JP6326734B2 - 石油樹脂製造用触媒およびそれを用いた石油樹脂の製造方法 - Google Patents
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Description
ナフサの分解・精製により得られた沸点範囲140〜280℃のC9((A)、(B))留分(表1)、ジシクロペンタジエン留分(表2)、沸点範囲20〜110℃のC5留分(表3)のそれぞれの組成を表1〜3に示す。なお、表1〜3中のDCPDはジシクロペンタジエン、CPDはシクロペンタジエンの略記である。
三フッ化ホウ素メタノール錯体:三フッ化ホウ素50重量%(ALDRICH(株)製)。
三フッ化ホウ素ブタノール錯体:三フッ化ホウ素30重量%(ステラケミファ(株)製)。
フェノール:(和光純薬(株)製、試薬特級)
〜分析方法〜
<各原料油中の成分分析>
JIS K−0114(2000年)に準拠してガスクロマトグラフ法を用いて分析した。
JIS K−0114(2000年)に準拠してガスクロマトグラフ法により重合前後の油中の全モノマー量の測定を行い、モノマー重合転化率を算出した。
ポリスチレンを標準物質とし、JIS K−0124(1994年)に準拠してゲル浸透クロマトグラフィーにより測定した。
JIS K−2531(1960)(環球法)に準拠した方法で測定した。
得られた石油樹脂を50重量%トルエン溶液として、ASTM D−1544−63Tに従って測定した。
三フッ化ホウ素ブタノール錯体3.00gおよびフェノール1.30gを混合(三フッ化ホウ素に対するフェノールとアルコールの合計(モル比)が3.2、フェノール/アルコール(モル比)が0.5に相当)して、石油樹脂製造用触媒の調製を行った。
三フッ化ホウ素ブタノール錯体3.00gおよびフェノール16.00gを混合(三フッ化ホウ素に対するフェノールとアルコールの合計(モル比)が15.0、フェノール/アルコール(モル比)が6.0に相当)とし、触媒の調製を行った。
三フッ化ホウ素ブタノール錯体4.00gおよびフェノール1.50gを混合(三フッ化ホウ素に対するフェノールとアルコールの合計モル比が3.0、フェノール/アルコール(モル比)が0.4に相当)とし、石油樹脂製造用触媒の調製を行った。
内容積2リットルのガラス製オートクレーブに、原料油としてナフサの分解により得たC9(B)留分(表1参照)300gとC5留分(表3参照)200gを仕込んだ(C9留分/C5留分=60/40(重量%))。それ以外は、実施例2と同様の方法により石油樹脂の製造を行った。仕込条件(割合)を表4に示す。
得られた石油樹脂の物性を表5に示す。モノマー重合転化率は86%であり、得られた石油樹脂はゲルを含まず、色相も6と優れるものであった。
三フッ化ホウ素ブタノール錯体4.00gおよびフェノール0.40g(三フッ化ホウ素に対するフェノールとアルコールの合計(モル比)が2.4、フェノール/アルコール(モル比)が0.1に相当)を用いた以外は、実施例3と同様の方法により石油樹脂の製造を行った。仕込条件を表4に示す。
内容積2リットルのガラス製オートクレーブに、原料油としてナフサの分解により得たC9(B)留分(表1参照)300gとC5留分(表3参照)200gを仕込んだ(C9留分/C5留分=60/40(重量%))。次に、窒素雰囲気下で40℃に加熱した後、三フッ化ホウ素ブタノール錯体4.00gおよびフェノール1.20g(三フッ化ホウ素に対するフェノールとアルコールの合計(モル比)が2.9、フェノール/アルコール(モル比)が0.3に相当)を加えて40℃で2時間重合した。仕込条件(割合)を表4に示す。
三フッ化ホウ素ブタノール錯体4.00gおよびフェノール20.00g(三フッ化ホウ素に対するフェノールとアルコールの合計(モル比)が14.2、フェノール/アルコール(モル比)が5.6に相当)を用いた以外は、実施例4と同様の方法により石油樹脂の製造を行った。仕込条件を表4に示す。
三フッ化ホウ素メタノール錯体2.40gおよびフェノール1.70g(三フッ化ホウ素に対するフェノールとアルコールの合計(モル比)が3.1、フェノール/アルコール(モル比)が0.5に相当)を用いた以外は、実施例4と同様の方法により石油樹脂の製造を行った。仕込条件を表4に示す。
原料油にフェノール3.50gを先に添加した後、三フッ化ホウ素メタノール錯体2.40g(三フッ化ホウ素に対するフェノールとアルコールの合計(モル比)が4.2
、フェノール/アルコール(モル比)が1.0に相当)を加える以外は、実施例4と同様の方法により石油樹脂の製造を行った。仕込条件を表4に示す。
三フッ化ホウ素ブタノール錯体3.00gおよびフェノール10.00gを混合(三フッ化ホウ素に対するフェノールとアルコールの合計(モル比)が10.2、フェノール/アルコール(モル比)が3.7に相当)し、石油樹脂製造用触媒の調製を行った。
Claims (4)
- 三フッ化ホウ素ブタノール錯体およびフェノールからなる石油樹脂製造用触媒であって、三フッ化ホウ素ブタノール錯体とフェノールの組成物であり、該石油樹脂製造用触媒は三フッ化ホウ素に対するフェノールとブタノールの合計(モル比)が2.5〜14.0であり、その際のフェノール/ブタノール(モル比)が0.2〜5.5の範囲内であることを特徴とする石油樹脂製造用触媒。
- 石油類の熱分解及び/又は精製により得られる不飽和炭化水素含有留分である原料油を請求項1に記載の石油樹脂製造用触媒を用い、重合することを特徴とする石油樹脂の製造方法。
- 原料油が、ジシクロペンタジエン類を10重量%以上含む原料油であることを特徴とする請求項2に記載の石油樹脂の製造方法。
- 原料油が、沸点範囲20〜110℃のC5留分、沸点範囲140〜280℃のC9留分及びジシクロペンタジエン留分からなる群より選ばれる1種以上であることを特徴とする請求項2又は3に記載の石油樹脂の製造方法。
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