災害が発生した場合の課題を説明するための図である。
次に、本発明を実施するための形態(以下、本実施形態と称する。)における、ENUMシステム100、ENUMキャッシュサーバ20、ENUMキャッシュ方法等について説明する。
≪概要≫
まず、本実施形態に係る通信システムSの概要について説明する。
図1は、本実施形態に係るENUMシステム100を含む通信システムSの全体構成と処理の概要を示す図である。
<システム構成と処理概要>
本実施形態に係る通信システムSは、図1に示すように、通信事業者のネットワークであるIP網(自IP網)1000に、複数の端末1を収容するSIPサーバ10と、SIPサーバ10と接続され、ENUM権威DNSサーバ30から取得した着信先情報(着信先の端末1の電話番号や後記するE.164番号等)と接続先情報(URI等)とを関連付けた情報をキャッシュデータとして記憶するENUMキャッシュサーバ20と、ENUMキャッシュサーバ20に接続され、着信先情報と接続先情報とを対応付けた情報を記憶するENUM権威DNSサーバ30と、SIPサーバ10が収容する端末1の加入者情報を記憶するHSS40と、を備える。なお、ENUMキャッシュサーバ20とENUM権威DNSサーバ30とでENUMシステム100を構成する。
本実施形態に係る通信システムSの全体構成は、図8および図9において示した構成と同様である。しかしながら、本実施形態に係るENUMキャッシュサーバ20およびENUM権威DNSサーバ30は、従来のENUMキャッシュサーバ20AおよびENUM権威DNSサーバ30Aの機能に加えて、以下に示す特徴構成を備える点で異なる。
ENUMキャッシュサーバ20は、所定時間におけるENUM権威DNSサーバ30への問合せの数を着信先の端末1のエリア毎に監視し(図1のステップS10:問合せを監視)、そのエリアの着信先の端末1の情報(着信先情報)に対応する接続先情報の問合せの数が所定の閾値を超えた場合に、当該エリアにおいて激甚災害が発生し、接続要求が増加している状態であると判定する。ENUMキャッシュサーバ20は、所定の閾値を超えたエリアに属する各端末1の着信先情報に対応する接続先情報を一括して要求するメッセージ(後記する、「一括取得要求メッセージ」)にそのエリアの情報を付して、ENUM権威DNSサーバ30に送信する。そして、ENUM権威DNSサーバ30は、一括取得要求メッセージで示されるエリア内の各端末1の着信先情報に対応する接続先情報を一括してENUMキャッシュサーバ20に送信する。これにより、ENUMキャッシュサーバ20は、当該エリアに位置する各端末1の接続先情報を一括して取得し(ステップS11)、キャッシュデータとして記憶する。ENUMキャッシュサーバ20は、このようにすることにより、当該エリアに位置する端末1が着信先となる接続要求については、自身の記憶部にキャッシュデータとして記憶した情報に基づき、接続先情報をSIPサーバ10に送信することができるため、ENUM権威DNSサーバ30への問合せを抑制することができる。よって、激甚災害に発生に備えて、ENUM権威DNSサーバ30を増強することなく、該当エリアの接続要求に対する応答性能を向上させることができる。
≪各装置の構成≫
次に、本実施形態に係る通信システムSを構成する各装置の具体的な構成について説明する。
<SIPサーバ>
図2は、本実施形態に係るSIPサーバ10の構成例を示す機能ブロック図である。
本実施形態に係るSIPサーバ10は、端末1(図1参照)から接続要求メッセージを受信すると、ENUMキャッシュサーバ20に対し、着信先情報(着信先の端末1の電話番号等)に対応する接続先情報(URI等)を要求する接続先情報要求メッセージを送信し、その接続先情報に基づき、着信先となる端末1との間で呼接続を行う。
このSIPサーバ10は、通信部11と、制御部12と、記憶部13とを備える。
通信部11は、端末1、ENUMキャッシュサーバ20、他の通信事業者のSIPサーバ(図示省略)等との間で、情報の送受信を行う通信インタフェースにより構成される。通信部11は、外部の装置からメッセージ等を受信すると、そのメッセージ等を制御部12に引き渡す。また、通信部11は、制御部12内で生成されたメッセージ等を外部の装置に向けて送信する。
制御部12は、SIPサーバ10が実行する処理の全般を司り、接続先情報要求部121と、呼接続処理部122とを含んで構成される。なお、この制御部12は、例えば、このSIPサーバ10の記憶部13に格納されたプログラムをCPU(Central Processing Unit)がRAM(Random Access Memory)に展開し実行することにより実現される。
接続先情報要求部121は、端末1から着信先情報(着信先の端末1の電話番号等)が付された接続要求メッセージを受信すると、その着信先情報に対応する接続先情報(URI等)を要求する接続先情報要求メッセージを生成する。そして、接続先情報要求部121は、着信先情報を含む接続先情報要求メッセージを、通信部11を介して、ENUMキャッシュサーバ20に送信する。
接続先情報要求部121は、具体的には、着信先情報を含む接続先情報要求メッセージを次に示す、ENUMプロトコルのドメイン形式で生成し、ENUMキャッシュサーバ20に送信する。
接続先情報要求部121は、例えば、端末1から受信した接続要求メッセージに含まれる着信先の電話番号(例えば、0422−59−1234)のE.164番号(+81−422−59−1234)を逆順にして、ドットで区切り、「e164.arpa」を付けた形式(4.3.2.1.9.5.2.2.4.1.8.e164.arpa)を着信先情報として、ENUMキャッシュサーバ20に送信する。
呼接続処理部122は、ENUMキャッシュサーバ20から、接続先情報応答メッセージを受信すると、その接続先情報応答メッセージに付された接続先情報を抽出する。そして、呼接続処理部122は、その抽出した接続先情報が自IP網であるか否かを判定する。呼接続処理部122は、その判定の結果、接続先情報が自IP網であれば、着信先情報に示される端末1に関する加入者情報をHSS40に問い合わせることにより取得し、その加入者情報に示されるサービスの条件等に基づき、着信先となる端末1に呼接続要求メッセージを送信して、呼接続を行う。
一方、呼接続処理部122は、判定の結果、抽出した接続先情報が、自IP網ではなく他のIP網(例えば、他の通信事業者のIP網)を示す場合には、当該他のIP網に向けて、接続要求メッセージを送信する。この場合、呼接続処理部122は、DNS機能等を用いて、URIに示されるドメイン名から他のIP網(他の通信事業者網等)に属するSIPサーバのIPアドレスを取得する。
記憶部13は、ハードディスクやフラッシュメモリ、RAM等により構成される。
この記憶部13には、制御部12の各機能を実行させるためのプログラムや、制御部12の処理に必要な情報が一時的に記憶される。
<ENUMキャッシュサーバ>
次に、ENUMシステム100のENUMキャッシュサーバ20について説明する。
図3は、本実施形態に係るENUMキャッシュサーバ20の構成例を示す機能ブロック図である。
本実施形態に係るENUMキャッシュサーバ20は、接続先情報キャッシュテーブル230を備え、ENUM権威DNSサーバ30に問合せをすることにより取得した着信先情報と接続先情報とを対応付けた情報を記憶する。そして、ENUMキャッシュサーバ20は、ENUM権威DNSサーバ30への所定時間における問合せ回数を着信先端末のエリア毎に監視し、所定の閾値を超えたエリアについては、激甚災害等によりENUM権威DNSサーバ30への問合せが大量に発生しているものとして、ENUM権威DNSサーバ30に対し、当該エリアの各端末1の着信先情報に対応する接続先情報の一括取得要求メッセージを送信する。ENUMキャッシュサーバ20は、ENUM権威DNSサーバ30から、当該エリアの各端末1の着信先情報に対応する接続先情報を一括して取得し、キャッシュとして記憶しておくことで、ENUM権威DNSサーバ30への問合せ回数を減らすことができる。
このENUMキャッシュサーバ20は、通信部21と、制御部22と、記憶部23とを備える。
通信部21は、SIPサーバ10、ENUM権威DNSサーバ30等との間で、情報の送受信を行う通信インタフェースにより構成される。通信部21は、外部の装置からメッセージ等を受信すると、そのメッセージ等を制御部22に引き渡す。また、通信部21は、制御部22内で生成されたメッセージ等を外部の装置に向けて送信する。
制御部22は、ENUMキャッシュサーバ20が実行する処理の全般を司り、接続先情報キャッシュ検索部221、接続先情報問合せ部222、接続先情報キャッシュ更新部223、接続先情報応答部224、問合せ監視部225、一括取得要求部226および一括取得情報受信部227を含んで構成される。なお、この制御部22は、例えば、このENUMキャッシュサーバ20の記憶部23に格納されたプログラムをCPUがRAMに展開し実行することにより実現される。
接続先情報キャッシュ検索部221は、通信部21を介して、SIPサーバ10から、接続先情報要求メッセージを受信すると、その接続先情報要求メッセージに付された着信先情報を抽出する。そして、接続先情報キャッシュ検索部221は、記憶部23内の接続先情報キャッシュテーブル230を参照し、その着信先情報に対応する接続先情報を検索する。
接続先情報キャッシュ検索部221は、着信先情報に対応する接続先情報が記憶されている場合には、その接続先情報を抽出し、接続先情報応答部224に応答処理の指示を出力する。一方、接続先情報キャッシュ検索部221は、着信先情報に対応する接続先情報が記憶されていない場合には、問合せ監視部225に、後記する閾値判定の処理の指示を出力する。
図4は、本実施形態に係る接続先情報キャッシュテーブル230のデータ構成例を示す図である。
図4に示す例のように、接続先情報キャッシュテーブル230には、着信先情報に対応付けて、接続先情報が記憶される。具体的には、着信先情報には、例えば、着信先の端末1の電話番号に基づき、E.164番号をENUMプロトコルのドメイン形式に変換した情報が記憶される。この着信先情報に対応付けて、接続先情報には、例えば、着信先の端末1のE.164番号と、接続先の通信事業者のドメイン名(area1.carrier_A)とを含むURIが記憶される。
図3に戻り、接続先情報問合せ部222は、接続先情報キャッシュ検索部221が着信先情報に対応する接続先情報が接続先情報キャッシュテーブル230(図4)に記憶されていないと判定し、さらに、問合せ監視部225が、所定時間において、着信先情報に示されるエリアのドメインに対する問合せの回数が、所定の閾値を超えていないと判定した場合に、その着信先情報に対応する接続先情報を要求する接続先情報問合せメッセージを生成する。そして、接続先情報問合せ部222は、着信先情報を付した接続先情報問合せメッセージを、通信部21を介して、ENUM権威DNSサーバ30に送信する。
接続先情報キャッシュ更新部223は、ENUM権威DNSサーバ30から、着信先情報に対応する接続先情報が付された接続先情報問合せ応答メッセージを受信する。そして、接続先情報キャッシュ更新部223は、その接続先情報問合せ応答メッセージに付された、接続先情報を抽出し、着信先情報に対応付けて接続先情報キャッシュテーブル230に記憶する。
また、接続先情報キャッシュ更新部223は、接続先情報の接続先情報キャッシュテーブル230への記憶を完了すると、接続先情報応答部224に応答処理の指示を出力する。
接続先情報応答部224は、接続先情報キャッシュ検索部221、接続先情報キャッシュ更新部223、または、一括取得情報受信部227から、応答処理の指示を受け取ると、接続先情報キャッシュテーブル230を参照し、着信先情報に対応する接続先情報を付した接続先情報応答メッセージを生成する。そして、接続先情報応答部224は、通信部21を介して、生成した接続先情報応答メッセージをSIPサーバ10に送信する。
問合せ監視部225は、接続先情報問合せ部222が、ENUM権威DNSサーバ30に対して送信する接続先情報問合せメッセージを監視する。具体的には、問合せ監視部225は、接続先情報問合せ部222が、ENUM権威DNSサーバ30に向けて接続先情報問合せメッセージを送信する度に、その接続先情報問合せメッセージに含まれる着信先情報を取得し、記憶部23内の問合せ監視情報231に記憶しておく。そして、問合せ監視部225は、接続先情報キャッシュ検索部221が、着信先情報に対応する接続先情報が接続先情報キャッシュテーブル230に記憶されていないと判定した場合、所定時間において、着信先情報に示されるエリアのドメインに対する問合せの回数が、所定の閾値を超えるか否かを判定する。そして、問合せ監視部225は、所定の閾値を超えた場合に、ENUM権威DNSサーバ30に対する問合せの数が増加している、つまり、そのエリアで激甚災害等が発生しているものとして、所定の閾値を超えた旨の情報を、一括取得要求部226に出力する。
図5は、本実施形態に係る問合せ監視部225が、接続先情報問合せメッセージを監視するために取得する問合せ監視情報231のデータ構成例を示す図である。
図5に示すように、問合せ監視部225は、ENUM権威DNSサーバ30に送信する接続先情報問合せメッセージに含まれる着信先情報を参照して、例えば、電話番号の市外局番に規定される番号に基づき、同一エリアのドメインを抽出する。
ここで、日本国内の固定電話の番号(例えば、「0123−45−6789」)は、国内プレフィックス「0」と、市外局番と市内局番の合計の5桁(「123−45」)と、加入者番号(「6789」)により規定されている。また、市外局番と市内局番の合計の5桁のうち、市外局番が1〜4桁、市内局番が1〜4桁と規定されている。よって、E.164番号のうち、日本の国番号「81」に続く、市外局番の4桁の番号までを参照することにより、その市外局番に該当するエリアを特定することができる。
図5に示す例では、問合せ監視部225は、「*.2.2.4.1.8.e164.arpa」のドメインにより規定されるエリア(市外局番「0422」のエリア)に向けての接続要求が、所定時間:X秒(例えば、1秒)のうちY回(例えば、3万回)を超えた場合に、閾値を超えたと判定する。なお、この問合せ監視情報231に記憶される着信先情報には、接続先情報問合せメッセージを送信した時刻情報(図示省略)が付されており、問合せ監視部225は、閾値判定時の直前X秒(所定の時間)の情報に基づき、特定のエリアのドメインに対する問合せの回数が閾値を超えたか否かを判定する。
図3に戻り、一括取得要求部226は、問合せ監視部225が、特定のエリアのドメインに対する問合せの回数が所定の閾値を超えたと判定した場合に、当該エリアの情報(例えば、「*.2.2.4.1.8.e164.arpa」)を付した、当該エリアの各端末1の接続先情報を一括で要求する一括取得要求メッセージを生成する。そして、一括取得要求部226は、当該エリアの情報を付した一括取得要求メッセージを、通信部21を介して、ENUM権威DNSサーバ30に送信する。
一括取得情報受信部227は、ENUM権威DNSサーバ30から、当該エリアに収容される各端末1についての接続先情報である一括取得情報300が付された一括取得応答メッセージを、通信部21を介して、ENUM権威DNSサーバ30から受信する。そして、一括取得情報受信部227は、受信した一括取得情報300を、接続先情報キャッシュテーブル230に記憶する。
また、一括取得情報受信部227は、一括取得情報300の接続先情報キャッシュテーブル230への記憶を完了すると、接続先情報応答部224に応答処理の指示を出力する。
記憶部23は、ハードディスクやフラッシュメモリ、RAM等により構成させる。
この記憶部23には、接続先情報キャッシュテーブル230(図4参照)、問合せ監視情報231(図5参照)等が記憶される。
<ENUM権威DNSサーバ>
次に、ENUMシステム100のENUM権威DNSサーバ30について説明する。
図6は、本実施形態に係るENUM権威DNSサーバ30の構成例を示す機能ブロック図である。
本実施形態に係るENUM権威DNSサーバ30は、接続先情報テーブル330を備え、ENUMキャッシュサーバ20からの問合せを受けた、着信先情報に対応する接続先情報を、ENUMキャッシュサーバ20に返信する。また、ENUM権威DNSサーバ30は、ENUMキャッシュサーバ20から、特定エリアに収容される各端末1の接続先情報を一括で要求する一括取得要求メッセージを受信すると、接続先情報テーブル330の中から該当エリアの各端末1の接続先情報を取得し、一括取得応答メッセージに付して、ENUMキャッシュサーバ20に送信する。
なお、ENUM権威DNSサーバ30は、DNSと同様に階層構造(Tier0〜Tier2)で管理されており、着信先情報についての名前解決を行う場合には、上位階層であるTier0またはTier1を管理しているENUM権威DNSサーバからTier2を管理しているENUM権威DNSサーバへ向かって再帰的に問合せを行っていく。そして、ENUMでは、Tier2に属するENUM権威DNSサーバを、各通信事業者が管理しており、各番号帯(例えば、市外局番)の各端末1に対応する接続先情報を記憶している。本実施形態においては、説明を平易にするため、通信事業者が管理するTier2に属するENUM権威DNSサーバ30を図示して説明する。
このENUM権威DNSサーバ30は、通信部31と、制御部32と、記憶部33とを備える。
通信部31は、ENUMキャッシュサーバ20等との間で、情報の送受信を行う通信インタフェースにより構成させる。通信部31は、外部の装置からメッセージ等を受信すると、そのメッセージ等を制御部32に引き渡す。また、通信部31は、制御部32内で生成されたメッセージ等を外部の装置に向けて送信する。
制御部32は、ENUM権威DNSサーバ30が実行する処理の全般を司り、接続先情報検索部321、接続先情報問合せ応答部322および一括取得応答部323を含んで構成される。なお、この制御部32は、例えば、このENUM権威DNSサーバ30の記憶部33に格納されたプログラムをCPUがRAMに展開し実行することにより実現される。
接続先情報検索部321は、通信部31を介して、接続先情報問合せメッセージをENUMキャッシュサーバ20から受信すると、その接続先情報問合せメッセージに付された着信先情報を抽出する。そして、接続先情報検索部321は、記憶部33内の接続先情報テーブル330を参照し、その着信先情報の対応する接続先情報を検索する。接続先情報検索部321は、接続先情報テーブル330を検索した結果得られた接続先情報を抽出し、接続先情報問合せ応答部322に処理の指示を出力する。
接続先情報テーブル330のデータ構成は、図4に示したENUMキャッシュサーバ20の接続先情報キャッシュテーブル230と同じであるので、その説明は省略する。
ただし、このENUM権威DNSサーバ30の接続先情報テーブル330は、管理する通信事業者網のSIPサーバ10が収容するエリアのすべての端末1が着信先情報として登録されており、ポートアウト等により、着信先情報に対応する接続先情報が変更された場合(例えば、他の通信事業者網のドメインに変更された場合)には、その変更が反映された最新の情報が記憶される。
接続先情報問合せ応答部322は、接続先情報検索部321が抽出した接続先情報を付した接続先情報問合せ応答メッセージを生成する。そして、接続先情報問合せ応答部322は、その生成した接続先情報問合せ応答メッセージを、ENUMキャッシュサーバ20に送信する。
一括取得応答部323は、通信部31を介して、一括取得要求メッセージをENUMキャッシュサーバ20から受信すると、その一括取得要求メッセージに付されたエリアの情報(例えば、「*.2.2.4.1.8.e164.arpa」)を抽出する。そして、一括取得応答部323は、記憶部33内の接続先情報テーブル330を参照し、そのエリアの情報(例えば、市外局番「0422」のエリア)に対応する、着信先情報と接続先情報の組をすべて抽出し、一括取得情報300(図3参照)を生成する。そして、一括取得応答部323は、その一括取得情報300を付した一括取得応答メッセージを生成し、ENUMキャッシュサーバ20に送信する。
記憶部33は、ハードディスクやフラッシュメモリ、RAM等により構成させる。
この記憶部33には、接続先情報テーブル330等が記憶される。
<HSS>
HSS40(図1参照)は、制御部、記憶部、通信部等を備えたコンピュータにより実現される装置である。そして、HSS40は、SIPサーバ10が収容する各端末1に関する、サービス情報や認証情報などの加入者情報のデータベースを記憶する。このHSS40は、IMS(IP Multimedia Subsystem)サービスにおける既存の装置であるので、詳細な機能の説明を省略する。
≪ENUMシステムの処理≫
次に、本実施形態に係るENUMシステム100の処理を説明する。
本実施形態に係るENUMキャッシュサーバ20は、ENUM権威DNSサーバ30への所定時間における問合せ回数を着信先端末のエリア毎に監視し、着信先情報に示されるエリアが所定の閾値を超えていない場合には、通常時のENUM権威DNSサーバ30に対する接続先情報の問合せ処理を行う。一方、ENUMキャッシュサーバ20は、着信先情報に示されるエリアが所定の閾値を超えている場合には、そのエリアにおいて、激甚災害等によりENUM権威DNSサーバ30への問合せが大量に発生しているものとして、ENUM権威DNSサーバ30に対し、当該エリアの各端末1の着信先情報に対応する接続先情報についての一括取得要求メッセージを送信する。ENUMキャッシュサーバ20は、ENUM権威DNSサーバ30から、当該エリアの各端末1の着信先情報に対応する接続先情報を一括して取得し、キャッシュとして記憶する。以下、具体的に説明する。
図7は、本実施形態に係るENUMシステム100の処理の流れを説明するための図である。なお、図7においては、端末1、SIPサーバ10およびHSS40の記載を省略している。
まず、ENUMキャッシュサーバ20は、SIPサーバ10から接続先情報要求メッセージを受信する(ステップS20)。
次に、ENUMキャッシュサーバ20の接続先情報キャッシュ検索部221は、接続先要求メッセージに付された着信先情報を抽出し、接続先情報キャッシュテーブル230を参照して、その着信先情報に対応する接続先情報を検索する(ステップS21)。なお、接続先情報キャッシュ検索部221は、接続先情報キャッシュテーブル230を参照するときに、キャッシュの有効期間が過ぎている(タイムアウトしている)接続先情報を破棄した上で、当該検索を行う。
そして、接続先情報キャッシュ検索部221は、抽出した着信先情報に対応する接続先情報が、接続先情報キャッシュテーブル230に記憶されていれば(ステップS22→Yes)、ステップS33に進む。一方、接続先情報キャッシュ検索部221は、抽出した着信先情報に対応する接続先情報が、接続先情報キャッシュテーブル230に記憶されていなければ(ステップS22→No)、次のステップS23に進む。
ステップS23において、問合せ監視部225は、所定の時間でのENUM権威DNSサーバ30への問合せの回数が、着信先情報に示されるエリアにおいて、所定の閾値を超えているか否かを判定する。例えば、問合せ監視部225は、当該エリアの番号帯の端末1に対して、1秒間に3万回を超える問合せを行ったか否かを判定する。そして、問合せ監視部225は、所定の閾値を超えている場合には(ステップS23→Yes)、ステップS29に進む。一方、問合せ監視部225は、所定の閾値を超えていない場合には(ステップS23→No)、ステップS24に進む。なお、次に説明するステップS24〜S28は、通常時のENUM権威DNSサーバ30に対する接続先情報の問合せ処理である。
ステップS24において、接続先情報問合せ部222は、着信先情報に対応する接続先を要求する接続先情報問合せメッセージを生成し、ENUM権威DNSサーバ30に送信する。このとき、問合せ監視部225は、接続先情報問合せメッセージの送信を監視し、その接続先情報問合せメッセージに付された着信先情報を問合せ監視情報231(図5参照)として記憶しておく(ステップS25)。
ENUM権威DNSサーバ30の接続先情報検索部321は、接続先情報問合せメッセージを受信すると、その接続先情報問合せメッセージに付された着信先情報を抽出し、接続先情報テーブル330を参照して、抽出した着信先情報に対応する接続先情報を検索する(ステップS26)。
そして、ENUM権威DNSサーバ30の接続先情報問合せ応答部322は、接続先情報検索部321の検索の結果得られた接続先情報を付した接続先情報問合せ応答メッセージを生成して、ENUMキャッシュサーバ20に送信する(ステップS27)。
次に、ENUMキャッシュサーバ20の接続先情報キャッシュ更新部223は、ENUM権威DNSサーバ30から接続先情報問合せ応答メッセージを受信すると、その接続先情報問合せ応答メッセージに付された接続先情報を抽出し、着信先情報に対応付けて接続先情報キャッシュテーブル230に記憶し(ステップS28)、ステップS33に進む。
一方、ステップS23において、問合せ監視部225が、所定の時間でのENUM権威DNSサーバ30への問合せの回数が、着信先情報に示されるエリアにおいて、所定の閾値を超えていると判定した場合に(ステップS23→Yes)、ENUMキャッシュサーバ20の一括取得要求部226は、当該エリアの情報を付した一括取得要求メッセージを生成し、ENUM権威DNSサーバ30に送信する(ステップS29)。なお、このステップS29からステップS32までの処理は、ENUM権威DNSサーバ30に対する該当エリアの接続先情報の一括取得処理である。
次に、ENUM権威DNSサーバ30の一括取得応答部323は、一括取得要求メッセージをENUMキャッシュサーバ20から取得すると、その一括取得要求メッセージに付されたエリアの情報を抽出する。一括取得応答部323は、接続先情報テーブル330を参照し、抽出したエリアの情報の対応する、着信先情報と接続先情報の組をすべて抽出し、一括取得情報300を生成する(ステップS30)。そして、一括取得応答部323は、生成した一括取得情報300を付した一括取得応答メッセージを生成し、ENUMキャッシュサーバ20に送信する(ステップS31)。
続いて、ENUMキャッシュサーバ20の一括取得情報受信部227は、ENUM権威DNSサーバ30から一括取得応答メッセージを受信すると、その一括取得応答メッセージに付された一括取得情報300を抽出し、接続先情報キャッシュテーブル230に記憶する(ステップS32)。
そして、ステップS33において、ENUMキャッシュサーバ20の接続先情報応答部224は、接続先情報キャッシュテーブル230を参照し、着信先情報に対応する接続先情報を取得して接続先情報応答メッセージを生成してSIPサーバ10に送信し、処理を終える。
このようにすることで、本実施形態に係る、ENUMキャッシュサーバ20、ENUMキャッシュ取得方法、および、ENUMシステム100によれば、接続要求の急増に伴い、ENUM権威DNSサーバ30への問合せが増加した場合であっても、該当エリアの各端末1の接続先情報を一括してENUMキャッシュサーバ20に送信することにより、ENUM権威DNSサーバ30への問合せの増加を抑制することができるため、激甚災害の発生に備えてENUM権威DNSサーバ30を増強しておく必要をなくすことができる。また、激甚災害発生地域の電話番号に対応する接続先情報を予めキャッシュすることにより、ENUMキャッシュサーバ20の応答性能が向上するため、大規模なトラヒックにも対応することができる。
1 端末
10 SIPサーバ
11,21,31 通信部
12,22,32 制御部
13,23,33 記憶部
20 ENUMキャッシュサーバ
30 ENUM権威DNSサーバ
40 HSS
100 ENUMシステム
121 接続先情報要求部
122 呼接続処理部
221 接続先情報キャッシュ検索部
222 接続先情報問合せ部
223 接続先情報キャッシュ更新部
224 接続先情報応答部
225 問合せ監視部
226 一括取得要求部
227 一括取得情報受信部
230 接続先情報キャッシュテーブル
231 問合せ監視情報
300 一括取得情報
321 接続先情報検索部
322 接続先情報問合せ応答部
323 一括取得応答部
330 接続先情報テーブル
1000 IP網
S 通信システム

Claims (3)

  1. 着信先端末の電話番号を含む着信先情報に対応する接続先情報を記憶するENUM権威DNSサーバに接続され、前記ENUM権威DNSサーバが有する前記接続先情報を取得して記憶するキャッシュ機能を有するENUMキャッシュサーバであって、
    前記着信先情報に対応する接続先情報を要求するメッセージを受信した場合に、当該接続先情報を自身の記憶部に記憶していなかったときに、前記ENUM権威DNSサーバに対して、前記接続先情報の問合せメッセージを、当該着信先情報を付して送信する接続先情報問合せ部と、
    前記問合せメッセージの送信を監視し、前記問合せメッセージに付された着信先情報に示されるエリア毎に、所定の時間内の前記問合せメッセージの回数を計測し、前記問合せメッセージの回数が所定の閾値を超えるか否かを判定する問合せ監視部と、
    前記問合せ監視部が、前記所定の閾値を超えたと判定した場合に、当該所定の閾値を超えた問合せメッセージの前記エリア内の各着信先端末の着信先情報に対応する接続先情報の取得を一括して要求する一括取得要求メッセージを、当該エリアの情報を付して前記ENUM権威DNSサーバに送信する一括取得要求部と、
    当該エリア内の各着信先端末の着信先情報に対応する接続先情報を示す一括取得情報を、前記ENUM権威DNSサーバから取得し、前記記憶部に記憶する一括取得情報受信部と、
    を備えることを特徴とするENUMキャッシュサーバ。
  2. 着信先端末の電話番号を含む着信先情報に対応する接続先情報を記憶するENUM権威DNSサーバに接続され、前記ENUM権威DNSサーバが有する前記接続先情報を取得して記憶するキャッシュ機能を有するENUMキャッシュサーバのENUMキャッシュ方法であって、
    前記ENUMキャッシュサーバは、
    前記着信先情報に対応する接続先情報を要求するメッセージを受信した場合に、当該接続先情報を自身の記憶部に記憶していなかったときに、前記ENUM権威DNSサーバに対して、前記接続先情報の問合せメッセージを、当該着信先情報を付して送信するステップと、
    前記問合せメッセージの送信を監視し、前記問合せメッセージに付された着信先情報に示されるエリア毎に、所定の時間内の前記問合せメッセージの回数を計測し、前記問合せメッセージの回数が所定の閾値を超えるか否かを判定するステップと、
    前記所定の閾値を超えたと判定した場合に、当該所定の閾値を超えた問合せメッセージの前記エリア内の各着信先端末の着信先情報に対応する接続先情報の取得を一括して要求する一括取得要求メッセージを、当該エリアの情報を付して前記ENUM権威DNSサーバに送信するステップと、
    当該エリア内の各着信先端末の着信先情報に対応する接続先情報を示す一括取得情報を、前記ENUM権威DNSサーバから取得し、前記記憶部に記憶するステップと、
    を実行することを特徴とするENUMキャッシュ方法。
  3. 着信先端末の電話番号を含む着信先情報に対応する接続先情報を記憶するENUM権威DNSサーバと、前記ENUM権威DNSサーバが有する前記接続先情報を取得して記憶するキャッシュ機能を有するENUMキャッシュサーバと、を備えるENUMシステムであって、
    前記ENUMキャッシュサーバは、
    前記着信先情報に対応する接続先情報を要求するメッセージを受信した場合に、当該接続先情報を自身の記憶部に記憶していなかったときに、前記ENUM権威DNSサーバに対して、前記接続先情報の問合せメッセージを、当該着信先情報を付して送信する接続先情報問合せ部と、
    前記問合せメッセージの送信を監視し、前記問合せメッセージに付された着信先情報に示されるエリア毎に、所定の時間内の前記問合せメッセージの回数を計測し、前記問合せメッセージの回数が所定の閾値を超えるか否かを判定する問合せ監視部と、
    前記問合せ監視部が、前記所定の閾値を超えたと判定した場合に、当該所定の閾値を超えた問合せメッセージの前記エリア内の各着信先端末の着信先情報に対応する接続先情報の取得を一括して要求する一括取得要求メッセージを、当該エリアの情報を付して前記ENUM権威DNSサーバに送信する一括取得要求部と、
    当該エリア内の各着信先端末の着信先情報に対応する接続先情報を示す一括取得情報を、前記ENUM権威DNSサーバから取得し、前記記憶部に記憶する一括取得情報受信部と、を備え、
    前記ENUM権威DNSサーバは、
    前記ENUMキャッシュサーバから、前記一括取得要求メッセージを受信した場合に、当該一括取得要求メッセージに付された前記エリアの情報に基づき、前記一括取得情報を生成して前記ENUMキャッシュサーバに送信する一括取得応答部を備えること
    を特徴とするENUMシステム。
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