JP6319119B2 - テープ型の使い捨ておむつ - Google Patents

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本発明は,着用者の股下に装着され,尿などの液体を吸収し保持するための使い捨ておむつに関する。特に,本発明は,前身頃と後身頃を連結するためのファスニングテープを備えるテープ型の使い捨ておむつに関するものである。
従来から,着用者の股下に装着され尿などの液体を吸収し保持するための使い捨ておむつとして,テープ型の使い捨ておむつが知られている(例えば,特許文献1)。テープ型の使い捨ておむつは,一般的に,後身頃の左右の側方部にファスニングテープが取り付けられ,前身頃にランディングテープが設けられている。ファスニングテープとランディングテープは,例えば,フック材(雄部材)とループ材(雌部材)で構成される面ファスナーにより機械的に結合できるようになっている。一般的に,ファスニングテープの先端部にフック材が取り付けられ,ランディングテープの表面はループ材によって覆われている。このため,テープ型の使い捨ておむつは,後身頃に設けられたファスニングテープを前身頃に設けられたランディングテープに止め付けることで,着用者の身体に装着することが可能である。
また,一般的なテープ型の使い捨ておむつは,脚周り開口部の近傍に,長手方向に沿った伸長状態でレッグ伸縮部材が固定されている(例えば,特許文献1の図1等参照)。レッグ伸縮部材が収縮すると脚周り開口部の近傍にレッグギャザーが形成されるため,レッグ伸縮部材を配置することで脚周り部分のフィット性を高めることができ,この脚周り開口部からの尿漏れを防止することができる。
また,特許文献2や特許文献3には,レッグ伸縮部材を有するテープ型の使い捨ておむつの製造方法の例が示されている。これらの文献に示されるように,使い捨ておむつの製造段階においては,複数のシート部材と,これらのシート部材の間に配置されたレッグ伸縮部材とが,それぞれ,使い捨ておむつの長手方向に相当する方向に連なった連続体を形成している。レッグ伸縮部材の連続体は,複数のシート部材の連続体の間に配置される前に,接着剤が直接塗布される。このとき,レッグ伸縮部材の連続体には,接着剤を塗布する部分(接着剤塗布部)と接着剤を塗布しない部分(接着剤非塗布部)とが交互に形成される。また,レッグ伸縮部材の連続体は,この接着剤塗布部が使い捨ておむつの股下部に位置するように,使い捨ておむつを構成するシート部材の間に張力を付与した状態で固定される。そして,レッグ伸縮部材の連続体と各種のシート部材の連続体の積層体は,最終的に,レッグ伸縮部材の連続体に接着剤が塗布されていない接着剤非塗布部において,搬送方向と直交する方向(使い捨ておむつの幅方向)に切断される。これにより,上記の積層体から,個別の使い捨ておむつが得られる。また,このように切断することで,レッグ伸縮部材の接着剤非塗布部は,張力を失って収縮し,接着剤塗布部寄りの位置まで引き込まれるように戻ってくる(いわゆるカットバック)。これにより,レッグ伸縮部材は,使い捨ておむつの股下部を中心とした適切な位置に配置されるようになる。このように,テープ型の使い捨ておむつの製造方法において,シート部材の連続体を個別に切り離すための切断工程とレッグ伸縮部材の連続体を個別に切り離すための切断工程は,一般的に同時に行われる。さらに,テープ型の使い捨ておむつの製造過程では,この切断工程の前段階又は後段階において,使い捨ておむつの後身頃の左右両端部にファスニングテープを取り付ける工程が行われる。
特開2013−255848号公報 特開2004−105376号公報 特開2014−166719号公報
ところで,上記のようにレッグ伸縮部材の接着剤非塗布部を切断によって収縮させるためには,その収縮作用を妨げないようにするために,このレッグ伸縮部材の接着剤非塗布部を,シート部材に対して非接合状態としておかなければならない。つまり,レッグ伸縮部材の接着剤塗布部の延長線上において,このレッグ伸縮部材の接着剤非塗布部を挟み込んでいるシート部材同士は,互いに接合されていない状態としておく必要がある。このため,使い捨ておむつの製造過程において,レッグ伸縮部材の接着剤非塗布部を切断して収縮させると,このレッグ伸縮部材の接着剤非塗布部がもともと存在していた軌跡に沿って,シート部材同士が接合されていない空間が生じることとなる。すなわち,このシート部材同士が接合されていない空間は,レッグ伸縮部材の延長線上に存在している。
他方,テープ型の使い捨ておむつに取り付けられるファスニングテープは,おむつを装着する際に着用者が強く引っ張る部分であるため,おむつの本体に対して強固に接合されている必要がある。ファスニングテープとおむつ本体の接合強度が弱いと,ファスニングテープを引っ張ったときに,このファスニングテープがおむつ本体から外れてしまい,使い捨ておむつを装着できなくなってしまうからである。ここで,上述したとおり,レッグ伸縮部材の延長線上には,シート部材同士が接合されていない空間が存在している。このような空間は,シート部材同士の接合強度が弱い部分であるため,この空間とファスニングテープの取付部位が重なると,おむつ本体に対するファスニングテープの接合強度も弱くなってしまう。このような理由から,従来,レッグ伸縮部材の延長線上には,ファスニングテープを取り付けることはできないとされていた。ただし,ファスニングテープは,使い捨ておむつの後身頃の左右両端部に取り付ける必要があり,その取付位置を変更することは難しい。このため,従来は,ファスニングテープの取付位置とレッグ伸縮部材の延長線が重ならないように,レッグ伸縮部材の固定位置をファスニングテープの取付位置よりも幅方向の内側寄りの位置にするなどの調整が必要であった。
これに対し,レッグ伸縮部材は着用者の脚周りに沿ってレッグギャザーを形成するものであり,レッグギャザーによる尿漏れ防止効果を効率良く発揮するためには,レッグ伸縮部材をなるべく幅方向の外側の側縁に沿って配置することが好ましいといえる。また,使い捨ておむつの股下部に着用者の脚部に即した形状の脚周り開口部が形成されている場合には,レッグ伸縮部材は,この脚周り開口部に沿うようにして配置することが好ましいといえる。しかし,上述したとおり,使い捨ておむつの構造には,“レッグ伸縮部材の延長線上にはファスニングテープを取り付けることはできない”という製造都合上の制約が存在する。このため,レッグ伸縮部材の延長線がファスニングテープと重なることを避けるために,幅方向外側の側縁に沿って配置したり,脚周り開口部に沿って配置したりすることは困難であるとされていた。このように,従来の使い捨ておむつは,製造都合上の制約により,レッグ伸縮部材を最適な位置に固定することができず,結果として,レッグギャザーによる尿漏れ防止効果を最大限発揮することができないという問題があった。
従って,現在では,製造都合上の制約をなくし,レッグ伸縮部材の延長線上にファスニングテープの取り付けられている場合であっても,このファスニングテープの接合強固を維持することのできるテープ型の使い捨ておむつが求められている。
本発明の発明者は,従来の問題の解決手段について鋭意検討した結果,レッグ伸縮部材の延長線とファスニングテープの基端部との間に中間シートを介在させることとした。すなわち,中間シートと他のシート部材との間でファスニングテープの基端部を強固に接合しておけば,レッグ伸縮部材の延長線とファスニングテープの取付位置が重なる場合であっても,ファスニングテープの接合強度を維持することができる。これにより,レッグ伸縮部材の固定位置に関する製造上の制約がなくなり,レッグ伸縮部材を,例えば,幅方向の側縁に沿った位置や脚周り開口部に沿った位置などのレッグギャザーを形成するのに好ましい位置に,自由に配置することが可能になる。そして,本発明者は,このような知見に基づけば従来の問題を解決できることに想到し,本発明を完成させた。具体的に説明すると,本発明は以下の構成を有する。
本発明は,テープ型の使い捨ておむつに関する。
使い捨ておむつは,その長手方向に,着用者の腹側に位置する前身頃1と,着用者の背側に位置する後身頃2と,前身頃1と後身頃2の間に位置する股下部3とに区分される。
また,本発明の使い捨ておむつは,吸収性本体10と,ファスニングテープ20と,レッグ伸縮部材30と,内層シート40と,外層シート50と,中間シート60とを有する。
吸収性本体10は,少なくとも股下部3に配置され,尿などの液体を吸収する部材である。
ファスニングテープ20は,前身頃1又は後身頃2の幅方向の左右両端から延出するように取り付けられており,使い捨ておむつの外表面(ランディングテープ等)に係合可能な部材である。
レッグ伸縮部材30は,少なくとも股下部3の幅方向の左右両側のそれぞれに,長手方向に延びるように一又は複数本ずつ配置された伸縮可能な部材である。
内層シート40は,ファスニングテープ20及びレッグ伸縮部材30の肌対向面側に位置するシート部材である。
外層シート50は,ファスニングテープ20及びレッグ伸縮部材30の肌非対向面側に位置するシート部材である。
中間シート60は,内層シート40及び外層シート50のうちの一方のシートとファスニングテープ20との間に位置するシートである。
ここで,内層シート40及び外層シート50のうちの他方のシートと中間シート60との間には,ファスニングテープ20の基端部21が挟み込んで接合されている。
また,上記した一方のシートと中間シート60との間には,レッグ伸縮部材30が配置されているか,又はレッグ伸縮部材30がもともと存在していた軌跡が残っている。
上記構成のように,本発明の使い捨ておむつは,レッグ伸縮部材30又はその軌跡とファスニングテープ20との間に中間シート60を設けている。例えば,ファスニングテープ20は,内層シート40と中間シート60との間に挟み込んで接合されている。このため,ファスニングテープ20の固定部位が,レッグ伸縮部材30又はその軌跡と重なる場合であっても,固定強度を維持することができる。従来の使い捨ておむつは,“レッグ伸縮部材の延長線上にはファスニングテープを取り付けることはできない”という製造都合上の制約が存在していたが,上記した中間シート60を設けることで,本発明の使い捨ておむつにはこのような制約がなくなる。従って,本発明の使い捨ておむつは,レッグ伸縮部材30を自由な位置に配置することができる。例えば,使い捨ておむつの幅方向の左右両端部にはファスニングテープ20が取り付けられているが,このファスニングテープ20と重なるように,レッグ伸縮部材30を配置することも可能である。特に,使い捨ておむつの幅方向の左右両端部は,着用者の脚周りに接する部分であるため,この部分にレッグ伸縮部材30を配置することで,着用者の脚周りに密着するレッグギャザーを形成することができる。これにより,使い捨ておむつの脚周り開口部から尿漏れが発生することを効果的に防止できる。従って,中間シート60を設けることで,ファスニングテープ20がレッグ伸縮部材30又はその軌跡と重なる場合であってもその接合強度を維持することができ,その結果,尿漏れ防止効果の高い適切な位置にレッグ伸縮部材30を自由に配置できるようになる。
本発明の使い捨ておむつにおいて,ファスニングテープ20の基端部21は,レッグ伸縮部材30又はその軌跡と重なる位置に接合されていることが好ましい。このように,ファスニングテープ20をレッグ伸縮部材30に近い位置に取り付けることで,ファスニングテープ20とレッグ伸縮部材30が連動するようになる。つまり,装着時において,ファスニングテープ20を引っ張ると,これに連動して,レッグ伸縮部材30が伸長する。これにより,例えば,ファスニングテープ20を強く引っ張ることで,着用者の脚部に対するレッグ伸縮部材30の締め付けを強くすることができるため,脚周り部分の密着性の調整が容易になる。また,ファスニングテープ20とレッグ伸縮部材30とを連動させることで,使い捨ておむつと着用者の脚部との隙間をなくすことができるため,脚周り開口部4からの尿漏れを効果的に防止できる。
本発明の使い捨ておむつにおいて,上記した一方のシートと中間シート60との間には,レッグ伸縮部材30の延長線上に沿って長手方向に延びる非接合部71が形成されていることとしてもよい。ここにいう非接合部71が,上記した“レッグ伸縮部材30がもともと存在していた軌跡”となる。
本発明の使い捨ておむつは,股下部3の幅方向の左右両側に脚周り開口部4が形成されていてもよい。この場合,レッグ伸縮部材30は,脚周り開口部4の周囲に配置されていることが好ましい。すなわち,レッグ伸縮部材30は,脚周り開口部4の外縁の形状(例えば円弧状)に沿うように,湾曲又は屈曲して配置されていることが好ましい。このように,脚周り開口部4に沿うようにレッグ伸縮部材30を配置することで,レッグギャザーを着用者の脚部に密着させることができる。このため,脚周り開口部4からの尿漏れを効果的に防止できる。ただし,レッグ伸縮部材30は,脚周り開口部4と完全に同形状で形成されている必要はなく,ある程度湾曲して脚周り開口部4の周囲に配置されたものであればよい。
本発明の使い捨ておむつにおいて,中間シート60は,内層シート40及び外層シート50に対して接合されていることが好ましい。このように,中間シート60を内層シート40及び外層シート50にも接合しておくことで,この中間シート60によって,ファスニングテープ20を強固に保持することができる。
本発明の使い捨ておむつにおいて,レッグ伸縮部材30は,幅方向の左右両側のそれぞれに複数本ずつ配置されていることが好ましい。また,複数本のレッグ伸縮部材30の間の幅方向の間隔は,レッグ伸縮部材30の後身頃2側の端部での間隔が,レッグ伸縮部材30の長手方向の中心での間隔よりも狭くなっていることが好ましい。このように,後身頃2側の端部でのレッグ伸縮部材30同士の間隔を狭くすることで,ファスニングテープ20を引っ張ったときの力が,複数のレッグ伸縮部材30に対して集約して伝達される。このため,ファスニングテープ20とレッグ伸縮部材30の連動性を高めることができる。また,後身頃2側の端部でのレッグ伸縮部材30同士の間隔を狭くすることで,着用者の脚部の付け根付近の密着性を高めることができる。
本発明に係るテープ型の使い捨ておむつは,レッグ伸縮部材の延長線上にファスニングテープの取り付けられている場合であっても,このファスニングテープの接合強固を維持することができる。その結果,レッグ伸縮部材の配置位置の自由度が高まり,尿漏れ防止効果の高い好適な位置にレッグ伸縮部材を配置することが可能となる。
図1は,第1の実施形態に係るテープ型の使い捨ておむつの一例を示した平面図である。 図2(a)は,図1に示したA−A線における断面図である。また,図2(b)は,図2(a)に示した破線の枠内の拡大図である。 図3は,図1に示したB−B線における断面図である。 図4は,テープ型の使い捨ておむつの製造工程の例を示した模式図である。 図5は,ファスニングテープとレッグ伸縮部材を拡大して示した模式図である。 図6は,第2の実施形態に係るテープ型の使い捨ておむつ断面図である。 図7は,第3の実施形態に係るテープ型の使い捨ておむつ断面図である。
以下,図面を用いて本発明を実施するための形態について説明する。本発明は,以下に説明する形態に限定されるものではなく,以下の形態から当業者が自明な範囲で適宜変更したものも含む。
本願明細書において,「長手方向」とは,使い捨ておむつの前身頃と後身頃とを結ぶ方向を意味する。また,「幅方向」とは,長手方向に平面的に直交する方向を意味する。本願の図において,「長手方向」はY軸で示され,「幅方向」はX軸で示されている。
本願明細書において,「肌対向面」とは,使い捨ておむつの着用時において,着用者の肌に向かい合う面を意味する。また,「肌非対向面」とは,使い捨ておむつの着用時において,着用者の肌に向かい合わない面,すなわち肌対向面の反対側の面を意味する。
本願明細書において,「A〜B」とは,「A以上B以下」であることを意味する。
図1は,本発明の第1の実施形態に係るテープ型の使い捨ておむつ100の展開図を模式的に示している。図1に示されるように,使い捨ておむつ100は,その長手方向において,着用者の腹側に位置する前身頃1と,着用者の背側に位置する後身頃2と,これらの間に位置し着用者の股下に接する股下部3とに区分される。また,本実施形態において,股下部3の幅方向左右両側には,着用者の脚部の形状に沿って,脚周り開口部4が形成されている。脚周り開口部4の外縁は,例えば円弧状に形成されている。このため,使い捨ておむつ100は,股下部3の脚周り開口部4が形成された部分において横幅(幅方向の長さ)が狭くなり,前身頃1及び後身頃2において横幅が広くなる,いわゆる砂時計型の形状となっている。また,前身頃1及び後身頃2のうち,幅方向外側に延出した部分が,サイドフラップ5となる。
また,本実施形態に係るテープ型の使い捨ておむつは,後身頃2のサイドフラップ5に取り付けられたファスニングテープ20を,前身頃1の外表面に設けられたランディングテープ80に止め付けることにより,着用者の股下に装着される。ただし,テープ型の使い捨ておむつは,前身頃1のサイドフラップ5にファスニングテープ20を取り付けて,後身頃2にランディングテープ80を設けることも可能である。以下では,後身頃2にファスニングテープ20が取り付けられた形態を例に挙げて,本発明の使い捨ておむつを説明する。
図2及び図3は,テープ型の使い捨ておむつ100の断面図を示している。図2は,図1に示したA−A線における断面図であり,図3は,図1に示したB−B線における断面図である。図1〜図3に示されるように,テープ型の使い捨ておむつ100は,基本的に,吸収性本体10と,ファスニングテープ20と,内層シート40と,外層シート50と,レッグ伸縮部材30と,中間シート60とを備えている。吸収性本体10は,肌対向面のうちの幅方向の左右両側部が内層シート40によって被覆され,肌非対向面の全面が外層シート50によって被覆されている。また,内層シート40と外層シート50は,吸収性本体10の幅方向外側に延出している。ファスニングテープ20とレッグ伸縮部材30は,内層シート40の延出部分と外層シート50の延出部分との間に挟み込まれている。ファスニングテープ20は,使い捨ておむつ100の後身頃2の左右両端部に取り付けられている。また,レッグ伸縮部材30は,使い捨ておむつ100の股下部3の左右両側に配置され,この股下部3を中心として長手方向に延びている。さらに,本発明では,厚み方向に見たときに,ファスニングテープ20とレッグ伸縮部材30の間に相当する位置に,中間シート60が介在している。以下では,使い捨ておむつ100のこれらの構成部材について詳しく説明する。
吸収性本体10は,着用者が排泄した尿などの液体を吸収して保持するための部材である。このため,吸収性本体10は,幅方向の中央に配置され,股下部3を中心として前身頃1及び後身頃2にかけて長手方向に延びる形状をとなる。図2及び図3に示されるように,吸収性本体10は,基本的に,トップシート11と,バックシート12と,吸収体13とを有している。
トップシート11は,着用者の股下の肌に直接接し,尿などの液体を吸収体13へ透過させるための部材である。このため,トップシート11は,柔軟性が高い液透過性材料で構成される。また,トップシート11は,吸収体13の肌対向面を被覆するように配置される。トップシート11を構成する液透過性材料の例は,織布,不織布,又は多孔性フィルムである。また,トップシート11としては,例えばポリプロピレンやポリエチレン,ポリエステル,ナイロンのような熱可塑性樹脂の繊維を親水化処理してさらに不織布にしたものを用いることとしてもよい。
バックシート12は,トップシート11を透過して吸収体13に吸収された液体が,おむつの外側へ漏出することを防止するための部材である。このため,バックシート12は,液不透過性材料によって構成される。また,バックシート12は,吸収体13の底面からの液漏れを防止するため,吸収体13の肌非対向面を被覆している。バックシート12を構成する不透過材料の例は,ポリエチレン樹脂からなる液不透過性のフィルムである。特に,バックシート12としては,液不透過性を維持しつつ通気性を確保するために,0.1〜4μmの微細な孔が複数形成された微多孔性ポリエチレンフィルムを用いることが好ましい。
吸収体13は,尿などの液体を吸収するための部材である。吸収体13は,液透過性のトップシート11と,液不透過性のバックシート12の間に配置される。吸収体13は,公知の吸収性材料により構成することができる。吸収性材料としては,例えば,フラッフパルプ,高吸水性ポリマー,又は親水性シートを用いることとしてもよい。また,吸収性材料には,フラッフパルプ,高吸水性ポリマー,又は親水性シートのうち1種類を単独で用いてもよいし,2種類以上を併用することとしてもよい。吸収性材料は,通常,単層又は複数層のマット状に形成して用いられる。図2及び図3に示されるように,吸収体13の周囲においては,トップシート11とバックシート12が互いに接合されている。これにより,吸収体13は,トップシート11とバックシート12の接合部によって周囲を囲われたものとなる。
内層シート40は,吸収性本体10の肌対向面うち,幅方向の左右両側を被覆するシート部材である。また,左右の内層シート40は,吸収性本体10の幅方向外側に延出して,脚周り開口部4やサイドフラップ5を形成している。本実施形態において,内層シート40としては,撥水性と通気性を有するシート部材を採用することが好ましい。内層シート40としては,例えば,カードエンボスやスパンボンド等の製法により得られた不織布シートを使用することができ,特に防水性及び通気性が高いSMSやSMMS等の不織布シートを用いることが好ましい。
また,内層シート40は,吸収性本体10の肌対向面の幅方向左右両側に立体ギャザーを形成する。立体ギャザーは,吸収性本体10の両側縁に沿って起立して,尿の横漏れを防止する防漏壁として機能する。すなわち,内層シート40の幅方向内側の端部には,一又は複数の立体ギャザー伸縮部材41が長手方向に沿った伸長状態で固定されている。このため,立体ギャザー伸縮部材41が収縮したときに,内層シート40の端部が起立し,立体ギャザーを形成するようになっている。
外層シート50は,吸収性本体10の肌非対向面の全体を被覆するシート部材である。外層シート50を設けることで,吸収性本体10のバックシート12を補強し,その手触りを良くすることができる。このため,外層シート50を形成する材料としては,手触りのよい不織布などを用いることが好ましい。外層シート50は,内層シート40と同様に,吸収性本体10の幅方向外側に延出して,脚周り開口部4やサイドフラップ5を形成している。また,外層シート50と内層シート40は,基本的に,吸収性本体10の周囲において互いに貼り合わされており,剥離しないように強固に接合されている。ただし,外層シート50と内層シート40の間には,以下に説明するファスニングテープ20や,レッグ伸縮部材30,中間シート60等が介在している。
ファスニングテープ20は,使い捨ておむつの後身頃2と前身頃1に連結させるための部材である。ファスニングテープ20は,後身頃2の幅方向の左右両端から延出するように取り付けられる。このため,ファスニングテープ20は,おむつ本体に対して固定される基端部21と,おむつ本体から延出する先端部22とを有している。また,ファスニングテープ20は,少なくとも左右一対ずつ設けられるものであり,例えば図1に示されるように左右二対ずつ設けることもできる。また,図2に示されるように,ファスニングテープ20は,その基端部21が,内層シート40と外層シート50の間に挟み込まれている。
図2の断面図に示されるように,ファスニングテープ20は,基材シート23とフック材24とから構成される。基材シート23は,ファスニングテープ20の外形を形成するシート部材であり,おむつ本体に対して固定される基端部21と,おむつ本体から延出する先端部22を形成している。また,フック材24は,基材シート23の先端部22の肌対向面に取り付けられる部材であり,前身頃1の外表面に設けられたランディングテープ80のループ材と機械的に係合する。基材シート23としては,例えば,スパンボンド,SMS,SMMS,カードエンボス,レジンボンド等の公知の不織布を採用することができる。また,フック材24の素材としては,例えば,ポリオレフィン(ポリエチレン,ポリプロピレン等),ポリエステル,脂肪族ポリアミド,その他の熱可塑性樹脂からなる合成繊維を用いることができる。また,フック材24に形成され多数の突起の形状としては,例えば,鉤状,きのこ状,又は錨状等を挙げることができる。
中間シート60は,ファスニングテープ20のおむつ本体に対する接合状態を補強するためのシート部材である。図2の断面図に示された実施形態において,中間シート60は,ファスニングテープ20と外層シート50の間に配置されている。このため,本実施形態においては,肌対向面側から順に,内層シート40,ファスニングテープ20,中間シート60,外層シート50が積層された構造となっている。図1に示されるように,本実施形態において,中間シート60は,ファスニングテープ20が取り付けられる後身頃2の左右のサイドフラップ5にそれぞれ局所的に配置されている。中間シート60を構成するシート部材の材料は特に限定されるものではないが,例えば,使い捨ておむつを構成するシート部材として一般的に用いられている不織布やポリエチレンフィルムなどを用いることができる。
ここで,図2(b)の拡大図に示されるように,ファスニングテープ20の基端部21は,この中間シート60と内層シート40との間に挟み込んで接合されている。例えば,中間シート60と内層シート40の間にファスニングテープ20を接合する際には,ホットメルト接着剤等の公知の接着剤を用いることもできるし,ヒートシールやソニックシール等によって融着させることとしてもよい。また,中間シート60は,ファスニングテープ20に接合されていると同時に,ファスニングテープ20と重ならない領域においては,内層シート40対して直接接合されている。つまり,中間シート60は,ファスニングテープ20と重なる領域においてはこのファスニングテープ20に対して接合され,ファスニングテープ20と重ならない領域においては内層シート40に対して接合されることとなる。このように,ファスニングテープ20は,内層シート40と中間シート60の間に強固に接合されているため,おむつの装着時などにおいて強く引っ張った場合であっても簡単には抜けないようになっている。
他方,図2(b)の拡大図に示されるように,中間シート60は,外層シート50に対しては全面的には接合されていない。つまり,中間シート60は,少なくとも部分的に非接合部71が形成されるように,外層シート50に対して接合されている。本実施形態においては,図2(b)に示されるように,中間シート60と外層シート50の間に,非接合部71と,この非接合部71の幅方向両側に位置する接合部72が形成されている。すなわち,接合部72において,中間シート60と外層シート50は接合されており,接合部72の間に形成された非接合部71において,中間シート60と外層シート50は解離している。また,この非接合部71は,使い捨ておむつの長手方向に沿って,中間シート60の端縁に至るまで連続的に続いている。このため,非接合部71が形成された部分において,中間シート60と外層シート50とが接合されていない長手方向に延びる空間が形成されることとなる。詳しくは後述するが,この非接合部71は,使い捨ておむつ100の製造段階において,レッグ伸縮部材30がもともと存在していた軌跡に相当する。
また,本発明では,図2(b)に示されるように,レッグ伸縮部材30の軌跡(すなわち,中間シート60と外層シート50の非接合部71)とファスニングテープ20の基端部21とが,厚み方向に重なっている。ここで,本発明とは異なり。中間シート60を設けない場合では,レッグ伸縮部材30の軌跡(非接合部71)とファスニングテープ20の基端部21が重なると,ファスニングテープ20と外層シート50との間に非接合部71が形成されることとなる。すると,ファスニングテープ20が外層シート50と接合されていない箇所が生じるため,ファスニングテープ20の接合強度が弱くなってしまい,ファスニングテープ20を強く引っ張ったときに抜けてしまうおそれがある。これに対して,本発明では,上述したとおり,ファスニングテープ20と外層シート50との間に中間シート60が介在している。このため,ファスニングテープ20は,内層シート40と中間シート60との間に全面的に接合され,接合強度が維持される。他方で,本発明において,レッグ伸縮部材30の軌跡,すなわち非接合部71は,中間シート60と外層シート50との間に形成される。このため,この非接合部71の影響を受けて,ファスニングテープ20の接合強度が低下することを回避できる。従って,本発明では,図2(b)に示されるように,レッグ伸縮部材30の軌跡(すなわち,中間シート60と外層シート50の非接合部71)とファスニングテープ20の基端部21とが,厚み方向に重なっていても問題はない。
レッグ伸縮部材30は,股下部3の幅方向左右両側に,それぞれ一又は複数本ずつ配置された弾性伸縮部材である。レッグ伸縮部材30は,股下部3の左右両側において,長手方向に伸長した状態で,内層シート40と外層シート50の間に挟み込んで固定されている。このため,レッグ伸縮部材30が収縮すると,内層シート40と外層シート50に皺が生じ,この皺がレッグギャザーとなる。レッグギャザーを形成することで,着用者の両脚部周りにおいて,着用者の肌と使い捨ておむつのフィット性が向上するため,脚周り開口部4からの尿漏れを防止することができる。レッグ伸縮部材30は,少なくとも左右に1本ずつ配置されていればよく,2本ずつ以上であってもよいし,3本ずつ以上であってもよい。
図1に示されるように,本実施形態において,レッグ伸縮部材30は,股下部3に形成された脚周り開口部4の近傍に配置されている。例えば,脚周り開口部4の外縁から20mm以内の範囲に,1本以上のレッグ伸縮部材30が配置されていることが好ましい。特に,本実施形態において,レッグ伸縮部材30は,脚周り開口部4の形状に沿うようにして配置されたものとなっている。すなわち,図1に示した例において,脚周り開口部4の外縁は,幅方向の内側に向かって膨出する曲線状に形成されている。このため,レッグ伸縮部材30は,脚周り開口部4の曲線に沿うように,幅方向の内側に向かって膨出する曲線状に形成されている。また,図1に示されるように,レッグ伸縮部材30の長手方向の端部は,前身頃1及び/又は後身頃2のサイドフラップ5にまで達していてもよい。さらに,レッグ伸縮部材30は,前身頃1及び/又は後身頃2のサイドフラップ5の側縁に沿って,長手方向に延びていてもよい。このように,本発明においては,レッグ伸縮部材30は,使い捨ておむつ100の幅方向外側の側縁近傍に沿うようにして,例えば側縁から20mm以内の範囲内に配置されていることが好ましい。使い捨ておむつ100の幅方向外側の側縁に沿うようにレッグ伸縮部材30を配置することで,着用者の両脚部に対する使い捨ておむつのフィット性を向上させることができ,脚周りからの尿漏れを効果的に防止できる。
図1に示されるように,本発明では,レッグ伸縮部材30が脚周り開口部4に沿うように配置されていることから,そのレッグ伸縮部材30の延長線上に,ファスニングテープ20の基端部21が存在することとなる。上述したとおり,従来のテープ型使い捨ておむつでは,製造の都合上,レッグ伸縮部材の延長線上にファスニングテープを取り付けると,ファスニングテープの接合強度が低下するため,このような配置は不可能であるとされていた。これに対して,本発明では,中間シート60を設けてファスニングテープ20の接合状態を補強しているため,レッグ伸縮部材30の延長線上にファスニングテープ20を取り付けることも可能となる。
具体的に説明すると,図3の断面図に示されるように,本発明では,ファスニングテープ20とレッグ伸縮部材30又はその延長線の間に,上述した中間シート60が配置されている。つまり,ファスニングテープ20が配置されるレベル(厚み方向の位置)とレッグ伸縮部材30が配置されるレベルの間に,中間シート60が介在しているといえる。レッグ伸縮部材30は,おむつを構成するシート部材の間に配置する手法としてカットバック方式を採用しているため,そのレッグ伸縮部材30の延長線上には,シート部材が接合されていない非接合部71が必然的に形成されることとなる。従来,この非接合部71がファスニングテープ20の接合強度の低下に影響していた。これに対し,本発明のように,ファスニングテープ20を配置するレベルとレッグ伸縮部材30を配置するレベルとの間に中間シート60を介在させることで,レッグ伸縮部材30の延長線上の非接合部71が,ファスニングテープ20の接合強度に影響を与えなくなる。すなわち,図2(b)の拡大図で示したように,レッグ伸縮部材30の延長線上に形成される非接合部71は,中間シート60と外層シート50の間にのみ形成される。そして,ファスニングテープ20は,中間シート60と内層シート40によって十分強固に接合された状態となる。このように,本発明では,中間シート60を設けてファスニングテープ20の接合状態を補強することで,レッグ伸縮部材30の延長線上にファスニングテープ20を取り付けることを可能としている。
また,図1に示されるように,レッグ伸縮部材30は,中間シート60と厚み方向に重なるように配置されていてもよい。図1に示した例では,レッグ伸縮部材30の後身頃2側の先端部が,中間シート60と厚み方向に重なっている。また,図示は省略するが,図1に示した状態から,レッグ伸縮部材30をさらに長手方向に長く延ばして,レッグ伸縮部材30とファスニングテープ20とが厚み方向に重なるようにしてもよい。ただし,本発明では,レッグ伸縮部材30の延長線上に,中間シート60とファスニングテープ20が存在していればよく,中間シート60やファスニングテープ20がレッグ伸縮部材30自体と重なっている必要はない。
続いて,図4を参照して,本発明に係るテープ型の使い捨ておむつの製造工程を説明する。図4に示されるように,テープ型の使い捨ておむつ100の製造過程において,使い捨ておむつ100を構成するレッグ伸縮部材30,内層シート40,及び外層シート50は,それぞれ,搬送方向(使い捨ておむつの長手方向に相当)に帯状に連なった連続体をなす。他方,ファスニングテープ20と中間シート60は,使い捨ておむつの後身頃2のサイドフラップ5に相当する位置に個別に取り付けられている。
ここで,図4に示されるように,レッグ伸縮部材30の連続体には,その搬送方向に沿って,接着剤を塗布した接着剤塗布部91と接着剤を塗布していない接着剤非塗布部92とが交互に形成されている。そして,レッグ伸縮部材30の連続体は,接着剤塗布部91が,使い捨ておむつの股下部3に位置するように,内層シート40の連続体と外層シート50の連続体の間に配置されている。他方,レッグ伸縮部材30の連続体は,接着剤非塗布部92が,使い捨ておむつ前身頃1と後身頃2に位置するものとなる。このとき,レッグ伸縮部材30の連続体の接着剤非塗布部92が,ファスニングテープ20と中間シート60とに重なった状態となる。
上記のような各種部材の連続体によって構成された積層体は,最終的に,前身頃1と後身頃2の境界に相当する位置において,搬送方向と直交する方向(使い捨ておむつの幅方向)に切断される。これにより,上記の積層体から,個別の使い捨ておむつ100が得られる。また,この切断位置は,レッグ伸縮部材30の連続体に接着剤が塗布されていない接着剤非塗布部92に相当している。従って,このように切断することで,レッグ伸縮部材30の接着剤非塗布部92が張力を失って収縮し,接着剤塗布部91寄りの位置まで引き込まれるように戻ってくる(いわゆるカットバック)。このため,レッグ伸縮部材30の接着剤非塗布部92がもともと存在していた箇所には,レッグ伸縮部材30が存在しなくなり,結果的に,接着剤等が塗布されていない空間が形成される。このように,レッグ伸縮部材30の接着剤非塗布部92がもともと存在していた箇所が,上述した“レッグ伸縮部材30の軌跡”や“非接合部71”に相当することとなる。このような理由から,レッグ伸縮部材30の延長線上には,“レッグ伸縮部材30の軌跡”や“非接合部71”が残ることとなる。
続いて,図5を参照して,本発明に係るテープ型の使い捨ておむつ100の好ましい形態について説明する。図5は,使い捨ておむつ100のうち,ファスニングテープ20,レッグ伸縮部材30,及び中間シート60が配置された部位を拡大して示している。図5に示した例において,レッグ伸縮部材30は,幅方向に等間隔に並ぶように,合計3本配置されている。また,各レッグ伸縮部材30は,脚周り開口部4の形状に沿う形状となっており,直線的な部分と湾曲した部分を有している。
ここで,図5では,レッグ伸縮部材30同士の幅方向の間隔のうち,長手方向の中心での間隔(すなわち股下部3での間隔)を,符号Dで示している。また,図5では,レッグ伸縮部材30同士の幅方向の間隔のうち,長手方向の後身頃2側の端部での間隔を,符号Dで示している。この場合に,間隔Dは,間隔Dよりも狭いことが好ましい(D<D)。例えば,間隔Dは,間隔Dに対して,10%〜80%,又は20%〜50%であることが好ましい。具体的には,間隔Dは,3mm〜10mmであることが好ましく,間隔Dは,1mm〜5mmであることが好ましい。また,図5に示されるように,レッグ伸縮部材30が湾曲している部分において,各レッグ伸縮部材30同士の間隔は,後身頃2側の端部に向かうに連れて徐々に狭くなっている。このように,レッグ伸縮部材30同士の間隔は,湾曲部分において徐々に狭くなるものであることが好ましい。
本発明では,ファスニングテープ20とレッグ伸縮部材30とが互いに近い位置に取り付けられることで,ファスニングテープ20とレッグ伸縮部材30が連動するようになる。つまり,装着時において,ファスニングテープ20を引っ張ると,これに連動して,レッグ伸縮部材30が伸長する。これにより,例えば,ファスニングテープ20を強く引っ張ることで,着用者の脚部に対するレッグ伸縮部材30の締め付けを強くできるため,脚周り部分の密着性の調整が容易になる。このとき,上記のD<Dの条件を満たすように,後身頃2側の端部でのレッグ伸縮部材30同士の間隔Dを狭くすることで,ファスニングテープ20を引っ張ったときの力が,複数のレッグ伸縮部材30に対して集約して伝達される。このため,ファスニングテープ20とレッグ伸縮部材30の連動性を高めることができる。
また,図5に示された例において,ファスニングテープ20とレッグ伸縮部材30は重なっておらず,両者の間には長手方向に間隔が空いている。ここで,図5では,ファスニングテープ20とレッグ伸縮部材30の長手方向の間隔を,符号Sで示している。例えば,間隔Sは,1mm〜30mm,又は1mm〜20mmであることが好ましい。また,図示は省略するが,本発明において,ファスニングテープ20とレッグ伸縮部材30は重なっていてもよい。この場合,間隔Sは0mmとなる。このように,例えばファスニングテープ20とレッグ伸縮部材30の長手方向の間隔Sを30mm以内(好ましくは20mm以内)とすることで,ファスニングテープ20とレッグ伸縮部材30とをより効果的に連動させることができる。
続いて,図6を参照して,本発明に係るテープ型の使い捨ておむつの第2の実施形態について説明する。図6は,第2の実施形態に係るテープ型の使い捨ておむつの断面図を示している。図6の断面図は,上述した図2と同じ位置での断面図である。第2の実施形態については,上述した第1の実施形態と同じ構成については説明を省略し,第1の実施形態と異なる構成を中心に説明を行う。
図6に示されるように,第2の実施形態においては,第1の実施形態(図2参照)とは異なり,中間シート60が,ファスニングテープ20と内層シート40との間に配置されている。このため,ファスニングテープ20は,外層シート50と中間シート60との間に挟み込んで強固に接合されている。他方で,内層シート40と中間シート60との間には,レッグ伸縮部材30がもともと存在していた軌跡に相当する非接合部71が形成されている。
第1の実施形態では,ファスニングテープ20が内層シート40側に配置され,中間シート60が外層シート50側に配置されていた。これに対して,第2の実施形態では,ファスニングテープ20が外層シート50側に配置され,中間シート60が内層シート40側に配置されている。このように,ファスニングテープ20と中間シート60の位置を入れ替えて構成することも可能である。
続いて,図7を参照して,本発明に係るテープ型の使い捨ておむつの第3の実施形態について説明する。図7は,第3の実施形態に係るテープ型の使い捨ておむつの断面図であり,上述した図2と同じ位置での断面を示している。図7に示されるように,第3の実施形態では,第1の実施形態と異なり,中間シート60が,使い捨ておむつの幅方向全体に及んでいる。つまり,中間シート60は,吸収性本体10と外層シート50の間にも介在していることとなる。また,図7では示されていないが,中間シート60は,使い捨ておむつの長手方向の全体に及んでいてもよい。このように,中間シート60は,ファスニングテープ20と重なる範囲にだけでなく,幅方向及び長手方向の広い範囲に亘って配置することができる。例えば,中間シート60は,外層シート50と同じ幅,同じ長さ,同じ形状とすることも可能である。
以上,本願明細書では,本発明の内容を表現するために,図面を参照しながら本発明の実施形態の説明を行った。ただし,本発明は,上記実施形態に限定されるものではなく,本願明細書に記載された事項に基づいて当業者が自明な変更形態や改良形態を包含するものである。
本発明は,テープ型の使い捨ておむつに関する。このため,本発明は,使い捨ておむつの製造業において好適に利用しうる。
1…前身頃 2…後身頃 3…股下部
4…脚周り開口部 5…サイドフラップ 10…吸収性本体
11…トップシート 12…バックシート 13…吸収体
20…ファスニングテープ 21…基端部 22…先端部
23…基材シート 24…フック材 30…レッグ伸縮部材
40…内層シート 50…外層シート 60…中間シート
71…非接合部 72…接合部 80…ランディングテープ
91…接着剤塗布部 92…接着剤非塗布部 100…使い捨ておむつ

Claims (6)

  1. 着用者の腹側に位置する前身頃(1)と,着用者の背側に位置する後身頃(2)と,前記前身頃(1)と前記後身頃(2)の間に位置する股下部(3)とに長手方向に区分された,テープ型の使い捨ておむつであって,
    少なくとも前記股下部(3)に配置された吸収性本体(10)と,
    前記前身頃(1)又は後身頃(2)の幅方向の左右両端から延出するように取り付けられたファスニングテープ(20)と,
    少なくとも前記股下部(3)の幅方向の左右両側のそれぞれに,長手方向に延びるように配置された一又は複数のレッグ伸縮部材(30)と,
    前記ファスニングテープ(20)及び前記レッグ伸縮部材(30)の肌対向面側に位置する内層シート(40)と,
    前記ファスニングテープ(20)及び前記レッグ伸縮部材(30)の肌非対向面側に位置する外層シート(50)と,
    前記内層シート(40)及び前記外層シート(50)のうちの一方のシートと前記ファスニングテープ(20)との間に位置する中間シート(60)と,を有し,
    前記内層シート(40)及び前記外層シート(50)のうちの他方のシートと前記中間シート(60)との間には,前記ファスニングテープ(20)の基端部(21)が挟み込んで接合されており,
    前記一方のシートと前記中間シート(60)との間には,前記レッグ伸縮部材(30)が配置されているか,又は前記レッグ伸縮部材(30)がもともと存在していた軌跡が残っている
    使い捨ておむつ。
  2. 前記ファスニングテープ(20)の基端部(21)は,前記レッグ伸縮部材(30)又は前記軌跡と重なる位置に接合されている
    請求項1に記載の使い捨ておむつ。
  3. 前記一方のシートと前記中間シート(60)との間には,前記レッグ伸縮部材(30)の延長線上に沿って前記長手方向に延びる非接合部(71)が形成されており,
    前記非接合部(71)は,前記軌跡である
    請求項1に記載の使い捨ておむつ。
  4. 前記股下部(3)の幅方向の左右両側に脚周り開口部(4)が形成されており,
    前記レッグ伸縮部材(30)は,前記脚周り開口部(4)の周囲に配置されている
    請求項1から請求項3のいずれかに記載の使い捨ておむつ。
  5. 前記中間シート(60)は,前記内層シート(40)及び前記外層シート(50)に対して部分的に接合されている
    請求項1から請求項4のいずれかに記載の使い捨ておむつ。
  6. 前記レッグ伸縮部材(30)は,幅方向の左右両側のそれぞれに複数本ずつ配置されており,
    前記複数本のレッグ伸縮部材(30)の間の幅方向の間隔は,前記レッグ伸縮部材(30)の前記後身頃(2)側の端部での間隔が,前記レッグ伸縮部材(30)の長手方向の中心での間隔よりも狭くなっている
    請求項1から請求項5のいずれかに記載の使い捨ておむつ。
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