JP6328760B2 - 材料検査装置 - Google Patents

Description

本発明は、材料検査装置に関し、より具体的には、幾何学的に複雑な形状の溶接された接合部の検査に関する。

構造上の健全性モニタリングの分野の中で、材料の完全性における欠陥を特定することができるいくつかのセンサーがある。いくつかの構成において、センサーは、検査の特定領域から設定された距離で、または、特定の方向に保たれることが必要とされ、それは、検査の期間を通して維持される必要がある。これらの事項は、正確性の高いレベルを維持する必要性が、事故や安全に重大なかかわりのあるシステム等の領域と同様に求められる場合、および、センサー、または、その位置付けを妨げる多くの外形または障害物をもった表面上の材料検査を実施すると場合に、度を増す。

溶接部などの接合部での正確な検査を行うために、業界の中で現在用いられているいくつかの方法がある。これらは、Ｘ線、超音波、音響センサー、マシンビジョンアナリシス、剥離試験検査からの範囲に及ぶが、各方法は、業界に応じた固有の正と負の属性と、それらが使用される様式に関係する。全てのセンサーが共有する１つのキーとなる要件は、
操作者に最も信頼できる情報を与えるために、検査の領域の正確で／再現できる読み取りを生成する必要性である。

本発明の第１の態様に従って、材料の構造上の健全性モニタリングのために好適な装置が提供され、前記装置は、前記材料の表面に設けられたガイドレールと、少なくとも１つのセンサーを備えるプラットホームと、を備え、前記プラットホームが前記レールに沿って横切るとき、前記プラットホームは前記ガイドレールと協調的に係合される。

本発明は、ペイントされた表面の検査、接着接合部または表面のモニタリング等、材料の検査が必要とされるいくつかの分野において利用され得、本発明の１つの特別な有用性は、材料接合部の検査の分野、特に潜水艦建造の分野においてである。潜水艦建造の産業において、溶接を用いて共に接合されている金属のシートが、そのような表面化の船舶によって出会う圧力に耐えるのに十分な品質のものであることを確実にする必要がある。結果として、溶接接合部は、フェーズドアレイ超音波センサーを用いて瑕疵がないか検査され、これは、脆弱点が特定され、修正されることを可能にする。センサーは、それが溶接の状態上で最も信頼のおける情報を与えるように、使用のために選ばれるが、正確な読取を与えるために、センサーは溶接の中心線から設定された距離で、設定された角度に保たれなければならず、それは、反射された超音波がトランスデューサによってピックアップされるように、超音波トランスデューサの出力の法線から＋−２度等といった通常大変狭い。これらの要件の両方が、きつい許容範囲を有し、もし超えられたならば、重要な情報が失われる、または、不正確な結果を提供するという結果になり得る。現在、特に、平らでない表面の上や複数の障害物の周りで行っているエンジニアによるフリーハンドで溶接が検査されている場合、きつい許容範囲の要因は、センサーエラーの高い蓋然性を与える。

装置は、溶接接合部についてセンサーの位置上の制御を可能にする様式で、表面上のセンサーの運びのために好適である。

ガイドレールは、プラットホームのために、表面に関して一貫した位置を与える。ガイドレールは、任意の好適な材料、例えば、金属、合金、ポリマー、合成または天然材料等から構成され得る。

ガイドレールは、材料接合部に隣接してプラットホームをガイドする。ガイドレールは、障害物を避け、カーブした接合部をたどり、表面のうねりに対処するために、予め形状をつけられた、可鍛性の、またはフレキシブルであることが求められ得る。同様に、各検査領域は、その長さについて変化し得、結果として、フラットホームを支持するためにその堅い形態を維持するが、必要とされる場合、表面に適応するために、ガイドレールが延伸可能であるとの要望がある。好適な構成において、ガイドレールは少なくとも２つのセグメント、好ましくは複数のセグメントを備え得る。複数のセグメントは、好ましくは、そのセグメントが選択された構成に配置された後、レールが実質的に堅いように、圧縮下でコードまたはワイヤー上に同軸に設けられる。そして、それらは、プラットホームの動作が、レールを、選択された構成から変位させないようになっている。

セグメントは凹状と凸状の端部を備え、それらは、お互いに協調的に係合する。コードまたはワイヤーに張力をかけると、セグメントは圧縮のもとに置かれ、ガイドレールはプラットホームを支持するように堅くなる。張力を減らすことは、ガイドレールが障害物を迂回する形状とされることを可能にする。ガイドレールは、更なるセグメントを追加することによって伸ばされ得る。必要な要件を達成するために選ばれるガイドレールの構成は、また、張力をかけられたワイヤー上のいくつかの特異なロッドまたは延長されたセグメントによって満たされ得る。

ガイドレールは、少なくとも１つの脚支持部を備え得る。脚部は、脚部を材料の表面に取り付ける少なくとも１つの固定マウントを備え得る。脚部と足部は、ガイドレールのための一貫した高さを与え、検査される材料の表面にガイドレールを取り付けるための手段を提供する。取り付けられたプラットホーム、そして、ひいてはセンサーが、センサーの適正な動作状態を超えて回転することが避けられることを確実にすることによって、ガイドレールは正確な結果を提供する。表面への取り付けは、いくつかの様々な方法を介して達成され得、ガイドレールは検査の間に取り外しまたは移動はしないが、可逆的または不可逆的であってよい。好適な構成において、磁気または電磁気、吸引力カップ、ベルクロ、または、それが接合されるべき表面テクスチャーに応じたクランプ等、表面から取り除かれ得るように、固定手段は可逆的である。例えば、接着等の化学的固定、または、リベットやボルト等の機械的な固定等、ガイドレールが不可逆的な固定手段を用いて表面上に設けられてもよい。

センサーハウジングは、選択されたセンサーのための安定的なプラットホームと、ガイドレールと協調的に係合するためのセンサーのための手段とを提供する。センサーハウジングは、例えば、金属、合金、ポリマー、合成または天然材料等の好適な材料から構成される。

好適な構成において、プラットホームは、２つのガイドローラーと３番目のバイアスされたガイドローラーによって等、ガイドレールに可逆的に取り付けられる。
バイアスは、レールと接しているローラーを引っ張るために少なくとも１つのばねを備え、これは、プラットホームが、プラットホームとセンサーの重さを支えるために十分なグリップを与えながら、ガイドレールに沿って自由に動くことを可能にする。ローラーが中心回転軸上で回転するので、ガイドレール上で大きなグリップが必要とされた場合、ナットまたはスクリュー等の機械的な拘束力が、バイアスかけられたローラーをガイドレール上にしっかり締めるために用いられ得る。代替の構成では、少なくとも２つのガイドレールがあり、前記プラットホームは、両方のレールと協調的に係合される。この構成では、ローラーは、ハウジングの中心に配置され得、これは、センサーの重さが大きい、または、複数のセンサーが用いられる場合に利用され得る。

様々な金属溶接接合部の状態上での情報を集め、並びに、欠陥の存在を特定する材料検査の分野では、また、欠陥の場所を知ることが要件となる。好適な構成において、プラットホームは、ガイドホイールに取り付けられた、例えば、ロータリーエンコーダ―等の、プラットホームがレールに沿って動いた距離（または、時間）を記録するための距離測定装置を備えるが、代替の構成は、クリックホイール、ストリングペドメータ、または、レーザー干渉計を利用してもよく、代替的には、基礎的なタイマーが検査機関の始めにスタートされ得る。装置は、また、ガイドレールに沿って前記プラットホームを進めるようにする推進装置を備え得、これは、単に、人がプラットホームを押すこと、ガイドレールに沿ってプラットホームにパワーを与えるモーターであってよい。

本発明は、添付の図面を参照して、例示としてここに記載される。

図１は、キャリアとレールの平面図を示す。 図２は、レールとキャリアの側面図を示す。 図２ａは、ガイドレールとキャリアの係合の代替の実施形態を示す。 図３は、分割型のレールの側面図を示す。 図４は、センサー搭載プラットホームを示す。

詳細な説明

図１を参照して、検査されるための材料の表面５００、この場合では金属表面、がある。ガイドレール４００が表面５００上に設けられる。プラットホーム１００は、プラットホームの下に配置され得るガイドローラー２００とバイアスローラー２０１によって、連携して、ガイドレールに係合される。ガイドレール４００は、この例において溶接された接合部である、検査されるべき接合部３００の長さをたどり、ガイドレール４００は、溶接接合部から固定された距離Ｘで、溶接接合部３００の方向の近くに置かれ、たどり、検査されるべき溶接接合部の全長さのカバレージを与える。溶接接合部からの距離Ｘは、使用のために要求されるセンサーのタイプによって要求され、例えば、プラットホーム１００に固定された距離Ｘであるように、超音波センサー６００がプラットホーム１００上に設けられる。

ガイドレール４００は、典型的に、溶接部３００上に、または、その非常に近くにあり、最も正確な結果を達成するであろうセンサーによって必要とされる位置で、材料５００上に置かれる。センサーは、プラットホーム７００上に配置され、プラットホーム７００は、ガイドレール４００の経路に従ってのみ押し進められ、これは、センサーが、検査されるべき溶接された接合部３００にそってガイドされることを可能にする。ガイドレール４００は、できるだけ一様に距離Ｘを保つが、突出している障害物の間、きつい屈曲を回って、または、うねっている表面を横切って、置かれる必要がある。正しい距離Ｘを維持するのと同様に、ガイドレール４００は、ガイドホイール２００、バイアスホイール２０１、および、プラットホーム１００を利用することによって、正しい向きα°にセンサーを維持する。

図２において、プラットホーム７００が、バイアスローラー８００とガイドローラー８１０によって生成されたバイアスを利用して、ガイドレール９００上に設けられている。ガイドレール９００は、プラットホーム７００を支持し、センサー７１０を、脚部９１０と固定マウント９２０によって、材料６２０の溶接から固定の距離に保つ。この構成において、固定マウント９２０は、磁石であり、金属表面６２０に可逆的な取り付けを可能にする。そして、材料接合領域６１０に対するセンサー７１０の位置は、プラットホームがガイドレール９００に沿って動くので、固定された距離と姿勢を保ち得る。
バイアスローラーは、ガイドレール９００にプラットホーム７００を取り付けるために必要とされるグリップを与え、これは、プラットホームのスムースな動き、並びに、プラットホームとサンサーを取り去り、プラットホームが異なる検査の領域間で移動されることができる能力にインパクトを与える。

図２ａは、発明が、溶接接合部２１０の検査を行うために、表面材料２２０のあちこちにプラットホーム５５５を運ぶためのガイドローラー８２５を用いた、平行な２つのガイドレール９２５と９２５ａを利用する、代替の構成を示す。少なくとも２つのガイドローラー９２５（ａ）の存在は、それらがセンサーのより大きな重さのためのサポートを潜在的に与え得るという利点を有する。プラットホームがその向きα°を維持し、結果を正確に記録する位置にセンサーを保つことを確実にするために、２つのガイドローラー９２５（ａ）は、長く伸びるガイドホイール８２５、または、複数のガイドホイールを必要とする。

図３において、中心のワイヤー２４０上に同軸に設けられた、複数の金属セグメント２０１をともに接合することによって構成されるガイドレール２００が示される。セグメント２０１は、各金属セグメントを貫通する中心孔（図示されず）を与えることによって、ワイヤー２４０上につなげられ、ユーザが、必要ならば、ガイドレールの長さを選択することを可能にする。各セグメントは、脚部２１０と足部２１５の取り付けを可能にする側に、追加の穴を有し得、足部は、金属表面にガイドレールを取り付ける手段を提供する。脚部２１０は、センサーを用いるための正しい高さを達成する能力を与える。

この実装における複数のセグメント２０１の使用は、ガイドレール２００がフレキシブルであることを可能にする。レール２００は、任意の形態に配置され得、ガイドレールの後ろ側におけるばね２２０と固定ナット２３０の使用によって固定され、堅くされる。ナット２３０を締めることによって、スプリングは圧縮され、次に、ナット２３０に向かってナット２３１を引っ張り、金属セグメント２０１を共に押し進め、強固な支持のガイドレール２００を提供する。ガイドレールは、スプリング２２０とナット２３０を取り除き、スプリング２２０とナット２３０の両方を再装備して、締め直す前に、金属セグメントを加えるか、抜くかすることによって、特定の検査領域に適合されることができる。

図４は、成形されたプラスチックから構築され、それらの固定された位置に配置されたゴムのガイドローラー７５０をもったプラットホーム４５０の平面方向を示す。
中央の溝５５０と２つのばね６５０の使用は、バイアスローラー７５１がガイドローラー７５０に向かってバイアスされることを可能にする。力がバイアスローラー７５１には作用していないが、ばねは、２つのガイドローラーと一線にホイールを近くに引っ張って圧縮される。ユーザは、ガイドレールからプラットホームを取り付け／取り外しすることを望むとき、ガイドローラー７５０から離れたその位置にバイアスローラー７５１を動かすために、単に、バイアスローラー７５１に力を与える。所望の位置において、バイアスローラー７５１は、単に、リリースされ、そのデフォルトの位置に戻ることを可能にされる。
以下に、本願出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
［Ｃ１］
材料の構造的な健全性をモニタリングするのに好適な装置であって、
前記装置は、
ａ．前記材料の表面に設けられたガイドレールと
ｂ．少なくとも１つのセンサーを備えたプラットホームと、ここにおいて、前記プラットホームは、前記プラットホームがレールに沿って横切るとき、前記ガイドレールと協調的に係合される、
を備える、装置。
［Ｃ２］
前記ガイドレールは、少なくとも１つの脚支持部を備える、［Ｃ１］に記載の装置。
［Ｃ３］
前記脚支持部は、前記表面に取り付けるために、少なくとも１つの固定マウントを備える、［Ｃ１］または［Ｃ２］に記載の装置。
［Ｃ４］
前記固定マウントは、それが前記表面から取り外されることができるように、可逆的に取り付けられる、［Ｃ３］に記載の装置。
［Ｃ５］
前記固定マウントは磁石である、［Ｃ４］に記載の装置。
［Ｃ６］
前記ガイドレールはフレキシブルである、［Ｃ１］乃至［Ｃ５］のいずれか一項に記載の装置。
［Ｃ７］
前記ガイドレールは、複数のセグメントを備える、［Ｃ１］乃至［Ｃ６］のいずれか一項に記載の装置。
［Ｃ８］
前記セグメントは、ワイヤー上に同軸に設けられる、［Ｃ７］に記載の装置。
［Ｃ９］
セグメントが協調してお互いに係合するように、前記セグメントは、凹状の端部と凸状の端部を備える、［Ｃ７］および［Ｃ８］のいずれか一項に記載の装置。
［Ｃ１０］
前記プラットホームは、前記ガイドレールに可逆的で協調的に係合される、［Ｃ１］乃至［Ｃ９］のいずれか一項に記載の装置。
［Ｃ１１］
前記可逆的な係合は、少なくとも１つのバイアスローラーと少なくとも２つのガイドローラー、協調的に係合されるスリーブ、または、それらの組み合わせによって与えられる、［Ｃ１０］に記載の装置。
［Ｃ１２］
前記プラットホームは、距離測定装置を備える、［Ｃ１］乃至［Ｃ１１］のいずれか一項に記載の装置。
［Ｃ１３］
前記距離測定装置は、クリックホイール、ロータリーエンコーダ、または、ストリングポテンショメータである、［Ｃ１２］に記載の装置。
［Ｃ１４］
前記プラットホームは、前記プラットホームを前記ガイドレールに沿って進めるように、推進手段を備える、［Ｃ１］乃至［Ｃ１３］のいずれか一項に記載の装置。

Claims (12)

1. 材料の構造的な健全性をモニタリングするのに好適な装置であって、
   前記装置は、
   ａ．前記材料の表面に設けられたガイドレールと、ここにおいて、前記ガイドレールは、前記ガイドレールの形態がフレキシブルであることを提供し、様々な長さを有する前記ガイドレールを形成するために、ワイヤー上に同軸に設けられる一連の複数のセグメントを備え、
   ｂ．少なくとも１つのセンサーを備えたプラットホームと、ここにおいて、前記プラットホームは、前記プラットホームがガイドレールに沿って動くとき、前記ガイドレールと協調的に係合される、
   を備える、装置。
2. 前記ガイドレールの前記複数のセグメントのいずれかは、少なくとも１つの脚支持部を備える、請求項１に記載の装置。
3. 前記脚支持部は、前記表面に取り付けるために、少なくとも１つの固定マウントを備える、請求項２に記載の装置。
4. 前記固定マウントは、それが前記表面から取り外されることができるように、可逆的に取り付けられる、請求項３に記載の装置。
5. 前記固定マウントは磁石である、請求項４に記載の装置。
6. 前記ガイドレールは、前記一連の複数のセグメントの後ろ側においてばねと固定ナットを備え、前記ばねを圧縮するために前記固定ナットを締めることによって前記ガイドレールを堅くする、請求項１に記載の装置。
7. 前記一連の複数のセグメントが協調してお互いに係合するように、前記セグメントは、凹状の端部と凸状の端部を備える、請求項１乃至請求項６のいずれか一項に記載の装置。
8. 前記プラットホームは、前記ガイドレールに可逆的で協調的に係合される、請求項１乃至請求項７のいずれか一項に記載の装置。
9. 前記可逆的な係合は、少なくとも１つのバイアスローラー、少なくとも１つのガイドローラー、または、それらの組み合わせによって与えられる、請求項８に記載の装置。
10. 前記プラットホームは、距離測定装置を備える、請求項１乃至請求項９のいずれか一項に記載の装置。
11. 前記距離測定装置は、クリックホイール、ロータリーエンコーダ、または、ストリングポテンショメータである、請求項１０に記載の装置。
12. 前記プラットホームは、前記プラットホームを前記ガイドレールに沿って進めるように、推進手段を備える、請求項１乃至請求項１１のいずれか一項に記載の装置。