JP6387363B2 - Enum/dnsクエリ優先制御システムおよびenum/dnsクエリ優先制御方法 - Google Patents
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Description
このENUM/DNSクエリでの問い合わせは、特に災害等により、その被災地域への発呼が大量に発生した場合に輻輳状態が発生する。そして、ENUM/DNSサーバにおいて、呼制御サーバからの問い合わせに対する応答時間が長くなったり、最悪の場合応答できなくなったりして、端末間の接続遅延の増加や接続障害が発生する。
図6に示すように、一般用のENUM/DNSサーバ3(3A)と、優先用のENUM/DNSサーバ3(3B)を設置しておく。そして、呼制御サーバ2は、受信した接続要求が、一般端末1(1A)からの接続要求であるのか、優先端末1(1B)からの接続要求であるのかを判定する。呼制御サーバ2は、一般端末1(1A)からの接続要求については、一般用のENUM/DNSサーバ3(3A)に向けてENUM/DNSクエリを送信する。一方、呼制御サーバ2は、優先端末1(1B)からの接続要求については、優先用のENUM/DNSサーバ3(3B)に向けてENUM/DNSクエリを送信する。
このようにすることで、一般端末1(1A)からの呼処理が大量に発生したことにより、一般用のENUM/DNSサーバ3(3A)に処置遅延が発生した場合であっても、優先端末1(1B)からの接続要求は、優先用のENUM/DNSサーバ3(3B)で処理されるため、遅延なく接続することが可能となる。
よって、専用のENUM/DNSサーバを設けることなく、1つの筺体のENUM/DNSサーバにより、特定の端末からのENUM/DNSクエリを優先的に処理することができる。
まず、本実施形態に係るENUM/DNSクエリ優先制御システム100の概要について説明する。
図1は、本実施形態に係るENUM/DNSクエリ優先制御システム100の全体構成と処理概要を示す図である。
本実施形態に係るENUM/DNSクエリ優先制御システム100は、図1に示すように、複数の端末1を収容する呼制御サーバ20と、その呼制御サーバ20に接続されるENUM/DNSサーバ30とを含んで構成される。図6に示した従来技術のシステムとの違いは、ENUM/DNSサーバ30が1つの筺体で、一般のENUM/DNSクエリと、優先処理するENUM/DNSクエリと区別して処理し、優先端末1(1B)からのENUM/DNSクエリを優先して、つまり、処理遅延等を発生させることなく処理することである。
本実施形態に係るENUM/DNSクエリ優先制御システム100の呼制御サーバ20には、一般端末1(1A)からの接続要求についてのENUM/DNSクエリには、送信元IPアドレスとして「IPa」を設定し、優先端末1(1B)からの接続要求についてのENUM/DNSクエリには、送信元IPアドレスとして「IPb」を設定することを予め定めておく。
また、ENUM/DNSサーバ30には、一般のENUM/DNSクエリに対するRRLの設定として、監視対象ドメイン、監視対象送信元IPアドレス、許容するクエリ数(/秒)、制限割合、の各情報を予め設定しておく。ここでは、図1に示すように、監視対象ドメインとして「3.1.8.e164enum.net」が設定され、監視対象送信元IPアドレスとして「IPa」が設定され、許容するクエリ数(/秒)として、xxクエリ(/秒)が設定され、制限割合として「1/2」が設定されているものとする。
次に、本実施形態に係るENUM/DNSクエリ優先制御システム100を構成する各装置(呼制御サーバ20およびENUM/DNSサーバ30)の具体的な構成について説明する。
図2は、本実施形態に係る呼制御サーバ20の構成例を示す機能ブロック図である。
呼制御サーバ20は、一般端末1(1A)および優先端末1(1B)を含む複数の端末1(図1参照)を収容する。そして、呼制御サーバ20は、各端末1からの接続要求を受け付けると、ENUM/DNSサーバ30に対し、着信先情報(着信先の端末1の電話番号等)に対応する接続先情報(URI等)を要求するENUM/DNSクエリを送信し、その接続先情報に基づき、着信先となる端末1との間で呼接続を行う。なお、この呼制御サーバ20は、例えば、SIP(Session Initiation Protocol)に基づき呼処理を実行するSIPサーバである。
この呼制御サーバ20は、入出力部21と、制御部22と、記憶部23とを備える。
この記憶部23には、後記する優先端末情報230が記憶されるとともに、制御部22の各機能を実行させるためのプログラムや、制御部22の処理に必要な情報が一時的に記憶される。
ここで、優先端末情報230は、接続要求を送信してきた端末1が優先端末1(1B)か否かを特定できる情報であればよい。例えば、不図示のネットワーク管理装置等により取得した、優先端末1(1A)とすべき端末1の識別情報(電話番号等)のリストでもよいし、各ユーザの加入者情報において、端末1の識別情報(電話番号等)に「優先」か否かの情報(契約情報)が付されたものであってもよい。優先端末判定部221は、優先端末情報230を参照することにより、優先端末1(1B)を抽出し、それ以外を一般端末(1A)として処理する。
一方、接続先情報要求部222は、優先端末判定部221が優先端末1(1B)であると判定した接続要求についてのENUM/DNSクエリには、優先端末用の送信元IPアドレスとして、例えば、「IPa」とは異なる「IPb」を設定し、ENUM/DNSサーバ30に送信する。
一方、呼接続処理部223は、判定の結果、抽出した接続先情報が、自IP網ではなく他のIP網(例えば、他の通信事業者のIP網)を示す場合には、当該他のIP網に向けて、接続要求を送信する。
この際に、呼制御サーバ20は、ENUM/DNSメッセージに特別な情報要素を規定する必要はなく、一般に利用されている機能を利用することができる。よって、余分な呼制御サーバ20等の改変を行う必要もない。
次に、本実施形態に係るENUM/DNSサーバ30について説明する。
図3は、本実施形態に係るENUM/DNSサーバ30の構成例を示す機能ブロック図である。
ENUM/DNSサーバ30は、接続先情報テーブル330を備え、呼制御サーバ20からENUM/DNSクエリによる問い合わせを受けた、着信先情報に対応する接続先情報を、呼制御サーバ20に返信する。
このENUM/DNSサーバ30は、入出力部31と、制御部32と、記憶部33とを備える。
この記憶部33には、後記する接続先情報テーブル330(図4参照)が記憶されるとともに、制御部32の各機能を実行させるためのプログラムや、制御部32の処理に必要な情報が一時的に記憶される。
なお、記憶部33には、後記するRRLによる規制を実行する際のRRL設定情報が記憶される。このRRL設定情報は、監視対象ドメイン、監視対象送信元IPアドレス、許容するクエリ数(/秒)および制限割合の情報である。ここで、監視対象ドメインは、例えば災害等の発生により輻輳の発生するおそれがある、若しくは、実際に輻輳が発生しているエリア(地域)のドメインを示す。例えば、東京都23区内のエリア(地域)であれば「3.1.8.e164enum.net」が設定される。監視対象送信元IPアドレスは、呼制御サーバ20において、一般端末1(1A)からの接続要求についてのENUM/DNSクエリに付される(一般端末用の)送信元IPアドレス「IPa」が設定される。許容するクエリ数(/秒)は、xxクエリ(/秒)(例えば、50クエリ/秒)が設定される。制限割合は、例えば「1/2」が設定される。
一方、優先クエリ判定部321は、抽出した送信元IPアドレスが、監視対象送信元IPアドレスと一致しない場合には、優先端末1(1B)からの接続要求についてのENUM/DNSクエリであると判定する。そして、優先クエリ判定部321は、そのクエリを優先処理するため、接続先情報検索部323に出力する。
一方、規制処理部322は、監視対象ドメイン宛てである場合には、当該ENUM/DNSクエリは監視対象のクエリであるとし、クエリ数を「+1」増えるようにカウントし、許容するクエリ数(/秒)を超えている場合には、制限割合(ここでは「1/2」)に応じて規制(破棄)する。当該クエリが規制されなかった場合には、規制処理部322は、そのクエリを接続先情報検索部323に出力する。
なお、規制処理部322は、例えば、監視対象送信元IPアドレス、許容するクエリ数(/秒)、制限割合の各情報を予め記憶部33に記憶しておき、ネットワーク管理装置(図示省略)等から、災害等が発生した地域についての監視対象ドメインの情報を受信したことを契機として、RRL規制を実行する。
図4に示す例のように、接続先情報テーブル330には、着信先情報に対応付けて、接続先情報が記憶される。具体的には、着信先情報には、例えば、着信先の端末1の電話番号に基づき、E.164番号をENUMプロトコルのドメイン形式に変換した情報が記憶される。この着信先情報に対応付けて、接続先情報には、例えば、着信先の端末1のE.164番号と、接続先の通信事業者のドメイン名(carrier_a.ne.jp)とを含むURIが記憶される。
次に、本実施形態に係るENUM/DNSクエリ優先制御システムの処理を説明する。
ここで、呼制御サーバ20の記憶部23には、一般端末1(1A)からの接続要求についてのENUM/DNSクエリに付与する一般端末用の送信元アドレス(例えば、「IPa」)と、優先端末1(1B)からの接続要求についてのENUM/DNSクエリに付与する優先端末用の送信元アドレス(例えば、「IPb」)とが、予め設定される。
また、ENUM/DNSサーバ30には、RRLの制御に必要となる、監視対象送信元IPアドレス(例えば、「IPa」)、許容するクエリ数(/秒)(例えば、「xxクエリ(/秒)」)、制限割合(例えば、「1/2」)が、予め設定されているものとする。
まず、呼制御サーバ20が端末1から接続要求を受信する(ステップS10)。そして、呼制御サーバ20の優先端末判定部221は、その受信した接続要求が、優先端末1(1B)からの接続要求であるかを、優先端末情報230を参照して判定する(ステップS11)。
優先クエリ判定部321は、一致しない場合には(ステップS15→No)、優先端末1(1B)からの接続要求についてのENUM/DNSクエリであると判定し、そのクエリを接続先情報検索部323に出力し、ステップS18に進む。
一方、優先クエリ判定部321は、抽出した送信元IPアドレスが、監視対象IPアドレスと一致する場合には(ステップS15→Yes)、一般端末1(1A)からの接続要求についてのENUM/DNSクエリであると判定し、そのクエリを規制処理部322に出力し、ステップS16に進む。
具体的には、規制処理部322は、取得したENUM/DNSクエリに付された着信先情報が監視対象ドメインに含まれており、許容するクエリ数(/秒)(例えば、xx/秒)を超えている場合に、取得した一般端末1(1A)からの接続要求についてのENUM/DNSクエリに対して、制限割合で示される「1/2」の処理制限を実行する。つまり、規制処理部322は、取得した一般端末1(1A)からの接続要求についてのENUM/DNSクエリを1/2の割合で破棄する(処理を行わない)ようにする。なお、規制処理部322は、破棄しない(処理を行う)ENUM/DNSクエリについては、接続先情報検索部323に出力する。
1A 一般端末
1B 優先端末
20 呼制御サーバ
21,31 入出力部
22,32 制御部
23,33 記憶部
100 ENUM/DNSクエリ優先制御システム
221 優先端末判定部
222 接続先情報要求部
223 呼接続処理部
230 優先端末情報
321 優先クエリ判定部
322 規制処理部
323 接続先情報検索部(接続先情報返信部)
324 接続先情報応答部(接続先情報返信部)
330 接続先情報テーブル
Claims (2)
- 端末から接続要求を受信し、前記接続要求に付された着信先端末に対応する接続先情報を要求するENUM/DNSクエリをENUM/DNSサーバに送信する呼制御サーバと、前記ENUM/DNSクエリを受信し、前記接続先情報を前記呼制御サーバに返信する前記ENUM/DNSサーバと、を備えるENUM/DNSクエリ優先制御システムであって、
前記呼制御サーバは、
優先制御を必要とする前記端末である優先端末を示す情報である優先端末情報が記憶される記憶部と、
前記端末から前記接続要求を受信すると、前記優先端末情報を参照し、前記接続要求が前記優先端末からの接続要求であるか否かを判定する優先端末判定部と、
前記優先端末判定部が前記優先端末からの接続要求であると判定した場合に、前記優先端末用の送信元IPアドレスを付してENUM/DNSクエリを生成し、前記優先端末判定部が前記優先端末からの接続要求でないと判定した場合に、一般端末用の送信元IPアドレスを付してENUM/DNSクエリを生成し、生成した前記ENUM/DNSクエリそれぞれを前記ENUM/DNSサーバに送信する接続先情報要求部と、を備え、
前記ENUM/DNSサーバは、
前記着信先端末が位置するエリアを示す監視対象ドメイン、監視対象とする送信元IPアドレスを示す監視対象送信元IPアドレス、許容するクエリ数、および、規制する前記ENUM/DNSクエリの制限割合、が記憶される記憶部と、
受信したENUM/DNSクエリに付された送信元IPアドレスを抽出し、前記抽出した送信元IPアドレスが前記一般端末用の送信元IPアドレスであり、前記監視対象送信元IPアドレスに一致する場合において、受信した当該ENUM/DNSクエリで示される着信先端末の位置するエリアが前記監視対象ドメインに含まれ、前記許容するクエリ数を超えて前記ENUM/DNSクエリを受信したときに、前記制限割合に応じた前記ENUM/DNSクエリの規制処理を実行する規制処理部と、
受信したENUM/DNSクエリに付された送信元IPアドレスが前記監視対象送信元IPアドレスに一致しない場合に、前記着信先端末に対応する接続先情報を前記呼制御サーバに返信する接続先情報返信部と、を備えること
を特徴とするENUM/DNSクエリ優先制御システム。 - 端末から接続要求を受信し、前記接続要求に付された着信先端末に対応する接続先情報を要求するENUM/DNSクエリをENUM/DNSサーバに送信する呼制御サーバと、前記ENUM/DNSクエリを受信し、前記接続先情報を前記呼制御サーバに返信する前記ENUM/DNSサーバと、を備えるENUM/DNSクエリ優先制御システムのENUM/DNSクエリ優先制御方法であって、
前記呼制御サーバは、
優先制御を必要とする前記端末である優先端末を示す情報である優先端末情報が記憶される記憶部を備えており、
前記端末から前記接続要求を受信すると、前記優先端末情報を参照し、前記接続要求が前記優先端末からの接続要求であるか否かを判定するステップと、
前記優先端末からの接続要求であると判定した場合に、前記優先端末用の送信元IPアドレスを付してENUM/DNSクエリを生成し、前記優先端末からの接続要求でないと判定した場合に、一般端末用の送信元IPアドレスを付してENUM/DNSクエリを生成し、生成した前記ENUM/DNSクエリそれぞれを前記ENUM/DNSサーバに送信するステップと、を実行し、
前記ENUM/DNSサーバは、
前記着信先端末が位置するエリアを示す監視対象ドメイン、監視対象とする送信元IPアドレスを示す監視対象送信元IPアドレス、許容するクエリ数、および、規制する前記ENUM/DNSクエリの制限割合、が記憶される記憶部を備えており、
受信したENUM/DNSクエリに付された送信元IPアドレスを抽出し、前記抽出した送信元IPアドレスが前記一般端末用の送信元IPアドレスであり、前記監視対象送信元IPアドレスに一致する場合において、受信した当該ENUM/DNSクエリで示される着信先端末の位置するエリアが前記監視対象ドメインに含まれ、前記許容するクエリ数を超えて前記ENUM/DNSクエリを受信したときに、前記制限割合に応じた前記ENUM/DNSクエリの規制処理を実行するステップと、
受信したENUM/DNSクエリに付された送信元IPアドレスが前記監視対象送信元IPアドレスに一致しない場合に、前記着信先端末に対応する接続先情報を前記呼制御サーバに返信するステップと、を実行すること
を特徴とするENUM/DNSクエリ優先制御方法。
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