JP6321512B2 - 配線データの生成装置、生成方法、および描画システム - Google Patents

配線データの生成装置、生成方法、および描画システム Download PDF

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Description

本発明は、チップファースト型のシステムインパッケージもしくはウェハレベルパッケージの製造プロセスにおける配線パターンの生成技術、および配線パターンの露光技術に関する。
チップファースト型のSIP(System in Package)もしくはWLP(Wafer Level Package)の製造プロセスにおいては、再配線層を用いてIC(Integrated Circuit)間もしくはICのパッドとバンプ間の配線が行われる。このとき支持体となる基板上に接合されたICの配置誤差への対応が問題となる。
露光処理にステッパを用いる技術(特許文献1、2参照)においては、マスクを介した露光範囲内で露光の位置や角度を微調整することによって、この問題の回避が図られている。しかし、接続されるIC間の距離が、マスクにより露光可能な配線パターンの長さ以上に離れている場合には再配線層での接続不良が生ずるなど、ICの配置誤差が大きい場合には、歩留まりが低下する。また、基板上の複数のICに関する回路領域が一度に露光される場合において、各ICの配置誤差にばらつきがある場合には、接続不良の抑制が困難となる。
これに対して、マスクを使用せずに露光用のビームを走査して露光処理を行う技術が知られており、この技術によれば、マスクを使用する手法に比べてICの配置誤差への対応が容易となる。すなわち、配置誤差がある場合には、配置誤差に応じて配線パターンを最初から設計し直すことにより、補正された配線パターンを示す配線データが、GDSフォーマットなどのマスクCAD用のフォーマットで生成される。そして、生成された配線データに描画装置用のRIP(Raster Image Processing)が施されてラスタデータ形式の描画データが生成されることによって描画装置による再配線が可能となる。しかしながら、このような設計のやり直しによる配線データの生成には多大な時間を要する。またRIP処理にも多大な時間を要する。そこで、マスクを使用しないビーム走査による露光技術において、配置誤差に対応した配線データの生成に要する時間を短縮する技術が提案されている。
例えば、特許文献3の描画装置は、基板上の各回路領域に附された位置合わせマークの位置変位を、各回路領域の電極の位置変位として検出する。そして、該装置は、設計通りに配置されて位置変位が無い場合に各回路領域間を接続する配線パターンのうち回路領域内の部分を、位置変位に応じて平行にずらすパターンシフトをして補正しつつビーム走査により補正された配線パターンに基づいた描画を行う。しかし、各回路領域に位置変位だけでなく角度変動もある場合には、位置合わせマークの変位と、配線パターンの端点となる電極の変位とが異なるために特許文献3の装置は再配線層での接続不良を生ずる。
そこで、特許文献4の描画装置は、複数の電極が設けられた各ICが配置された基板を撮影した画像と、各ICの配置誤差が無い当該基板についての既存の配線パターンとの比較により、各IC間を接続する各配線の両端点となる電極の各対の組み合わせと、各電極の位置とを特定する。そして、該装置は、特定した電極の対を最短距離で結ぶ直線のベクトルデータを、電極の対のそれぞれに対して求めて、求めた各ベクトルデータをICの配置誤差に対応した配線パターンとして設定し、描画を行う。これにより、ICの配置誤差に位置の変位だけでなく角度の変動が含まれる場合の再配線層での接続不良の抑制が図られている。しかし、当該描画装置では、ICの電極と、接続先のICの電極とがICの配置誤差に応じて直線状の配線で、直接、接続される。このため、各ICの電極の配置が、BGA(Ball-Grid Array)などのように複雑である場合には、BGAなどからのファンアウト配線部分において補正後の配線パターン同士が交差する設計となるために、配線パターンが生成されない配線漏れ(「未配線」)が生ずるといった問題がある。
これに対して、特許文献5には、基板上に配置され半導体チップを包囲し、かつ、半導体チップよりも広い包囲領域を用いて半導体チップの各電極から基板上を配設される配線パターンを生成する装置が開示されている。包囲領域内の配線パターンは、ファンアウト配線を含んでいる。このため、包囲領域内の配線パターンにおいては、配線同士が交差する設計に起因する配線漏れが発生しやすい。そこで、当該装置は、半導体チップのファンアウト配線が含む各配線を、互いに交差しないように包囲領域の周縁まで引き出して包囲領域内の配線パターンを生成することによって、包囲領域内の配線パターンにおける配線漏れの抑制を図っている。
特開2003−197850号公報 特開2010−219489号公報 特開平1−215022号公報 特開2012−42587号公報 特開2014−11264号公報
しかしながら、特許文献5の装置では、半導体チップよりも広い包囲領域を用いて接続配線パターンを生成するために、配線対象領域のうち包囲領域以外の領域が狭くなる。このため、包囲領域以外の領域における配線パターンの生成において、配線同士が交差する設計に起因する配線漏れが発生しやすくなるといった問題がある。
本発明は、こうした問題を解決するためになされたもので、基板上に配置された半導体チップの各電極から前記基板上を延びる接続配線パターンを示す配線データの生成において、配線領域が狭く、半導体チップに位置および角度に関する配置誤差がある場合でも、配線漏れの発生を抑制しつつ配線データを生成可能な技術を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、第1の態様に係る配線データの生成装置は、基板上に配置された半導体チップの各電極から前記基板上を延びる接続配線パターンを示す配線データの生成装置であって、所定の基準位置および所定の基準角度で前記半導体チップを前記基板上に配置したチップ状態によって基準チップを定義し、前記基準チップに対して付与される前記接続配線パターンによって基準配線パターンを定義したとき、予め設定された前記基準配線パターンを示す基準配線データを取得する基準配線データ取得部と、前記基板上に配置された前記基準チップを表現するように前記基準配線パターンに対して予め設定された基準チップ領域と、前記基準配線パターンのうち再配線の対象となる対象配線パターンを囲んで前記基準チップ領域と隣接するように前記基準配線パターンに対して予め設定された再配線領域との双方の領域を規定する領域情報を取得する領域情報取得部と、前記基準配線パターンのうち前記再配線領域に囲まれる前記対象配線パターンの各配線について、前記再配線領域と前記基準チップ領域との境界線上の一端と、他端とを前記領域情報に基づいてそれぞれ特定することにより、特定された各一端と各他端との電気的な接続関係を示すネットリストを生成するネットリスト生成部と、前記基準位置および前記基準角度に対する前記半導体チップの配置誤差を取得する誤差取得部と、を備え、前記基準配線パターンのうち前記基準チップ領域に含まれる部分によって基準ファンアウト配線を定義したとき、前記基準チップに対する前記基準ファンアウト配線の位置および角度と、前記基板上の前記半導体チップに対する当該半導体チップのファンアウト配線の位置および角度とが、前記配置誤差に拘わらず同じになるように、当該ファンアウト配線を示すファンアウト配線データを生成する第1配線データ生成部と、前記対象配線パターンを、前記半導体チップのファンアウト配線に接続するように前記配置誤差に応じて再配線することによって新たな配線パターンを示す配線データを生成する第2配線データ生成部と、をさらに備え、前記第2配線データ生成部は、前記基準チップに対する前記対象配線パターンの前記各一端の位置関係と、前記基板上の前記半導体チップに対する前記新たな配線パターンの各一端の位置関係との双方の位置関係が、前記配置誤差に拘わらず同じになるように前記新たな配線パターンの各一端の位置を決定し、決定した各位置と前記ネットリストとに基づいて前記新たな配線パターンを示す配線データを生成する。
第2の態様に係る配線データの生成装置は、第1の態様に係る配線データの生成装置であって、画像を表示可能な表示部と、前記基準配線パターンとその周囲部分とのそれぞれの画像を含む配線領域画像上で前記基準チップ領域と前記再配線領域とを設定可能とするGUIを前記表示部に表示させる表示制御部と、を更に備え、前記領域情報取得部は、前記GUIを介して設定された前記基準チップ領域と前記再配線領域とに基づいて双方の領域を規定する領域情報を取得する。
第3の態様に係る配線データの生成装置は、第2の態様に係る配線データの生成装置であって、前記GUIは、前記配線領域画像上で前記基準チップ領域を矩形によって設定可能に構成されている。
第4の態様に係る配線データの生成装置は、第2または第3の態様に係る配線データの生成装置であって、前記GUIは、前記基準チップ領域と、前記基準チップ領域を包囲する前記再配線領域の外周縁とを前記配線領域画像上で設定することにより、前記配線領域画像の前記外周縁に内包された領域のうち前記基準チップ領域以外の領域を前記再配線領域として設定可能に構成されている。
第5の態様に係る配線データの生成装置は、第2から第4の何れか1つの態様に係る配線データの生成装置であって、前記GUIは、前記基準配線パターンのうち前記配置誤差に拘わらず一定である固定配線パターンを含む領域が、前記配線領域画像上でデフォルト設定されている。
第6の態様に係る描画システムは、第1から第5の何れか1つの態様に係る配線データの生成装置を備えた描画システムであって、露光用のマスクを使用せずに前記基板を露光する光学ヘッド部と、前記基板が載置され、前記光学ヘッド部に対して相対移動するステージと、前記基板上に配置された前記半導体チップを撮影する撮影部と、前記生成装置がそれぞれ生成した前記半導体チップのファンアウト配線を示すファンアウト配線データと前記新たな配線パターンを示す配線データとに基づいて当該描画システム用のラスタライズ処理を施された描画データを生成する描画データ生成部と、をさらに備え、前記生成装置の前記誤差取得部は、前記撮影部が撮影した前記半導体チップの画像に基づいて前記配置誤差を取得し、当該描画システムは、前記描画データ生成部が生成した前記描画データに基づいて前記光学ヘッド部により前記ステージ上に載置された前記基板を直接露光する。
第7の態様に係る配線データの生成方法は、基板上に配置された半導体チップの各電極から前記基板上を延びる接続配線パターンを示す配線データの生成方法であって、所定の基準位置および所定の基準角度で前記半導体チップを前記基板上に配置したチップ状態によって基準チップを定義し、前記基準チップに対して付与される前記接続配線パターンによって基準配線パターンを定義したとき、予め設定された前記基準配線パターンを示す基準配線データを取得する基準配線データ取得ステップと、前記基板上に配置された前記基準チップを表現する基準チップ領域と、前記基準チップ領域と隣接して前記基準配線パターンのうち再配線の対象となる対象配線パターンを囲む再配線領域とを前記基準配線パターンに対して設定する領域設定ステップと、設定された前記基準チップ領域と前記再配線領域とを規定する領域情報を取得する領域情報取得ステップと、前記基準配線パターンのうち前記再配線領域に囲まれる前記対象配線パターンの各配線について、前記再配線領域と前記基準チップ領域との境界線上の一端と、他端とを前記領域情報に基づいてそれぞれ特定することにより、特定された各一端と各他端との電気的な接続関係を示すネットリストを生成するネットリスト生成ステップと、前記基準位置および前記基準角度に対する前記半導体チップの配置誤差を取得する誤差取得ステップと、を備え、前記基準配線パターンのうち前記基準チップ領域に含まれる部分によって基準ファンアウト配線を定義したとき、前記基準チップに対する前記基準ファンアウト配線の位置および角度と、前記基板上の前記半導体チップに対する当該半導体チップのファンアウト配線の位置および角度とが、前記配置誤差に拘わらず同じになるように、当該ファンアウト配線を示すファンアウト配線データを生成する第1配線データ生成ステップと、前記対象配線パターンを、前記半導体チップのファンアウト配線に接続するように前記配置誤差に応じて再配線することによって新たな配線パターンを示す配線データを生成する第2配線データ生成ステップと、をさらに備え、前記第2配線データ生成ステップは、前記基準チップに対する前記対象配線パターンの前記各一端の位置関係と、前記基板上の前記半導体チップに対する前記新たな配線パターンの各一端の位置関係との双方の位置関係が、前記配置誤差に拘わらず同じになるように前記新たな配線パターンの各一端の位置を決定し、決定した各位置と前記ネットリストとに基づいて前記新たな配線パターンを示す配線データを生成するステップである。
第8の態様に係る配線データの生成方法は、第7の態様に係る配線データの生成方法であって、前記領域設定ステップは、前記基準配線パターンとその周囲部分とのそれぞれの画像を含む配線領域画像上で前記基準チップ領域と前記再配線領域とを設定可能とするGUIを介した操作によって前記基準チップ領域と前記再配線領域とを設定するステップである。
本発明によれば、基準位置に基準角度で基準チップが配置された状態で基準チップ領域の基準ファンアウト配線が生成され、再配線領域の対象配線パターンについてネットリストが生成される。そして、半導体チップの配置誤差に応じて、基準ファンアウト配線から基板上の半導体チップについてのファンアウト配線が生成され、ネットリストに基づいて、半導体チップのファンアウト配線に接続するように対象配線パターンが配置誤差に応じて再配線されて新たな配線パターンが生成される。従って、配線領域が狭く、半導体チップに位置および角度に関する配置誤差がある場合でも、配線漏れの発生を抑制しつつ配線データを生成できる。
実施形態に描画システムの構成例を示す側面図である。 図1の描画システムの構成例を示す平面図である。 実施形態に係る描画システムの機能構成の一例を示すブロック図である。 基準チップの配置の一例を示す図である。 図4の半導体チップから配線された基準配線パターンの一例を示す図である。 図5の基準配線パターンを示す図である。 図6の基準配線パターンにおける基準チップ領域と再配線領域の設定例を示す図である。 基準チップ領域と再配線領域の他の設定例を示す図である。 図8の再配線領域を示す図である。 図7の再配線領域内の配線パターンのラッツネストを示す図である。 基板上に配置された半導体チップの一例を示す図である。 図11の半導体チップに対して生成された接続配線パターンの一例を示す図である。 図12の接続配線パターンが描画された状態を示す図である。 2つの半導体チップ間で配線される接続配線パターンの一例を示す図である。 実施形態に係る配線データ生成装置の表示部に表示されるGUIの一例を示す図である。 実施形態に係る配線データ生成装置の表示部に表示されるGUIの一例を示す図である。 実施形態に係る配線データ生成装置の表示部に表示されるGUIの一例を示す図である。 実施形態に係る描画システム1の動作の一例を示すフローチャートである。 実施形態に係る描画システム1の動作の一例を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図面では同様な構成および機能を有する部分に同じ符号が付され、下記説明では重複説明が省略される。また、各図面は模式的に示されたものである。また、下記説明では、半導体チップから張り出す配線について、それがチップ間の配線であっても説明の便宜上「ファンアウト」という用語を用いている。
<A−1.描画装置の構成>
図1は、実施形態1に係る描画システムの一例として描画システム1の構成例を示す側面図であり、図2は、描画システム1の構成例を示す平面図である。
描画システム1は、描画装置100と、描画装置100の外部装置である配線システム150とを備えて構成されている。配線システム150は、描画装置100の制御部70と通信回線によって接続されており、制御部70との間で各種データの授受が可能に構成されている。先ず、描画装置100について以下に説明する。
描画装置100は、感光材料が表面に付与された半導体基板やガラス基板等の基板の表面に光ビームを照射してパターンを描画する直接描画装置である。更に具体的には、マルチチップモジュールの製造工程において、露光対象基板として支持基板(以下、単に「基板」という。)Wの上面に形成されたレジストに、配線パターンを描画するための装置である。図1および図2に示したように、描画装置100は、主として、基板Wを保持するステージ10と、ステージ10を移動させるステージ移動機構20と、ステージ10の位置に対応した位置パラメータを計測する位置パラメータ計測機構30と、基板Wの上面にパルス光を照射する光学ヘッド部50と、アライメントカメラ60と、制御部70とを備えている。
そして、この描画装置100では、本体フレーム101に対してカバー102が取り付けられて形成される本体内部に装置各部が配置されて本体部が構成されるとともに、本体部の外側(本実施形態では、図1に示すように本体部の右手側)に基板収納カセット110が配置されている。この基板収納カセット110には、露光処理を受けるべき未処理の基板Wが収納されており、本体内部に配置される搬送ロボット120によって本体部にローディングされる。また、未処理の基板Wに対して露光処理(パターン描画処理)が施された後、当該基板Wが搬送ロボット120によって本体部からアンローディングされて基板収納カセット110に戻される。
この本体部では、図1および図2に示すように、カバー102に囲まれた本体内部の右手端部に搬送ロボット120が配置されている。また、この搬送ロボット120の左手側には基台130が配置されている。この基台130の一方端側領域(図1および図2の右手側領域)が、搬送ロボット120との間で基板Wの受け渡しを行う基板受渡領域となっているのに対し、他方端側領域(図1および図2の左手側領域)が基板Wへのパターン描画を行うパターン描画領域となっている。
この基台130上では、パターン描画領域にヘッド支持部140が設けられている。ヘッド支持部140は、基台130から上方に立設された2本の脚部材141と2本の脚部材142とを備えている。また、ヘッド支持部140は、2本の脚部材141の頂部の間と、2本の脚部材142の頂部の間とのそれぞれを橋渡しするように設けられた梁部材143および144をも備えている。そして、梁部材143のパターン描画領域側にアライメントカメラ(撮影部)60が固定されている。アライメントカメラ60は、ステージ10に保持されてパターン描画領域に搬送された基板Wの撮影を行い、モニター画像42(図3)を生成する。基板W上には複数の半導体チップが配置されており、モニター画像42には、当該半導体チップの画像も含まれている。
図11は、基板Wの表面上に配置された半導体チップ640を示す図である。基板Wの上面(主面、被描画面、被露光面とも称される)には、複数の半導体チップ640と、複数の電極ベース670とが配置されている。図11では、基板Wの上面のうち半導体チップ640と、半導体チップ640を囲む4個の電極ベース670とが配置されている部分が表示されている。各電極ベース670は、半導体チップ640から間隔を隔てて、半導体チップ640の周囲に配置されている。
半導体チップ640の上面には、BGA(Ball-Grid Array)の電極を構成する複数(図示の例では、16個)の電極830が設けられている。半導体チップ640の上面は、正方形状に形成されている。電極ベース670の上面には、複数(図示の例では、4個)の電極870が設けられている。電極ベース670は、樹脂で形成されており、上面は、長方形状に形成されている。基板Wの上面には、半導体チップ640および電極ベース670が配置されている状態で、これらを覆うようにレジスト(感光材料)の層が予め形成されている。
4個の電極ベース670は、基板Wの上面の所定の各基準位置に、所定の各基準角度で配置されている。半導体チップ640は、半導体チップ640の上面の4個の電極ベース670に囲まれた部分にボンダーによって配置される。配置された半導体チップ640の位置および角度は、ボンダーの位置決め誤差などに起因して、所定の基準位置および基準角度に対して配置誤差を有している。このため、半導体チップ640の上面には、半導体チップ640の位置および角度の検出に用いられる2つのアライメントマーク69が形成されている。また、基板Wの上面には、基板Wの位置および角度の検出に用いられる図示省略の複数のアライメントマークが形成されている。
図13は、図11に示される半導体チップ640の各電極830と電極ベース670の各電極870との間に、後述する図12の接続配線パターン420が描画された状態を示す図である。
上述のように、半導体チップ640には配置誤差があるため、基板Wの配線の設計情報に従って生成された配線データに従って描画装置100が露光処理を行う場合には、断線や配線漏れなどの不良配線が生ずる。そこで、描画装置100の配線データ生成装置2は、ネットリストにより接続関係を規定された電極同士を、電気的な短絡や断線が生じないように半導体チップ640の実際の位置および角度に応じて電気的に接続する接続配線パターン420を求めて、接続配線パターン420を示す接続配線データ520を生成する。そして、描画装置100は、接続配線データ520に従って露光処理を行い、基板Wの上面に形成されたレジストに、接続配線パターン420を描画する。
図1、図2に戻って、ステージ10は、基台130上でステージ移動機構20によりX方向、Y方向ならびにθ方向に移動される。すなわち、ステージ移動機構20は、ステージ10を水平面内で2次元的に移動させて位置決めするとともに、θ軸(鉛直軸)回りに回転させて後述する光学ヘッド部50に対する相対角度を調整して位置決めする。これにより、ステージ10は、光学ヘッド部50に対して相対移動する。
また、このように構成されたヘッド支持部140に対して光学ヘッド部50が上下方向に移動自在に取り付けられている。このようにヘッド支持部140に対し、アライメントカメラ60と光学ヘッド部50とが取り付けられており、XY平面内での両者の位置関係は固定化されている。また、この光学ヘッド部50は、基板Wへのパターン描画を行うもので、ヘッド移動機構(図示省略)により上下方向に移動される。そして、ヘッド移動機構が作動することで、光学ヘッド部50が上下方向に移動し、光学ヘッド部50とステージ10に保持される基板Wとの距離を高精度に調整可能となっている。このように、光学ヘッド部50が描画ヘッドとして機能している。
また、梁部材143および144の頂部の間を橋渡しするように光学ヘッド部50の光学系などを収納したボックス172が設けられており、基台130のパターン描画領域を上方から覆っている。
ステージ10は、円筒状の外形を有し、その上面に基板Wを水平姿勢に載置して保持するための保持部である。ステージ10の上面には、複数の吸引孔(図示省略)が形成されている。このため、ステージ10上に基板Wが載置されると、基板Wは、複数の吸引孔の吸引圧によりステージ10の上面に吸着固定される。
ステージ移動機構20は、描画装置100の基台130に対してステージ10を主走査方向(Y軸方向)、副走査方向(X軸方向)、および回転方向(Z軸周りの回転方向)に移動させるための機構である。ステージ移動機構20は、ステージ10を回転させる回転機構21と、ステージ10を回転可能に支持する支持プレート22と、支持プレート22を副走査方向に移動させる副走査機構23と、副走査機構23を介して支持プレート22を支持するベースプレート24と、ベースプレート24を主走査方向に移動させる主走査機構25と、を有している。
回転機構21は、ステージ10の内部に取り付けられた回転子により構成されたモータを有している。また、ステージ10の中央部下面側と支持プレート22との間には回転軸受機構が設けられている。このため、モータを動作させると、回転子がθ方向に移動し、回転軸受機構の回転軸を中心としてステージ10が所定角度の範囲内で回転する。
副走査機構23は、支持プレート22の下面に取り付けられた移動子とベースプレート24の上面に敷設された固定子とにより副走査方向の推進力を発生させるリニアモータ23aを有している。また、副走査機構23は、ベースプレート24に対して支持プレート22を副走査方向に沿って案内する一対のガイドレール23bを有している。このため、リニアモータ23aを動作させると、ベースプレート24上のガイドレール23bに沿って支持プレート22およびステージ10が副走査方向に移動する。
主走査機構25は、ベースプレート24の下面に取り付けられた移動子とヘッド支持部140の上面に敷設された固定子とにより主走査方向の推進力を発生させるリニアモータ25aを有している。また、主走査機構25は、ヘッド支持部140に対してベースプレート24を主走査方向に沿って案内する一対のガイドレール25bを有している。このため、リニアモータ25aを動作させると、基台130上のガイドレール25bに沿ってベースプレート24、支持プレート22、およびステージ10が主走査方向に移動する。なお、このようなステージ移動機構20としては、従来から多用されているX−Y−θ軸移動機構を用いることができる。
位置パラメータ計測機構30は、レーザ光の干渉を利用してステージ10についての位置パラメータを計測するための機構である。位置パラメータ計測機構30は、主として、レーザ光出射部31、ビームスプリッタ32、ビームベンダ33、第1の干渉計34、および第2の干渉計35を有する。
レーザ光出射部31は、計測用のレーザ光MLを出射するための光源装置である。レーザ光出射部31は、固定位置、すなわち本装置の基台130や光学ヘッド部50に対して固定された位置に設置されている。レーザ光出射部31から出射されたレーザ光MLは、まず、ビームスプリッタ32に入射し、ビームスプリッタ32からビームベンダ33へ向かう第1の分岐光ML1と、ビームスプリッタ32から第2の干渉計35へ向かう第2の分岐光ML2とに分岐される。
第1の分岐光ML1は、ビームベンダ33により反射され、第1の干渉計34に入射するとともに、第1の干渉計34からステージ10の−Y側の端辺の第1の部位(ここでは、−Y側の端辺の中央部)10aに照射される。そして、第1の部位10aにおいて反射した第1の分岐光ML1が、再び第1の干渉計34へ入射する。第1の干渉計34は、ステージ10へ向かう第1の分岐光ML1とステージ10から反射した第1の分岐光ML1との干渉に基づき、ステージ10の第1の部位10aの位置に対応した位置パラメータを計測する。
一方、第2の分岐光ML2は、第2の干渉計35に入射するとともに、第2の干渉計35からステージ10の−Y側の端辺の第2の部位(第1の部位10aとは異なる部位)10bに照射される。そして、第2の部位10bにおいて反射した第2の分岐光ML2が、再び第2の干渉計35へ入射する。第2の干渉計35は、ステージ10へ向かう第2の分岐光ML2とステージ10から反射した第2の分岐光ML2との干渉に基づき、ステージ10の第2の部位10bの位置に対応した位置パラメータを計測する。第1の干渉計34および第2の干渉計35は、それぞれの計測により取得された位置パラメータを、制御部70へ送信する。制御部70は、当該位置パラメータを用いて、ステージ10の位置やステージ10の移動速度の制御などを行う。
光学ヘッド部50は、ステージ10上に保持された基板Wの上面に向けて露光処理用のパルス光を照射する光照射部である。光学ヘッド部50は、露光用のマスクを使用せずに基板Wを露光する。より詳細には、光学ヘッド部50は、配線データ生成装置2が生成した描画データ580(図3)に基づいてステージ10上に載置された基板Wを直接露光する。基台130上には、ステージ10およびステージ移動機構20を跨ぐようにして梁部材143が架設されており、梁部材143には、光学ヘッド部50が取付けられている。光学ヘッド部50は、基台130におけるY方向(主走査方向)の略中央部分に位置する。光学ヘッド部50は、照明光学系53を介して1つのレーザ発振器54に接続されている。また、レーザ発振器54には、レーザ発振器54の駆動を行うレーザ駆動部55が接続されている。レーザ駆動部55、レーザ発振器54、および照明光学系53は、ボックス172の内部に設けられている。レーザ駆動部55を動作させると、レーザ発振器54からパルス光が出射され、当該パルス光が照明光学系53を介して光学ヘッド部50の内部に導入される。
光学ヘッド部50の内部には、照射された光を空間変調する空間光変調器、空間光変調器を制御する描画制御部、光学ヘッド部50の内部に導入されたパルス光を空間光変調器を介して基板Wの上面に照射する光学系など(それぞれ図示省略)が主に設けられている。空間光変調器としては、例えば、回折格子型の空間光変調器であるGLV(登録商標:Grating Light Valve)などが採用される。光学ヘッド部50の内部に導入されたパルス光は、空間光変調器などによって所定のパターン形状に成形された光束として基板Wの上面に照射され、基板W上のレジスト等の感光層を露光する。これにより、基板Wの上面にパターンが描画される。
基板Wの上面には、配置された基準チップ630および電極ベース670を覆うように紫外線の照射により感光するレジスト(感光材料)が予め形成されており、レーザ発振器54は、波長355nmの紫外線を出射する3倍波固体レーザとされる。もちろん、レーザ発振器54は基板Wの感光材料が感光する波長帯に含まれる他の波長の光を出射するものであってもよい。描画装置100は、光学ヘッド部50による露光幅分ずつ基板Wを副走査方向にずらしながら、主走査方向へのパターンの描画を所定回数繰り返すことにより、基板Wの描画領域全面にパターンを形成する。
アライメントカメラ(「撮影部」)60は、基板Wの撮影を行うことによって、基板Wの上面の複数箇所に予め形成された図示省略のアライメントマークや、半導体チップ640の上面に形成されたアライメントマーク69などの画像を含むモニター画像42(図3)を生成する。モニター画像42は、基板Wの位置および角度の検出や、半導体チップ640の位置および角度の検出に用いられる。アライメントカメラ60は、基板W上のレジストの下層に設けられた電極などの配線パターンをも撮影可能となっている。アライメントカメラ60は、例えば、デジタルカメラなどにより構成され、梁部材143を介して基台130に固定されている。
アライメントカメラ60によりアライメントマークを撮影するときには、まず、描画装置100は、ステージ10を最も−Y側の位置(図1、図2中の左側位置)に移動させる。そして、描画装置100は、図示省略のモニター用の照明部から基板Wにモニター用照明光を照射し、アライメントカメラ60に撮影を実行させることにより、各アライメントマークの画像を含むモニター画像42を取得する。取得されたモニター画像42は、アライメントカメラ60から制御部70へ送信される。送信されたモニター画像42は、制御部70によって光学ヘッド部50に対する基板Wの位置および角度の調整や、所定の基準位置および基準角度に対する半導体チップ640の配置誤差の検出などに用いられる。
基板W上に配置されている半導体チップの金属膜などからなる電極パッドに対してモニター用の照明部から照明光が照射されると、その反射光のうちの赤外光成分が、アライメントカメラ60に入射する。赤外光成分は、レジストの反応にほとんど寄与せず、レジストを透過できるため電極パッドは撮影され得る。下層が金属膜によって全面覆われている場合は、その下の層を観察することはできないが、通常の基板Wでは、電極パッドが全面を覆う可能性は少ない。従って、モニター用の照明部の光源としては赤外光成分を多く含む光を出射可能な光源が採用されることが好ましい。また、アライメントカメラ60も赤外線領域に感度を有することが好ましい。
制御部70は、種々の演算処理を実行しつつ、描画装置100内の各部の動作を制御するための情報処理部である。制御部70は、例えば、電気的に接続されたCPU900(図3)および記憶部72(図3)などを有するコンピュータを備えて構成される。制御部70は、また、CPU900と電気的に接続された露光制御部980(図3)を備えており、当該コンピュータと露光制御部980とは、一つの電装ラック(図示省略)内に配置されている。制御部70は、上記のステージ移動機構20、位置パラメータ計測機構30、光学ヘッド部50、およびアライメントカメラ60などと電気的に接続されている。制御部70は、CPU900が記憶部72に記憶されたプログラムPG1を読み込んで実行することにより、上記各部の動作制御を行う。また、制御部70は、配線システム150と通信回線を介して接続されている。
制御部70は、アライメントカメラ60が基板Wの撮影によって生成したモニター画像42を用いて基板W上のレジスト層の下層における配線パターンや電極の位置を検出することによって、半導体チップの電極パッドの位置検出を行ない得る。制御部70は、検出された電極の位置と、基準位置および基準角度の半導体チップに対する予め生成された配線パターンとの比較を行うことによっても、半導体チップの配置誤差を検出することができる。なお、アライメントマークや電極の検出は、モニター画像42の画素値分布を2次微分することなどによって得られるエッジ信号などに基づいて行われ得る。
配線システム150は、CADシステムなどにより構成されている。配線システム150は、基板W上に配置された半導体チップ640の基準位置および基準角度などを含んだ設計情報44(図3)を制御部70に供給する。設計情報44は、予め記憶部73に格納されている。また、配線システム150は、それぞれ後述する基準ファンアウト配線データ530、ネットリスト350、および固定配線データ570(図3)を制御部70に供給する。
<A−2.描画システムの機能構成>
<A−2−1.描画システムの全体的な機能構成>
図3は、実施形態に係る描画システム1の描画動作の制御に関する機能構成の一例を示すブロック図である。図3に示されるように、描画システム1は、配線システム150と描画装置100とを備えて構成されている。
配線システム150は、描画システム1の描画動作に関する機能要素として、CPU901、メモリなどの記憶部73、液晶表示装置などの表示部74、キーボートおよびマウスなどを備えて操作者の操作を受け付ける操作受付部75を主に備えて構成されている。記憶部73は、CPU901のワークメモリとしても動作する。CPU901が記憶部73に格納されたプログラムPG2に従って演算処理することにより、領域情報取得部950、配線データ取得部960、ネットリスト生成部970、および表示部74に表示される画像や文字などの表示の制御を行う表示制御部972などの機能が実現される。
描画装置100は、描画動作の制御に関する機能要素として、上述したアライメントカメラ60、制御部70、光学ヘッド部50、およびステージ移動機構20を主に備えており、これらの要素の動作によって描画動作の制御を行う。
制御部70は、CPU900およびメモリなどの記憶部72などを備えたコンピュータを備えて構成されている。制御部70には、該コンピュータとともに露光制御部980がさらに設けられている。該コンピュータ内のCPU900がプログラムPG1に従って演算処理することにより、誤差取得部910、第1配線データ生成部931、第2配線データ生成部932および描画データ生成部940などの機能が実現される。
領域情報取得部950、配線データ取得部960、ネットリスト生成部970、表示制御部972、誤差取得部910、第1配線データ生成部931、第2配線データ生成部932、および描画データ生成部940は、配線データ生成装置2を構成する。配線データ生成装置2は、基板W上に配置された半導体チップ640の各電極830と、基板Wに対して設けられた各電極ベース670における接続先の各電極870とを、ネットリスト等に規定される所定の接続関係に基づいて電気的に接続する接続配線パターン420を示す接続配線データ520(図3)を生成する。接続配線パターン420は、配線間の電気的な短絡や断線などの配線不良が生じないように生成される。
描画データ生成部940は、配線データ生成装置2が生成した接続配線データ520に基づいて、描画装置100用のラスタライズ処理を施された描画データ580(図3)を生成する。
記憶部72は、ROMおよびRAMなどのメモリなどにより構成されている。記憶部72には、CPU900が読み取って実行するプログラムPG1などが予め記憶されている。また、記憶部72は、描画データ生成部940が生成した描画データ580を記憶するほか、CPU900のワークメモリとしても動作する。
露光制御部980は、記憶部72に記憶された描画データ580に基づいて光学ヘッド部50、およびステージ移動機構20の各部を制御することにより1ストライプ分の描画を行う。そして、1つのストライプに対する露光記録が終了すると、次の分割領域に対して同様の処理が行われ、ストライプごとに描画が繰り返される。これにより、描画データ580の配線パターンが基板W上に描画される。
<A−2−2.配線データ生成装置の機能構成>
図3に示されるように、配線データ生成装置2は、誤差取得部910、第1配線データ生成部931、第2配線データ生成部932、領域情報取得部950、配線データ取得部960、およびネットリスト生成部970を備えて構成される。配線データ生成装置2は、基板W上に配置された半導体チップ640の各電極830から基板W上を延びる接続配線パターン420(図12)を示す接続配線データ520(図3)を生成する。
先ず、基準配線パターン410(基準配線パターン410を示す基準配線データ510)の取得処理について説明する。
図4は、基板Wの上面に相当する配線空間に配置された基準チップ630の一例を示す図である。図5は、図4の基準チップ630から配線された基準配線パターン410の一例を示す図である。図6は、図5の基準配線パターン410を示す図である。
図4では、基準チップ630の各電極830と、電極ベース670の各電極870との間にわたる電極間の接続関係がラッツネスト(Rat’s Nest)210によって表示されている。ラッツネスト210は、所定の電気的な接続関係を示すネットリスト310に規定された電極間の接続関係を、図示したものである。ラッツネスト210で互いに接続された電極同士が、配線データ生成装置2により生成される接続配線パターン420によって電気的に接続される。
ネットリスト310は、設計情報の1つとして予め設定されている。また、操作者が、配線システム150を操作して電極間の接続関係を設定することによって、図4に示されるように、配線システム150のネットリスト生成部970がネットリスト310を生成し、配線データ取得部960に供給してもよい。
CPU901は、ネットリスト310が規定する接続関係に従って、半導体チップ640の各電極830と、電極ベース670の各電極870とがラッツネスト210によって接続された画像を表示部74(より詳細には、表示部74に表示されるGUI)に表示する。操作者は、表示部74に表示されたラッツネスト210の状態を参照しつつ、表示部74に表示された半導体チップ640の画像をマウスで移動させることなどによって半導体チップ640の配置を行う。なお、各電極ベース670は、設計情報に基づいて、予め所定の各位置に、当該位置を変更できない状態で配置されている。
半導体チップ640の配置が決定すると、操作者が表示部74に表示されたGUIを介して半導体チップ640の配置が決定したことを確定する操作を行うことにより、その状態の半導体チップ640が基準チップ630として設定される(図4の状態)。また、当該、半導体チップ640の位置および角度が、基準位置および基準角度として記憶部73に記録される。すなわち、基準チップ630は、所定の基準位置および所定の基準角度で半導体チップ640を基板W上に配置したチップ状態を表現している。基準位置および基準角度は、必ずしも半導体チップ640の設計通りの位置および角度である必要は無く、操作者によって種々の値を設定され得る。
基準チップ630が設定されると、配線データ取得部960(「基準配線データ取得部」)は、基準チップ630の各電極830と各電極ベース670の各電極870とを、ネットリスト310に従って電気的な短絡や断線などの配線不良が生じないように接続する基準配線パターン410(図6)を生成し、生成された基準配線パターン410を示す基準配線データ510(図3、図6)を取得する。基準配線パターン410は、基準チップ630に対して付与される接続配線パターンである。取得された基準配線データ510は、ネットリスト生成部970に供給される。配線データ取得部960が、描画システム1の外部の配線システムを用いて予め設定された基準配線パターン410を示す基準配線データ510を取得してもよい。
図7は、基準配線パターン410に対する基準チップ領域730と再配線領域750の設定例を示す図である。図7は、図15を参照して後述する表示部74に表示されるGUIにおける画像表示領域84に表示される画像である。
領域情報取得部950は、基準チップ領域730と再配線領域750との双方の領域を規定する領域情報91(図3)を取得する。基準チップ領域730は、基板W上に配置された基準チップ630(基準チップ630の領域)を表現するように基準配線パターン410に対して予め設定された領域である。再配線領域750は、基準チップ領域730と隣接するように基準配線パターン410に対して予め設定されている。再配線領域750は、基準配線パターン410のうち再配線の対象となる対象配線パターン450を囲む。基準チップ領域730、再配線領域750は、例えば、表示部74のGUIに表示された基準配線パターン410の画像上で操作者によって予め設定される。
領域情報取得部950は、基準チップ領域730に基づいて、基準配線パターン410のうち基準チップ領域730内の部分を基準ファンアウト配線430(図10)として取得し、基準ファンアウト配線430を示す基準ファンアウト配線データ530(図3)を生成する。基準ファンアウト配線データ530は、第1配線データ生成部931に供給される。
また、電極ベース670は、所定の基準位置に所定の基準角度で配置されているため、配置誤差が無い。このため、電極ベース670の上面の配線パターンは、半導体チップ640の配置誤差46に拘わらず一定となる。基板Wの上面に配置された電極ベース670に相当する領域は、設計情報等に基づいて固定配線パターン領域770としてデフォルト設定される。基準配線パターン410のうち固定配線パターン領域770内の部分は、半導体チップ640の配置誤差46に拘わらず一定の固定配線パターン470(図10)である。配線データ取得部960は、固定配線パターン470を示す固定配線データ570(図3)を生成する。固定配線データ570は、描画データ生成部940に供給される。
また、領域情報取得部950が、例えば、半導体チップ640の基準位置および基準角度と、半導体チップ640のサイズ情報に基づいて、基準位置に基準角度で配置された半導体チップ640の存在範囲を求めることなどによって基準チップ領域730を設定してもよい。この場合において、領域情報取得部950は、例えば、基準チップ領域730と固定配線パターン領域770のそれぞれの分布範囲に基づいて、基準チップ領域730と固定配線パターン領域770との間の領域を再配線領域750として特定してもよい。
図15〜図17は、表示部74に表示されるGUI(Graphical User Interface)の一例をそれぞれ示す図である。
図15のGUIは、半導体チップの配置を行うインタフェースを表示するタブ81が選択されている。画像表示領域84には、後述する図16のGUIに表示される複数のブロックAの1つが選択されて表示されている。ブロックAは、基準チップ630の各電極830と、4つの電極ベース670の各電極870と、配線データ取得部960が生成した基準配線パターン410とを含んでいる。画像表示領域84に表示されるブロックAの画像は、基準配線パターン410とその周囲部分とのそれぞれの画像を含む配線領域画像である。基準チップ領域730は、配線領域画像上で矩形によって設定可能に構成されている。これにより、基準チップ領域730の設定が容易になる。当該矩形は、画像表示領域84の2次元の直交座標系の何れかの座標軸に平行な4辺を有する。例えば、図15の例では、操作者の操作によって、基準配線パターン410に対して電極830の右側に1つの再配線領域750が矩形によって設定されている。また、画像表示領域84の下方に設けられた編修ボックスに、上下左右の別を所定の様式で入力することや、プルダウンメニューで選択することによって、再配線領域750に対して、基準チップ領域730が、上下左右の何れの側に在るかを設定することもできる。基準チップ領域730は、再配線領域750に隣接して設けられる。また、図7を参照して上述したように、固定配線パターン470を囲む固定配線パターン領域770は、画像表示領域84に表示される配線パターンの画像上でデフォルト設定される。これにより、操作者の作業負担が軽減される。
表示制御部972は、基準配線パターン410とその周囲部分とのそれぞれの画像を含む画像(「配線領域画像」)上で基準チップ領域730と再配線領域750とを設定可能とする図5のGUIを表示部74に表示させる。領域情報取得部950は、当該GUIを介して設定された基準チップ領域730と再配線領域750とに基づいて双方の領域を規定する領域情報91を取得する。
図16のGUIは、基板Wに設けられる複数のブロックの配置を設定するためのタブ82が選択されている。画像表示領域84には、基板Wの一部が表示されており、この基板Wには、操作者の操作によって複数のブロックAが配置されている。各ブロックAは、同一サイズの矩形によって表示されている。
図17のGUIは、RIP用のパラメータを設定するためのタブ83が選択されている。画像表示領域84には、基板Wの一部が表示されており、基板Wには、各ブロックAに関して描画データ生成部940が生成する描画データ580が、配線システム150において模擬的に生成されて表示されている。操作者は、各ブロックAに配置される各半導体チップ640の位置、角度を変更して、描画データ580を模擬的に生成し、その結果を画像表示領域84において確認することができる。
図8は、基準チップ領域730と再配線領域750aとを示す図である。再配線領域750aは、再配線領域の他の設定例である。図9は、図8で設定されている再配線領域750aを示す図である。
表示制御部972が表示部74に表示するGUIは、基準チップ領域730と、基準チップ領域730を包囲する再配線領域750aの外周縁とを設定可能に構成されている。操作者が、GUIの画像表示領域84に表示される配線領域画像上で再配線領域750aの外周縁を設定することにより、領域情報取得部950は、当該外周縁に内包された領域のうち基準チップ領域730以外の領域を、再配線領域750aとして設定することができる。
図10は、図7の各再配線領域750内の対象配線パターン450のラッツネスト250を示す図である。
ネットリスト生成部970は、基準配線パターン410のうち再配線領域750に囲まれる対象配線パターン450(図7)の各配線について、再配線領域750と基準チップ領域730との境界線上の一端93(図7、図10)と、他端97(図7、図10)とを領域情報91に基づいてそれぞれ特定することにより、特定された各一端93と各他端97との電気的な接続関係を示すリストであるネットリスト350(図3)を生成する。ネットリスト350は、ラッツネスト250(図10)として表示されている。ネットリスト350には、各一端93と各他端97のそれぞれの端点の位置情報も含まれている。
誤差取得部910は、基板W上での所定の基準位置および所定の基準角度に対する半導体チップ640の配置誤差46(図3)を取得する。より詳細には、誤差取得部910は、図11に示される半導体チップ640を撮影したモニター画像42から基板W上での半導体チップ640の実際の位置と角度とを検出し、これらを設計情報44に含まれた基準位置および基準角度と比較することにより配置誤差46を取得する。配置誤差46は、第1配線データ生成部931、第2配線データ生成部932に供給される。
図12は、図11の半導体チップ640に対して生成された接続配線パターン420の一例を示す図である。
第1配線データ生成部931は、基準チップ630に対する基準ファンアウト配線430(図10)の位置および角度と、基板W上の半導体チップ640に対する半導体チップ640のファンアウト配線440(図12)の位置および角度とが、配置誤差46に拘わらず同じになるファンアウト配線440を示すファンアウト配線データ540(図3)を生成する。基準ファンアウト配線430は、基準配線パターン410のうち基準チップ領域730に含まれる部分である。
第2配線データ生成部932は、半導体チップ640のファンアウト配線440に接続するように配置誤差に応じて対象配線パターン450(図7)を再配線することによって新たな配線パターン460(図12)を示す配線データ560(図3)を生成する。より詳細には、第2配線データ生成部932は、基準チップ630に対する対象配線パターン450の各一端93(図7)の位置関係と、基板W上の半導体チップ640に対する新たな配線パターン460の各一端94(図12)の位置関係との双方の位置関係が、配置誤差46に拘わらず同じになるように新たな配線パターン460の各一端94の位置を決定し、決定した各位置とネットリスト350(図3)とに基づいて新たな配線パターン460を示す配線データ560(図3)を生成する。
図14は、2つの半導体チップ640a、640b間で配線される接続配線パターンの一例として接続配線パターン420aを示す図である。半導体チップ640a、640bの何れのチップも、対応する所定の基準位置および基準角度に対して、対置誤差を有している。
配線データ生成装置2は、基準位置に基準姿勢で配置された半導体チップ640a、640bの電極830間を接続する基準配線パターンを生成し、基準パターンに対して、半導体チップ640a、640bに対応する基準チップ領域をそれぞれ設定し、再配線領域を設定する。配線データ生成装置2は、基準配線パターンのうち各基準チップ領域に含まれる各基準ファンアウト配線を求める。配線データ生成装置2は、基準配線パターンのうち再配線領域に含まれる再配線の対象である対象配線パターンについて、各基準チップ領域と、再配線領域との境界における各端点を特定し、端点間の接続関係を規定するネットリストを作成する。配線データ生成装置2は、半導体チップ640a、640bの各基準ファンアウト配線から配置誤差に応じた各ファンアウト配線を作成する。配線データ生成装置2は、ネットリストに基づいて、配置誤差に応じて半導体チップ640a、640bの各電極830間を接続する配線パターンを生成し、生成した配線パターンと、各ファンアウト配線を合成することで、接続配線パターン420aを作成することができる。
<A−3.描画システムの動作>
図18、図19は、描画システム1の動作の一例を示すフローチャートである。より詳細には、図18は、描画システム1のうち配線システム150において行われる動作の一例を示し、図19は描画システム1の動作のうち描画装置100において行われる動作の一例を示す。
先ず、配線システム150の表示部74に表示されるGUIの画像表示領域84に、基準チップ630と、各電極ベース670とが表示されている状態で、操作者が、操作受付部75を用いて画像表示領域84の画像上で基準チップ630の各電極830と、各電極ベース670の各電極870との間の接続関係を設定する操作を行う。これにより、配線システム150のネットリスト生成部970が各電極830と各870との間の接続関係を規定するネットリスト310(図4)を生成する(図18のステップS10)。ネットリスト生成部970は、予め設定されて記憶部73に格納されているネットリスト310を読み出すことによりネットリスト310を取得してもよい。
表示制御部972は、ネットリスト310が規定する接続関係に従って、半導体チップ640の各電極830と、電極ベース670の各電極870とがラッツネスト210によって接続された画像を、表示部74に表示されるGUIの画像表示領域84に表示する。操作者は、表示部74に表示されたラッツネスト210の状態を参照しつつ、表示部74に表示された半導体チップ640の画像を操作受付部75のマウスで移動させることなどによって半導体チップ640の配置を行う(図18のステップS20)。なお、各電極ベース670は、設計情報に基づいて、画像表示領域84の所定の各位置に、当該位置を変更できない状態で配置される。
半導体チップ640が配置されると、操作者が表示部74に表示されたGUIを介して半導体チップ640の配置が決定したことを確定する操作を行うことにより、その状態の半導体チップ640が基準チップ630として設定される(図4の状態)。また、当該、半導体チップ640の位置および角度が、基準位置および基準角度として設定される。基準位置および基準角度は、設計情報44に含まれる。基準位置および基準角度を設定された設計情報44は、記憶部73に記録される。
基準チップ630が設定されると、配線データ取得部960は、基準チップ630の各電極830と各電極ベース670の各電極870とを、ネットリスト310に従って、電気的な短絡や断線などの配線不良が生じないように接続する基準配線パターン410(図6)を生成する(図18のステップS30)。配線データ取得部960は、生成した基準配線パターン410を示す基準配線データ510(図3、図6)を取得する。取得された基準配線データ510は、ネットリスト生成部970に供給される。
生成された基準配線パターン410は、表示部74に表示されたGUIの画像表示領域84に表示される。操作者が、操作受付部75によってGUIを操作することで、基準チップ領域730、再配線領域750を設定する(図18のステップS40)。なお、固定配線パターン領域770は、デフォルト設定される。
基準チップ領域730、再配線領域750が設定されると、領域情報取得部950は、基準チップ領域730と再配線領域750との双方の領域をそれぞれ規定する領域情報91(図3)を取得する(図18のステップS50)。領域情報91は、配線データ取得部960、ネットリスト生成部970に供給される。
配線データ取得部960は、基準チップ領域730に基づいて基準ファンアウト配線430(図10)を示す基準ファンアウト配線データ530(図3)を生成するとともに、固定配線パターン領域770に基づいて固定配線パターン470(図10)を示す固定配線データ570(図10)を生成する(図18のステップS60)。
ネットリスト生成部970は、基準配線パターン410のうち再配線領域750に囲まれる対象配線パターン450(図7)の各配線について、再配線領域750と基準チップ領域730との境界線上の一端93(図7、図10)と、他端97(図7、図10)とを領域情報91に基づいてそれぞれ特定することにより、特定された各一端93と各他端97との電気的な接続関係を示すリストであるネットリスト350(図3)を生成する(図18のステップS70)。ネットリスト350は、ラッツネスト250(図10)として表示されている。ネットリスト350には、各一端93と各他端97のそれぞれの端点の位置情報も含まれている。
配線システム150は、基準ファンアウト配線データ530、固定配線データ570、およびネットリスト350を描画装置100にインポートする(図18のステップS80)。具体的には、基準ファンアウト配線データ530は、第1配線データ生成部931に、固定配線データ570は、描画データ生成部940に、ネットリスト350は、第2配線データ生成部932に、それぞれエクスポートされる。
次に、ネットリスト350等をエクスポートされた描画装置100の動作について説明する。
先ず、描画装置100の基板収納カセット110に収容されている未処理の基板Wが、ステージ10にロードされる(図19のステップS110)。基板Wの上面には、半導体チップ640および電極ベース670が配置されている状態で、これらを覆うようにレジスト(感光材料)の層が予め形成されている。
アライメントカメラ60がステージ10に保持されている基板Wの上面のうち半導体チップ640が配置されている部分を撮影する。半導体チップ640が撮影されているモニター画像42は、アライメントカメラ60から制御部70の誤差取得部910に供給される。差取得部910は、モニター画像42から基板W上での半導体チップ640の実際の位置と角度とを計測(図19のステップS120)し、これらを設計情報44に含まれた基準位置および基準角度と比較することにより配置誤差46を取得する。配置誤差46は、第1配線データ生成部931、第2配線データ生成部932に供給される。
次に、描画装置100は、半導体チップ640に対する接続配線パターン420(図13)を示す接続配線データ520(図2)の生成を行う(図19のステップS130)。具体的には、第1配線データ生成部931は、アフィン変換によって、基準チップ630に対する基準ファンアウト配線430(図10)の位置および角度と、基板W上の半導体チップ640に対する半導体チップ640のファンアウト配線440(図12)の位置および角度とが、配置誤差46に拘わらず同じになるファンアウト配線440を示すファンアウト配線データ540(図3)を生成する。また、第2配線データ生成部932は、半導体チップ640のファンアウト配線440に接続するように配置誤差に応じて対象配線パターン450(図7)を再配線することによって新たな配線パターン460(図12)を示す配線データ560(図3)を生成する。より詳細には、第2配線データ生成部932は、アフィン変換によって、基準チップ630に対する対象配線パターン450の各一端93(図7)の位置関係と、基板W上の半導体チップ640に対する新たな配線パターン460の各一端94(図12)の位置関係との双方の位置関係が、配置誤差46に拘わらず同じになるように新たな配線パターン460の各一端94の位置を決定し、決定した各位置とネットリスト350(図3)とに基づいて新たな配線パターン460を示す配線データ560(図3)を生成する。生成されたファンアウト配線データ540、配線データ560は、描画データ生成部940に供給される。また、描画データ生成部940には、配線システム150から固定配線データ570が供給されている。描画データ生成部940は、ファンアウト配線データ540、配線データ560、および固定配線データ570を合成して接続配線パターン420を示す接続配線データ520を生成する(図19のステップS130)。
描画データ生成部940は、接続配線データ520にRIPを施して描画データ580に変換する前に、生成した接続配線データ520が、所定の配線ルールに従っているか否かを確認するデザインルールチェックを行う(図19のステップS140)。
ステップS140の確認の結果、接続配線データ520の品質が判定基準を満たさない場合には、描画装置100は、再度、ステップS130の処理を行って、再びデザインルールチェックを行う。ステップS140の確認の結果、接続配線データ520の品質が判定基準を満たしていれば、描画データ生成部940は、接続配線データ520に描画装置100用のRIPを施してラスタデータ形式の描画データ580を生成する(図19のステップS150)。描画データ580は、記憶部72に記憶される。
露光制御部980は、記憶部72に記憶された描画データ580に基づいて光学ヘッド部50、およびステージ移動機構20の各部を制御して基板Wの露光処理を行うことにより、描画データ580が示す配線パターン接続配線パターン420を基板W上に描画する(図19のステップS160)。
露光処理が終了すると、処理済みの基板Wは、ステージ10からアンロードされて、基板収納カセット110に収容される(図19のステップS170)。
なお、基準配線データ510、接続配線データ520、基準ファンアウト配線データ530、ファンアウト配線データ540、固定配線データ570は、例えば、GDSフォーマットなどのマスクCAD用のフォーマットで生成される。
以上のように構成された実施形態に係る配線データ生成装置によれば、基準位置に基準角度で基準チップ630が配置された状態で基準チップ領域730の基準ファンアウト配線430を示す基準ファンアウト配線データ530が生成され、再配線領域750の対象配線パターン450についてネットリスト350が生成される。そして、半導体チップ640の配置誤差46に応じて、基準ファンアウト配線430から基板W上の半導体チップ640についてのファンアウト配線440が生成され、ネットリスト350に基づいて、半導体チップ640のファンアウト配線440に接続するように対象配線パターン450が配置誤差46に応じて再配線されて新たな配線パターン460が生成される。従って、配線領域が狭く、半導体チップ640に位置および角度に関する配置誤差がある場合でも、配線漏れの発生を抑制しつつ配線データを生成できる。
また、以上のように構成された実施形態に係る配線データ生成装置によれば、基準配線パターン410とその周囲部分とのそれぞれの画像を含む配線領域画像上で基準チップ領域730と再配線領域750とを設定可能とするGUIが表示部74に表示される。そして、領域情報取得部950は、GUIを介して設定された基準チップ領域730と再配線領域750とに基づいて双方の領域を規定する領域情報91を取得する。これにより、基準チップ領域730、再配線領域750の指定に関する操作者の作業負担が軽減される。
また、以上のように構成された実施形態に係る配線データ生成装置によれば、表示部74に表示されるGUIは、配線領域画像上で基準チップ領域730を矩形によって設定可能に構成されている。従って、基準チップ領域730の設定がさらに容易になる。
また、以上のように構成された実施形態に係る配線データ生成装置によれば、表示部74に表示されるGUIは、基準チップ領域730と、基準チップ領域730を包囲する750aの外周縁とを配線領域画像上で設定することにより、外周縁に内包された領域のうち基準チップ領域730以外の領域を再配線領域750aとして設定可能に構成されている。従って、再配線領域750aの設定が容易になる。
また、以上のように構成された実施形態に係る配線データ生成装置によれば、表示部74に表示されるGUIは、基準配線パターン410のうち配置誤差46に拘わらず一定である固定配線パターン470を含む領域が、配線パターン画像上でデフォルト設定されている。従って、固定配線パターン470の設定に係る作業負担が軽減される。
本発明は詳細に示され記述されたが、上記の記述は全ての態様において例示であって限定的ではない。したがって、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
1 描画システム
2 配線データ生成装置
100 描画装置
42 モニター画像
44 設計情報
46 配置誤差
410 基準配線パターン
420 接続配線パターン
430 基準ファンアウト配線
440 ファンアウト配線
460 配線パターン
510 基準配線データ
520 接続配線データ
530 基準ファンアウト配線データ
540 ファンアウト配線データ
560 配線データ
70 制御部
210,250 ラッツネスト
310,350 ネットリスト

Claims (8)

  1. 基板上に配置された半導体チップの各電極から前記基板上を延びる接続配線パターンを示す配線データの生成装置であって、
    所定の基準位置および所定の基準角度で前記半導体チップを前記基板上に配置したチップ状態によって基準チップを定義し、
    前記基準チップに対して付与される前記接続配線パターンによって基準配線パターンを定義したとき、
    予め設定された前記基準配線パターンを示す基準配線データを取得する基準配線データ取得部と、
    前記基板上に配置された前記基準チップを表現するように前記基準配線パターンに対して予め設定された基準チップ領域と、前記基準配線パターンのうち再配線の対象となる対象配線パターンを囲んで前記基準チップ領域と隣接するように前記基準配線パターンに対して予め設定された再配線領域との双方の領域を規定する領域情報を取得する領域情報取得部と、
    前記基準配線パターンのうち前記再配線領域に囲まれる前記対象配線パターンの各配線について、前記再配線領域と前記基準チップ領域との境界線上の一端と、他端とを前記領域情報に基づいてそれぞれ特定することにより、特定された各一端と各他端との電気的な接続関係を示すネットリストを生成するネットリスト生成部と、
    前記基準位置および前記基準角度に対する前記半導体チップの配置誤差を取得する誤差取得部と、
    を備え、
    前記基準配線パターンのうち前記基準チップ領域に含まれる部分によって基準ファンアウト配線を定義したとき、
    前記基準チップに対する前記基準ファンアウト配線の位置および角度と、前記基板上の前記半導体チップに対する当該半導体チップのファンアウト配線の位置および角度とが、前記配置誤差に拘わらず同じになるように、当該ファンアウト配線を示すファンアウト配線データを生成する第1配線データ生成部と、
    前記対象配線パターンを、前記半導体チップのファンアウト配線に接続するように前記配置誤差に応じて再配線することによって新たな配線パターンを示す配線データを生成する第2配線データ生成部と、
    をさらに備え、
    前記第2配線データ生成部は、
    前記基準チップに対する前記対象配線パターンの前記各一端の位置関係と、前記基板上の前記半導体チップに対する前記新たな配線パターンの各一端の位置関係との双方の位置関係が、前記配置誤差に拘わらず同じになるように前記新たな配線パターンの各一端の位置を決定し、決定した各位置と前記ネットリストとに基づいて前記新たな配線パターンを示す配線データを生成する、配線データの生成装置。
  2. 請求項1に記載の配線データの生成装置であって、
    画像を表示可能な表示部と、
    前記基準配線パターンとその周囲部分とのそれぞれの画像を含む配線領域画像上で前記基準チップ領域と前記再配線領域とを設定可能とするGUIを前記表示部に表示させる表示制御部と、
    を更に備え、
    前記領域情報取得部は、前記GUIを介して設定された前記基準チップ領域と前記再配線領域とに基づいて双方の領域を規定する領域情報を取得する、配線データの生成装置。
  3. 請求項2に記載の配線データの生成装置であって、
    前記GUIは、
    前記配線領域画像上で前記基準チップ領域を矩形によって設定可能に構成されている、配線データの生成装置。
  4. 請求項2または請求項3に記載の配線データの生成装置であって、
    前記GUIは、
    前記基準チップ領域と、前記基準チップ領域を包囲する前記再配線領域の外周縁とを前記配線領域画像上で設定することにより、前記配線領域画像の前記外周縁に内包された領域のうち前記基準チップ領域以外の領域を前記再配線領域として設定可能に構成されている、配線データの生成装置。
  5. 請求項2から請求項4の何れか1つの請求項に記載の配線データの生成装置であって、
    前記GUIは、
    前記基準配線パターンのうち前記配置誤差に拘わらず一定である固定配線パターンを含む領域が、前記配線領域画像上でデフォルト設定されている、配線データの生成装置。
  6. 請求項1から請求項5の何れか1つの請求項に記載の配線データの生成装置を備えた描画システムであって、
    露光用のマスクを使用せずに前記基板を露光する光学ヘッド部と、
    前記基板が載置され、前記光学ヘッド部に対して相対移動するステージと、
    前記基板上に配置された前記半導体チップを撮影する撮影部と、
    前記生成装置がそれぞれ生成した前記半導体チップのファンアウト配線を示すファンアウト配線データと前記新たな配線パターンを示す配線データとに基づいて当該描画システム用のラスタライズ処理を施された描画データを生成する描画データ生成部と、
    をさらに備え、
    前記生成装置の前記誤差取得部は、前記撮影部が撮影した前記半導体チップの画像に基づいて前記配置誤差を取得し、
    当該描画システムは、
    前記描画データ生成部が生成した前記描画データに基づいて前記光学ヘッド部により前記ステージ上に載置された前記基板を直接露光する、描画システム。
  7. 基板上に配置された半導体チップの各電極から前記基板上を延びる接続配線パターンを示す配線データの生成方法であって、
    所定の基準位置および所定の基準角度で前記半導体チップを前記基板上に配置したチップ状態によって基準チップを定義し、
    前記基準チップに対して付与される前記接続配線パターンによって基準配線パターンを定義したとき、
    予め設定された前記基準配線パターンを示す基準配線データを取得する基準配線データ取得ステップと、
    前記基板上に配置された前記基準チップを表現する基準チップ領域と、前記基準チップ領域と隣接して前記基準配線パターンのうち再配線の対象となる対象配線パターンを囲む再配線領域とを前記基準配線パターンに対して設定する領域設定ステップと、
    設定された前記基準チップ領域と前記再配線領域とを規定する領域情報を取得する領域情報取得ステップと、
    前記基準配線パターンのうち前記再配線領域に囲まれる前記対象配線パターンの各配線について、前記再配線領域と前記基準チップ領域との境界線上の一端と、他端とを前記領域情報に基づいてそれぞれ特定することにより、特定された各一端と各他端との電気的な接続関係を示すネットリストを生成するネットリスト生成ステップと、
    前記基準位置および前記基準角度に対する前記半導体チップの配置誤差を取得する誤差取得ステップと、
    を備え、
    前記基準配線パターンのうち前記基準チップ領域に含まれる部分によって基準ファンアウト配線を定義したとき、
    前記基準チップに対する前記基準ファンアウト配線の位置および角度と、前記基板上の前記半導体チップに対する当該半導体チップのファンアウト配線の位置および角度とが、前記配置誤差に拘わらず同じになるように、当該ファンアウト配線を示すファンアウト配線データを生成する第1配線データ生成ステップと、
    前記対象配線パターンを、前記半導体チップのファンアウト配線に接続するように前記配置誤差に応じて再配線することによって新たな配線パターンを示す配線データを生成する第2配線データ生成ステップと、
    をさらに備え、
    前記第2配線データ生成ステップは、
    前記基準チップに対する前記対象配線パターンの前記各一端の位置関係と、前記基板上の前記半導体チップに対する前記新たな配線パターンの各一端の位置関係との双方の位置関係が、前記配置誤差に拘わらず同じになるように前記新たな配線パターンの各一端の位置を決定し、決定した各位置と前記ネットリストとに基づいて前記新たな配線パターンを示す配線データを生成するステップである、配線データの生成方法。
  8. 請求項7に記載の配線データの生成方法であって、
    前記領域設定ステップは、
    前記基準配線パターンとその周囲部分とのそれぞれの画像を含む配線領域画像上で前記基準チップ領域と前記再配線領域とを設定可能とするGUIを介した操作によって前記基準チップ領域と前記再配線領域とを設定するステップである、配線データの生成方法。
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