JP6319890B2 - 特定セメント混練物製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば速硬性セメント混練物に関する。
セメント混練物(例えば、コンクリート、或いはセメントモルタル)の製造場所(製造プラント設置場所)と、打設場所とは、通常、離れていることが多い。このような場合、セメント混練物はトラックアジテータで輸送される。
セメント混練物に或る混和材(特定混和材(混和材には混和剤も含まれる。):以下、単に、混和材と表現する場合も有る。)が混和されることは周知である。混和材には、混和量が少ない(セメントの質量の数%未満の比較的少ない(その体積を考慮しないで済む))混和材と、混和量が多い(セメントの質量の数%以上の比較的多い(その体積を考慮する必要がある))混和材とがある。前記特定混和材としては、例えば速硬性セメント混和材などの急硬材が挙げられる。
セメント混練物に混和材を混和する方法として次の方法が有る。セメント混練物(ベースとなるセメント混練物。ここでは、ベース混練物と表現する場合も有る。)が投入されているトラックアジテータのドラム内に、所定量の混和材が投入される。この後、該ドラムを高速回転させる。例えば、増粘剤、繊維、セメント分散剤等の如く、添加量が少ない混和剤の場合には、粉体の状態で直接又は解砕される容器内に収容し、上記ドラム内に投入されることが提案(特許文献1,2,3)されている。
添加量が多くなって来ると、かつ、トラックアジテータのドラム内に大量の粉体の混和材(粉体混和材)が投入されると、投入された粉体混和材が舞い上がる。この為、作業環境が悪化する。かつ、添加がスムーズに行われ難い。この結果、粉体混和材の性能が充分には発揮され難い。このようなことから、トラックアジテータのドラム内に多量の粉体混和材を投入する方法は行われていない。粉体混和材が用いられる場合、かつ、トラックアジテータのドラム内に投入される場合には、粉体混和材と水とが予め練り混ぜられ、この混練物が投入されることが提案(特許文献4)されている。
粉体混和材と水とを練り混ぜてスラリ状(又はペースト状)とした上で、トラックアジテータのドラム内のベース混練物に前記スラリ状(又はペースト状)の混和材(混和材スラリとも謂われる)が混和される場合、次のような問題の有ることが判って来た。
(1) 粉体混和材を水と練り混ぜる時、又、ベース混練物の練り混ぜの時の両方において、十分な量の水が必要である。この為、混和材スラリが混合後のセメント混練物は、単位水量が多い。従って、乾燥収縮が大きくなり易く、また強度が低くなり易い。
(2) ベース混練物を練り混ぜる時、混和材スラリを混和する時に加えられる水量を考慮した材料配合とする必要が有る。従って、配合計算が煩雑となる。
(3) 粉体混和材がカルシウムアルミネート類のように水硬性を有している場合、練り混ぜ後の混和材スラリの可使時間に注意する必要が有る。かつ、練り混ぜ(加水)からの経過時間により混和材スラリの品質が変化する。従って、混和材スラリ混和後のセメント混練物の品質が安定しない。
(4) 速硬性セメント混練物の打設場所近傍で混和材スラリ混練装置及び混練作業が必要となり、作業が煩雑となる。
このようなことから、速硬性混和材(混和から硬化までの時間が、例えば3時間以内)が用いられた速硬性セメント混練物を製造し、打設が行われる場合、運搬時間分だけ打設作業に使用できる時間が減ってしまうことから、打設場所近傍で速硬性セメント混練物を製造することが好ましい。
この為に考えられる方法としては、打設場所近傍に、セメント混練物の製造プラント(ミキシングプラント)を設置することが考えられる。しかしながら、速硬性セメント混練物は、例えば補修工事、補強工事、緊急工事などに主に使用される。従って、ミキシングプラントを設置する手法はコストが掛かり過ぎること、及び補修工事や緊急工事等では作業開始から工事用資材及び機材の撤去までを短時間で行わなければならないことが多いこと等から現実には採用できない。
斯かる問題点を解決する技術として、特許文献5の技術が提案された。すなわち、「トラックアジテータのドラムの回転によりセメント混練物と速硬性セメント混和材とが混合されて速硬性セメント混練物が製造される方法であって、トラックアジテータのドラム内にセメント混練物が投入されるセメント混練物投入工程と、トラックアジテータのドラム内に速硬性セメント混和材が投入される速硬性セメント混和材投入工程とを具備してなり、前記セメント混練物投入工程におけるセメント混練物投入量は、前記ドラムの内容積の1/10〜3/8に相当する量であり、前記速硬性セメント混和材投入工程で投入される速硬性セメント混和材は粉体状の速硬性セメント混和材であって、この粉体状の速硬性セメント混和材が高濃度粉体輸送機により前記ドラム内に投入されることを特徴とする速硬性セメント混練物製造方法」が提案された。
特開平08−052730号公報 特開平06−320528号公報 特許第4072710号公報 特開2010−052984号公報 特開2012−139897号公報 特許第4221387号 特許第5188750号
上記特許文献5の技術によって多くの問題点が改善された。
しかしながら、次の問題点が残されていることが判って来た。
トラックアジテータを用いた速硬性セメント混練物は、トラックアジテータで工事現場まで運んできたセメント混練物(例えば、JIS生コンクリート)が、トラックアジテータのドラム内において、速硬化されたものである。トラックアジテータを用いた速硬性セメント混練物(たとえば、速硬性コンクリート)の製造量(トラックアジテータのドラムの容積)は、基本的には、大量(約2m以上)である。しかしながら、速硬性コンクリートが用いられる現場は、主に、補修現場である。この為、一個所の現場で、一度に、大量(例えば、2m以上)の速硬性コンクリートが使用されるとは限らない。例えば、道路橋床版のジョイント部の劣化に対して、速硬性コンクリートを用いた取換え補修が考えられている。一個所のジョイント部での平均的な打設量は約1m以下(例えば、約0.7m程度)である。また、道路橋床版の劣化に対する補修は、一個所当たりの速硬性コンクリートの打設量は少なく、パッチワークのような打設が多い。このことは、一つの補修個所から次の補修個所に移動するのに時間が掛かる。従って、速硬性コンクリートは可使時間が長いことが必要になる。長い可使時間の要求は、多量の遅延剤の添加が要求される。多量の遅延剤の添加は、速硬性が損なわれる。道路の早期解放が損なわれる。更には、そもそも、必要とされる速硬性コンクリートの量(打設量)の正確な把握が困難である。打設途中でコンクリートが足りなくなると、コールドジョイントが引き起こされる。従って、必要とされる速硬性コンクリートの量は、多少、多目(余裕を持って余分)になってしまう。すなわち、トラックアジテータで現場まで運んで来るセメント混練物(例えば、JIS生コンクリート)は、予定量よりも、どうしても、多目にならざるを得ない。トラックアジテータのドラム内に存する多目のJIS生コンクリートに速硬性セメント混和材が投入されて得られた速硬性セメント混練物(速硬性コンクリート)は、予定使用量よりも多い。従って、速硬性コンクリートが、どうしても、トラックアジテータのドラム内に、残存してしまい、環境面からも好ましくない。残存した速硬性コンクリートは短時間で硬化してしまう。従って、工事現場から捨て場までに移動する途中において、トラックアジテータのドラム内の速硬性コンクリートがドラム内壁に固着してしまう。特に、高温の夏季においては、固着が発生し易い。固着した場合、ハツリに多大なコスト及び人力が掛かってしまう。更に、トラックアジテータで工事現場まで運んで来るセメント混練物(例えば、JIS生コンクリート)は、通常、生コン工場(セメント混練物(JIS生コンクリート)製造プラント)で製造されている。前記生コン工場は、休日や夜間の場合、営業が行われていないことが殆どである。ところが、緊急を要する補修工事は、交通規制を行い易い休日や夜間に行われるケースが多い。そうすると、営業が行われていない生コン工場からの搬送は、実際上、大変である。前以って手当しておくにしても、工事までの間に、長い時間が経ってしまう。長時間が経っても、セメント混練物の品質の低下がないようにするのは、殆ど、不可能である。このような場合、即ち、生コン工場が運転していない休日や夜間において、速硬性コンクリートの手当は大変であった。また、生コン工場のない地域やセメント混練物の運搬距離が長くなる遠隔地では、速硬性コンクリートの供給には多大な努力やコストがかかった。
従って、本発明が解決しようとする課題は、前記問題点を解決することである。例えば、品質的にも満足できる速硬性セメント混練物を、簡単に、かつ、低廉なコストで提供することである。
本発明は、
特定セメント混練物が製造される方法であって、
前記方法は、
少なくともセメント及び特定セメント混和材を含むセメント混練物の非液体系構成材料が収納されている収納容器が、特定セメント混練物使用現場に、搬送される非液体系構成材料搬送工程と、
セメント混練物の液体系構成材料が、特定セメント混練物使用現場に、搬送される液体系構成材料搬送工程と、
前記非液体系構成材料搬送工程で搬送された収納容器内の非液体系構成材料が、特定セメント混練物使用現場に配されているドラム内容積が1000L以下のミキサのドラム内に、供給される非液体系構成材料供給工程と、
前記液体系構成材料搬送工程で搬送された液体系構成材料が、特定セメント混練物使用現場に配されているドラム内容積が1000L以下のミキサのドラム内に、供給される液体系構成材料供給工程と、
前記供給工程の後、前記ミキサの作動によって、前記ドラム内の材料が混練される混練工程
とを具備することを特徴とする特定セメント混練物製造方法を提案する。
本発明は、
特定セメント混練物が製造される方法であって、
前記方法は、
少なくともセメント及び速硬性セメント混和材を含むセメント混練物の非液体系構成材料が収納されている収納容器が、特定セメント混練物(速硬性セメント混練物)使用現場に、搬送される非液体系構成材料搬送工程と、
セメント混練物の液体系構成材料が、特定セメント混練物(速硬性セメント混練物)使用現場に、搬送される液体系構成材料搬送工程と、
前記非液体系構成材料搬送工程で搬送された収納容器内の非液体系構成材料が、特定セメント混練物(速硬性セメント混練物)使用現場に配されているドラム内容積が1000L以下のミキサのドラム内に、供給される非液体系構成材料供給工程と、
前記液体系構成材料搬送工程で搬送された液体系構成材料が、特定セメント混練物(速硬性セメント混練物)使用現場に配されているドラム内容積が1000L以下のミキサのドラム内に、供給される液体系構成材料供給工程と、
前記供給工程の後、前記ミキサの作動によって、前記ドラム内の材料が混練される混練工程
とを具備することを特徴とする特定セメント混練物(速硬性セメント混練物)製造方法を提案する。
本発明は、前記特定セメント混練物製造方法であって、セメント混練物の非液体系構成材料が、構成材料種別に分離されて、規定量、収納されている収納容器が用いられることを特徴とする特定セメント混練物製造方法を提案する。
本発明は、前記特定セメント混練物製造方法であって、前記非液体系構成材料供給工程は、前記ドラム上に配された前記収納容器の底部側に設けられた閉鎖部が開かれることによって、前記収納容器内の非液体系構成材料が、構成種別毎に、順に、又は同時に、下方に、排出される工程である
ことを特徴とする特定セメント混練物製造方法を提案する。
本発明は、前記特定セメント混練物製造方法であって、前記ミキサ内の混練物が排出された後、前記ミキサのドラム内が洗浄されることを特徴とする特定セメント混練物製造方法を提案する。
例えば、必要量の(大過剰ではない:工事後に残余量が少ない)速硬性セメント混練物が、簡単に、かつ、低廉なコストで得られる。
収納容器の概略説明図 小型ミキサの概略説明図
本発明の実施形態が、以下、説明される。
本発明は特定セメント混練物(例えば、速硬性セメント混練物(速硬性コンクリート))製造方法である。前記方法は、非液体系構成材料搬送工程と、液体系構成材料搬送工程と、非液体系構成材料供給工程と、液体系構成材料供給工程と、混練工程とを具備する。本発明においては、セメント混練物の非液体系構成材料が収納されている収納容器が用いられる。前記非液体系構成材料としては、少なくとも、セメントと特定セメント混和材とが挙げられる。すなわち、セメント及び特定セメント混和材が、前記収納容器内に、少なくとも、収納されている。勿論、必要に応じて、その他の非液体系構成材料(例えば、骨材(砂あるいは砂利)など)が、前記収納容器内に、収納されていても良い。前記非液体系構成材料は、好ましくは、独立して(分離して:別々の収納室に)収納されている。すなわち、構成材料種別に分離されて収納されている。好ましくは、特定の決められた配合量(規定量)の非液体系構成材料が収納されている。例えば、セメントはX質量部、速硬性セメント混和材がY質量部、細骨材がZ質量部、粗骨材がW質量部と言ったように、その配合量(或いは、配合割合と総量)が、前記収納容器に明記されている。前記非液体系構成材料搬送工程は、前記収納容器が、特定セメント混練物使用現場(工事現場:打設現場)に、搬送される工程である。前記液体系構成材料搬送工程は、セメント混練物の液体系構成材料が、特定セメント混練物使用現場(工事現場:打設現場)に、搬送される工程である。前記液体系構成材料の代表例は水である。その他に、液状の凝結遅延剤、セメント用ポリマを含む水溶液などが用いられる場合もある。本発明においては、前記非液体系構成材料および前記液体系構成材料を混練する為、ミキサ(小型ミキサ)が用いられる。前記ミキサ(小型ミキサ)は、そのドラム内容積が1000L以下のものである。好ましくは、500L以下である。更に好ましくは、250L以下である。もっと好ましくは、200L以下である。前記ドラムは、内容積が、好ましくは、50L以上である。より好ましくは、100L以上である。更に好ましくは、150L以上である。前記小型とは、ドラムが上記の如きのものを意味している。前記ミキサは特定セメント混練物使用現場(工事現場:打設現場)に置かれている。すなわち、工事現場に設置されている。前記非液体系構成材料供給工程は、前記現場設置のミキサのドラム内に、前記非液体系構成材料搬送工程で搬送されて来た前記非液体系構成材料が、供給(投入)される工程である。例えば、前記ドラム上に配された前記収納容器の底部側に設けられた閉鎖部が開かれる(解かれる)ことによって、前記収納容器内の非液体系構成材料が、構成種別毎に、順に、又は同時に、下方に、排出される。これによって、前記非液体系構成材料がドラム内に供給(投入)される。前記液体系構成材料供給工程は、前記液体系構成材料(例えば、水)が、前記ドラム内に供給(投入)される工程である。これは、例えば水道の蛇口にゴムホースを接続することによって実施可能である。或いは、規定量の水が入った容器の水を前記ドラム内に入れることによっても実施可能である。この場合には、予め、水量が判っているから、規定ライン(規定面)を考慮する必要はない。前記混練工程は、前記ミキサの作動によって、前記ドラム内の材料が混練される工程である。前記工程によって製造された混練物(特定セメント混練物(例えば、速硬性セメント混練物(速硬性コンクリート))が足りない場合には、同様な工程が繰り返して行われる。作業終了後(前記ミキサ内の混練物が排出された後)、好ましくは、前記ミキサのドラム内が洗浄される。この洗浄は、例えば通常のドラム洗浄と同様に行われる。
上記のような手法で特定セメント混練物(例えば、速硬性セメント混練物(速硬性コンクリート))が製造された場合、次のような特長が奏される。特定セメント混練物(例えば、速硬性セメント混練物)が、現場状況に合わせて、簡単に、製造される。例えば、トラックアジテータが用いられることは無い。従って、トラックアジテータ使用の場合の問題点は、一切、起きない。例えば、トラックアジテータのドラム内で速硬性セメント混練物(例えば、速硬性コンクリート)が製造された場合、ドラム内に速硬性セメント混練物(例えば、速硬性コンクリート)が残存してしまう。ドラム内壁に速硬性コンクリートが固着してしまう。この除去が大変である。しかしながら、上記手法によれば、打設作業終了後、前記ミキサのドラム内に水を投入して洗浄することで、斯かる問題点が改善される。トラックアジテータのドラム内で速硬性コンクリートを製造する場合に比べて、そもそも、残存する速硬性コンクリートの量が少ないから、残存速硬性コンクリートの処理・洗浄に要する手間が少ない。かつ、生コン工場からのベースコンクリートを用いないから、生コン工場が休みでも、かつ、近くに無い場合でも、問題は無い。
上記手法によれば、速硬性セメント混練物(例えば、速硬性コンクリート)の1回当たりの製造量は少量である。従って、1回の製造工程で製造された速硬性セメント混練物(例えば、速硬性コンクリート)を使い切るのに長時間を要さない。すなわち、打設に要する時間は短時間である。このことは、可使時間が短くて済む。と言うことは、即ち、可使時間を長くする必用が無いから、凝結遅延剤の量が少なくて済む。このことは、短時間でコンクリートの強度発現が実現する。道路の早期解放が実現される。社会的・経済的な寄与が高い。
前記セメント混練物(ベース混練物)は、少なくともセメントと水とを含む組成物が混練されたものである。ベース混練物に用いられるセメントとしては、例えば速硬性を有さない水硬性セメントである。速硬性を有さない水硬性セメントとは、混練開始から硬化までの時間が、例えば3時間を越えるものが挙げられる。例えば、普通、早強、超早強、低熱及び中庸熱等の各種ポルトランドセメントが挙げられる。エコセメントが挙げられる。前記ポルトランドセメント(又は、エコセメント)に、フライアッシュ、高炉スラグ、シリカフューム又は石灰石微粉末等が混合された各種の混合セメントが挙げられる。前記セメントの一種であっても、二種以上のものであっても良い。カルシウムアルミネート類等の急硬成分を含有する急硬性セメントも速硬性を有さなければ、即ち、混練開始から硬化までの時間が3時間以内でなければ使用できる。太平洋セメント社製「ジェットセメント」(商品名)や住友大阪セメント社製「ジェットセメント」(商品名)等の超速硬セメントは含まれない。ベース混練物中のセメントの含有量は、特には、限定されない。速硬性を有する水硬性セメントの場合は、凝結遅延剤との併用で速硬性を有さなければ使用できる。
セメント混練物(ベース混練物)には、前記成分の他にも、必要に応じて、或いは本発明の特長が損なわれない程度において、各種の紛体(粉末)状の混和材や骨材の群の中から選ばれる一種又は二種以上の成分が含まれていても良い。この種の混和材としては、例えば減水剤、AE減水剤、高性能減水剤、高性能AE減水剤、流動化剤等のセメント分散剤、凝結遅延剤、増粘剤、膨張材、収縮低減剤、セメント用ポリマ、防水材、防錆剤、凍結防止剤、保水剤、顔料、繊維、撥水剤、白華防止剤、発泡剤、消泡剤、シリカフューム等のポゾラン微粉末、高炉スラグ微粉末、石灰石微粉末等の石粉、撥水剤、表面硬化剤等が挙げられる。急結剤(材)や急硬材(剤)も挙げられる。但し、急結剤(材)や急硬材(剤)は、その添加量が、ベース混練物が速硬性セメント混練物とならない範囲の添加量、即ち、混和(セメント、混和材及び水による混練開始)から硬化までの時間が3時間以内にはならない程度の場合である。骨材としては、例えば川砂、海砂、山砂、砕砂、人工細骨材、スラグ細骨材、再生細骨材、珪砂、川砂利、陸砂利、砕石、人工粗骨材、スラグ粗骨材、再生粗骨材などが挙げられる。
速硬性セメント混和材投入工程でミキサのドラム内に投入される速硬性セメント混和材(例えば、粉体状速硬性セメント混和材)は、混和(セメント混練物(ベース混練物)及び混和材による混練開始)から硬化までの時間が3時間以内となる粉体(粉粒)状の材(例えば、急硬材)である。好ましくは、混和(セメント混練物(ベース混練物)及び混和材による混練開始)から硬化までの時間が10分以上である。硬化までの時間は、凝結調整剤を、ベース混練物、粉体状速硬性セメント混和材、及び速硬性セメント混練物の少なくとも何れかに添加することにより、10分以上に調整しても良い。
速硬性セメント混和材(例えば、粉体状速硬性セメント混和材)は、例えばカルシウムアルミネート類、アルミン酸ナトリウム、仮焼明礬を含む明礬、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、硫酸アルミニウム、亜硝酸カルシウム、硝酸カルシウム等の急硬性物質の群の中から選ばれる一種又は二種以上を主成分とするものが好ましい。カルシウムアルミネート類、アルミン酸ナトリウム、硫酸アルミニウムの群の中から選ばれる一種又は二種以上を主成分とするものが更に好ましい。中でもカルシウムアルミネート類を主成分とするものが特に好ましかった。尚、カルシウムアルミネート類には、CaOをC、AlをA、NaOをN、FeをFで表示した場合、CA,CA,C12,C,CA,C又はCA等と表示される鉱物組成を有するカルシウムアルミネート、CAF,CAF等と表示されるカルシウムアルミノフェライト、カルシウムアルミネートにハロゲンが固溶又は置換したC・CaFやC11A7・CaF等と表示されるカルシウムフロロアルミネートを含むカルシウムハロアルミネート、CNAやC等と表示されるカルシウムナトリウムアルミネート、カルシウムリチウムアルミネート、アウイン(3CaO・3Al・CaSO)等のカルシウムサルホアルミネート、アルミナセメント、太平洋セメント社製「ジェットセメント」(商品名)や住友大阪セメント社製「ジェットセメント」(商品名)等の超速硬セメント、並びにこれらにSiO,KO,Fe,TiO等が固溶又は化合したもの等が含まれる。
粉体状速硬性セメント混和材には、上記の急硬性物質以外にも、セメント、混和材(混和剤)等の添加材の一種又は二種以上が本発明の特長が損なわれない範囲で併用されても良い。この種の添加材としては、例えば減水剤、AE減水剤、高性能減水剤、高性能AE減水剤、流動化剤等のセメント分散剤、速硬性を有してない水硬性セメント、凝結遅延剤、強度促進材、再乳化粉末樹脂、発泡剤、起泡剤、防水剤、防錆剤、収縮低減剤、増粘剤、保水剤、顔料、繊維、撥水剤、白華防止剤、消泡剤、川砂利、砕石、人工粗骨材、スラグ粗骨材、再生粗骨材、高炉スラグ微粉末、フライアッシュ、石粉、シリカフューム、火山灰等が挙げられる。特に、セメント分散剤が併用されると、粉体状速硬性セメント混和材混合によるコンシステンシーの低下を抑えることが出来ることから好ましい。粉体状速硬性セメント混和材とセメントとの合計100質量部に対して、0.02〜2質量部のセメント分散剤が併用された場合、粉体状速硬性セメント混和材混合後の速硬性セメント混練物のコンシステンシーが添加前のベース混練物のコンシステンシーとほぼ同じ又は高まることから好ましい。硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸カルシウム等の硫酸塩が用いられた場合、強度が高まることから好ましい。
粉体状速硬性セメント混和材の混和量は、好ましくは、セメント100質量部に対して、10〜100質量部である。急硬性の高い粉体状速硬性セメント混和材が使用されることから、粉体状速硬性セメント混和材の混和量が10質量部未満では、満足できるような速硬性が得られない。逆に、100質量部を越えた場合、速硬性セメント混和材の投入に要する時間が長くなる。速硬性セメント混練物製造後から打設可能な時間が短くなる。粉体状速硬性セメント混和材の更に好ましい混和量は、セメント100質量部に対して、20〜70質量部であった。
ミキサのドラムの回転により速硬性セメント混練物が製造される際、ドラムは3〜50r.p.m.(より好ましくは、10〜40r.p.m.)で回転することが好ましい。3r.p.m.以上とした場合、混練がスムーズに行われる。更に、速硬性セメント混練物の製造完了から硬化するまでの時間が短くなったり、或いはドラム内で硬化してしまうと言った恐れなくなる。その結果、速硬性セメント混練物の打設を行えなくなると言った問題が起きない。50r.p.m.以下の場合には、混練物がドラムの内壁からスムーズに落下した。従って、混練が不充分となる恐れが解消された。ドラムの回転数を高くし過ぎた場合、エンジンの回転数を高くしなければならず、経済的で無い。かつ、CO排出量が増える。ドラム回転による混合時間は、好ましくは、1〜30分である。30分を越えて長すぎた場合、速硬性セメント混練物製造後から打設可能な時間が短くなり、経済的では無い。かつ、CO排出量が増える。逆に、1分未満の短すぎた場合には、混練が不充分となる虞が有る。
凝結遅延剤がミキサのドラム内に投入される凝結遅延剤投入工程を具備することは好ましい。凝結遅延剤は、水硬性セメントの凝結に遅延作用を及ぼす。凝結遅延剤は、液状のもの、粉体状のものいずれでも構わないが、液状のものが好ましい。凝結遅延剤が液状のものを好ましいとしたのは、遅延効果が速やかに得られるからである。このような液状凝結遅延剤としては、例えばクエン酸、グルコン酸、リンゴ酸、酒石酸などの有機酸、又はその塩、ホウ酸、ホウ酸ナトリウム等のホウ酸塩、リン酸塩、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム等の無機塩、糖類などの群の中から選ばれる一種又は二種以上を含む液状(例えば、水溶液、エマルジョン、懸濁液の形態)のものが挙げられる。中でも、クエン酸、クエン酸塩、酒石酸、酒石酸塩、アルカリ金属炭酸塩の群の中から選ばれる一種又は二種以上を含む水溶液が用いられると、速硬性セメント混練物の可使時間が長く、かつ、初期の強度発現が高いことから好ましい。速硬性セメント混練物の可使時間や初期強度発現性の観点から、液状凝結遅延剤中の有効成分が、速硬性セメント混和材に含まれる粉体状速硬性セメント混和材とセメントとの合計100質量部に対して、0.05〜2.0質量部であるよう液状凝結遅延剤が投入されることが好ましい。
上記においては、特定混和材(特定セメント混和材)として速硬性セメント混和材が用いられた場合、即ち、速硬性セメント混練物(特定セメント混練物)の場合で説明が行われた。しかしながら、特定混和材として膨張材を添加した膨張コンクリート、水中不分離剤を添加した水中不分離性コンクリート、流動化剤を添加した高流動コンクリート、ポリマを使用したポリマセメントモルタル(コンクリート)の場合にも、本発明は応用される。
前記非液体系コンクリート構成材料が収納される収納容器は、好ましくは、吊具を具備する。前記吊具によって、前記収納容器は、例えば前記地上に置かれた小型ミキサのドラム上に、吊り上げられる。前記収納容器は、好ましくは、その底部側に開閉部を具備する。そして、前記ドラム上に吊り上げられた前記収納容器は、その底部側に設けられた閉鎖部が開かれることによって、前記収納容器内の前記非液体系コンクリート構成材料が、構成種別毎に、順に、又は同時に、下方に、排出されるよう構成されている。
前記収納容器は、例えば袋(梱包袋)である。前記袋は、構成材料種別に分離収納できる収納機構を有する。全ての収納物が落下排出される排出機構を具備する。前記袋内に、予め計量された非液体系コンクリート構成材料が入れられる。例えば、セメントと、混和材とは、分離して、入れられる。その他の非液体系コンクリート構成材料(例えば、骨材)が入れられる場合、必要に応じて、これ等も分離して、入れられる。本発明では、骨材に付着(含有)される水分によるセメントに対する悪影響を防止する為、セメントと骨材とは分離収納される。セメントに悪影響を与えない非液体系コンクリート構成材料が用いられる場合、この非液体系コンクリート構成材料はセメントと共に入れられても良い。影響を与えるか否かが不明な場合、出来るだけ、分離収納されることが好ましい。骨材が前記袋内に分離収納されていると、前記骨材の含有(付着)水分は消失(乾燥)し難い。従って、前記骨材の品質低下防止にも役立つ。セメントが前記袋内に分離収納されていると、前記セメントと空気中の水分(湿気)との結合が起き難い。従って、前記セメントの品質低下防止にも役立つ。このように、非液体系コンクリート構成材料の各成分が前記袋内に分離・収納されていることによって、前記成分の品質低下が防止される。
前記収納容器(袋:梱包袋)は、例えば次の構造を持つ。前記袋(外袋)は、下側が、例えば紐で縛られている。前記紐が解かれると、前記袋(外袋)内の物質(例えば、骨材)は、下方に、落下する。前記袋(外袋)の下方側の閉鎖手段は、前記紐に限られない。適宜な手法が採用される。前記袋(外袋)は、その内部に、内袋を持つ。前記内袋は、前記外袋に、連結されている。従って、前記紐が解かれ、前記外袋内の物質が落下しても、前記内袋自体は落下しない。勿論、内袋内の物質の落下は妨げられない。前記内袋は、前記外袋の上部に、存在する。規定量(計量された規定量)の骨材が、前記外袋の内部(特に、下方側の内部)に、収納される。前記外袋内に収納された骨材の上部に、前記内袋は接して置かれている。前記内袋内に、例えばセメントと混和材とが分離して(別々に)収納されている。前記内袋は下方側が開口状である。紐で縛られているにしても、多少の力が作用すると、この紐は簡単に解ける。従って、解けた開口から、内部の物質(セメント等)は、落下する。前記下方側開口は二つに折られたりしている。従って、紐で縛られてなくても、前記骨材上に前記内袋が置かれている場合、前記内袋内の物質(セメント等)と前記内袋外の物質(例えば、骨材)とは、分離・遮断されている。従って、前記内袋外の骨材含有(付着)水分が前記内袋内のセメントに悪影響を及ぼし難い。前記外袋の下方部を縛っている紐が解かれた場合、先ず、外袋内の下方部に存する骨材が落下する。多少の時間を置いて、内袋内のセメントや混和材が落下し始める。上記においては、内袋にセメントや混和材が収納された例である。しかし、外袋内の下方部にセメントや混和材が収納され、内袋内に骨材が収納されていても良い。この場合には、セメントや混和材の落下に次いで、骨材の落下が始まる。
前記内袋は、好ましくは、二つ以上である。非液体系コンクリート構成材料の成分数に応じて、内袋が設けられる。非液体系コンクリート構成材料の成分数がMであると、内袋の数は(M−1)個であっても良い。内袋がN(Nは2以上の整数)個の場合、第(N−1)の内袋の中に、第Nの内袋が存在する構造が考えられる。或いは、N個の内袋が、前記外袋の中に、同等に、存する場合が考えられる。何れの形態であっても良い。前記N,Mは自然数である。
上記においては、外袋内に内袋が存する二重構造形態の袋であった。しかし、袋内部に仕切部材が設けられている形態でも良い。この場合、袋下方部を縛っている紐が解かれると、全ての収納物が、一度に、落下する。例えば、セメントと混和材と骨材とは、同時に、落下する。同時落下の場合、順に落下する場合よりも、セメントと骨材との混合効率が高いとも言える。
前記収納容器(袋:梱包袋)は、前記特許文献6,7に開示の要素を持っていても良い。
小型ミキサのドラム(ドラム開口)上に搬送(吊り上げられた)された前記袋の下方部が開かれると、前記袋内の非液体系コンクリート構成材料が落下する。この落下して来た非液体系コンクリート構成材料を前記ドラムは受け取る。前記ミキサは地面に接地している。前記袋を持ち上げる高さは低い。従って、非液体系コンクリート構成材料をドラム内に供給する作業性は良い。
以下、更に具体的な実施例が説明される。但し、本発明は以下の実施例によって限定されるものでは無い。
[実施例(速硬性セメント混練物(速硬性コンクリート)製造方法)]
[非液体系コンクリート構成材料の収納容器(袋:梱包袋):図1参照]
前記袋は、セメントと、速硬性セメント混和材と、骨材とが分離収納できる構造を持つ。例えば、外袋1内の上部に内袋2が二つ設けられた構造である。内袋2は入れ子型であっても、入れ子型でなくても良い。外袋1の下方部は紐3で結ばれている。紐3が解かれると、外袋1の下方部は開口となる。従って、この開口から、外袋1内の規定量の物質(例えば、骨材)は落下する。前記二つの内袋2は、各々、下方部が開口である。但し、内袋2内に物質が入れられた状態では、内袋2の下方部は折り畳まれている。これによって、内袋2の下方部は閉鎖状態である。内部に規定量のセメント4aが充填(収納)された一方の内袋2と、内部に規定量の速硬性セメント混和材4bが充填(収納)された他方の内袋2とは、外袋1の下方部に充填(収納)された物質(例えば、規定量の骨材)5の上に載置されている。従って、内袋2の下方部が二重に折り畳まれているのみでも、物質5が落下しない限り、内袋2の物質4a,4bも落下しない。これは、図1からも自明である。袋内への前記物質の充填は次のようにして行われた。外袋1の下方部が紐3で結ばれた後、外袋1の上方開口から、先ず、規定量の物質(例えば、骨材)5が投入された。この後、二つの内袋2が物質5上に配置された。この後、一つの内袋2内に規定量のセメント4aが投入された。他方の内袋2内に規定量の速硬性セメント混和材4bが投入された。この後、紐6で、外袋1及び内袋2,2の上方部が、共に、結ばれた。外袋1には、リフト用の吊具7が設けられている。この吊具7にフック等が掛かって、前記袋が持ち上げられる。
[小型ミキサ:図2参照]
ドラム内容積が200Lの小型ミキサが用いられた。この小型ミキサは周知であるから詳細な説明は省略される。前記小型ミキサは、工事現場(速硬性セメント混練物(例えば、速硬性コンクリート)打設現場)に、搬送され、設置(配置)されている。
[非液体系構成材料搬送工程:収納容器(袋:梱包袋)搬送工程]
前記セメント4a、速硬性セメント混和材4b、骨材5が、各々、規定量だけ収納(充填)されている収納容器(袋:梱包袋)が、例えばトラック等の車輛で、工事現場(速硬性セメント混練物(例えば、速硬性コンクリート)打設現場)に、搬送された。
[液体系構成材料搬送工程]
速硬性セメント混練物(例えば、速硬性コンクリート)の製造に必要な液体(水:必要に応じて、液状の凝結遅延剤、セメント用ポリマを含む水溶液など)が、工事現場(速硬性セメント混練物(例えば、速硬性コンクリート)打設現場)に、搬送された。水は、水道の蛇口にホースを連結して搬送(供給)されても良い。或いは、バケツ等の容器に入れて搬送されても良い。
[非液体系構成材料供給工程]
前記工事現場に設置(配置)されている前記小型ミキサのドラムの開口上に配置された(持ち上げられた)前記収納容器(袋:梱包袋)の紐3が解かれた。これにより、規定量のセメントと規定量の速硬性セメント混和材と規定量の骨材とが、前記ドラム(内容積:200L)内に、落下・投入された。
[液体系構成材料供給工程]
前記工事現場に搬送された液体系構成材料(水など)が、前記ドラム内に、投入された。液体系構成材料は、非液体系構成材料の投入後に、投入された。この液体系構成材料供給工程は、従来から知られているので、詳細な説明は省略される。
[混練工程]
前記非液体系構成材料および前記液体系構成材料の投入後(或いは、投入中から)、前記小型ミキサの作動によって、前記ドラム内の材料が混練された。この混練工程自体は、従来から知られているので、詳細な説明は省略される。
[排出工程]
排出工程は、前記混練によって出来た速硬性セメント混練物(速硬性コンクリート)が、前記小型ミキサから、排出される工程である。この排出工程自体は、従来から知られているので、詳細な説明は省略される。
[打設工程]
前記排出工程で排出された速硬性セメント混練物(速硬性コンクリート)が、必要個所に、打設される。
前記工程までに得られた速硬性セメント混練物(速硬性コンクリート)では、その量が足りない場合、前記非液体系構成材料供給工程、前記液体系構成材料供給工程、前記混練工程、前記排出工程が、繰り返して行われ、排出された速硬性セメント混練物(速硬性コンクリート)が、必要個所に、打設される。
[洗浄工程]
前記速硬性セメント混練物(速硬性コンクリート)を用いた工事(打設)が終了すると、前記小型ミキサのドラム内は殆ど空になっている。従って、ドラム内に水を投入して、ドラムの洗浄が行われる。ドラム内に前記速硬性セメント混練物(速硬性コンクリート)が残存している場合、残存物が取り出されてから、ドラム洗浄が行われる。ポリマや特殊混和剤等が用いられていて落ち難い場合、骨材を少量入れて一緒に攪拌すると、洗浄力が向上した。ドラムに残コンの付着がある場合は、木槌やゴム槌でドラムを軽く叩くことで簡単に落とせた。
1 外袋
2 内袋
3 紐
4a セメント
4b 速硬性セメント混和材
5 骨材
6 紐
7 吊具

Claims (4)

  1. トラックアジテータを用いないで特定セメント混練物が製造される方法であって、
    前記方法は、
    少なくともセメント及び特定セメント混和材を含むセメント混練物の非液体系構成材料が独立して収納されている収納容器が、特定セメント混練物使用現場に、該構成材料が未混合撹拌のまま搬送される非液体系構成材料搬送工程と、
    セメント混練物の液体系構成材料が、特定セメント混練物使用現場に、搬送される液体系構成材料搬送工程と、
    前記非液体系構成材料搬送工程で搬送された収納容器内の非液体系構成材料が、特定セメント混練物使用現場に配されているドラム内容積が50〜500Lのミキサのドラム内に、供給される非液体系構成材料供給工程と、
    前記液体系構成材料搬送工程で搬送された液体系構成材料が、特定セメント混練物使用現場に配されている前記ミキサのドラム内に、供給される液体系構成材料供給工程と、
    前記供給工程の後、前記ミキサの作動によって、前記ドラム内の材料が混練される混練工程
    とを具備する特定セメント混練物製造方法。
  2. 特定セメント混和材が速硬性セメント混和材である
    請求項1の特定セメント混練物製造方法。
  3. セメント混練物の非液体系構成材料が、構成材料種別に分離されて、規定量、収納されている収納容器が用いられる
    請求項1又は請求項2の特定セメント混練物製造方法。
  4. 前記非液体系構成材料供給工程は、前記ドラム上に配された前記収納容器の底部側に設けられた閉鎖部が開かれることによって、前記収納容器内の非液体系構成材料が、構成種別毎に、順に、又は同時に、下方に、排出される工程である
    請求項1〜請求項3いずれかの特定セメント混練物製造方法。
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