JP6327233B2 - 集積回路素子の実装構造 - Google Patents

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Description

本発明は、集積回路素子の実装構造に関し、特に例えば薄膜プロセスにより形成される薄膜素子を、集積回路素子と実装基板との間に配置した、集積回路素子の実装構造に関する。
従来、はんだボールを介して集積回路素子を実装基板に実装する場合に、集積回路素子と実装基板との間に積層セラミックコンデンサ等の、両端部の5つの面に接続端子が形成された表面実装部品を配置する方法が知られている(特許文献1)。
上記集積回路素子の実装構造では、上記表面実装部品を集積回路素子および実装基板のいずれか一方、または両方に接続することができる。
特開2005−150283号公報
しかし、はんだボールを介して集積回路素子を実装基板に実装する場合に、集積回路素子と実装基板との間のギャップは非常に小さい。そのため、集積回路素子と実装基板との間に上記表面実装部品を配置することは現実的ではない。
また、集積回路素子と実装基板との間に上記表面実装部品を配置できた場合であっても、接続端子の接続に用いる導電性接合材(はんだ)の量の違いによって、表面実装部品の実装状態にばらつきが生じることがある。
本発明の目的は、集積回路素子と実装基板との間に薄膜素子を容易に配置でき、且つ、薄膜素子を安定的に実装できるようにした、集積回路素子の実装構造を提供することにある。
(1)本発明の集積回路素子の実装構造は、
集積回路素子と、
実装端子を有する実装基板と、
を備える、集積回路素子の実装構造であって、
第1主面、および前記第1主面に対向する第2主面を有する薄膜素子と、
前記集積回路素子に形成される第1キャパシタ電極と、
をさらに備え、
前記薄膜素子は、
第1面および第2面を有する絶縁性基板と、
前記絶縁性基板の前記第1面および前記第2面のいずれか一方に、薄膜プロセスにより形成される薄膜インダクタと、
前記絶縁性基板の前記第2面に形成される第2キャパシタ電極と、
前記薄膜素子の前記第1主面に形成され、前記薄膜インダクタおよび前記第2キャパシタ電極の少なくとも一方に接続される接続端子と、
を有し、
前記接続端子は、前記実装端子に接続され、
前記第1キャパシタ電極と前記第2キャパシタ電極とは、少なくとも一部で対向することを特徴とする。
この構成により、集積回路素子と実装基板との間隙に容易に配置することができる薄膜素子を実現できる。また、薄膜素子の第2主面に接続端子を設けて集積回路素子の外部端子に接続する必要がないため、薄膜素子の内部にキャパシタを備える場合に比べて、薄膜素子の厚みをさらに薄くできる。さらに、この構成により、実装基板に実装される受動素子の数を減らすことができ、高密度化・高集積化が可能となる。
(2)本発明の集積回路素子の実装構造は、
外部端子を有する集積回路素子と、
実装基板と、
を備える、集積回路素子の実装構造であって、
第1主面、および前記第1主面に対向する第2主面を有する薄膜素子と、
前記実装基板に形成される第1キャパシタ電極と、
をさらに備え、
前記薄膜素子は、
第1面および第2面を有する絶縁性基板と、
前記絶縁性基板の前記第1面および前記第2面のいずれか一方に、薄膜プロセスにより形成される薄膜インダクタと、
前記絶縁性基板の前記第2面に形成される第2キャパシタ電極と、
前記薄膜素子の前記第1主面に形成され、前記薄膜インダクタおよび前記第2キャパシタ電極の少なくとも一方に接続される接続端子と、
を有し、
前記接続端子は、前記外部端子に接続され、
前記第1キャパシタ電極と前記第2キャパシタ電極とは、少なくとも一部で対向することを特徴とする。
この構成により、集積回路素子と実装基板との間隙に容易に配置することができる薄膜素子を実現できる。また、薄膜素子の第2主面に接続端子を設けて実装基板の実装端子に接続する必要がないため、薄膜素子の内部にキャパシタを備える場合に比べて、薄膜素子の厚みをさらに薄くできる。さらに、この構成により、実装基板に実装される受動素子の数を減らすことができ、高密度化・高集積化が可能となる。
(3)上記(1)または(2)において、前記薄膜素子は、誘電体部材をさらに有し、前記誘電体部材は、少なくとも一部が前記第1キャパシタ電極と前記第2キャパシタ電極との間に配置してもよい。
(4)上記(1)から(3)のいずれかにおいて、前記薄膜インダクタは、前記絶縁性基板の前記第1面に形成され、前記薄膜インダクタおよび前記第2キャパシタ電極は、前記絶縁性基板に設けられる層間接続導体を介して接続されることが好ましい。この構成により、薄膜インダクタおよびキャパシタの形成領域の、平面視での面積が縮小化できる。
(5)上記(4)において、前記薄膜インダクタの数は複数であってもよい。
(6)上記(2)から(5)のいずれかにおいて、前記集積回路素子は電源回路をさらに有し、前記実装基板はグランドをさらに有し、前記薄膜インダクタは前記電源回路に接続され、前記第1キャパシタ電極はグランドに接続されることが好ましい。この構成により、薄膜インダクタとキャパシタとでローパスフィルタまたは平滑回路が構成される。
本発明によれば、集積回路素子と実装基板との間に薄膜素子を容易に配置でき、且つ、薄膜素子を安定的に実装できるようにした、集積回路素子の実装構造を実現できる。
図1は第1の実施形態に係る電子機器201において、集積回路素子1と実装基板2との間に薄膜素子101を配置した部分を示す正面図である。 図2は、図1におけるZ1部の拡大図である。 図3は第1の実施形態に係る薄膜素子101の断面図である。 図4は、実装基板2の一部および薄膜素子101の分解斜視図である。 図5(A)は、電子機器201において、集積回路素子1と実装基板2との間に薄膜素子101を配置した部分の回路図であり、図5(B)は実装基板2の一部および薄膜素子101の回路図である。 図6(A)は、薄膜素子101を用いて集積回路素子1を実装基板2に実装した状態を示す正面図であり、図6(B)は、実装基板2に実装した集積回路素子1の、リフロー後の状態を示す正面図である。 図7は第2の実施形態に係る薄膜素子102の断面図である。 図8は、実装基板2の一部および薄膜素子102の分解斜視図である。 図9(A)は、第2の実施形態において、集積回路素子1と実装基板2との間に薄膜素子102を配置した部分の回路図であり、図9(B)は実装基板2の一部および薄膜素子102の回路図である。 図10は第3の実施形態に係る電子機器203において、集積回路素子1と実装基板2との間に薄膜素子103を配置した部分を示す正面図である。 図11は、図10におけるZ2部の拡大図である。 図12は第3の実施形態に係る薄膜素子103の断面図である。 図13(A)は第4の実施形態に係るAPU等のマイクロプロセッサチップ3の底面図であり、図13(B)はマイクロプロセッサチップ3の正面図である。 図14は、実装基板2に実装したマイクロプロセッサチップ3の、リフロー後の状態を示す正面図である。 図15は第4の実施形態に係るマイクロプロセッサチップ3に対する平滑回路の接続構造を示す概念図である。
以降、図を参照して幾つかの具体的な例を挙げて、本発明を実施するための複数の形態を示す。各図中には同一箇所に同一符号を付している。要点の説明または理解の容易性を考慮して、便宜上実施形態を分けて示すが、異なる実施形態で示した構成の部分的な置換または組み合わせが可能である。第2の実施形態以降では第1の実施形態と共通の事柄についての記述を省略し、異なる点についてのみ説明する。特に、同様の構成による同様の作用効果については実施形態毎には逐次言及しない。
《第1の実施形態》
図1は第1の実施形態に係る電子機器201において、集積回路素子1と実装基板2との間に薄膜素子101を配置した部分を示す正面図である。図2は、図1におけるZ1部の拡大図である。なお、図1および図2において、各部の厚みは誇張して図示しており、以降の各実施形態における正面図や断面図についても同様である。また、図1および図2において、図の煩雑化を避けるため接続端子P15の図示を省略しており、以降の各実施形態における正面図についても同様である。薄膜素子101は、集積回路素子と実装基板との間に配置され、薄膜インダクタとキャパシタ用電極の一部とを備える電子部品である。
電子機器201は、集積回路素子1、実装基板2および薄膜素子101を備える。集積回路素子1の下面には複数の外部端子51,53が形成され、実装基板2の上面には第1キャパシタ電極CP1および複数の実装端子43が形成されている。集積回路素子1は例えば半導体マイクロプロセッサチップや半導体ICチップであり、実装基板2は例えばプリント配線基板である。
薄膜素子101は第1主面S1、および第1主面S1に対向する第2主面S2を有する、平面形状が正方形の絶縁性薄板である。薄膜素子101の第1主面S1には、平面形状が正方形である接続端子P11,P12等が形成されている。接続端子P11,P12等は、例えばCuを主成分とした導体パターンにNiやAu等のめっき膜を被覆したものである。
図1および図2に示すように、薄膜素子101の接続端子P11,P12等は、導電性接合材31を介して集積回路素子1の外部端子51にそれぞれ接続され、薄膜素子101の第2主面S2は、実装基板2の第1キャパシタ電極CP1に当接している。また、集積回路素子1の外部端子53は、導電性接合材33を介して実装基板2の実装端子43に接続される。後に詳述するように、薄膜素子101は内部に第2キャパシタ電極CP2を備える。第1キャパシタ電極CP1と第2キャパシタ電極CP2とは、少なくとも一部で対向し、キャパシタC1を構成する。導電性接合材31,33は例えばはんだ等である。なお、本実施形態では、第1キャパシタ電極CP1は実装基板2のグランドに接続されている。
図3は第1の実施形態に係る薄膜素子101の断面図である。図4は、実装基板2の一部および薄膜素子101の分解斜視図である。なお、図3では、第1薄膜絶縁体層11および第2薄膜絶縁体層12の図示を省略している。
薄膜素子101は、絶縁性基板21、第1薄膜絶縁体層11、第2薄膜絶縁体層12、誘電体部材13、複数の薄膜インダクタL1,L2,L3,L4、第2キャパシタ電極CP2および複数の層間接続導体V11,V12,V13,V14,V15,V21,V22,V23,V24を有する。
絶縁性基板21は平面形状が正方形の絶縁性薄板であり、第1面PS1および第2面PS2を有する。絶縁性基板21は例えば高抵抗Si基板である。
絶縁性基板21の第1面PS1には薄膜インダクタL1〜L4が形成される。薄膜インダクタL1〜L4は薄膜プロセスにより形成される受動素子であり、約1ターンのループ状の導体パターンである。薄膜インダクタL1〜L4は例えばCu膜である。
絶縁性基板21の第2面PS2には、第2薄膜絶縁体層12を介在して第2キャパシタ電極CP2が形成される。第2薄膜絶縁体層12は絶縁性基板21の第2面PS2の全面に形成され、第2キャパシタ電極CP2は第2薄膜絶縁体層12の下面全面に形成される。第2薄膜絶縁体層12は例えばポリイミド樹脂やエキポシ樹脂等である。第2キャパシタ電極CP2は薄膜プロセスにより形成される導体膜であり、例えば熱処理に対して耐酸化性を有するPt、Au、Ru等の材料が好ましい。
第2キャパシタ電極CP2の下面には誘電体部材13が形成される。誘電体部材13は高誘電率の材料であり、例えばチタン酸バリウムストロンチウム((Bax,Sr1-x)TiO3、以下「BST」)である。
また、絶縁性基板21の第1面PS1には第1薄膜絶縁体層11が形成される。薄膜インダクタL1〜L4は、図3に示すように、全体が第1薄膜絶縁体層11によって被覆される。第1薄膜絶縁体層11は所定の大きなインダクタンス値を得るために、例えば磁性フェライトであることが好ましい。
第1薄膜絶縁体層11の表面(薄膜素子101の第1主面S1)には接続端子P11,P12,P13,P14,P15が島状に形成される。接続端子P11〜P14は、層間接続導体V11,V12,V13,V14を介して薄膜インダクタL1〜L4の第1端にそれぞれ接続される。薄膜インダクタL1〜L4の第2端は、絶縁性基板21に設けられる層間接続導体V21,V22,V23,V24を介して第2キャパシタ電極CP2にそれぞれ接続される。
図2および図4に示すように、集積回路素子1と実装基板2との間に薄膜素子101が配置されることにより、第1キャパシタ電極CP1と第2キャパシタ電極CP2とが誘電体部材13を挟んで互いに対向する。そのため、第1キャパシタ電極CP1と第2キャパシタ電極CP2との対向部分に容量が形成される。したがって、第1キャパシタ電極CP1、第2キャパシタ電極CP2、第1キャパシタ電極CP1と第2キャパシタ電極CP2との間に配置される誘電体部材13により、キャパシタC1が構成される。
図5(A)は、電子機器201において、集積回路素子1と実装基板2との間に薄膜素子101を配置した部分の回路図であり、図5(B)は実装基板2の一部および薄膜素子101の回路図である。
集積回路素子1は、DC/DCコンバータ等の電源回路80を有する。電源回路80は、電源入力端子Vinおよび薄膜素子101の接続端子P11,P12,P13,P14にそれぞれ接続される。薄膜素子101の接続端子P15は集積回路素子1に接続される。実装基板2の第1キャパシタ電極はグランドに接続される。電源入力端子Vinは例えば実装基板2側の電源回路に接続される入力端子である。
図5(A)に示すように、薄膜素子101のインダクタLは電源回路80に接続され、薄膜素子101のキャパシタCは実装基板のグランドに接続される。したがって、本実施形態では、インダクタLとキャパシタCとでローパスフィルタまたは平滑回路が構成される。
具体的には、図5(B)に示すように、4つの薄膜インダクタL1,L2,L3,L4の第1端が接続端子P11,P12,P13,P14に導通し、薄膜インダクタL1,L2,L3,L4の第2端が共通接続されて接続端子P15に導通する。キャパシタC1の第1端はグランドに導通し、キャパシタC1の第2端は接続端子P15に導通する。
この構造により、電源回路80と接続端子P11,P12,P13,P14との選択的接続を行うことで、薄膜素子101の時定数を切り替えることができる。また、電源回路80と4つの薄膜インダクタL1,L2,L3,L4とを並列接続した場合には、直流抵抗(DCR)を小さくできる。
次に、薄膜素子101を利用した集積回路素子1の実装構造について、図を参照して説明する。図6(A)は、薄膜素子101を用いて集積回路素子1を実装基板2に実装した状態を示す正面図であり、図6(B)は、実装基板2に実装した集積回路素子1の、リフロー後の状態を示す正面図である。
図6(A)に示すように、実装基板2の上面には集積回路素子1が実装される。集積回路素子1は、BGA(Ball grid array)形式のパッケージであり、集積回路素子1の外部端子53には、はんだバンプ33Bが形成されている。集積回路素子1は、実装基板2にはんだバンプ33Bを介してフェイスダウン実装される。はんだバンプ33Bは、実装基板2の実装端子43に接している。
また、集積回路素子1と実装基板2との間には薄膜素子101が配置される。薄膜素子101の接続端子P11〜P15には、はんだバンプ31Bが形成されている。はんだバンプ31Bは集積回路素子1の外部端子51に接しており、薄膜素子101の第2主面S2は実装基板2の第1キャパシタ電極CP1に接している。
その後、図6(B)に示すように、リフロープロセスによって、集積回路素子1を実装基板2に実装する。
具体的に説明すると、リフロープロセスにより、はんだバンプ31Bは溶融し、はんだ31Sになる。はんだ31Sは薄膜素子101の接続端子P11〜P15と外部端子51との間を電気的に導通し、且つ構造的に接合する。薄膜素子101の第2主面S2は、リフロープロセス後も実装基板2の第1キャパシタ電極CP1に当接している。リフロープロセスにより、はんだバンプ33Bは溶融し、はんだ33Sになる。はんだ33Sは外部端子53と実装端子43との間を電気的に導通し、且つ構造的に接合する。
図6(A)に示すように、薄膜素子101とはんだバンプ31Bとを合計した高さTa(図6(A)における薄膜素子101とはんだバンプ31BとのZ方向の長さの合計)が、リフロープロセス前のはんだバンプ33Bの高さTb(図6(A)におけるはんだバンプ33BのZ方向の長さ)以下であれば(Ta≦Tb)、集積回路素子1と実装基板2との間隙に薄膜素子101を容易に配置できる。なお、リフロープロセス後にはんだバンプ33Bが縮小化することを考慮すれば、薄膜素子101とはんだバンプ31Bとを合計した高さTaは、リフロープロセス前のはんだバンプ33Bの高さTbの0.7倍以上、1倍以下(0.7Tb≦Ta≦Tb)であることが好ましく、さらには0.75倍以上、0.85倍以下(0.75Tb≦Ta≦0.85Tb)であることが好ましい。
なお、はんだバンプ31Bは集積回路素子1の外部端子51に形成されていてもよく、はんだバンプ33Bは実装基板2の実装端子43に形成されていてもよい。また、はんだバンプ31B,33Bの代わりに、外部端子53と実装端子43との間や、外部端子51と接続端子P11〜P15との間にはんだボールが配置されていてもよい。この場合も、薄膜素子101とはんだボールとを合計した高さTcが、リフロープロセス前の外部端子53と実装端子43との間に配置されるはんだボールの高さTdの0.7倍以上、1倍以下(0.7Td≦Tc≦Td)であることが好ましい。
本実施形態に係る集積回路素子1の実装構造によれば、次のような効果を奏する。
(a)本実施形態に係る薄膜素子101は、絶縁性基板21の第1面PS1および第2面PS2に、薄膜プロセスにより形成される薄膜インダクタL1〜L4および第2キャパシタ電極CP2を備える。この構成により、集積回路素子1と実装基板2との間隙に容易に配置することができる薄膜素子101を実現できる。
(b)本実施形態では、薄膜素子101の第1主面S1に形成される第1接続端子P11〜P15が集積回路素子1の外部端子51に接続される。この構成では、薄膜素子101の端面に接続端子が形成されておらず、導電性接合材31が薄膜素子101の端面に濡れ広がることが抑制されるため、薄膜素子101の実装状態は安定する。
(c)さらに、本実施形態では、キャパシタC1の一部を構成する第1キャパシタ電極CP1が実装基板2の上面に形成され、薄膜素子101の第2主面S2が第1キャパシタ電極CP1に当接している。この構成では、薄膜素子101の第2主面S2に接続端子を設けて実装基板2の実装端子に接続する必要がないため、薄膜素子101の内部に第1キャパシタ電極CP1を備える場合に比べて、薄膜素子の厚みをさらに薄くできる。また、この構成により、キャパシタC1は実装基板2に形成される回路に最短距離で配置できるため、キャパシタC1の寄生インダクタンスを低減でき、高周波特性に優れた回路を実現できる。なお、本実施形態のように、薄膜インダクタL1〜L4とキャパシタC1とでローパスフィルタまたは平滑回路が構成されている場合に、シャント接続されたキャパシタC1に大きな寄生インダクタンスが付与されると、不要なポールが生じ、所望のローパスフィルタとしての機能を果たさなくなる。したがって、上記構成は、薄膜インダクタL1〜L4とキャパシタC1とでローパスフィルタまたは平滑回路を構成する場合に特に有用である。
(d)本実施形態では、薄膜素子101が集積回路素子1と実装基板2との間に挟んで接続されている。一般に、集積回路素子1と実装基板2との間に薄膜素子が配置されていない場合、集積回路素子1の外部端子と実装基板の実装端子との間を接合する導電性接合材の量(大きさ)の違い等によって、集積回路素子1と実装基板2との間隙にばらつきが生じる。一方、本実施形態では、集積回路素子1と実装基板2との間に薄膜素子101が配置されるため、集積回路素子1と実装基板2との間に一定の間隙を確保できる。すなわち、薄膜素子101はスペーサとして機能する。さらに、この構成により、実装基板2に実装される受動素子の数を減らすことができ、高密度化・高集積化が可能となる。また、本実施形態によれば、実装基板2に受動素子を実装した場合に比べて、導電性接合材による接続箇所を減らすことができるため、接続信頼性が向上する。
(e)薄膜素子101は、絶縁性基板21の第1面PS1に薄膜インダクタL1〜L4が形成され、絶縁性基板21の第2面PS2にキャパシタC1が形成されている。そのため、薄膜インダクタL1〜L4およびキャパシタC1の形成領域の、平面視での面積が縮小化できる。
(f)また、薄膜素子101では、第2薄膜絶縁体層12および絶縁性基板21が、磁性体フェライトである第1薄膜絶縁体層11と第1キャパシタ電極CP1との間に配置されている。一般に、磁性体の内部にコイル状のインダクタが形成されている場合において、磁性体の表面に電極等の導体パターンが形成されていると、インダクタに発生する磁界が導体パターンによる影響(渦電流の発生や導体パターンが磁界放射に寄与する等)を受けて、インダクタのQ値は低下する傾向がある。一方、本実施形態では、高透磁率である第1薄膜絶縁体層11と第2キャパシタ電極CP2との間に、低透磁率である第2薄膜絶縁体層12や絶縁性基板21を挟むことにより、薄膜インダクタL1〜L4とキャパシタC1が磁気的に分離される。したがって、薄膜インダクタL1〜L4に発生する磁界がキャパシタC1によって影響を受けることが抑制され、薄膜インダクタL1〜L4のQ値の低下を抑制できる。
《第2の実施形態》
第2の実施形態では、薄膜素子が備える薄膜インダクタおよびキャパシタの形状・個数が、第1の実施形態とは異なる例を示す。
図7は第2の実施形態に係る薄膜素子102の断面図である。図8は、実装基板2の一部および薄膜素子102の分解斜視図である。なお、図8では、第1薄膜絶縁体層11および第2薄膜絶縁体層12の図示を省略している。
薄膜素子102は、絶縁性基板21、第1薄膜絶縁体層11、第2薄膜絶縁体層12、誘電体部材13、複数の薄膜インダクタL1,L2、複数の第2キャパシタ電極CP21,CP22および複数の層間接続導体V11,V12,V13,V14,V23,V24を有する。
絶縁性基板21の第1面PS1には薄膜インダクタL1,L2が形成されている。薄膜インダクタL1,L2は薄膜プロセスにより形成される受動素子であり、約1.5ターンのスパイラル状の導体パターンである。
絶縁性基板21の第2面PS2には、第2薄膜絶縁体層12を介在して第2キャパシタ電極CP21,CP22が形成される。第2薄膜絶縁体層12は絶縁性基板21の第2面PS2の全面に形成され、第2キャパシタ電極CP21,CP22は第2薄膜絶縁体層12の下面に形成される。第2キャパシタ電極CP21,CP22の下面には誘電体部材13が形成される。
第1薄膜絶縁体層11の表面には接続端子P11〜P14が形成される。接続端子P11,P12は、層間接続導体V11,V12を介して薄膜インダクタL1,L2の第1端にそれぞれ接続される。接続端子P13,P14は、層間接続導体V13,V14を介して薄膜インダクタL1,L2の第2端にそれぞれ接続される。また、薄膜インダクタL1,L2の第2端は、絶縁性基板21に設けられる層間接続導体V23,V24を介して第2キャパシタ電極CP21,CP22にそれぞれ接続される。
図8に示すように、集積回路素子1と実装基板2との間に薄膜素子102が配置されることにより、第1キャパシタ電極CP1の一部と第2キャパシタ電極CP21とが誘電体部材13の一部を挟んで互いに対向する。そのため、第1キャパシタ電極CP1と第2キャパシタ電極CP21との対向部分に容量が形成される。したがって、第1キャパシタ電極CP1、第2キャパシタ電極CP21、第1キャパシタ電極CP1と第2キャパシタ電極CP21との間に配置される誘電体部材13により、キャパシタC1が構成される。
また、集積回路素子1と実装基板2との間に薄膜素子102が配置されることにより、第1キャパシタ電極CP1の一部と第2キャパシタ電極CP22とが誘電体部材13の一部を挟んで互いに対向する。そのため、第1キャパシタ電極CP1と第2キャパシタ電極CP22との対向部分に容量が形成される。したがって、第1キャパシタ電極CP1、第2キャパシタ電極CP22、第1キャパシタ電極CP1と第2キャパシタ電極CP22との間に配置される誘電体部材13により、キャパシタC2が構成される。
図9(A)は、第2の実施形態において、集積回路素子1と実装基板2との間に薄膜素子102を配置した部分の回路図であり、図9(B)は実装基板2の一部および薄膜素子102の回路図である。
本実施形態では、電源回路81および薄膜素子102を備える。電源回路81は、電源入力端子Vinおよび薄膜素子102の接続端子P11,P12にそれぞれ接続される。電源回路81は例えば集積回路素子が有する降圧DC/DCコンバータである。
電源回路81は、複数の制御回路71,72および複数のスイッチ素子T1a,T1b,T2a,T2bを備える。スイッチ素子T1a,T1b,T2a,T2bは3端子の能動素子であり、例えばパワーMOS−FETである。
スイッチ素子T1a,T2aの第1端は電源入力端子Vinにそれぞれ接続され、スイッチ素子T1a,T2aの第2端はスイッチ素子T1b,T2bの第1端にそれぞれ接続される。スイッチ素子T1b,T2bの第2端はグランドにそれぞれ接続される。スイッチ素子T1a,T2aの第3端はそれぞれ制御回路71,72に接続され、スイッチ素子T1b,T2bの第3端はそれぞれ制御回路71,72に接続される。スイッチ素子T1aの第2端とスイッチ素子T1bの第1端との接続点は、薄膜素子102の接続端子P11に接続され、スイッチ素子T2aの第2端とスイッチ素子T2bの第1端との接続点は、薄膜素子102の接続端子P12に接続される。
図9(A)および図9(B)に示すように、2つの薄膜インダクタL1,L2の第1端は接続端子P11,P12に導通し、薄膜インダクタL1,L2の第2端は接続端子P13,P14に導通する。キャパシタC1の両端は接続端子P13と実装基板のグランドに導通し、キャパシタC2の両端は接続端子P14と実装基板のグランドに導通する。本実施形態では、接続端子P13,P14は出力端子Vout1,Vout2に接続される。
したがって、薄膜インダクタL1とキャパシタC1とで平滑回路が構成され、薄膜インダクタL2とキャパシタC2とで平滑回路が構成される。この構成により、DC/DCコンバータを備える1入力2出力の回路が構成され、電源入力端子Vinに入力される電圧を変換して2つの個別の電源電圧を出力端子Vout1,Vout2から出力することができる。
本実施形態で示したように、キャパシタC1,C2を構成する第1キャパシタ電極と第2キャパシタ電極とは、少なくとも一部で対向する構成であればよい。
また、本実施形態で示したように、誘電体部材13は、少なくとも一部が第1キャパシタ電極と第2キャパシタ電極との対向部分に配置されていればよい。すなわち、誘電体部材13は、第1キャパシタ電極と第2キャパシタ電極との対向部分以外に形成されていてもよい。また、誘電体部材13は、第1キャパシタ電極と第2キャパシタ電極との対向部分の一部にのみ形成されていてもよい。なお、後に詳述するように、本発明において誘電体部材13は必須ではない。
《第3の実施形態》
第3の実施形態では、第2薄膜絶縁体層を備えていない薄膜素子を、集積回路素子と実装基板との間に配置した例を示す。
図10は第3の実施形態に係る電子機器203において、集積回路素子1と実装基板2との間に薄膜素子103を配置した部分を示す正面図である。図11は、図10におけるZ2部の拡大図である。
電子機器203は、集積回路素子1、実装基板2および薄膜素子103を備える。集積回路素子1の下面には第1キャパシタ電極CP1および複数の外部端子51,53が形成され、実装基板2の上面には複数の実装端子41,43が形成されている。
薄膜素子103は平面形状が正方形の絶縁性薄板である。薄膜素子103の第1主面S1には、平面形状が正方形である接続端子P11,P12等が形成され、薄膜素子103の第2主面S2には、平面形状が正方形である第2キャパシタ電極CP2が形成されている。
図10および図11に示すように、薄膜素子103の接続端子P11,P12等は、導電性接合材31を介して実装基板2の実装端子41にそれぞれ接続される。
図12は第3の実施形態に係る薄膜素子103の断面図である。
薄膜素子103は、絶縁性基板21、第1薄膜絶縁体層11、誘電体部材13、複数の薄膜インダクタL1,L2等、第2キャパシタ電極CP2および複数の層間接続導体V11,V22等を有する。
絶縁性基板21の第1面PS1には薄膜インダクタL1,L2等が形成される。絶縁性基板21の第2面PS2には第2キャパシタ電極CP2が形成される。第2キャパシタ電極CP2は絶縁性基板21の第2面PS2に形成される。また、第2キャパシタ電極CP2の下面には誘電体部材13が形成される。
図11に示すように、薄膜素子103が実装基板2に実装されることにより、集積回路素子1と実装基板2との間に薄膜素子103が配置される。このとき、第1キャパシタ電極CP1と第2キャパシタ電極CP2とが互いに対向し、第1キャパシタ電極CP1と第2キャパシタ電極CP2との間に容量が形成される。したがって、第1キャパシタ電極CP1、第2キャパシタ電極CP2、第1キャパシタ電極CP1と第2キャパシタ電極CP2との間に配置される誘電体部材13により、キャパシタC1が構成される。本実施形態では、第1キャパシタ電極CP1と第2キャパシタ電極CP2との間に間隙が形成される。
このように、本発明において第2薄膜絶縁体層は必須ではない。薄膜素子103は、第2薄膜絶縁体層を備えてないため、第2薄膜絶縁体層を備える第1の実施形態に係る薄膜素子101等と比べて、厚みをさらに薄くできる。
本実施形態で示したように、第1キャパシタ電極CP1は集積回路素子1に形成されていてもよい。また、第2キャパシタ電極CP2は、絶縁性基板21の第2面PS2に直接形成されていてもよい。
なお、本発明において誘電体部材13は必須ではない。第1キャパシタ電極CP1と第2キャパシタ電極CP2との間に間隙が形成されていてもよく、第1キャパシタ電極CP1と第2キャパシタ電極CP2との間に別の部材が配置されていてもよい。
《第4の実施形態》
第4の実施形態では、複数の電源電圧で動作する回路を含むマイクロプロセッサに本発明の薄膜素子を適用した例を示す。
図13(A)は第4の実施形態に係るAPU等のマイクロプロセッサチップ3の底面図であり、図13(B)はマイクロプロセッサチップ3の正面図である。なお、図13(A)では、はんだバンプ33Bの図示を省略している。
マイクロプロセッサチップ3の下面には、複数の外部端子51,53が形成され、複数の外部端子51,53にははんだバンプ31B,33Bがそれぞれ形成されている。また、マイクロプロセッサチップ3の下面には、複数の薄膜素子101a,101b,101c,101dが実装される。薄膜素子101a〜101dは第1の実施形態で示した薄膜素子101と同じものである。
マイクロプロセッサチップ3の下面に形成されたはんだバンプ31Bは、フラックス等によって薄膜素子101a〜101dが有する接続端子P11〜P15に仮固定されている。薄膜素子101a〜101dは、図13(A)に示すように、平面形状が矩形であるマイクロプロセッサチップ3の四隅(各角部近傍)に配置されている。なお、図13(B)に示すように、はんだバンプ33Bの高さは薄膜素子101a〜101dよりも高い。
マイクロプロセッサチップ3は、実装基板に薄膜素子101a〜101dおよびはんだバンプ33Bを介してフェイスダウン実装される。
図14は、実装基板2に実装したマイクロプロセッサチップ3の、リフロー後の状態を示す正面図である。
図14に示すように、マイクロプロセッサチップ3と実装基板2との間隙に薄膜素子101a〜101dが配置されるため、薄膜素子101a〜101dがスペーサとして機能する。すなわち、マイクロプロセッサチップ3と実装基板2との間隙は、マイクロプロセッサチップ3の四隅に配置された薄膜素子101a〜101dの高さ寸法により規定される。
なお、薄膜素子101a〜101dは、実装基板2の第1キャパシタ電極CP1に当接しているものの、実装基板2に接合(固定)されてはいない。そのため、薄膜素子101a〜101dを用いてマイクロプロセッサチップ3を実装基板2に実装した際に、マイクロプロセッサチップ3の四隅への応力の集中が緩和され、耐衝撃性が向上する。
図15は第4の実施形態に係るマイクロプロセッサチップ3に対する平滑回路の接続構造を示す概念図である。
マイクロプロセッサチップ3は動作電源電圧の異なる複数の回路ブロックを備えている。各回路ブロックには電源電圧に応じた個別の電源回路80a,80b,80c,80dが形成されている。各電源回路80a,80b,80c,80dの薄膜素子101a,101b,101c,101dはマイクロプロセッサチップ3の外部に設けられ、基板上の配線パターンを介して接続される。
《その他の実施形態》
上述の実施形態では、薄膜素子の平面形状が正方形である例を示したが、この構成に限定されるものではない。薄膜素子の形状は、本発明の作用・効果を奏する範囲において適宜変更可能であり、例えば平面形状が矩形、多角形、円形、楕円形、L字形、T字形等の薄板であってもよい。同様に、絶縁性基板21の形状についても、本発明の作用・効果を奏する範囲において適宜変更可能であり、例えば平面形状が矩形、多角形、円形、楕円形、L字形、T字形等の薄板であってもよい。
上述の実施形態では、絶縁性基板21の第1面PS1に薄膜インダクタが形成され、絶縁性基板21の第2面PS2にキャパシタが形成される例を示したが、この構成に限定されるものではない。薄膜インダクタが絶縁性基板21の第2面PS2に形成されていてもよい。すなわち、薄膜インダクタおよびキャパシタがともに絶縁性基板21の第2面PS2に形成されていてもよい。また、薄膜インダクタは絶縁性基板21の第1面PS1および第2面PS2の両方に形成されていてもよい。
また、上述の実施形態では、絶縁性基板21の第1面PS1に直接薄膜インダクタが形成される例を示したが、この構成に限定されるものではない。薄膜インダクタは絶縁性基板21の表面にSiO2膜等を介在して形成されていてもよい。すなわち、本発明における「絶縁性基板の第1面に形成される」薄膜インダクタおよび第2キャパシタ電極とは、絶縁性基板21の第1面PS1に直接形成されているものに限らず、薄膜インダクタおよび第2キャパシタ電極が絶縁性基板21の第1面PS1に別の部材を介在して形成されているものも含む。同様に、本発明における「絶縁性基板の第2面に形成される」薄膜インダクタおよび第2キャパシタ電極とは、絶縁性基板21の第2面PS2に直接形成されているものに限らず、薄膜インダクタおよび第2キャパシタ電極が絶縁性基板21の第2面PS2に別の部材を介在して形成されているものも含む。
また、上述の実施形態では、薄膜インダクタが約1ターンのループ状の導体パターンまたは、約1.5ターンのスパイラル状の導体パターンである例を示したが、これに限定されるものではない。薄膜インダクタの巻回数は適宜変更可能であり、例えば1ターン以下や1ターン以上であってもよい。さらに、薄膜インダクタはヘリカル状の導体であってもよい。
上述の実施形態では、薄膜インダクタの巻回軸が、絶縁性基板21の第1面PS1および第2面PS2に垂直な方向(Z方向)ある例を示したが、これに限定されるものではない。薄膜インダクタの巻回軸は、絶縁性基板21の第1面PS1および第2面PS2に平行な方向(例えばX方向またはY方向等)であってもよい。この構成により、薄膜インダクタおよびキャパシタの形成領域が平面視で重なる場合に、薄膜インダクタに発生する磁束が、キャパシタによって妨げられることを抑制できる。
なお、上述の実施形態では、薄膜インダクタとキャパシタとでローパスフィルタまたは平滑回路が構成される例を示したが、これに限定されるものではない。集積回路素子1、実装基板2および薄膜素子で構成される回路は適宜変更可能であり、例えばハイパスフィルタが構成されていてもよく、薄膜インダクタとキャパシタが直列接続された回路や、π形回路、またはT形回路等であってもよい。また、薄膜インダクタおよびキャパシタの数は、上述の実施形態の場合に限定されるものではなく、集積回路素子1、実装基板2および薄膜素子で構成される回路によって適宜変更可能である。
上述の実施形態では、接続端子の平面形状が正方形である例を示したが、この構成に限定されるものではない。接続端子の形状は適宜変更可能であり、例えば多角形、円形、楕円形、L字形、T字形等であってもよい。また、接続端子の個数についても、薄膜素子の回路構成によって適宜変更可能である。さらに、薄膜素子の第1主面S1に形成される接続端子の配置についても、適宜変更可能である。
C1,C2…キャパシタ
L1,L2,L3,L4…薄膜インダクタ
CP1…第1キャパシタ電極
CP2,CP21,CP22…第2キャパシタ電極
P11,P12,P13,P14,P15…接続端子
PS1…絶縁性基板の第1面
PS2…絶縁性基板の第2面
S1…薄膜素子の第1主面
S2…薄膜素子の第2主面
T1a,T1b,T2a,T2b…スイッチ素子
V11,V12,V13,V14,V15,V21,V22,V23,V24…層間接続導体
Vin…電源入力端子
Vout1,Vout2…出力端子
1…集積回路素子
2…実装基板
3…マイクロプロセッサチップ
11…第1薄膜絶縁体層
12…第2薄膜絶縁体層
13…誘電体部材
21…絶縁性基板
31,33…導電性接合材
31B,33B…はんだバンプ
41,43…実装端子
51,53…外部端子
71,72…制御回路
80,80a,80b,80c,80d,81…電源回路
101,101a,101b,101c,101d,102,103…薄膜素子
201,203…電子機器

Claims (5)

  1. 外部端子を有する集積回路素子と、
    実装基板と、
    を備える、集積回路素子の実装構造であって、
    第1主面、および前記第1主面に対向する第2主面を有する薄膜素子と、
    前記実装基板に形成される第1キャパシタ電極と、
    をさらに備え、
    前記薄膜素子は、
    第1面および第2面を有する絶縁性基板と、
    前記絶縁性基板の前記第1面および前記第2面の少なくとも一方に、薄膜プロセスにより形成される薄膜インダクタと、
    前記絶縁性基板の前記第2面に形成される第2キャパシタ電極と、
    前記薄膜素子の前記第1主面に形成され、前記薄膜インダクタおよび前記第2キャパシタ電極の少なくとも一方に接続される接続端子と、
    を有し、
    前記接続端子は、前記外部端子に接続され、
    前記第1キャパシタ電極と前記第2キャパシタ電極とは、少なくとも一部で対向する、集積回路素子の実装構造。
  2. 前記薄膜素子は、誘電体部材をさらに有し、
    前記誘電体部材は、少なくとも一部が前記第1キャパシタ電極と前記第2キャパシタ電極との間に配置される、請求項1に記載の集積回路素子の実装構造。
  3. 前記薄膜インダクタは、前記絶縁性基板の前記第1面に形成され、
    前記薄膜インダクタおよび前記第2キャパシタ電極は、前記絶縁性基板に設けられる層間接続導体を介して接続される、請求項1または2に記載の集積回路素子の実装構造。
  4. 前記薄膜インダクタの数は複数である、請求項に記載の集積回路素子の実装構造。
  5. 前記集積回路素子は電源回路をさらに有し、
    前記実装基板はグランドをさらに有し、
    前記薄膜インダクタは前記電源回路に接続され、
    前記第1キャパシタ電極はグランドに接続される、請求項からのいずれかに記載の集積回路素子の実装構造。
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