JP6322563B2 - エレベータ制御装置およびエレベータ制御方法 - Google Patents

エレベータ制御装置およびエレベータ制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、エレベータ制御装置およびエレベータ制御方法に関する。
エレベータの点検時に、保守員が乗りかごの上に乗って作業することがある。このとき保守員の安全を守るために、乗りかごの昇降速度を通常運転時よりも低下させる点検運転モードが用意されている。
保守員は、点検運転モードにおいて、乗りかご上に設置した操作盤を操作する。これにより、保守員は、乗りかごを昇降させながら点検作業を行う。ところで特許文献1には、乗りかご上の保守員を自動的に検出して、点検運転モードへ切り替える点検システムが開示されている。
特開2012−41116号公報
従来技術では、保守員の存在を検知して通常運転モードから点検運転モードに移行させることができるが、点検運転モード中に、エレベータの安全装置が作動したり異常状態が検出されたりした場合は、乗りかごが制動状態におかれる可能性がある。乗りかごを制動状態におくとは、乗りかごの上昇および下降のいずれも禁止することを意味する。
点検作業中に乗りかごが制動状態におかれると、乗りかごの位置によっては乗りかご上の保守員が乗り場に出られなくなり、保守点検作業の効率が低下する。さらには、保守員が昇降路内に閉じ込められる可能性すらある。
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたもので、乗りかごの制動状態を解除できるようにすることで使い勝手を改善したエレベータ制御装置およびエレベータ制御方法を提供することにある。本発明の他の目的は、点検運転モード中に乗りかごの制動状態を解除した場合、点検運転モード終了後に乗りかごを再び制動状態におくことで使い勝手と安全性の両方を向上できるようにしたエレベータ制御装置およびエレベータ制御方法を提供することにある。
上記課題を解決すべく、本発明に一つの観点に係るエレベータ制御装置は、乗りかごの昇降動作を制御するエレベータ制御装置であって、所定の運転モード中に乗りかごが制動状態にある場合、所定の装置に対して所定の操作が入力されると、乗りかごの制動状態を解除する制動解除モードを備える。
ここで、所定の運転モードは、保守員が点検作業を行うための点検運転モードであってもよい。
さらに、乗りかごの制動状態を解除したことを履歴に記憶し、点検運転モードが終了した場合において、履歴に乗りかごの制動状態を解除したことが記憶されているときには、乗りかごを再び制動状態におくこともできる。
本発明によれば、乗りかごが制動状態におかれた場合であっても、所定の装置に対して所定の操作を入力すれば、乗りかごの制動状態を解除することができるため、使い勝手が向上する。
さらに点検運転モード中に乗りかごの制動状態を解除した場合には、点検モード終了後に再び乗りかごを制動状態に戻すため、安全性を維持しつつ使い勝手を向上できる。
エレベータシステムの全体構成図。 光学式位置検出センサの斜視図。 光学式位置検出センサにより検出される各階の被検出体の斜視図。 各階の被検出体を光学式位置検出センサが検出する様子を示す説明図。 異常時に乗りかごを制動状態におく処理を示すフローチャート。 制動状態を解除する処理を示すフローチャート。 点検運転モード終了時の処理を示すフローチャート。 第2実施例に係り、制動状態を解除する処理を有効化するための処理を示すフローチャート。
以下、図面に基づいて、本発明の実施の形態を説明する。本実施形態では、以下に詳述するように、乗りかご1が制動状態におかれた場合に、その制動状態を手動で解除する手段を実現する。本実施形態では、乗りかご1の上に設置されている所定の装置81に対して特定の操作がなされた場合に、制動を解除する。また、制動解除を保守員に知らせるため、乗りかご1上に設置されているブザー13を鳴動させる。
本実施形態によれば、保守員が乗りかご1上で点検作業をしている際に、乗りかご1が制動されてしまい、乗りかご1の昇降が不可能になった場合でも、保守員が所定の制動解除操作をするだけで、制動状態を解除できる。従って、使い勝手および点検作業の効率を向上することができる。
図1〜図7を用いて第1実施例を説明する。本実施例のエレベータ制御装置が設けられるエレベータシステムの全体構成を説明する。本実施例のエレベータシステムは、後述のように、電子化された安全システムを有する電子安全対応エレベータシステムとして構成されている。
本実施例のエレベータシステムは、乗りかご1がカウンタウェイト4と主ロープ2で連結された、いわゆるつるべ式のエレベータシステムとして構成されている。主ロープ2は巻上機のモータ3に巻回されており、モータ3が回転することで乗りかご1は昇降路内を昇降する。なお、エレベータシステムの駆動方式は、図1に示す例に限定されない。液圧シリンダを用いた液圧式エレベータシステムであってもよい。
巻上機のモータ3は、交流電源33に接続されたインバータ31からの電力により駆動される。インバータ31と交流電源33の間には、遮断回路32が設けられている。遮断回路32は、エレベータ制御装置5からの遮断指示により動作して、モータ3への給電を遮断する。また、遮断回路32は、エレベータ制御装置5からの復帰指示により導通位置へ復帰し、モータ3への給電を再開する。
エレベータ制御装置5は、例えば、昇降路付近に設けられる。機械室がある場合、機械室内にエレベータ制御装置5を設けてもよい。エレベータ制御装置5は、エレベータシステムを制御するもので、例えば演算処理部、メモリ部、入出力部(いずれも不図示)などを有する。エレベータ制御装置5は、ソフトウェアまたはハードウェアのいずれかにより実現される機能、あるいは、ソフトウェアおよびハードウェアの協働で実現される機能として、例えば制御コントローラ51と、安全コントローラ52を備えている。なお、図1では図示を省略するが、エレベータ制御装置5は、例えばインバータ31、遮断回路32、乗り場ボタン71(1)〜71(3)、位置検出センサ81、乗りかご上操作盤12、ロータリーエンコーダ65などの、接続されるべき各機器に接続されている。
制御コントローラ51は、乗りかご1の昇降を制御する。制御コントローラ51は、かご内操作盤11への入力情報と、乗り場ボタン71(1)〜71(3)への入力情報と、乗りかご上操作盤12への入力情報とに応じて、インバータ31を制御することにより、乗りかご1を昇降させる。
安全コントローラ52は、エレベータの安全を確保するための制御を実行する。安全コントローラ52には、ロータリーエンコーダ65の検出したパルス信号や、位置検出センサ81の出力信号が入力される。
安全コントローラ52は、後述のように、それら信号に基づいて、所定位置に応じた乗りかご1の速度超過や位置超過などの異常事象を検出する。そして、安全コントローラ52は、異常事象を検出すると、安全のために遮断回路32を作動させてモータ3への電力供給を遮断する。さらに安全コントローラ52は、巻上機ブレーキ34を作動させることで、モータ3の回転を阻止する。このように、安全コントローラ52は、所定の場合に遮断回路32および巻上機ブレーキ34を作動させることで、乗りかご1を制動する。
昇降路内には、乗りかご1の落下を防止するための調速機構であるガバナ6が設けられている。ガバナ6は、ガバナロープ61と、把持装置62と、レル63と、非常止め装置64と、ロータリーエンコーダ65を備えている。
ガバナロープ61は、昇降方向と平行に配設されており、乗りかご1の移動に伴って牽引される。ガバナ6は、ガバナロープ61の牽引力により回転する。ガバナ6は、把持装置62が作動するとガバナロープ61を把持する。もしもそのとき乗りかご1が移動中の場合、非常止め装置64はレール63を挟み込むことにより、乗りかご1を急停止させて落下を防止する。ロータリーエンコーダ65は、ガバナ6と共に回転してパルス信号を発生する。エレベータ制御装置5は、ロータリーエンコーダ65からのパルス信号の変化量に基づいて、乗りかご1の位置および速度を求め、制御に利用する。
乗りかご1の上部には位置検出センサ81が搭載されている。位置検出センサ81は、例えば透過型の光電スイッチとして構成されている。各階の乗り場7(1)〜7(3)の付近の昇降路側には、それぞれ被検出体82(1)〜82(3)が設けられる。位置検出センサ81は、各階の被検出体82(1)〜82(3)を検知することで、乗り場7(1)〜7(3)に到達したかを判別する。位置検出センサ81と各階の被検出体82(1)〜82(3)から、位置検出機構8が構成される。本実施例では、位置検出センサ81に対して、乗りかご1の上面10の保守員が特定の操作を実施することで、乗りかご1の制動を解除する。位置検出機構8の詳細は、図2〜図4で後述する。乗りかご1の制動状態を解除する方法は、図5〜図7で後述する。
乗り場7(1)〜7(3)は、利用者が乗り降りする場所であり、乗りかご1の扉が開くことを許可された戸開許可ゾーンである。乗り場7(1)〜7(3)には、乗りかご1を呼ぶための乗り場ボタン71(1)〜71(3)が設けられている。なお、図1では、エレベータシステムを3階建ての建物に適用するかのように示しているが、これに限らず、2階建て、または4階建て以上の建物にも適用できる。
乗りかご1の上面10は、「乗りかご1の天井の上」に相当する。乗りかご1の上面10には、乗りかご上操作盤12が設けられている。乗りかご上操作盤12は、例えば、停止スイッチ121、上昇スイッチ122、下降スイッチ123を備える。各スイッチ121〜123の状態は、制御コントローラ51および安全コントローラ52に送信され、インバータ31、巻上機ブレーキ34、遮断回路32の制御に用いられる。
停止スイッチ121が押されると、乗りかご1は停止状態になる。上昇スイッチ122が押されると、乗りかご1は上昇する。下降スイッチ123が押されると、乗りかご1は下降する。保守員は、乗りかご上操作盤12を用いることで、エレベータの点検時に、乗りかご1の上面10に乗ったままで乗りかご1を操作することができる。
さらに、乗りかご1の上面10には、ブザー13が設置されている。ブザー13は、制御コントローラ51からの鳴動指令を受けると鳴動する。ブザー13の鳴動により、エレベータの故障等を利用者や点検中の保守員に知らせることができる。
図2は、位置検出センサ81を示す。図2(a)は、位置検出センサ81の外観斜視図を示す。図2(b)は、位置検出センサ21の平面図を示す。
位置検出センサ81は、複数の(例えば3個の)透過型光電スイッチ811A,811B,811Cを並列に配置することで構成される。光電スイッチ811Aは、投光部812Aと受光部813Aを有しており、投光部812Aから受光部813Aへ向かう光軸814Aが被検出体82(1)〜82(3)で遮られると、乗り場7(1)〜7(3)を検出する。
同様に、光電スイッチ811Bも投光部812Bと受光部813Bを有し、投光部812Bから受光部813Bへ向かう光軸814Bが被検出体82(1)〜82(3)で遮られると、乗り場7(1)〜7(3)を検出する。同様に、光電スイッチ811Cも投光部812Cおよび受光部813Cを有しており、投光部812Cから受光部813Cへ向かう光軸814Cが被検出体82(1)〜82(3)で遮られると、乗り場7(1)〜7(3)を検出する。
図3は、被検出体82(1)〜82(3)の斜視図である。各階の被検出体82(1)〜82(3)は、それぞれ異なる形状を有し、複数の(例えば2つの)光電スイッチを同時に作動させる。
図3(a)は、例えば1階に設置する被検出体82(1)を示す。1階用の被検出体82(1)は、支持板821と、支持板821から立設された複数の(例えば2個の)センサ板822A,822Bとから構成される。センサ板822Aは光電スイッチ811Aの位置に対応し、光電スイッチ811Aの光軸814Aを遮断する。センサ板822Bは光電スイッチ811Bの位置に対応しており、光電スイッチ811Bの光軸814Bを遮断する。
図3(b)は、例えば、2階などの、1階よりも上であって、かつ最上階よりも下に位置する中間階に設置される被検出体82(2)を示す。中間階が複数存在する場合、各中間階に同一構造の被検出体82(2)が設置される。エレベータ制御装置5は、中間階の被検出体82(2)を検出した数から、乗りかご1の現在位置を算出できる。
中間階の被検出体82(2)も、支持板821と、支持板821から立設された複数のセンサ板822A,822Cとから構成される。センサ板822Cは光電スイッチ811Cの位置に対応し、光電スイッチ811Cの光軸814Cを遮断する。
図3(c)は、最上階に設置される被検出体82(3)を示す。この被検出体82(3)も、支持板821と、支持板821から立設された複数のセンサ板822B,822Cとから構成される。なお、図3(a)〜(c)に示す被検出体のいずれを、1階、中間階、最上階に割り当てるかは仕様による。
また、位置検出センサ81の構成は図2に示すものに限らない。また被検出体82(1)〜82(3)の構成も図3に示すものに限らない。要するに、各階の乗り場7(1)〜7(3)を検出可能な構成であり、かつ、保守員が乗りかご1の制動状態を解除するための信号を入力可能な構成であればよい。
図4は、位置検出機構8による各階の乗り場7(1)〜7(3)の検出方法を示す。図4(a)に示すように、乗りかご1が1階に位置すると、1階に設置された被検出体82(1)のセンサ板822A,822Bが、位置検出センサ81の光電スイッチ811A,811Bにより検出される。センサ板822Aは光軸814Aを遮断し、センサ板822Bは光軸814Bを遮断する。エレベータ制御装置5は、遮断された光軸814A,814Bに基づいて、乗りかご1の現在位置を知ることができる。この場合、後述のように、保守員は、空いている光電スイッチ811Cを用いて、安全コントローラ52へ指示を与えることができる。つまり、保守員は、光電スイッチ811Cの光軸814Cを利用して、安全コントローラ52へ情報を入力できる。
図4(b)に示すように、乗りかご1が中間階に位置すると、被検出体82(2)のセンサ板822A,822Cが、位置検出センサ81の光電スイッチ811A,811Cにより検出される。この場合、保守員は、光電スイッチ811Bの光軸814Bを利用して、安全コントローラ52へ情報を入力できる。
図4(c)に示すように、乗りかご1が最上階に位置すると、被検出体82(3)のセンサ板822B,822Cが、光電スイッチ811B,811Cにより検出される。この場合、保守員は、光電スイッチ811Aの光軸814Aを利用して、安全コントローラ52へ情報を入力できる。
図5は、エレベータ制御装置5の安全コントローラ52が実行する、異常事象を検出した場合の制動処理を示すフローチャートである。
安全コントローラ52は、ロータリーエンコーダ65からのパルス信号に基づいて、乗りかご1の速度を算出し(S10)、その算出した速度が予め定められている所定速度を超えていないか判定する(S11)。
安全コントローラ52は、乗りかご1の速度が所定速度を超えていると判定すると(S11:YES)、ブザー13を鳴動させるなどして、異常事象の検出を保守員や利用者に警告する(S14)。そして、安全コントローラ52は、遮断回路32を作動させて電動モータ3への給電を遮断し(S15)、さらに巻上機ブレーキ34を作動させて乗りかご1を制動する(S16)。
安全コントローラ52は、乗りかご1の速度が所定速度を超えていないと判定した場合(S11:NO)、位置検出センサ81の検出信号を取得する(S12)。安全コントローラ52は、乗りかご1が停止すべき乗り場を過ぎていないか、つまり、乗りかご1の停止位置が乗り場7から所定量以上ずれていないか判定する(S13)。
安全コントローラ52は、乗りかご1の停止位置が乗り場7からずれている場合(S13:YES)、異常事象の検出を警告し(S14)、モータ3への給電を断ち(S15)、巻上機ブレーキ34を作動させて乗りかご1を制動する(S16)。
このように、エレベータ制御装置5の安全コントローラ52は、異常事象を検出すると、乗りかご1を停止させて制動状態におく。保守員が乗りかご1の上面10に乗って点検中に、異常事象が検出されて、乗りかご1が制動状態におかれると、保守員は乗り場7へ出ることができなくなり、保守作業の効率が低下する。そこで、本実施例では、以下に述べるように、乗りかご1の制動状態を一時的に解除できる仕組みを用意する。
図6は、乗りかご1の制動状態を解除するための処理を示すフローチャートである。本処理は、エレベータ制御装置5の安全コントローラ52により実行される。
最初に安全コントローラ52は、点検運転モードであるかを判定する(S20)。点検運転モードとは、エレベータシステムを保守員が点検するために用意されている運転モードである。点検運転モードでは、例えば、通常運転モードよりも遅い速度で、乗りかご1を昇降させる。本処理は、点検時の保守員の利便性向上のために用意されているため、安全コントローラ52は、点検運転モード以外の場合は(S20:NO)、制動解除を認めずに本処理を終了する。
次に安全コントローラ52は、乗りかご1が制動状態にあるか判定する(S21)。乗りかご1が制動状態でない場合(S21:NO)、本処理は終了する。
安全コントローラ52は、乗りかご1が制動状態であると判定すると(S21:YES)、位置検出センサ81の各光軸814A〜814Cのうち、遮断されていない光軸があるか判定する(S22)。つまり、ステップS22では、保守員が安全コントローラ52へ情報を入力するために使用可能な光軸があるか否かを判定する。
安全コントローラ52は、使用可能な光軸がないと判定した場合(S22:NO)、本処理を終了する。位置検出センサ81が乗り場7で停止している場合、図4で示した通り、3個の光電スイッチ811A〜811Cのうち、いずれか1つの光電スイッチは作動していない。つまり、必ず1本の光軸は利用可能である。もしも乗りかご1が乗り場の中間位置で停止した場合、3本の光軸のいずれも利用可能である。3本の光軸814A〜814Cのいずれも利用できない場合とは、何らかの理由で位置検出センサ81が故障している場合であるため、本処理を終了する。この場合、保守員は、例えば携帯電話で外部と連絡を取るなどして、昇降路から脱出すればよい。
安全コントローラ52は、利用できる光軸があると判定すると(S22:YES)、その光軸(遮断されていない光軸)を、操作用の光軸に設定する(S23)。ここで操作用の光軸とは、保守員が情報を入力して安全コントローラ52を操作するために使用する光軸である。なお、安全コントローラ52は、複数の光軸を利用可能な場合、それら全ての光軸を操作用の光軸として設定する。
安全コントローラ52は、乗りかご上操作盤12の停止スイッチ121が押されているか判定する(S24)。以降のフローにより制動が解除された場合に、乗りかご1が急に動き出すことを防ぐため、停止スイッチ121が押されていることを確認する。安全コントローラ52は、停止スイッチ121が押されていない場合(S24:NO)、制動の解除を禁止し、本処理を終了する。
安全コントローラ52は、停止スイッチ121が押されていると判定すると(S24:YES)、操作用の光軸からの信号を検出する(S25)。光軸の導通状態、遮断状態は、オン状態、オフ状態(あるいはこの逆)として検出され、安全コントローラ52へ入力される。安全コントローラ52は、操作用の光軸からの信号が所定パターンに合致するか判定する(S26)。
保守員は、光軸を手などで遮ったり、導通させたりすることで、安全コントローラ52へ所定のパターンの情報を入力する。制動状態を解除するための所定パターンとして、例えば、保守員が光軸を手等で遮り、その後一旦遮光を解除し(遮っていた手等を位置検出センサ81から引き抜き)、その後再び光軸を遮る。
保守員による操作と異物などにより偶然の誤検出などを明確に区別すべく、各操作ステップの操作可能時間に制限時間を設定する。制限時間は、例えば2秒程度に設定することができる。すなわち、2秒以上光軸が遮られた場合、または、一旦遮られた後に2秒以上光軸が遮られていない場合には、保守員による操作でないものとみなして、制動状態の解除を認めない。安全コントローラ52は、操作用の光軸に設定された光電スイッチから所定パターンのオンオフ信号を受信できない場合(S26:NO)、制動を解除せずに本処理を終了する。
安全コントローラ52は、操作用の光軸に設定された光電スイッチから所定パターンのオンオフ信号を受信できた場合(S26:YES)、ブザー13を所定時間(例えば2秒程度)鳴動させて、保守員に乗りかご1の制動解除を警告する(S27)。
安全コントローラ52は、電動モータ3への給電を再開すると共に、巻上機ブレーキ34を解除して、乗りかご1の制動状態を解除する(S28)。最後に安全コントローラ52は、保守員による特別な手動操作により制動を解除したことを、履歴として記憶しておく(S29)。この履歴は、点検運転モードが終了したときに、乗りかご1を再び制動するために用いる。点検運転モード終了時に再び制動する処理は図7で後述する。
上述の通り、乗りかご1が制動状態になった場合、乗りかご1の上面10に乗っている保守員は、位置検出センサ81に対して所定の操作を行うことで、乗りかご1の制動を解除させることができる。保守員は、停止スイッチ121を戻して昇降可能状態にし、さらに上昇スイッチ122または下降スイッチ123を適宜操作することで、昇降路から乗り場7へ出ることができる位置まで乗りかご1を昇降させる。
図7は、点検運転が終了した場合の処理を示すフローチャートである。安全コントローラ52は、点検運転モードであるか判定する(S30)。安全コントローラ52は、点検運転モードである場合(S30:YES)、本処理を終了する。
安全コントローラ52は、点検運転モードではないと判定した場合(S30:NO)、保守員の操作に基づく制動解除が行われたことを示す情報が履歴に残っているかを判定する(S31)。保守員による制動解除の履歴が残っていない場合(S31:NO)、本処理は終了する。
安全コントローラ52は、保守員による制動解除の履歴が残っていると判定した場合(S31:YES)、乗りかご1を再び制動状態におき(S32)、その後に図6のステップS29で記憶した履歴を消去する(S33)。
図6の処理で述べた保守員による制動解除は、乗りかご1の上面10にいる保守員が閉じ込められることを防ぐための一時的措置である。従って、安全担保の観点からは、保守員が乗り場に出た場合は、通常の解除手順に従って、制動を解除すべきである。通常の解除手順とは、例えば、保守員は、各種安全システムやロータリーエンコーダ65、位置検出センサ81が正常に動作することを確認した後に、制御コントローラ51および安全コントローラ52に制動解除の信号を送信することである。
保守員の特別な操作による制動解除は一時的な措置であり、そもそもの制動状態の原因となった事象が解消したことを確認してから、乗りかご1の制動を解除する方が安全上好ましい。
このように構成される本実施例によれば、点検運転モードにおいて、乗りかご1の上面10の保守員が昇降路内に閉じ込められる可能性を減少させることができ、使い勝手および点検作業の効率を高めることができる。
さらに本実施例では、保守員による制動解除を行った後で、あえて制動状態に戻し、通常の手順に従って制動状態を解除させるため、使い勝手と安全性の両方を改善することができる。
図8を用いて第2実施例を説明する。本実施例は第1実施例の変形例に相当するため、第1実施例との相違を中心に説明する。
図8は、図6で述べた制動解除処理を有効化する処理を示すフローチャートである。例えばエレベータ制御装置5の起動時に、エレベータ制御装置5は、制御対象であるエレベータシステムについて所定の保守契約が結ばれているか判定する(S40)。所定の保守契約とは、制動解除処理を利用可能とする内容の保守契約である。所定の保守契約が結ばれた場合は、エレベータ制御装置5にその旨が登録される。
エレベータ制御装置5は、所定の保守契約が結ばれていると判定すると(S40:YES)、図6で述べた制動解除処理を有効化する(S41)。これにより、点検運転中に、乗りかご1が制動状態におかれた場合でも、保守員は所定パターンの信号を安全コントローラ52に入力するだけで、乗りかご1の制動を解除できる。
これに対し、エレベータ制御装置5は、所定の保守契約が結ばれていないと判定した場合(S40:NO)、制動解除処理というオプションが利用できないことをディスプレイや電子メールなどで通知する(S42)。
このように構成される本実施例も第1実施例と同様の作用効果を奏する。さらに本実施例では、所定の保守契約を結んだエレベータシステムのみ第1実施例で述べた制動解除処理を実行できるため、エレベータシステムの信頼性をより一層高めることができる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されない。当業者であれば、本発明の範囲内で、種々の追加や変更等を行うことができる。例えば、透過型光電スイッチを用いた位置検出センサに代えて、反射型光電スイッチ、カムスイッチなどを用いた位置検出センサを用いることができる。さらに、位置検出センサに代えて、乗りかご上操作盤のスイッチを制動解除のための情報を入力するための装置として用いることもできる。
1:乗りかご、2:主ロープ、3:モータ、4:カウンタウェイト、5:エレベータ制御装置、6:ガバナ、7(1)〜7(3):乗り場、8:位置検出機構、10:乗りかごの上面、12:乗りかご上操作盤、51:制御コントローラ、52:安全コントローラ、81:位置検出センサ、82(1)〜82(3):被検出体

Claims (6)

  1. 乗りかごの昇降動作を制御するエレベータ制御装置であって、
    保守員が点検作業を行うための点検運転モード中に前記乗りかごが制動状態にある場合、所定の装置に対して所定の操作が入力されると、前記乗りかごの制動状態を解除する制動解除モードを備え
    前記乗りかごの制動状態を解除したことを履歴に記憶し、
    前記点検運転モードが終了した場合において、前記履歴に前記乗りかごの制動状態を解除したことが記憶されているときには、前記乗りかごを再び制動状態におく、
    エレベータ制御装置。
  2. 前記所定の装置は、エレベータの点検時に保守員が操作可能な装置であって、前記乗りかごの天井の上に設置されている、
    請求項に記載のエレベータ制御装置。
  3. 前記乗りかごの制動状態を解除する場合に警報を出力する、
    請求項に記載のエレベータ制御装置。
  4. 前記所定の装置は、前記乗りかごの位置を検出する光電スイッチであり、
    前記保守員が前記光電スイッチに対して所定パターンの信号を入力した場合に、前記光電スイッチに前記所定の操作が入力されたと判定する、
    請求項に記載のエレベータ制御装置。
  5. 所定の保守契約を結んでいる場合のみ前記制動解除モードを有効化する、
    請求項に記載のエレベータ制御装置。
  6. 乗りかごの昇降動作を制御するエレベータ制御方法であって、
    保守員が点検作業をするための点検運転モード中であるかを判定し、
    前記点検運転モード中であると判定した場合は、前記乗りかごが制動状態であるかを判定し、
    前記乗りかごが制動状態にあると判定した場合は、所定の装置に対して所定の操作が入力されたかを判定し、
    前記所定の装置に対して前記所定の操作が入力された場合は、前記乗りかごの制動状態の解除を事前に警告し、
    前記警告の後で、前記乗りかごの制動状態を解除し、
    前記乗りかごの制動状態を解除したことを履歴に記憶し、
    前記点検運転モードが終了したかを判定し、
    前記点検運転モードが終了したと判定した場合は、前記履歴に基づいて前記乗りかごの制動状態を解除したか判定し、
    前記乗りかごの制動状態を解除したと判定した場合は、前記乗りかごを再び制動状態におく、
    エレベータ制御方法。
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