JP6323991B2 - 液体吐出ヘッド及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、液体吐出ヘッド及びその製造方法に関する。
液体吐出装置は、液体を液体吐出ヘッドから吐出して記録媒体に着弾させることで、記録媒体に画像の記録を行う装置である。より具体的には、インクジェット記録装置が挙げられる。このような液体吐出装置が備える液体吐出ヘッドは、近年の記録技術の進展に伴い、高密度、高精度に製造されたものであることが求められている。
特許文献1には、液体吐出ヘッドの製造方法が示されている。特許文献1に記載された方法では、液体(インク)を吐出するエネルギーを発生するエネルギー発生素子を備えた基板上に、樹脂からなる流路形成部材をフォトリソグラフィーによって形成している。
液体吐出ヘッドの部材である基板は、アルミニウム等で形成された配線を有し、ギャングボンディング等によって基板の外部と電気的に接続されている。その際の電気接続の信頼性を確保する為に、基板側にはバンプが形成されている。バンプは、アルミニウム等で形成された配線の上に形成されており、形成方法としては例えば金めっきが用いられている。配線とバンプとの間には、金が配線に拡散することを抑制するため、或いは配線とバンプとの密着性を確保するために、高融点の金属層等からなる中間層を形成することが知られている。
一方、流路形成部材がシリコン基板から剥離することを抑制する目的で、流路形成部材とシリコン基板との間に中間層を形成することが知られている。中間層の材料には、表面形状などの物理的因子によって密着力を高める材料や、結合などの化学因子によって密着を高める材料がある。例えば、特許文献2には、化学因子によって密着を高める材料として、ポリエーテルアミドが記載されている。
特開平6−286149号公報 特開平11−348290号公報
しかしながら、特許文献1に記載の方法によって配線とバンプとの間に高融点の金属で中間層を形成し、さらに特許文献2に記載の方法によって基板と流路形成部材との間にポリエーテルアミドで中間層を形成するとなると、液体吐出ヘッドの構成が複雑になる。さらに製造工程が長くなることもあり、製造コストが増加してしまう。
そこで本発明は、配線とバンプの間、及び基板と流路形成部材の間に中間層を有する簡易な構成の液体吐出ヘッドを提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明は、基板と前記基板上に流路を形成する流路形成部材とを有する液体吐出ヘッドであって、前記基板は、液体を吐出するエネルギーを発生するエネルギー発生素子と、前記エネルギー発生素子と電気的に接続される配線と、前記配線と電気的に接続され、金で形成されているバンプと、SiNで形成された層とを有し、前記流路形成部材は樹脂を含み、前記配線と前記バンプとの間と、前記SiNで形成された層と前記流路形成部材との間には、チタン‐タングステンで形成された中間層が形成され、前記SiNで形成された層と前記流路形成部材との間の前記中間層は、前記流路形成部材と接触していることを特徴とする液体吐出ヘッドである。
本発明によれば、配線とバンプの間、及び基板と流路形成部材の間に中間層を有する簡易な構成の液体吐出ヘッドを提供することができる。
本発明の液体吐出ヘッドの一例を示す図。 本発明の液体吐出ヘッドの製造方法の一例を示す図。 本発明の液体吐出ヘッドの製造方法の一例を示す図。
本発明の液体吐出ヘッドを、図1を用いて説明する。図1(A)は、液体吐出ヘッドの斜視図であり、図1(B)は、図1(A)のA−A´における断面図である。
液体吐出ヘッドは基板1を備えている。基板1は、例えばシリコンで形成されたシリコン基板である。基板1には、液体供給口14が形成されており、基板1を貫通している。
基板1は絶縁層2を有している。絶縁層2は、例えばSiOで形成されている。基板の絶縁層2が設けられている側の面を表面としたとき、反対側の面である裏面にもSiO等の絶縁層が形成されていてもよい。基板がシリコンで形成されている場合、基板の表面及び裏面の結晶の面方位は(100)であることが好ましい。
絶縁層2上には保護層4が形成されている。保護層4は、例えばSiNで形成されている。絶縁層2と保護層4との間には、場所によっては配線3やエネルギー発生素子8が形成されている。配線3は、例えばアルミニウム(Al、Al‐Cu)で形成されている。エネルギー発生素子は、例えば図1(A)に示すように所定のピッチで液体供給口を挟むように2列並列されている。エネルギー発生素子8としては、TaSiN等の発熱抵抗体や、圧電素子が挙げられる。エネルギー発生素子8は基板1或いは絶縁層2に接していてもよいし、これらに対して間隔をあけて中空状に形成されていてもよい。また、エネルギー発生素子8は保護層4以外に別の保護層で覆われていてもよい。このような層としては、例えばTaが挙げられる。
エネルギー発生素子8と対向する位置には、吐出口12が形成されている。吐出口12からは、エネルギー発生素子からエネルギーが与えられた液体が吐出し、紙等の記録媒体に着弾する。吐出口12を形成している部材は流路形成部材11である。流路形成部材11は感光性樹脂等で形成されており、内部には吐出口12に加えて流路10も形成されている。基板1と流路形成部材11の間には、中間層9が形成されている。中間層9は、流路形成部材11が基板1から剥離することを抑制するものである。基板1が保護層4を有している場合には、中間層9は保護層4と流路形成部材11との間に存在することが好ましい。また、中間層9は、基板1、または基板1が保護層4を有している場合には保護層4と接触していることが好ましい。また、流路形成部材11とも接触していることが好ましい。
基板が有する配線3上には、シード層6が形成されている。シード層上には、バンプ7が形成される。バンプ7は、エネルギー発生素子及び配線を、基板の外部と電気的に接続する役割を有する。バンプ7は金で形成されている。バンプの製造方法としては、例えば金めっきが挙げられる。バンプを金めっきで形成する場合には、シード層を用いる。配線とシード層の間、即ち配線とバンプの間には、中間層5が形成されている。中間層5は、バンプの金が配線側に拡散することを抑制する。また、中間層5は、配線とバンプとの密着性を確保することができる。中間層5は、配線3と接触していることが好ましい。また、バンプ7またはシード層6と接触していることが好ましい。配線とバンプとが中間層5を介してのみ接続している場合、中間層5は配線とバンプとを電気的に接続させる必要がある。即ち、導電性の材料である必要がある。
本発明では、配線とバンプの間の中間層5と、基板と流路形成部材の間の中間層9とを、同一の種類の材料で形成する。具体的には、これら中間層を、チタン‐タングステンで形成する。チタン‐タングステンによって、配線とバンプの間の中間層と、基板と流路形成部材の間の中間層とを形成すると、以下のような顕著な効果を発現することができる。まず、配線とバンプとの間では、バンプの金が配線側に拡散することを抑制し、かつ配線とバンプとを電気的に接続させることができる。また、配線と金で形成されたバンプ(またはシード層)との密着性を確保することができる。これは、チタン‐タングステンの材料特性によるものと考えられる。さらに、基板と流路形成部材の間では、流路形成部材が基板から剥離することを抑制することができる。特に、流路形成部材が樹脂で形成されている場合に、流路形成部材が基板から剥離することを中間層が良好に抑制することができる。そして、これら中間層5及び中間層9を同一の種類の材料で形成することから、液体吐出ヘッドとしての構成が簡易であるし、製造も容易である。同一の種類の材料とは、成分の含有割合までが全く同一であることを意味しない。即ち、2種類の中間層が、それぞれチタン‐タングステンで形成されていればよく、例えばチタンの含有割合までが全く同一でなくてもよい。但し、成分の含有割合も同一である方がより簡易な構成であるため好ましい。
次に、本発明の液体吐出ヘッドの製造方法を説明する。各部材の構成材料の例示等は、既に説明した部分に関しては省略する。
まず、図2(A)に示すように、基板1を用意する。基板1上には、絶縁層2が形成されており、絶縁層2上には配線3及びエネルギー発生素子8が形成されている。エネルギー発生素子8は保護層4で覆われている。配線3上には、保護層4が存在しないスルーホール13が形成されている。スルーホール13は、例えばフォトリソグラフィーによって形成する。スルーホール13によって、後で形成するバンプ7と配線3とをスルーホールの部分で電気的に接続することができる。
次に、図2(B)に示すように、基板1上に、配線3とバンプ7との間の中間層及び流路形成部材11と基板1との間の中間層の両方となる材料層18を形成する。材料層18は、チタン‐タングステンによって形成する。材料層18の形成は、例えば真空成膜装置等によって行い、基板1の全面に成膜することが好ましい。後でバンプを金めっきで形成する場合、金めっき工程中のウェットエッチングで除去することを考慮すると、成膜の際のターゲットは、チタンを5質量%以上20質量%以下、タングステンを80質量%以上95質量%以下とすることが好ましい。即ち、材料層18は、チタン‐タングステンで形成されており、チタンを5質量%以上20質量%以下と、タングステンを80質量%以上95質量%以下含有する組成であることが好ましい。また、材料層の基板表面に対して垂直方向の厚みは、0.15μm以上0.25μm以下とすることが好ましい。この厚みは、最終的に中間層の厚みとなる。
次に、図2(C)に示すように、材料層18上に金によってシード層6を成膜する。シード層6は、電解めっきプロセスで電流を受けるカソード電極の役割と、金めっき成長の核となる役割を持つ。シード層の基板表面に対して垂直方向の厚みは、0.01μm以上0.10μm以下とすることが好ましく、基板1の全面に成膜することが好ましい。
次に、図2(D)に示すように、シード層6上にレジスト15を塗布する。レジスト15としては例えば樹脂を用いることができる。パターニング性の観点から、感光性樹脂であることが好ましい。
次に、図2(E)に示すように、レジスト15に1回目のパターニングを行う。例えばレジスト15が感光性樹脂である場合、フォトリソグラフィーによって露光、現像を行うことでパターニングする。これによって、バンプ7を形成する領域に対応する位置にシード層6を露出させる。この位置以外には、シード層を露出させないことが好ましい。
次に、図2(F)に示すように、電解めっき法により、亜硫酸金塩等の電解浴中でシード層6に所定の電流を流し、シード層が露出している領域に金を析出させる。これがバンプ7となる。バンプ7は金で形成される。例えばバンプ7を基板表面に対して垂直方向の厚みを5.0μmで形成する場合には、めっき時間を13分とする。
次に、図2(G)に示すように、レジスト15に2回目のパターニングを行う。例えばレジスト15が感光性樹脂である場合、フォトリソグラフィーによって露光、現像を行うことでパターニングする。これによって、基板と流路形成部材の間の中間層を形成する領域に対応する位置にシード層6を露出させる。この位置以外には、シード層を露出させないことが好ましい。
次に、図2(H)に示すように、電解めっき法により、亜硫酸金塩等の電解浴中でシード層6に所定の電流を流し、シード層が露出している領域に金を析出させる。析出した金は、基板と流路形成部材の間の中間層を形成するマスク(後述するマスク16)となる。バンプ7も再び成長して形成される。マスクとして用いる金は、中間層9を形成する部分をマスクしていれば十分である。マスクとして用いる金の基板表面に対して垂直方向の厚みは、0.01μm以上0.50μm以下であることが好ましい。2回目のめっきの時間を例えば15秒とした場合、金は0.10μm成長する。
次に、図3(A)に示すように、基板をレジスト15の剥離液に所定の時間浸漬させることで、レジスト15を除去し、マスク16及びバンプ7に対応した領域以外にシード層を露出させる。
次に、図3(B)に示すように、マスク16、バンプ7、及び露出しているシード層6を窒素系有機化合物とヨウ素ヨウ化カリウムを含む金エッチング液に所定の時間浸漬させ、露出しているシード層6を除去する。これにより、シード層6が露出していた箇所のみで材料層18を露出させる。ここで、シード層6を例えば基板表面に対して垂直方向の厚みを0.05μmとして真空成膜していた場合、金エッチング液に浸漬させても、マスク16は理論上0.05μmの厚みで残る。この際、バンプ7の表層も同時にエッチングされるが、厚みが厚いと、多少エッチングされても、その信頼性を維持できる。よって、バンプの厚みは2.0μm以上とすることが好ましい。また20.0μm以下であることが好ましい。配線3上の保護層4上にオーバーラップするように成膜されている中間層5は、配線3への金エッチング液の浸透を抑制することができる。
次に、図3(C)に示すように、マスク16及びバンプ7をマスクにして、露出している材料層18をH系のエッチング液等に所定の時間浸漬させて除去する。マスク16でマスクされていた部分、即ちマスク16と基板との間の材料層18が中間層9となる。また、配線3とバンプ7との間の材料層18が中間層5となる。中間層5及び中間層9は、チタン‐タングステンで形成されている。中間層の基板表面に対して垂直方向の厚みは、0.15μm以上0.25μm以下であることが好ましい。
次に、図3(D)に示すように、マスク16を、窒素系有機化合物とヨウ素ヨウ化カリウムを含む金エッチング液等に所定の時間浸漬させて除去する。これによって、中間層9を露出させる。この際、バンプ7の表層も同時にエッチングされるが、バンプの基板表面に対して垂直方向の厚みが2.0μm以上であればバンプ7の信頼性は十分に維持できる。また、配線3上の保護層4上にオーバーラップするように成膜されている中間層5が、配線3への金エッチング液の浸透を抑制している。
次に、アニール処理を行う。アニール処理は250℃程度で30分から120分行うことが好ましい。これによって、バンプ7を外部配線との接続に適する硬度70Hv以下の軟質金にすることができる。
次に、図3(E)に示すように、型材17を形成する。型材17は、流路の型となる部分である。例えば樹脂をパターニングして形成する。樹脂の中でも感光性樹脂で形成することが好ましく、感光性樹脂の場合はフォトリソグラフィーによって流路の形状にパターニングする。感光性樹脂の中でも、除去性の点からポジ型感光性樹脂であることが好ましい。型材の基板表面に対して垂直方向の厚みは、10μm以上20μm以下であることが好ましい。
次に、図3(F)に示すように、型材17を覆うように流路形成部材11を形成する。流路形成部材11は、例えば樹脂をパターニングして形成する。樹脂の中でも感光性樹脂で形成することが好ましく、感光性樹脂の場合はフォトリソグラフィーによって流路形成部材の形状にパターニングする。感光性樹脂の中でも、ネガ型感光性樹脂であることが好ましい。また、流路形成部材にはフォトリソグラフィーや反応性イオンエッチング等によって吐出口12を形成する。流路形成部材の基板表面に対して垂直方向の厚みは、基板1上から20μm以上100μm以下とすることが好ましい。
次に、図3(G)に示すように、型材17を除去し、流路形成部材11の中に流路10を形成する。
その後、基板1を必要に応じてダイシングソー等により切断分離、チップ化し、エネルギー発生素子8を駆動させるための電気的接続を行い、液体吐出ヘッドが完成する。
このようにして得られた液体吐出ヘッドは、基板と、基板上に流路を形成する流路形成部材とを有する。また、基板は、エネルギー発生素子と、配線と、金で形成されているバンプとを有し、配線とバンプとの間と、基板と流路形成部材との間には、チタン‐タングステンで形成された中間層が形成された構成となる。
以下、本発明を、実施例を用いてより具体的に説明する。
<実施例1>
まず、図2(A)に示すように、シリコンで形成された基板1を用意した。基板1上には、SiOの絶縁層2が形成されており、絶縁層2上にはアルミニウムの配線3及びTaSiNのエネルギー発生素子8が形成されている。基板1の絶縁層が形成されている側の面における結晶の面方位は(100)である。エネルギー発生素子8はSiNの保護層4で覆われている。
次に、図2(B)に示すように、基板1上に、材料層18を形成した。材料層18の形成には、チタン10質量%、タングステン90質量%のターゲットを用い、枚葉式のスパッタリング装置(商品名;I‐1060FV、キヤノンアネルバ製)によって、チタン‐タングステンの層を基板1の全面に成膜した。材料層18の基板表面に対して垂直方向の厚みは、0.20μmとした。
次に、図2(C)に示すように、材料層18の上に、厚さ0.05μmの金で形成されためっきシード層を、スパッタリング装置(商品名;I‐1060FV、キヤノンアネルバ製)で形成した。
次に、図2(D)に示すように、シード層上に、ポジ型感光性樹脂(商品名;PMER P―LA300PM、東京応化工業製)によってレジスト15を形成した。
次に、図2(E)に示すように、レジスト15に露光装置(商品名;UX‐3200、ウシオ電機製)を用いて露光及び現像することで1回目のパターニングを行い、バンプ7を形成する領域に対応する位置にシード層6を露出させた。この位置以外には、シード層を露出させなかった。
次に、図2(F)に示すように、電解めっき法により、亜硫酸金塩等の電解浴中でシード層6に電流を流し、シード層が露出している領域に基板表面に対して垂直方向の厚みを5.0μmとして金を析出させ、これをバンプ7とした。
次に、図2(G)に示すように、レジスト15に露光装置(商品名;UX‐3200、ウシオ電機製)を用いて露光及び現像することで2回目のパターニングを行い、基板と流路形成部材の間の中間層を形成する領域に対応する位置にシード層6を露出させた。この位置以外には、シード層を露出させなかった。
次に、図2(H)に示すように、電解めっき法により、亜硫酸金塩の電解浴中でシード層6に電流を流し、シード層が露出している領域に金を析出させた。めっきの時間は15秒とし、金を0.10μm成長させた。
次に、図3(A)に示すように、レジスト15の剥離液(商品名;マイクロポジット リムーバー 1112A、ローム・アンド・ハース電子材料製)に浸漬させることで、レジスト15を除去した。これにより、マスク16及びバンプ7に対応した領域以外にシード層を露出させた。
次に、図3(B)に示すように、マスク16、バンプ7、及び露出しているシード層6を、窒素系有機化合物とヨウ素ヨウ化カリウムを含む金エッチング液に浸漬させ、露出しているシード層6を除去した。これにより、シード層6が露出していた箇所のみで材料層18を露出させた。
次に、図3(C)に示すように、マスク16及びバンプ7をマスクにして、露出している材料層18を高純度過酸化水素(三徳化学工業製)に15分間浸漬させ、除去した。
次に、図3(D)に示すように、マスク16を、エッチング液(商品名;AURUM‐302、関東化学製)に浸漬させて除去した。これによって、中間層9を露出させた。
次に、アニール処理を250℃で50分行った。これによって、バンプ7を金硬度70Hv以下の軟質金とした。
次に、図3(E)に示すように、厚さ13μmで形成したレジスト(商品名;ODUR、東京応化工業製)に対して、露光装置(商品名;UX‐3200、ウシオ電機製)を用いて露光及び現像することで、型材17を形成した。
次に、図3(F)に示すように、型材17を覆うように表1に示す組成の溶液を塗布することにより、厚さ25μmの流路形成部材11を形成した。流路形成部材には露光装置(商品名;FPA‐3000i+、キヤノン製)を用いて露光し、現像することで吐出口12を形成した。
Figure 0006323991
次に、図3(G)に示すように、除去液(商品名;ラックリーンMC、林純薬工業製)により型材17を除去し、流路形成部材11の中に流路10を形成した。
以後、基板1をダイシングソー等により切断分離、チップ化し、エネルギー発生素子8を駆動させるための電気的接続を行い、液体吐出ヘッドを製造した。
<比較例1>
実施例1において材料層18を形成したのに対し、比較例1では材料層18を形成しなかった。これ以外は実施例1と同様にし、液体吐出ヘッドを製造した。
<比較例2>
実施例1において材料層18を形成したのに対し、比較例2では材料層18をポリエーテルアミド樹脂(商品名;HIMAL‐1200、日立化成製)で形成した。これ以外は実施例1と同様にし、液体吐出ヘッドを製造した。
<評価>
以上のようにして製造した液体吐出ヘッドを、以下の観点で評価した。
・密着力
流路形成部材と基板の中間層9の密着力を、碁盤目試験(JIS K5400‐8.5)におけるテープ剥離後の密着碁盤目の個数で評価した。
・配線への金の拡散
アルミニウムの配線に金が拡散しているかどうかを、アルミニウムの配線をICP測定装置(商品名;SPS5100、日立ハイテクサイエンス製)を用い、以下の基準で評価した。
A;金標品と同じ波長242.795nmにスペクトルピークを持たない。
B;金標品と同じ波長242.795nmにスペクトルピークを持つ。
・配線とバンプの電気的接続
アルミニウムの配線と金のバンプとが電気的に接続されているかを確認し、以下の基準で評価した。
A;電気的に接続されている。
B;電気的に接続されていない。
以上の結果を以下の表2に示す。
Figure 0006323991
表2に示す通り、実施例1で製造した液体吐出ヘッドは、流路形成部材と基板とが良好に密着し、かつアルミニウムの配線への金の拡散を防止することができた。また、配線とバンプとが電気的に接続されたものであった。
一方、比較例1で製造した液体吐出ヘッドは、流路形成部材と基板との密着が良好ではなく、またアルミニウムの配線へ金が拡散していた。
比較例2で製造した液体吐出ヘッドは、流路形成部材と基板との密着は良好であるものの、材料層の絶縁性が高いため、配線とバンプとを電気的に接続することができなかった。

Claims (6)

  1. 基板と前記基板上に流路を形成する流路形成部材とを有する液体吐出ヘッドであって、
    前記基板は、液体を吐出するエネルギーを発生するエネルギー発生素子と、前記エネルギー発生素子と電気的に接続される配線と、前記配線と電気的に接続され、金で形成されているバンプと、SiNで形成された層とを有し、
    前記流路形成部材は樹脂を含み、
    前記配線と前記バンプとの間と、前記SiNで形成された層と前記流路形成部材との間には、チタン‐タングステンで形成された中間層が形成され、前記SiNで形成された層と前記流路形成部材との間の前記中間層は、前記流路形成部材と接触していることを特徴とする液体吐出ヘッド。
  2. 前記中間層は、チタンを5質量%以上20質量%以下、タングステンを80質量%以上95質量%以下含有する請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
  3. 前記中間層の基板表面に対して垂直方向の厚みは0.15μm以上0.25μm以下である請求項1または2に記載の液体吐出ヘッド。
  4. 前記配線と前記バンプとの間の前記中間層の組成と、前記SiNで形成された層と前記流路形成部材との間の前記中間層の組成とが同一である請求項1〜のいずれかに記載の液体吐出ヘッド。
  5. 前記基板は絶縁層を有しており、前記SiNで形成された層は、前記絶縁層上に形成された部分を有する請求項1〜4のいずれかに記載の液体吐出ヘッド。
  6. 前記絶縁層はSiO で形成された層である請求項5に記載の液体吐出ヘッド。
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