JP6328474B2 - 連結戸の緩衝装置 - Google Patents

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Description

本発明は、折戸等の蝶番によって連結された戸板を開閉する際の回動速度を調整可能な連結戸の緩衝装置に関する。
折戸の緩衝装置として、特許文献1及び2には、折戸を閉じる際の戸板相互の急激な回動を制動するために、戸板の連結部に取り付けられた一対の取り付け部材を互いに回動自在に連結しているヒンジ(蝶番)部と、一方の取り付け部材に設けられ、水平方向に圧縮され反発するダンパ及びこのダンパに装着された当接部材からなる制動機構部とを備え、当接部材が折戸の閉じ際に一方の取り付け部材に押圧されることによりダンパを圧縮するように構成された緩衝装置が開示されている。
特許第5035967号公報 特許第5336719号公報
しかしながら、特許文献1及び2に記載されている従来の緩衝装置は、折戸の連結部に元々取り付けられている複数の蝶番の回動軸と緩衝装置の蝶番の回動軸とが同軸となるように、緩衝装置の折戸への取り付け位置を精密に設定及び調整する必要があり、設定及び調整がうまく行われずこれらの回動軸が一直線上に配列されない場合、折戸の本来の開閉機能が損なわれてしまうおそれがあった。特に、蝶番の回動軸位置は、製品毎及び製造会社毎にばらばらであり、従来の緩衝装置の蝶番が対応できる対象はかなり限定され、また、緩衝装置の取り付け位置で回動軸が同軸になるように後調整することは非常に困難であった。
さらに、特許文献1及び2に記載されている従来の緩衝装置は、折戸が閉じる際にその回動速度を制動して衝撃を吸収するものであり、閉じる方向へ付勢する機能は備わっていないため、閉じる途中で回動が停止してしまい、最後まで閉じきらない可能性が多分にあった。
さらにまた、特許文献1及び2に記載されている従来の緩衝装置は、開く方向に付勢する機能も備わっていないため、折戸を開く際に、ある程度の力を要していた。
従って本発明の目的は、折戸の連結部に取り付けられている蝶番の軸位置との位置合わせが不要であるか又は非常に容易に行うことができ、また、軸位置の異なる種々の蝶番に対応可能である連結戸の緩衝装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、連結戸を閉じる際の衝撃を吸収すると共に連結戸を最後まで閉じきることができる連結戸の緩衝装置を提供することにある。
本発明によれば、戸板の裏面に取り付けられた少なくとも1つの蝶番によって設定される回動軸に関して水平方向に回動可能に連結された1対の戸板を含む連結戸に用いられる緩衝装置は、1対の戸板の一方の裏面に埋設して取り付けられる第1の本体部材と、1対の戸板の他方の裏面に埋設して取り付けられる第2の本体部材と、第1の本体部材及び第2の本体部材間に張設され、両部材間に互いに引張る力を与える少なくとも1つのバネ部材とを備えている。第1の本体部材及び第2の本体部材は、直接的には、少なくとも1つのバネ部材のみで連結されている。この緩衝装置が1対の戸板に取り付けられた場合に、少なくとも1つのバネ部材は、第1の本体部材及び第2の本体部材の表面間の角度が第1の所定角度以上である際は回動軸より戸板の表面側に位置して1対の戸板を閉じる方向に付勢し、第1の本体部材及び第2の本体部材の表面間の角度が上述の第1の所定角度未満の際は回動軸より裏面側に位置して1対の戸板を開く方向に付勢するように構成されている。
少なくとも1つのバネ部材によって、第1の本体部材及び第2の本体部材の表面間の角度がある角度(第1の所定角度)以上では戸板を閉じる方向に付勢し、ある角度未満では逆に戸板を開く方向に付勢するように構成されているため、戸板を閉じる方向では、ソフトクローズ機能と最後までゆっくり確実に閉める機能とを得ることができ、また、少なくとも1つのバネ部材によって、第1の本体部材及び第2の本体部材間の角度が上述の第1の所定角度未満では戸板を開く方向に付勢するように構成されているため、戸板を開く方向では、小さな力でゆっくりと開ききることができる。特に本発明では、第1の本体部材及び第2の本体部材が、直接的には、少なくとも1つのバネ部材のみで連結されているため、この緩衝装置には軸支用の蝶番部材が設けられていない。このため、折戸の連結部に取り付けられている蝶番の軸位置(回動軸)にこの緩衝装置を精確に位置合わせすることなく、おおまかな位置合わせのみで、折戸の蝶番によって設定されている回動軸が自動的にこの緩衝装置の回動軸となる。このため、位置合わせが不要であるか又は非常に容易となるのみならず、また、軸位置の異なる種々の蝶番に対応可能である。従って、本発明の緩衝装置は、折戸の蝶番に対して汎用性が非常に高く、蝶番の種類を選ばず、本緩衝装置専用の蝶番を用意する必要がない。これは蝶番の品種を増やす必要がないことを意味する。また、このような汎用性を非常に簡単な構造で得ることができる。
第1の本体部材及び第2の本体部材は、蝶番部材によって軸支されることなく上述の回動軸に関して回動可能に構成されていることが好ましい。軸支されていないことにより、上述したごとく、折戸の連結部に取り付けられている蝶番の軸位置との位置合わせが不要であるか又は非常に容易となり、軸位置の異なる種々の蝶番に対応可能となる。
少なくとも1つのバネ部材は、上述の回動軸との距離及び/又はバネ長を調整可能であることも好ましい。回動軸との距離を調整することにより、戸板を閉じる方向に付勢するか開く方向に付勢するかの閾値となる第1の所定角度を調整することができる。バネ長を調整することによって付勢力を調整することができる。
第1の本体部材に装着され、軸方向に加えられる衝撃を吸収する少なくとも1つのダンパ部材と、第2の本体部材に取り付けられ少なくとも1つのダンパ部材の軸方向の先端が当接する当接面を有する当接部材とをさらに備えており、少なくとも1つのダンパ部材の軸方向の先端と当接部材の当接面とは、第1の本体部材及び第2の本体部材の表面間の角度が第2の所定角度以上となった際に当接するように構成されていることも好ましい。このような少なくとも1つのダンパ部材を設けることにより、戸板を閉じる際の制動機能が得られ、閉じる衝撃に対する緩衝作用が得られる。衝撃に対する制動力は、設けるダンパ部材の数によって変更可能である。
この場合、当接部材は、少なくとも1つのダンパ部材と当接する位置を調整するために当接面を前後方向(ダンパ部材に関して近づく及び遠ざかる方向)に移動可能であることが好ましい。さらに、当接部材は、第2の本体部材に螺合可能なネジによって当接面が前後方向に移動可能に構成されていることがより好ましい。ダンパ部材と当接する位置を調整することによっても衝撃に対する制動力及び制動開始位置を微調整することができる。
本発明によれば、戸板を閉じる方向では、ソフトクローズ機能と最後までゆっくり確実に閉める機能とを得ることができ、戸板を開く方向では、小さな力でゆっくりと開ききることができる。さらに、折戸の連結部に取り付けられている蝶番の軸位置(回動軸)にこの緩衝装置を精確に位置合わせすることなく、おおまかな位置合わせのみで折戸の蝶番によって設定されている回動軸が自動的にこの緩衝装置の回動軸となる。このため、位置合わせが不要であるか又は非常に容易となるのみならず、また、軸位置の異なる種々の蝶番に対応可能である。従って、本発明の緩衝装置は、折戸の蝶番に対して汎用性が非常に高く、蝶番の種類を選ばず、本緩衝装置専用の蝶番を用意する必要がない。これは蝶番の品種を増やす必要がないことを意味する。また、このような汎用性を非常に簡単な構造で得ることができる。
本発明の一実施形態における緩衝装置を折戸に取り付けた際の折戸全体の構成を概略的に示す図である。 図1の実施形態における緩衝装置の構成を概略的に示す(A)側面図、(B)正面図、(C)図2(B)のC−C線断面図である。 図1の実施形態における緩衝装置をその第1の本体部材及び第2の本体部材を互いに回動させた状態で正面方向から概略的に示す斜視図である。 図1の実施形態における緩衝装置をその第1の本体部材及び第2の本体部材を互いに回動させた状態で背面方向から概略的に示す斜視図である。 図1の実施形態における緩衝装置の1つのバネ部材とその取り付け部品とを概略的に示す斜視図である。 図1の実施形態における緩衝装置の1つのダンパ部材を概略的に示す斜視図である。 図1の実施形態における緩衝装置におけるバネ部材の付勢方向を説明する説明図である。
図1は本発明の一実施形態における緩衝装置を折戸に取り付けた際の折戸全体の構成を概略的に示している。ここでは、単なる一例として、1対の戸板を3つの蝶番で連結してなる例えば上吊り式の折戸の場合を説明している。従って、3つ以上の戸板が順次連結されている折戸についても本発明は適用される。
同図において、10及び11は1対の戸板、12、13及び14はこれら戸板10及び11の裏面10a及び11aの連結部15に取り付けられ、戸板10及び11を戸板回動軸34(図7参照)の回りで水平方向に回動自在に連結する3つの蝶番、16はこれら戸板10及び11の裏面10a及び11aの連結部15に取り付けられた本実施形態の緩衝装置をそれぞれ示している。
本明細書において、戸板の裏面とは、蝶番や緩衝装置が取り付けられこれらを目視できる側の面を指している。従って、図1は戸板の裏面側を示している。また、図1は折戸(戸板)が完全に閉じている状態を示しており、開く場合は、連結部15が図の奥方向へ動くこととなる。
蝶番の数は3以外の任意の数であって良く、また、その種類も図示の例に限定されない。さらに、緩衝装置16の数も単なる一例であり、その数は1以外の任意の数であって良い。また、緩衝装置16の取り付け位置も、戸板10及び11の連結部15であれば任意である。
図2は本実施形態における緩衝装置16の構成を概略的に示しており、(A)は側面から見た状態、(B)は正面から見た状態、(C)は同図(B)のC−C線断面をそれぞれ示しており、図3は本実施形態における緩衝装置16をその第1の本体部材及び第2の本体部材を互いに回動させた状態で正面方向から概略的に示しており、図4は本実施形態における緩衝装置をその第1の本体部材及び第2の本体部材を互いに回動させた状態で背面方向から概略的に示している。
これらの図に示すように、緩衝装置16は、第1の本体部材20及び第2の本体部材21と、これら第1の本体部材20及び第2の本体部材21間に張設された2つのバネ部材22及び23と、第1の本体部材20に装着された2つのダンパ部材24及び25と、第2の本体部材21に取り付けられた、ダンパ部材24及び25の当接部材26及びその位置調節用ネジ27とを備えている。
第1の本体部材20及び第2の本体部材21は、例えばABS等の樹脂材料又は軽量な金属材料から成形されており、戸板10及び11の裏面10a及び11aの連結部15に開口して形成された凹状切り欠き部に埋めこまれ、そのフランジ部20a及び21aに形成されている各4つのネジ孔20b及び21bを通る図示しない木ネジによって戸板10及び11の裏面10a及び11aに取り付けられる。従って、戸板10及び11の裏面10a及び11aに、第1の本体部材20及び第2の本体部材21の表面20c及び21c(図2(B)に表す面)が現れることとなる。
第1の本体部材20及び第2の本体部材21の表面20c及び21c側には、それらの連結部側端面20d及び21dに一端が開口して形成された凹溝20e及び21eと凹溝20f及び21fとがそれぞれ形成されている。図2(B)に示すように、戸板10及び11が完全に閉じた状態では、凹溝20e及び21eが互いに連結されて表面20c側のみに開口する1つの凹溝となり、凹溝20f及び21fも互いに連結されて表面20c側のみに開口する1つの凹溝となる。図示のように、この一方の1つの凹溝内にバネ部材22が挿入されて取り付けられ、他方の1つの凹溝内にバネ部材23が挿入されて取り付けられる。
これら第1の本体部材20及び第2の本体部材21は、直接的には、これらバネ部材22及び23のみで互いに連結されており、蝶番部材等によって軸支されていない。
バネ部材22及び23は、コイル状の引張りバネであり、本実施形態ではステンレス鋼で形成されているが、その他のバネ性を有する金属材料で形成されていても良い。これらバネ部材22及び23の各々、例えばバネ部材23は、図5に示すように、その両端の引掛け部23a及び23bがカラー28及び29の細い円柱状の中央部28a及び29aにそれぞれ引掛けられて取り付けられている。カラー28及び29は、例えばポリアセタール等の樹脂材料で成形されており、細い円柱状の中央部28a及び29aの両側に太い円柱状の側部28b及び29b並びに28c及び29cがそれぞれ同軸に一体成形されて形成されている。
これらカラー28及び29の軸中心には貫通穴28d及び29dがそれぞれ形成されている。図2(A)に示すように、第1の本体部材20及び第2の本体部材21には、その側面20g及び21gから凹溝20f及び21fの両側壁を貫通して複数の位置調整穴32及び33が設けられている。これら複数の位置調整穴32及び33のうちの1つの位置調整穴と、カラー28及び29の貫通穴28d及び29dとに、取り付け用の挿通ピン30及び31をそれぞれ挿通させることにより、バネ部材23が第1の本体部材20及び第2の本体部材21間に互いに引張る力を与えるように張設される。挿通ピン30及び31を複数の位置調整穴32及び33のうちのどの穴に挿通させるかによって、バネ部材23の中心軸35(図7参照)と戸板の回動軸34(図7参照)との距離と、バネ長を調整することができる。回動軸34との距離を調整することにより、戸板を閉じる方向に付勢するか開く方向に付勢するかの閾値となる第1の所定角度を調整することができる。また、バネ長を調整することによってこのバネ部材23の付勢力を調整することができる。以上の構成及び機能は、バネ部材22についても同様である。
図4に示すように、2つのダンパ部材24及び25は、第1の本体部材20の連結部側端面20dに設けられた2つの円筒状の非貫通穴20h及び20i内にそれぞれ挿入されて装着されている。ダンパ部材24及び25の各々、例えばダンパ部材24は、図6に示すように、円筒状の外被24a内の図示しないオリフィスを有する圧力室内にオイルを充填しておき、ピストンに連結されたピストンロッド24bの先端が軸方向に押圧された際にオリフィスからオイルが流出して圧力室内に発生する油圧を利用し、軸方向に加えられた衝撃エネルギを吸収するソフトアブソーバである。ダンパ部材25も同様である。この種のソフトアブソーバは市販されている。
第2の本体部材21の連結部側端面21dには、図2(B)及び(C)に示すように、長方形開口を有する非貫通穴21jが形成されており、この非貫通穴21j内に略直方体形状の当接部材26が前後方向(非貫通穴21jの軸方向)に移動可能に取り付けられている。当接部材26のこの取り付け及び移動は、非貫通穴21jの中心軸と同軸に形成されたネジ孔21kに螺合する位置調節用ネジ27によって行われる。当接部材26の前面は、ダンパ部材24及び25のピストンロッドの軸方向の先端が当接する凹円弧状断面を有する当接面26aを構成しており、ダンパ部材24及び25の軸方向の先端と当接部材26の当接面26aとは、戸板10及び11が閉じ方向に付勢され第1の本体部材20及び第2の本体部材21の表面20c及び21c間の角度が第2の所定角度を越える際に当接し、衝撃を吸収するように構成されている。位置調節用ネジ27によって当接部材26の当接面26aを移動させ、ダンパ部材24及び25と当接する位置を調整することによって、衝撃に対する制動力及び制動開始位置を微調整することができる。
このようなダンパ部材24及び25を設けることにより、戸板を閉じる際の制動機能が得られ、閉じる衝撃に対する緩衝作用が得られる。衝撃に対する制動力は、設けるダンパ部材の数によって変更可能である。
本実施形態では2つのダンパ部材を用いているが、吸収すべき衝撃の大きさや時間等に応じて、ダンパ部材の数は2つ以外の任意の数であっても良く、またダンパ部材の種類も適宜選択可能である。
本実施形態の緩衝装置16を1対の戸板10及び11に取り付けるには、蝶番12、13及び14が軸合わせを経てあらかじめ取り付けられている1対の戸板10及び11の裏面10a及び11aの連結部15に、この緩衝装置16を精確に行うことなくおおまかな軸合わせで取り付ける。第1の本体部材20及び第2の本体部材21が、直接的には、2つのバネ部材22及び23のみで連結されているため、本実施形態の緩衝装置16には軸支用の蝶番部材が設けられていない。このため、1対の戸板10及び11の連結部15に取り付けられている蝶番12、13及び14の回動軸の位置にこの緩衝装置16を精確に位置合わせすることなく、おおまかな位置合わせのみで、蝶番12、13及び14によって設定されている回動軸が自動的にこの緩衝装置16の回動軸となるのである。このため、位置合わせが不要であるか又は非常に容易となるのみならず、また、軸位置の異なる種々の蝶番に対応可能である。従って、本実施形態の緩衝装置16は、折戸の蝶番に対して汎用性が非常に高く、蝶番の種類を選ばず、本緩衝装置16専用の蝶番を用意する必要がない。これは蝶番の品種を増やす必要がないことを意味している。また、このような汎用性を非常に簡単な構造で得ることができる。
次に、1対の戸板10及び11に埋設させて取り付けた本実施形態の緩衝装置におけるバネ部材22及び23の付勢方向について、戸板10及び11の上方から見た図7を用いて説明する。
図7(A)に示すように、1対の戸板10及び11が完全に閉じた状態では、第1の本体部材20及び第2の本体部材21の表面20c及び21c間の角度は180°であり、バネ部材22及び23は比較的短いバネ長a(例えば、a=40mm)となっている。この場合、バネ部材22及び23の中心軸35は戸板の回動軸34より戸板の表面側に位置しており、バネ部材22及び23は戸板10及び11を閉じ方向に付勢している。
図7(B)に示すように、1対の戸板10及び11がそれより開き方向となると、第1の本体部材20及び第2の本体部材21の表面20c及び21c間の角度は約120°程度となり、バネ部材22及び23は最長バネ長b(例えば、b=46mm)となる。この場合、バネ部材22及び23の中心軸35は戸板の回動軸34上にあり、バネ部材22及び23は戸板10及び11を開き方向にも閉じ方向にも付勢していない。
図7(C)に示すように、1対の戸板10及び11が図7(B)の場合より開き方向となると、第1の本体部材20及び第2の本体部材21の表面20c及び21c間の角度は約110°程度となり、バネ部材22及び23は最長より短いがやや長いバネ長c(例えば、c=45.8mm)となる。この場合、バネ部材22及び23の中心軸35は戸板の回動軸34より戸板の裏面側にあり、従ってバネ部材22及び23は戸板10及び11を開き方向に付勢している。
図7(D)に示すように、1対の戸板10及び11が図7(B)の場合より閉じ方向となると、第1の本体部材20及び第2の本体部材21の表面20c及び21c間の角度は約130°程度となり、バネ部材22及び23は最長より短いがやや長いバネ長c(例えば、c=45.8mm)となる。この場合、バネ部材22及び23の中心軸35は戸板の回動軸34より戸板の表面側にあり、従ってバネ部材22及び23は戸板10及び11を閉じ方向に付勢している。
本実施形態の緩衝装置は、上述したように付勢を行うバネ部材22及び23と、ダンパ部材24及び25と、その当接部材26とを備えているため、以下のように作動する。
最初に、折戸が完全に閉じており、1対の戸板10及び11が図1に示すような状態にあるとする。この状態で、例えば戸板10及び11の連結部15を図の奥方向へ押して、折戸を開き始め、緩衝装置16の第1の本体部材20及び第2の本体部材21の表面20c及び21c間の角度がある角度(第1の所定角度、図7の例では約120°)未満となると、図7(C)に示すように、バネ部材22及び23は戸板10及び11を開き方向に付勢する。これにより、戸板をゆっくりと開く機能を得ることができると共に、小さな力で戸板を開ききることができる。
折戸を閉じる場合、緩衝装置16の第1の本体部材20及び第2の本体部材21の表面20c及び21c間の角度がある角度(第1の所定角度、図7の例では約120°)以上となると、図7(D)に示すように、バネ部材22及び23は、戸板10及び11を閉じ方向に付勢する。これにより、戸板がゆっくりと閉じるソフトクローズ機能が得られ、さらに、戸板が閉じきるまでこの付勢が行われるため、戸板を最後まで確実に閉じることができる。さらにまた、戸板が閉じる際に、第1の本体部材20及び第2の本体部材21の表面20c及び21c間の角度が第2の所定角度以上となると、ダンパ部材24及び25の軸方向の先端と当接部材26の当接面26aとが当接し、ダンパ部材24及び25が作動することにより、制動機能が得られ、閉じる衝撃が大幅に緩和される。
以上説明したように、本実施形態の緩衝装置16によれば、2つのバネ部材22及び23によって、第1の本体部材20及び第2の本体部材21の表面20c及び21c間の角度がある角度(第1の所定角度、図7の例では約120°)以上では戸板10及び11を閉じる方向に付勢し、このある角度未満では逆に戸板10及び11を開く方向に付勢するように構成されている。このため、戸板10及び11を閉じる方向では、ソフトクローズ機能と最後までゆっくり確実に閉める機能とを得ることができ、さらに、戸板10及び11を開く方向では、小さな力で開ききることができる。また、ダンパ部材24及び25の作用により、閉じ方向の制動機能が得られ、閉じる衝撃が大幅に緩和される。なお、開き方向に対する制動機能を得るには、他のダンパ部材を別途設ければ良い。
挿通ピンの挿入位置によって、バネ部材の中心軸と戸板の回動軸34との距離を調整できるため、戸板を閉じる方向に付勢するか開く方向に付勢するかの閾値となる第1の所定角度を調整することができる。また、挿通ピンの挿入位置によって、バネ長を調整することができるため、バネ部材の付勢力を調整することができる。もちろん、バネ部材自体の種類及び数によっても、付勢力を調整できることは言うまでもない。
衝撃に対する制動力は、設けるダンパ部材の数及び種類によって変更可能である。また、第2の本体部材21に螺合可能な位置調節用ネジ27によって当接部材26の当接面26aを移動させ、ダンパ部材24及び25と当接する位置を調整することによって、衝撃に対する制動力及び制動開始位置を簡単に微調整することができる。
本実施形態によれば、以上のような種々の機能を簡易な構造で得ることができる。
上述した形状、構造、寸法及び材料は、単なる一例であり、本発明における緩衝装置は、他の種々の形状、構造、寸法及び材料で構成できることは言うまでもない。即ち、以上述べた実施形態は全て本発明を例示的に示すものであって限定的に示すものではなく、本発明は他の種々の変形態様及び変更態様で実施することができる。従って本発明の範囲は特許請求の範囲及びその均等範囲によってのみ規定されるものである。
10、11 戸板
10a、11a 裏面
12、13、14 蝶番
15 連結部
16 緩衝装置
20 第1の本体部材
20a、21a フランジ部
20b、21k、21b ネジ孔
20c、21c 表面
20d、21d 連結部側端面
20e、21e、20f、21f 凹溝
20g、21g 側面
20h、20i、21j 非貫通穴
21 第2の本体部材
22、23 バネ部材
23a、23b 引掛け部
24、25 ダンパ部材
24a 外被
24b ピストンロッド
26 当接部材
26a 当接面
27 位置調節用ネジ
28、29 カラー
28a、29a 中央部
28b、28c、29b、29c 側部
28d、29d 貫通穴
30、31 挿通ピン
32、33 位置調整穴
34 回動軸
35 中心軸

Claims (5)

  1. 戸板の裏面に取り付けられた少なくとも1つの蝶番によって設定される回動軸に関して水平方向に回動可能に連結された1対の戸板を含む連結戸に用いられる緩衝装置であって、前記1対の戸板の一方の前記裏面に埋設して取り付けられる第1の本体部材と、該1対の戸板の他方の前記裏面に埋設して取り付けられる第2の本体部材と、前記第1の本体部材及び前記第2の本体部材間に張設され、両部材間に互いに引張る力を与える少なくとも1つのバネ部材とを備えており、前記第1の本体部材及び前記第2の本体部材は前記少なくとも1つのバネ部材のみで連結されており、当該緩衝装置が前記1対の戸板に取り付けられた場合に、前記少なくとも1つのバネ部材は、前記第1の本体部材及び前記第2の本体部材の表面間の角度が第1の所定角度以上である際は前記回動軸より前記戸板の表面側に位置して前記1対の戸板を閉じる方向に付勢し、前記第1の本体部材及び前記第2の本体部材の表面間の前記角度が前記第1の所定角度未満の際は前記回動軸より前記裏面側に位置して前記1対の戸板を開く方向に付勢するように構成されており、前記少なくとも1つのバネ部材の取り付け用の挿通ピンを挿通させることにより、該少なくとも1つのバネ部材と前記回動軸との距離、及びバネ長を調整する複数の位置調整穴が前記第1の本体部材及び前記第2の本体部材に設けられていることを特徴とする連結戸の緩衝装置。
  2. 前記第1の本体部材及び前記第2の本体部材は、蝶番部材によって軸支されることなく前記回動軸に関して回動可能に構成されていることを特徴とする請求項1に記載の連結戸の緩衝装置。
  3. 前記第1の本体部材に装着され、軸方向に加えられる衝撃を吸収する少なくとも1つのダンパ部材と、前記第2の本体部材に取り付けられ前記少なくとも1つのダンパ部材の前記軸方向の先端が当接する当接面を有する当接部材とをさらに備えており、前記少なくとも1つのダンパ部材の前記軸方向の先端と前記当接部材の前記当接面とは、前記第1の本体部材及び前記第2の本体部材の表面間の角度が第2の所定角度以上となった際に当接するように構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の連結戸の緩衝装置。
  4. 前記当接部材は、前記少なくとも1つのダンパ部材と当接する位置を調整するために前記当接面を前後方向に移動可能であることを特徴とする請求項に記載の連結戸の緩衝装置。
  5. 前記当接部材は、前記第2の本体部材に螺合可能なネジによって前記当接面が前後方向に移動可能に構成されていることを特徴とする請求項に記載の連結戸の緩衝装置。
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