JP6319720B2 - 排水処理方法及び排水処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、排水処理方法及び排水処理装置に関し、詳しくは、界面活性剤を含む排水を処理する排水処理方法及び排水処理装置に関する。
排水中の有機物を除去する方法では活性汚泥法に代表されるような微生物作用を利用する方法が用いられるが、生物処理ではアルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム(アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩、以下、AESと呼ぶ)などの界面活性剤の分解が困難となる。
排水処理において高度処理とされるオゾン酸化分解処理を用いることによって、一部の界面活性剤を処理することは可能であるが、AESについては処理が困難である。よって、従来の排水処理においては、焼却炉内噴霧による熱分解処理を行うことによってAESを除去している。排水を熱分解処理する技術については、例えば特許文献1に記載されている。
特開平7−332645号公報
しかしながら、熱分解処理を行うことによってAESを除去する方法においては、排水を焼却炉内に噴霧するため、対象のAESなどの界面活性剤の分解に要する熱エネルギーと併せて排水中の水分を蒸発させるための熱エネルギーが必要となる。よって、処理に要するコストが高額となってしまう。
この発明は、このような事情を考慮してなされたもので、その目的は、排水中に含まれ、オゾン酸化分解処理によっても処理が困難な界面活性剤を分解することができる排水処理方法及び排水処理装置を提供することにある。
本発明の第一の態様によれば、排水処理方法は、接触槽で、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩からなる界面活性剤を含む排水にオゾンを供給し電気分解を行わない工程と、前記工程後、排水処理槽で、前記排水に対し、さらにオゾンを供給しながら電気分解を行いOHラジカルを発生させるオゾン/電解工程と、を有し、前記接触槽に供給されるオゾンとして、前記オゾン/電解工程における余剰オゾンを供給することを特徴とする。
上記構成によれば、排水中に含まれ、オゾン酸化分解処理によっても処理が困難な界面活性剤を分解することができる。
また、熱分解処理を行うことなく界面活性剤を分解することができるため、低コストにて処理を行うことができる。
また、オゾン/電解工程よりも上流側にて余剰オゾンで分解可能な物質が分解処理されるため、オゾン/電解工程において発生させるOHラジカルを効率的に利用することが可能となる。
上記排水処理方法において、前記接触槽より上流にて前記排水の発泡抑制処理を行う発泡抑制工程を有する構成としてもよい。
上記構成によれば、排水中にオゾンを供給する際の発泡抑制が可能となる。
上記排水処理方法において、前記発泡抑制処理は、凝集沈殿処理としてもよい。
上記排水処理方法において、前記オゾン/電解工程にて発生した次亜塩素酸含有液の一部を、前記オゾン/電解工程の上流に戻す循環工程と、を有する構成としてもよい。
上記構成によれば、オゾン/電解工程よりも上流側にて次亜塩素酸含有液で分解可能な物質が分解処理されるため、オゾン/電解工程において発生させるOHラジカルを効率的に利用することが可能となる。
また、オゾン/電解工程で過剰なOHラジカルが不要となるため、過剰なオゾン曝気風量が不要となり、ランニングコストを低減することができる。
本発明の第二の態様によれば、排水処理装置は、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩からなる界面活性剤を含む排水中にOHラジカルを発生させて前記OHラジカルにより排水処理を行う排水処理装置であって、前記排水が導入される排水処理槽にオゾンを供給するオゾン供給装置と、前記オゾン供給装置によって形成されるオゾン曝気域に配置され、前記排水の電気分解を行う電極と、前記排水処理槽の上流側に設けられて電気分解を行わない接触槽と、前記排水処理槽における余剰オゾンを、前記接触槽に供給する余剰オゾンラインと、を有することを特徴とする。
上記排水処理装置において、前記接触槽の上流にて前記排水の発泡抑制処理を行う発泡抑制装置を有する構成としてもよい。
上記排水処理装置において、前記排水処理槽にて発生した次亜塩素酸含有液の一部を、前記接触槽に戻す循環ラインを有する構成としてもよい。
本発明によれば、排水中に含まれ、オゾン酸化分解処理によっても処理が困難な界面活性剤を分解することができる。
本発明の実施形態の排水処理システムの系統図である。 本発明の実施形態の排水処理システムにおける生物難分解性有機物処理部の構成図である。 本発明の実施形態の排水処理システムを用いてAESを含む排水を処理したときの経時変化図である。 本発明の実施形態の変形例の排水処理システムの系統図である。
以下、本発明の実施形態に係る排水処理システム1(排水処理装置)について図面を参照して詳細に説明する。
図1に示すように、本実施形態の排水処理システム1は、上流側より順に、生物処理槽2と、沈殿槽3と、第一凝集沈殿槽4と、混和槽5と、第二凝集沈殿槽6と、砂ろ過塔7と、生物難分解性有機物処理部8と、活性炭吸着塔25と、を有している。排水処理システム1は、例えば下水処理、屎尿処理、畜産排水処理、水産食品加工排水処理、洗浄排水処理、工場排水処理、湖水浄化処理等に有効に適用できる。
生物処理槽2には、図示しない排水排出施設から排出される界面活性剤、特にアルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム(アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩、AES)を含有する排水が導入され、以下、排水は下流側の処理設備に送られる。
生物処理槽2は、排水に含まれる有機物及びアンモニア態(アンモニア窒素系)を生物学的に処理する槽である。
沈殿槽3は、排水に含まれるSS成分を固液分離する槽である。
第一凝集沈殿槽4は、排水に含まれる界面活性剤の一部を固液分離する槽である。具体的には、第一凝集沈殿槽4は、発泡抑制のためカルシウム塩などの凝集剤が添加され、排水に含まれる界面活性剤の一部を析出させて分離する槽である。カルシウム塩としては、塩化カルシウム等が好適に用いられる。
界面活性剤の一部が分離されることによって、後述する生物難分解性有機物処理部8において排水にオゾン曝気が施される際の発泡が抑制される。即ち、第一凝集沈殿槽4は、発泡抑制装置として機能する。第一凝集沈殿槽4を省略し、混和槽5にカルシウム塩等の凝集剤を添加して混和凝集槽としても良い。
混和槽5は、排水に凝集剤(硫酸バンド、高分子ポリマーなど)を添加し、混和する槽である。
第二凝集沈殿槽6は、混和槽5にて添加された凝集剤によって凝集された成分を凝集沈殿処理する槽である。
砂ろ過塔7は、第二凝集沈殿槽6において分離できなかった微量な固形成分(SS成分)を除去する槽である。
生物難分解性有機物処理部8は、OHラジカルにより、排水中の生物難分解性有機物、特に界面活性剤を処理する部位である。生物難分解性有機物処理部8については後に詳述する。
活性炭吸着塔25は、活性炭を用いて排水中の着色成分を除去する処理装置である。
図2に示すように、生物難分解性有機物処理部8は、砂ろ過塔7から排出された排水が導入される接触槽9と、OHラジカル処理槽10とを有している。
OHラジカル処理槽10は、オゾンの存在下にて電気分解を行うことによって発生するOHラジカルを用いて排水を処理する排水処理槽である。OHラジカル処理槽10は、鉛直上下方向を長手方向とする縦長状の槽である。
接触槽9も、OHラジカル処理槽10と同様に、鉛直上下方向を長手方向とする縦長状とされている。
OHラジカル処理槽10の下部には排水入口11が設けられており、OHラジカル処理槽10の上部には排水出口12が設けられている。排水入口11には上流側の接触槽9から排出される排水が導入され、排水出口12から排出される排水は下流側の活性炭吸着塔25に導入される。
OHラジカル処理槽10の内部には、陽極と陰極からなる板状の電極対13が多数本、槽内全域にわたって設置されている。電極対13は、低電圧(例えば10〜20V)で電極間の排水に所定の電流密度が得られるように構成されている。
電極対13には直流電圧を印加する直流安定化電源15が接続されている。電極対13と直流安定化電源15との間には、電極対13間の電圧、電流、抵抗値などを監視する図示しないマルチメータが設けられている。
OHラジカル処理槽10の底部にはオゾン供給管17を介してオゾン供給装置16(オゾナイザー)が接続されている。これにより、オゾン供給装置16で発生させたオゾンがOHラジカル処理槽10内に供給されて、OHラジカル処理槽10内の排水がオゾン曝気される。即ち、OHラジカル処理槽10に導入された排水には、オゾン曝気域が形成される。
OHラジカル処理槽10と同様に、接触槽9の底部にはオゾン供給管17が接続されており、オゾン供給管17を通じてオゾン供給装置16で発生させたオゾンが接触槽9内に供給される。
接触槽9の上部には、廃オゾン(オゾン排ガス)を排出するための廃オゾンライン23が設けられている。廃オゾンライン23は、廃オゾンを分解する機能を有する廃オゾン処理装置24(オゾン分解器)と接続されている。
また、OHラジカル処理槽10には、塩化物イオンライン22を介して塩化物イオン源として塩化物イオンを含む液体である塩化ナトリウム水溶液を供給する塩化物イオン供給装置21が接続されている。なお、塩化物イオンライン22を介して導入される液体は、塩化物イオンを含む液体であればよく塩化ナトリウム水溶液に限ることはない。例えば海水を塩化物イオンライン22から導入する構成としてもよい。
ここで、OHラジカル処理槽10における化学反応について説明する。OHラジカル処理槽10では、槽内の電極間に所定電圧が印加され、所定の電流密度となるように電流が供給される。電流密度は0.2〜10mA/cmになるように直流安定化電源15の電力制御がなされている。そして、排水中に元々含有される、あるいは上記塩化物イオン供給装置21で供給された塩化物イオンに対し、陽極では、数式(1)の電極反応により塩素(Cl)が発生する。
2Cl → Cl↑ + 2e ・・・ (1)
また、陰極では、数式(2)の電極反応により水酸化ナトリウム(NaOH)が発生する。
2Na + 2HO +2e → 2NaOH + H↑ ・・・ (2)
さらに、OHラジカル処理槽内の処理液中に発生したClは数式(3)の溶液反応により次亜塩素酸ナトリウム(NaClO)を生成する。
2NaOH + Cl → NaCl + HO + NaClO・・・(3)
また、OHラジカル処理槽10では、オゾン供給装置16により供給されるオゾンによりOHラジカルが発生する。
OHラジカルは、以下のような反応を経て発生する。
O → H + OH (電気分解工程) ・・・ (4)
OH + O → ・O + ・OH(オゾン接触工程) ・・・(5)
OH + O→・O + ・OOH ・・・ (6)
・OOH ⇔ H + ・O ・・・ (7)
+ ・O → ・O + O ・・・ (8)
・O + H → ・OH ・・・ (9)
・OH → ・OH + O ・・・ (10)
また、電極上に吸着したオゾンは、数式(11)のような反応で・O を生成する。ここで生成した・O は、数式(9)〜(10)式の反応により、OHラジカルを生成する。
+ e → ・O ・・・(11)
上記した反応により生成したOHラジカルは酸化還元電位が2.85Vと非常に強い酸化剤であり、界面活性剤を含む大部分の生物難分解性有機物を分解・無機化することが可能である。オゾンがOHと反応あるいは、オゾンが電極上で直接電子を受け取っても生成するOHラジカルに違いはない。
また、OHラジカル処理槽10の排水出口12には、上記した反応によって生成された次亜塩素酸含有液である次亜塩素酸ナトリウムを接触槽9の上流のラインに導入する循環ライン19が設けられている。即ち、OHラジカル処理槽10から排出される排水である次亜塩素酸含有液が循環ライン19を介して接触槽9に戻される。
また、OHラジカル処理槽10の上部には、OHラジカル生成時に利用された余剰オゾン(廃オゾン)を接触槽9に導入する余剰オゾンライン20が設けられている。余剰オゾンライン20は、接触槽9の底部近傍に接続されている。即ち、余剰オゾンは、OHラジカル処理槽10の上部から余剰オゾンライン20を介して排出され、接触槽9内の排水に吹き込まれる。
次に、本実施形態の排水処理装置を用いた排水処理システム1のフロー(排水処理方法)を説明する。
図示しない排水排出施設から排出される界面活性剤を含む有機化合物を含有する排水は、生物処理槽2に導入され、有機物及びアンモニア態(アンモニア窒素系)が生物学的に分解される。
次いで、沈殿槽3により排水内のSS成分が固液分離される。
次いで、排水は第一凝集沈殿槽4に導入されて、カルシウム塩などの凝集剤が添加され、界面活性剤の一部が凝集分離される。即ち、AESなどの界面活性剤の濃度が低減される。
次いで、排水は混和槽5に送られ、凝集剤(硫酸バンド、高分子ポリマーなど)が添加され、混和させる。凝集した成分は第二凝集沈殿槽6において凝集沈殿処理を行い、第二凝集沈殿槽6において分離できなかった微量な固形成分(SS成分)を砂ろ過塔7で除去した後、生物難分解性有機物処理部8の接触槽9、及びOHラジカル処理槽10に供給される。
まず、OHラジカル処理槽10における工程(オゾン/電解工程)から説明すると、排水に含まれる生物難分解性有機物は、OHラジカルによって無機物にまで酸化分解される。また、排水に含まれるAESなどの界面活性剤もOHラジカルによって分解される。
ここで、処理に伴って発生した次亜塩素酸含有液は、循環ライン19を介して接触槽9に導入される(循環工程)。さらに処理に伴って発生した余剰オゾンは余剰オゾンライン20を介して接触槽9に吹き込まれる。
接触槽9においては、生物難分解性有機物を含んだ排水に対して次亜塩素酸含有液及びオゾンで分解可能な生物難分解性有機物が分解処理される。次亜塩素酸含有液は、循環ライン19を介してOHラジカル処理槽10から導入されたものである。オゾンは、余剰オゾンライン20を介してOHラジカル処理槽10から導入されたものである。
このように、接触槽9にて次亜塩素酸含有液及びオゾンにより分解可能な生物難分解性有機物が処理されることによって、接触槽9の下流側のOHラジカル処理槽10には、次亜塩素酸含有液及びオゾンで分解可能な生物難分解性有機物は導入されることはない。なお、接触槽9内のオゾン量が不足する場合は、オゾン発生装置16によりオゾン供給管17を通じて供給することも可能である。
このOHラジカル処理工程を経た排水は、活性炭吸着塔25に送られ、排水中の着色成分が除去される。
一連の処理により排出基準を満たすまでに清浄になった排水は、処理排水として河川などに放流される。
ここで、他の排水処理システムと、本実施形態の排水処理システム1との比較をグラフを用いて行う。
図3は、本実施形態の排水処理システム1を用いてAESを含む排水を処理したときの経時変化図であり、縦軸は処理前のAES濃度Cと、処理後のAES濃度Cの相対比C/C、横軸は時間を示している。
図3に示すように、電気分解を単独で行う処理では、AES濃度はほとんど変化しない。即ち、電気分解を単独で行う処理ではAESはほとんど分解されることはない。また、オゾン酸化分解を単独で行う処理では、AES濃度は処理前と比較して0.8倍程度に減少する。
一方、本実施形態のオゾン/電解処理を行う場合、AES濃度は処理前と比較して0.3倍以下にまで減少する。
以上の結果より、AESを含む排水中にOHラジカルを発生させることによって、効果的にAESを分解することがわかった。
また、発明者らは、界面活性剤としても機能するエチレンジアミン四酢酸(EDTA)、パラスチレンスルホン酸ナトリウムラウリル硫酸ナトリウムについては、オゾン酸化分解によって容易に分解されることを確認した。
一方で、上述したように、AESについては、オゾン酸化分解によっても一部しか分解されず、AESを分解するには、オゾン/電解処理によるOHラジカルが必要であった。
上記実施形態によれば、界面活性剤を含む排水中にオゾンを供給しながら排水の電気分解を行いOHラジカルを発生させるオゾン/電解工程を行うことによって、排水中に含まれ、オゾン酸化分解処理によっても処理が困難な界面活性剤を分解することができる。
特に、オゾン酸化分解によっても分解が容易ではないAESを分解することができる。
また、熱分解処理を行うことなく界面活性剤を分解することができるため、低コストにて処理を行うことができる。
また、発泡抑制装置として機能する第一凝集沈殿槽4にて、界面活性剤の一部を分離することによって、オゾン/電解工程におけるオゾン曝気時の発泡抑制が可能となる。
また、OHラジカル処理槽10よりも上流側である接触槽9にて次亜塩素酸含有液で分解可能な物質が分解処理されるため、OHラジカル処理槽10において発生させるOHラジカルを効率的に利用することが可能となる。
即ち、OHラジカル処理槽10において、OHラジカルが次亜塩素酸含有液及びオゾンで分解可能な生物難分解性有機物に反応することを抑制されるため、処理液性状を向上させるためにOHラジカルを過剰に供給する必要性を低減することができる。過剰なOHラジカルが不要となるため、過剰なオゾン曝気風量が不要となり、ランニングコストを低減することができる。
また、オゾン/電解処理工程にて発生する次亜塩素酸ナトリウムを有効活用することができる。
また、OHラジカルを用いて排水処理を行うことによって、電解単独処理、オゾン単独処理では分解困難な生物難分解性有機物を除去することができる。
また、着色成分に無関係に有機物を処理できるので、生物難分解性有機物処理部8の後段で、着色成分の除去等に用いる活性炭吸着塔処理を行うことで、活性炭の交換頻度を抑制でき、充填剤の延命化が可能となる。
また、OHラジカル処理槽から排出される廃オゾンが、接触槽9にて利用されて廃オゾンの排出が低減されるため、廃オゾン処理装置24の延命化が可能となる。
また、次亜塩素酸含有液及び廃オゾンが接触槽9に導入されて、これらの処理物質が単独で処理に使用されるため、次亜塩素酸含有液と余剰オゾンの処理効率を向上させることができる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、各実施形態における各構成及びそれらの組み合わせ等は一例であり、本発明の趣旨から逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換、及びその他の変更が可能である。また、本発明は実施形態によって限定されることはなく、クレームの範囲によってのみ限定される。
上記実施形態では、循環ライン19を介してOHラジカル処理槽10の上流に次亜塩素酸含有液を戻す構成としたがこれに限ることはない。例えば、図4に示すように、接触槽9、循環ライン19、余剰オゾンライン20を設けることなく、界面活性剤を含む排水を処理する構成としてもよい。
また、上記実施形態の排水処理システム1では、生物難分解性有機物処理部の上流に
発泡抑制処理を行う装置として第一凝集沈殿槽4を配置したが、排水の発泡抑制処理を行うことができればこれに限ることはない。例えば、凝集膜ろ過によって、発泡抑制処理を行う構成としてもよい。
また、上記実施形態の排水処理システム1では、循環ライン19を接触槽9の上流側に接続する構成としたが、OHラジカル処理槽10の上流側において、排水に次亜塩素酸含有液を供給できればこれに限ることはない。例えば、循環ライン19を生物処理槽2の上流側に接続するとともに、接触槽9を廃する構成としてもよい。即ち、接触槽9のような独立した槽を設けることなく、OHラジカル処理槽10の上流側にて排水に次亜塩素酸含有液を供給できればよい。
また、接触槽9は、OHラジカル処理槽10の直前ではなく、例えば、生物処理槽2と第一凝集沈殿槽4の間に設けてもよい。
1 排水処理システム
2 生物処理槽
3 沈殿槽
4 第一凝集沈殿槽(発泡抑制装置)
5 混和槽
6 第二凝集沈殿槽
7 砂ろ過塔
8 生物難分解性有機物処理部
9 接触槽
10 OHラジカル処理槽(排水処理槽)
11 排水入口
12 排水出口
13 電極対(電極)
15 直流安定化電源
16 オゾン供給装置
17 オゾン供給管
19 循環ライン
20 余剰オゾンライン
21 塩化物イオン供給装置
22 塩化物イオンライン
23 廃オゾンライン
24 廃オゾン処理装置
25 活性炭吸着塔

Claims (7)

  1. 接触槽で、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩からなる界面活性剤を含む排水にオゾンを供給し電気分解を行わない工程と、
    前記工程後、排水処理槽で、前記排水に対し、さらにオゾンを供給しながら電気分解を行いOHラジカルを発生させるオゾン/電解工程と、を有し、
    前記接触槽に供給されるオゾンとして、前記オゾン/電解工程における余剰オゾンを供給することを特徴とする排水処理方法。
  2. 前記接触槽より上流にて前記排水の発泡抑制処理を行う発泡抑制工程を有することを特徴とする請求項1に記載の排水処理方法。
  3. 前記発泡抑制処理は、凝集沈殿処理であることを特徴とする請求項に記載の排水処理方法。
  4. 前記オゾン/電解工程にて発生した次亜塩素酸含有液の一部を、前記オゾン/電解工程の上流に戻す循環工程と、を有することを特徴とする請求項1から請求項のいずれか一項に記載の排水処理方法。
  5. アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩からなる界面活性剤を含む排水中にOHラジカルを発生させて前記OHラジカルにより排水処理を行う排水処理装置であって、
    前記排水が導入される排水処理槽にオゾンを供給するオゾン供給装置と、
    前記オゾン供給装置によって形成されるオゾン曝気域に配置され、前記排水の電気分解を行う電極と、
    前記排水処理槽の上流側に設けられて電気分解を行わない接触槽と、
    前記排水処理槽における余剰オゾンを、前記接触槽に供給する余剰オゾンラインと、を有することを特徴とする排水処理装置。
  6. 前記接触槽の上流にて前記排水の発泡抑制処理を行う発泡抑制装置を有することを特徴とする請求項に記載の排水処理装置。
  7. 前記排水処理槽にて発生した次亜塩素酸含有液の一部を、前記排水処理槽の上流に戻す循環ラインを有することを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の排水処理装置。
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